JP2000284421A - 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置 - Google Patents

写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置

Info

Publication number
JP2000284421A
JP2000284421A JP11087412A JP8741299A JP2000284421A JP 2000284421 A JP2000284421 A JP 2000284421A JP 11087412 A JP11087412 A JP 11087412A JP 8741299 A JP8741299 A JP 8741299A JP 2000284421 A JP2000284421 A JP 2000284421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
shape
light
film
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11087412A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahisa Oko
隆久 大古
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP11087412A priority Critical patent/JP2000284421A/ja
Publication of JP2000284421A publication Critical patent/JP2000284421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光蓋の端部の形状を精度良く検査する方法
を提供する。 【解決手段】 本発明の検査装置は、CCDカメラよっ
て遮光蓋30の端部31を撮像する。撮像し画像からカ
ートリッジ基準で断面C字状の端部の両開放端となる第
1及び第2測定点との間の距離を測定して遮光蓋の形状
の良否を検査する。端部31の両開放端31a,31b
には、輪郭が三角状で凹んだ一対のマーク部36a,3
6bが設けられている。第1及び第2測定点は、一対の
マーク部36のうちの任意の点にされている。これによ
り、端部31の輪郭形状を利用していないから、例えば
端部31の形状変更が行われた場合でもマークをつけて
さえおけば検査装置の変更をする必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フイルム送出口を
開閉する遮光蓋を備えた写真フイルムカートリッジ、及
び、該カートリッジから外部に露呈された遮光蓋の断面
C字状の端部を撮像手段で撮像し、撮像した画像に基づ
いて端部の断面C字状の隙間を測定して遮光蓋の形状が
良品か否かを検査する遮光蓋の検査方法並びに装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フイルム送出口を開閉する遮光蓋
が設けられた写真フイルムカートリッジがIX240フ
イルムカートリッジとして提供されている。遮光蓋は、
写真フイルムをカートリッジのフイルム送出口から送り
出す前に開かれる。遮光蓋は、プラスチック材料で成型
されている。遮光蓋の両端は、各々断面C字状に成型さ
れており、カートリッジの両側面から外部に露呈されて
いる。これらの両端のうちの一方の端部には、遮光蓋が
閉じ位置のときに、断面C字状の両開放端のうちの一方
の開放端に、カートリッジ内部に設けられた弾性自在な
ロックポール部材がその開放端の回転軌跡内に入り込ん
で係合する。これにより、写真フイルムカートリッジ
は、遮光蓋の開き位置への回転が阻止された状態とな
る。
【0003】カメラに装填されると、カメラ側の駆動軸
が一方の端部に係合する。駆動軸は、断面円形の軸の周
面の一部に突起を設けた形状となっている。駆動軸の突
起は、遮光蓋の端面のC字状の隙間に入り込んだとき
に、ロックポール部材を駆動軸の回動軌跡外に押し出し
てロックを解除する作用と、駆動軸の回転を遮光蓋に伝
達する作用とをもっている。
【0004】写真フイルムカートリッジは、最初にカー
トリッジを組み立て、組み立て後のカートリッジに写真
フイルムを装填してから出荷する。写真フイルムの装填
作業は、短時間で行われる。このため、写真フイルムを
巻き込み後に、カメラと同じ形状の駆動軸を用いて遮光
蓋を開き位置から閉じ位置に高速で回転させる。
【0005】ところで、前述したように遮光蓋の端部
は、その形状が断面C字状をしているため、装填時に開
閉を高速で行うと、駆動軸の突起が遮光蓋の端面C字状
の開放端の一方を押圧するから、端面C字状の両開放端
の隙間が広がるように変形する恐れがある。
【0006】特開平10−132517号公報には、遮
光蓋の断面C字状の端面の両開放端の隙間を測定して遮
光蓋の形状の良否を検査する方法及び装置が提案されて
いる。この公報記載の方法及び装置では、遮光蓋の端部
の面の輪郭を抽出し、抽出した輪郭画像から両間放端の
うちの任意の角部の座標をカートリッジ基準で求め、こ
れらの座標データに基づいて両開放端の隙間を測定して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した公報記載の方
法及び装置では、均一な照明を端部に当て、端部の面を
反射した光を撮像している。したがって、端部の面は、
明データとして取り込まれるのに対し、端部の面の輪郭
外は暗データとして取り込まれる。しかしながら、遮光
蓋の端部は、実際には小さな寸法であるため、変形の閾
値も微妙なものとなる。しかも、遮光蓋は、プラスチッ
ク材料で金型成形されており、端部の面の輪郭には、僅
かな丸みが取られている。この端部の面の輪郭に沿った
丸みは、撮像した画像に明暗の差をぼかしてしまう。こ
のため、製品ごとで端部の面の輪郭抽出に微妙な差異が
生じ、正確な合否の判断を付けにくい恐れがある。ま
た、端部の形状を変更する場合には、前述した公報記載
の方法及び装置では端部の基準となる輪郭画像を利用し
ているから、基準の輪郭画像の作り直し等やウィンドウ
等の設定変更を余儀なくなされる。
【0008】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
もので、遮光蓋の端部の形状を精度よく、かつ効率的に
検査することができるとともに、端部の形状が変更され
ても容易に対応することができる写真フイルムカートリ
ッジ及びそれに用いる遮光蓋の検査方法並びに装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の写真フイルムカートリッジでは、断面C状
の端部の、カートリッジから外部に露呈される面に少な
くとも2つ離して形状判定用のマークを凸状又は凹状に
設けたものである。
【0010】また、請求項2記載の遮光蓋の形状検査装
置では、端部に少なくとも2つ離して形成した凸状又は
凹状のマークを含む写真フイルムカートリッジの側面を
照明する照明器と、照明された側面を撮像する固体撮像
デバイスと、この固体撮像デバイスからの画像情報に基
づいて前記一対のマークの位置をカートリッジ基準で測
定し、これら測定値に基づいて前記マーク間の距離を計
測し、この計測距離と予め定められた基準距離とを比較
して遮光蓋の形状の良否を検査する検査手段とを備えた
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、上記の写真フイルムカー
トリッジの構成を示すものである。写真フイルムカート
リッジ10は、カートリッジ本体11の内部に写真フイ
ルム12を巻き付けたスプール15を回動自在に収納
し、カートリッジ本体11の外周にラベル16を貼り着
けて構成されている。カートリッジ本体11は、ほぼ半
円筒形状をした樹脂製の上ケース13と下ケース14と
から構成されている。上・下ケース13,14には、そ
れぞれ突出したポート部13a,14aが形成されてお
り、上ケース13と下ケース14とを組み合わせたとき
に、ポート部13a,14aの合わせ目に写真フイルム
12を出入りさせるためのフイルム送出口17が形成さ
れ、そのフイルム送出口17の奥に写真フイルム12を
収納する部屋につながったフイルム通路17aが形成さ
れる。また、下ケース14のポート部14aの奥には、
写真フイルム12の先端部をすくい上げてフイルム通路
17に導くための突起18が形成されている。
【0012】スプール15は、スプール軸21の両端部
に一対のフランジ22,23を取り付け、これらフラン
ジ22,23の外側にデータディスク24と使用表示部
材25とを取り付けて構成され、スプール軸21の両端
面をカートリッジ本体11の両側面11a,11bに露
呈させて回動自在に収納される。写真フイルム12は、
一対のフランジ22,23の間に巻き付けられる。フラ
ンジ22,23の外周には、それぞれ他方のフランジ2
2,23側に突出したリップ22a,23aが一体に形
成されており、これらリップ22a,23aによって写
真フイルム12の両側縁部を包み込む。
【0013】データディスク24の表面には写真フイル
ム12の品種,撮影枚数等の各種情報を表したバーコー
ド26が箔押しされている。このバーコード26は、ス
プール15の回転軸を中心として放射状に記されてお
り、スプール15が回転したときにカートリッジ本体1
1の側面11aに形成された窓27を通してカメラ等の
内部で光電検出される。使用表示部材25には扇状の表
示板25aが一体化されており、カートリッジ本体11
の側面11bに形成された表示窓(図示せず)を通して
表示板25aの位置を確認することによって、写真フイ
ルムカートリッジ10の使用状態が判別できるようにな
っている。
【0014】使用表示部材25にはギヤ28が一体に形
成されており、カートリッジ本体11内には、ギヤ28
に噛み合うようにスプールロック29が収納される。ス
プールロック29は、後述する遮光蓋30が閉じ位置に
あるときに、ギヤ28に係合してスプール15の回転ロ
ックを行い、不用意な写真フイルム12の送り出しを防
止し、また遮光蓋30が開き位置にあるときにはギヤ2
8との係合を解除してスプール15の回転を許容する。
【0015】フイルム通路17内には、上ケース13と
下ケース14とを嵌合させるときに遮光蓋30が嵌め込
まれる。遮光蓋30は、プラスチック材料により金型成
型されている。遮光蓋30は、蓋部30aとその蓋部3
0aの両側にある端部31,32とから構成されてい
る。蓋部30aは、円筒の上側の半円部分を切り欠いて
平坦にした形状となっている。端部30、31は、断面
C字状に形成されている。遮光蓋30は、端部31,3
2をカートリッジ本体11の両側面11a,11bから
露呈した状態で組み込まれ、カメラ側の駆動軸をいずれ
か一方の端部31に係合させて回転させることにより、
図2(A)に示したように蓋部30aでフイルム送出口
を塞ぐ閉じ位置と、同図(B)に示したようにフイルム
送出口17を開放して写真フイルム12の出入りを許容
する開き位置との間で回動される。
【0016】図3に示すように、上ケース13の内壁に
は、端部31の回転軌跡内に突出した弾性自在なロック
ポール部材35が形成されている。このロックポール部
材35は、遮光蓋30が閉じ位置にあるときに、その先
端が端部31の一方の開放端31aに当接し、遮光蓋3
0が開き位置に向けて回転するのを阻止する。なお、こ
のロックは、写真フイルムカートリッジ10をカメラや
ディスプレイ装置等の装置にセットしたときに、これら
の装置に設けられた遮光蓋開閉用の駆動軸によってロッ
クポール部材35が端部31の回転軌跡外に押し出され
ることで開き位置への回転阻止が解除される。
【0017】図4に示すように、遮光蓋30の端部31
は、側面に設けた開口34から露呈されている。開口3
4は、上・下ケース13,14の合わせ目に設けられて
いる。端部31は、断面C字状の内側に金型用の抜き勾
配を考慮した斜面31cが形成され、開放端31a,3
1bとの間の範囲で端部31の面の厚みが薄くされてい
る。その端部31の面には、成型時に金型に設けた突起
部によってマーク36a,36bが2つ形成されてい
る。一対のマーク36a,36bは、例えば同図に示す
ように、端部31の開放端31a,31bの側にそれぞ
れ寄せて設けられる。
【0018】一対のマーク36は、輪郭形状を三角形と
した凹状となっている。凹状を構成する3つの内壁は、
三角錐状となっており、撮像した画像で明暗が得られ易
いように、端部31の面に対して各々30〜60度のう
ちのいずれかの角度で傾斜した斜面となっている。この
理由は、本実施形態では端部31の面に対して撮像方向
を垂直にした場合、端部31の面に対して30度より未
満で傾斜した斜面では、内壁で反射した光が撮像されて
しまい、マークの輪郭を抽出するのが困難となる。逆
に、60度を超えて傾斜した斜面の場合にはマークの深
さが深くなり金型成形でマークの形成が困難となるため
である。
【0019】
【実施例】図5は、本発明の検査装置のシステム構成を
示すものである。検査装置40は、写真フイルムカート
リッジ10を一定な向きに位置決め,保持するための測
定台41と、写真フイルムカートリッジ10の被検査部
に向けて均一な光を照射するリングライト42と、被検
査部を撮像し、入射光の明暗の度合いを画像信号として
出力するCCDカメラ43と、このCCDカメラ43か
らの画像信号に基づいて、被検査部の形状および状態の
良否判定を行う画像処理装置50と、画像表示回路44
およびモニタ45とから構成されている。
【0020】なお、写真フイルムカートリッジ10は、
図6に示すように、一方側の端部31が露呈された側の
側面をCCDカメラ43に向けた状態で測定台41上に
保持される。CCDカメラ43は、写真フイルムカート
リッジ10の端部31の周辺部を撮像する。周辺部は、
少なくとも端部31及びカートリッジ側面の基準位置を
含む領域である。
【0021】図5において画像処理装置50は、外部入
出力装置51,A/D変換器52,画像データメモリ5
3,座標読取り回路54,座標データメモリ55,距離
計測回路56,距離データメモリ57,プログラムRO
M58,モニタ表示信号発生回路59,およびこれらの
各種制御を行うマイクロコンピュータ60から構成され
ている。外部入出力装置51は、被検査部を識別するた
めの基準パターンや、被検査部の形状および状態の良否
を判定するための規格値等の検査条件を入力するととも
に、得られたデータやその良否判定結果等を出力,管理
するためのもので、例えばパーソナルコンピュータが用
いられる。CCDカメラ43から得られる画像信号はA
/D変換器52でデジタル変換され、明暗データとして
画素ごとに画像データメモリ53に格納される。
【0022】座標読取り回路54は、画像データメモリ
53に格納された1画面分の画像情報のうち予め定めら
れているサーチエリア内の画像の濃度分布と、このサー
チエリアに対応させて予め定められている基準パターン
とを対照することで被検査部を検索するとともに、検索
された部位に基準パターン上に決められている計測点を
設定する。そして、座標読取り回路54は、設定された
計測点の座標を読み取り、その座標データを座標データ
メモリ55に格納する。座標読取り回路54にはROM
61が接続されており、サーチエリアごとに対応させて
基準となる画像の濃度分布を表した複数の基準パターン
と、それぞれの基準パターンについて決定されている計
測点とが格納されている。
【0023】距離計測回路56は、座標データメモリ5
5に格納された座標データに基づいて、任意に定められ
た2つの計測点の相互間距離を計測し、その計測値を距
離データメモリ57に格納する。また、距離計測回路5
6は、得られた計測距離と予め定められている規格距離
とを比較することで被検査部の形状および状態の良否を
判定する。この距離計測回路56にはROM62とメモ
リ63とが接続されている。ROM62には、複数の計
測点の相互間の規格距離が格納されている。また、メモ
リ63は被検査部の良否判定結果信号を格納するための
もので、本実施形態においては、判定結果が良好であっ
たときにのみ「OK信号」を格納するようになってい
る。
【0024】プログラムROM58内には検査シーケン
スが書き込まれており、外部入出力装置51から入力さ
れた条件に基づいて、座標読取り回路54および距離計
測回路56を作動させる。また、画像処理装置50内で
扱われるデジタル画像やデータ処理の状況は、モニタ表
示信号発生回路59での信号変換処理によりモニタ45
に表示される。
【0025】図7は、CCDカメラ43の撮影画面A
(図3参照)内を拡大して示したもので、検査装置40
における写真フイルムカートリッジ10の被検査部を表
すものである。検査装置40では、カートリッジ本体1
1の前端と断面C字状をした端部31のマーク部36a
とのX距離L1、カートリッジ本体11の下端と端部3
1のマーク部36とのY距離L2、マーク36の間隔L
3との3箇所の距離計測が行われる。撮影画面A内に
は,4つのサーチエリアW1〜W4が設定されている。
サーチエリアW1〜W4は、CCDカメラ43の撮影画
面Aが写真フイルムカートリッジ10の所定の部位に向
けて位置決めされたときに、カートリッジ本体11の前
端部37および下端部38、端部31のマーク36a、
及びマーク36bをそれぞれ囲むように設定されてい
る。これらのサーチエリアW1〜W4内には、前述した
座標読取り回路54によって、カートリッジ本体11の
前端部37、下端部38、及び端部31のマーク36の
それぞれに対応する位置に、距離L1〜L3を計測する
際の基点となる計測点P1〜P4が設定される。
【0026】本発明の検査装置40による検査は、カー
トリッジ本体11に写真フイルム12を装填し、その後
に遮光蓋30でフイルム送出口17を閉じた後に行わ
れ、その内容は図8及び図9に示すフローにしたがって
行われる。まず、組み立てられた写真フイルムカートリ
ッジ10は、端部31を露呈させている側面をCCDカ
メラ43に向けた状態で測定台41上に保持される。外
部入出力装置51から距離L1〜L3の良否判定を行う
ための規格距離S1L〜S3L、S1U〜S3Uを入力し、検査
の開始を指示すると、リングライト42によって撮影画
面A内に均一な照明光が照射され、CCDカメラ43に
よって撮影画面A内の像が撮像される。
【0027】端面31の面は、撮像方向に対して垂直な
面となっている。このため、端面31の面を反射した光
はCCDカメラ43に入射する。したがって、その端面
31の面に対応した部位は明データとして取り込まれ
る。これに対し、マーク36a,36bの内壁は、撮像
方向に対して垂直な面でなく、所定の角度をもたせた斜
面となっている。このため、マーク36a,36bの内
壁で反射した光は、CCDカメラ43に入射せず、した
がって撮像画像としては暗データとなる。
【0028】CCDカメラ43によって取り込まれた画
像信号はA/D変換器52でデジタル変換され、明暗デ
ータとして画素ごとに画像データメモリ53に格納され
る。なお、規格距離S1L〜S3Lは距離L1〜L3の下限
値を、規格距離S1U〜S3Uは距離L1〜L3の上限値を
それぞれ表している。
【0029】次に、座標読取り回路54が作動し、計測
点P1〜P4の座標の読み取りが開始される。座標読取
り回路54は、ROM61に格納されている複数の基準
パターンの中から計測点P1が規定されているものを読
み出すとともに、この基準パターンと対照しながらCC
Dカメラ43により取り込まれた画像のサーチエリアW
1内をラスター走査して、基準パターンと類似する部位
を検索する。この際、座標読取り回路54は、基準パタ
ーンをX方向またはY方向に僅かずつ移動させながらサ
ーチエリアW1内の画像の濃度分布と対照し、両者の一
致度が所定のレベル以上、例えば50%以上となる部位
を検索する。そして、サーチエリアW1内の画像上で基
準パターンとの一致度が50%以上となる部位を検出し
たときに、座標読取り回路54はサーチエリアW1内に
カートリッジ本体11の前端部37が存在するものと判
定し、基準パターン上に決められている計測点P1をサ
ーチエリアW1内の最も類似する部位に設定する。これ
により、カートリッジ本体11の前端部37に計測点P
1が設定される。
【0030】この際、ラスター走査を行う範囲がカート
リッジ本体11の前端部37の周辺に規定されたサーチ
エリアW1内に限られているので、撮影画面A内を全体
的に走査する場合に比較して、カートリッジ本体11の
前端部の検索を高速に行うことができる。また、走査す
る範囲を限定することで分解能の高い画像情報を得るこ
とができるので、計測点P1をカートリッジ本体11の
前端部37に対応する位置に正確に設定することができ
る。
【0031】ところで、計測点P1の設定部位であるカ
ートリッジ本体11の前端部37は、金型形成された上
ケース13のポート部13aの表面角丸み部としている
のでので、その形状は安定している。したがって、サー
チエリアW1内の画像上で、基準パターンとの一致度が
所定のレベル以上となる部位を検出できない場合には、
測定台41上に検査対象物である写真フイルムカートリ
ッジ10が載置されていないか、あるいは写真フイルム
カートリッジ10が測定台41上で位置ずれを生じてい
ることになるので、検査の継続を中止して待機状態に戻
る。
【0032】カートリッジ本体11の前端部37に計測
点P1が設定されると、この計測点P1が撮影画面A内
の基準点上に位置するように、撮影画面Aの範囲が調整
され、固定される。そして、撮影画面A内には、計測点
P1を基準点として横方向にX軸が、また縦方向にY軸
が設定される。これにより、サーチエリアW2,W3,
W4のそれぞれが、カートリッジ本体11の下端部3
8、及び一対のマーク36を囲む位置に位置決めされ
る。なお、基準点である計測点P1の座標データは、予
め座標データメモリ55に格納されている。
【0033】次に、座標読取り回路54は、ROM61
から計測点P2が規定されている基準パターンを読み出
すとともに、この基準パターンと対照しながらCCDカ
メラ43により取り込まれた画像のサーチエリアW2内
をラスター走査し、サーチエリアW2内にカートリッジ
本体11の下端部38が存在するか否かを判別する。そ
して、サーチエリアW2内にカートリッジ本体11の下
端部38が存在すると判定したときに、座標読取り回路
54は、基準パターン上に決められている計測点P2を
サーチエリアW2内の最も類似する部位に設定する。こ
れにより、カートリッジ本体11の下端に計測点P2が
設定される。この後、座標読取り回路54は計測点P2
の座標を読み取り、その座標データを座標データメモリ
55に格納する。
【0034】この後、座標読取り回路54は、上記と同
じ手順によって、サーチエリアW3,W4内の端部31
のマーク部36に対応した計測点P3,P4を設定す
る。そして、設定した計測点P3,P4の座標を読み取
り、各々の座標データを座標データメモリ55に格納す
る。計測点P3,P4の設定部位であるマーク部36
は、成型時に金型によって付けられる三角形状の任意の
角部としているので、その形状は安定している。
【0035】4つの計測点P1〜P4の座標データが全
て座標データメモリ55に格納されると、距離計測回路
56が作動し、遮光蓋30の閉じ位置の適否、及び遮光
蓋30の形状の適否が判定される。遮光蓋30の閉じ位
置の適否判定は、遮光蓋30の端部31が蓋部30aと
同軸に回動するので、遮光蓋30が閉じ位置にあり、蓋
部30aがフイルム通路17を遮蔽しているときには、
端部31の開放端31bが常に一定した位置となるのを
利用して、遮光蓋30の閉じ位置が適正であれば、端部
31のマーク36aとカートリッジ本体11の前端部3
7及び下端部38とのX距離L1及びY距離L2のそれ
ぞれが一定値となるので、これらの距離L1,L2を計
測することで遮光蓋30の閉じ位置の適否を判別するこ
とができる。
【0036】距離計測回路56は、まず座標データメモ
リ55からカートリッジ本体11の前端に設定された計
測点P1と、端部31のマーク部36aに設定された計
測点P3との各座標データを読み出し、これらの座標デ
ータに基づいてX距離L1を計測する。引き続き距離計
測回路56は、ROM62からX距離L1に対応させた
規格距離S1L,S1Uを読み出し、この規格距離S1L,S
1UとX距離L1との比較を行う。そして、X距離L1が
規格距離S1L,S1Uによって規定された範囲内の値であ
るときに、遮光蓋30のX軸方向における係止位置が適
正であると判定し、メモリ63にOK信号を格納する。
一方、X距離L1が規格距離S1L,S1Uによって規定さ
れた範囲から外れているときには、遮光蓋30のX軸方
向における閉じ位置が不適正であることになるので、メ
モリ63にOK信号を格納しない。この後距離計測回路
56は、X距離L1の計測値を距離データメモリ57に
格納する。
【0037】次に、距離計測回路56は、座標データメ
モリ55から計測点P3とカートリッジ本体11の下端
に設定された計測点P2との各座標データを読み出し、
これらの座標データに基づいてY距離L2を計測する。
引き続き距離計測回路56は、ROM62からY距離L
2に対応させた規格距離S2L,S2Uを読み出し、これら
の規格距離S1L,S1UとY距離L2との比較を行う。そ
して、Y距離L2が規格距離S2L,S2Uによって規定さ
れた範囲内の値であるときに、遮光蓋30のY軸方向に
おける閉じ位置が適正であると判定し、メモリ63にO
K信号を格納する。一方、Y距離L2が規格距離S2L
2Uによって規定された範囲から外れているときには、
遮光蓋30のY軸方向における閉じ位置が不適正である
ことになるので、メモリ63にOK信号を格納しない。
この後、距離計測回路56がY距離L2の計測値を距離
データ距離データメモリ57に格納すると、遮光蓋30
の係止位置の適否判定が終了する。
【0038】次に、遮光蓋30の形状の良否判定が行わ
れる。ここで、端部31が断面C形状に形成されている
ので、この端部31の変形等があるとすれば、開放した
両端部31a,31bが開く方向に変形することが想定
される。したがって、この端部31の形状が良好であれ
ば、両端31a,31bの間の開き距離L3は常に一定
値となるので、開き距離L3を計測することによって遮
光蓋30の形状の良否を判別することができる。
【0039】距離計測回路56は、座標データメモリ5
5から端部31の両端に設定された2つの計測点P3,
P4の座標データを読み出し、これらの座標データに基
づいて開き距離L3を計測する。引き続き距離計測回路
56は、ROM62から開き距離L3に対応させた規格
距離S3L,S3Uを読み出し、これらの規格距離S3L,S
3Uと開き距離L3との比較を行う。そして、開き距離L
3が規格距離S3L,S 3Uによって規定される範囲内の値
であるときに遮光蓋30の形状が良好であると判定し、
メモリ63にOK信号を格納する。一方、開き距離L3
が規格距離S3L,S3Uによって規定された範囲から外れ
ているときには、この遮光蓋30の形状に異常があるこ
とになるので、メモリ63にOK信号を格納しない。こ
の後、距離計測回路56は開き距離L3の計測値を距離
データメモリ57に格納する。
【0040】距離L1〜L3の計測判定が終了すると、
メモリ63に格納されている「OK信号」が読み出さ
れ、例えばモニタ45に表示される。この際、距離L1
〜L3の各計測値が全て各々の規格範囲内の値であった
場合には、距離L1〜L3のそれぞれに対応した3つの
「OK信号」がモニタ45に表示される。これにより、
写真フイルムカートリッジ10のフイルム送出口17が
遮光蓋30の蓋部30aによって確実に遮蔽され、写真
フイルム12がカートリッジ本体11の内部に光密に収
納されていることが確認される。一方、距離L1〜L3
の計測値のうち1つでも規格範囲から外れているものが
ある場合には、モニタ45に表示される「OK信号」の
数は2個に満たない。これにより、遮光蓋30の閉じ位
置に異常が発生しており、フイルム送出口17の遮光性
が不確実であることを検知できるので、この写真フイル
ムカートリッジ10を不良品として製造工程から取り除
くことができる。なお、外部入出力装置51から各距離
L1〜L3の計測値の出力を指示すれば、距離データメ
モリ57に格納されている各計測値がモニタ45に表示
される。
【0041】なお、上記実施形態では、マークの輪郭形
状として三角形状としているが、本発明ではこれに限ら
ず、撮像手段で撮像した画像から計測点が検出し易い輪
郭形状、すなわち2つの直線が交わった角部がある形
状、例えば矩形、多角形、星型及びこれらの組み合わせ
た形状であれば何れでもよい。また、輪郭形状が三角形
の場合、その凹状の内壁は、少なくとも一つの壁を30
〜60度で傾斜した斜面とし、他の内壁の面を端部31
の面に対して垂直な面としてもよい。
【0042】また、マークを凹状としているが、凸状で
形成してもよい。凸状にした場合には、凹状と同様に少
なくとも1つの外壁を30〜60度で傾斜した斜面とし
た方が好ましい。なお、マークを凹状にするた方が凸状
と比較して傷等が付きにくいため望ましい。さらに、上
記実施形態では、遮光蓋の閉じ位置の良否を判断してい
るが、開き位置の良否を判断してもよい。さらにまた遮
光蓋の閉じ位置や開き位置等の回転位置の良否を判断し
ているが、回転位置の良否判断は本発明では必ずしも必
要ではなく、マーク36の間の距離だけを測定して遮光
蓋30の形状の良否だけを判断してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の写真フイルムカ
ートリッジでは、断面C字状の端部に少なくとも2つ離
して凸状又は凹状の形状判定用のマークを形成したか
ら、端部の形状が変更されても問題なく検査することが
できる。また、遮光蓋の形状検査方法並びに装置によれ
ば、端部に少なくとも2つのマークを凸状又は凹状で形
成し、撮像画像に基づいて一対のマークの間の距離を計
測この計測値に基づいて遮光蓋の形状の良否判定を行う
ので、従来技術で説明したように端部の輪郭に左右さる
ことなく形状の良否を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる写真フイルムカートリッジの分
解斜視図である。
【図2】図1に示した遮光蓋の開閉状態を示すもので、
(A)は閉じ位置に、(B)は開き位置の状態を表して
いる。
【図3】図1に示した写真フイルムカートリッジの要部
断面図である。
【図4】カートリッジ側面から露呈した遮光蓋の端部を
示した要部斜視図である。
【図5】本発明を実施した検査装置のシステム構成図で
ある。
【図6】図4に示した検査装置で写真フイルムカートリ
ッジの保持状態を示す説明図である。
【図7】本発明の検査方法における被検査部を示す説明
図である。
【図8】本発明の検査装置による検査手順を示すフロー
図である。
【図9】図7を補足するフロー図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムカートリッジ 11 カートリッジ本体 12 写真フイルム 17 フイルム通路 30 遮光蓋 30a 蓋部 31,32 端部 35 ロックポール部材 40 検査装置 43 CCDカメラ 50 画像処理装置 P1〜P4 計測点 W1〜W4サーチエリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 3/00 572 G03C 3/00 572Z 590 590G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプールを回転させることにより写真フ
    イルムをフイルム送出口からカートリッジの外部に送り
    出すとともに、フイルム送出口に開閉自在な遮光蓋が設
    けられた写真フイルムカートリッジにおいて、前記遮光
    蓋のカートリッジの両側面から露呈された端部のうちの
    少なくとも一方の端部を断面C字状に形成し、且つ、前
    記一方の端部に少なくとも2つ離して形状判定用のマー
    クを凸状又は凹状に設けたことを特徴とする写真フイル
    ムカートリッジ。
  2. 【請求項2】 写真フイルムが巻回されたスプールを回
    転させることにより、写真フイルムをカートリッジの外
    部に送り出すフイルム送出口に設けられ、カートリッジ
    の側面から露呈された断面C字状の端部に回転を伝達す
    ることで端部間に設けた蓋部でフイルム送出口を開閉す
    る遮光蓋の形状を検査する装置において、 前記端部に少なくとも2つ離して形成した凸状又は凹状
    のマークを含む写真フイルムカートリッジの側面を照明
    する照明器と、照明された側面を撮像する固体撮像デバ
    イスと、この固体撮像デバイスからの画像情報に基づい
    て前記一対のマークの間の距離を計測し、この計測距離
    と予め定められた基準距離とを比較して遮光蓋の形状の
    良否を検査する検査手段とを備えたことを特徴とする写
    真フイルムカートリッジ用遮光蓋の形状検査装置。
  3. 【請求項3】 写真フイルムが巻回されたスプールを回
    転させることにより、写真フイルムをカートリッジの外
    部に送り出すフイルム送出口に設けられ、カートリッジ
    の側面から露呈された断面C字状の端部に回転を伝達す
    ることで端部間に設けた蓋部でフイルム送出口を開閉す
    る遮光蓋の形状を検査する方法において、 前記端部に少なくとも2つ離して形成した凸状又は凹状
    のマークを含む写真フイルムカートリッジの側面を照明
    器で照明し、その照明された側面を固体撮像デバイスで
    撮像し、その固体撮像デバイスで撮像した画像情報に基
    づいて検査手段が前記一対のマークの間の距離を計測
    し、この計測距離と予め定められた基準距離とを比較し
    て遮光蓋の形状の良否を検査することを特徴とする写真
    フイルムカートリッジ用遮光蓋の形状検査方法。
  4. 【請求項4】 前記マークの凹状の内壁又は凸状の外壁
    を構成する壁のうちの少なくとも一つの壁は、撮像方向
    に垂直な面に対して30〜60度で傾斜した斜面となっ
    ていることを特徴とする請求項2記載の写真フイルムカ
    ートリッジ用遮光蓋の形状検査装置。
  5. 【請求項5】 前記マークの凹状の内壁又は凸状の外壁
    を構成する壁のうちの少なくとも一つの壁は、撮像方向
    に垂直な面に対して30〜60度で傾斜した斜面となっ
    ていることを特徴とする請求項3記載の写真フイルムカ
    ートリッジ用遮光蓋の形状検査方法。
JP11087412A 1999-03-30 1999-03-30 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置 Pending JP2000284421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11087412A JP2000284421A (ja) 1999-03-30 1999-03-30 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11087412A JP2000284421A (ja) 1999-03-30 1999-03-30 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000284421A true JP2000284421A (ja) 2000-10-13

Family

ID=13914174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11087412A Pending JP2000284421A (ja) 1999-03-30 1999-03-30 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000284421A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6549288B1 (en) Structured-light, triangulation-based three-dimensional digitizer
US6741279B1 (en) System and method for capturing document orientation information with a digital camera
JP2904069B2 (ja) 球状物の外観検査方法及びその検査装置
US8416427B2 (en) Three-dimensional surface measuring scanner
JP2009036589A (ja) 校正用ターゲット、校正支援装置、校正支援方法、および校正支援プログラム
US20070273687A1 (en) Device for Scanning Three-Dimensional Objects
US7315383B1 (en) Scanning 3D measurement technique using structured lighting and high-speed CMOS imager
JP2009180690A (ja) 三次元形状測定装置
JP3701353B2 (ja) 画像取得装置
US7893991B2 (en) Image reading apparatus
JP2000284421A (ja) 写真フイルムカートリッジ及びそれに用いる遮光蓋の形状検査方法並びに装置
JP4581424B2 (ja) 外観検査方法及び画像処理装置
JP3496209B2 (ja) ベアリングの転動体欠落検査装置
JP3599922B2 (ja) 写真フイルムパトローネ用遮光蓋の形状検査方法
JP2001004348A (ja) ガラス容器外周面の凹凸検査方法及び装置
JP3461199B2 (ja) 組立体の検査方法及び装置
JP2005045194A (ja) 針痕読取装置および針痕読取方法
JP2003307411A (ja) 組立体の検査方法
KR200176154Y1 (ko) 3디센서를 이용한 아이시 및 패턴드 웨이퍼의 3차원 외관검사장치
JPS6026973B2 (ja) 物体の表面検査方法及びその装置
Beising 5 Important Points When Inspecting Pins: Challenges for the 3D pin inspection with laser triangulation sensors
JPH0771930A (ja) スリット光プロジェクタ
KR20030034598A (ko) 스토로보스코프를 이용한 회전체의 회전수 측정시스템
JPH0520967Y2 (ja)
JP3357739B2 (ja) 形状検出方法