JP2000281150A - マイクロ波加熱用容器 - Google Patents

マイクロ波加熱用容器

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JP2000281150A
JP2000281150A JP11089406A JP8940699A JP2000281150A JP 2000281150 A JP2000281150 A JP 2000281150A JP 11089406 A JP11089406 A JP 11089406A JP 8940699 A JP8940699 A JP 8940699A JP 2000281150 A JP2000281150 A JP 2000281150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容器内に収容された内容物の加熱をより均一
に、かつ迅速に行うことのできるマイクロ波加熱用容器
を提供する。 【解決手段】一室で構成され、容器底部に外方に突出し
かつ容器内容物を収容する中空の突起を設けたマイクロ
波加熱用容器において、容器内に収容される内容物の導
波管法により測定した下記式(1)で表される誘電体損
失角係数Kと、 K=ε×tanδ (1) 〔式中、εは比誘電率、tanδは誘電体損失角を
表す〕 中空の突起の開口径D(mm)が、下記式(2)で表さ
れる関係を有するようにマイクロ波加熱用容器を構成す
る。 130≦K×D≦670 (2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内容物の加熱を迅
速かつ均一に行うことのできるマイクロ波加熱用容器に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジを使用して容器のまま加熱で
きる食品は数多く提供されているが、これらの食品を電
子レンジで加熱する際には、長時間の加熱を必要とし、
また容器内部に収容された食品を均一に加熱することが
困難である等の問題点があった。これらの問題点は、電
子レンジによる加熱が容器の角部や表層部分だけで行わ
れ、容器内の食品全体を均一に加熱していないこと、特
に流動性の小さい食品の場合にはこのような部分加熱で
は食品の対流が生じにくく、容器中央部の食品を充分に
加熱することが困難であることにより発生するものとさ
れていた。
【0003】例えば、円筒状容器に収容された食品を電
子レンジで加熱した場合には、容器の内側に沿って他の
部分よりも温度の高いリング状の加熱帯が内容物の上方
と下方に形成されるが、容器中心部には他の部分よりも
温度の高い加熱点が形成されにくく、特に容器底部の中
央付近には加熱点は全く形成されない。また、楕円形偏
平容器の場合には、容器壁に沿ってリング状の加熱帯が
内容物の上方と下方に形成されるとともに、容器の長軸
方向の何箇所かに加熱点が生じることがあるが、容器底
部の中央付近に加熱点は生じない。
【0004】矩形容器の場合には、最初に底の四隅に加
熱点が生じ、それが上方及び底辺に沿って成長する一
方、上層において容器の内面に沿って加熱帯が生じる。
そして、底部に波形の凹凸が形成してある容器の場合に
は、上層と下層にリング状に加熱帯が生じる他波形の両
端の凸部に加熱点が発生するが、それ以外には加熱点は
生じない。
【0005】このように、いずれの場合にも容器底部の
中央付近には加熱点は発生せず、長時間電子レンジで加
熱した場合でも、上述したように内容物の上層や容器の
底部の周縁付近などが加熱されるのみで、中央部分の温
度はこれら高温部からの熱伝導によって昇温されはする
が直接的に上昇するものではなく、内容物全体が均一に
加熱されることはなかった。
【0006】このような問題点を解消するために、本発
明者らは、一室で構成される容器の底部の中央付近に、
外方に突出しかつ容器内容物を収容する中空の突起を形
成し、場合によりさらにこの突起の周囲に同様の突起を
複数、周方向に間隔をおいて設けることにより、容器底
部の中央付近にも電子レンジから放射されるマイクロ波
が集中する加熱点が生じ、容器内の内容物を均一に加熱
することができるマイクロ波加熱用容器が得られること
を見出し、先に提案した。(特許第2522355号)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このマ
イクロ波加熱用容器についてさらに検討を続けたとこ
ろ、容器底部に設ける中空の突起の開口径と、容器内に
収納される内容物(食品)の誘電体損失角係数との間に
相関関係があることを見出し、本発明を完成したもので
ある。すなわち、本発明は容器内に収容された内容物の
加熱をより均一に、かつ迅速に行うことのできるマイク
ロ波加熱用容器を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
〔式中、εは比誘電率、tanδは誘電体損失角を表す〕
中空の突起の開口径D(mm)が、下記式(2)で表さ
れる関係を有することを特徴とするマイクロ波加熱用容
器。 130≦K×D≦670 (2) 2.中空の突起を容器底部の中央付近にのみ設けたこと
を特徴とする1に記載のマイクロ波加熱用容器。 3.中空の突起を容器底部の中央付近に設け、さらに該
中央付近の突起の周囲に容器内容物を収納する中空の突
起を複数、周方向に間隔をおいて設けたことを特徴とす
る1に記載のマイクロ波加熱用容器。 4.中空の突起の形状が部分的な球状であり、その深さ
が3mm以上であることを特徴とする1〜3のいずれか
1項に記載のマイクロ波加熱用容器。 5.中空の突起の形状が円柱状又は多角柱状であり、そ
の深さが3mm以上であることを特徴とする1〜3のい
ずれか1項に記載のマイクロ波加熱用容器。 6.中空の突起と容器底面の接続部が丸味をおびるよう
に構成されたものであることを特徴とする4又は5に記
載のマイクロ波加熱用容器。 7.中空の突起の先端部の形状が丸味をおびるように構
成されたものであることを特徴とする5又は6に記載の
マイクロ波加熱用容器。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、一室で構成され、容
器底部に外方に突出しかつ容器内容物を収容する中空の
突起を設けたマイクロ波加熱用容器を構成するにあたっ
て、容器内に収容される内容物の下記式(1)で表され
る誘電体損失角係数Kと、中空の突起の開口径D(m
m)が下記式(2)で表される関係を満たすように、開
口径D(mm)の寸法を定める。 K=ε×tanδ (1) 130≦K×D≦670 (2)
【0010】上記式(1)において、ε及びtanδ
はそれぞれ導波管法により室温で測定した比誘電率及び
誘電体損失角を表す。本発明においては、これらの数値
は新日本無線株式会社製の定在波測定器(JRC3S0
31型)を用いた導波管法により、2.45GHzのマ
イクロ波を使用して定法により測定した。また、本発明
において中空の突起の開口径D(mm)とは、突起の形
状が部分的な球状又は円柱状のときは開口部の直径を意
味し、開口部の形状が楕円形や、突起の形状が多角柱状
のときは開口部の内接円の直径を意味する。ここで内接
円とは、開口部に内接する最大寸法の円を意味する。
【0011】容器内に収容される内容物の誘電体損失角
係数Kと、中空の突起の開口径D(mm)が上記式
(2)で表される関係を満たす場合には、電子レンジで
加熱した際に、容器の角部や表層部だけではなく容器中
央部、特に容器底部の中央の突起付近に加熱点を形成
し、内容物を迅速にかつ均一に加熱することが可能とな
る。誘電体損失角係数Kと開口径D(mm)が式(2)
で表される関係を満たさない場合には、容器中央部、特
に容器底部の中央付近に加熱点を形成することが困難と
なり、内容物を迅速かつ均一に加熱することが難しくな
る。
【0012】本発明のマイクロ波加熱用容器を構成する
材料には特に制限はなく、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、環状オレフィンコポリマー等のポリオレフィ
ン類;エチレン酢酸ビニル共重合体;エチレン酢酸ビニ
ル共重合体鹸化物;ポリ塩化ビニリデン及びその共重合
体;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類;
ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド類;ポリスチ
レン、スチレン・ブタジエン共重合体等のポリスチレン
類等の熱可塑性プラスチック及びこれらを含む積層体、
これらの単体及び積層体に蒸着、コーティング等により
誘電性無機系薄膜を積層した積層体、ガラス、セラミッ
クス等の誘電体が挙げられる。これらの材料の比誘電率
εや誘電体損失角tanδは非常に小さく、例えば通
常容器に使用される熱可塑性プラスチックではεが約
2〜3.5、tanδが約0.0003〜0.05程度
であり、電子レンジで容器を加熱した場合に、電子レン
ジから放射されるマイクロ波は容器を構成する材料には
吸収されず、容器壁を透過する。
【0013】これに対して、容器内に収容される食品類
の比誘電率εや誘電体損失角tanδは大きく、した
がってその積である誘電体損失角係数Kは、これら容器
自体を構成する材料のものよりも著しく大きく、通常の
食品ではKが約5〜60程度である。したがって、電子
レンジで加熱した場合にレンジから放射されるマイクロ
波は、容器内に収容された食品の性状に応じて吸収さ
れ、食品が加熱される。本発明者らは、マイクロ波加熱
用容器の底部に設ける中空の突起の開口径D(mm)
を、容器内部に収容する食品の誘電体損失角係数Kと関
連づけて、上記式(2)で表される特定の関係を満たす
ように調整することによって、容器内に収容した食品を
迅速かつ均一に加熱することができることを見出し、本
発明を完成したものである。
【0014】つぎに、図面に基づいて本発明をさらに詳
細に説明する。図1〜図3は本発明のマイクロ波加熱用
容器の1例を示す図であり、図1は容器の縦断面図、図
2は容器の底面図、そして図3は容器底部に設けた中空
の突起の拡大断面模式図である。この容器1は、ポリプ
ロピレンのような熱可塑性プラスチックからなる円筒状
のもので、底部2の中央には中空で部分的に球状の突起
3が、底部2の下方に突出するように設けられている。
また、底部2の外周部には、突起3の深さよりも長い脚
部4が形成されている。この突起3の容器底部2との接
続部5は、半径Rの円弧状に形成されている(図3参
照)。接続部5をこのように丸味をおびて形成した場合
には、接続部における強度が改善され、容器に内容物を
充填密封した後、容器の変形なしに、加熱加圧殺菌が可
能であるとともに、突起3内に収容した食品をスプーン
等で取出すのが容易になる。
【0015】図4は本発明のマイクロ波加熱用容器の他
の例を示す図であり、容器底部に設けた中空の突起の拡
大断面模式図である。この容器では、容器底部に設ける
突起3の形状を円筒状としたほかは、図1〜図3の容器
と同様の構成を有する。突起3と容器底部との接続部5
及び突起3の先端部6は、強度の改善と突起3内に収容
した食品の取出しを容易にするために、丸味をおびるよ
うに半径Rの円弧状に形成してある。突起3の形状とし
ては円柱状、楕円柱状、突起3の水平断面が楕円の部分
的球形状のほか、三角柱、四角柱、五角柱、六角柱等の
多角柱状とすることもできる。
【0016】図5及び図6は本発明のマイクロ波加熱用
容器の他の例を示す図であり、図5は容器の縦断面図、
そして図6は容器の底面図である。この容器1では、容
器底部2の中央に中空で部分的に球状の突起13を設け
るとともに、この突起13の周囲に間隔をおいて4個の
突起14を設けたが、底部2の外周部には脚部は形成し
ていない。他の構成は、図1〜図3の容器と同様であ
る。
【0017】図7及び図8は本発明のマイクロ波加熱用
容器の他の例を示す図であり、図7は容器の縦断面図、
そして図8は容器の底面図である。この容器11は、ポ
リプロピレンのような熱可塑性プラスチックからなる、
底面形状が楕円形のトレー状のもので、底部12の中央
には中空で部分的に球状の突起13が設けられている。
また、突起13の周囲には、間隔をおいて突起13より
は深さの深い6個の突起14が設けられており、中央の
突起13より周囲の突起14の方が深いことによって、
容器の設置安定性が得られる。この容器11の上部外周
にはフランジ15が設けられ、別体の蓋材(図示せず)
をヒートシールすることにより容器を密封することがで
きる。この容器11では、突起13及び14の形状を全
て部分的に球状のものとしたが、例えば突起14を円柱
状あるいは多角柱状とするなど適宜変更することができ
る。
【0018】上記各例では、マイクロ波加熱用容器を熱
可塑性プラスチックにより構成したが、容器をプラスチ
ック積層体やガラス、セラミックス等他の誘電体により
構成してもよい。また、容器の形状や寸法も任意のもの
とすることができることは言うまでもない。さらに、容
器底部に設ける突起の形状も1種類のものには限定され
ず、異なる形状の突起を組合わせて設けることも可能で
ある。
【0019】
【実施例】つぎに、本発明のマイクロ波加熱用容器にお
ける容器内に収容される内容物の誘電体損失角係数K
と、中空の突起の開口径D(mm)の関係について、具
体例に基づいて説明する。以下の例では、電子レンジで
加熱した食品の温度は、図9に示したように容器1内に
収容した食品の上層中央21、中層中央22、下層中央
23、上層側方24及び下層側方25においてそれぞれ
測定した。
【0020】(実施例1)比誘電率ε=62.0、誘
電体損失角tanδ=0.42の市販のビーフシチュー
を収容するために、開口系が66mm、深さが102m
mの図1〜3に示す形状のポリプロピレン(PP)製容
器を作製した。この容器1の底部中央には、開口径D=
14mm、深さ7mmで、容器底面との接続部5の半径
R=2mmの半球状の突起3を、下方に突出するように
設けた。また、容器底部の外周部には、突起3の深さよ
りも長い脚部4を形成した。この容器に内容物として、
上記ビーフシチューをヘッドスペースの深さが10mm
になるように充填し、マイクロ波出力500Wの電子レ
ンジにより3分間加熱した。容器内の食品の温度は、測
定した5箇所で全て70℃以上となり、攪拌することな
く食することができた。この例におけるビーフシチュー
の誘電体損失角係数K=62.0×0.42=26.0
4である。したがって、K×D=26.04×14=3
64.6となり、上記式(2)の範囲内にある。
【0021】(比較例1)実施例1の容器において、容
器底部に突起3を設けず底部を平面状に構成したほか
は、実施例1と同様にしてPP製容器を作製した。この
容器に実施例1と同様にビーフシチューを充填し加熱し
たところ、ビーフシチューは上層中央21及び上層側方
24では沸騰しているにもかかわらず、下層中央23で
は殆ど加熱されておらず、食するには攪拌後さらに2分
間加熱することが必要であった。この例では、容器底部
に突起がないので、容器底部全体を突起とみなしてK×
Dを算出すると1718.6となり、上記式(2)の範
囲外である。
【0022】(実施例2〜4及び比較例2、3)実施例
1の容器において、容器底部に設ける半球状の突起のサ
イズを表1のように種々変更したほかは、実施例1と同
様にしてPP製容器を作製した。これらの容器に、実施
例1と同様にビーフシチューを充填し加熱したところ、
実施例2〜4の容器では、容器内のシチューの温度は測
定した5箇所で全て70℃以上となり、攪拌することな
く食することができた。これに対して、比較例2及び3
の容器では、ビーフシチューは上層中央21及び上層側
方24では沸騰しているにもかかわらず、下層中央23
では殆ど加熱されていなかった。
【0023】
【表1】
【0024】(実施例5〜7及び比較例4、5)比誘電
率ε=73.3、誘電体損失角tanδ=0.19の
市販のおかゆを収容するために、開口径が66mm、深
さが102mmの図1に示す形状のPP製容器を作製し
た。この容器の底部中央には、表2に示す種々のサイズ
の立方体の突起3を下方に突出するように設けた。この
突起の開口径D(内接円の直径)は、立方体の一辺の長
さと同じである。また、突起の容器底面との接続部及び
先端部ならびに角部は、丸味をおびるように構成し、容
器底部の外周部には、突起3の深さよりも長い脚部4を
形成した。これらの容器に内容物として、上記おかゆを
ヘッドスペースの深さが10mmになるように充填し、
マイクロ波出力500Wの電子レンジにより3分間加熱
したところ、実施例5〜7の容器では、容器内のおかゆ
の温度は測定した5箇所で全て70℃以上となり、攪拌
することなく食することができた。これに対して、比較
例4及び5の容器では、おかゆは上層中央21及び上層
側方24では沸騰しているにもかかわらず、下層中央2
3では殆ど加熱されていなかった。なお、表2において
比較例5のK×D値は、比較例1と同様に算出したもの
である。
【0025】
【表2】
【0026】(実施例8〜11及び参考例1)比誘電率
ε=54.1、誘電体損失角tanδ=0.33の市
販のおしるこを収容するために、開口径が83mm、底
径63mm、深さが67mmの逆円錐台形状のPP製容
器を作製した。この容器の底部中央には、開口径D=1
2mm、突起と容器底面との接続部及び突起先端部のR
=2mmで、表3に示す種々の深さの円柱状の突起を下
方に突出するように設けた。また、これらの容器底部の
外周部には、突起の深さより長い脚部を形成した。これ
らの例におけるK×D値は214.2である。これらの
容器に内容物として、上記おしるこをヘッドスペースの
深さが10mmになるように充填し、マイクロ波出力5
00Wの電子レンジにより3分間加熱した。その結果、
実施例8〜11の容器内のおしるこの温度は測定した5
箇所で全て70℃以上となり、攪拌することなく食する
ことができた。これに対して、参考例1の容器では、お
しるこは上層中央21、上層側方24、下層側方25で
は70℃以上に加熱されたが、中層中央22及び下層中
央23では温度がやや低く、食する前に攪拌することが
必要であった。
【0027】
【表3】
【0028】(実施例12〜13)比誘電率ε=6
7.2、誘電体損失角tanδ=0.50の市販のカレ
ーを収容するために、開口径が66mm、深さが102
mmの図5、6に示す形状のPP製容器を作製した。こ
の容器1の底部中央には、開口径D=14mm、深さ7
mmで、容器底面との接続部の半径R=2mmの半球状
の突起13を、下方に突出するように設けた。また、容
器底部には中央の突起13の周囲に、周方向に等間隔で
4個の深さの深い突起14を形成した。これらの突起の
容器底面との接続部の丸味のサイズは、表4にみられる
ように種々のサイズに変更した。これらの容器に内容物
として、上記のカレーをヘッドスペースの深さが10m
mになるように充填し、マイクロ波出力500Wの電子
レンジで3分間加熱したところ、いずれの容器でもカレ
ーの温度は測定した5箇所で全て70℃以上となった。
実施例13及び14の容器では、米飯の上に加熱したカ
レーを容器から移す際に、突起内にカレーは残らず全て
取り出すことができたが、実施例12の容器では、突起
内に一部カレーが残り、カレー用スプーンでも取り出す
ことができなかった。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明では、マイクロ波加熱用容器内に
収容する内容物の誘電体損失角係数Kと、容器底部に設
ける中空の突起の開口径D(mm)との積を特定の範囲
のものとすることによって、容器内に収容された内容物
のマイクロ波による加熱を、より均一にかつ迅速に行う
ことができる。また、中空の突起と容器底面の接続部が
丸味をおびるように構成することによって、接続部にお
ける強度を改善するとともに、突起内に収容した食品の
取り出しを容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波加熱用容器の1例を示す縦
断面図である。
【図2】図1の容器の底面図である。
【図3】図1の容器の底部に設けた中空の突起の拡大断
面模式図である。
【図4】本発明のマイクロ波加熱用容器の他の例を示す
もので、容器の底部に設けた中空の突起の拡大断面模式
図である。
【図5】本発明のマイクロ波加熱用容器の他の例を示す
縦断面図である。
【図6】図5の容器の底面図である。
【図7】本発明のマイクロ波加熱用容器の他の例を示す
縦断面図である。
【図8】図7の容器の底面図である。
【図9】本発明のマイクロ波加熱用容器内に収容した内
容物の、温度の測定状況を説明する図である。
【符号の説明】
1、11 マイクロ波加熱用容器 2、12 容器の底部 3、13、14 中空の突起 4 脚部 5 突起と容器底部との接続部 6 突起の先端部 15 フランジ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一室で構成され、容器底部に外方に突出
    しかつ容器内容物を収容する中空の突起を設けたマイク
    ロ波加熱用容器において、容器内に収容される内容物の
    導波管法により測定した下記式(1)で表される誘電体
    損失角係数Kと、 K=ε×tanδ (1) 〔式中、εは比誘電率、tanδは誘電体損失角を
    表す〕 中空の突起の開口径D(mm)が、下記式(2)で表さ
    れる関係を有することを特徴とするマイクロ波加熱用容
    器。 130≦K×D≦670 (2)
  2. 【請求項2】 中空の突起を容器底部の中央付近にのみ
    設けたことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波加
    熱用容器。
  3. 【請求項3】 中空の突起を容器底部の中央付近に設
    け、さらに該中央付近の突起の周囲に容器内容物を収納
    する中空の突起を複数、周方向に間隔をおいて設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波加熱用容
    器。
  4. 【請求項4】 中空の突起の形状が部分的な球状であ
    り、その深さが3mm以上であることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱用容
    器。
  5. 【請求項5】 中空の突起の形状が円柱状又は多角柱状
    であり、その深さが3mm以上であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱用
    容器。
  6. 【請求項6】 中空の突起と容器底面の接続部が丸味を
    おびるように構成されたものであることを特徴とする請
    求項4又は5に記載のマイクロ波加熱用容器。
  7. 【請求項7】 中空の突起の先端部の形状が丸味をおび
    るように構成されたものであることを特徴とする請求項
    5又は6に記載のマイクロ波加熱用容器。
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Cited By (4)

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