JP2000280629A - 感熱多重複写シート - Google Patents

感熱多重複写シート

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JP2000280629A
JP2000280629A JP11258289A JP25828999A JP2000280629A JP 2000280629 A JP2000280629 A JP 2000280629A JP 11258289 A JP11258289 A JP 11258289A JP 25828999 A JP25828999 A JP 25828999A JP 2000280629 A JP2000280629 A JP 2000280629A
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sheet
recording
recording sheet
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JP11258289A
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Ryozo Ishibashi
良三 石橋
Masanori Ohashi
正典 大橋
Chieko Oshisaka
智恵子 押阪
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録画質に優れ、しかも記録時の搬送性に優
れた感熱多重複写シートを提供することにある。 【解決手段】 少なくとも、上葉基材シートのおもて面
にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する上
葉記録シート、中葉基材シートのおもて面にロイコ染料
と呈色剤を含有する感熱記録層を有し、裏面にロイコ染
料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を有する中
葉記録シート、および下葉基材シートのおもて面に呈色
剤と接着剤を含有する熱転写受容層を有する下葉記録シ
ートを順次各おもて面が上になるように重ねた感熱多重
複写シートにおいて、各隣接する記録シートの裏面とお
もて面との間の動的摩擦係数(ASTM D1894に
基づく)が0.2〜0.6となるようにし、かつ各隣接
する記録シートの間の動的摩擦係数の少なくとも一つが
0.4を越えるようにするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に3枚
以上のシートに、同時に感熱記録部が得られる感熱多重
複写シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用
し、サーマルヘッドからの熱エネルギーにより両発色物
質を反応させて記録部を得るようにした感熱記録体はよ
く知られている。かかる感熱記録体は、比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトで、かつその保守も容易
なため、ファクシミリや各種計算機器の記録媒体として
のみならず巾広い分野において使用されている。特に、
感熱記録体が納品書や領収書に使用されるようになって
からは、一度の感熱記録で複数のシートに記録が可能な
感熱記録体の要求が高まっている。
【0003】そこで、二枚のシートに鮮明な感熱記録部
を同時に得るために、上葉基材シートのおもて面にロイ
コ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有し、その裏面
にロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層
を有する上葉記録シートと、下葉記録シートのおもて面
に呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層を有する下葉
記録シートとを有する感熱複写シートが実用新案登録公
報第2595600号に記載されている。同公報には記
録時における上葉記録シートと下葉記録シートとのミス
フィードを少なくする手段として、上葉記録シートの裏
面と下葉記録シートのおもて面との摩擦係数を0.2〜
0.4にすることは記載されているが、少なくとも上葉
記録シート、中葉記録シートおよび下葉記録シートを有
する感熱多重複写シートにおいては、更なる改良が必要
とされた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、記録
画質に優れ、しかも記録時の搬送性に優れた感熱多重複
写シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】少なくとも、上葉基材シ
ートのおもて面にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記
録層を有する上葉記録シート、中葉基材シートのおもて
面にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有し、
裏面にロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転
写層を有する中葉記録シート、および下葉基材シートの
おもて面に呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層を有
する下葉記録シートを順次各おもて面が上になるように
重ねた感熱多重複写シート、または上記の感熱多重複写
シートの上葉記録シートの裏面にロイコ染料と熱可融性
有機化合物を含有する熱転写層を設けた感熱多重複写シ
ート、或いは上葉記録シートの裏面にロイコ染料と熱可
融性有機化合物を含有する熱転写層を有する上葉記録シ
ート、中葉基材シートのおもて面に呈色剤と接着剤を含
有する熱転写受容層を有し、その裏面にロイコ染料と熱
可融性有機化合物を含有する熱転写層を有する中葉記録
シート、および下葉基材シートのおもて面に呈色剤と接
着剤を含有する熱転写受容層を有する下葉記録シートを
順次重ねた感熱多重複写シートにおいて、上記の課題を
解決させるための一つの手段として、本発明は、各隣接
する記録シートの裏面とおもて面との間の動的摩擦係数
(ASTM D1894に基づく)が0.2〜0.6と
なるようにし、かつ各隣接する記録シートの間の動的摩
擦係数の少なくとも一つが0.4を越えるようにするも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも上葉記録シ
ート、中葉記録シートおよび下葉記録シートとを順次有
する感熱多重複写シートにおいて、隣接する各記録シー
ト間の裏面とおもて面との動的摩擦係数(ASTM D
1894に基づく)が0.2〜0.6、好ましくは0.
4〜0.6であり、かつ各隣接する記録シートの間の動
的摩擦係数の少なくとも一つが0.4を越えることを特
徴とし、各記録シート間における動的摩擦係数が一つで
も0.2未満のものが存在するか、または各記録シート
間の全ての動的摩擦係数が0.2〜0.4であると、記
録時に記録シート間にジャミングが発生し、通紙不良や
記録障害が発生しし易くなり、また各記録シート間にお
ける動的摩擦係数が一つでも0.6を越えるとその記録
シート間の密着が強まり容易に剥がし難くなったり、ブ
ロッキングが発生する恐れがある。特に、隣接する中葉
記録シートの裏面と下葉記録シートのおもて面との間の
動的摩擦係数が最も大きい値となるようにするのが好ま
しい。
【0007】各記録シート間の動的摩擦係数(ASTM
D1894に基づく)を0.2〜0.6となるように
するための手段としては特に限定されないが、例えば各
層を形成する際にスーパーキャレンダー処理したり、熱
転写層の塗布量が2〜7g/m2程度となるようにコン
トロールしたり、熱転写層上に紫外線硬化性化合物を主
成分とするOPニス層用塗液を0.2〜2.5g/m2
程度塗布した後、紫外線照射して硬化されたOPニス層
を設けたり、或いは熱転写層(またはOPニス層)中に
平均粒子径が0.05〜8μm程度、好ましくは0.1
〜5μm程度の顔料を熱転写層に対して1〜10重量%
程度含有させたりすることにより得られる。
【0008】更に、熱転写層側の王研式平滑度(TAPPI
No. 5-74に基づく)の値としては、30〜2000秒程
度であり、特に50〜500秒程度が好ましい。かかる
平滑度は、例えば上記の手段により得られる。
【0009】中葉記録シートを2枚以上使用したり、ま
た下葉記録シートの熱転写受容層中に、更にロイコ染料
を含有させることもできる。中葉記録シートを2枚以上
使用する場合、少なくとも中葉記録シートの構成として
は中葉基材シートのおもて面に感熱記録層のみを有する
もの(一番下の中葉記録シートの裏面には熱転写層が必
要となる)、中葉基材シートのおもて面に熱転写受容層
を有し、その裏面に熱転写層を有するもの(上葉記録材
シートの裏面には熱転写層が必要となる)、および中葉
基材シートのおもて面に感熱記録層を有し、その裏面に
熱転写層を有するものから選ばれる少なくとも二種以上
である。
【0010】更に、記録感度を向上させるために、例え
ば上葉基材シートおよび中葉基材シートとして坪量が2
5〜45g/m2で、かつ緊度が0.9〜1.3g/c
3の特定の紙を用いたり、或いは下葉記録シートの支
持体と熱転写受容層との間に顔料と接着剤を主成分とす
る下塗り層を設けるのが好ましい。特に、上葉基材シー
トおよび中葉基材シートとして特定の紙を使用すること
により、記録時のジャミングの発生が少なくなる効果が
得られる。
【0011】特定の紙は、例えばカナダ標準濾水度が1
50ml以下に叩解された化学パルプスラリーと炭酸カ
ルシウム、タルク、水酸化アルミニウム等の填料とを用
いて坪量が25〜45g/m2となるように酸性または
中性抄紙(填料は、特定の紙に対して5〜10重量%程
度内添されているのが好ましい。)した後、水分8〜1
2%程度の状態でスーパーキャレンダー処理するか、或
いはカナダ標準濾水度が250〜550ml程度に叩解
された化学パルプスラリーを用いて坪量が25〜45g
/m2となるように抄紙された上質紙を線圧0.2〜3
t/cmの金属ロールと金属ロールとからなるキャレン
ダーで処理するなどして得られる。
【0012】下塗り層に使用される顔料としては、例え
ば平均粒子径が0.1〜5μm程度の炭酸カルシウム、
カオリン、クレー、タルク、焼成クレー、無定形シリ
カ、ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、
硫酸バリウム、尿素ホルマリン樹脂フィラー、中空状の
アクリル樹脂フィラー、中空状のスチレン樹脂フィラー
等が挙げられる。
【0013】また、下塗り層に使用される接着剤として
は、下記の感熱記録層および下葉記録層において例示す
る水溶性樹脂および水分散性樹脂のいずれでも可能であ
る。接着剤の使用量としては、下塗り層に対して5〜3
0重量%程度が好ましい。
【0014】感熱記録層および熱転写層に含有されるロ
イコ染料としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−
(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−
(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロ
ロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)
フルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)
アミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−
ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロアニリ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ペ
ピリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,
3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−
ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,6,−ビス
(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−
(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3−(N−エチル
−N−2−テトラヒドロフルフリアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(4−ジメチルアミ
ノ)アニリノ−5,7−ジメチルフルオラン等が挙げら
れる。
【0015】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて2種以上を併用することもできる。ロ
イコ染料の使用量としては、感熱記録層においては感熱
記録層の全固形量に対して5〜35重量%程度、また熱
転写層においては熱転写層の全固形量に対して3〜50
重量%程度である。
【0016】感熱記録層および熱転写層に含有される呈
色剤としては、例えば酸性白土、活性白土、アタパルジ
ャイト、ゼオライト、ベントナイト等の酸性の粘土類、
4,4’−イソプロピリデンジフェノール、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、
4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,4’
−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス(フェ
ニルスルホニル)フェノール、2,2’−ビス〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジ
エチルエーテル、ノボラック型フェノール樹脂等のフェ
ノール性化合物、3−ベンジルサリチル酸亜鉛、3−
(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−クロロ−
5−(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3,5−
ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ(α−メ
チルベンジル)サリチル酸亜鉛、3−フェニル−5−
(α、α−ジメチルベンジル)サリチル酸亜鉛、3,5
ジ−tert−ノニルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−
ドデシルサリチル酸亜鉛、4−〔2−(P−メトキシフ
ェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−
(P−トリルスルホニルプロピルオキシ)サリチル酸亜
鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキ
シ)クミル〕サリチル酸亜鉛、モノ〔ポリ(0〜4)
〔ω−ヒドロ〔ポリ(1〜7)α−メチルベンズ〕−α
−イル〕ベンジル〕サリチル酸亜鉛等のサリチル酸誘導
体の亜鉛塩、N−p−トリルスルホニルN’−フェニル
尿素、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカ
ルボニルアミノ)ジフェニルメタン等の分子内にスルホ
アミド結合を有する有機化合物等が挙げられる。
【0017】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて2種以上を併用することもできる。呈
色剤の使用量としては、感熱記録層においては感熱記録
層の全固形量に対して10〜50重量%程度、熱転写受
容層においては熱転写受容層の全固形量に対して10〜
70重量%程度である。なかでも、熱転写層にはサリチ
ル酸誘導体の亜鉛塩が特に感熱記録性と感圧記録性に優
れ好ましい。
【0018】更に、感熱記録層中(特に、中葉記録シー
トの感熱記録層には)には記録感度を高めるために増感
剤として、例えば下記の芳香族系の熱可融性有機化合物
を含有させることもできる。m−ターフェニル(mp:
83℃)、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル
(mp:102℃)、シュウ酸ジ−p−クロロベンジル
エステル(mp:120℃)、テレフタル酸ジベンジル
エステル(mp:95℃)、1,2−ジ(3−メチルフ
ェノキシ)エタン(mp:96℃)、1,2−ジフェノ
キシエタン(mp:97℃)、1−ナフトキシ−2−フ
ェノキシエタン(mp:137℃)、2−ナフチルベン
ジルエーテル(mp:100℃)、p−ベンジルビフェ
ニル(mp:86℃)等
【0019】熱転写層に含有される熱可融性有機化合物
としては、その収縮温度若しくは融点が50〜150℃
程度のものが好ましい。なかでも、特にカルナウバワッ
クス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸ステアリン酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド、ステアリン酸メ
チル、ステアリン酸アニリド等の高級脂肪族系化合物が
感圧記録性に優れ好ましい。熱可融性有機化合物の使用
量としては、熱転写層の全固形量に対して30〜90重
量%程度、好ましくは40〜80重量%程度である。
【0020】感熱記録層および熱転写受容層には、必要
によりカオリン、炭酸カルシウム、無定形シリカ、酸化
チタン、水酸化アルミニウム、焼成カオリン、酸化亜鉛
等の顔料、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−te
rt−ブチルフェニル)ブタン、N,N’−ジ−2−ナフ
チル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビ
ス(4,6−ジ−tertブチルフェニル)リン酸ソーダ等
の保存性改良剤、パラフィンワック、ポリエチレンワッ
クス、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸
アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等
のワックス、および蛍光染料、着色染料、界面活性剤、
耐水化剤等を添加することもできる。
【0021】感熱記録層は、一般に水を媒体とし、平均
粒子径が0.1〜3μm程度に微分散されたロイコ染
料、呈色剤、接着剤、および必要により増感剤、保存性
改良剤と接着剤とを混合攪拌して得られた感熱記録層用
塗液を各基材シートのおもて面に乾燥後に塗布量が2〜
7g/m2程度となるように塗布乾燥して形成される。
【0022】感熱記録層および熱転写受容層用塗液中に
含有される接着剤としては、例えば完全(部分)ケン化
ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアル
コール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ケ
イ素変性ポリビニルアルコール、スチレン−マレイン酸
共重合体の塩、エチレン−アクリル酸共重合体の塩、イ
ソブチレン−マレイン酸共重合体の塩等の水溶性接着
剤、およびアクリル系ラテックス、ウレタン系ラテッス
ク、スチレン−ブタジエン系ラテックスの水分散性の接
着剤が挙げられる。 接着剤の使用量としては、感熱記
録層および熱転写受容層に対してはそれぞれ5〜50部
程度である。
【0023】感熱記録層用塗液および熱転写受容層用塗
液の塗布方式としては、例えばエアーナイフ方式、メイ
ヤーバー方式、ピュアーブレード、方式ロッドブレード
方式、リバースロール方式、グラビア方式、スリットダ
イ方式およびカーテン方式等が挙げられる。
【0024】熱転写層は、一般には熱可溶された熱可溶
性有機化合物中にロイコ染料が添加された熱転写層用塗
液を上葉基材シートおよび中葉基材シートの裏面に1〜
8g/m2程度となるように、例えばホットメルト方式
により塗布して形成される。
【0025】本発明の感熱多重複写シートは、下葉記録
シートの裏面に粘着剤層を設けたり、各層にUVインキ
による印刷を施したり、磁気記録層を設けたりする等の
公知の紙加工技術を付加し得るものである。
【0026】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明をより具体的
に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。また、特に断らない限り例中の部および%はそれぞ
れ重量部および重量%を示す。
【0027】実施例1 (1)A液調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン10部、スルホン変性ポリビニルアルコー
ル(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工
業社製)の10%水溶液5部および水25部とからなる
組成物をサンドミルで平均粒子径0.8μmになるまで
粉砕してA液を得た。
【0028】(2)B液調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン10部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品
名:ゴーセランL−3266、日本合成化学工業社製)
の10%水溶液5部および水25部とからなる組成物を
サンドミルで平均粒子径1.5μmになるまで粉砕して
B液を得た。
【0029】(3)C液調製 1、2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部、ス
ルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセラン
L−3266、日本合成化学工業社製)の10%水溶液
5部および水25部とからなる組成物をサンドミルで平
均粒子径1.0μmになるまで粉砕してC液を得た。
【0030】(4)感熱記録層用塗液1の調製 A液50部、B液100部、無定型シリカ(商品名:ミ
ズカシールP−527、水沢化学工業社製)15部、超
高分子アクリル系ラテックス(固形濃度50%)20
部、融点75℃のパラフィンワックスエマルジョン(固
形濃度30%)5部および水30部とを混合攪拌して感
熱記録層用塗液1を得た。
【0031】(5)感熱記録層塗液2の調製 A液40部、B液80部、C液40部、無定型シリカ
(商品名:ミズカシールP−527、水沢化学工業社
製)25部、完全ケン化ポリビニルアルコール(商品
名:PVA−105、クラレ社製)の10%水溶液10
0部、グリオキザールの20%水溶液2部および水30
部とを混合攪拌して感熱記録層用塗液2を得た。
【0032】(6)熱転写層用塗液の調製 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
5部、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン5部、カルナウバワックス30部お
よびステアリン酸アミド10部とを120℃で溶融して
熱転写層用塗液を得た。
【0033】(7)熱転写受容層用塗液の調製 平均粒子径が1μmの水酸化アルミニウム65部、平均
粒子径が0.5μmの酸化亜鉛20部、3、5−ジ(α
−メチルベンジルサリチル酸亜鉛とα−メチルスチレン
・スチレン共重合体との混融物(混融重量比=80/2
0、平均粒子径2.3μ)の30%水分散体25部、モ
ノ(またはビスまたはトリスまたはテトラキス)[ポリ
(0〜4)[ω−ヒドロ[ポリ(1〜7)α−メチルベ
ンズ]−α−イル]ベンジル]2−ヒドロキシ安息香酸
の亜鉛塩であるサリチル酸−スチレン共重合体亜鉛塩の
30%水分散体(平均粒子径0.8μm)25部、カル
ボキシ変性ポリビールアルコールの10%水溶液50
部、耐水化剤としてポリアミドエピクロルヒドリンの2
0%水溶液10部、ガラス転移点が2℃のスチレン−ブ
タジエン系ラテックス(固形分濃度50%)40部、ポ
リアクリル酸ナトリウムの20%水溶液5部および水1
00部からなる組成物を混合攪拌して熱転写受容層用塗
液を得た。
【0034】(8)下塗り層用塗液の調製 平均粒子系1μm、中空度(外径に対する内径の比率)
70%のスチレン系中空粒子の40%分散液100部、
ポリビニルアルコールの10%水溶液40部、固形分濃
度50%のスチレン−ブタジエン系ラテックス10部、
吸油量110ml/100gの焼成カオリン20部、平
均粒子径1μmの炭酸カルシウム5部および水50部か
らなる組成物を混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
【0035】(9)上葉記録シートの作製 坪量35g/m2、緊度1.0g/cm3、タルクを8重
量%含有する上葉基材シートのおもて面に、感熱記録層
用塗液1を乾燥後の塗布量が4.0g/m2となるよう
に塗布乾燥して感熱記録層を設けた後、スーパーキャレ
ンダー処理し、上葉記録シートを得た。なお、上葉記録
シートのおもて面および裏面の王研式平滑度はそれぞれ
800秒と450秒であった。
【0036】(10)中葉記録シートの作製 坪量35g/m2、緊度1.0g/cm3、タルクを8重
量%含有する中葉基材シートのおもて面に、感熱記録層
用塗液2を乾燥後の塗布量が4.0g/m2となるよう
に塗布乾燥して感熱記録層を設けた後、スーパーキャレ
ンダー処理し、その裏面側に熱転写層用塗液(110
℃)をホットメルトコーターで7.0g/m2塗布した
後、冷却して熱転写層を形成して中葉記録シートを得
た。なお、中葉記録シートのおもて面および裏面の王研
式平滑度はそれぞれ1100秒と710秒であった。
【0037】(11)下葉記録シートの作製 坪量64g/m2の中性の上質紙のおもて面に、下塗り
層用塗液、熱転写受容層用塗液を乾燥後の塗布量が8g
/m2、5.0g/m2となるように順次塗布乾燥とスー
パーキャレンダー処理して下塗り層および熱転写受容層
を設けた下葉記録シートを得た。なお、下葉記録シート
のおもて面の王研式平滑度は500秒であった。
【0038】(12)感熱多重複写シートの作製 A4サイズにカットされた上葉記録シート、中葉記録シ
ートおよび下葉記録シートの各おもて面が上になるよう
に順次重ねて感熱多重複写シートを得た。
【0039】実施例2 実施例2の上葉記録シートの作製において、上葉記録シ
ートの裏面に熱転写層用塗液(110℃)をホットメル
トコーターで7.0g/m2塗布した後、冷却して熱転
写層を形成した以外は実施例2と同様にして感熱多重複
写シートを得た。なお、上葉記録シートの裏面の王研式
平滑度は680秒であった。
【0040】実施例3 実施例2の中葉記録シートにおいて、感熱記録層用塗液
2を乾燥後の塗布量が4.0g/m2となるように塗布
乾燥して感熱記録層を設ける代わりに熱転写用塗液を乾
燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布乾燥し
て熱転写層を設けた以外は、実施例2と同様にして感熱
多重複写シートを得た。なお、中葉記録シートのおもて
面および裏面の王研式平滑度はそれぞれ780秒と46
0秒であった。
【0041】実施例4 実施例2の上葉記録シートおよび下葉記録シートの熱転
写層上に、下記のOPニス層用塗液をそれぞれ0.5g
/m2となるようにオフセット印刷機により塗布した
後、紫外線を照射して硬化されたOPニス層を設けた以
外は、実施例2と同様にして感熱多重複写シートを得
た。なお、上葉記録シートおよび中葉記録シートの裏面
の王研式平滑度はそれぞれ80秒と70秒であった。
【0042】(1)OPニス層用塗液の調製 トリメチロールプロパントリアクリレート10部および
ジ−tert−ブチルペルオキシド0.5部とを混合攪拌し
てOPニス層用塗液を得た。
【0043】実施例5 実施例2の中葉記録シートおよび下葉記録シートを作製
する際に用いた熱転写層用塗液中に、更に平均粒子径が
0.15μmの軽質炭酸カルシウム3部を添加した以外
は、実施例2と同様にして感熱多重複写シートを得た。
なお、上葉記録シートおよび中葉記録シートの裏面の王
研式平滑度はそれぞれ150秒と130秒であった。
【0044】実施例6 実施例2の上葉記録シートの熱転写層上に、上記のOP
ニス層用塗液を0.8g/m2となるようにオフセット
印刷機により塗布した後、紫外線を照射して硬化された
OPニス層を設けた以外は、実施例2と同様にして感熱
多重複写シートを得た。なお、上葉記録シートの裏面の
王研式平滑度は65秒であった。
【0045】比較例1 実施例2の感熱多重複写シートにおいて、上葉記録シー
トおよび中葉記録シートの基材シートに用いた坪量35
g/m2、緊度1.0g/cm3、タルクを8重量%含有
する基材シートの代わりに、坪量35g/m2、緊度
0.7g/cm3、タルクを1重量%含有する基材シー
トを用い、かつ表1に記載の動的摩擦係数となるように
スーパーキャレンダー処理した以外は、実施例2と同様
にして感熱多重複写シートを得た。なお、上葉記録シー
トのおもて面及び裏面の王研式平滑度はそれぞれ80秒
と50秒であった。また、中葉記録シートのおもて面及
び裏面の王研式平滑度はそれぞれ120秒と50秒であ
った。
【0046】比較例2 実施例2の感熱多重複写シートにおいて、上葉記録シー
トおよび中葉記録シートの基材シートに用いた坪量35
g/m2、緊度1.0g/cm3、タルクを8重量%含有
する基材シートの代わりに、坪量35g/m2、緊度
1.4g/cm3、タルクを25重量%含有する基材シ
ートを用い、かつ表1に記載の動的摩擦係数となるよう
にスーパーキャレンダーで処理した以外は、実施例2と
同様にして感熱多重複写シートを得た。なお、上葉記録
シートのおもて面及び裏面の王研式平滑度はそれぞれ1
500秒と1200秒であった。また、中葉記録シート
のおもて面及び裏面の王研式平滑度はそれぞれ1800
秒と1200秒であった。
【0047】〔記録画質および記録濃度〕東芝TEC社
製の感熱プリンタ(MJ−1型)を用いて、感熱多重複
写シートに記録し、各記録シートのおもて面の記録部の
光学濃度をマクベス濃度計(914型、マクベス社製)
を用いて、ビジュアルモードにて測定した。下葉記録シ
ートの記録部の記録画質を下記のように目視判定した。 ◎:記録部が非常に均一である。 ○:記録部に少し白抜け部がある。 ×:記録部に白抜け部が多くある。
【0048】〔動摩擦係数〕表面性試験機 商品名:H
EIDON−14D、新東科学社製を用いてASTMD
1894に基づいて上葉記録シートの裏面と中葉記録シ
ートのおもて面間の動的摩擦係数(A)と、中葉記録シ
ートの裏面と下葉記録シートのおもて面間の動的摩擦係
数(B)を測定を行った。
【0049】〔搬送性〕東芝TEC社製の感熱プリンタ
(MJ−1型)を用いて、感熱多重複写シートに記録
し、ジャミングした際に生ずる上葉記録シートの記録部
と中葉記録シートまたは下は記録シートの記録部のズレ
を下記のように判定した。 ☆:ジャミングによる記録部にレが全くない。 ◎:ジャミングによる記録部にズレが僅かにある。 ○:ジャミングによる記録部にズレが少しある。 ×:ジャミングによる記録部のズレが大きい。
【0050】〔平滑度〕王研式平滑度計を用いて各記録
シートの平滑度をTAPPI No.5-74に基づいて測定を行っ
た。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】表1に示されているように、本発明の感
熱多重複写シートは記録画質に優れ、しかも記録時の搬
送性にも優れた効果を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA07 BB02 BB25 DD34 DD58 EE03 FF17 FF27 GG06 2H111 AA27 AA33 AB01 BA08 BB04 BB08 CA03 CA05 CA14 CA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、上葉基材シートのおもて面
    にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する上
    葉記録シート、中葉基材シートのおもて面にロイコ染料
    と呈色剤を含有する感熱記録層を有し、その裏面にロイ
    コ染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を有す
    る中葉記録シート、および下葉基材シートのおもて面に
    呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層を有する下葉記
    録シートとを順次各おもて面が上になるように重ねた感
    熱多重複写シートにおいて、各隣接する記録シートの間
    の動的摩擦係数(ASTM D1894に基づく)が
    0.2〜0.6であり、かつ各隣接する記録シートの間
    の動的摩擦係数の少なくとも一つが0.4を越えること
    を特徴とする感熱多重複写シート。
  2. 【請求項2】 上葉基材シートの裏面に、ロイコ染料と
    熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を有する請求項
    1記載の感熱多重複写シート。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の中葉記録シートが、中葉
    基材シートのおもて面に呈色剤と接着剤を含有する熱転
    写受容層を有し、その裏面にロイコ染料と熱可融性有機
    化合物を含有する熱転写層を有する中葉記録シートであ
    る請求項2記載の感熱多重複写シート。
  4. 【請求項4】 隣接する中葉記録シートの裏面と下葉記
    録シートのおもて面との間の動的摩擦係数が最も大きい
    値を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感熱
    多重複写シート。
  5. 【請求項5】 上葉記録シートおよび中葉記録シートの
    裏面側の王研式平滑度(TAPPI No.5−74に
    基づく)が50〜500秒である請求項1及至4のいず
    れか一項に記載の感熱多重複写シート。
  6. 【請求項6】 上葉記録シートまたは中葉記録シートの
    坪量が25〜45g/m2で、かつ緊度が0.9〜1.
    3g/cm3である請求項1及至5のいずれか一項に記
    載の感熱多重複写シート。
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