JP2001158173A - 感熱多重複写シートの製造方法 - Google Patents

感熱多重複写シートの製造方法

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JP2001158173A
JP2001158173A JP34598899A JP34598899A JP2001158173A JP 2001158173 A JP2001158173 A JP 2001158173A JP 34598899 A JP34598899 A JP 34598899A JP 34598899 A JP34598899 A JP 34598899A JP 2001158173 A JP2001158173 A JP 2001158173A
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Chieko Oshizaka
智恵子 押阪
Masanori Ohashi
正典 大橋
Ryozo Ishibashi
良三 石橋
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造性に優れ、しかも記録画質と記録感度の
優れた感熱多重複写シートの製造方法を提供することに
ある。 【解決手段】 基紙のおもて面にロイコ染料、呈色剤お
よび接着剤を含有する感熱記録層を有し、裏面にロイコ
染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を有する
上葉記録紙、及び基材シートのおもて面に呈色剤と接着
剤を含有する熱転写受容層を有する下葉記録シートを順
次重ねる感熱多重複写シートの製造方法において、上記
の課題を解決するための一つの手段しとて、上葉記録紙
が、基紙のおもて面にロイコ染料、呈色剤および接着剤
を含有する感熱記録層用水性塗液を塗布乾燥して感熱記
録層を設けた後に、金属ロールと金属ロールによって形
成されるニップ部にニップ線圧100〜500kg/c
mの条件下で処理し、次いで熱転写層を設けることによ
り製造されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に複数
枚同時に感熱記録を行うことができる感熱多重複写シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロイコ染料と呈色剤との呈色反応を利用
し、サーマルヘッドからの熱エネルギーにより両発色物
質を反応させて記録像を得るようにした感熱記録体はよ
く知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトで、かつその保守も容易
な為、ファクシミリや各種計算機器の記録媒体としての
みならず巾広い分野において使用されている。特に、感
熱記録体が領収書としても使用されるようになってから
は、一度の感熱記録で複数のシートに記録が可能な感熱
多重複写シートの要求が高まっている。
【0003】金属ロールと金属ロールによって形成され
るニップ部に200〜2500kg/cmの条件下で処
理された基紙のおもて面に感熱記録層を有し、その裏面
に熱転写層を有する上葉記録紙と、基紙の表面に熱転写
受容層を有する下葉記録シートとを少なくとも具備する
感熱多重複写シートが、特開平10−309870号公
報に記載されているが、感熱記録層をロイコ染料、呈色
剤および接着剤とを含有する感熱記録層用水性塗液を塗
布乾燥して設ける際に、強いカールが発生したり、シワ
が入り易い問題が新たに発生した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、製造
性に優れ、しかも記録画質と記録感度の優れた感熱多重
複写シートの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】基紙のおもて面にロイコ
染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱記録層を有
し、裏面にロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有する
熱転写層を有する上葉記録紙、及び基材シートのおもて
面に呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層を有する下
葉記録シートを順次重ねる感熱多重複写シートの製造方
法において、上記の課題を解決するための一つの手段し
とて、上葉記録紙が、基紙のおもて面にロイコ染料、呈
色剤および接着剤を含有する感熱記録層用水性塗液を塗
布乾燥して感熱記録層を設けた後に、金属ロールと金属
ロールによって形成されるニップ部にニップ線圧100
〜500kg/cmの条件下で処理し、次いで熱転写層
を設けることにより製造されるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも上葉記録紙
および下葉記録シートとを有する感熱多重複写シートに
おいて、上葉記録紙が基紙のおもて面にロイコ染料、呈
色剤および接着剤を含有する感熱記録層用水性塗液を塗
布乾燥して感熱記録層を設けた後に、金属ロールと金属
ロールによって形成されるニップ部にニップ線圧100
〜500kg/cmの条件下で処理し、次いで熱転写層
を設けることにより製造されることを特徴とし、ニップ
線圧が100kg/cm未満になると、下葉記録シート
への熱伝導性が低下し、下葉記録シートの熱転写受容層
への記録画質と記録濃度を高める効果が低下し、ニップ
線圧が500kg/cmを越えると感熱記録層に地肌カ
ブリが発生したり、処理中、金属ロール面に感熱記録層
の一部が付着して均一な感熱記録層が得られない恐れが
ある。
【0007】更に、上葉記録紙の感熱記録層上に、基紙
のおもて面にロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有す
る感熱記録層用水性塗液を塗布乾燥して感熱記録層を設
けた後、金属ロールと金属ロールによって形成されるニ
ップ部にニップ線圧100〜500kg/cmの条件下
で処理して得られる感熱記録紙を1〜2重ねたり、或い
は上葉記録紙と下葉記録シートとの間に、基紙のおもて
面に呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層用水性塗液
を塗布乾燥して熱転写受容層を設けた後、金属ロールと
金属ロールによって形成されるニップ部にニップ線圧1
00〜500kg/cmの条件下で処理し、次いで裏面
にロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層
を設けて得られる中葉記録紙を1〜2枚重ねることによ
り、一度の感熱記録で少なくとも3枚以上の記録が可能
となる。
【0008】上記の感熱記録紙、上葉記録紙、或いは中
葉記録紙の緊度としては1.0〜1.4g/m3程度が
好ましい。かかる記録紙の基紙としては、緊度0.7〜
1.0、坪量30〜70g/m2の上質紙が好ましい。
また、下葉記録シートの基材シートとしては、坪量40
〜200g/m2の上質紙、透明フイルム、合成紙、白
色フイルむ、発泡フイルム等が使用される。
【0009】感熱記録層および熱転写層に含有されるロ
イコ染料としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2
−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−シクロヘキ
シルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソ
アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−シク
ロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−
(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン、3−ペピリジノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1
−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,6,−ビ
ス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−
(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3−(N−エチル
−N−2−テトラヒドロフルフリアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(4−ジメチルアミ
ノ)アニリノ−5,7−ジメチルフルオラン等。
【0010】勿論、これらに限定されるものではなく、
また必要に応じて2種以上を併用することもできる。ロ
イコ染料の使用量としては、感熱記録層においては感熱
記録層の全固形量に対して5〜35重量%程度、また熱
転写層においては熱転写層の全固形量に対して3〜50
重量%程度である。
【0011】感熱記録層および熱転写受容層に含有され
る呈色剤としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、
ベントナイト等の酸性の粘土類、4,4’−イソプロピ
リデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−シクロヘキ
シリデンジフェノール、2,4’−ジヒドロキシフェニ
ルスルホン4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニル
スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニ
ルスルホン、4−ヒドロキ−4’−ベンジルオキシジフ
ェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’
メチルフェニルスルホン、4−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、1,4−〔(4−ヒドロキシフェニル)
イソプロピリデン〕ベンゼン、4−ヒドロキシ安息香酸
ベンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重
合体等のフェノール性化合物、3−(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチ
ル酸亜鉛、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル
酸亜鉛、3−フェニル−5−(α、α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−オクチルサリ
チル酸亜鉛、3,5ジ−tert−ノニルサリチル酸亜鉛、
3,5−ジ−tert−ドデシルサリチル酸亜鉛、5−tert
−ドデシルサリチル酸亜鉛、4−〔2−(p−メトキシ
フェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3
−(p−トリルスルホニルプロピルオキシ)サリチル酸
亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキ
シ)クミル〕サリチル酸亜鉛、モノ〔ポリ(0〜4)
〔ω−ヒドロ〔ポリ(1〜7)α−メチルベンズ〕−α
−イル〕ベンジル〕サリチル酸亜鉛等のサリチル酸誘導
体の亜鉛塩、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニ
ル尿素、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ジフェニルメタン等の分子内にスル
ホアミド結合を有する化合物等。勿論、これらに限定さ
れるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用す
ることもできる。顕色剤の使用量としては、感熱記録層
の全固形量に対して10〜70重量%程度である。
【0012】感熱記録層および熱転写受容層に含有され
る接着剤としては、例えば下記の化合物が挙げられる。
完全(部分)ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ
変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビ
ニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ス
チレン−マレイン酸共重合体の塩、エチレン−アクリル
酸共重合体の塩、イソブチレン、マレイン酸共重合体の
塩等の水溶性高分子または乳化重合されたアクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、酢
酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、酢酸ビニル−
塩化ビニル系樹脂等の疎水性高分子等が挙げられる。接
着剤の使用量としては、感熱記録層対して5〜40重量
%程度が好ましい。
【0013】感熱記録層および熱転写受容層には、必要
によりステアリン酸亜鉛、テアリン酸カルシウム、パラ
フィンワックス等の滑剤類、カオリン、炭酸カルシウ
ム、無定形シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、
焼成カオリン、酸化亜鉛等の顔料類、m−ターフェニ
ル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ
酸ジ−p−クロロベンジルエステル、テレフタル酸ジベ
ンジルエステル、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエ
ステル、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジフェノキシエタン、1−フェノキシ−2
−ナフトキシエタン、p−ベンジルビフェニル、ステア
リン酸アミド等の増感剤類、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、N,
N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、
2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tertブチルフェ
ニル)リン酸ソーダ等の保存性改良剤類、および蛍光染
料、着色染料、着色顔料、界面活性剤、耐水化剤等を添
加することもできる。
【0014】上葉記録紙および中葉記録紙の裏面に形成
される熱転写層には、上記のロイコ染料と共に下記の熱
可融性有機化合物が含有されるが、熱可融性有機化合物
としては、融点が35〜150℃程度の有機化合物であ
れば特に限定されないが、例えばカルナバワックス、モ
ンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ポリエチレンワックス、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸ステアリン酸アミド、エチ
レンビスステアリン酸アミド、ステアリン酸メチル、ス
テアリン酸アニリド等の高級脂肪族系化合物が感圧記録
性に優れ好ましい。熱可融性有機化合物の使用量として
は、熱転写層の全固形量に対して30〜90重量%程
度。好ましくは40〜80重量%程度である。
【0015】熱転写層は、一般には熱可融された熱可融
性有機化合物を上葉および中葉基紙の裏面に1〜8g/
2程度となるように、例えばホットメルト方式により
塗布して形成される。
【0016】熱転写層には、必要に応じて染料含有マイ
クロカプセルを熱可融性有機化合物中に含有させて形成
する。
【0017】更に、熱転写層面と熱転写受容層面とが擦
れて熱転写受容層に発色汚れが発生するのを抑制するた
めに、熱転写層面の上に0.1〜0.8g/m2程度の
保護層を設けることもでき、かかる保護層は、例えばア
クリル系モノマーまたはプレポリマー等の紫外線硬化性
化合物を主成分とする保護層用塗液を熱転写層上に塗布
後、紫外線を照射することにより形成される。
【0018】なお、保護層溶液中にはベンゼン、ベンゾ
フェノ、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメ
チルアミノアセトフェノン等の重合開始剤が添加され、
更に保護層中には、熱転写層中に含有される熱可融性有
機化合物、無機顔料、有機顔料等を添加することもでき
る。
【0019】感熱記録層および熱転写受容層は、水を媒
体とし、例えば平均粒子径が0.1〜3μm程度に微分
散されたロイコ染料(熱転写受容層の場合はロイコ染料
は含有されなくてもよい)、呈色剤、接着剤、および必
要により上記の助剤とを混合攪拌して得られた感熱記録
層用水性塗液または熱転写受容層用水性塗液を基紙のお
もて面に乾燥後の塗布量がそれぞれ2〜8g/m2程度
となるように塗布乾燥して形成される。
【0020】感熱記録層用塗液および熱転写受容層用塗
液は、例えばエアーナイフ方式、メイヤーバー方式、ピ
ュアーブレード、方式ロッドブレード方式、リバースロ
ール方式、グラビア方式、スリットダイ方式等により塗
布される。
【0021】更に、本発明の感熱記録体では、記録感度
を向上させるために、下葉基紙と熱転写受容層との間に
吸油量が70〜300ml/100g程度の顔料、また
は中空有機粒子と接着剤とを主成分とする下塗り層を設
けることもできる。
【0022】本発明の感熱多重複写シートは、下葉記録
シートの裏面に粘着剤層を設けたり、各層にUVインキ
による印刷を施したり、磁気記録層を設けたりする等の
公知の紙加工技術を付加し得るものである。
【0023】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明をより具体的
に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。また、特に断らない限り例中の部および%はそれぞ
れ重量部および重量%を示す。
【0024】実施例1 〔A液調製〕3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン10部、スルホン変性ポリビ
ニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日
本合成化学工業社製)の10%水溶液5部および水25
部とからなる組成物をサンドミルで平均粒子径0.8μ
mになるまで粉砕してA液を得た。
【0025】〔B液調製〕4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン10部、スルホン変性ポ
リビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−326
6、日本合成化学工業社製)の10%水溶液5部および
水25部とからなる組成物をサンドミルで平均粒子径
1.5μmになるまで粉砕してB液を得た。
【0026】〔C液調製〕m−ターフェニル10部、ス
ルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセラン
L−3266、日本合成化学工業社製)の10%水溶液
5部および水25部とからなる組成物をサンドミルで平
均粒子径1.0μmになるまで粉砕してC液を得た。
【0027】〔感熱記録層用水性塗液の調製〕A液40
重量部、B液80重量部、C液40重量部、無定型シリ
カ(商品名:ミズカシールP−527、水沢化学社S
製)25重量部、完全ケン化ポリビニルアルコール(商
品名:PVA−105、クラレ社製)の10%水溶液1
00部、グリオキザールの20%水溶液2部および水3
0部とを混合攪拌して感熱記録層用水性塗液を得た。
【0028】〔熱転写層用塗液(I)の調製〕2−(N
−(3’トリフルオロメチルフェニル)−アミノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン7部、パラフィンワックス
(融点、70℃)50部、ステアリン酸アミド5部、カ
ルナウバワックス15部、エステルワックス10部、ベ
ヘン酸5部を120〜130℃で溶融して熱転写層塗液
(I)を得た。
【0029】〔熱転写層用塗液(II)の調製〕2−(N
−(3’トリフルオロメチルフェニル)−アミノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン7部、パラフィンワックス
(融点、70℃)50部、ステアリン酸アミド5部、カル
ナウバワックス15部、エステルワックス10部、ベヘ
ン酸5部、2−(N−(3’トリフルオロメチルフェニ
ル)−アミノ)−6−ジエチルアミノフルオランのマイ
クロカプセル粉末を120〜130℃で溶融して熱転写
層塗液(II)を得た。
【0030】〔熱転写受容層用水性塗液の調製〕水酸化
アルミニウム(平均粒子径1μm)65部、酸化亜鉛
(平均粒子径0.5μm)20部、3,5−ジ(α−メ
チルベンジル)サリチル酸亜鉛とα−メチルスチレン・
スチレン共重合体との混融物(混融重量比=80/2
0、平均粒子径2.3μm)の30%水分散体25部、
モノ(又はビス又はトリス又はテトラキス)〔ポリ(0
〜4)〔ω−ヒドロ〔ポリ(1〜7)α−メチルベン
ズ〕−α−イル〕ベンジル〕−2−ヒドロキシ安息香酸
の亜鉛塩であるサリチル酸−スチレン共重合体亜鉛塩の
30%水分散体25部、カルボキシ変性ポリビニルアル
コールの10%水溶液50部、耐水化剤としてポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂の20%水溶液10部、ガラ
ス転移点が2℃のスチレン−ブタジエン系ラテックス
(固形濃度50%)40部、ポリアクリル酸ナトリウム
の20%水溶液5部および水100部からなる組成物を
混合攪拌して熱転写層受容層用水性塗液を得た。
【0031】〔下塗り層用塗液の調製〕吸油量が80m
l/100gの焼成カオリン(平均粒子径1.8μm)
50部、中空粒子(平均外径1μm、平均内径0.7μ
m、膜材ポリスチレン、固形濃度50%)ラテックス1
00部、ポリビニルアルコールの10%水溶液60部、
スチレン−ブタジエン系ラテックス(固形濃度50%)
12部および水100部からなる組成物を混合攪拌して
下塗り層用塗液を得た。
【0032】実施例1 感熱記録紙の作製 基紙(坪量35g/m2、おもて面のベック平滑度55
秒、緊度0.8の中性の上質紙)のおもて面に、感熱記
録層用水性塗液を乾燥後の塗布量が4.0g/m2とな
るように塗布乾燥して感熱記録層を設けた後、クローム
メッキされた鏡面金属ロール間におけるニップ線圧20
0kg/cm、速度10m/minの条件下で処理して
感熱記録紙を得た。
【0033】上葉記録紙の作製 基紙(坪量35g/m2、おもて面のベック平滑度55
秒、緊度0.8の中性の上質紙)のおもて面に、感熱記
録層用水性塗液を乾燥後の塗布量が4.0g/m2とな
るように塗布乾燥して感熱記録層を設けた後、クローム
メッキされた鏡面金属ロール間におけるニップ線圧20
0kg/cm、速度10m/minの条件下で処理し、
次いで裏面に温度120〜130℃の熱転写層用塗液
(I)を5.0g/m2となるように塗布、冷却して熱
転写層を形成して上葉記録紙を得た。
【0034】中葉記録紙の作製 基紙(坪量40g/m2、おもて面のベック平滑度55
秒、緊度0.8、炭酸カルシウム5重量%含有する中性
の上質紙)のおもて面に、熱転写受容層用水性塗液を乾
燥後の塗布量が4.0g/m2となるように塗布乾燥し
て熱転写受容層を設けた後、クロームメッキされた鏡面
金属ロール間におけるニップ線圧460kg/cm、速
度10m/minの条件下で処理し、次いでその裏面に
温度120〜130℃の熱転写層用塗液(II)を5.0
g/m2塗布、冷却して熱転写層を形成して中葉記録紙
を得た。
【0035】下葉記録シートの作製 基紙(坪量64g/m2、おもて面のベック平滑度95
秒、緊度0.8、タルク5重量%含有する酸性の上質
紙)のおもて面に、熱転写受容層用水性塗液を乾燥後の
塗布量が5.0g/m2となるように塗布乾燥した後、
スーパーキャレンダー処理して下葉記録シートを得た。
【0036】感熱多重複写シートの作製 A4サイズにカットされた感熱記録紙、上葉記録紙、中
葉記録紙および下葉記録シートの各おもて面側が上にな
るように順次重ねて感熱多重複写シートを得た。
【0037】実施例2 実施例1の上葉記録シートの作成において、ニップ線圧
200kg/cm、10m/minの代わりに、ニップ
線圧120kg/cm、速度10m/minの条件下で
処理した以外は、実施例1と同様にして感熱多重複写シ
ートを得た。
【0038】実施例3 実施例1の上葉記録シートの作成において、ニップ線圧
200kg/cm、10m/minの代わりに、ニップ
線圧360kg/cm、10m/min、の条件下で高
圧処理を施した以外は、実施例1と同様にして感熱多重
複写シートを得た。
【0039】比較例1 実施例1の上葉記録シートの作成において、ニップ線圧
200kg/cm、速度10m/minで処理する代わ
りに、ニップ線圧50kg/cm、速度10m/min
で処理した以外は、実施例1と同様にして感熱多重複写
シートを得た。
【0040】比較例2 実施例1の上葉記録シートの作成において、ニップ線圧
200kg/cm、速度10m/minで処理する代わ
りに、ニップ線圧700kg/cm、速度10m/mi
nで処理した以外は、実施例1と同様にして感熱多重複
写シートを得た。
【0041】比較例3 実施例1の上葉記録シートの作成において、基紙(坪量
35g/m2、ベック平滑度55秒、緊度0.8の中性
の上質紙)の代わりに、同基紙をニップ線圧360kg
/cm、速度10m/minで処理して得られた坪量3
5g/m2、ベック平滑度1800秒、緊度1.1の中
性の上質紙を用い、かつ感熱記録層を設けた後、ニップ
線圧200kg/cm、速度10m/minで処理しす
る代わりに弾性樹脂ロールと金属ロールとからなるキャ
レンダーにてニップ線圧20kg/cm、速度10m/
minで処理した以外は、実施例1と同様にして感熱多
重複写シートを得た。
【0042】かくして得られた感熱多重複写シートにつ
いて、下記の評価試験を行い、得られた結果を表1に示
す。
【0043】〔製造性〕上葉記録紙の作製において、基
紙のおもて面に感熱記録層用水性塗液を塗布乾燥して感
熱記録層を設けた後のカールの程度を下記のように判定
した。 ◎:カールが無く製造性に問題なし。 ×:カールが強く製造性が低い。
【0044】〔緊度〕各記録紙の緊度(密度)をJIS
P 8118に基づいて測定した。
【0045】〔記録濃度〕東芝TEC社製の感熱プリン
ター(MJ−1型)を用いて、多数枚複写シートに記録
し、感熱記録紙、上葉記録紙および中葉記録紙のおもて
面の記録部の光学濃度、並びに上葉記録紙の未記録部を
マクベス濃度計(RD914型、マクベス社製)を用い
て、ビジュアルモードにて測定した。
【0046】〔記録画質〕上葉記録紙および下葉記録シ
ートのおもて面が上になるように順次二枚重ねた感熱多
重複写シートに記録し、下葉記録紙のおもて面の記録部
の記録画質を下記のように目視判定した。 ◎:記録部が非常に均一である。 ○:記録部に少し白抜けがある。 ×:記録部に白抜けが多くある。
【0047】
【表1】
【発明の効果】表1に示されるように、本発明の感熱多
重複写シートは、製造性に優れ、しかも記録濃度と記録
画質に優れた効果を有するものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H026 AA07 AA28 BB02 BB24 DD34 DD43 DD53 DD58 EE03 FF17 FF27 HH09 2H111 AA27 AA33 AB01 BB04 CA23 DA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基紙のおもて面にロイコ染料、呈色剤お
    よび接着剤を含有する感熱記録層を有し、裏面にロイコ
    染料と熱可融性有機化合物を含有する熱転写層を有する
    上葉記録紙、及び基材シートのおもて面に呈色剤と接着
    剤を含有する熱転写受容層を有する下葉記録シートを順
    次重ねる感熱多重複写シートの製造方法において、上葉
    記録紙が、基紙のおもて面にロイコ染料、呈色剤および
    接着剤を含有する感熱記録層用水性塗液を塗布乾燥して
    感熱記録層を設けた後、金属ロールと金属ロールによっ
    て形成されるニップ部にニップ線圧100〜500kg
    /cmの条件下で処理し、次いで裏面に熱転写層を設け
    ることにより製造されることを特徴とする感熱多重複写
    シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 上葉記録紙の感熱記録層上に、基紙のお
    もて面にロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感
    熱記録層用水性塗液を塗布乾燥して感熱記録層を設けた
    後、金属ロールと金属ロールによって形成されるニップ
    部にニップ線圧100〜500kg/cmの条件下で処
    理して得られる感熱記録紙を重ねる請求項1記載の感熱
    多重複写シートの製造方法。
  3. 【請求項3】上葉記録紙と下葉記録シートとの間に、基
    紙のおもて面に呈色剤と接着剤を含有する熱転写受容層
    用水性塗液を塗布乾燥して熱転写受容層を設けた後、金
    属ロールと金属ロールによって形成されるニップ部にニ
    ップ線圧100〜500kg/cmの条件下で処理し、
    次いで裏面にロイコ染料と熱可融性有機化合物を含有す
    る熱転写層を設けて得られる中葉記録紙を重ねる請求項
    1または2記載の感熱多重複写シートの製造方法。
  4. 【請求項4】上葉記録紙の緊度が1.0〜1.4g/m
    3である請求項1または3記載の感熱多重複写シートの
    製造方法。
  5. 【請求項5】感熱記録紙の緊度が1.0〜1.4g/m
    3である請求項2記載の感熱多重複写シートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】中葉記録紙の緊度が1.0〜1.4g/m
    3である請求項3記載の感熱多重複写シートの製造方
    法。
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