JP2000280361A - 光造形用樹脂組成物 - Google Patents
光造形用樹脂組成物Info
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Abstract
り、安全性の高い可視光線や近赤外線を利用した小型の
光造形装置を用いて、造形速度が速く、精度のよい造形
物を効率よく製造できる。 【解決手段】ジペンタエリスリトールポリアルコキシレ
ートポリアクリレート(A)と(A)成分以外の不飽和
基含有化合物(B)とメタロセン化合物(C)を含有
し、波長400〜1500nmの光線の照射により重合
硬化することを特徴とする光造形用樹脂組成物。
Description
トールポリアルコキシレートポリアクリレートを含有
し、波長400〜1500nmの光線の照射により重合
硬化する光造形用樹脂組成物に関する。
を照射することにより硬化させて、3次元の造形物を成
形する技術は、従来より光造形法として知られている。
例えば、特公昭63−40650号のように、昇降可能
な副走査台上に設置された容器内に、形成すべき立体形
状を複数個の輪切りに分割した1層分に対応する液状光
硬化性樹脂組成物を供給した後レーザー光照射による露
光硬化を行い、以後同様の操作を行う。即ち、この立体
形状の輪切りの1層分毎の硬化操作を繰り返し、パター
ン化を行い、3次元の成形物を順次形成していく方法が
ある。このような従来の光造形法には、紫外線硬化性樹
脂組成物が用いられており、レーザー光の光源として
は、紫外線光源であるアルゴンレーザーやヘリウム・カ
ドミウワレーザー等が用いられている。
いには、人体に対する影響など十分な注意が必要であ
る。しかも、光源として比較的規模の大きな装置が必要
とするだけでなく、この装置に付属する冷却装置や紫外
線防護装置も必要となり、装置が大型になるという問題
がある。これらを解決する方法として、可視光線による
硬化方法も提案されているが硬化性や硬化物の物性(も
ろい)等に不十分な点がある。
めに、本発明者らは、鋭意研究の結果、ジペンタエリス
リトールポリアルコキシレートポリアクリレートを含有
し、波長400〜1500nmの光線を照射することに
より、重合硬化が速く、硬化物の強度に優れた光造形用
樹脂組成物を提供することに成功し、本発明を完成し
た。すなわち、本発明は、(1)ジペンタエリスリトー
ルポリアルコキシレートポリアクリレート(A)と
(A)成分以外の不飽和基含有化合物(B)とメタロセ
ン化合物(C)を含有し、波長400〜1500nmの
光線の照射により重合硬化することを特徴とする光造形
用樹脂組成物、(2)可視光線がレーザー光線である
(1)の組成物、(3)(1)又は(2)の組成物の硬
化物、に関するものである。
エリスリトールポリアルコキシレートポリアクリレート
(A)と(A)成分以外の不飽和基含有化合物(B)と
メタロセン化合物(C)を含有し、波長400〜150
0nmの光線の照射により重合硬化することを特徴とす
る。
ポリアルコキシレートポリアクリレート(A)として
は、アルコキシ部分がエトキシ、n−プロポキシ、n−
ブトキシ等のC2−C4のアルコキシが好ましい。その重
合度は、6〜24程度が好ましい。また、アクリレート
の結合数は5または6が好ましい。このようなジペンタ
エリスリトールポリ(重合度6〜24)(C2−C4)
アルコキシレートポリ(5または6)アクリレート
(A)としては、例えばジペンタエリスリトールヘキサ
エトキシレートヘキサアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサエトキシレートペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールポリ(重合度約12)エトキシレー
トヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールポリ
(重合度約12)エトキシレートペンタアクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(重合度約24)エトキシ
レートヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサプロポキシレートヘキサアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサプロポキシレートペンタアクリレー
ト、ジペンタエエスリトールポリ(重合度約12)プロ
ポキシレートヘキサアクリレート、ジペンタエリスリト
ールポリ(重合度約12)プロポキシレートペンタアク
リレート、ジペンタエリスリトールポリ(重合度約2
4)プロポキシレートヘキサアクリレート、ジペンタエ
リスリトールポリ(重合度約12)ブトキシレートヘキ
サアクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(重合度
約12)ブトキシアクリレート等を挙げることができ
る。
基含有化合物(B)としては、例えば各種(メタ)アク
リレートモノマーや各種(メタ)アクリレートオリゴマ
ー、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミ
ド、N−ビニルカプロラクタム等があげられる。これら
の不飽和基含有化合物(B)は必要に応じて1種又は2
種以上を任意の割合で混合使用することができる。
は、例えばN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチルオキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニル
オキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アク
リレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、
2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)ア
クリロイルオキシエトキシフェニル)メタン、ヒドロキ
シピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)
アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メ
タ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等があげら
れる。
ては、例えばエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、1分子中に1個以上のヒドロキシル基と(メタ)
アクリロイル基を有する化合物と1分子中に1個以上の
無水物基を有する多塩基酸無水化合物との反応物等があ
げられる。
ェノール型、ノボラック型等の芳香族エポキシ樹脂や脂
肪族エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル
酸との反応によって得られる。ポリエステル(メタ)ア
クリレートは、多価アルコールと多塩基酸との反応によ
って得られるポリエステルポリオールと(メタ)アクリ
ル酸との反応によって得られる。ウレタン(メタ)アク
リレートは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポ
リオール、カプロラクトンポリオール、またはポリカー
ボネートポリオール等と有機ポリイソシアネート等とヒ
ドロキシ(メタ)アクリレートとの反応によって得られ
る。
としては、下記一般式(1)
は互いに独立して1〜3の整数であり、Mは周期律表の
IB族、4A族〜7A族又は8族の1価〜3価の金属カ
チオンであり、mはL+qの原子価に対応する整数であ
り、Qはハロゲン原子であり、Lは2価〜7価の金属又
は非金属であり、R1は兀−アレーンであり、R2は兀
−アレーン又は兀−アレーンのアニオンである。)で示
される化合物が好ましい。特に(η6−ベンゼン)(η
5−シクロペンタジエニル)鉄(2価)ヘキサフルオロ
リン酸塩、(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタ
ジエニル)鉄(2価)ヘキサフルオロリン酸塩、(η6
−トルエン)(η5−シクロペンタジエニル)鉄(2
価)ヘキサフルオロリン酸塩、(η6−イソプロピルベ
ンゼン)(η5−シクロペンタジエニル)鉄(2価)ヘ
キサフルオロアンチモネート等のフェロセン系の化合物
が好ましく、例えばチバ・スペシャリティーケミカルズ
(株)製のイルガキュアー261((1−6−n−クメ
ン)(n−シクロペンタジエニル)鉄(1+)ヘキサフ
ルオロリン酸(1−))等として、市場より容易に入手
することができる。これらのメタロセン化合物は必要に
応じて1種又は2種以上を任意の割合で混合使用するこ
とができる。
(C)の使用割合としては、(A)+(B)の総量を1
00部とした場合、(A)成分は、50〜95重量部が
好ましく、特に好ましくは60〜90重量部、(B)成
分は、5〜50重量部が好ましく、特に好ましくは10
〜40重量部である。(A)+(B)の総量は92.0
〜99.9重量%が好ましく、特に好ましくは95.0
〜99.5重量%であり、メタロセン化合物(C)の使
用量は0.1〜8.0重量%が好ましく、特に好ましく
は0.5〜5.00重量%である。
応じて光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、
有機過酸化物、非反応性ポリマー、架橋剤、体質顔料、
重合禁止剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、レベリン
グ剤、艶消し剤、可塑剤、溶剤、充填剤、顔料もしくは
染料等の着色剤等の助剤類を併用することができる。
成分(A)、(B)及び(C)を、必要に応じて各種助
剤を、混合、溶解することにより得ることができる。
線は可視光線や近赤外線が好ましい。可視光線や近赤外
線の線源としては可視光線ランプ、アルゴンイオンレー
ザーや半導体レーザー等を利用することができる。特
に、取扱が容易で、硬化性の良好な波長400〜150
0nmの光線、特に半導体レーザー光線を使用すること
が便利である。
長400〜1500nmの光線、特に半導体レーザー光
線を照射して硬化させたものである。この硬化の際、光
造形装置を利用することが好ましい。光造形装置として
は、例えば、Solid PrinterE−DARTA(アストラ
ーダ(株)製、レーザー光波長約680nm、射出端出
力20mw)等の規制液面法の引上げ方式による三次元
積層造形装置があげられる。
造形物を取り出した後、造形物に付着した未硬化物を除
去するために、水、界面活性剤含有水、溶剤等で洗浄す
ることが望ましく、洗浄後、紫外線、赤外線の照射また
は熱風等で加熱することにより、乾燥及び後硬化するこ
とが出来る。
に説明するが、本発明がこれらの実施例のみに限定され
るものでない。尚、25℃における組成物の粘度はE型
粘度計を用いて測定した。又、底面の一辺の長1.5c
m、高さ3cmの四角錐造形物側面の5箇所を測定し、
所定寸法からの平均誤差を求め、造形精度とした。
レートヘキサアクリレート(日本化薬(株)製、KAY
ARAD DPEA−12)80部、2−ヒドロキシ−
3−フェニルオキシプロピルアクリレート(日本化薬
(株)製、KAYARAD R−128H)20部、
(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)
鉄(1+)ヘキサフルオロリン酸(1−)(チバ・スペ
シャリティ・ケミカルス社製、イルガキュアー261)
4部、クメンハイドロパーオキサイド(化薬アクゾ社
製、カヤクメンH)0.5部、重合禁止剤としてN−ニ
トロソフェニルヒドロキシルアミン・アルミニウム塩
0.1部、黒色色素(KAYASET Black−
G、日本化薬社製)0.04部を充分混合して、粘度が
400cps(25℃)の本発明の光造形用樹脂組成物
を得た。得られた樹脂組成物を光造形装置(アウストラ
ーダ(株)製、レーザー光波長約680nm、射出端出
力20mw)を用いて、レーザー走査速度10mm/秒
で底面の一辺の長さ1.5cm、高さ3cmの四角錘の
樹脂造形物を得た。メタノールで樹脂造形物に付着した
未硬化の樹脂液を洗浄除去した後、乾燥炉内で熱風乾燥
した。得られた造形物は歪みがなく、造形精度は2.5
%で、機械的強度に優れたものであった。
レートヘキサアクリレート80部、アクリロイルモルホ
リン20部、イルガキュアー261 4部、クメンハイ
ドロパーオキサイド0.5部、重合禁止剤としてN−ニ
トロソフェニルアミン・アルミニウム塩0.1部、黒色
色素0.04部を充分混合し、粘度が200cps(2
5℃)の本発明の光造形樹脂組成物を得た。得られた樹
脂組成物を使用して実施例1に記載の方法で樹脂造形物
を得た。水で樹脂造形物に付着した未硬化の樹脂液を洗
浄除去した後、乾燥炉内で熱風乾燥した。得られた造形
物はいずれも歪みがなく、造形精度が高く、且つ、柔軟
性を有するものであった。
することにより、は、造形速度が速くて精度のよい造形
物を効率よく製造できるのは明らかである。
とにより、安全性の高い可視光線や近赤外線を利用した
小型の光造形装置を用いて、造形速度が速く、精度のよ
り造形物を効率よく製造できる。
Claims (3)
- 【請求項1】ジペンタエリスリトールポリアルコキシレ
ートポリアクリレート(A)と(A)成分以外の不飽和
基含有化合物(B)とメタロセン化合物(C)を含有
し、波長400〜1500nmの光線の照射により重合
硬化することを特徴とする光造形用樹脂組成物。 - 【請求項2】光線がレーザー光線である請求項1の組成
物。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2の組成物の硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8679699A JP4070168B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 光造形用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP8679699A JP4070168B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 光造形用樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000280361A true JP2000280361A (ja) | 2000-10-10 |
JP4070168B2 JP4070168B2 (ja) | 2008-04-02 |
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ID=13896762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8679699A Expired - Fee Related JP4070168B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 光造形用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4070168B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006045569A (ja) * | 2004-08-02 | 2006-02-16 | Bayer Material Science Llc | ポリマーポリオール用の安定剤としてのメタクリレート |
JP2016088980A (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 株式会社ダイセル | レーザー光照射による硬化物の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP8679699A patent/JP4070168B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006045569A (ja) * | 2004-08-02 | 2006-02-16 | Bayer Material Science Llc | ポリマーポリオール用の安定剤としてのメタクリレート |
JP2016088980A (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 株式会社ダイセル | レーザー光照射による硬化物の製造方法 |
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