JP2000280226A - セラミックグリーンシートの加工方法及び加工装置 - Google Patents

セラミックグリーンシートの加工方法及び加工装置

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JP2000280226A JP11095774A JP9577499A JP2000280226A JP 2000280226 A JP2000280226 A JP 2000280226A JP 11095774 A JP11095774 A JP 11095774A JP 9577499 A JP9577499 A JP 9577499A JP 2000280226 A JP2000280226 A JP 2000280226A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアフィルムにより一面が支持されたセ
ラミックグリーンシートに、キャリアフィルムを貫通す
ることなく、貫通孔を効率よく形成することを可能にす
る。 【解決手段】 レーザ光源1から放射されたレーザビー
ム2を、回折格子3を通過させることにより、セラミッ
クグリーンシート10は貫通するが、キャリアフィルム
20は貫通しないようなエネルギーを有する複数個のレ
ーザビーム2aに分光し分光されたレーザビーム2a
を、セラミックグリーンシート10のキャリアフィルム
20により支持されていない方の面に照射して、キャリ
アフィルム20を貫通しないように、セラミックグリー
ンシート10に貫通孔を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、積層セラミック
電子部品を製造する場合などに用いられる、キャリアフ
ィルムにより一面が支持されたセラミックグリーンシー
トの加工方法及び加工装置に関し、詳しくは、キャリア
フィルムを貫通することなく、セラミックグリーンシー
トにのみ貫通孔(例えば、ビアホールやスルーホールな
どとして機能させるための穴)を形成するためのセラミ
ックグリーンシートの加工方法及び加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】積層型
コイル部品、積層基板、その他の種々の積層セラミック
電子部品においては、通常、セラミック層を介して積
層、配設された内部電極間(層間)の電気的接続を、セ
ラミックグリーンシートに形成されたビアホール(貫通
孔)を介して行っている。
【0003】ところで、従来は、セラミックグリーンシ
ートにビアホール(貫通孔)を形成するための加工方法
として、金型とピンを用いてセラミックグリーンシート
を打ち抜く方法が広く用いられている。
【0004】しかし、上記の打ち抜き加工方法の場合、 金型やピンの寸法精度が、貫通孔の精度に大きな影響
を与えるため、金型及びピンの寸法や形状の精度を高く
保たなければならず、設備コストの増大が避けられな
い、 金型やピンは高価であるにもかかわらず、寿命が短
く、定期的な交換が必要であり、交換に手間がかかる、 加工部分の形状が変わると金型やピンを交換すること
が必要になり、しかも、交換後に、金型とピンの精密な
調整が必要となり、手間がかかる、 貫通孔の寸法が小さくなるにつれて、加工精度(形状
精度)が低下するというような問題点がある。 また、上記の方法には、キャリアフィルムにより一面が
支持されたセラミックグリーンシートを打ち抜く場合
に、図7に示すように、セラミックグリーンシート51
に貫通孔51aが形成されるのみではなく、キャリアフ
ィルム52にまで貫通孔52aが形成されてしまい、後
工程で、層間接続及び配線パターンの形成のために、例
えばスクリーン印刷法などにより導電ペーストを印刷す
る場合に、図8に示すように、キャリアフィルム52の
貫通孔52aを通過して、セラミックグリーンシート5
1を支持するテーブル53に導電ペースト54が付着
し、このテーブル53に付着した導電ペースト54が、
図9に示すように、テーブル53上に残留し、スクリー
ン印刷の精度を低下させたり、他のセラミックグリーン
シートに付着して不良発生の原因となったりするため、
一層のセラミックグリーンシートにスクリーン印刷を行
うたびに清掃が必要になり、効率が悪いという問題点が
ある。また、図10に示すように、テーブル53からキ
ャリアフィルム52とともにセラミックグリーンシート
51を持ち上げた後、セラミックグリーンシート51か
らキャリアフィルム52を剥離する際に、貫通孔51
a,52a内で内部導体(導電ペースト)54が剥がれ
て不良発生の原因になるという問題点がある。
【0005】そこで、上記のような問題点を解消するた
めに、レーザビームを用いて、キャリアフィルムにより
一面が支持されたセラミックグリーンシートの所定の位
置に、キャリアフィルムは貫通せず、セラミックグリー
ンシートにのみ貫通孔を形成することが可能な方法(レ
ーザ加工法)が提案、実施されるに至っている(特開平
7−193375号)。
【0006】しかし、上記従来のレーザ加工法では、 レーザ光のエネルギーを、キャリアフィルムに貫通孔
が形成されないような大きさに調節するために、レーザ
発振器の出力を抑えることが必要になり、繰り返して安
定した加工を行うことが困難である、 レーザ発振器の発信周波数、ガルバノスキャンミラー
のスキャン速度、テーブルの移動速度などが加工速度を
律速し、加工速度の向上が制約される(レーザ加工法の
加工速度は、上述の金型とピンを用いる場合に比べて著
しく遅く、通常は、数分の一程度、場合によっては十分
の一以下である)というような問題点がある。
【0007】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、キャリアフィルムにより一面が支持されたセラミ
ックグリーンシートに貫通孔を形成する場合に、キャリ
アフィルムを貫通することなく、セラミックグリーンシ
ートにのみ貫通孔を効率よく形成することが可能なセラ
ミックグリーンシートの加工方法及び加工装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明のセラミックグリーンシートの加工方法
は、キャリアフィルムにより一面が支持されたセラミッ
クグリーンシートに複数個の貫通孔を形成するためのセ
ラミックグリーンシートの加工方法であって、レーザ光
源から放射されたパルス状のレーザビームを、回折格子
を通過させることにより、セラミックグリーンシートは
貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないようなエネ
ルギーを有する複数個のレーザビームに分光し、分光さ
れた複数個のパルス状のレーザビームを、セラミックグ
リーンシートのキャリアフィルムにより支持されていな
い方の面に照射して、セラミックグリーンシートに複数
個の貫通孔を形成することを特徴としている。
【0009】レーザ光源から放射されたパルス状のレー
ザビームを、回折格子を通過させて、セラミックグリー
ンシートは貫通するが、キャリアフィルムは貫通しない
ようなエネルギーを有する複数個のレーザビームに分光
し、この分光された複数個のレーザビームを、セラミッ
クグリーンシートのキャリアフィルムにより支持されて
いない方の面に照射することにより、キャリアフィルム
を貫通することなく、セラミックグリーンシートにのみ
確実に貫通孔を効率よく形成することが可能になる。
【0010】なお、本願発明の方法において、「セラミ
ックグリーンシートは貫通するが、キャリアフィルムは
貫通しないようなエネルギーを有する複数個のレーザビ
ームに分光し」とは、レーザビームを、セラミックグリ
ーンシート側から照射した場合に、セラミックグリーン
シートを厚み方向に貫通するが、キャリアフィルムにつ
いては貫通孔が形成されることのないような大きさのエ
ネルギーになるように分光することを意味する概念であ
る。
【0011】なお、本願発明においては、分光後のレー
ザビームの形状、すなわち、加工対象物の照射面の形状
(平面形状)には特別の制約はなく、種々の形状のレー
ザビームに分光することが可能である。
【0012】本願発明の方法によれば、レーザビームを
回折格子により分光して、分光された個々のレーザビー
ムのエネルギーレベルを上記のように所定のレベルまで
低下させるようにしているので、レーザ発振器の出力を
低下させる必要がなくなる。その結果、レーザ発振器を
安定した出力で稼働させることが可能になり、安定した
加工を行って、キャリアフィルムを貫通することなく、
セラミックグリーンシートにのみ貫通孔を効率よく形成
することが可能になる。
【0013】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、キャリアフィルムにより一面が支持さ
れたセラミックグリーンシートを移動させながら、レー
ザビームを照射することを特徴としている。
【0014】セラミックグリーンシートを移動させなが
ら、レーザビームを照射することにより、キャリアフィ
ルムを貫通することなく、セラミックグリーンシートの
異なる位置に、複数個の貫通孔を効率よく形成すること
が可能になる。
【0015】また、請求項3のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、キャリアフィルムにより一面が支持さ
れたセラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成
するためのセラミックグリーンシートの加工方法であっ
て、パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、
レーザビームを複数個のレーザビームに分光する回折格
子と、レーザビームを所定の反射角度で反射させるガル
バノスキャンミラーと、ガルバノスキャンミラーにより
反射されたレーザビームを個々に集光する集光レンズ
と、セラミックグリーンシートを所定の位置関係となる
ように配設し、レーザ光源から放射されたパルス状のレ
ーザビームを、回折格子を通過させることにより、セラ
ミックグリーンシートは貫通するが、キャリアフィルム
は貫通しないようなエネルギーを有する複数個のレーザ
ビームに分光し、分光された複数個のパルス状のレーザ
ビームを、ガルバノスキャンミラーで反射させ、セラミ
ックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持され
ていない方の面に照射して、セラミックグリーンシート
に複数個の貫通孔を形成した後、ガルバノスキャンミラ
ーの反射角度を変化させて、セラミックグリーンシート
のキャリアフィルムにより支持されていない方の面への
レーザビームの照射を繰り返し、セラミックグリーンシ
ートの異なる所定の位置に複数個の貫通孔を形成するこ
とを特徴としている。
【0016】ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化
させて、レーザビームのセラミックグリーンシートのキ
ャリアフィルムにより支持されていない方の面への照射
を繰り返すことにより、セラミックグリーンシートの所
定の領域では、セラミックグリーンシートを移動させる
ことなく、複数の位置で、キャリアフィルムを貫通する
ことなく、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔
を効率よく形成することが可能になり、本願発明をより
実効あらしめることができる。
【0017】また、請求項4のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、キャリアフィルムにより一面が支持さ
れたセラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成
するためのセラミックグリーンシートの加工方法であっ
て、パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、
レーザビームを所定の反射角度で反射させるガルバノス
キャンミラーと、レーザビームを複数個のレーザビーム
に分光する回折格子と、複数個に分光されたレーザビー
ムを個々に集光する集光レンズと、セラミックグリーン
シートを所定の位置関係となるように配設し、レーザ光
源から放射されるパルス状のレーザビームを、ガルバノ
スキャンミラーで反射させた後、ガルバノスキャンミラ
ーで反射されたレーザビームを、回折格子を通過させる
ことにより、セラミックグリーンシートは貫通するが、
キャリアフィルムは貫通しないようなエネルギーを有す
る複数個のレーザビームに分光するとともに、分光され
た複数個のパルス状のレーザビームを、ガルバノスキャ
ンミラーで反射させ、セラミックグリーンシートのキャ
リアフィルムにより支持されていない方の面に照射し
て、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成
した後、ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させ
て、セラミックグリーンシートのキャリアフィルムによ
り支持されていない方の面へのレーザビームの照射を繰
り返し、セラミックグリーンシートの異なる所定の位置
に複数個の貫通孔を形成することを特徴としている。
【0018】上記請求項3のセラミックグリーンシート
の加工方法では、レーザビームを回折格子を通過させ
て、セラミックグリーンシートは貫通するが、キャリア
フィルムは貫通しないようなエネルギーを有する複数個
のレーザビームに分光した後、分光されたレーザビーム
を、ガルバノスキャンミラーで反射させてセラミックグ
リーンシートに照射するようにしているが、この請求項
4のように、レーザビームをガルバノスキャンミラーで
反射させた後、回折格子を通過させて複数個のレーザビ
ームに分光するように構成することも可能であり、その
場合にも、上記請求項3の構成の場合と同様の効果を得
ることができる。
【0019】また、請求項5のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記セラミックグリーンシートを移動
させながら、パルス状のレーザビームの照射を繰り返す
ことを特徴としている。
【0020】上記請求項3及び4においては、ガルバノ
スキャンミラーにより反射角度を変化させて、レーザビ
ームのセラミックグリーンシートへの照射を繰り返すよ
うにしているが、セラミックグリーンシートを移動させ
ることにより、位置的な制約なしに広い領域で、キャリ
アフィルムを貫通することなく、セラミックグリーンシ
ートの任意の位置に複数個の貫通孔を確実に形成するこ
とが可能になり、本願発明をより実効あらしめることが
できる。
【0021】また、請求項6のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記回折格子が、レーザビームの透過
率の高い材料を用いて形成されていることを特徴として
いる。
【0022】光学系、特に、回折格子に、レーザビーム
の透過率の高い材料を用いることにより、エネルギー効
率を向上させることが可能になり、キャリアフィルムを
貫通することなく、セラミックグリーンシートに複数個
の貫通孔を効率よく形成することが可能になる。
【0023】また、請求項7のセラミックグリーンシー
トの加工方法は、前記レーザ光源から放射されるレーザ
が、COレーザであることを特徴としている。
【0024】COレーザは、セラミックグリーンシー
トを構成するセラミック自体による吸収率が低く、セラ
ミック自体の変質などによる特性のばらつきを防止する
ことが可能であるため、本願発明のセラミックグリーン
シートの加工方法に用いるのに好適である。
【0025】なお、COレーザは、上述のように、セ
ラミックグリーンシートを構成するセラミック自体には
吸収されにくいが、セラミックグリーンシートを構成す
るバインダなどに、COレーザの吸収率の高い物質を
配合しておくことにより、COレーザを用いた場合に
も、効率よくセラミックグリーンシートの加工(除去)
を行うことが可能になる。
【0026】また、請求項8のセラミックグリーンシー
トの加工装置は、キャリアフィルムにより一面が支持さ
れたキャリアフィルムにより一面が支持されたセラミッ
クグリーンシートを支持する支持手段と、セラミックグ
リーンシートを所定方向に移動させる移動手段と、パル
ス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、前記レー
ザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを通過さ
せることにより、セラミックグリーンシートは貫通する
が、キャリアフィルムは貫通しないようなエネルギーを
有する複数個のレーザビームに分光する回折格子と、前
記回折格子を通過し、複数個に分光されたレーザビーム
を個々に集光して、前記支持手段により支持されたセラ
ミックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持さ
れていない方の面に照射する集光レンズとを具備するこ
とを特徴としている。
【0027】キャリアフィルムにより一面が支持された
セラミックグリーンシートを支持する支持手段と、セラ
ミックグリーンシートを所定方向に移動させる移動手段
と、パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、
レーザビームを通過させて所定のエネルギーを有する複
数個のレーザビームに分光する回折格子と、複数個に分
光されたレーザビームを個々に集光してセラミックグリ
ーンシートに照射する集光レンズとを備えた加工装置を
用いることにより、上述の本願発明の加工方法を確実に
実施して、セラミックグリーンシートを効率よく加工し
て、キャリアフィルムを貫通することなく、セラミック
グリーンシートに複数個の貫通孔を形成することが可能
になる。
【0028】なお、セラミックグリーンシートを所定方
向に移動させる移動手段としては、セラミックグリーン
シートを支持する支持手段を所定方向に移動させること
により、セラミックグリーンシートを移動させるように
構成されたものや、セラミックグリーンシートを直接移
動させるように構成されたものなど、種々の構成のもの
を用いることも可能である。
【0029】また、請求項9のセラミックグリーンシー
トの加工装置は、キャリアフィルムにより一面が支持さ
れたセラミックグリーンシートを支持する支持手段と、
パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、前記
レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを通
過させることにより、セラミックグリーンシートは貫通
するが、キャリアフィルムは貫通しないようなエネルギ
ーを有する複数個のレーザビームに分光する回折格子
と、前記回折格子を通過し、複数個に分光されたレーザ
ビームを所定の反射角度で反射させるガルバノスキャン
ミラーと、前記ガルバノスキャンミラーの反射角度を変
化させるガルバノスキャンミラー駆動手段と、前記ガル
バノスキャンミラーにより所定の反射角度で反射された
レーザビームを個々に集光して、前記支持手段により支
持されたセラミックグリーンシートのキャリアフィルム
により支持されていない方の面に照射する集光レンズと
を具備することを特徴としている。
【0030】回折格子を通過して分光されたレーザビー
ムを、ガルバノスキャンミラーで反射させてセラミック
グリーンシートに照射するとともに、ガルバノスキャン
ミラーの反射角度を変化させて、レーザビームのセラミ
ックグリーンシートへの照射を繰り返すことにより、セ
ラミックグリーンシートの所定の領域では、セラミック
グリーンシートを移動させることなく、複数の位置で、
キャリアフィルムを貫通することなく、セラミックグリ
ーンシートに複数個の貫通孔を形成することが可能にな
り、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0031】また、請求項10のセラミックグリーンシ
ートの加工装置は、キャリアフィルムにより一面が支持
されたセラミックグリーンシートを支持する支持手段
と、パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、
前記レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビーム
を所定の反射角度で反射させるガルバノスキャンミラー
と、前記ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させ
るガルバノスキャンミラー駆動手段と、前記ガルバノス
キャンミラーにより所定の反射角度で反射されたレーザ
ビームを通過させることにより、セラミックグリーンシ
ートは貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないよう
なエネルギーを有する複数個のレーザビームに分光する
回折格子と、前記回折格子を通過し、複数個に分光され
たレーザビームを個々に集光して、前記支持手段により
支持されたセラミックグリーンシートのキャリアフィル
ムにより支持されていない方の面に照射する集光レンズ
とを具備することを特徴としている。
【0032】ガルバノスキャンミラーにより所定の反射
角度で反射されたレーザビームを回折格子により分光
し、セラミックグリーンシートに照射した後、ガルバノ
スキャンミラーの反射角度を変化させて、レーザビーム
のセラミックグリーンシートへの照射を繰り返すように
した場合にも、セラミックグリーンシートの所定の領域
では、セラミックグリーンシートを移動させることな
く、複数の位置で、キャリアフィルムを貫通することな
く、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成
することが可能になり、本願発明をより実効あらしめる
ことができる。
【0033】また、請求項11のセラミックグリーンシ
ートの加工装置は、セラミックグリーンシートを所定方
向に移動させる移動手段を具備していることを特徴とし
ている。
【0034】上記請求項9,及び10の加工装置におい
ては、ガルバノスキャンミラーにより反射角度を変化さ
せて、レーザビームのセラミックグリーンシートへの照
射を繰り返すようにしているが、請求項11のように、
セラミックグリーンシートを移動させることにより、位
置的な制約なしに広い領域で、キャリアフィルムを貫通
することなく、セラミックグリーンシートの任意の位置
に、複数個の貫通孔を確実に形成することが可能にな
り、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0036】[実施形態1]図1は、本願発明の一実施
形態にかかるセラミックグリーンシートの加工装置の概
略構成を示す図である。
【0037】この実施形態で用いた加工装置は、図1に
示すように、キャリアフィルム20により一面(下面)
が支持されたセラミックグリーンシート10を支持する
とともに、所定の方向にセラミックグリーンシート10
を移動させることができるように構成された支持手段
(この実施形態ではXYテーブル)11と、パルス状の
レーザビームを放射するレーザ光源1と、レーザ光源1
から放射されたレーザビーム2を通過させて、セラミッ
クグリーンシート10の所定の位置を除去して貫通孔1
5(図2(b))を形成することが可能で、かつ、キャリ
アフィルム20の一部のみを除去してキャリアフィルム
20には未貫通の有底穴20aが形成される(すなわ
ち、貫通孔は形成されない)ようなエネルギーを有する
複数個のレーザビーム2aに分光する回折格子3と、回
折格子3を通過し、分光されたレーザビーム2aを所定
の反射角度で反射させるガルバノスキャンミラー4と、
ガルバノスキャンミラー4により所定の反射角度で反射
されたレーザビーム2aを個々に集光する集光レンズ5
とを備えており、集光レンズ5を通過して集光されたレ
ーザビームが、XYテーブル11上のセラミックグリー
ンシート10のキャリアフィルム20により支持されて
いない方の面(上面)に照射されるように構成されてい
る。
【0038】この加工装置は、さらに、レーザ光源1を
駆動するレーザ光源駆動手段6、ガルバノスキャンミラ
ー4の反射角度を変化させるガルバノスキャンミラー駆
動手段7と、XYテーブル11を所定の方向に移動させ
て、その上に支持されたセラミックグリーンシート10
を所定の方向に移動させるためのテーブル駆動手段(移
動手段)12とを備えている。
【0039】また、この加工装置においては、レーザ光
源1として、パルス幅の短いCOレーザを放射するレ
ーザ光源が用いられている。また、回折格子3、ガルバ
ノスキャンミラー4、及び集光レンズ5には、CO
ーザの吸収が少ないZnSeが用いられている。
【0040】なお、この加工装置において、回折格子3
は、レーザビーム2を、平面形状(照射面の形状)が略
円形になるように、複数個に分光することができるよう
に構成されている。
【0041】次に、上記のように構成されたセラミック
グリーンシートの加工装置を用いて、キャリアフィルム
20により一面が支持されたセラミックグリーンシート
10に貫通孔を形成する方法について、図1及び図2
(a),(b)を参照しつつ説明する。
【0042】まず、NiCuZnフェライトを主成分
とするセラミックに酢酸ビニル系バインダを添加し、ボ
ールミルで混合した後、ドクターブレード法により、図
2(a)に示すように、PET製で厚さが50μmのキャ
リアフィルム20上に、厚さが25μmのシート状に成
形して、セラミックグリーンシート10を形成し、この
セラミックグリーンシート10を、キャリアフィルム2
0とともに支持手段(XYテーブル)11上に載置す
る。 そして、定格出力300Wの穴あけ用のCOレーザ
発生装置(図1)のレーザ光源1から放射されたパルス
状のレーザビーム2を、回折格子3を通過させて、セラ
ミックグリーンシート10の所定の位置を除去して貫通
孔15(図2(b))を形成することが可能で、かつ、キ
ャリアフィルム20の一部のみを除去してキャリアフィ
ルム20に有底穴20aを形成することができるような
(すなわち、貫通孔が形成されないような)エネルギー
を有する複数個のレーザビーム2aに分光する。 それから、分光されたパルス状のレーザビーム2a
を、ガルバノスキャンミラー4で反射させてセラミック
グリーンシート10のキャリアフィルム20により支持
されていない方の面(上面)に照射し、セラミックグリ
ーンシート10を貫通し、キャリアフィルム20の途中
にまで達する穴30を形成する(すなわち、穴30は、
セラミックグリーンシート10に形成された貫通孔15
と、キャリアフィルム20に形成された有底穴20aか
ら構成されている)。これにより、セラミックグリーン
シート10の所定の位置が除去され、図2(b)に示すよ
うに、セラミックグリーンシート10に貫通孔15が形
成されるとともに、キャリアフィルム20には未貫通の
有底穴20aが形成される。 それからさらに、ガルバノスキャンミラー4の反射角
度を変化させて、レーザビーム2のセラミックグリーン
シート10への照射を繰り返し、セラミックグリーンシ
ート10の異なる所定の位置に貫通孔15を形成する。 そして、の、ガルバノスキャンミラー4の反射角度
を変化させてレーザビーム2をセラミックグリーンシー
ト10に照射する工程を繰り返し、セラミックグリーン
シート10の所定の領域(ガルバノスキャンミラーの反
射角度を変えることにより、異なる位置に貫通孔15を
形成することができる領域)のすべてに貫通孔15を形
成した後、XYテーブル11を所定量だけ移動させ、前
記〜の工程を繰り返して、セラミックグリーンシー
ト10の全体の所定の位置に複数個の貫通孔15を形成
する。
【0043】この実施形態の加工装置及び加工方法によ
れば、回折格子3を通過させて分光した、セラミックグ
リーンシート10の所定の位置を除去して貫通孔15を
形成することが可能で、かつ、キャリアフィルム20の
一部のみを除去してキャリアフィルム20に有底穴20
aを形成することができるようなエネルギーを有する複
数個のレーザビーム2aを、キャリアフィルム20によ
り一面が支持されたセラミックグリーンシート10に照
射するようにしているので、キャリアフィルム20を貫
通することなく、セラミックグリーンシート10にのみ
確実に貫通孔15を効率よく形成することができる。
【0044】なお、従来のレーザ加工法では、レーザ発
振器の出力を0.4mJまで落として加工することが必
要で、キャリアフィルムを貫通することなく、セラミッ
クグリーンシートにのみ貫通孔を形成することができる
割合が、68%であったのに対して、上記実施形態の方
法によれば、レーザ発振器の出力を2.3mJに維持し
て加工を行うことが可能であり、また、キャリアフィル
ムを貫通することなく、セラミックグリーンシートにの
み貫通孔を形成することができる割合は100%であっ
た。
【0045】次に、上述のように、セラミックグリーン
シート10にのみ貫通孔15が形成され、キャリアフィ
ルム20には未貫通の有底穴20aが形成された状態の
セラミックグリーンシート10に導電ペーストを所定の
パターンで配設した後、セラミックグリーンシート10
をキャリアフィルム20から剥離する際の挙動について
説明する。
【0046】まず、図3に示すように、下面側がキャリ
アフィルム20により支持されて、XYテーブル11上
に支持されたセラミックグリーンシート10の、貫通孔
15を含む領域に、導電ペースト14をスクリーン印刷
法により印刷する。このとき、導電ペースト14は、セ
ラミックグリーンシート10の貫通孔15及びキャリア
フィルム20の有底穴20aに充填される。
【0047】そして、図4に示すように、キャリアフィ
ルム20とともにセラミックグリーンシート10をXY
テーブル11上から持ち上げた状態でも、導電ペースト
14は、セラミックグリーンシート10の貫通孔15及
びキャリアフィルム20の有底穴20aに充填された状
態で保持される。
【0048】その後、図5に示すように、セラミックグ
リーンシート10をキャリアフィルム20から剥離させ
る段階では、導電ペースト14が、セラミックグリーン
シート10の貫通孔15に充填された部分と、キャリア
フィルム20の有底穴20aに充填された部分の境界部
で切断され、貫通孔15内に導電ペースト14が確実に
充填された状態のセラミックグリーンシート10が得ら
れる。したがって、このセラミックグリーンシートを積
層することにより、内部導体が確実に接続された信頼性
の高い電子部品を得ることが可能になる。
【0049】なお、上記実施形態では、平面形状が円形
の貫通孔を形成する場合を例にとって説明したが、本願
発明において、貫通孔の形状に特別の制約はなく、方
形、方形以外の多角形、楕円形など、回折格子の設計パ
ターンを変更することにより、種々の形状の貫通孔を形
成することができる。
【0050】また、本願発明は、貫通孔を形成すべきセ
ラミックグリーンシートの種類や用途に特別の制約はな
く、例えば、積層型コイル部品や積層基板などに用いら
れるセラミックグリーンシートにビアホール用の貫通孔
を形成する場合などに広く適用することが可能である。
【0051】また、上記実施形態では、COレーザを
用いているが、本願発明においては、他種類のレーザを
用いることも可能である。
【0052】また、上記実施形態では、パルス状のレー
ザビームを用いているが、場合によっては、パルス状の
レーザビーム以外のレーザビームを用いることも可能で
ある。また、前記実施形態では、分光された後のレーザ
ビームのエネルギーの大きさを、セラミックグリーンシ
ートを貫通するとともに、キャリアフィルムにも未貫通
の有底穴が形成されるような大きさとした場合について
説明したが、場合によっては、分光された後のレーザビ
ームのエネルギーの大きさを、セラミックグリーンシー
トには貫通孔が形成されるが、キャリアフィルムには、
貫通孔はもちろん、有底穴も形成されないような大きさ
として、セラミックグリーンシートにのみ貫通孔を形成
するように構成することも可能である。
【0053】[実施形態2]図6は、本願発明の他の実
施形態にかかるセラミックグリーンシートの加工装置の
概略構成を示す図である。
【0054】この実施形態の加工装置は、レーザビーム
2が、先にガルバノスキャンミラー4で反射された後、
回折格子3を通過して複数個のレーザビームに分光され
るように構成されている。
【0055】この実施形態2の加工装置は、回折格子3
をガルバノスキャンミラー4と集光レンズ5の間に配設
した点を除いては、上記実施形態1で用いた加工装置と
同様に構成されており、また、かかる加工装置を用いて
セラミックグリーンシートを加工する場合の加工方法も
同様であることから、上記実施形態1の相当部分の説明
を援用して、ここではその説明を省略する。なお、図6
において、図1と同一符号を付した部分は、同一又は相
当部分を示している。この図6の加工装置を用いてセラ
ミックグリーンシートを加工した場合にも、上記実施形
態1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0056】なお、本願発明は、上記の実施形態1,2
によって限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内
において、種々の応用、変形を加えることが可能であ
る。
【0057】
【発明の効果】上述のように、本願発明(請求項1)の
セラミックグリーンシートの加工方法は、レーザ光源か
ら放射されたパルス状のレーザビームを、回折格子を通
過させて、セラミックグリーンシートは貫通するが、キ
ャリアフィルムは貫通しないようなエネルギーを有する
複数個のレーザビームに分光し、この分光された複数個
のレーザビームを、セラミックグリーンシートのキャリ
アフィルムにより支持されていない方の面に照射するよ
うにしているので、キャリアフィルムを貫通することな
く、セラミックグリーンシートにのみ確実に貫通孔を効
率よく形成することが可能になる。すなわち、本願発明
の方法によれば、レーザビームを回折格子により分光し
て、分光された個々のレーザビームのエネルギーレベル
を上記のように所定のレベルまで低下させるようにして
いるので、レーザ発振器の出力を低下させることが不要
になり、レーザ発振器を安定した出力で稼働させること
が可能になる。したがって、安定した加工を行い、キャ
リアフィルムを貫通することなく、セラミックグリーン
シートにのみ確実に貫通孔を効率よく形成することが可
能になる。
【0058】また、請求項2のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、セラミックグリーンシートを移
動させながら、レーザビームを照射するようにした場
合、セラミックグリーンシートの異なる位置に、キャリ
アフィルムを貫通することなく、複数個の貫通孔を効率
よく形成することが可能になる。
【0059】また、請求項3のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、ガルバノスキャンミラーの反射
角度を変化させて、レーザビームのセラミックグリーン
シートへの照射を繰り返すようにした場合、セラミック
グリーンシートの所定の領域では、セラミックグリーン
シートを移動させることなく、複数の位置で、キャリア
フィルムを貫通することなく、セラミックグリーンシー
トに複数個の貫通孔を形成することが可能になり、本願
発明をより実効あらしめることができる。
【0060】また、請求項4のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、ガルバノスキャンミラーで反射
されたレーザビームを、回折格子を通過させて複数個の
レーザビームに分光して、セラミックグリーンシートに
照射するようにした場合にも、上記請求項3の構成の場
合と同様の効果を得ることができる。
【0061】また、請求項5のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、セラミックグリーンシートを移
動可能とすることにより、位置的な制約なしに広い領域
で、セラミックグリーンシートの任意の位置に、キャリ
アフィルムを貫通することなく、複数個の貫通孔を確実
に形成することが可能になり、本願発明をより実効あら
しめることができる。
【0062】また、請求項6のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、光学系、特に、回折格子に、レ
ーザビームの透過率の高い材料を用いた場合、エネルギ
ー効率を向上させることが可能になり、キャリアフィル
ムを貫通することなく、セラミックグリーンシートに複
数個の貫通孔を効率よく形成することが可能になる。
【0063】また、請求項7のセラミックグリーンシー
トの加工方法のように、レーザとして、COレーザを
用いた場合、セラミックグリーンシートを構成するセラ
ミック自体による吸収が少ないため、セラミック自体の
変質などによる特性のばらつきを防止することが可能に
なる。
【0064】また、本願発明(請求項8)のセラミック
グリーンシートの加工装置は、セラミックグリーンシー
トを支持する支持手段と、セラミックグリーンシートを
所定方向に移動させる移動手段と、レーザ光源と、レー
ザビームを通過させて複数個の所定のエネルギーを有す
る複数個のレーザビームに分光する回折格子と、複数個
に分光されたレーザビームを個々に集光してセラミック
グリーンシートに照射する集光レンズとを備えた構成を
有しており、かかる加工装置を用いることにより、本願
発明の加工方法を確実に実施して、セラミックグリーン
シートを効率よく加工し、キャリアフィルムを貫通する
ことなく、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔
を形成することが可能になる。
【0065】また、請求項9及び10のセラミックグリ
ーンシートの加工装置は、ガルバノスキャンミラーを備
えているので、ガルバノスキャンミラーの反射角度を変
化させて、回折格子を通過して分光されたレーザビーム
のセラミックグリーンシートへの照射を繰り返すことに
より、セラミックグリーンシートの所定の領域では、セ
ラミックグリーンシートを移動させることなく、複数の
位置で、複数個の貫通孔を形成することが可能になり、
本願発明をより実効あらしめることができる。
【0066】また、上記請求項9,及び10の加工装置
においては、ガルバノスキャンミラーにより反射角度を
変化させて、レーザビームのセラミックグリーンシート
への照射を繰り返すようにしているが、請求項11のよ
うに、セラミックグリーンシートを移動させることによ
り、位置的な制約なしに広い領域で、セラミックグリー
ンシートの任意の位置に、キャリアフィルムを貫通する
ことなく、複数個の貫通孔を確実に形成することが可能
になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態(実施形態1)にかかる
セラミックグリーンシートの加工装置の概略構成を示す
図である。
【図2】本願発明の一実施形態(実施形態1)におい
て、図1の加工装置を用いてセラミックグリーンシート
を加工する方法を説明するための図であり、(a)は加工
前の状態を示す断面図、(b)は加工後の、セラミックグ
リーンシートに貫通孔が形成され、キャリアフィルムに
有底穴が形成された状態を示す断面図である。
【図3】貫通孔に導電ペーストが充填された状態のキャ
リアフィルム付きのセラミックグリーンシートを示す断
面図である。
【図4】図3のキャリアフィルム付きのセラミックグリ
ーンシートをXYテーブルから持ち上げた状態を示す断
面図である。
【図5】図3のセラミックグリーンシートをキャリアフ
ィルムから剥離した状態を示す断面図である。
【図6】本願発明の他の実施形態(実施形態2)にかか
るセラミックグリーンシートの加工装置の概略構成を示
す図である。
【図7】従来の方法でセラミックグリーンシートに貫通
孔を形成した状態を示す断面図である。
【図8】従来の方法で貫通孔を形成したセラミックグリ
ーンシートに導電ペーストを印刷した状態を示す断面図
である。
【図9】従来の方法で貫通孔を形成したセラミックグリ
ーンシートに導電ペーストを印刷した後、キャリアフィ
ルムとともにセラミックグリーンシートをテーブルから
持ち上げた状態を示す断面図である。
【図10】導電ペーストを印刷したセラミックグリーン
シートをキャリアフィルムから剥離した状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レーザビーム 2a 分光されたレーザビーム 3 回折格子 4 ガルバノスキャンミラー 5 集光レンズ 6 レーザ光源駆動手段 7 ガルバノスキャンミラー駆動手段 10 セラミックグリーンシート 11 支持手段(XYテーブル) 12 テーブル駆動手段 14 導電ペースト 15 貫通孔 20 キャリアフィルム 20a 有底穴 30 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/00 H01S 3/00 B (72)発明者 森本 正士 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4E068 AF00 CA01 CD04 CD06 CD08 CE01 CE03 CE04 DA11 DB12 4G055 AA08 AB05 AC01 AC09 BA83 5F072 AA05 HH07 KK07 KK30 YY06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成する
    ためのセラミックグリーンシートの加工方法であって、 レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを、
    回折格子を通過させることにより、セラミックグリーン
    シートは貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないよ
    うなエネルギーを有する複数個のレーザビームに分光
    し、 分光された複数個のパルス状のレーザビームを、セラミ
    ックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持され
    ていない方の面に照射して、セラミックグリーンシート
    に複数個の貫通孔を形成することを特徴とするセラミッ
    クグリーンシートの加工方法。
  2. 【請求項2】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートを移動させながら、レーザビ
    ームを照射することを特徴とする請求項1記載のセラミ
    ックグリーンシートの加工方法。
  3. 【請求項3】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成する
    ためのセラミックグリーンシートの加工方法であって、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、レー
    ザビームを複数個のレーザビームに分光する回折格子
    と、レーザビームを所定の反射角度で反射させるガルバ
    ノスキャンミラーと、ガルバノスキャンミラーにより反
    射されたレーザビームを個々に集光する集光レンズと、
    セラミックグリーンシートを所定の位置関係となるよう
    に配設し、 レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビームを、
    回折格子を通過させることにより、セラミックグリーン
    シートは貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないよ
    うなエネルギーを有する複数個のレーザビームに分光
    し、 分光された複数個のパルス状のレーザビームを、ガルバ
    ノスキャンミラーで反射させ、セラミックグリーンシー
    トのキャリアフィルムにより支持されていない方の面に
    照射して、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔
    を形成した後、 ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させて、セラ
    ミックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持さ
    れていない方の面へのレーザビームの照射を繰り返し、
    セラミックグリーンシートの異なる所定の位置に複数個
    の貫通孔を形成することを特徴とするセラミックグリー
    ンシートの加工方法。
  4. 【請求項4】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔を形成する
    ためのセラミックグリーンシートの加工方法であって、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、レー
    ザビームを所定の反射角度で反射させるガルバノスキャ
    ンミラーと、レーザビームを複数個のレーザビームに分
    光する回折格子と、複数個に分光されたレーザビームを
    個々に集光する集光レンズと、セラミックグリーンシー
    トを所定の位置関係となるように配設し、 レーザ光源から放射されるパルス状のレーザビームを、
    ガルバノスキャンミラーで反射させた後、 ガルバノスキャンミラーで反射されたレーザビームを、
    回折格子を通過させることにより、セラミックグリーン
    シートは貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないよ
    うなエネルギーを有する複数個のレーザビームに分光す
    るとともに、 分光された複数個のパルス状のレーザビームを、ガルバ
    ノスキャンミラーで反射させ、セラミックグリーンシー
    トのキャリアフィルムにより支持されていない方の面に
    照射して、セラミックグリーンシートに複数個の貫通孔
    を形成した後、 ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させて、セラ
    ミックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持さ
    れていない方の面へのレーザビームの照射を繰り返し、
    セラミックグリーンシートの異なる所定の位置に複数個
    の貫通孔を形成することを特徴とするセラミックグリー
    ンシートの加工方法。
  5. 【請求項5】前記セラミックグリーンシートを移動させ
    ながら、パルス状のレーザビームの照射を繰り返すこと
    を特徴とする請求項3又は4記載のセラミックグリーン
    シートの加工方法。
  6. 【請求項6】前記回折格子が、レーザビームの透過率の
    高い材料を用いて形成されていることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載のセラミックグリーンシート
    の加工方法。
  7. 【請求項7】前記レーザ光源から放射されるレーザが、
    COレーザであることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載のセラミックグリーンシートの加工方法。
  8. 【請求項8】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートを支持する支持手段と、 セラミックグリーンシートを所定方向に移動させる移動
    手段と、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、 前記レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビーム
    を通過させることにより、セラミックグリーンシートは
    貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないようなエネ
    ルギーを有する複数個のレーザビームに分光する回折格
    子と、 前記回折格子を通過し、複数個に分光されたレーザビー
    ムを個々に集光して、前記支持手段により支持されたセ
    ラミックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持
    されていない方の面に照射する集光レンズとを具備する
    ことを特徴とするセラミックグリーンシートの加工装
    置。
  9. 【請求項9】キャリアフィルムにより一面が支持された
    セラミックグリーンシートを支持する支持手段と、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、 前記レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビーム
    を通過させることにより、セラミックグリーンシートは
    貫通するが、キャリアフィルムは貫通しないようなエネ
    ルギーを有する複数個のレーザビームに分光する回折格
    子と、 前記回折格子を通過し、複数個に分光されたレーザビー
    ムを所定の反射角度で反射させるガルバノスキャンミラ
    ーと、 前記ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させるガ
    ルバノスキャンミラー駆動手段と、 前記ガルバノスキャンミラーにより所定の反射角度で反
    射されたレーザビームを個々に集光して、前記支持手段
    により支持されたセラミックグリーンシートのキャリア
    フィルムにより支持されていない方の面に照射する集光
    レンズとを具備することを特徴とするセラミックグリー
    ンシートの加工装置。
  10. 【請求項10】キャリアフィルムにより一面が支持され
    たセラミックグリーンシートを支持する支持手段と、 パルス状のレーザビームを放射するレーザ光源と、 前記レーザ光源から放射されたパルス状のレーザビーム
    を所定の反射角度で反射させるガルバノスキャンミラー
    と、 前記ガルバノスキャンミラーの反射角度を変化させるガ
    ルバノスキャンミラー駆動手段と、 前記ガルバノスキャンミラーにより所定の反射角度で反
    射されたレーザビームを通過させることにより、セラミ
    ックグリーンシートは貫通するが、キャリアフィルムは
    貫通しないようなエネルギーを有する複数個のレーザビ
    ームに分光する回折格子と、 前記回折格子を通過し、複数個に分光されたレーザビー
    ムを個々に集光して、前記支持手段により支持されたセ
    ラミックグリーンシートのキャリアフィルムにより支持
    されていない方の面に照射する集光レンズとを具備する
    ことを特徴とするセラミックグリーンシートの加工装
    置。
  11. 【請求項11】セラミックグリーンシートを所定方向に
    移動させる移動手段を具備していることを特徴とする請
    求項9又は10記載のセラミックグリーンシートの加工
    装置。
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