JP2000280167A - キャリアプレート及びこれを用いた両面研磨装置 - Google Patents

キャリアプレート及びこれを用いた両面研磨装置

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JP2000280167A JP8891199A JP8891199A JP2000280167A JP 2000280167 A JP2000280167 A JP 2000280167A JP 8891199 A JP8891199 A JP 8891199A JP 8891199 A JP8891199 A JP 8891199A JP 2000280167 A JP2000280167 A JP 2000280167A
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hole
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裕之 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被加工物Wとキャリアプレート1の内壁面が衝
突することにより、被加工物Wに欠けや割れ、あるいは
スクラッチ傷を生じることがなく、長寿命のキャリアプ
レート1を提供し、このキャリアプレート1を両面研磨
装置に組み込んだ時には、優れた研磨精度を長期間にわ
たり安定して得られるようにする。 【解決手段】略円盤状体2をなすキャリアプレート1の
少なくとも被加工物Wを収容する収納孔1aの内壁部を
セラミックスにより形成するとともに、その内壁面には
環状の溝3aを設け、この溝3aに軟質の樹脂を充填し
て衝撃緩和帯4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、セラミッ
クス、あるいは単結晶体等の板状をした被加工物を収容
する複数個の収納孔を備えたキャリアプレートとこれを
用いて上記被加工物の両面を研磨する両面研磨装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス、セラミックス、あるいは
単結晶体等の板状をした被加工物、例えばGaAs、G
aP、InP、Si等の単結晶体からなる半導体ウエハ
の両面を研磨するために両面研磨装置が用いられてい
る。
【0003】図5(a)(b)に従来の両面研磨装置の
概略を示すように、円盤状をした上定盤22と下定盤2
3とが互いに対向して配設されており、各定盤22,2
3の中心には軸21が挿通されている。上定盤22と下
定盤23の対向面にはクロスパッドと呼ばれる研磨布2
4,25が各々貼り付けられており、上下の定盤22,
23間には、図6に示すような被加工物Wを収容する複
数個(図6では4つ)の収納孔26aを備えた略円盤状
体をしたキャリアプレート26が複数枚挟み設置されて
いる。
【0004】軸21には各キャリアプレート26の外周
に設けられたギア26bと噛合するサンギア27が固定
されており、各キャリアプレート26の外側にはギア2
6bと噛合するインターナルギア28が設けられてい
る。
【0005】そして、インターナルギア28を不図示の
駆動手段により軸21を中心として回転させると、各キ
ャリアプレート26が自転しながら軸21を中心に公転
し、各キャリアプレート26の収納孔26a内に収容さ
れた被加工物Wが上下の定盤22,23に貼設された研
磨布24,25と摺動するため、この状態で上下の定盤
22,23間に研磨液を供給することにより被加工物W
の両面を削って研磨するようになっていた。
【0006】そして、これまで被加工物Wを収容するキ
ャリアプレート26は、樹脂、ガラス、金属、あるいは
ガラス繊維に樹脂を含浸させたガラスエポキシなどの樹
脂複合材により形成したものがあった(特開平5−16
9365号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、キャリアプ
レート26を樹脂により形成したものでは、研磨液に対
する耐薬品性や耐摩耗性が低いため、寿命が短く、ガラ
ス製のキャリアプレート26では、欠けが発生し易く、
収納孔26aの開口エッジに欠けが発生すると、その破
片が被加工物Wを傷付け、ギア26bに欠けが発生する
と、その破片がサンギア27やインナーギア28との間
に噛み込んでキャリアプレート26の回転を阻害し、研
磨精度に悪影響を与える恐れがあった。また、キャリア
プレート26を金属により形成したものでは、被加工物
Wが半導体ウエハなどの脆性材料である場合、被加工物
Wが収納孔26aの内壁面と衝突すると被加工物Wに欠
けや割れ等を発生させ、破損させるといった課題があっ
た。
【0008】さらに、キャリアプレート26をガラスエ
ポキシなどの樹脂複合材により形成したものでは、被加
工物Wが収納孔26aの内壁面と繰り返し衝突すること
により、内壁面を形成する樹脂がガラス繊維より先に摩
耗してガラス繊維が毛羽だった状態で露出するため、被
加工物Wに掻き傷を付けるといった課題があった。
【0009】しかも、キャリアプレート26をガラスや
金属あるいは樹脂複合材で形成したものでも、被加工物
Wとの摺動により比較的短期間で収納孔26aの内壁面
が摩耗して寿命となるといった問題点もあった。
【0010】そこで、このような課題を解決するものと
して、特開平6−304859号公報には、ガラス繊維
を熱硬化性樹脂で固化させた2枚の硬質シートの間に、
柔軟性のあるポリエステル繊維を熱硬化性樹脂で固化さ
せた軟質シートを介挿させ、しかるのち熱プレスするこ
とで一体化したキャリアプレート26が提案されてい
る。
【0011】このキャリアプレート26によれば、研磨
布24,25と摺動する上下面は、比較的硬質の樹脂複
合材からなるため、寿命を延ばすことができ、被加工物
Wが主に衝突しやすい貫通孔26aの内壁面中央は、軟
質の樹脂複合材からなるため、被加工物Wを傷付けるこ
とがないといった利点があることが述べられている。し
かし、キャリアプレート26の厚みは1mm以下(通
常:0.2〜0.8mm程度)と薄肉であるため、特開
平6−304859号公報のように3層構造とすると、
キャリアプレート26の厚みに対して硬質シートが占め
る割合が少なく、キャリアプレート26の強度や剛性が
低くなるため、被加工物Wを精度良く保持できなくな
り、所望の研磨精度に仕上げることができなくなる恐れ
があった。しかも、3層構造とすると構造が複雑とな
り、製造工程も増えるため、非常に高価なものになると
いった不都合もあった。
【0012】
【発明の目的】本発明の目的は、板状の被加工物が衝突
しても被加工物に欠けや割れ、あるいは傷等を発生させ
ることがなく、かつ耐摩耗性に優れた寿命の長いキャリ
アプレートと、このキャリアプレートを用いることによ
り、被加工物の優れた研磨精度を長期間にわたり安定し
て得られる両面研磨装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、上記
課題に鑑み、板状の被加工物を収容する複数個の収納孔
を備えた略円盤板状体であって、少なくとも上記収納孔
の内壁部がセラミックスからなり、上記収納孔の内壁面
には環状の溝を設けるとともに、この溝に軟質の樹脂を
充填して衝撃緩和帯を形成することによりキャリアプレ
ートを構成したものである。
【0014】また、本発明は、上記キャリアプレート
を、互いに対向する上定盤と下定盤との間に、回転可能
に介挿して両面研磨装置を構成し、上記キャリアプレー
トの収納孔内に板状の被加工物を収容したあと、上記キ
ャリアプレートを上定盤と下定盤との間で回転させつつ
研磨液を供給することにより、被加工物の両面を平坦に
研磨するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0016】図1(a)は本発明のキャリアプレート1
を示す斜視図、図1(b)は(a)のX−X線断面図で
あり、外周にギア1bを有する略円盤状体2であって、
該略円盤状体2には等間隔に4つの貫通孔2aを形成し
てある。
【0017】また、貫通孔2a内には、略円盤状体2と
同程度の厚みを有するセラミック製リング3を嵌入し、
接着や圧入等の手段により接合してあり、このセラミッ
ク製リング3の内側を被加工物を収容するための収納孔
1aとしてあり、内壁面中央には環状の溝3aを刻設
し、この溝3aに軟質の樹脂を充填して衝撃緩和帯4を
形成してある。
【0018】次に、図1に示すキャリアプレート1を備
えた両面研磨装置を図2に説明する。なお、従来例と同
一部分については同一符号で示す。
【0019】この両面研磨装置は、円盤状をした上定盤
22と下定盤23を互いに対向して配設してなり、各定
盤22,23の中心には軸21を挿通させてある。上定
盤22と下定盤23の対向面にはそれぞれクロスパッド
と呼ばれる研磨布24,25を貼り付けてあり、上下の
定盤22,23間には、被加工物Wを収容する収納孔1
aを備えた図1のキャリアプレート1を複数枚介挿させ
てある。
【0020】軸21には各キャリアプレート1の周囲に
設けられたギア1bと噛合するサンギア27を固定して
あり、各キャリアプレート1の外側にはギア1bと噛合
するインターナルギア28を設けてある。
【0021】そして、インターナルギア28を不図示の
駆動手段により軸21を中心として回転させると、各キ
ャリアプレート1が自転しながら軸21を中心に公転
し、各キャリアプレート1の貫通孔1a内に収容された
被加工物Wが上下の定盤22,23に貼設された研磨布
24,25と摺動し、この状態で上下の定盤22,23
間に研磨液を供給することにより被加工物Wの両面を削
って研磨することができる。
【0022】そして、本発明によれば、少なくとも被加
工物Wを収容する収納孔1aの内壁面が硬質で耐摩耗性
に優れるとともに、研磨液に対して優れた耐薬品性を有
するセラミックスからなるため、被加工物Wを収容する
収納孔1a近傍の剛性が高く、被加工物Wを精度良く保
持できるとともに、長期間にわたって使用でき、内壁面
中央には軟質の樹脂からなる衝撃緩和帯4を設けてある
ことから、キャリアプレート1の回転に伴い被加工物W
が内壁面と衝突しても、被加工物Wを傷付けたり破損さ
せることがない。
【0023】その為、被加工物Wを所望の精度に精度良
く研磨することができるとともに、キャリアプレート1
自体、長期間にわたって使用することができる。
【0024】ところで、略円盤状体2を形成する材質と
しては、研磨液に対する適度な耐薬品性と剛性を有する
ものであれば良く、従来より使用されている金属やガラ
ス繊維を熱硬化性樹脂で固めた樹脂複合材などを用いる
ことができる。
【0025】セラミック製リング3を形成するセラミッ
クスとしては、ビッカース硬度が800以上の高硬度
で、かつ3点曲げ強度が2000kg/cm2 以上の高
強度を有する、アルミナセラミックス、ジルコニアセラ
ミックス、炭化珪素質セラミックス、窒化珪素質セラミ
ックス、窒化アルミニウム質セラミックス等を用いるこ
とができる。
【0026】また、衝撃緩和帯4を形成する軟質の樹脂
としては、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、
シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリアセタール樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等を用
いることができ、少なくてもショア硬さで60以下を有
するものであれば良い。さらに、セラミック製リング3
の内壁面に形成する溝3aの断面形状としては、図3
(a)に示すU字形状、図3(b)に示す四角形状、図
3(c)に示す三角形状等さまざまな形状を採用するこ
とができる。ただし、収納孔1aを断面視した時に、溝
3aの幅Aがその他の部分の幅Bの0.5倍未満である
と、被加工物Wが衝突する際に衝撃緩和帯4と衝突させ
ることができず、硬質のセラミックスからなる内壁面と
衝突して被加工物Wを破損させる恐れがあり、逆に溝3
aの幅Aがその他の部分の幅Bの2倍より大きくなる
と、溝3a周縁の剛性が大幅に低下するため、破損する
恐れがある。
【0027】その為、収納孔1aを断面視した時に、溝
3aの幅Aはその他の部分の幅Bの0.5〜2倍、好ま
しくは1〜1.5倍とすることが良い。
【0028】また、溝3aの深さHは、深すぎるとセラ
ミック製リング3の剛性が大きく低下するため、溝3a
の深さHは幅Aに対して0.5倍〜1倍の範囲で設ける
ことが良い。
【0029】ただし、セラミック製リング3の総厚み
(A+2B)は、被加工物Wの厚みよりも若干薄いこと
が必要である。
【0030】このようなキャリアプレート1を製作する
には、金属や樹脂複合材からなる板状体に切削加工を施
して、外周にギア1bを有するとともに、4つの貫通孔
2aを備えた略円盤状体2を製作する。
【0031】一方、貫通孔2aに嵌入するセラミック製
リング3は、例えばアルミナセラミックスにより形成す
る場合には、アルミナ粉末を主成分とし、焼結助剤とし
てSiO2 ,MgO,CaOの少なくとも1種を添加し
た原料粉末を、ジルコニアセラミックスにより形成する
場合には、ジルコニア粉末を主成分とし、安定化剤とし
てY2 3 ,MgO,CaO,CeO2 ,Dy2 3
少なくとも1種を添加した原料粉末を、炭化珪素質セラ
ミックスにより形成する場合には、炭化珪素粉末を主成
分とし、焼結助剤としてBとCを添加した原料粉末を、
窒化珪素質セラミックスにより形成する場合には、窒化
珪素粉末を主成分とし、焼結助剤としてBとC、又はA
2 3 とY2 3 を添加した原料粉末を、窒化アルミ
ニウム質セラミックスにより形成する場合には、窒化ア
ルミニウム粉末を主成分とし、焼結助剤としてY2 3
やErなどの希土類酸化物を添加した原料粉末をそれぞ
れ用いれば良い。
【0032】そして、これらの原料粉末を一軸加圧成形
法や等加圧成形法、さらにはコールドアイソスタティッ
クプレス法(CIP)等の公知のセラミック成形法にて
成形し、しかるのち、切削加工を施してリング状をな
し、内壁面中央に環状の溝3aを備えた成形体とする。
【0033】そして、成形体がアルミナセラミックスで
ある時には、1600〜1800℃の大気雰囲気下や酸
素雰囲気下で、ジルコニアセラミックスである時には、
1200〜1400℃の大気雰囲気下や酸素雰囲気下
で、炭化珪素質セラミックスである時には、1800〜
2000℃の真空雰囲気下や不活性ガス雰囲気下で、窒
化珪素質セラミックスである時には、1800〜200
0℃の真空雰囲気下や不活性ガス雰囲気下で、窒化アル
ミニウム質セラミックスである時には、1800〜20
00℃の真空雰囲気下や不活性ガス雰囲気下でそれぞれ
焼成することで、セラミック製リング3を形成する。
【0034】そして、このセラミック製リング3を接着
や圧入にて略円盤状体2の貫通孔2a内に接合すること
で得ることができる。
【0035】なお、図1では、被加工物Wを収容する収
納孔1a近傍のみをセラミックスにより形成した例示し
たが、図4に示すように収納孔1aを含め略円盤状体2
全体を前述したセラミックスにより形成したものであっ
ても良いことは言うまでもない。
【0036】
【実施例】(実施例1)ここで、本発明のキャリアプレ
ート1と従来のキャリアプレート26を用意し、これら
のキャリアプレート1,26を両面研磨装置に組み込ん
で、シリコンウエハの研磨を行い、研磨後におけるシリ
コンウエハの傷や欠けの有無について調べる実験を行っ
た。
【0037】本実験では、いずれもキャリアプレート
1,26をガラス繊維をエポキシ樹脂で固めた樹脂複合
材により厚みが0.8mmの略円盤状体2に形成し、従
来のキャリアプレート26には直径が153mmの貫通
孔26aを等間隔に5個穿孔し、本発明のキャリアプレ
ート1には直径160mmの貫通孔1aを等間隔に5個
穿孔するとともに、これらの貫通孔1a内に、内径15
3mm、外径160mm、厚み0.8mmのアルミナセ
ラミックスからなるセラミック製リング3をそれぞれ嵌
入し、エポキシ系の接着剤にて接着固定した。なお、セ
ラミック製リング3の内壁面中央には幅Aが0.3m
m、深さHが0.2mmの断面形状はU字形状をした環
状の溝3aを形成し、この溝3aにフッ素樹脂を内壁面
と同一面まで充填して衝撃緩和帯4を形成した。
【0038】そして、これらのキャリアプレート1,2
6を2枚ずつ合計4枚を両面研磨装置の上定盤22と下
定盤23との間のあるサンギア27とインナーギア28
との間にギア同士を噛み合わせて設置するとともに、各
キャリアプレート1,26の貫通孔1a,26a内に6
インチのシリコンウエハを収容して、シリコンウエハの
両面研磨を施し、従来のキャリアプレート26と本発明
のキャリアプレート1によりそれぞれ10枚のシリコン
ウエハを研磨し、この作業を10回繰り返すことでそれ
ぞれ100枚のシリコンウエハを研磨した。
【0039】この結果、従来のキャリアプレート26を
用いたものでは、100枚中8枚のシリコンウエハの外
周に微小な欠けやスクラッチ傷が見つかった。
【0040】これに対し、本発明のキャリアプレートを
用いたものでは、100枚全てのシリコンウエハに欠け
やスクラッチ傷は見られず、優れていることが確認でき
た。 (実施例2)次に、実施例1の研磨試験を1ヶ月にわた
って続け、約5000枚のシリコンウエハの両面研磨を
行い、キャリアプレート1,26の耐久性について調べ
る実験を行った。
【0041】この結果、従来のキャリアプレート26
は、貫通孔26aの開口エッジに摩耗が発生し、約0.
03mm平坦度が損なわれた。その為、研磨後のシリコ
ンウエハの平坦度を測定したところ、最後から10枚の
シリコンウエハにおける平坦度の平均値は0.8μmで
あった。
【0042】これに対し、本発明のキャリアプレート1
を用いたものは、1ヶ月の稼働後でも貫通孔1aの開口
エッジには摩耗が見られず、加工後のシリコンウエハの
平坦度を測定すると、最後から10枚のシリコンウエハ
における平坦度は0.3μmで、殆ど平坦度の劣化が見
られなかった。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、板状の
被加工物を収容する複数個の貫通孔を備えた略円盤板状
体であって、少なくとも上記貫通孔の内壁部がセラミツ
クスからなり、上記貫通孔の内壁面には環状の溝を設
け、この溝に樹脂を充填して衝撃緩和帯を形成すること
によりキャリアプレートを構成したことから、被加工物
が貫通孔の内壁面と衝突したとしても衝撃緩和帯の存在
により被加工物に欠けや割れ、あるいはスクラッチ傷等
を発生させることがなく、また、貫通孔近傍は十分に大
きな剛性を有することから、被加工物を精度良く保持す
ることができるとともに、研磨液に対する耐薬品性や定
盤との摺動に対する耐摩耗性に優れることから、長寿命
である。
【0044】その為、本発明のキャリアプレートを、互
いに対向する上定盤と下定盤との間に回転可能に介挿し
て両面研磨装置を構成し、上記キャリアプレートの貫通
孔内に板状の被加工物を収容するとともに、上記キャリ
アプレートを上定盤と下定盤との間で回転させつつ研磨
液を供給することにより、長期間にわたって所望の研磨
精度に被加工物の両面を研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るキャリアプレートの一例
を示す斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図であ
る。
【図2】(a)は本発明に係る両面研磨装置の概略を示
す一部を破断した平面図、(b)は(a)のY−Y線断
面図である。
【図3】(a)〜(c)は、収納孔の内壁面中央に形成
する溝のさまざまな断面形状を示す図である。
【図4】本発明に係るキャリアプレートの他の例を示す
斜視図である。
【図5】(a)は従来の両面研磨装置の概略を示す一部
を破断した平面図、(b)は(a)のZ−Z線断面図で
ある。
【図6】従来のキャリアプレートを示す斜視図である。
【符号の説明】
1,26:キャリアプレート 1a,26a:収納孔
1b,26b:ギア 2:略円盤状体 3:セラミック製リング 3a:溝
4:衝撃緩和帯 21:軸 22:上定盤 23:下定盤 24,25:
研磨布 27:サンギア 28:インターナルギア W:被加工

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状の被加工物を収容する複数個の収納孔
    を備えた略円盤板状体であって、少なくとも上記収納孔
    の内壁部がセラミックスからなり、上記収納孔の内壁面
    には環状の溝を設け、該溝に軟質の樹脂を充填して衝撃
    緩和帯を設けたことを特徴とするキャリアプレート。
  2. 【請求項2】互いに対向する上定盤と下定盤との間に、
    板状の被加工物を収容する複数個の収納孔を備えた略円
    盤板状体であって、少なくとも上記収納孔の内壁部がセ
    ラミックスからなり、上記収納孔の内壁面には環状の溝
    を設け、該溝に軟質の樹脂を充填して衝撃緩和帯を形成
    してなるキャリアプレートを介挿してなり、上記キャリ
    アプレートの収納孔内に板状の被加工物を収容し、上記
    キャリアプレートを上定盤と下定盤との間で研磨液を供
    給しつつ回転させることにより、上記被加工物の両面を
    平坦に研磨するようにしたことを特徴とする両面研磨装
    置。
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