JP2000279806A - 排ガス処理触媒およびその製法 - Google Patents
排ガス処理触媒およびその製法Info
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Abstract
を分解、除去する触媒およびその製法を提供する。 【解決手段】酸化チタンを主成分とする担体に触媒活性
成分を担持させた排ガス中の有害物質を分解する触媒で
あって、触媒の孔径分布のピークが少なくとも3つあ
り、第1のピークが300nm〜450nmの範囲、第
2のピークが50nm〜100nmの範囲、および第3
のピークが30nm以下の範囲にあることを特徴とする
排ガス処理触媒。
Description
に有機ハロゲン化合物分解触媒およびその製法に関し、
さらに詳しくは都市ごみ焼却炉、産業廃棄物焼却炉、化
学プラント、製鉄所などから発生する排ガス中に含まれ
る人体に有害な有機塩素化合物、特にダイオキシン類、
およびクロロベンゼン、クロロフェノールなどのダイオ
キシン前駆体等の有機ハロゲン化合物を分解、除去する
触媒およびその製法に関する。
される有機塩素化合物の処理には、活性炭による吸着除
去や触媒による分解除去が行われている。このうち触媒
による方法では、脱硝触媒の酸化能力を利用して従来の
脱硝触媒をそのまままたは酸化能を調整するなど一部改
良して有機塩素化合物の酸化分解触媒として使用し、同
時脱硝触媒として用いている例が知られている。
ては、特開平10−235191に触媒成分としてチタ
ン酸化物を含有し0.01μm〜0.05μmの範囲に
孔径分布のピークを有する細孔群と0.1μm〜0.8
μmの範囲に孔径分布のピークを有する細孔群とを含む
細孔を有する有機ハロゲン化合物除去用触媒が開示され
ている。
素化合物の分解処理には、これまでアンモニアを還元剤
として用いる脱硝触媒をそのまままたは一部改良して用
いて有機塩素化合物とNOXを同時除去する方法が知ら
れているが、この場合触媒自体は脱硝の目的で設計、製
作されたものであり、有機塩素化合物のような大きな分
子の接触酸化分解の目的に最適化されたものではない。
オキシンなどの有機ハロゲン化合物を対象にした発明が
記載されているが、ダイオキシン類に対する効果は0.
01μm〜0.05μmの細孔のみが存在する場合との
比較において若干の優位性が見られるものの、そのほか
の様々な細孔分布の形態に対する優位性は全く示されて
いない。したがって、ダイオキシン等の有機塩素化合物
に対して最も有効な細孔構造は未だ解明されていないと
いうのが現状である。本発明の課題は、焼却炉等から排
出される排ガス中の有機ハロゲン化合物、特にダイオキ
シン類を分解、除去する触媒およびその製法を提供する
ことにある。
明は以下の通りである。 (1)酸化チタンを主成分とする担体に触媒活性成分を
担持させた排ガス中の有機ハロゲン化合物を分解する触
媒であって、触媒の孔径分布のピークが少なくとも3つ
あり、第1のピークが300nm〜450nmの範囲、
第2のピークが50nm〜100nmの範囲、および第
3のピークが30nm以下の範囲にあることを特徴とす
る有機ハロゲン化合物を含有する排ガス処理触媒。
積の比率が全細孔容積に対して、第1のピークが10〜
60%、第2のピークが10〜60%、第3のピークが
30〜80%の範囲にあることを特徴とする(1)記載
の排ガス処理触媒。
び/または酸化タングステンである(1)記載の排ガス
処理触媒。 (4)チタニア原料として粒径が5nm〜600nmの
チタニア粒子を作製し、これに触媒の目標とする孔径以
上の粒径を有する熱分解性物質を多孔化剤として混練、
焼成して、前記孔径分布の第1のピークを形成し,その
他の孔径の細孔は前記チタニア粒子間のすき間として形
成するとともに、前記触媒作製時のいずれかの段階で触
媒活性成分を添加することを特徴とする(1)記載の排
ガス処理触媒の製法。
ら発生する有機ハロゲン化合物含有排ガス、特にダイオ
キシン類、およびクロロベンゼン、クロロフェノールな
どのダイオキシン前駆体等の、分子量50〜650程
度、好ましくは100〜450程度、さらに好ましくは
300〜400程度の有機塩素化合物、有機臭素化合物
等の有機ハロゲン化合物を含有する排ガスである。この
範囲外の分子量の場合には触媒の細孔構造が好適ではな
いため反応分子の拡散が促進されにくく、充分な触媒性
能が得られない。
の大きさの分子の細孔内拡散抵抗を低減し、触媒性能を
向上させるために、触媒の孔径分布が少なくとも3つの
ピークを有し、第1のピークが300nm〜450n
m、好ましくは350nm〜450nm(さらに好まし
くは380nm〜420nm)の範囲、第2のピークが
50nm〜100nm、好ましくは75nm〜100n
m(さらに好ましくは90nm〜100nm)の範囲、
および第3のピークが30nm以下、好ましくは20n
m以下の範囲を有するようにしたものである。なお、本
発明における触媒の孔径分布は、水銀圧入法で測定し、
微分細孔容積分布図から読み取った値である。一般的
に、触媒性能は比表面積が大きい触媒の方が活性点数が
増えるため有利であり、そのため触媒の細孔構造の観点
からはなるべく小さい細孔(本発明の場合には第3のピ
ークに相当する)が多く存在する触媒が有利である。し
かしながら、単に小さな細孔のみからなる比表面積が大
きい(従って活性点数が多い)触媒を作製しても、触媒
外部の気相中の反応分子が触媒外表面から拡散して触媒
内部の活性点まで到達しないと触媒性能は向上しない。
本発明の第1のピークに相当する大きな径の細孔の存在
は、反応分子の拡散を促進するために、即ち拡散抵抗の
低減に非常に有効に作用する。当然のことながら大孔径
の細孔の存在比が大きくなれば、触媒の体積当たりの有
効利用の観点からも空隙部分が増えるため無駄な空間が
できるとともに、結果として比表面積が減少することに
なり、全体の触媒性能としては不利となる。従って、中
程度の細孔(本発明における第2のピークに相当する細
孔)を設けることにより、触媒中の無駄な空隙部分が充
填され、比表面積的に有利になるとともに反応分子を大
細孔から小細孔へ導く通路としての役割も担うことがで
きるので、触媒性能としては非常に有利になり、触媒の
高性能化が期待できる。第1のピークに好適範囲が存在
する理由は、第1のピークに相当する細孔が広すぎると
反応分子の拡散速度が飽和するとともに触媒全体の比表
面積が小さくなるので触媒性能としては不利となり、ま
た第1のピークに相当する細孔が狭すぎると反応分子の
拡散が充分でなくなりやはり触媒性能として不利になる
ためと考えられる。第2のピークは第1のピークと第3
のピークの間で比表面積と反応分子の拡散が最もバラン
スした配置が好適範囲となっていると考えられる。第3
のピークの好適範囲は、第3のピークに相当する細孔は
触媒の比表面積に最も寄与する細孔なので反応分子が充
分侵入できる範囲であれば細孔径は狭い方が比表面積的
に有利であるためと考えられる。
オキシン類の触媒内部での拡散抵抗を減ずる作用があ
り、また第2のピークの触媒孔径分布は、第1のピーク
と併存するほか、第1のピークの孔径を経て接近したダ
イオキシン類を第3のピークの孔径分布に誘導する働き
があり、第3のピークの孔径分布は、第1、第2のピー
クと併存するほかに、第1および第2のピークの孔径分
布で捕捉されなかったダイオキシン類を最終的に捕捉す
る作用をする。
ンで、触媒活性成分が酸化バナジウムおよび/または酸
化タングステンであることが望ましく、さらには、上記
活性成分のうち酸化バナジウムが触媒全重量の0.01
〜30重量%、好ましくは1〜5重量%含まれること、
また酸化タングステンが触媒全重量の0.01〜30重
量%、好ましくは10〜20重量%含まれることが望ま
しい。この範囲を超えると充分な触媒性能が得られな
い。また、触媒の比表面積が50m2 /g以上、好まし
くは75m2 /g以上、さらに好ましくは100m2 /
g以上であることが好ましい。比表面積がこの範囲以下
では単位体積当たりの触媒性能が充分でなく、実用的で
ない。
料として粒径が5nm〜600nmの1種または2種以
上のチタニア粒子(この場合チタニア粒子は、単結晶ま
たは緻密な多結晶粒から構成される一次粒子であるか、
または、実質的に一次粒子から構成される二次粒子であ
る)と、多孔化剤(例えば粒径が50nm〜1000n
mの易熱分解性化合物)と触媒活性成分(酸化バナジウ
ムまたは/および酸化タングステン)を混練し成形した
のち焼成する方法、上述と同じように粒径が5nm〜6
00nmの1種または2種以上の粒径のチタニア粒子
(この場合チタニア粒子は、単結晶または緻密な多結晶
粒から構成される一次粒子であるか、または、実質的に
一次粒子から構成される二次粒子である)を担体原料と
して、多孔化剤(例えば粒径が50nm〜1000nm
の易熱分解性化合物)とともに混練、成形、焼成したの
ち触媒活性成分を含浸法により担持焼成する方法などが
ある。なお、上記活性成分は、上記チタニア粒子の作製
時に共沈法等により担持させてもよい。原料チタニア粒
子の粒径は、5nm〜600nmの範囲、好ましくは、
50nm〜400nm、さらに好ましくは100nm〜
200nmであることが望ましい。この範囲外であると
第2のピークに相当する細孔または第3のピークに相当
する細孔の形成が困難となる。
より、有機ハロゲン化合物、特に有機塩素化合物である
ダイオキシン類の分子、またはダイオキシン類生成の前
駆体であるクロロフェノール、クロロベンゼン等の分子
に対して触媒内部での細孔内拡散の抵抗を低減すること
ができ、これにより触媒の有機塩素化合物の分解効率を
向上させることができる。すなわち、有機ハロゲン化合
物分子(反応分子)は触媒外表面近傍の境膜を通過した
あと、触媒内部へ拡散する段階でいきなり微細な細孔に
入っていくのではなく、大中小の細孔を有する場合には
比較的大きな気孔から中間段階の広さの細孔を経て最後
に最も小さな細孔にまで順次拡散していくことにより容
易に触媒内部まで拡散することができるので、有機ハロ
ゲン化合物分子(反応分子)は触媒内部の表面に存在す
る活性点に容易に到達することができ、このため触媒内
部の活性点が有効に使われ、触媒全体の性能が向上する
ものと考えられる。また以上のことから、反応分子の触
媒内部拡散の効果を評価するには触媒内部表面の有効利
用率を評価することが適当であり、このためには単なる
分解率ではなく比表面積当たりの分解率を指標とする方
が好適であると考えられる。すなわち、単なる分解率を
指標とする場合には、内部拡散の効果の良否でなく、単
に比表面積が大きいだけの触媒を高性能であると評価し
てしまう危険性があるが、比表面積当たりの分解率で比
べることにより触媒の内部表面の有効利用率を比較する
ことができると考えられる。
孔化剤としては、焼成温度以下(およそ400〜800
℃)で熱分解しやすい物質、例えば、メタクリル樹脂の
ほかアクリル樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂な
どの樹脂が用いられる。多孔化剤の粒径は、作製したい
孔径よりも大きい粒径のものを使用する。例えば400
nmの気孔を開ける場合には400nm以上の粒径の多
孔化剤を用いる。およその目安は作製したい孔径の1.
2〜1.5倍程度であるが、この値は、多孔化剤自体の
(上記の樹脂の種類による)物性を考慮して決定する。
m〜600nmのチタニア粒子(この場合チタニア粒子
は、単結晶または緻密な多結晶粒から構成される一次粒
子であるか、または、実質的に一次粒子から構成される
二次粒子である。実施例では、粒径180nmの単結晶
チタニア粒子を使用した。)のすき間としてパッキング
密度を制御することにより形成することができる。
00nmの範囲のピークを得るには、例えば上記原料チ
タニアとして、粒径5nm〜600nm(実施例では、
粒径90nmと180nmのチタニア粒子を使用し
た。)の二次粒子を用い、これを混練、焼成することに
よっても得ることができる。二次粒子の大きさは、作製
時の温度、pH、界面活性剤の使用により制御すること
ができる。また、サンドミルで高分散処理を行なうこと
によっても制御することができる。さらに第3のピーク
である30nm以下の範囲のピークも、チタニアの一次
粒子間のすき間として形成することができる。この一次
粒子のすき間は、一次粒子自体の粒径や二次粒子の作製
条件を、目標とする孔径になるように適宜選択すること
により形成することができる。
されるので、触媒活性成分の担持については、混練法、
含浸法または共沈法のいずれでもよい。混練法等の場合
は、担体作製(細孔作製)と同時に活性成分を担持する
ことになり、また含浸法等の場合は担体作製後(細孔作
製後)、活性成分を担持することになる。共沈法の場合
は担体作製前(細孔作製前)のチタニア原料に活性成分
を担持する。
またはの意味、以下、同じ)酸化タングステンを混入す
る場合と、焼成時に酸化物に変化するような原料物質、
例えば、これらの金属の水酸化物、ハロゲン化物、アン
モニウム塩、硫酸塩ほかを混入する場合がある。
・粒状・板状・棒状・ハニカム状ほか)に酸化バナジウ
ムまたは酸化タングステンを担持させる。酸化チタンが
粉末またはスラリの場合には、バナジウム塩またはタン
グステン塩の溶液に混ぜて活性金属成分を含浸させる。
酸化チタンが成形体の場合には、そのままバナジウム塩
またはタングステン塩の溶液中に投じて活性成分を含浸
させる。含浸の順序は、酸化バナジウムと酸化タングス
テンを用いる場合、チタン酸化物にタングステン酸化物
を担持した後、最後に酸化バナジウムを担持する方法、
酸化チタンに酸化バナジウムを担持したのち最後に酸化
タングステンを担持する方法、または酸化チタンに酸化
バナジウムと酸化タングステンを同時に含浸させる方法
などがある。バナジウムの出発原料として例えばメタバ
ナジン酸アンモニウムのシュウ酸水溶液や硫酸バナジル
水溶液が用いられる。タングステンの出発原料として例
えばタングステン酸アンモニウム水溶液が用いられる。
(例えばテトラクロロチタン)と水溶性バナジウム化合
物(例えば硫酸バナジル)または水溶性タングステン化
合物(たとえばタングステン酸アンモニウム)の水溶液
をつくり、これをpHが中性付近になるように適当な溶
液で調製しながら、また過度に発熱しないように注意し
ながら沈殿物を得る。この沈殿物を濾過し、洗浄(水洗
い)ののち、乾燥、焼成して触媒を得る。この方法でV
かWのどちらかを担持し、のちに別の方法でもう一方の
活性金属を担持することもできる。以下、実施例により
本発明をさらに詳細に説明する。
2、3(含浸法) (1)担体の作製 原料粉末としてチタニア粉末90g(各試料の調製に用
いたチタニア粉末の粒径およびサンドミルによる高分散
処理については表1のとおり)を用い、成形性を向上さ
せるためシランカップリング剤(信越シリコーン社製K
BM603)で表面処理をおこなった。多孔化剤として
ポリメタクリル酸ビーズを10g(各試料の調製に用い
た多孔化剤の粒径は表1のとおり)、バインダーとして
メチルセルロース5g、可塑剤グリセリンを7g、滑剤
としてステアリン酸エマルジョンを1g、これに蒸留水
11〜15gを用いた。成形・焼成の手順は、まず酢
酸、アンモニア水によって所定のpHに調整した水溶液
にシランカップリング剤を入れて攪拌し、その後24時
間室温下で静置する。この静置した液と粒度配合したチ
タニア粉末をホモジナイザーで混合し、混合液を80℃
で水分がなくなるまで乾燥させる。その後、粉砕分級し
てから、バインダー・多孔化剤・蒸留水など各種添加剤
と混合し、混練・静置する。一定時間静置した後さらに
再度混練し、成形する。成形は押し出し治具を用いてヌ
ードル状(ペンシル状)に成形した。成形後、再び乾燥
させた後、800℃空気雰囲気下で3時間焼成させチタ
ニア担体とした。
多孔化剤の粒径を変えて7種類の担体試料を調製した。 (2)活性成分の担持 上記の担体に含浸法により触媒活性成分を担持した。出
発原料としてNH4 VO3 3.465gと(COOH)
2 5.335gおよび水26.545gを用意し、50
mlビーカーに水を入れ、(COOH)2 を溶解させた
後、NH4 VO 3 を溶解させた(液が橙色になる)。溶
液を加熱し濃紺色になるまで溶解させる。その後、10
0mlの三角フラスコに液を入れ、次いで担体を入れ、
アスピレータによって減圧下1時間浸漬を行う。浸漬後
液から担体を取り出し、吸引濾過後、表面の余分な溶液
を除去する。その後乾燥処理として常圧、室温で12時
間乾燥させたのち、さらに50℃で12時間乾燥させ、
最後に500℃で熱処理を行った(昇温速度100度/
h)。徐冷後炉から取り出して試料とした。
ニア粉末の粒径およびサンドミルによる高分散処理につ
いては表1のとおり)を用い、成形性を向上させるため
シランカップリング剤(信越シリコーン社製KBM60
3)で表面処理を行った。多孔化剤としてポリメタクリ
ル酸ビーズを10g、バインダーとしてメチルセルロー
ス5g、可塑剤グリセリンを7g、滑剤としてステアリ
ン酸エマルジョンを1g、これに蒸留水11〜15gを
用いた。成形・焼成の手順は、まず酢酸、アンモニア水
によって所定のpHに調整した水溶液にシランカップリ
ング剤を入れて攪拌し、その後24時間室温下で静置す
る。この静置した液と粒度配合したチタニア粉末をホモ
ジナイザーで混合し、混合液を80℃で水分がなくなる
まで乾燥させる。その後、粉砕分級してから、バインダ
ー・多孔化剤・蒸留水など各種添加剤と混合し、さらに
活性金属である酸化バナジウムを併せてさらに混練し静
置した。一定時間静置した後さらに再度混練し、成形し
た。成形は押し出し治具を用いてヌードル状(ペンシル
状)に成形した。成形後、再び乾燥させた後、500℃
酸素雰囲気下で3時間焼成させて調製した。
記のように評価した。固定床マイクロリアクタ装置を用
い、反応温度200℃、W/F0.017(g・min
/ml)、指標物質o−クロロフェノール、反応ガスは
指標物質濃度300ppm、酸素濃度10%、窒素バラ
ンスとして、触媒の性能評価試験を行った。また触媒の
比表面積は窒素吸着による多点BET法により測定し
た。細孔分布は水銀圧入式ポロシメータで測定し、微分
細孔容積分布図から読みとった。表2および表3にその
結果をまとめて示す。
もの(大細孔が200nm、小細孔が20nmにピーク
を持つ)、実施例1の試料は、細孔構造が3ピークのも
の(大細孔が400nm、中細孔が100nm、小細孔
が30nmにピークを持つ)であり、どちらの試料も大
細孔が最もピーク高さが高く、小細孔のピーク高さが最
も小さい細孔分布となっている。
例1(本発明)の触媒(試料4)の方が、2ピークの場
合(比較例1、試料1)よりも単位比表面積当たりの分
解率が向上していることがわかる。表3から、本発明の
実施例1〜4(試料4、5、 6、7)と比較例2〜3
(試料2、3)を比較すると、いずれも細孔構造が3ピ
ークであるが、400nm付近に細孔が存在する本発明
の方が他のものより単位比表面積当たりの分解率が向上
していることがわかる。
化したことにより、焼却炉等から排出される排ガス中の
有機ハロゲン化合物、特に有機塩素化合物であるダイオ
キシン類を分解、除去する触媒およびその製法を提供す
ることができる。なお、本発明の触媒は、アンモニア等
の共存下では同時に脱硝触媒としても使用することがで
きる。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸化チタンを主成分とする担体に触媒活
性成分を担持させた排ガス中の有機ハロゲン化合物を分
解する触媒であって、触媒の孔径分布のピークが少なく
とも3つあり、第1のピークが300nm〜450nm
の範囲、第2のピークが50nm〜100nmの範囲、
および第3のピークが30nm以下の範囲にあることを
特徴とする有機ハロゲン化合物を含有する排ガス処理触
媒。 - 【請求項2】 前記3つのピークに対応する細孔容積の
比率が全細孔容積に対して、第1のピークが10〜60
%、第2のピークが10〜60%、第3のピークが30
〜80%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の
排ガス処理触媒。 - 【請求項3】 触媒活性成分が酸化バナジウムおよび/
または酸化タングステンである請求項1記載の排ガス処
理触媒。 - 【請求項4】 チタニア原料として粒径が5nm〜60
0nmのチタニア粒子を作製し、これに触媒の目標とす
る孔径以上の粒径を有する熱分解性物質を多孔化剤とし
て混練、焼成して、前記孔径分布の第1のピークを形成
し,その他の孔径の細孔は前記チタニア粒子間のすき間
として形成するとともに、前記触媒作製時のいずれかの
段階で触媒活性成分を添加することを特徴とする請求項
1記載の排ガス処理触媒の製法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1863999 | 1999-01-27 | ||
JP11-18639 | 1999-01-27 | ||
JP2000019047A JP2000279806A (ja) | 1999-01-27 | 2000-01-27 | 排ガス処理触媒およびその製法 |
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WO2017170425A1 (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | イビデン 株式会社 | ハニカム触媒、及びハニカム触媒の製造方法 |
-
2000
- 2000-01-27 JP JP2000019047A patent/JP2000279806A/ja active Pending
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