JP2000279463A - 上肢機能回復訓練装置 - Google Patents

上肢機能回復訓練装置

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JP2000279463A
JP2000279463A JP11090573A JP9057399A JP2000279463A JP 2000279463 A JP2000279463 A JP 2000279463A JP 11090573 A JP11090573 A JP 11090573A JP 9057399 A JP9057399 A JP 9057399A JP 2000279463 A JP2000279463 A JP 2000279463A
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training
orbit
trajectory
function recovery
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JP11090573A
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Atsushi Ogawa
淳 小川
Kazue Sumiya
和重 角谷
Masashi Morikawa
雅司 森川
Hiroshi Takao
宏 鷹尾
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 上肢機能回復訓練装置10は、上肢を保持す
る上肢吊下支持装置30、キー入力装置12、記憶装置
14および中央演算処理装置16を含むコンピュータ1
8、モニタ用画像表示装置22、上肢吊下支持装置30
を3次元方向に駆動する直線駆動装置54〜58および
重力補償装置を一部に含む回転駆動装置60〜64およ
び上肢の動作状態を検出するセンサ装置90とを備え、
理学療法士が教示した動作に基づいた操作で記憶装置1
4に記録される目標軌道に基づき、各駆動装置54〜6
4をコンピュータ18で制御して上肢吊下支持装置30
を動作させ、その動作状態をセンサ装置90で検出して
目標軌道との差分を算出し、その結果に基づき各駆動装
置を修正制御すると共にモニタ用画像表示装置22に表
示する。 【効果】 この発明によれば、患者は目標軌道と実際の
動作軌道をモニタ部で確認しながら機能回復訓練を行う
ことができる。また、重力補償も自動的に行われるので
訓練患者毎に初期設定の必要がなく使用性も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は上肢機能回復訓練装置
に関し、特にたとえば疾病や外傷の後遺症により上肢運
動機能に障害を持つ人を対象として、その機能回復訓練
のために使用される上肢機能回復訓練装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、交通事故による脊髄損傷、脳梗塞
や脳卒中などによる脳障害、あるいはその他の原因で上
肢、すなわち腕部の生体機能低下により機能回復訓練を
必要とする身体機能障害者に対して、理学療法士や看護
婦などの手助けのもとに種々の段階的な機能回復訓練が
一般的に行われている。
【0003】従来、上肢運動機能に障害を持つ人の動作
補助を行うための装置としては、例えば、動力を用いる
ことなくばねによって上肢を支持するようにしたアーム
サスペンション装置、糸条を用いて上肢を上下動させる
上肢動力装具、あるいは水平マニピュレータと上下動す
る糸条によるクレーン機構などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の既存の訓練装置などでは、簡単な構成および制御によ
り上肢の動作を大きな自由度で制御することができず、
また、装置が簡単であれば満足できる運動制御を行うこ
とができず、逆に満足できる場合には装置が著しく複雑
化するという問題がある。
【0005】また、上肢の自発的動作の支援、訓練機能
などを行うための動力装具において、機械的に駆動され
るマニュピレータに訓練患者の腕部を固定するかたちを
とると、機械に拘束されているという不安感を訓練患者
に与えるため、この不安感を除きながら装置全体の軽量
化を図ると共に、訓練動作時の安全性についても十分に
配慮することが望まれる。
【0006】さらに、機能回復訓練(リハビリテーショ
ン)は、訓練患者にとっては肉体的苦痛と精神的苦痛を
伴うものである。また、訓練内容も比較的単調な動作の
繰り返しであるため、訓練患者がやる気を喪失するケー
スが多いという問題がある。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、構
成が簡単でしかも訓練患者が気軽に機能回復訓練を行う
ことができる上肢機能回復訓練装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上肢を吊下
げまたは持上げ支持し且つ移動可能な上肢支持手段、こ
の支持手段を駆動する駆動手段、支持手段の重力を保証
する重力保証手段、上肢の目標軌道を設定する目標設定
手段、上肢の動作状態を検出するセンサー手段、このセ
ンサー手段により検出される信号に基づき上肢の動作軌
道および目標軌道との差分を算出する演算処理手段、お
よび動作軌道と目標軌道を画面に表示する表示手段とを
備え、さらに演算処理手段で算出される差分に基づき駆
動手段を制御することを特徴とする、上肢機能回復訓練
装置である。
【0009】
【作用】任意に設定される目標軌道に沿って上肢支持手
段を駆動手段により移動すると共に、センサー手段で実
際の上肢の動作状態を検出して演算処理手段で動作軌道
を算出し、この動作軌道と目標軌道の差分に基づき駆動
手段を制御して上肢支持手段の動作を誘導する。また、
目標軌道に対する上肢の動作軌道およびその一致度合い
が表示手段に表示されるので訓練が容易に行われる。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、簡単な構成により訓
練患者は無理なく上肢の機能回復訓練運動を行うことが
できる。また、実際の訓練動作の状況が表示されるた
め、患者は意欲的にリハビリテーションを行うことが可
能となり、早期の機能回復が期待される。
【0011】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【実施例】図1において、この発明の一実施例である上
肢機能回復訓練装置10は、キー入力装置12、後述の
記憶装置14および中央演算処理装置(CPU)16を
含むコンピュータ18を配置する基台部20、この基台
部20より立設されモニタ用画像表示装置22を有する
垂直部24およびこの垂直部24の上端部より基台部2
0の上方に延びる支持部26とを備える装置本体28
と、この支持部26に吊下げられて3次元方向(X,
Y、Z)に移動可能な上肢吊下支持装置30とで構成さ
れる。なお、上肢吊下支持装置30のほかに上肢持上支
持装置でもよい。
【0013】上肢吊下支持装置30は水平支持部26を
形成する矩形状の支持フレーム部材32とこのフレーム
部材32に十字状に架設される2本のガイド部材34、
36の交叉部38に吊下リンク機構40を介して支持さ
れている。この吊下リンク機構40は吊下リンク42と
この吊下リンクに連結される上肢支持リンク44とで構
成され、更に上肢支持リンク44には機能回復訓練を行
う訓練患者Mの肘部46と手首部48に装着するベルト
状の装具50および52を夫々取付けている。
【0014】また、各ガイド部材34、36およびその
交叉部38には吊下リンク機構40を介して上肢吊下支
持装置30を水平方向(前後方向および左右方向)に直
線運動を付与する可逆回転モータを含む直線駆動装置5
4、56および58を設けている。
【0015】そして、直線駆動装置54を駆動すると、
上肢吊下支持装置30は前後方向に移動し、また、直線
駆動装置56を駆動すると、上肢吊下支持装置30は左
右方向に移動し、さらに直線駆動装置58を駆動する
と、上肢吊下支持装置30は上下方向に移動する。
【0016】一方、吊下リンク機構40の吊下リンク4
2、上肢支持リンク44および手首部48を支持するベ
ルト状の装具52にはこれらに独立した回転運動を付与
するモータを含む回転駆動装置60、62および64を
備えている。すなわち、回転駆動装置60より吊下リン
ク42に回転運動を付与すると上肢66を回動させ、回
転駆動装置62より上肢支持リンク44に回転運動を付
与すると肘部46を回動させ、さらに回転駆動装置64
より手首部48の装具52に回転運動を付与すると手首
部48を回動させることができる。
【0017】なお、各直線駆動装置54〜58および各
回転駆動装置60〜64はモータ以外にいずれも図示さ
れない減速機,ばね・ダンパ機構,および後述の位置セ
ンサ、力センサなどを含み、これらは装置本体28の基
台部20に配置されるコンピュータ18により適宜制御
される。そして、各駆動装置54〜64の駆動力はラッ
ク、ピニオンおよびボールねじを含む機構を介して上肢
吊下支持装置30に伝達される。また、吊下リンク42
には上肢の重力を補償する図示されない例えばコイルば
ね部材を含む重力補償装置が力センサと共に駆動装置6
0に組み込まれており、これらをコンピュータ18で制
御することによって自動的に重力補償を調整している。
したがって、訓練患者各人毎の重力補償の差を予め調整
する必要はなく、リハビリ訓練等の動作に入ることがで
きる。それゆえに、鉛直方向に上肢を動かす時に重力補
償が抵抗にならない。
【0018】後述するインピーダンス制御による仮想的
なばね・ダンパ機構は上肢66に対する過負荷を防止す
るもので、訓練患者Mの症状に応じてばね・ダンパ成分
の大きさを調節することによって上肢66の動作軌道か
らのずれの許容量を変更する。また、力センサは上肢6
6の訓練用として設定した目標軌道の限界値以上の負荷
がかかった場合、訓練を中断して、上肢66の拘束を解
き安全性を確保する。さらに、訓練の際に、上肢66の
目標軌道に対する動作軌道の状態を定量的に扱うことが
できるため、医師や理学療法士に訓練患者Mの機能回復
度の判断材料を提供し、患者の訓練に対する意欲を促進
する。
【0019】また、位置センサは特定の上肢動作に沿っ
た目標軌道を動く場合の各直線駆動装置54〜58およ
び各回転駆動装置60〜64の動作を把握することによ
り、上肢機能回復訓練装置10に動作の再現性を持たせ
るものである。
【0020】装置本体28は、上述のように各直線駆動
装置54〜58および各回転駆動装置60〜64を制御
するコンピュータ18、目標軌道などを設定する記憶装
置14、電源などを含み、記憶装置14に対する動作指
令はキー入力装置12によりモード切換が行われ、用途
に応じて訓練患者自身の操作、音声、あるいは筋電によ
る指令も可能である。さらに、訓練患者や医師、理学療
法士などは入力内容,訓練の様子、結果および目標に対
する比較度合いなどをモニタ画像表示装置22により確
認することができる。
【0021】従って、上肢吊下支持装置30は水平駆動
と回転駆動の組み合わせによる動作制御により、訓練患
者は、図示しない椅子に腰を掛けた状態で上肢の機能回
復訓練を行うことができる。もちろん、訓練時間あるい
は訓練回数の設定や変更並びに電子音などにより訓練時
間や訓練回数の終了を訓練患者に報知することも可能で
ある。
【0022】ここで、上肢機能回復訓練装置10のイン
ピーダンス制御の概要を説明する。
【0023】まず、上肢の訓練を行うための目標軌道の
生成は、計算された標準的な動作軌道またはティーチン
グにより得られた軌道を設定する。
【0024】そして、機能回復訓練(リハビリテーショ
ン)動作(モード)では、マニピュレータ(例えばXY
Z直交型マニピュレータなど)の位置センサまたは角度
センサ(力センサ)より得られた効果器(エンドエフェ
クタ:一般にマニピュレータの先端部で環境に作用する
部分)の現在座標より、この座標を含む目標軌道に垂直
な平面をUV軸とし、軌道と接線方向をW軸とする動座
標系UVWを求めこれに座標変換し、この座標空間で目
標軌道となる位置を求める。すなわち、X,Y,Z空間
から目標軌道に垂直な平面を基準とするU,V,W空間
への座標系の変換は、図2の(a)および(b)に示さ
れる。
【0025】そして、動座標系UVWでは、ある時間t
におけるUVW座標上の目標軌道を原点とする現在の効
果器の位置、即ち目標軌道からの誤差がそれぞれ[u(t),
v(t),w(t)]となる。
【0026】また、マニピュレータおよびマニピュレー
タが作用する上肢の慣性は、現在の効果器の位置の質点
として慣性係数Jで表す。この係数は、パラメータ計測
モードであらかじめ計測した値を用いる。
【0027】つぎに、リハビリ訓練の程度に応じて、U
VW座標空間内で目標軌道に沿った拘束条件を設ける。
具体的には、図3に示すように軌道に垂直な平面内(U
V平面)では、目標軌道からの変位や変位速度に比例す
る粘性係数D、ばね係数Kを設定する。
【0028】そして、目標軌道方向、すなわちW軸方向
には、速度に応じた負荷となる粘性係数Dのみ設定す
る。各パラメータは、ベクトルであり、数1のように示
される。
【0029】
【数1】
【0030】上記パラメータを用い訓練患者(使用者)
が効果器の力F=[Fu, Fv, Fw]を加えたときの運動方程
式は数2のようになる。
【0031】
【数2】
【0032】数3は、数2の別表現である。
【0033】
【数3】
【0034】数3における最終項のベクトルFg=[fu, f
v, fw]Tは、定常的な負荷力であり、リハビリ動作時に
一定の負荷を与えたり、重力補償を行う場合に用いる。
【0035】図4は、上述の運動方程式を用い、目標軌
道に沿ったリハビリテーションを行う機器、例えば上肢
機能回復訓練装置10における上肢吊下支持装置30の
インピーダンス制御系のブロック図である。
【0036】入力は、効果器に装着された少なくともX
YZの3軸の力が検出可能な力センサの力検出値であ
り、これを上記座標変換により、UVW座標系に変換し
て、F=[Fu, Fv, Fw]Tを求める。
【0037】一方、出力は、マニピュレータに接続され
た効果器の位置である。この位置を位置センサで検出し
フィードバックする。検出された現在位置より、リハビ
リテーション(プレイバック動作)用にあらかじめ設定
されている軌道上の目標位置を算出し、この座標を原点
とするUVW動座標系に現在位置を変換する。そして、
変換により得られた座標が[u(t),v(t),w(t)]Tであ
る。
【0038】以上の制御量とあらかじめ設定されたイン
ピーダンスパラメータより、UVW座標系の指令値を求
め、XYZ座標系に逆変換し、マニピュレータ、即ち訓
練機器に指令値を与える。そして、これらの処理は全て
コンピュータにより行われる。
【0039】そして、これにより訓練患者が上肢動作を
行う際の補助、訓練患者の上肢66が予め決められた目
標軌道上を動くように各直線駆動装置54〜58および
各回転駆動装置60〜64を制御することによる軌道教
示訓練、患者の上肢随意運動の軌道を限定するように上
述の各直線駆動装置および各回転駆動装置を制御するこ
とによる軌道教示訓練、およびこれらの訓練に必要な軌
道の作成などを行う。
【0040】ここで、上述の各訓練動作および軌道の作
成について、さらに説明する。 (1)上肢動作の補助:上肢動作に対する重力補償、ま
た訓練患者や介護者などによるリアルタイムな操作、予
め入力された各種動作パターン、その微調整を行う操作
などの入力による軌道など上肢動作の補助を行えるよう
に各直線駆動装置54〜58および各回転駆動装置60
〜64を駆動してコンピュータ18で制御する。 (2)各駆動装置による軌道教示訓練:上肢66が入力
された目標軌道68上を動くように各直線駆動装置54
〜58および各回転駆動装置60〜64を駆動して制御
する。そして、ある動作を行う場合の上肢66の目標軌
道68に沿った運動を繰り返す訓練を行う。 (3)随意運動による軌道教示訓練:随意運動を行う上
肢66が入力された軌道68上を動くように軌道の法線
方向に仮想ばね・ダンパ成分だけを働かせ、接線方向に
抗力が働かないように力センサを用いて各直線駆動装置
54〜58および各回転駆動装置60〜64を駆動す
る。これにより訓練患者は随意運動によって目標軌道に
沿った上肢動作の訓練を行う。 (4)軌道作成:まず、上肢に機能障害のない健常者が
ある上肢動作を行う場合の上肢の運動軌道を記録する。
これにより動作補助のための各種上肢動作パターン、訓
練のための軌道作成などを行うものである。
【0041】すなわち、上肢機能回復訓練装置10の装
具50および52を健常者の上肢に装着し、ある特定の
上肢動作を行わせ、位置,速度センサを用いて上肢位
置,速度を検出する。そして、その動作軌道に対する上
述の各直線駆動装置および各回転駆動装置の動作を位置
センサによって装置本体28に配置されている記憶装置
14に記録することにより、軌道作成が行われる。
【0042】そして、このように作成された軌道にした
がって、訓練患者の上肢の機能回復訓練を繰り返し実行
することにより、本来の上肢機能が次第に回復すること
になる。もちろん、機能回復の程度は訓練患者の意欲的
な取り組みや個人差により一概に論じることはできな
い。
【0043】図5に示す機能ブロック図に基づき動作の
概要を説明する。
【0044】まず、キー入力装置12を操作してコンピ
ュータ18の記憶装置14に訓練目標とする目標軌道を
選定する。つぎに、装置本体28の前に設けられた椅子
に訓練患者Mが座り、機能回復訓練を必要とする上肢の
肘部と手首部を上肢吊下支持装置30のベルト状装具5
0および52で保持して訓練を開始する。この時、重力
補償装置は回転駆動装置60と力センサに基づきコンピ
ュータ18の制御により訓練患者に応じて自動的に重力
補償が調整される。
【0045】そして、記憶装置14から目標軌道が読み
出され中央演算処理装置(CPU)16から動作信号が
出力される。この信号はI/Oインタフェース68を介
して各駆動装置54〜58および60〜64に伝達さ
れ、この信号に基づき前述の各駆動装置54〜64が駆
動され、上肢を支持した上肢吊下支持装置30は目標軌
道に沿うべく移動される。
【0046】しかしながら、訓練患者の上肢は機能低下
を来たしているため、上肢吊下支持装置30の実際の動
作軌道は目標軌道から少し「ずれ」たものとなる。この
「ずれ」を各駆動装置54〜64に組み込まれた位置セ
ンサおよび力センサを含むセンサ装置70により検出
し、この検出信号を増幅器72で増幅し、さらにA/D
変換器74でデジタル信号に変換する。そして、このデ
ジタル信号に基づきコンピュータ18の中央演算処理装
置16で動作軌道および目標軌道との差分が演算され
る。この差分に基づく駆動修正信号が中央演算処理装置
16からI/Oインタフェース68を介して各駆動装置
54〜64に伝達され、各駆動装置は上肢吊下支持装置
30の動作軌道を修正して目標軌道に近づくように作動
する。
【0047】また、中央演算処理装置16からモニタ用
画像表示装置22に上肢吊下支持装置30の目標軌道お
よび実際の動作軌道が表示されると共に、両軌道の差分
に基づく修正軌道もフィードバックされて表示されるの
で訓練患者は視覚により即座に訓練状況を認識把握でき
る。
【0048】なお、訓練目標としては上述のように目標
軌道以外に動作速度,訓練回数や訓練時間も同時にコン
ピュータに設定し、モニタ用画像表示装置22に表示す
ることも可能である。
【0049】更に、図6に示すフローチャートに基づき
動作状況を説明する。
【0050】まず、電源を投入してスタートする。ステ
ップS1で上肢吊下支持装置30に保持された上肢の重
力補償を自動調整する。つぎに、ステップS3ではセン
サ装置70により上肢吊下支持装置30で保持される上
肢の動作情報を検出する。ステップS5ではステップS
3で検出された動作情報に基づいてコンピュータ18で
患者の動作軌道へ変換する。さらに、ステップS7では
コンピュータ18の記憶装置14に記録されている目標
軌道とステップS5で変換された動作軌道との差分を中
央演算処理装置16により算出する。
【0051】そして、ステップS9ではステップS7で
算出された差分に基づきさらに中央演算処理装置16で
動作軌道の補正値を演算され、その補正指令に基づいて
I/Oインタフェース68を介してステップS11では
各駆動装置(アクチュエータ)制御が行われる。ステッ
プS13においては、アクチュエータ制御に基づき上肢
吊下支持装置30の動作軌道を目標軌道に近づく動作調
整が行われて一連の動作が終了(エンド)する。以後こ
の一連の動作を繰り返えすことで患者の上肢機能回復訓
練が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す上肢機能回復訓練装
置の概略構成の図解図である。
【図2】(a)および(b)は上肢機能回復訓練装置の
インピーダンス制御における座標系の変換を示す概略説
明図である。
【図3】リハビリ訓練の程度に応じて、UVW座標系空
間内で目標軌道に沿った拘束条件を示す説明図である。
【図4】目標軌道に沿ったリハビリテーションを行う上
肢機能回復訓練装置のインピーダンス制御系のブロック
図である。
【図5】この実施例における上肢機能回復訓練装置の機
能ブロック図である。
【図6】図5における動作概要の流れを示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 …上肢機能回復訓練装置 12 …キー入力装置 14 …記憶装置 16 …中央演算処理装置(CPU) 18 …コンピュータ 22 …モニタ用画像表示装置 28 …装置本体 30 …上肢吊下支持装置 50、52 …装具 54,56,58 …直線駆動装置 60,62,64 …回転駆動装置 68 …I/Oインタフェース(入出力インタフェー
ス) 70 …センサ装置(位置センサおよび力センサを含
む) 72 …増幅器 74 …A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 雅司 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 鷹尾 宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上肢を吊下げまたは持上げ支持し且つ移動
    可能な上肢支持手段、 前記支持手段を駆動する駆動手段、 前記支持手段の重力を補償する重力補償手段、 前記上肢の目標軌道を設定する目標設定手段、 前記上肢の動作状態を検出するセンサー手段、 前記センサー手段で検出される信号に基づき前記上肢の
    動作軌道および前記目標軌道との差分を算出する演算処
    理手段、および前記動作軌道と前記目標軌道を画面に表
    示する表示手段とを備え、 前記演算処理手段により算出された前記差分に基づき前
    記駆動手段を制御することを特徴とする、上肢機能回復
    訓練装置。
  2. 【請求項2】前記センサー手段は位置センサと力センサ
    を含む、請求項1記載の上肢機能回復訓練装置。
  3. 【請求項3】前記駆動手段は直線駆動装置と回転駆動装
    置を含む、請求項1または2記載の上肢機能回復訓練装
    置。
  4. 【請求項4】前記重力補償手段はばね部材を含む、請求
    項1ないし3のいずれかに記載の上肢機能回復訓練装
    置。
  5. 【請求項5】前記上肢支持手段は上肢の肘部と手首部に
    装着する装具を含む、請求項1ないし4のいずれかに記
    載の上肢機能回復訓練装置。
  6. 【請求項6】前記表示手段は前記目標軌道と前記動作軌
    道を異なる状態で表示する、請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の上肢機能回復訓練装置。
  7. 【請求項7】前記表示手段は前記目標軌道に対する前記
    動作軌道の度合いを定量的に表示する、請求項1ないし
    6のいずれかに記載の上肢機能回復訓練装置。
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Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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