JP2000279120A - クリーム組成物及びその製造方法 - Google Patents

クリーム組成物及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000279120A
JP2000279120A JP11095246A JP9524699A JP2000279120A JP 2000279120 A JP2000279120 A JP 2000279120A JP 11095246 A JP11095246 A JP 11095246A JP 9524699 A JP9524699 A JP 9524699A JP 2000279120 A JP2000279120 A JP 2000279120A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
oil
composition
fat
cream composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11095246A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4671453B2 (ja
Inventor
Manabu Ueno
学 上野
Hiroaki Kondo
裕昭 近藤
Ryoji Munakata
良治 宗像
Keisuke Hasegawa
啓介 長谷川
Tetsushige Yabushita
哲成 薮下
Masatoshi Wada
正稔 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Denka Kogyo KK filed Critical Asahi Denka Kogyo KK
Priority to JP09524699A priority Critical patent/JP4671453B2/ja
Publication of JP2000279120A publication Critical patent/JP2000279120A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4671453B2 publication Critical patent/JP4671453B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Grain Derivatives (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食感が軽く、風味良好で、保存性も良好であ
るクリーム組成物及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明は、フラワーペースト類及び油脂
組成物からなるクリーム組成物である。本発明のクリー
ム組成物の比重は好ましくは0.5〜0.95である。
上記油脂組成物は、ショートニング、マーガリン及びフ
ァットスプレッドの中から選ばれた1種又は2種以上等
である。本発明のクリーム組成物は、好ましくは、上記
フラワーペースト類の含有量が15〜85重量%であ
り、上記油脂組成物の含有量が85〜15重量%であ
る。また、本発明の製造方法は、10〜30℃に調温し
たフラワーペースト類15〜85重量部と、10〜30
℃に調温した油脂組成物85〜15重量部とを混合する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベーカリー製品の
フィリング用、トッピング用、サンド用として用いられ
るクリーム組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラワーペースト類や油脂組成物は、そ
れぞれベーカリー製品のフィリング、トッピング、サン
ド用に使用される。しかしながら、フラワーペースト類
だけでは食感が重すぎる。また、マーガリンやファット
スプレッドといった油脂組成物だけではフラワーペース
ト類が持つような濃厚な風味が出にくいという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、食感が軽く、風味良好で、保存性も良好であるクリ
ーム組成物及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、フラワーペースト類及び油脂組成物からなる
クリーム組成物が上記目的を達成し得ることを見出し、
本発明を提供するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、フラワーペースト類及
び油脂組成物からなるクリーム組成物である。本発明の
クリーム組成物に用いられるフラワーペースト類につい
て説明すると、本発明でいうフラワーペースト類とは、
油脂、澱粉、糖類及び水からなり、必要により乳化剤、
安定剤、乳製品、卵、呈味成分、保存料、日持ち向上製
剤、フレーバー、酸化防止剤、色素、pH調整剤等をを
使用したものである。そして、フラワーペースト類は、
好ましくは油相成分の含有量を2〜50重量%、水相成
分の含有量を98〜50重量%としたもの、更に好まし
くは油相成分の含有量を5〜30重量%、水相成分の含
有量を95〜70重量%としたものである。
【0006】上記の油相成分としては、油脂が挙げら
れ、必要により乳化剤、酸化防止剤、フレーバー、着色
料等を使用することができる。油脂としては特に制限は
なく、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン
油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サ
フラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油
等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添
加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上
の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明において
は、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種
以上を組み合わせて用いることもできる。
【0007】また、上記の水相成分としては、水、澱粉
及び糖類が挙げられ、必要により乳化剤、安定剤、乳製
品、卵、呈味成分、保存料、日持ち向上製剤、フレーバ
ー、酸化防止剤、着色料、pH調整剤等を使用すること
ができる。
【0008】ここで、水の含有量は、フラワーペースト
類全組成中、好ましくは15〜75重量%、更に好まし
くは35〜60重量%とするのがよい。
【0009】また、澱粉としては、コーン、ジャガイ
モ、サツマイモ、タピオカ、小麦、米、もち米等由来の
澱粉が挙げられ、必要に応じて、エステル化、リン酸架
橋、α化、熱処理等の化学的、物理的処理を施したもの
を使用することができ、これらのうち1種又は2種以上
を組み合わせて用いることもできる。澱粉の添加量は、
フラワーペースト類の全組成中、好ましくは2〜10重
量%、更に好ましくは4〜8重量%である。2重量%よ
りも少ないとクリーム組成物の粘度が低下しやすいた
め、保型性が低下しやすく、10重量%よりも多いとク
リーム組成物の食感が重くなりやすい。
【0010】また、糖類としては、砂糖、ブドウ糖、果
糖、麦芽糖、異性化糖、乳糖、オリゴ糖、ソルビトー
ル、マルチトール、マンニトール、還元澱粉糖化物、水
あめ、液糖、はちみつ等が挙げられ、これらのうち1種
又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。糖類
の添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好ましく
は7.5〜60重量%、更に好ましくは12〜40重量
%であり、また水相成分中の糖濃度は、好ましくは15
〜70重量%、更に好ましくは20〜50重量%であ
る。糖濃度が15重量%よりも低いと保存性の低下につ
ながりやすく、70重量%よりも高いと風味のバランス
がくずれやすく、水相が分離しやすい。ここでいう糖濃
度とは、水相中の糖分/(水相中の糖分+水相の水分)
×100で計算した値である。
【0011】また、安定剤としては、キサンタンガム等
の天然多糖類ガム質やセルロース誘導体等が挙げられ、
その添加量は、フラワーペースト類の全組成中、好まし
くは0.05〜0.4重量%、更に好ましくは0.1〜
0.3重量%である。0.05重量%よりも少ないとク
リーム組成物の粘度が低下しやすいため、保型性が低下
しやすく、0.4重量%よりも多いと粘度が上昇しやす
く、クリーム組成物を製造するのが困難となりやすいの
で好ましくない。
【0012】また、乳製品としては、牛乳、濃縮乳、脱
脂粉乳、全脂粉乳、調製粉乳、練乳、チーズ等を用いる
ことができる。また、卵としては、全卵、卵黄、卵白、
酵素処理卵等を用いることができる。
【0013】また、呈味成分としては、ココア、コーヒ
ー、チョコレート、果肉、果汁、ナッツ若しくはその加
工品等を用いることができる。
【0014】また、保存料としては、市販の天然保存料
及び合成保存料、例えば、ソルビン酸とそのカリウム塩
等の保存料が用いることができる。また、日持ち向上製
剤としては、市販の日持ち向上製剤、例えば、グリシ
ン、リゾチーム、しらこ蛋白抽出物、ポリリジン、茶抽
出物、アルコール等を主剤とする製剤を食品衛生法で定
められているものについてはその規定範囲内で使用する
ことができる。
【0015】また、乳化剤は、油相及び/又は水相に添
加することができ、例えば、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等が
挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を組み合わせ
て用いることもできる。乳化剤の添加量は、フラワーペ
ースト類の全組成中、好ましくは0.05〜2重量%、
更に好ましくは0.1〜1.5重量%である。0.05
重量%よりも少ないと乳化が不安定となりやすいので好
ましくなく、2重量%よりも多いと風味に影響が出やす
い。
【0016】本発明のクリーム組成物に用いられる油脂
組成物について説明すると、油脂組成物としては、ショ
ートニングやマーガリン、ファットスプレッド等を好ま
しく挙げることができるが、良好な風味、食感を得るた
めには、マーガリン、ファットスプレッドが特に好まし
い。油脂組成物の乳化形態は油中水型の乳化、水中油型
の乳化、二重乳化の何れでもよいが、好ましくは油相成
分を30〜95重量%、水相成分を5〜70重量%、更
に好ましくは油相成分を45〜85重量%、水相成分を
55〜15重量%としたものである。
【0017】上記の油相成分としては、油脂が挙げら
れ、必要により乳化剤、酸化防止剤、フレーバー、着色
料等を使用することができる。油脂としては特に制限は
なく、例えばパーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン
油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サ
フラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油
等の各種植物油脂、動物油脂、並びにこれらを水素添
加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上
の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明において
は、これらの油脂を単独で用いることもでき、また2種
以上を組み合わせて用いることもできる。また、油脂の
固体脂含量(SFC)は、10℃で20〜60、30℃
で5〜25であることが好ましく、10℃で30〜5
0、30℃で10〜20であることが更に好ましい。
【0018】また、上記の水相成分としては、水が挙げ
られ、必要であれば、牛乳、濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉
乳、調製粉乳、練乳、チーズ等の乳製品、食塩、糖類、
フレーバー、色素、カカオパウダーや果汁等の呈味物質
等を使用する。
【0019】ここで使用する糖類としては、砂糖、ぶど
う糖、果糖、麦芽糖、乳糖、オリゴ糖、水あめ、液糖、
はちみつ類等が挙げられ、1種又は2種以上を組み合わ
せて用いることもできる。糖類の添加量としては、油脂
組成物中、好ましくは45重量%以下、更に好ましくは
5〜40重量%である。また、水相成分中における糖濃
度は、好ましくは75重量%以下、更に好ましくは50
〜75重量%である。糖濃度が75重量%よりも高いと
風味のバランスがくずれやすく、水相が分離しやすい。
ここでいう糖濃度とは、水相中の糖分/(水相中の糖分
+水相の水分)×100で計算した値である。
【0020】また、保存性を向上させるため、市販の天
然、合成保存料、日持ち向上剤製剤を添加するのが好ま
しく、例えば、ソルビン酸及びそのカリウム塩、安息香
酸及びそのカリウム塩、デヒドロ酢酸及びそのナトリウ
ム塩等の保存料や、グリシン、酢酸ナトリウム、リゾチ
ーム、茶抽出物、しらこ蛋白抽出物、ポリリジン、紅麹
分解物、アルコール等を主剤とする製剤を食品衛生法で
定められているものについてはその規定範囲内で使用す
ることができる。
【0021】また、乳化剤を、油相及び/又は水相に添
加することができる。例えば、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられ、これらのう
ち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもでき、
このうちポリグリセリン脂肪酸エステルを用いるのが好
ましく、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステルを用い
るのが更に好ましい。また、ファットスプレッドとする
場合、ショ糖脂肪酸エステルとレシチンとポリグリセリ
ン脂肪酸エステルとを併用するのが好ましい。乳化剤の
添加量は、油脂組成物中、好ましくは0.05〜2重量
%、更に好ましくは0.1〜1.5重量%である。0.
05重量%よりも少ないと乳化が不安定になりやすく、
2重量%よりも多いと、風味に影響がでやすいので好ま
しくない。
【0022】また、特に、水相成分の含有量が油脂組成
物中25〜70重量%の場合、水相の分離防止のため澱
粉を添加するのが好ましい。ここで使用できる澱粉とし
ては、コーン、ジャガイモ、サツマイモ、タピオカ、小
麦、米、もち米等由来の澱粉が挙げられ、必要に応じて
エステル化、リン酸架橋、α化、熱処理等の化学的、物
理的処理を施したものを使用することができ、これらの
うち1種又は2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。澱粉の添加量は、油脂組成物中、0.1〜5重量%
が好ましい。0.1重量%よりも少ないと水相成分が分
離しやすく、5重量%よりも多いとクリーム組成物の食
感が重くなりやすい。
【0023】本発明のクリーム組成物は、風味及び食感
の向上の点で、その比重が0.5〜0.95、特に0.
6〜0.8であることが好ましい。
【0024】本発明のクリーム組成物においては、フラ
ワーペースト類の含有量が15〜85重量%であり、油
脂組成物の含有量が85〜15重量%であることが好ま
しい。更に好ましくは、フラワーペースト類の含有量が
30〜70重量%であり、油脂組成物の含有量が70〜
30重量%であり、最も好ましくは、フラワーペースト
類の含有量が40〜60重量%であり、油脂組成物の含
有量が60〜40重量%である。フラワーペースト類が
15重量%未満(油脂組成物が85重量%超)である
と、クリーム組成物に濃厚な風味が出にくくなり、フラ
ワーペースト類が85重量%超(油脂組成物が15重量
%未満)であると、クリーム組成物の食感が重すぎるよ
うになるおそれがあるため好ましくない。
【0025】次に、本発明のクリーム組成物の製造方法
について説明する。本発明のクリーム組成物の製造方法
は、上述した本発明のクリーム組成物を製造する好まし
い方法であり、10〜30℃に調温したフラワーペース
ト類15〜85重量部と、10〜30℃に調温した油脂
組成物85〜15重量部とを混合することを特徴とす
る。本発明の製造方法におけるフラワーペースト類を製
造するには、油相成分と水相成分とを調製し、両者を混
合、乳化、均質化し、その後加熱殺菌し、次いで冷却す
る。ここで、加熱殺菌は、間接加熱方式のコンサーム掻
取式UHT滅菌装置(アルファラバル社製)等や、直接
加熱方式のVTIS滅菌装置(アルファラバル社製)、
呉羽式超高温瞬間殺菌機等で行うことができる。また、
冷却したフラワーペースト類の品温は、10〜30℃、
好ましくは15〜25℃である。この温度範囲外の品温
であると、クリーム組成物の生産において、フラワーペ
ースト類と油脂組成物が均一に混ざらなかったり、油分
離が発生し易くなる。
【0026】本発明では、このようにして得られたフラ
ワーペースト類のpHが好ましくは4〜7、更に好まし
くは5〜6となるように調整して製造する。4よりも低
いと酸味が強くなりやすいので好ましくなく、7よりも
高いとソルビン酸やそのカリウム塩のような酸性領域で
効果をあらわす保存料を使用した場合の、保存効果が低
減しやすいので好ましくない。
【0027】また、フラワーペースト類の粘度は、ビス
コステスター(リオン(株)製、2号ローター使用)で
測定した場合、10〜30℃において、5000〜10
0000cpの範囲であることが好ましい。この範囲外
であるとクリーム組成物の製造において、製造機内の圧
力が急上昇してしまったり、フラワーペースト類と油脂
組成物が均一に混ざらなかったり、クリーム組成物の保
形性が悪くなりやすい。
【0028】本発明の製造方法における油脂組成物を製
造するには、油相成分と水相成分とを調製し、両者を混
合、乳化し、コンビネーター、パーフェクター、ボテー
ター等を用いて急冷可塑化する。この急冷可塑化した油
脂組成物の品温は、10〜30℃、好ましくは15〜2
5℃である。この温度範囲外の品温であると、クリーム
組成物の生産において、油脂組成物とフラワーペースト
類が均一に混ざらなかったり、油分離が発生し易くな
る。
【0029】そして、上述したような方法で得られた、
調温したフラワーペースト類と調温した油脂組成物とを
混合する。フラワーペースト類と油脂組成物との配合割
合は、フラワーペースト類15〜85重量部及び油脂組
成物85〜15重量部であり、好ましくは、フラワーペ
ースト類30〜70重量部及び油脂組成物70〜30重
量部、更に好ましくは、フラワーペースト類40〜60
重量部及び油脂組成物60〜40重量部である。
【0030】フラワーペースト類と油脂組成物との混合
方法としては、例えば、(1)予め作っておいたフラワ
ーペースト類と予め作っておいた油脂組成物を共に容器
に移して、ミキサー等の混合/攪拌装置を用いて、混合
する方法、(2)フラワーペースト類の製造工程におけ
る冷却工程の後に、予め作っておいた油脂組成物をポン
プ等の注入設備で注入し、ブレンダー等の攪拌装置を使
用して混合する方法、及び(3)油脂組成物の製造工程
における急冷可塑化工程の後に、予め作っておいたフラ
ワーペースト類を、ポンプ等の注入設備で注入し、ブレ
ンダー等の攪拌装置を使用して混合する方法等が挙げら
れる。
【0031】さらに、フラワーペースト類と油脂組成物
とを混合した後に、ガス注入設備にて混合物の比重が好
ましくは0.5〜0.95、更に好ましくは0.6〜
0.8となるように、空気や窒素等のガスを注入しても
よい。ガス注入設備としては、ボンベ、注入量を調節す
るバルブや弁、注入したガスを分散させるミキサー等か
らなるが、その形式等は、安定した形でガスを注入、分
散できるものであれば特に制限はない。そして、必要に
より、ガス注入後、香料、果肉等の呈味成分を注入して
もよい。
【0032】このようにして得られた本発明のクリーム
組成物は、パン類、ペーストリー類、ドーナツ類、クッ
キー類、ビスケット類、ケーキ類等のベーカリー製品の
フィリング用、トッピング用、サンド用として用いるこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を共に挙げて、本
発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0034】実施例1 油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使
用した。魚硬化油45重量%、レシチン0.5重量%、
ショ糖脂肪酸エステル0.5重量%、香料0.1重量%
を混合し油相とする。一方、水5重量%、水あめ(糖分
70重量%、水分30重量%)45重量%、グリシンを
主剤とする日持ち向上製剤1.4重量%、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル0.1量%、脱脂粉乳(糖分53重量
%、水分3.8重量%)1重量%、デンプン(水分13
重量%)1.4重量%を混合し水相とする。この油相と
水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してファットスプレ
ッドを得た。このファットスプレッドの水相中の糖濃度
は63.1重量%であり、SFCは10℃で40、30
℃で15であった。フラワーペースト類は、次のような
配合、方法で製造した。パーム油5重量%にソルビタン
脂肪酸エステル0.5重量%とキサンタンガム0.2重
量%を添加し、油相とする。水45重量%、デンプン
(水分13重量%)8重量%、ソルビン酸カリウム0.
1重量%、砂糖異性化液糖(糖分75重量%、水分25
重量%)35重量%、小麦粉3重量%、脱脂粉乳(糖分
53重量%、水分3.8重量%)1.1重量%、乾燥全
卵(糖分4.1重量%、水分3.2重量%)2重量%、
香料0.1重量%を混合し水相とする。この油相と水相
とを混合、乳化、均質化し、加熱殺菌し、22℃まで冷
却した。このときの水相中の糖濃度は32.9重量%で
あり、フラワーペースト類のpHは5.5、ビスコステ
スター(リオン(株)製、2号ローター使用)で粘度を
測定したところ、10〜30℃において20000〜5
0000cpであった。
【0035】そして、予め製造しておいたファットスプ
レッドを20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフ
ラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダ
ーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が
0.75のクリーム組成物を得た。このとき混合比率
は、フラワーペースト類50重量%及びファットスプレ
ッド50重量%とした。得られたクリーム組成物は、低
温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油
分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃
で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見
られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペース
ト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりも
コク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物
にはない風味、食感であった。
【0036】実施例2 油脂組成物として、次のようなマーガリンを使用した。
パーム硬化油13重量%と大豆硬化油26重量%と大豆
油14重量%とナタネ硬化油3重量%とバター28重量
%とを混合し、これにレシチン0.1重量%、グリセリ
ン脂肪酸エステル0.1重量%、香料0.08重量%、
酸化防止剤0.02重量%、色素液0.05重量%を添
加し、油相とする。一方、水13.1重量%、アルコー
ル製剤1重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.0
5重量%、脱脂粉乳1.5重量%を混合し水相とする。
この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化してマー
ガリンを得た。SFCは、10℃で35、30℃で15
であった。フラワーペースト類は、実施例1と同様の配
合、方法で製造した。
【0037】そして、予め製造しておいたマーガリンを
20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフラワーペ
ースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダーを用い
て攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が0.8のク
リーム組成物を得た。このとき混合比率は、フラワーペ
ースト類50重量%及びマーガリン50重量%とした。
得られたクリーム組成物は、低温での作業性が良好で、
かつ高温での保管においても油分離は見られなかった。
保存性を調べるために、30℃で保管したが5日間をす
ぎれも菌類やカビ類の発生は見られず、衛生的であっ
た。また、従来のフラワーペースト類よりも口あたりが
軽く、マーガリンよりもコク味があり、従来のフラワー
ペースト類や油脂組成物にはない風味、食感であった。
【0038】実施例3 油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使
用した。パーム硬化油40重量%と大豆油10重量%と
を混合し、これにレシチン0.4重量%、ショ糖脂肪酸
エステル0.1重量%、香料0.2重量%を添加し、油
相とする。一方、牛乳(糖分4.5重量%、水分88.
6重量%)20重量%、グラニュー糖(糖分100重量
%)24.3重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分
3.8重量%)1重量%、デンプン(水分13重量%)
2重量%、親水性のポリグリセリン脂肪酸エステル1重
量%、グリシンを主剤とする日持ち向上製剤1重量%を
混合し水相とする。この油相と水相とを混合、乳化し、
急冷可塑化してファットスプレッドを得た。このファッ
トスプレッドの水相中の糖濃度は58.8重量%であ
り、SFCは10℃で40、30℃で15であった。フ
ラワーペースト類は、実施例1と同様の配合、方法で製
造した。
【0039】そして、予め製造しておいたファットスプ
レッドを20℃に調温し、これを22℃まで冷却したフ
ラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダ
ーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が
0.75のクリーム組成物を得た。このとき混合比率
は、フラワーペースト類40重量%及びファットスプレ
ッド60重量%とした。得られたクリーム組成物は、低
温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油
分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃
で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見
られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペース
ト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりも
コク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物
にはない風味、食感であった。
【0040】実施例4 油脂組成物として、次のようなファットスプレッドを使
用した。パーム硬化油25重量%と大豆硬化油16重量
%と大豆油9重量%とを混合し、これにレシチン0.1
重量%、ショ糖脂肪酸エステル1重量%、香料0.1重
量%を添加し、油相とする。一方、水10重量%、砂糖
異性化液糖(糖分75重量%、水分25重量%)24.
6重量%、ココアパウダー(糖分40重量%)10重量
%、茶抽出物を主剤とする日持ち向上製剤1重量%、ポ
リグリセリン脂肪酸エステル0.2重量%、脱脂粉乳
(糖分53重量%、水分3.8重量%)1.5重量%、
デンプン(水分13重量%)1.5重量%を混合し水相
とする。この油相と水相とを混合、乳化し、急冷可塑化
してファットスプレッドを得た。このファットスプレッ
ドの水相中の糖濃度は58.6重量%であり、SFCは
10℃で45、30℃で15であった。
【0041】フラワーペースト類は、次のような配合、
方法で製造した。パーム油3重量%にカカオマス6重量
%、ソルビタン脂肪酸エステル1重量%、キサンタンガ
ム0.2重量%を添加し、油相とする。水40重量%、
デンプン(水分13重量%)6重量%、ソルビン酸カリ
ウム0.1重量%、水あめ(糖分70重量%、水分30
重量%)34.8重量%、小麦粉3重量%、脱脂粉乳
(糖分53重量%、水分3.8重量%)5重量%、香料
0.2重量%、色素液0.7重量%を混合し水相とす
る。この油相と水相とを混合、乳化、均質化し、加熱殺
菌し、25℃まで冷却した。このときの水相中の糖濃度
は34.4重量%であり、フラワーペースト類のpHは
5.5、ビスコステスター(リオン(株)製、2号ロー
ター使用)で粘度を測定したところ、10〜30℃にお
いて30000〜90000cpであった。
【0042】そして、予め製造しておいたファットスプ
レッドを25℃に調温し、これを25℃まで冷却したフ
ラワーペースト類に、ポンプを用いて注入し、ブレンダ
ーを用いて攪拌、混合し、窒素ガスを注入し、比重が
0.85のクリーム組成物を得た。このとき混合比率
は、フラワーペースト類50重量%及びファットスプレ
ッド50重量%とした。得られたクリーム組成物は、低
温での作業性が良好で、かつ高温での保管においても油
分離は見られなかった。保存性を調べるために、30℃
で保管したが5日間をすぎれも菌類やカビ類の発生は見
られず、衛生的であった。また、従来のフラワーペース
ト類よりも口あたりが軽く、ファットスプレッドよりも
コク味があり、従来のフラワーペースト類や油脂組成物
にはない風味、食感であった。
【0043】
【発明の効果】本発明のクリーム組成物は、保存性が良
く、従来のフラワーペースト類や油脂組成物にはない良
好な風味、食感を有しており、現代の複雑化する嗜好変
化に充分対応しうるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宗像 良治 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 長谷川 啓介 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 薮下 哲成 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 和田 正稔 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 Fターム(参考) 4B025 LB20 LE03 LG11 LG26 LG28 LK01 4B026 DC01 DC06 DG01 DG11 DL03 DX02 DX05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フラワーペースト類及び油脂組成物から
    なることを特徴とするクリーム組成物。
  2. 【請求項2】 比重が0.5〜0.95である請求項1
    記載のクリーム組成物。
  3. 【請求項3】 上記油脂組成物が、ショートニング、マ
    ーガリン及びファットスプレッドの中から選ばれた1種
    又は2種以上である請求項1記載のクリーム組成物。
  4. 【請求項4】 上記フラワーペースト類の含有量が15
    〜85重量%であり、上記油脂組成物の含有量が85〜
    15重量%である請求項1〜3の何れかに記載のクリー
    ム組成物。
  5. 【請求項5】 10〜30℃に調温したフラワーペース
    ト類15〜85重量部と、10〜30℃に調温した油脂
    組成物85〜15重量部とを混合することを特徴とする
    クリーム組成物の製造方法。
JP09524699A 1999-04-01 1999-04-01 クリーム組成物及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4671453B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09524699A JP4671453B2 (ja) 1999-04-01 1999-04-01 クリーム組成物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09524699A JP4671453B2 (ja) 1999-04-01 1999-04-01 クリーム組成物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000279120A true JP2000279120A (ja) 2000-10-10
JP4671453B2 JP4671453B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=14132407

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09524699A Expired - Lifetime JP4671453B2 (ja) 1999-04-01 1999-04-01 クリーム組成物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4671453B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004329048A (ja) * 2003-05-01 2004-11-25 Sonton Food Industry Co Ltd 含気性フラワーペースト及びその製造方法
JP2010094080A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Fuji Oil Co Ltd 油中水型乳化油脂組成物
JP2013021964A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Nisshin Oillio Group Ltd フラワーペースト

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004329048A (ja) * 2003-05-01 2004-11-25 Sonton Food Industry Co Ltd 含気性フラワーペースト及びその製造方法
JP2010094080A (ja) * 2008-10-17 2010-04-30 Fuji Oil Co Ltd 油中水型乳化油脂組成物
JP2013021964A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Nisshin Oillio Group Ltd フラワーペースト

Also Published As

Publication number Publication date
JP4671453B2 (ja) 2011-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60219600T2 (de) PRODUKTE ENTHALTEND G(b)-Glucan
JP5118477B2 (ja) バームクーヘン用油中水型乳化組成物およびこれを含有するバームクーヘン
JP2002345405A (ja) ロールイン用油脂組成物及びその製造方法
JP5298706B2 (ja) 水中油型乳化油脂組成物
JP2002119213A (ja) 水中油型含水チョコレート
JP5886006B2 (ja) 製パン練り込み用乳化油脂組成物
JP5729721B2 (ja) フラワーペースト
JP4390376B2 (ja) 水中油型乳化チョコレート類及びこれを用いた複合食品
JP2002262772A (ja) 可塑性油脂組成物
JP2017209038A (ja) ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物
JP2012039915A (ja) 餅様食感含水チョコレート及びその製造方法
JP2016111985A (ja) 可塑性油脂組成物
JP2010075138A (ja) パン生地
JP4671453B2 (ja) クリーム組成物及びその製造方法
JP2009017845A (ja) 空洞形成剤
JP6632850B2 (ja) 起泡性水中油型乳化物、焼成品、及び焼成品の製造方法
JP2019122343A (ja) 冷やして食べる焼菓子用油脂組成物
JP2003265131A (ja) クリーム組成物及びその製造方法
JP2014075997A (ja) 油菓子練込用乳化油脂組成物
JP2013085483A (ja) パン生地
JP3862610B2 (ja) 製パン用湯種生地の製造方法
JP5460433B2 (ja) フラワーペースト類
JP5920921B2 (ja) 焼き菓子
JP2019201585A (ja) シュー用油脂組成物
JP2019195277A (ja) フィリング類

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070720

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080418

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080512

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20081212

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110118

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term