JP2000277502A - 化学蒸着装置 - Google Patents

化学蒸着装置

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JP2000277502A JP11082626A JP8262699A JP2000277502A JP 2000277502 A JP2000277502 A JP 2000277502A JP 11082626 A JP11082626 A JP 11082626A JP 8262699 A JP8262699 A JP 8262699A JP 2000277502 A JP2000277502 A JP 2000277502A
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稔 柄澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱体CVD法を行う化学蒸着装置におい
て、作成される薄膜中への不純物の混入を抑制する。 【解決手段】 処理容器1内にガス供給系2によって供
給された原料ガスが、エネルギー供給機構30により所
定の高温に維持された発熱体3の表面で分解及び又は活
性化して基板9の表面に薄膜が作成される。発熱体3
は、タングステン製の基体301の表面に、不純物金属
含有量が0.01重量%以下のタングステン粉末を蒸発
源とした電子ビーム蒸着法又は六フッ化タングステンの
水素による還元反応を利用した化学蒸着法により、不純
物金属含有量が0.01重量%以下のタングステンの被
覆膜302を形成したものである。発熱体3からの不純
物金属の放出が抑制され、作成される薄膜中への不純物
金属の混入も抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、所定の高温に
維持された発熱体を用いて所定の薄膜を作成する化学蒸
着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI(大規模集積回路)を始めとする
各種半導体デバイスやLCD(液晶ディスプレイ)等の
製作においては、基板上に所定の薄膜を作成するプロセ
スが存在する。このうち、所定の組成の薄膜を比較的容
易に作成できることから、従来から化学蒸着(Chem
ical Vapor Deposition、CV
D)法による成膜が多く用いられている。CVD法に
は、プラズマを形成してプラズマのエネルギーにより気
相反応を生じさせて成膜を行うプラズマCVD法や基板
を加熱して基板の熱により気相反応を生じさせて成膜を
行う熱CVD法等の他に、所定の高温に維持した発熱体
を経由して原料ガスを供給するタイプのCVD法(以
下、発熱体CVD法)がある。
【0003】発熱体CVD法を行う化学蒸着装置は、処
理容器内に基板を配置し、処理容器内に設けられた発熱
体を所定の高温に維持しながら原料ガスを導入するよう
構成される。導入された原料ガスが発熱体の表面を通過
する際、分解や活性化等の変化が原料ガスに生じ、この
変化による生成物が基板に到達することにより最終的な
目的物である材料の薄膜が基板の表面に堆積する。尚、
このような発熱体CVDのうち、ワイヤー状の発熱体を
用いるものについては、ホットワイヤ(HotWir
e)CVDと呼ばれる場合がある。
【0004】このような発熱体を経由して原料ガスを基
板に到達させると、基板の熱のみによって反応を生じさ
せる熱CVD法に比べて基板の温度を低くできる長所が
ある。また、プラズマCVD法のようにプラズマを形成
することがないので、プラズマによる基板へのダメージ
といった問題からも無縁である。このようなことから、
上記発熱体CVD法は、高集積度化や高機能化が益々進
む次世代の半導体デバイスの製作に有力視されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発明者
の研究によると、発熱体CVD法では、通常の熱CVD
法やプラズマCVD法では考えられない不純物が薄膜中
に混入することが判明した。図5は、この問題を確認し
た実験の結果を示す図であり、実験用の化学蒸着装置で
作成した窒化シリコン膜を二次イオン質量分析法(Seco
ndary Ion Mass Spectroscopy;SIMS)により分析
した結果を示す図である。尚、基板には、ガリウム砒素
ウェーハが使用された。
【0006】図5の横軸は、基板の厚さ方向の位置を示
している。また、図5の右側の縦軸は、検出器に二次イ
オンが入射することにより流れる電流から単位時間あた
りの入射二次イオン数(カウント/秒)を示しており、
左側の縦軸は、二次イオン数から定量的に算出される各
元素の濃度(単位体積あたりの元素の数,atoms/
cc)を示している。尚、各元素の濃度の定量は、標準
試料を使用して得られた二次イオン数のデータと比較し
て行われている。
【0007】図5において、基板の表面(横軸の0の
点)から2000オングストローム程度の位置まではS
iが1平方センチあたり1018個以上の濃度で検出さ
れており、表面から2000オングストローム程度の厚
さで窒化シリコン膜が作成されていると判断される。そ
して、この0〜2000オングストロームの領域に、F
e,Ni,W,Mnに相当する二次イオン電流が計測さ
れている。二次イオン数から換算すると、平均して、F
eが5×1017atoms/cc程度、Niが1×1
17atoms/cc程度、Wが1×1016ato
ms/cc程度、Mnが1×1015atoms/cc
程度の濃度で混入しているとされる。但し、この分析に
使用されたSIMS装置は、検出系のSN比等から、1
×1015atoms/cc程度が検出限界となってお
り、Mnについては、本当にこの程度の濃度の混入があ
るかどうか不明である。
【0008】いずれにしても、上記図5に示すデータか
ら、従来の化学蒸着装置を使用して作成した薄膜中に、
FeやNiが高い濃度で混入しているのが確認された。
このような金属元素の混入は、通常の熱CVD装置やプ
ラズマCVD装置では見られなかった現象である。この
ような意図しない金属元素の高濃度の混入があると、デ
バイス特性を阻害する結果となる可能性が高い。どのよ
うに阻害されるかは、薄膜の種類や目的によって変わ
る。例えば、シランと水素の混合ガスを使用して作成し
たシリコン膜の場合、1016atoms/cc程度の
金属元素の混入があると、キャリアの移動度が減少し始
める。そして、1017atoms/cc以上になる
と、極端なキャリア移動度の低下によりデバイスが正常
に動作しない等の著しい特性阻害が生じる。また、窒化
シリコン膜など、薄膜が素子形成後の表面保護膜や表面
不動態(パシベーション)膜として作成される場合、膜
中に上述のような重金属の不純物が混入すると、絶縁耐
圧が低下して電気的な保護膜としての機能が阻害される
恐れがある。
【0009】本願発明は、上記発明者の実験により確認
された発熱体CVD法を行う化学蒸着装置に特有の課
題、即ち薄膜中への不純物混入という課題を解決するた
めに成されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1記載の発明は、内部で基板に対して
所定の処理がなされる処理容器と、処理容器内に所定の
原料ガスを供給するガス供給系と、供給された原料ガス
が表面を通過するように処理容器内に設けられた発熱体
と、発熱体が所定の高温に維持されるよう発熱体にエネ
ルギーを与えるエネルギー供給機構と、所定の高温に維
持された発熱体の表面での原料ガスの分解及び又は活性
化により所定の薄膜が作成される処理容器内の位置に基
板を保持する基板ホルダーとを備えた化学蒸着装置であ
って、前記発熱体は、不純物金属含有量が0.01重量
%以下である高融点金属の被覆膜を基体の表面に形成し
て成るものであるという構成を有する。上記課題を解決
するため、本願の請求項2記載の発明は、上記請求項1
の構成において、前記高融点金属はタングステンであ
り、前記被覆膜は、不純物金属含有量が0.01重量%
以下であるタングステン粉末を蒸発源とした電子ビーム
蒸着法によって形成されたものであるという構成を有す
る。上記課題を解決するため、本願の請求項3記載の発
明は、上記請求項1の構成において、前記高融点金属は
タングステンであり、前記被覆膜は、六フッ化タングス
テンの水素による還元反応を利用した化学蒸着法により
形成したものであるという構成を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて説明する。図1は、本願発明の実施形態である化学
蒸着装置の概略構成を示す正面図である。図1に示す装
置は、内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容
器1と、処理容器1内に所定の原料ガスを供給するガス
供給系2と、供給された原料ガスが表面を通過するよう
に処理容器1内に設けられた発熱体3と、発熱体3が所
定の高温に維持されるよう発熱体3にエネルギーを与え
るエネルギー供給機構30と、所定の高温に維持された
発熱体3の表面での原料ガスの分解及び又は活性化によ
り所定の薄膜が作成される処理容器1内の所定位置に基
板9を保持する基板ホルダー4とを備えている。
【0012】処理容器1は、排気系11を備えた気密な
容器であり、基板9の出し入れを行うための不図示のゲ
ートバルブを備えている。尚、処理容器1には、ゲート
バルブを介して不図示のロードロックチャンバーが気密
に接続されている。処理容器1は、ステンレス又はアル
ミニウム等の材質で形成されており、電気的には接地さ
れている。排気系11は、ターボ分子ポンプ等の真空ポ
ンプを備えており、処理容器1内を1×10−4Pa以
下に排気可能に構成されている。尚、排気系11は、不
図示の排気速度調整器を備えている。
【0013】ガス供給系2は、所定の原料ガスを溜めた
不図示のガスボンベと、処理容器1内に設けられたガス
供給器21と、ガスボンベとガス供給器21とを繋ぐ配
管上に設けられたバルブ22や不図示の流量調整器とか
ら構成されている。ガス供給器21は中空の部材であ
り、基板ホルダー4に対向した前面を有している。この
前面には、小さなガス吹き出し孔210が多数形成され
ている。ガスボンベ21から配管23を通してガス供給
器21にガスが導入され、このガスがガス吹き出し孔2
10から吹き出して処理容器1内に供給されるようにな
っている。
【0014】基板ホルダー4は、処理容器1の底面から
上方に突出するよう設けられた台状の部材であり、上面
に基板9を載置して保持するようになっている。尚、ガ
ス供給器21が下側で、基板ホルダー4が上側に設けら
れる場合もある。この場合、基板ホルダー4の下面に基
板9が保持される。基板ホルダー4には、基板9の温度
を調節する温度調節機構が内蔵される場合がある。例え
ば、基板ホルダー4内にはヒータが内蔵され、基板9を
所定の温度に加熱するよう構成される場合がある。
【0015】図2は、図1に示す発熱体3の形状を説明
する平面概略図である。図1及び図2から分かるよう
に、発熱体3はワイヤー状の部材からなるものであり、
鋸波状に折り曲げられ、枠体31に保持されている。発
熱体3は、溶接等の方法によって枠体31に固定されて
いる。
【0016】本実施形態の装置の大きな特徴点は、上記
発熱体3が、不純物金属含有量が0.01重量%以下で
ある高融点金属の被覆膜を基体の表面に形成して成るも
のである点である。この点を、図3を使用してさらに詳
しく説明する。図3は、図1及び図2に示す発熱体3の
断面図である。図3に示すように、発熱体3は、基体3
01と、基体301の表面に形成された被覆膜302と
から成るものである。そして、被覆膜302は、不純物
金属含有量が0.01重量%以下であるタングステンよ
り成る膜である。発熱体3をこのように高純度の被覆膜
302を形成した構成とすることは、前述した薄膜中へ
の重金属の混入という現象を分析した発明者の研究に基
づくものである。発明者は、基板9に作成する薄膜中に
混入する重金属がどこからもたらされるのかについて鋭
意検討した結果、発熱体3から来るのではないかという
結論に達した。
【0017】具体的に説明すると、従来使用されている
タングステン製の発熱体3は、タングステン粉末を焼結
させて形成されるが、タングステン粉末の段階では、9
9.999%程度という極めて高い純度であり、上述し
た重金属を多く含んでいることはないと考えられる。し
かしながら、焼結したタングステン材をワイヤー状に加
工していく際、タングステン材は金属製の圧縮器で圧縮
されながら圧延される。そして、タングステン材に接触
する圧縮器は金属性であり、その表面には鉄やニッケル
等が存在し、圧延の際にこれらの重金属がタングステン
材中に混入するものと考えられる。発明者の調査による
と、タングステン材をワイヤー状に加工すると、その純
度は99.9%(3N)程度になり2桁低下してしま
う。
【0018】このように重金属が混入した発熱体3を用
いて成膜を行うと、発熱体3が高温に加熱される結果、
混入した重金属が蒸発し、これが基板9に達して薄膜中
に取り込まれることになる。前述した薄膜中への高濃度
の鉄やニッケル等の混入は、これが原因であると考えら
れる。
【0019】タングステンは融点が3400℃と高いの
で、発熱体3の材料としては好適であるが、上述の通
り、このタングステンのみで所定の形状の発熱体3を得
ようとすると、成形の過程で不純物が混入してしまう。
発明者は、この問題を解決するために、発想を転換し、
タングステンのみで発熱体3を構成するのではなく、あ
る基体の表面にタングステンの被覆膜を形成した構成と
すれば良いのではないかと考えた。このような考えに
は、発熱体3の作用は後述するように表面における原料
ガスの分解や活性化等の変化にあり、表面の材料が重要
であること、及び、表面に被覆膜を形成する場合には蒸
着法が採用でき、純度が極めて高いものが形成できるこ
と、の二つが念頭に置かれている。
【0020】発明者は、上述した考えのもと、タングス
テンの被覆膜302を蒸着法により表面に形成した構成
の発熱体3を製作した。具体的には、基体301として
はPBN(Pyrolitic Boron Nitride,熱分解窒化硼
素)が採用された。PBNは、昇華性物質であり、その
昇華温度は2300℃と高い。また、PBNは多くの材
料メーカーから市販されており、不純物金属濃度がpp
mオーダー以下のものを容易に入手することができる。
PBNより成る基体301は、直径0.2mm程度の針
状である。そして、この基体301の表面に電子ビーム
蒸着法によりタングステンの被覆膜302を10μm程
度の厚さで形成した。電子ビーム蒸着は、99.999
%(5N)の純度のタングステン粉末をるつぼに入れ、
電子ビームで加熱して蒸発させ、基体301の表面に被
着させることにより行った。蒸着開始前の雰囲気の圧力
を1×10−4Pa以下とし、蒸着時の不純物混入を極
力少なくした。尚、純度の高いタングステン粉末も、多
くの材料メーカーから市販されており、5N程度のもの
も容易に入手できる。
【0021】発明者は、このようにして製作した発熱体
3を使用し、図5に示した従来例と同様に窒化シリコン
膜の作成を行い、SIMS分析を行った。その結果、膜
中の不純物金属濃度は、SIMSの検出限界(約1×1
15atoms/cc)程度以下に激減していること
が確認された。この結果から、作成する薄膜中に混入す
る不純物金属は発熱体3から放出されるとの推定が正し
いものであり、発熱体3の表面に純度の高い被覆膜30
2を形成することで不純物金属の放出が大幅に抑制され
ることが確認された。
【0022】このような発熱体3にエネルギーを供給す
るエネルギー供給機構30は、発熱体3を通電して発熱
体3にジュール熱を発生させるよう構成されている。つ
まり、エネルギー供給機構30は電気エネルギーを供給
して発熱体3を所定の高温に維持するものであり、直流
電源又は交流電源が採用されている。エネルギー供給機
構30は、発熱体3を通電して発熱体3を1500〜2
000℃程度の高温に維持できるよう構成されている。
尚、この例では、基体301は絶縁物であるので、通電
されるのはタングステンよりなる被覆膜302の部分の
みである。また、発熱体3の温度を検出する不図示の温
度センサが必要に応じて設けられている。温度センサの
検出信号は、エネルギー供給機構30にフィードバック
され、発熱体3の通電電流が負帰還制御される。
【0023】次に、上記構成に係る本実施形態の装置の
動作について説明する。まず、処理容器1に隣接した不
図示のロードロックチャンバーに基板9を配置するとと
もにロードロックチャンバー及び処理容器1内を所定の
圧力まで排気し、その後、不図示のゲートバルブを開け
て基板9を処理容器1内に搬入する。基板9は、基板ホ
ルダー4に保持される。基板ホルダー4に保持された基
板9は、必要に応じて基板ホルダー4に内蔵された温度
調節機構により所定の温度に調節される。並行してエネ
ルギー供給機構30が動作し、発熱体3を通電して発熱
させ所定の高温に維持する。
【0024】この状態で、ガス供給系2が動作する。即
ち、バルブ22が開き、ガス供給器21を通して原料ガ
スが処理容器1内に供給される。供給された原料ガス
は、発熱体3の表面を経由して基板9に達する。この
際、発熱体3の表面で原料ガスが分解及び又は活性化す
る。そして、これら分解及び又は活性化した原料ガスが
基板9の表面に到達することで、基板9の表面に所定の
薄膜が堆積する。薄膜が所定の厚さに達したら、バルブ
22を閉じて原料ガスの供給を停止するとともにエネル
ギー供給機構30の動作を停止し、処理容器1内を再度
排気する。その後、基板9を処理容器1から取り出す。
【0025】蒸着の具体例について、前述と同様に窒化
シリコン膜を作成する場合を例にして説明すると、原料
ガスとして、モンシランを0.1〜20.0cc/分、
アンモニアを10.0〜2000.0cc/分の割合で
混合して導入する。発熱体3の温度を1600〜200
0℃、基板9の温度を200〜350℃、処理容器1内
の圧力を0.1〜100Paに維持して蒸着を行うと、
1〜10nm/分程度の成膜速度で窒化シリコン膜の作
成が行える。尚、このような窒化シリコン膜は、パッシ
ベーション膜や保護膜として効果的に利用できる。
【0026】次に、上述したような発熱体3を利用した
成膜のメカニズムについて以下に説明する。発熱体3を
利用することは、前述したように成膜時の基板9の温度
を低くするためであるが、何故基板9の温度を低くして
も成膜が行えるかについては、必ずしも明らかではな
い。一つのモデルとして、以下のような表面反応が生じ
ていることが考えられる。
【0027】図4は、本実施形態の装置における成膜の
一つの考えられるモデルについて説明する概略図であ
る。上記シリコン窒化膜を作成する場合を例にとると、
導入されたモノシランガスが、所定の高温に維持された
発熱体3の表面を通過する際、水素分子の吸着解離反応
に類似したシランの接触分解反応が生じ、SiH及び
という分解活性種が生成される。詳細なメカニズ
ムは明かではないが、モノシランを構成する一つの水素
がタングステン表面に吸着又は接触することで、その水
素とシリコンの結合が弱まってモノシランが分解し、タ
ングステン表面への吸着又は接触が熱によって解かれて
SiH及びH という分解活性種が生成されると考
えられる。アンモニアガスにも同様な接触分解反応が生
じ、NH及びH という分解活性種が生成される。
そして、これらの分解活性種が基板9に到達してシリコ
ン窒化膜の堆積に寄与する。即ち、反応式で示すと、 SiH(g)→SiH(g)+H(g) NH(g)→NH(g)+H(g) aSiH(g)+bNH(g)→cSiNx(s) となる。尚、gの添え字はガス状態、sの添え字は固体
状態であることを意味する。
【0028】また、発熱体3の作用について、Jan. J.
Appl. Pys. Vol.37(1998)pp.3175-3187 の論文で詳細な
議論がされている。この論文では、発熱体の温度をパラ
メータにした成膜速度の傾きが発熱体の材料によって異
なることから、発熱体の表面で生じているのは単なる熱
分解ではなく触媒作用であるとしている(同 Fig.7参
照)。このことから、この種のCVD法を触媒化学蒸着
(catalyticCVD、cat−CVD)法と呼
んでいる。
【0029】さらに、本実施形態の装置におけるような
成膜方法は、発熱体3の表面での熱電子の作用によるも
のとの考え方もできる。つまり、高温に維持された発熱
体3の表面からは、トンネル効果により熱電子がエネル
ギー障壁を越えて原料ガスに作用し、この結果、原料ガ
スが分解したり活性化したりするとの考え方を採ること
ができる。
【0030】本実施形態の装置における成膜のメカニズ
ムについては、上記いずれの考え方も採り得る。また、
これらの現象が同時に生じているとの考え方を採ること
もできる。いずれの考え方を採るにしても、発熱体3の
表面では、原料ガスの分解、活性化、又は、分解及び活
性化の双方が生じており、これらいずれかの原料ガスの
変化に起因して成膜がされている。そして、このような
発熱体3を経由して原料ガスを基板9に到達させること
により、基板9の温度を比較的低くして成膜を行うこと
ができる。
【0031】上記構成及び動作に係る本実施形態の装置
では、前述した通り、高純度の被覆膜302が形成され
た構成の発熱体3を用いるので、発熱体3から不純物金
属が放出されることが極めて少ない。このため、作成す
る薄膜中への不純物金属の混入も極めて少なくなり、良
質な薄膜が得られる。
【0032】次に、発熱体3の他の構成について説明す
る。前述した発熱体3は、基体301の材料としてPB
Nを使用しているが、これに限られるものではない。成
膜時に維持される所定の高温よりも充分に高い融点を持
つものであれば、基体301の材料として使用可能であ
る。例えば、タングステン、モリブデン、タンタル等の
高融点金属や炭素等が基体301の材料として採用可能
である。尚、基体301の形状は、前述した針状の他、
棒状、線状、板状、筒状、箔状等でもよい。また、被覆
膜302の材料は、成膜時に維持される所定の高温より
も充分に高い融点であることは勿論であるが、原料ガス
の分解や活性化を生じさせる上でその選定は重要であ
る。前述したタングステンの他、モリブデン、タンタル
等でも同様の効果が得られることが確認されている。
【0033】さらに、被覆膜302の形成については、
電子ビーム蒸着の他、化学蒸着によることも可能であ
る。発熱体3の他の構成について、タングステンの基体
301の表面にタングステンの被覆膜302を化学蒸着
によって形成する例を説明する。基体301は、従来と
同様にタングステンワイヤー(純度3N)でも良い。線
径は0.2mm程度である。この基体301の表面に、
六フッ化タングステンを使用した化学蒸着によりタング
ステンの被覆膜302を形成する。処理容器内にこの基
体301を配置し、通電加熱により基体301を約50
0℃に維持しながら、処理容器内に六フッ化タングステ
ンと水素の混合ガスを導入する。六フッ化タングステン
と水素の流量比を1:10程度とし、処理容器内を5×
10Pa程度に維持しながら、水素による六フッ化タ
ングステンの還元反応を利用し、基体301の表面にタ
ングステンの被覆膜302を100μm程度の厚さで堆
積させる。
【0034】尚、この際の化学蒸着は、本実施形態の装
置とは別の装置によって行うことが一般的であるが、ガ
ス供給系2に六フッ化タングステンガスと水素ガスとの
供給ラインを付加しておけば、本実施形態の装置を利用
して行うことも可能である。処理容器1内で上述の通り
被覆膜302の形成を行って発熱体3を製作し、その発
熱体3をそのまま使用して基板9への成膜を行うことが
できる。この場合、製作された発熱体3が大気側に取り
出されることなく基板9への成膜に利用されるので、発
熱体3の表面の酸化や汚損が無く、基板9への成膜の品
質の向上に寄与できる。
【0035】上記のようにして製作した発熱体3を前述
した実施形態の装置における発熱体3と交換して同様に
成膜処理を行ったところ、作成された薄膜中の不純物金
属濃度がSIMSの検出限界以下となっていることが確
認された。これは、上記六フッ化タングステンの水素還
元反応によるタングステン膜の形成は、半導体デバイス
におけるプラグ配線膜の形成に採用されている技術であ
り、形成される被覆膜302の純度が極めて純度の高い
(ppmオーダー以上)ためである。基体301のタン
グステンが従来と同様の3N即ち99.9%程度の純度
であっても、その表面に極めて高純度の被覆膜302が
形成されるため、発熱体3からの不純物金属の放出は激
減するのである。
【0036】上述した各例の発熱体3において、基体3
01の純度が低い場合には、被覆材302の厚さを厚く
する必要がある。例えば、基体301が3N以下の純度
である場合には、被覆材302の厚さ50μm以上ある
ことが好ましい。また、被覆材302の厚さを100μ
m以上にしておくと、基体301の純度に関係なく不純
物の放出を防止できるので非常に好ましい。
【0037】本願発明の化学蒸着装置で作成する薄膜と
しては、窒化シリコン膜の他、シリコン酸窒化膜、シリ
コン酸化膜等の絶縁膜等も作成できる。さらには、アモ
ルファスシリコン膜やポリシリコン膜などの半導体膜の
作成にも、本願発明の装置を用いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の各請求項の発
明によれば、高純度の被覆膜が形成された構成の発熱体
を用いるので、発熱体から不純物金属が放出されること
が極めて少ない。このため、作成する薄膜中への不純物
金属の混入も極めて少なくなり、良質な薄膜が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態である化学蒸着装置の概略
構成を示す正面図である。
【図2】図1に示す発熱体3の形状を説明する平面概略
図である。
【図3】図1及び図2に示す発熱体3の断面図である。
【図4】本実施形態の装置における成膜の一つの考えら
れるモデルについて説明する概略図である。
【図5】従来の化学蒸着装置の問題を確認した実験の結
果を示す図であり、実験用の化学蒸着装置で作成した窒
化シリコン膜を二次イオン質量分析法により分析した結
果を示す図である。
【符号の説明】
1 処理容器 11 排気系 2 ガス供給系 3 発熱体 30 エネルギー供給機構 301 基体 302 被覆膜 4 基板ホルダー 9 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 啓次 東京都府中市四谷5丁目8番1号アネルバ 株式会社内 (72)発明者 柄澤 稔 東京都府中市四谷5丁目8番1号アネルバ 株式会社内 (72)発明者 田中 雅彦 東京都府中市四谷5丁目8番1号アネルバ 株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA04 AA17 BA20 BA40 FA10 KA24 KA46 LA11 5F045 AB33 AC01 AC12 AD06 AD07 AE19 AE21 AE23 AE25 BB14 DP03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部で基板に対して所定の処理がなされ
    る処理容器と、処理容器内に所定の原料ガスを供給する
    ガス供給系と、供給された原料ガスが表面を通過するよ
    うに処理容器内に設けられた発熱体と、発熱体が所定の
    高温に維持されるよう発熱体にエネルギーを与えるエネ
    ルギー供給機構と、所定の高温に維持された発熱体の表
    面での原料ガスの分解及び又は活性化により所定の薄膜
    が作成される処理容器内の位置に基板を保持する基板ホ
    ルダーとを備えた化学蒸着装置であって、 前記発熱体は、不純物金属含有量が0.01重量%以下
    である高融点金属の被覆膜を基体の表面に形成して成る
    ものであることを特徴とする化学蒸着装置。
  2. 【請求項2】 前記高融点金属はタングステンであり、
    前記被覆膜は、不純物金属含有量が0.01重量%以下
    であるタングステン粉末を蒸発源とした電子ビーム蒸着
    法によって形成されたものであることを特徴とする請求
    項1記載の化学蒸着装置。
  3. 【請求項3】 前記高融点金属はタングステンであり、
    前記被覆膜は、六フッ化タングステンの水素による還元
    反応を利用した化学蒸着により形成したものであること
    を特徴とする請求項1記載の化学蒸着装置。
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