JP2000277119A - リチウム電池 - Google Patents

リチウム電池

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JP2000277119A
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Hiromitsu Mishima
洋光 三島
Shinji Umagome
伸二 馬込
Toshihiko Kamimura
俊彦 上村
Nobuyuki Kitahara
暢之 北原
Toru Hara
亨 原
Makoto Osaki
誠 大崎
Hisashi Higuchi
永 樋口
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【目的】 正極および負極の活物質充填率を向上させ、
高エネルギー密度化を図るとともに、高信頼性を有する
リチウム電池を提供する。 【解決手段】 正極3と負極6との間に電解質5を介在
させてなるリチウム電池であって、正極3および/また
は負極6が遷移金属酸化物粒子を酸化物ガラスで結着し
て形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム電池に関
し、特に電極を改良したリチウム電池に関する。
【0002】
【従来技術】携帯電話やパーソナルコンピュータに代表
される携帯機器の近年の目覚しい発達に伴い、その電源
としての電池の需要も急速に増加している。特に、リチ
ウム電池は原子量が小さく、かつイオン化エネルギーが
大きなリチウムを使う電池であることから、高エネルギ
ー密度を得ることができる電池として盛んに研究され、
現在では携帯機器の電源をはじめとして広範囲に用いら
れるに至っている。
【0003】これらのリチウム電池には、大きく分けて
円筒型と角型があるが、いずれも正極と負極が捲回され
た極群をセパレータを介して電槽缶内に挿入し、そこに
有機電解液が注入されて封口された構造となっている。
【0004】リチウム電池では、正極活物質としてコバ
ルト酸リチウム(LiCoO2 )やマンガン酸リチウム
(LiMn2 4 )が一般的に用いられている。負極活
物質には、コークスや炭素繊維などの炭素材料が用いら
れている。このLiCoOやLiMn4 の充放
電電圧は約4Vである。これに対して炭素材料の充放電
電圧は0V付近である。したがって、これらの正極活物
質と負極活物質を組み合わせることでリチウム電池は約
3.5Vの高電圧を達成している。
【0005】また、リチウムイオン電池の電極は、これ
らの正極または負極活物質に例えばポリテトラフルオロ
エチレンやポリフッ化ビニリデンなどのバインダー、必
要に応じてアセチレンブラックや黒鉛などの導電剤、お
よび溶剤を加えて塗液を作製した後、この塗液を集電体
と呼ばれるアルミニウムあるいは銅製の金属箔上にエク
ストルージョン方式やドクターブレード方式などで塗布
して乾燥して裁断することでシート状に作製されるのが
一般的である。また、電極の充填密度を向上させるため
に、裁断前に必要に応じて塗液を金属箔に塗布したもの
をロールプレス装置で加圧して圧縮することがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集電体
上に塗布して形成された電極では、電池反応に直接は寄
与しない粒子同士を固着するためのバインダーや粒子間
の電子伝導性を確保するための導電剤が体積比で20か
ら40%含まれているため、活物質が電極内で占める実
質的な体積、つまり活物質充填率が30から50%に留
まり、高くならないという問題がある。
【0007】特に、酸化物を活物質とする電極では導電
剤の添加は必要不可欠であり、その添加量は特開平10
−334885号公報で開示されているように、活物質
に対して10重量%前後に達している。そのため酸化物
を活物質とする電極における活物質充填率は小さくなる
傾向にある。
【0008】したがって、塗布型の電極を用いた場合は
電池の容量が小さくなり、結果的に電池のエネルギー密
度が小さいものとなっている。
【0009】また、コイン形電池のように加圧成形され
たペレット状の電極においても同様で、電極が導電剤や
バインダーを含有するため、活物質充填率を上げられな
いという問題がある。
【0010】かかる問題を改善する方法として、炭素材
料を活物質とする負極では例えば特開平6−15090
8号公報や特開平7−288126号公報に開示されて
いるように、バインダーを用いる代わりに、加熱して炭
素化し、充放電に対して可逆性を有するようになる固形
有機物または各種ピッチ類を活物質に保持して用いるこ
とが提案されている。
【0011】しかしながら、上述の公開公報では正極あ
るいは負極に用いられる酸化物の導電剤やバインダーの
改善に関する記載はなく、さらに上述の公開公報をもと
に集電体に関する改善を提案している特開平10−50
319号公報においても酸化物を用いる電極の改善は提
案されていない。
【0012】一方、負極活物質に炭素材料を用いるリチ
ウム電池は、炭素材料の充放電電圧が0V付近であるこ
とから、高エネルギー密度が期待されるが、電池の充電
過程でリチウム金属が負極表面に析出し、内部短絡を引
き起こす可能性があり、十分な信頼性を有しているとは
いえない。
【0013】かかる問題を解決する方法として、例えば
特開平7−296850号公報では負極活物質にNb2
5 を用いると共に、正極活物質にLi2 MnO3 を用
いた電池が提案されており、特開平8−022841号
公報では正極および負極活物質にスピネル系リチウム含
有金属酸化物を用いることが提案されている。
【0014】このように、正極および負極活物質に酸化
物を用いるとサイクル寿命や耐過放電特性は改善され、
高信頼性を有するリチウム電池となるが、バインダーに
フッ素樹脂などの有機高分子材料を用いて塗布や加圧成
形によって電極を作製する限り、十分なエネルギー密度
を有しているとは言えない。
【0015】本発明は上述のような従来のリチウム電池
の問題点に鑑みてなされたものであり、正極および負極
の活物質充填率が低くてエネルギー密度が小さく、ある
いは信頼性が低いという従来のリチウム電池の問題点を
解消したリチウム電池を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明のリチウム電池は、正極と負極との間に電
解質を介在させて成るリチウム電池において、前記正極
および/または負極が遷移金属酸化物粒子を酸化物ガラ
スで結着して形成されていることを特徴とする。
【0017】上記リチウム電池では、前記酸化物ガラス
がアルカリ金属元素を含有していることが望ましい。
【0018】また、上記リチウム電池では、前記酸化物
ガラスがアルカリ金属元素と遷移金属元素を含有してい
ることが望ましい。
【0019】
【作用】活物質を遷移金属酸化物で形成すると共に、こ
の遷移金属酸化物粒子を酸化物ガラスで結着した場合、
活物質の充填率が向上し、電池のエネルギー密度が向上
するものである。また、一般的に酸化物の充放電電圧は
炭素材料の充放電電圧よりも貴な電位を示すことから、
原理的にリチウムの析出反応が起こらず、電池の信頼性
が向上する。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明のリチウム電池の実施
形態について説明する。図1は、本発明に係るコイン形
リチウム電池の構成例を示す断面図である。図1におい
て、1は正極缶、2は正極集電層、3は正極、5は電解
質、6は負極、7は負極集電層、8は負極缶である。
【0021】正極集電層2および負極集電層7は、正極
缶1あるいは負極缶8と正極3あるいは負極6との接着
と集電のために配置され、例えば炭素材料を含んだポリ
イミド系接着剤から成る。
【0022】正極3および負極6に用いる活物質として
は、次のような遷移金属酸化物が挙げられる。例えばリ
チウムマンガン複合酸化物、二酸化マンガン、リチウム
ニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リ
チウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムバナジウ
ム複合酸化物、リチウムチタン複合酸化物、酸化チタ
ン、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化タングステンな
どとそれらの誘導体などである。ここで、正極活物質3
と負極活物質6には明確な区別はなく、2種類の遷移金
属酸化物の充放電電位を比較してより貴な電位を示すも
のを正極に、より卑な電位を示すものを負極にそれぞれ
用いて任意の電圧の電池を構成することができる。
【0023】本発明で用いる酸化物ガラスとしては、リ
ン酸塩ガラスやホウ酸塩ガラス、ケイ酸塩ガラス、ホウ
ケイ酸塩ガラスを中心とした多成分系酸化物ガラスを挙
げることができる。また、アルカリ金属元素の添加は体
積抵抗を低減でき、特にリチウムを添加した場合にはリ
チウムイオン伝導性が期待されるので好ましい。さら
に、V、Fe、Ti、Co、Mnなどの遷移金属元素の
添加はガラスに電子伝導性を付与することができるので
好ましい。
【0024】酸化物ガラスの組成は特に限定されない
が、活物質粒子を結着するための熱処理は酸化物ガラス
のガラス転移点以上で、且つ活物質の合成温度以下で行
われる。そのため、この温度範囲において流動性を示す
酸化物ガラスを選定するのが好ましい。
【0025】酸化物ガラスの添加量は、活物質と酸化物
ガラスの組み合わせによって最適値が異なるが、概して
30重量%以下が好ましい。30重量%を超えると電極
体積中に占める酸化物ガラスの体積が大きくなり、却っ
て活物質の充填率を下げることとなる。
【0026】また、導電剤を必要とする場合には、熱処
理温度や雰囲気などに対して安定な黒鉛、アセチレンブ
ラック、ケッチェンブラックなどの炭素材料、あるいは
金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、チタンなどの金
属粉などから少なくとも1種類を選択して添加するのが
好ましい。
【0027】正極3は活物質と導電剤と酸化物ガラスに
成形助剤を加えて加圧成形して熱処理した多孔質体から
成り、負極6は正極3中の正極活物質の充放電電位より
も卑な充放電電位を有する酸化物を活物質とした多孔質
体からなる。
【0028】正極3および負極6を作製するには、
(1)活物質と導電剤と酸化物ガラスを成形助剤を溶解
させた水もしくは溶剤に分散させてスラリーを調製し、
このスラリーを基材フィルム上に塗布して乾燥した後、
加圧成形して裁断したものを熱処理する方法、あるいは
(2)活物質と導電剤と酸化物ガラスの混合物を直接あ
るいは成形助剤を加えて造粒して金型に投入して、プレ
ス機で加圧成形した後、熱処理する方法、(3)造粒し
た混合物をロールプレス機で加圧成形してシート状に加
工した後、そのシートを裁断して熱処理する方法などが
用いられる。(2)、(3)の造粒は、(1)の方法で
述べたスラリーから造粒する湿式造粒であっても溶剤を
用いない乾式造粒であっても構わない。
【0029】ここで使用可能な成形助剤としては、例え
ばポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル酸、カル
ボキシメチルセルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
ビニルアルコール、ジアセチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ポリブチラール、ポリビニルクロ
ライド、ポリビニルピロリドンなどの1種もしくは2種
以上の混合物が挙げられる。
【0030】基材フィルムとしては、例えばポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リテトラフルオロエチレンなどの樹脂フィルム、アルミ
ニウム、ステンレス、銅などの金属箔などが使用可能で
ある。
【0031】本発明のリチウム電池は、正極3および負
極6の活物質が遷移金属酸化物で、この遷移金属酸化物
粒子が酸化物ガラスを用いて結着されているものであれ
ばよく、一次電池であっても2次電池であっても差し支
えない。また、電解質はイオン伝導性を有する材料であ
れば液体でも固体でも用いることができるほか、電池形
状は角型、ボタン型、コイン型および扁平型などのいず
れでもよい。
【0032】次に、本発明が適用されるリチウム電池の
正極3および負極6を除く構成材料について例を挙げて
詳述する。
【0033】電解質5には、有機溶媒に所要の電解質塩
を溶解させた有機電解液やイオン伝導性高分子材料に電
解質塩を溶解させた高分子固体電解質、さらにはそれら
を複合化させたゲル電解質、無機材料からなる無機固体
電解質を用いることができる。電解質に有機電解液を用
いた場合、正極3と負極6を隔離するためのセパレータ
(不図示)が必要である。
【0034】有機電解液に用いる有機溶媒には、例えば
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチ
レンカーボネート、ジメチルカーボネート、ガンマーブ
チロラクトン、スルホラン、1、2−ジメトキシエタ
ン、1、3−ジメトキシプロパン、ジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、2―メチルテトラヒドロフラン、
炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよびメチルエチルカーボ
ネートから選ばれる1種もしくは2種以上の混合系の溶
媒がある。
【0035】電解質塩としては、例えば、LiCl
4 、LiBF4 、LiPF6 、LiCF3 SO3 、L
iN(CF3 SO2 2 、LiN(C2 5 SO2 2
などのリチウム塩を挙げることができる。
【0036】セパレータには、例えばポリオレフィン繊
維製の不織布やポリオレフィン製の微多孔膜を用いるこ
とができる。ここでポリオレフィンとしては、例えばポ
リプロピレン、ポリエチレンなどがある。
【0037】イオン伝導性高分子材料としては、例えば
ポリエチレンオキシドに代表されるエチレンオキシド骨
格を有する高分子やポリプロピレンオキシドに代表され
るプロピレンオキシド骨格を有する高分子、またそれら
の混合物や共重合体などが挙げられる。
【0038】無機固体電解質としては、例えばLi1.3
Al0.3 Ti1.7 (PO4 3 やLi3.6 Ge0.6
0.4 4 などの結晶質固体電解質、30LiI−41L
2 O−29P2 5 や40Li2 O−35B2 3-2
5LiNbO3 などの酸化物系非晶質固体電解質、45
LiI−37Li2 S−18P2 S5 や1Li3 PO4
−63Li2 S−36SiS2 などの硫化物系非晶質固
体電解質などを挙げることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳し
く説明する。
【0040】[実施例1]水酸化リチウムと二酸化マン
ガンをLiとMnのモル比が1:2となるように混合
し、この混合物を大気中、900℃で15時間加熱焼成
することによりリチウムマンガン複合酸化物(LiMn
2 4 )を調製し、これを正極活物質とした。次に、水
酸化リチウムと二酸化チタンをLiとTiのモル比が
4:5となるように混合し、この混合物を大気中、85
0℃で15時間加熱焼成することによりリチウムチタン
複合酸化物(Li4 Ti5 12)を調製して負極活物質
とした。
【0041】このLiMn2 4 とLi4 Ti5 12
それぞれと導電剤の黒鉛と酸化物ガラス、ここでは50
2 5 −30PbO−20ZnOとを重量比80:1
0:10で乾式混合し混合粉とした。この混合粉100
に対して成形助剤のポリビニルブチラールが重量比で1
0となるように加え、さらにトルエンを加えてスラリー
を調製した。このスラリーをメッシュで100μm以上
250μm以下の顆粒に造粒および粒度調製した。この
顆粒を所定量金型に充填して加圧成形し、ペレット状の
正極、負極成形体を得た。これら成形体を大気中、50
0℃で加熱することで直径15mm、厚み0.9mmの
正極3と直径15mm、厚み0.8mmの負極6を作製
した。
【0042】電解液は、プロピレンカーボネートと1、
2―ジメトキシエタンが体積比で1:1の割合で混合さ
れた非水溶媒に電解質として過塩素酸リチウム(LiC
lO4 )をその濃度が1mol/lになるように溶解さ
せて調製した。
【0043】上記正極3を導電性接着剤からなる正極集
電層2を介して正極缶1内に収納装着し、上記電解液を
含浸させたポリプロピレン製不織布からなるセパレータ
4を正極3上に載置した。一方、負極側も正極側同様に
負極6を導電性接着剤からなる負極集電層7を介して負
極缶8内に収納装着した。
【0044】次に、前記正極缶1と負極缶8とを絶縁パ
ッキング4を介してかしめ合わせることにより、図1に
示した外形が20mm、厚みが2.5mmのコイン形リ
チウム電池を組み立てた。
【0045】[実施例2]酸化物ガラスを50P2 5
−20PbO−20ZnO−10Li2 Oとした以外は
実施例1と同様にしてコイン型リチウム電池を組み立て
た。
【0046】[実施例3]酸化物ガラスを50V2 5
−25P2 5 −15ZnO−10Li2 Oとした以外
は実施例1と同様にしてコイン型リチウム電池を組み立
てた。
【0047】[比較例1]実施例1と同様にしてLiM
2 4 とLi4 Ti5 12を作製した。次に、それぞ
れの活物質と導電剤としての黒鉛とバインダーとしての
ポリテトラフルオロエチレンを重量比85:10:5に
なるように混合して十分混練した後、この混合物を所定
量金型に充填して加圧成形し、ペレット状の正極および
負極成形体を得た。作製した正極は直径15mm、厚み
0.9mm、負極は直径15mmで厚み0.8mmであ
った。
【0048】このようにして作製した正極と負極を用い
たこと以外は実施例1と同様にしてコイン型リチウム電
池を組み立てた。
【0049】[比較例2]実施例1 と同様にしてLiM
2 4 とLi4 Ti5 12を作製した。次に、このL
iMn2 4 とLi4 Ti5 12のそれぞれと導電剤の
黒鉛とバインダーとしてのポリフッ化ビニリデンとを重
量比80:10:10で混合したものに溶剤としてN‐
メチルピロリドンを加えて十分混練してスラリーとし
た。
【0050】このスラリーをポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に塗布した後に乾燥してシート状に成形し
たものをロールプレスで加圧圧縮成形して、正極は厚み
0.9mm、負極は厚み0.8mmのシートとした。そ
れぞれのシートを金型で打ち抜き、直径15mmのペレ
ット状の正極および負極成形体を得た。このようにして
作製した正極と負極を用いたこと以外は実施例1と同様
にしてコイン型リチウム電池を組み立てた。
【0051】上記実施例1〜3および比較例1 、2 で作
製した電池の放電容量を測定した。表1に得られた結果
をまとめて示す。なお、電池の放電容量は充電終止電圧
を2.8V、電流値を2mAとして定電流充電した後
に、1 時間放置して同じく電流値2mAで2.0Vまで
定電流放電して求めた。
【0052】また、実施例1〜3および比較例1 、2 の
電池を作製する際に用いた電極の活物質充填率を測定し
た。その結果を表1に併せて示す。ここで活物質充填率
は各電極の体積で各電極中に含まれる活物質の体積を除
して割合を求めた値である。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、実施例1〜3の
電池は比較例1 、2の電池よりも約40%大きな放電容
量が得られている。これは表1に示した活物質充填率の
違いが大きく影響しているものと考えられる。実施例1
〜3の電池に用いた電極の活物質充填率は、比較例1、
2の電池に用いた電極に比べて明らかに大きな値が得ら
れている。つまり、酸化物ガラスを混合して加熱処理す
ることで成形助剤は熱分解されて系外へ飛散し、続いて
酸化物ガラスが軟化して電極が収縮したため、単位体積
あたりの活物質量が増加して電池の放電容量が増加した
ためと考えられる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明では正極と負極を
構成する活物質を遷移金属酸化物で形成すると共に、こ
の遷移金属酸化物粒子を酸化物ガラスで結着したことか
ら、活物質充填率が向上して放電容量が増加し、結果と
して高エネルギー密度が得られると共に、正極活物質お
よび負極活物質に遷移金属酸化物を用いることで金属リ
チウムの析出反応を抑止して信頼の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコイン形電池の断面図である。
【符号の説明】
1…正極缶、2…正極集電層、3…正極、4…絶縁パッ
キング、5…電解質、6…負極、7…負極集電層、8…
負極缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 H01M 10/40 Z (72)発明者 北原 暢之 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 原 亨 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 大崎 誠 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 (72)発明者 樋口 永 京都府相楽郡精華町光台3丁目5番地 京 セラ株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 5H003 AA02 AA04 BA01 BB04 BB05 BB11 BC01 5H014 AA02 BB01 BB08 EE10 5H024 AA02 AA03 BB01 BB14 CC03 DD17 EE05 5H029 AJ03 AK02 AK03 AL02 AL03 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ05 DJ08 EJ06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極との間に電解質を介在させて
    成るリチウム電池において、前記正極および/または負
    極が遷移金属酸化物粒子を酸化物ガラスで結着して形成
    されていることを特徴とするリチウム電池。
  2. 【請求項2】 前記酸化物ガラスがアルカリ金属元素を
    含有していることを特徴とする請求項1に記載のリチウ
    ム電池。
  3. 【請求項3】 前記酸化物ガラスがアルカリ金属元素と
    遷移金属元素を含有していることを特徴とする請求項1
    に記載のリチウム電池。
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Cited By (6)

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