JP2000276726A - 磁気記憶媒体 - Google Patents

磁気記憶媒体

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JP2000276726A JP11077741A JP7774199A JP2000276726A JP 2000276726 A JP2000276726 A JP 2000276726A JP 11077741 A JP11077741 A JP 11077741A JP 7774199 A JP7774199 A JP 7774199A JP 2000276726 A JP2000276726 A JP 2000276726A
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Hideyuki Akimoto
秀行 秋元
Yuki Yoshida
祐樹 吉田
Kenji Sato
賢治 佐藤
Iwao Okamoto
巌 岡本
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高記録密度で情報を記録し、かつその情報を
高い信号品質(高S/N m)で再生することが可能であ
るとともに、情報の長寿命化が図られた磁気記憶媒体を
提供する。 【解決手段】 非磁性の基板3上に複数の磁気記録層と
これらの磁気記録層どうしの間に介在してこれらの複数
の磁気記録層を相互に分断する反強磁性の分断層2とを
有し、これらの複数の磁気記録層を構成する強磁性材料
の磁化とそれら磁気記録層を分断する分断層2を構成す
る反強磁性材料の磁化との間には互いに交換相互作用が
働くので、これらの磁気記録層に記録された磁気情報は
熱揺らぎに対して安定であり長期間保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の記録再生を
行うための磁気ディスク装置に好適な磁気記憶媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】情報処理装置で扱われる記録情報の増加
に伴って、この情報処理装置の外部記憶装置として使用
される磁気記憶装置は、コンパクトであるとともにます
ます記憶容量の大きなものが要求されている。そのため
に磁気記憶装置には、高い記録密度で記録することが自
在な磁気記憶媒体が必要とされる。
【0003】一般に、磁気記憶媒体は磁気情報が記録さ
れる磁気記録層を有し、1ビットの磁気情報は、その磁
気記録層の1ビットセル内に存在する複数の強磁性結晶
粒子の各々の磁化の集合からなる全磁化の方向によって
示される。これらの強磁性結晶粒子の各々の磁化は、磁
気情報が記録された状態ではほぼ1方向に揃う。しか
し、隣りの1ビットセルの磁化がこの方向と逆の方向に
揃っている場合には、それらの隣り合う1ビットセルど
うしの境界を境にして磁化の方向が急峻に変化するので
はなく、その境界付近のある幅を経由して磁化の方向が
反転する。その幅を有する領域は、互いに逆方向を向く
磁化がジグザグに入り交じっており、磁化遷移領域と呼
ばれる。磁気記憶媒体の磁気記録層に高い記録密度で記
録された磁気情報が良好に再生されるためには、この磁
化遷移領域の幅が小さくなくてはならない。
【0004】この磁化遷移領域の幅は、磁気記憶媒体の
磁気記録層が厚さに関して薄いほど狭くなることが知ら
れている。そのため、従来、磁気記録層を薄くする試み
がなされ、上記磁気記録層を非磁性の層で分割してなる
多層の磁気記録層を有する磁気記憶媒体等が提案されて
いる。
【0005】しかし、従来の磁気記憶媒体では、高い記
録密度で磁気情報が記録されるほど、その記録された磁
気情報の再生信号に対するS/Nmが低下すること(再
生信号の出力Sに対して媒体ノイズNmが増大するこ
と)が知られている。
【0006】この媒体ノイズが発生する原因の1つは、
上記強磁性結晶粒子の粒子サイズのばらつきにある。再
生出力は1ビットセル内の強磁性結晶粒子の体積の総和
に比例すると考えられる。そのため、1ビットセル内の
平均粒子サイズが大きくなるとその粒子サイズのばらつ
きも大きくなり、結果として再生出力のばらつきが大き
くなって媒体ノイズも増大する。したがって、磁気記憶
媒体の磁気記録層において強磁性結晶粒子の粒子サイズ
がより小さくなるよう調整されることで、この磁気記憶
媒体の媒体ノイズNmはさらに低減されて、S/Nmが向
上すると考えられる。
【0007】このように、磁気記録層が薄く磁気記録層
中の強磁性結晶粒子の粒子サイズが小さいほど、磁気情
報を表す信号が高いS/Nmで再生される。例えば、磁
気記録層の厚さが10nm程度、粒子サイズが磁気記録
層の面内方向に8nm〜10nm程度まで微細化される
ことにより、10Gbit/inch2程度の高い記録
密度で記録された磁気情報を表す信号であっても高いS
/Nmで再生されると考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように磁
気記録層の厚さとともに強磁性結晶粒子の粒子サイズを
小さくするほど、その粒子の磁化の所定方向への向き易
さを示す異方性エネルギーKu・V(磁気異方性エネル
ギー×粒子の体積)が小さくなる。この異方性エネルギ
ーKu・Vが小さくなると熱の影響で磁化の方向が揺ら
ぐ熱揺らぎ現象が生ずる。この熱揺らぎ現象の振る舞い
は、エネルギーKu・Vの熱エネルギーkB・T(ボルツ
マン定数×絶対温度)に対する比により決定され、従来
の磁気記憶媒体の磁気記録層の厚さと粒子サイズが上述
した値をとるとき、その比は、室温(T=300K)で
40〜100程度の小さな値となる。このように比の値
が小さい場合には、各強磁性結晶粒子の磁化に熱揺らぎ
現象が生じて、それらの磁化の総和からなる1ビットセ
ル内の記録磁化の大きさが減衰するため、その記録磁化
が表す磁気情報を長期間安定に保持することが困難であ
るという問題がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑み、高記録密度で情
報を記録し、かつその情報を高い信号品質(高S/
m)で再生することが可能であるとともに、記録され
ている情報の長寿命化が図られた磁気記憶媒体を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の磁気記憶媒体は、 (1)非磁性の基体 (2)複数の強磁性の磁気記録層 (3)これらの複数の磁気記録層どうしの間に介在して
これら複数の磁気記録層を相互に分断する、反強磁性の
分断層を有することを特徴とする。
【0011】上記本発明の磁気記憶媒体では、上記
(2)の複数の磁気記録層が上記(3)の分断層により
分断されているため、それらの磁気記録層の1層1層は
分断されていない場合の磁気記録層より厚さの薄いもの
となる。一般に、磁気記憶媒体は、磁気記録層が薄いほ
どその磁気記録層の磁化遷移領域の幅が狭まるので、そ
の磁気記録層に記録された磁気情報がどれくらいの記録
密度まで良好に再生されるかを示す指標である分解能が
高くなる。そのため、上記本発明の磁気記憶媒体は、高
記録密度で情報を記録する媒体として適している。
【0012】上記本発明の磁気記憶媒体では、上記
(2)の複数の強磁性の磁気記録層が上記(3)の反強
磁性の分断層と接触しており、その接触の界面ではそれ
らの磁気記録層それぞれの磁化とその分断層の磁化との
間に交換相互作用が働く。この交換相互作用が存在する
と磁気記録層を構成する強磁性結晶粒子の磁気異方性エ
ネルギーKuは見かけ上増大するので、これらの粒子の
磁化は熱揺らぎに対して安定になる。そのため、本発明
の磁気記憶媒体に記録された磁気情報は長期間安定して
保持される。
【0013】上記磁気記憶媒体は、分断層が体心立方構
造を有する材料からなり、上記複数の磁気記録層それぞ
れが、六方晶の結晶構造を有するとともに一軸結晶磁気
異方性を有する材料からなることが好ましい。
【0014】一般に、六方晶の結晶構造を有する材料は
その結晶の対称性から一軸結晶磁気異方性を持つことが
多く、一軸結晶磁気異方性を持つ材料は、磁化の配向性
が高い。また、一般に、六方晶の結晶構造を持つ材料は
面心立方構造を有する材料より体心立方構造を有する材
料とヘテロ・エピタキシャル成長しやすく、このヘテロ
・エピタキシャル成長によって磁化の配向性は高くな
る。そのため、上記好ましい構成の磁気記憶媒体は、磁
化の配向性が高い。また、磁化の配向性の向上は、保磁
力Hcの増大と分解能の向上につながる。そのため、保
磁力Hcが大きく分解能の高い磁気記憶媒体が得られ
る。
【0015】また、上記磁気記憶媒体では、磁気記録層
が、Coに、Cr、Pt、およびTaのうちの1種類以
上の元素が添加された、強磁性の合金からなることが好
ましい。
【0016】Coは六方晶の結晶構造を有するとともに
一軸結晶磁気異方性を有する強磁性材料であり磁気記録
層の材料として適している。また、このCoに、Ptを
添加することで磁気記憶媒体の保持力Hcが高くなり、
Coに、CrまたはTaを添加することで磁気記憶媒体
の媒体ノイズが小さくなる。
【0017】また、上記磁気記憶媒体では、分断層が、
Crに、Mn、Ru、およびReのうちの1種類以上の
元素が添加された合金からなることが好ましい。
【0018】現在一般に使用されている磁気記憶媒体
は、60℃程度までの温度で使用されることが想定され
ている。本発明の磁気記憶媒体でも、少なくともその温
度程度まで上記(3)の分断層が反強磁性を保つため、
その分断層を構成する材料のネール温度として400K
が目安となる。
【0019】上述したようにCrに、Mn、Ru、およ
びReのうちの1種類以上の元素が添加された合金を分
断層の材料とすることにより、後に実施形態で示すよう
にその材料のネール温度を400K以上になるよう調整
することができる。また、その調整に伴って上述した交
換相互作用の大きさも変化し、本発明の磁気記憶媒体の
熱揺らぎに対する安定性を増すことができると考えられ
る。
【0020】以下、このようにCrに、Mn、Ru、お
よびReのうちの1種類以上の元素が添加された合金か
らなるCr系分断層を有する磁気記録媒体について説明
する。
【0021】分断層として上記Cr系分断層を有する磁
気記憶媒体では、その分断層が、Crに、5at%以上
80at%以下の濃度のMnが添加された合金からなる
層であることが好ましい。
【0022】Crに上記濃度のMnが添加された合金
は、後に実施形態で示すようにそのネール温度が400
Kを超え、また安定して存在する材料であるため、分断
層の材料として適している。
【0023】また、分断層として上記Cr系分断層を有
する磁気記憶媒体では、その分断層が、Crに、2at
%以上18at%以下の濃度のRuが添加された合金か
らなる層であることが好ましい。
【0024】Crに上記濃度のRuが添加された合金
は、後に実施形態で示すようにそのネール温度が400
Kを超え、分断層の材料として適している。
【0025】また、分断層として上記Cr系分断層を有
する磁気記憶媒体では、その分断層が、Crに、2at
%以上14at%以下の濃度のReが添加された合金か
らなる層であることが好ましい。
【0026】Crに上記濃度のReが添加された合金
は、後に実施形態で示すようにそのネール温度が400
Kを超え、分断層の材料として適している。
【0027】また、分断層として上記Cr系分断層を有
する磁気記憶媒体では、その分断層が、さらにMoおよ
びWのうちの1種類以上の元素が添加された合金からな
る層であることが好ましい。
【0028】このように好ましい構成の磁気記憶媒体で
は、その分断層を構成する、CrにさらにMoおよびW
のうちの1種類以上の元素が添加された合金の(11
0)面どうしの間隔がその添加されたMoと添加された
Wの量によって調整される。上記(2)の複数の記録層
が強磁性材料として優れているCoを主体とする合金か
らなる場合、上記面どうしの間隔が、そのCoを主体と
する合金の(002)面どうしの間隔とは互いにほぼ一
致するように調整されることで、それらの記録層とその
分断層の間のヘテロエピタキシャル成長が促される。そ
のため、この磁気記憶媒体は、磁化の配向が良好であっ
て保持力Hcも大きく分解能も高い。
【0029】また、分断層として上記Cr系分断層を有
する磁気記憶媒体では、その分断層が、さらにPtおよ
びRhのうち1種類以上の元素が添加された合金からな
る層であることが好ましい。
【0030】これらの元素の添加により、後に実施形態
で説明されるように磁気記憶媒体の熱的安定性が増す。
【0031】また、分断層として上記Cr系分断層を有
する磁気記憶媒体では、その分断層が、400K以上の
ネール温度を有する合金からなる層であることが好まし
い。
【0032】分断層を構成する合金において、Crに対
して複数の元素を添加する場合にも、その合金が400
K以上のネール温度を有するようにその添加量を調整す
ることによって実用に適した磁気記憶媒体となる。
【0033】次に、下地層を有する磁気記憶媒体につい
て説明する。上記本発明の磁気記憶媒体は、 (4)基体に隣接して、体心立方構造を有する材料から
なる非磁性層と体心立方構造を有する材料からなる反強
磁性層とのうちの少なくとも1層からなる下地層を有
し、上記複数の磁気記録層のうちの最下層の磁気記録層
がその下地層に隣接して形成されてなることが好まし
い。
【0034】この下地層を有する磁気記憶媒体は、この
下地層上に上記(2)の磁気記録層が良好にヘテロエピ
タキシャル成長するために磁化の配向が良好である。ま
た、この下地層が反強磁性層を含む場合には、この反強
磁性層が上記最下層の磁気記録層と接することにより、
上述した、上記(2)の複数の磁気記録層が上記(3)
の反強磁性の分断層と接触している場合と同様な理由
で、本発明の磁気記憶媒体に記録された磁気情報は長期
間安定して保持される。
【0035】上記下地層を有する磁気記憶媒体では、そ
の下地層が、上記非磁性層を有し、その非磁性層が、C
rを含み、さらにCr中にMoあるいはWが添加された
材料からなる層であることが好ましい。
【0036】この好ましい構成を有する磁気記憶媒体
は、上述した、分断層がさらにMoおよびWのうちの1
種類以上の元素が添加された合金からなる場合と同様な
理由で、磁化の配向が良好であって保持力Hcも大きく
分解能も高い。
【0037】また、上記下地層を有する磁気記憶媒体で
は、その下地層が、上記反強磁性層を有し、その反強磁
性層が、Crを含み、さらにCr中にMn、Ru、およ
びReのうちの1種類以上の元素が添加された合金から
なることが好ましい。
【0038】この好ましい構成を有する磁気記憶媒体
は、上述した、分断層がCrにMn、Ru、およびRe
のうちの1種類以上の元素が添加された合金からなる場
合と同様な理由で、その反強磁性層のネール温度を40
0K以上になるように調整することができる。また、本
発明の磁気記憶媒体の熱揺らぎに対する安定性を増すこ
とができると考えられる。
【0039】以下、このようにCrを含み、さらにCr
中にMn、Ru、およびReのうちの1種類以上の元素
が添加された合金からなる反強磁性層を有する下地層に
ついて述べる。以下に説明する好ましい構成を有するそ
れぞれの磁気記憶媒体の下地層が有する反強磁性層は、
この反強磁性層と同じ構成を持つ上述した分断層と同様
な特徴を有する。
【0040】下地層が上記合金からなる反強磁性層を有
する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、Crを
含み、さらにCr中に5at%以上80at%以下の濃
度のMnが添加された合金からなる層であることが好ま
しい。
【0041】また、下地層が上記合金からなる反強磁性
層を有する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、
Crを含み、さらにCr中に2at%以上18at%以
下の濃度のRuが添加された合金からなる層であること
が好ましい。
【0042】また、下地層が上記合金からなる反強磁性
層を有する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、
Crを含み、さらにCr中に2at%以上14at%以
下の濃度のReが添加された合金からなる層であること
が好ましい。
【0043】また、下地層が上記合金からなる反強磁性
層を有する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、
さらにMoおよびWのうちの1種類以上の元素が添加さ
れた合金からなる層であることが好ましい。
【0044】また、下地層が上記合金からなる反強磁性
層を有する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、
さらにPtおよびRhのうち1種類以上の元素が添加さ
れた合金からなる層であることが好ましい。
【0045】また、下地層が上記合金からなる反強磁性
層を有する上記磁気記憶媒体では、その反強磁性層が、
400K以上のネール温度を有する合金からなる層であ
ることが好ましい。
【0046】上記本発明の磁気記憶媒体は、 (5)磁気記録層のうちの最上層に隣接してカーボンを
含有する保護層を有することが好ましい。
【0047】この磁気記憶媒体の場合、上記(5)の保
護層は硬質の粒子からなるので、その保護層により上記
(2)の磁気記録層が保護される。
【0048】また、上記本発明の磁気記憶媒体は、磁気
記録層の残留磁束密度Brとその磁気記録層の厚さの総
和tとの積Br・tが20Gauss・μm以上100
Gauss・μm以下となるものであることが好まし
い。
【0049】現在一般に使用されている磁気記憶媒体
は、Br・tが100Gauss・μm程度の値を有す
るため、磁気記憶媒体の分解能を向上させるためには、
磁気記録層の厚さの総和tをより薄くしてBr・tの値
を100Gauss・μm以下にすることが好ましい。
また、Br・tの値が20Gauss・μm以下の磁気
記憶媒体では、現在一般に使用されているヘッドによっ
ても十分な再生出力が得られないため、Br・tの値が
20Gauss・μm以上であることが望ましい。
【0050】上記複数の磁気記録層それぞれが一軸結晶
磁気異方性を有する材料からなる上記磁気記憶媒体は、
その基体がディスク状の基体であるとともに、一軸結晶
磁気異方性の方向がそのディスク状の基体の円周方向に
揃うものであることが好ましい。
【0051】一般に、磁気記憶媒体はディスク状であ
り、その磁気記憶媒体に磁気情報を記録もしくは再生す
るヘッドの磁界の方向はそのディスクの円周方向を向
く。後に実施形態で説明するように、磁気記憶媒体の、
ディスクの円周方向への磁気異方性が大きい程、その磁
気記憶媒体の磁気情報が熱的に安定に保持される。
【0052】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について説
明する。
【0053】まず、本発明の実施形態の磁気記憶媒体の
構成を図1を用い、途中図2を使用して説明する。
【0054】図1は、本発明の実施形態の磁気記憶媒体
の断面構造を示す図である。
【0055】磁気記憶媒体m2は、磁気情報を担う磁気
記録層1と、磁気記録層1を第1の磁気記録層1_1と
第2の磁気記録層1_2に分断する分断層2と、磁気記
録層1と分断層2を支持する基板3と、基板3と上記第
1の磁気記録層1_1の仲立ちをする下地層4と、磁気
記録層1を保護する保護層5により構成されている。
【0056】基板3は、NiPディスク基板にアルミニ
ウムメッキが施されたテクスチャ処理済みのAl/Ni
Pディスク基板であり、本発明にいう非磁性の基体に相
当する。この基板3に隣接してCrMo10からなり、3
0nmの厚さを有する下地層4が形成されており、下地
層4の上部に第1の磁気記録層1_1が形成されてい
る。なお、物質の組成はすべてat%で表される。
【0057】第1の磁気記録層1_1は第2の磁気記録
層1_2と位置が異なるのみで、層の厚さおよびその材
質に関しては全く同じものである。これらの層は10n
mと厚さが薄く、強磁性を示す六方晶の構造を有するC
oCrPtTa合金(Co68Cr20Pt10Ta2)の多
結晶材料からなる。それらの結晶粒子の磁化は、それぞ
れの結晶の(001)方向に一軸結晶磁気異方性を有す
る。そのそれぞれの結晶粒子は、その一軸結晶磁気異方
性の方向が上記ディスク状の基板3の円周方向にほぼ揃
うように形成されている。この強磁性のCoCrPtT
a合金は、上述したように一軸結晶磁気異方性を有する
ため磁化の配向が良好で保持力Hcが高いので、分解能
が高く、高密度で磁気情報が記録される磁気記憶媒体の
磁気記録層の材料として適している。
【0058】この第1の磁気記録層1_1の上部に分断
層2が隣接して形成され、分断層2の上部に隣接して第
2の磁気記録層1_2が形成されている。分断層2は5
nmの厚さを有し、体心立方構造の反強磁性材料である
CrMn30からなる。このCrMn30は800K近くの
高いネール温度を有する。本実施形態では、分断層2の
材料としてCr等の単なる非磁性材料ではなく、CrM
30という反強磁性材料が採用されているため、第1の
磁気記録層1_1あるいは第2の磁気記録層1_2との
界面の磁化は、この磁化とその界面を挟んで隣接する分
断層2の界面の磁化との間で互いに交換相互作用を及ぼ
し合う。
【0059】分断層2および下地層4では、Crを主体
とした合金の材料が採用されている。一般に下地層には
面心立方構造の材料より体心立方構造の材料を使用した
ほうが、下地層に隣接して形成される磁気記録層の磁化
の配向が良くなり、分断層についても同様である。これ
らの層の結晶構造について図2により説明する。
【0060】図2は、下地層を構成する材料の結晶構造
と磁気記録層を構成する材料の結晶構造を示す図であ
る。
【0061】図2では、図の上部に第1の磁気記録層1
_1を構成するCoCrPtTa合金の六方晶単位セル
6が表され、図の下部に下地層4を構成する体心立方構
造のCrMo10からなる立方晶下地7の結晶構造が表さ
れる。ここでは、立方晶下地7の結晶構造として、下地
層4の、第1の磁気記録層と接する界面から、体心立方
構造の単位セルを表す立方体が層の平面に縦3×横3で
並ぶ部分が抜き出されている。この立方体の上面の対角
線方向に伸び、かつ層の平面に垂直な面は、この結晶構
造の(110)面8を表す。
【0062】また、六方晶単位セル6は、六角柱の形状
を有する。その六角柱の両底面に垂直な軸がこの六方晶
構造のc軸9を表し、c軸9は層の平面内方向で、かつ
立方晶下地7に現れる立方体の上面の1つの対角線の方
向を向いている。CoCrPtTa合金の結晶はこのc
軸9の方向に一軸結晶磁気異方性を有する。
【0063】上記六角柱の両底面は、この六方晶構造の
(001)面10を表す。この(001)面の面間隔の
半分の面間隔を有する面が(002)面11であり、こ
の(002)面11は、上記両底面と、これらの両底面
と並行で、これらの両底面のちょうど中間に位置する面
により表される。これらの(002)面11は、立方晶
下地層7のある方向を向くの(110)面と並行であ
り、さらに、(002)面11の面間隔は、立方晶下地
7の(110)面の面間隔とほぼ一致している。そのた
め、体心立方構造のCrMo10からなる下地層4の上部
の界面で、六方晶構造のCoCrPtTa合金はヘテロ
・エピタキシャル成長する。先に述べたように、c軸9
が層の平面内方向を向くのは、実は、このように六方晶
構造のCoCrPtTa合金がヘテロ・エピタキシャル
成長するためであり、それにより第1の磁気記録層1_
1の磁化は層の平面内方向に配向される。
【0064】さらに、下地層4の上部の界面で第1の磁
気記録層1_1がヘテロ・エピタキシャル成長すると同
様に、第1の磁気記録層1_1上にCrMn30からなる
分断層2が、そして、分断層2上にCoCrPtTa合
金からなる第2の磁気記録層1_2がヘテロ・エピタキ
シャル成長するため、第2の磁気記録層1_2の磁化も
層の面内へ良好に配向される。このようにして磁気記録
層1の両層の磁化が面内へ良好に配向がされるため磁気
記録層1の保持力Hcも高い。この保持力Hcが高く、上
述した磁気記録層1のそれぞれの層が薄いため、本実施
形態の磁気記憶媒体m2は高い分解能を有する。
【0065】なお、分断層2および下地層4それぞれを
構成するCrを主体とするそれぞれの合金には、Moお
よびWのうちの1種類以上の元素が添加されてもよく、
その添加によりその合金の(110)面の面間隔は調節
される。この調節によって、さらに、分断層2および下
地層4と、磁気記録層1との界面でのエピタキシャル成
長が良好なものとなり、磁気記録層1の保持力Hcが高
められる。
【0066】これまで述べた各層を保護するために、第
2の磁気記録層1_2の上部に隣接して8nmの厚さの
カーボンからなる硬質の粒子の集まりからなる保護層5
が形成されている。保護層5は、それ無しでは両磁気記
録層に記録されている磁気情報を読む浮上ヘッドがこの
磁気記憶媒体に接触するときに起きる磁気記録層1をは
じめとする各層の損傷を防ぐ。
【0067】以上述べたような構成を有する磁気記憶媒
体m2はDCマグネトロンスパッタ法により製造され
た。その製造の際には、良く洗浄された上記Al/Ni
Pディスク基板を用意し、製膜室の真空度を1.0×1
-7Torr以下に排気した後、Arガスを導入して5
mTorrを保ち、その基板の温度を220℃に加熱し
ておいた。その後、無バイアスで、上述した各層の製膜
を順次進めた。
【0068】上述したように保持力Hcおよび分解能が
高く、また、磁気記録層1が反強磁性材料からなる分断
層2によって分断されるという構成上の特徴を有する本
実施形態の磁気記憶媒体m2は、磁気記録層1に記録さ
れている磁気情報が熱的に安定であることについて説明
する。その磁気情報の熱揺らぎに対する安定性の測定結
果および、その磁気情報を再生した際のS/Nmの測定
結果を表1に示す。表1には比較の対象として、磁気記
憶媒体m2から、その分断層2のみが、分断層2と厚さ
が同じで非磁性のCrからなる層で置き換えられてなる
従来の磁気記憶媒体m1に対する結果も示す。この磁気
記憶媒体m1は、分断層の材料がCrであることを除い
て、磁気記憶媒体m2の製造条件と同じ製造条件の下に
磁気記憶媒体m2の製造手順と同じ手順で製造された。
【0069】
【表1】
【0070】表1の最左欄には測定対象として、従来の
磁気記憶媒体m1および本実施形態の磁気記憶媒体m2
が示されている。m1,m2の両媒体の第1の磁気記録
層1_1と第2の磁気記録層1_2の厚さはそれぞれ同
一であり、それらの層からなる磁気記録層1のBr・t
はいずれの媒体でも70Gauss・μmである。表1
の最上段のT90は、300Kにおいて媒体の残留磁化M
rの大きさが測定初期の磁化の大きさの90%に減少す
るまでの時間であり、媒体の磁化および媒体に記録され
ている磁気情報の寿命を表す。上記m1,m2の両媒体
の残留磁化Mrの時間変化は、SQUID(Super
conductive Quantum Interf
erence Device)によって、磁気記録層1
に記録されている磁化とは逆方向に加えられる逆印加磁
界Hrが無い場合とHrが400Oeの場合に測定され
た。その測定された残留磁化Mrの時間変化から、m
1,m2の両媒体の時間T90が決定された。表1の最上
段のSiso/Nmは、0kFCI近くの低い線記録密度を
持つ孤立波状態の磁気情報を再生した際の出力信号強度
isoと、160kFCIの線記録密度で記録された磁
気情報を再生した際の媒体ノイズNmとの比を表す。そ
して、その最上段とその最左欄に囲まれる6つの欄の数
字が各測定値を表す。
【0071】T90については、逆印加磁界無しの場合
(Hr=0Oe)には、非磁性のCrで分断された磁気
記憶媒体m1のT90は8.0×1011年であったのに対
し、反強磁性の合金で分断された本実施形態の磁気記憶
媒体m2のT90は8.4×10 14年と磁気記憶媒体m1
のT90より1000倍程度長い時間となった。また、4
00Oeの逆印加磁場Hrが加えられている場合にも、
磁気記憶媒体m2のT90は磁気記憶媒体m1のT90より
長く、磁気記憶媒体m1のT90は1年程度と短い時間で
あったのに対し、磁気記憶媒体m2のT90はその200
倍の2×102年程度の時間となった。
【0072】この理由は、反強磁性の合金で分断された
本実施形態の磁気記憶媒体m2においては、強磁性を示
すそれぞれの磁気記録層の磁化と、この磁化に隣接す
る、反強磁性の分断層2の界面の磁化との間に互いに交
換相互作用が働くので、磁気記録層1を構成する強磁性
結晶粒子の磁気異方性エネルギーKuは見かけ上増大
し、そのため、その強磁性結晶粒子の磁化の方向が安定
化されるためである。
【0073】また、従来の磁気記憶媒体m1と本実施形
態の磁気記憶媒体m2との両媒体はそれぞれ、30.1
dB、30.2dBといった高いSiso/Nmを示した。
このように、磁気記憶媒体の分断層の材料として反強磁
性の合金が使用された場合にも、磁気記憶媒体のSiso
/Nmは高い値に保たれる。
【0074】なお、本実施形態の磁気記憶媒体m2は、
Br・tが70Gauss・μm程度であったが、本発
明においてBr・tの値は、高い分解能を得るため、現
在一般に使用されている磁気記憶媒体のBr・tの値に
近い100Gauss・μm以下の値であることが好ま
しい。また、Br・tの値が20Gauss・μm以下
の磁気記憶媒体では、現在一般に使用されているヘッド
によっても十分な再生出力が得られないため、Br・t
の値が20Gauss・μm以上であることが好まし
い。
【0075】このように、分断層として反強磁性材料か
らなる分断層2を有する本実施形態の磁気記憶媒体m2
は、非磁性のCrからなる分断層を有する従来の磁気記
憶媒体m1と同程度の高いSiso/Nmを示しながら、そ
こに記憶される磁気情報は、従来の磁気記憶媒体m1に
記憶される磁気情報よりはるかに高い、熱揺らぎに対す
る安定性を有することが確認された。
【0076】本実施形態の磁気記憶媒体m2では、分断
層2にCrMn30が採用されたが、CrMn30以外にも
分断層2に使用できる材料は存在する。それらの材料が
分断層2として採用されるには、それらの材料が、現在
日常で使用されている磁気記憶媒体がその記録再生およ
び保管に際して保証される60℃程度以上の温度で分断
層2として機能することが必要であり、そのため、その
温度から適度な余裕をとって400K(約130℃)以
上のネール温度を有することが望ましい。以下、図3と
ともに、分断層2の材料の候補となる3種類の合金の組
成とそれらの合金のネール温度について説明する。
【0077】図3は、Crに、Mn、Ru、およびRe
のそれぞれの元素が添加されたそれぞれの合金におけ
る、添加された元素の添加濃度に対する合金のネール温
度の変化を示すグラフである。
【0078】横軸は、CrMn合金におけるMnの添加
濃度、CrRu合金におけるRu添加濃度、およびCr
Re合金におけるRe添加濃度のそれぞれの添加濃度を
at%で表す。縦軸は、CrMn合金、CrRu合金、
およびCrRe合金のそれぞれの合金のネール温度をK
単位で表す。
【0079】それぞれの合金は、添加濃度がゼロの場合
には、単体のCrに相当する。この場合、図中の点a0
に示されるように、ネール温度はほぼ室温の300Kで
ある。そのため、Crは室温で安定して反強磁性となる
ことはない。また、Crが反強磁性となったとしても、
その低いネール温度から考えられるように、磁化どうし
の間に働く交換相互作用の大きさが小さいので、Crは
分断層2の材料として磁気記録層1の磁化および磁気記
録層1に記録されている磁気情報の長寿命化に寄与しな
い。
【0080】実線a1は、CrMn合金のネール温度が
Mnの添加濃度に対して変化する様子を示す。この実線
a1に示されるように、CrMn合金のネール温度は、
Mnの添加濃度が0at%から20at%まで増加する
につれて単調に増大し、20at%程度の添加濃度にお
いて800Kという高い温度で飽和する。また、実線a
2は、CrRu合金のネール温度がRuの添加濃度に対
して変化する様子を示す。この実線a2に示されるよう
に、CrRu合金のネール温度は、Ruの添加濃度が0
at%から8at%程度まで増加するにつれて単調に増
大した後、8at%付近でピークを持ち、500Kを超
える高い温度となる。その後、Ruの添加濃度が8at
%程度以上に増加するとそのネール温度は単調に減少す
る。また、実線a3は、CrRe合金のネール温度がR
eの添加濃度に対して変化する様子を示す。この実線a
3に示されるように、CrRe合金のネール温度は、R
eの添加濃度が0at%から3at%程度まで増加する
につれて単調に増大した後、3at%付近でピークを持
ち、600Kという高い温度となる。その後、Reの添
加濃度が3at%程度以上に増加するとそのネール温度
は単調に減少する。
【0081】以上のように、MnあるいはRuあるいは
Reであれば、Crに数at%添加されるだけで、Cr
のネール温度は200K以上向上する。そして、CrM
n合金、CrRu合金、CrRe合金のそれぞれの合金
が400Kを超えるネール温度を有するには、それぞれ
5at%以上のMnの添加濃度、2at%以上18%以
下のRuの添加濃度、2at%以上14%以下のReの
添加濃度を有する合金であればよい。なお、CrMn合
金のMnの添加濃度は、スパッタ法により安定に体心立
方構造の合金として形成される80%を上限とすること
が好ましい。本発明の磁気記憶媒体の分断層は、上述し
た実施形態の磁気記憶媒体m2の分断層2を構成する材
料のCrMn30以外に、上記それぞれの合金に応じた範
囲内の添加濃度を有するCrMn合金、CrRu合金、
およびCrRe合金のいずれかであってもよい。なお、
図3のグラフのデータは「磁性体ハンドブック」(近角
聡信、他、編集、昭和50年、朝倉書店刊、初版)を参
照した。
【0082】次に、上述した、そこに記録されている磁
気情報を再生した際のSiso/Nmが大きく、またその磁
気情報が熱揺らぎに対して安定である本実施形態の磁気
記憶媒体m2は、その1部分の構成を変更することによ
り、そこに記録されている磁気情報がさらに熱揺らぎに
対して安定になる。以下、そのような、磁気情報を熱揺
らぎに対してさらに安定にするいくつかの構成について
順に説明する。
【0083】まず、下地層4の材料として非磁性のCr
Mo10の代わりに反強磁性材料を採用することにより、
磁気情報の熱揺らぎに対する安定性がさらに増すことに
ついて説明する。
【0084】表2は、3種類の媒体における、温度30
0Kで逆印加磁界Hrが無い場合のT90の測定結果を示
す表である。
【0085】
【表2】
【0086】表2の左の欄には測定された媒体の種類が
示されている。それらの媒体のうちの1つは、テクスチ
ャ処理済みのAl/NiPディスク基板に隣接して、非
磁性のCrMo10からなる25nmの厚さを有する下地
層が形成されており、その下地層の上部にCo72Cr19
Pt5Ta2Nb2からなる25nmの厚さを有する単層
の磁気記録層が形成され、さらに、その磁気記録層の上
部にカーボンからなる8nmの厚さの保護層が形成され
た媒体m3である。また、残りの2つの媒体は、媒体m
3から、媒体m3の下地層のみを、その下地層の厚さは
25nmのまま、反強磁性材料であるCrMn40からな
る下地層に置き換えた媒体m4、および、媒体m3か
ら、媒体m3の下地層のみを、その下地層の厚さは25
nmのまま、反強磁性材料のCrMn40Pt5からなる
下地層に置き換えた媒体m5である。これらの媒体は、
上述した実施形態の磁気記憶媒体m2と同様に、磁気記
憶媒体m2の製造条件と同じ、製膜室中のガス分圧およ
び基板の温度の下でDCマグネトロンスパッタ法により
無バイアスで各媒体の各層の製膜が進められて、製造さ
れた。
【0087】表2の右の欄には、左の欄の各媒体におけ
るT90が示される。これらの時間T 90は、逆印加磁界H
rが無く温度300Kの条件で、それぞれの媒体の残留
磁化Mrの時間変化をSQUIDによって測定すること
で求められた。
【0088】T90は、非磁性のCrMo10からなる下地
層を有する磁気記憶媒体m3では約1019年であったの
に対し、反強磁性材料のCrMn40からなる下地層を有
する磁気記憶媒体m4では約1029年と1010倍程度長
くなる。この理由は、分断層に反強磁性材料を用いた場
合と同様に、強磁性を示す磁気記録層の磁化と、この磁
化に隣接する、反強磁性の層の界面の磁化との間に互い
に交換相互作用が働くことにあると考えられる。
【0089】また、Ptを含むCrMn40Pt5からな
る反強磁性の下地層を有する磁気記憶媒体m5では、T
90は、約1036年と媒体m4のT90よりさらに107
程度長くなる。この要因として、CrMn合金の格子中
に固溶したPt元素が内部磁界によって分極することが
あげられるが、その詳細な機構については明らかではな
い。この分極は、Ru元素およびRh元素においても知
られており、RuおよびRhのいずれかの添加によって
もT90の増大を見込むことができる。また、CrMn合
金以外のCrを主体とする合金に対しても、上述したP
t、RuおよびRhの添加によって、T90が増大すると
考えられる。
【0090】このように、反強磁性の分断層を有する本
実施形態の磁気記憶媒体m2において、CrMo10から
なる下地層4が反強磁性の下地層で置き換えられること
により、磁気記録層1の磁化は分断層2の磁化との間の
交換相互作用に加えて、その下地層の磁化との間にも交
換相互作用を及ぼし合うので、その下地層に置き換えら
れてなる磁気記憶媒体は、磁気記憶媒体m2よりもT90
の長い、熱的にさらに安定して磁気情報を記憶する媒体
であると考えられる。
【0091】この反強磁性の下地層の材料は、分断層2
の材料と同様に、400K以上のネール温度を有するこ
とが好ましく、具体的には、5at%以上80%以下の
Mnの添加濃度を有するCrMn合金、2at%以上1
8%以下のRuの添加濃度を有するCrRu合金、およ
び2at%以上14at%以下のReの添加濃度を有す
るCrRe合金等が候補としてあげられる。また、この
下地層のそれらの材料に、さらにMoおよびWのうちの
1種類以上の元素が添加されてもよく、その添加により
その材料となる合金の(110)面の面間隔は調節され
る。また、この下地層のそれらの材料にさらにPtが添
加されてもよく、このPtの添加により表2で説明した
ように、その下地層を含む媒体はT90が長くなり長期間
安定して磁気情報を記憶すると考えられる。また、Pt
は、分断層2に添加されてもよく、そのPtの添加され
た分断層を含む媒体もT90が長くなりさらに長期間安定
して磁気情報を記憶すると考えられる。
【0092】上述した反強磁性材料からなる下地層を有
する磁気記憶媒体はT90が長いため、反強磁性材料は下
地層の材料として優れているが、結晶性に関しては他の
非磁性の材料の方が優れている場合がある。このような
場合、その反強磁性の下地層の下地として同様の体心立
方構造を有する非磁性の材料からなる下地層を置いて下
地層を2層にすることによりその反強磁性材料の結晶性
がより良くなり、その反強磁性材料からなる層と磁気記
録層のヘテロ・エピタキシャル成長が促進されて磁気記
憶媒体の保持力Hcが改善される。ここで述べた非磁性
の下地層の材料としては体心立方構造のCr系合金が適
している。
【0093】次に、磁気記録層1の磁気異方性を大きく
することにより、磁気記憶媒体m2に記憶される磁気情
報の熱揺らぎに対する安定性がさらに増すことについて
説明する。
【0094】図4は、磁気記録層の磁化のオリエンテー
ション・レシオ(OR)に対するT 90の変化のシミュレ
ーション結果を示すグラフである。
【0095】このシミュレーションは、モンテカルロ法
を併用したマイクロ・マグネティック・シミュレーショ
ンであり、このシミュレーションにより、単層の磁気記
録層の1ビット領域での磁化の熱緩和の様子が、その領
域内の各強磁性結晶粒子のそれぞれの磁化のとる様々な
配位での、異方性エネルギー、ゼーマンエネルギー、静
磁気エネルギー、および交換相互作用によるエネルギー
に基づいて調べられ、その1ビット領域での磁化T90
計算された。
【0096】ORとは、ヘッド走行方向、つまり一般に
ディスク基板の円周方向に磁界を印加して測定した場合
の保持力Hccと径方向に磁界を印加して測定した場合の
保持力Hcrとの比Hcc/Hcrであり、しばしば磁気異方
性の評価基準となる。
【0097】グラフの横軸は、磁気記録層の厚さをnm
単位で表す。磁気記録層の厚さは、このシミュレーショ
ンでは各強磁性結晶粒子の高さに相当する。縦軸は、こ
の磁気記録層の磁化のT90を対数スケールで表す。白丸
b1が示すように、OR=1.0の場合に、厚さが10
nmの磁気記録層の磁化のT90は104秒となった。な
お、この磁気記録層では、厚さが10nmで、(K
uV)/(kBT)の値は42.2である。この図4のグ
ラフではKu/(kBT)の値は常に一定であり、各強磁
性結晶粒子の層面内の面積は一定であるので、(K
uV)/(kBT)の値は、横軸が表す厚さに比例する。
【0098】白丸b1を通る実線は磁気記録層の磁化の
ORが1.0であることを表す。この実線上にある、白
丸b2、白丸b3、白丸b4、白丸b5それぞれが示す
ように、磁気記録層の厚さがそれぞれ15nm、20n
m、25nm、30nmであるとき、それらの厚さで、
磁気記録層中の強磁性結晶粒子の(KuV)/(kBT)
はそれぞれ63.2、84.3、105.4、126.
45という値をとり、それらの値を持つ強磁性結晶粒子
を有する磁気記録層の磁化のT90はそれぞれおおよそ、
1010秒、1015秒、1020秒、1026秒であった。こ
のように、磁気記録層の磁化のORが一定の場合、磁気
記録層中の強磁性結晶粒子の(KuV)/(kBT)の値
が増大するとともに磁気記録層の磁化のT90は指数関数
的に長くなった。
【0099】次にこのORの変化によるT90の変化につ
いて説明するため、磁気記録層厚さが20nmの場合に
着目する。この場合には、(KuV)/(kBT)の値は
84.3と一定であり、Br・tは80Gauss・μ
m程度の値であった。厚さが20nmの場合、白四角b
31、白四角b32、白四角b33、白四角b34、白
四角b35それぞれが示すように、磁気記録層の磁化の
ORがそれぞれ、0.86、1.00、1.06、1.
16、1.36という値をとるとき、それらの値を持つ
強磁性結晶粒子を有する磁気記録層の磁化のT90はそれ
ぞれおおよそ、1013秒、1015秒、1018秒、1022
秒、1031秒であった。
【0100】このように、Br・tが80Gauss・
μm程度の媒体において、磁気記録層の磁化の磁気異方
性の指標ともなるORを0.1向上させると、磁気記録
層の磁化のT90は104〜105倍と大きく改善された。
また、白四角b31〜白四角b35のそれぞれの白四角
を通る破線は、それらの白四角のORと同じORを持つ
磁気記録層の厚さを変化させたときのT90の変化の様子
を表す。その厚さによらず、ORの向上とともにT90
大きく改善されることがわかる。
【0101】このシミュレーションの結果より、磁気記
憶媒体の、ORの大きさにより表されるディスクの円周
方向への磁気異方性が大きい程、T90により表される、
その磁気記憶媒体の磁気情報が長期間安定に保持される
ことが確認された。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高記録密度で情報を記録し、かつその情報を高い信号品
質(高S/Nm)で再生することが可能であるととも
に、その情報の熱揺らぎに対する安定性を増すことで情
報の長寿命化が図られた磁気記憶媒体を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の磁気記憶媒体の断面構造を
示す図である。
【図2】分断層を構成する材料と磁気記録層を構成する
材料の結晶構造を示す図である。
【図3】Crに、Mn、Ru、およびReのそれぞれの
元素が添加されたそれぞれの合金における、添加された
元素の添加濃度に対する合金のネール温度の変化を示す
グラフである。
【図4】磁気記録層の磁化のオリエンテーション・レシ
オ(OR)に対するT90の変化のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 磁気記録層 1_1 第1の磁気記録層 1_2 第2の磁気記録層 2 分断層 3 基板 4 下地層 5 保護層 6 六方晶単位セル 7 立方晶下地 8 (110)面 9 c軸 10 (001)面 11 (002)面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 賢治 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 岡本 巌 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5D006 AA02 BB01 BB02 BB07 BB08 CA01 CA05 DA03 FA09

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性の基体と、複数の強磁性の磁気記
    録層と、これらの複数の磁気記録層どうしの間に介在し
    てこれら複数の磁気記録層を相互に分断する、反強磁性
    の分断層とを有することを特徴とする磁気記憶媒体。
  2. 【請求項2】 前記分断層が体心立方構造を有する材料
    からなり、前記複数の磁気記録層それぞれが、六方晶の
    結晶構造を有するとともに一軸結晶磁気異方性を有する
    材料からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶
    媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁気記録層が、Coに、Cr、P
    t、およびTaのうちの1種類以上の元素が添加され
    た、強磁性の合金からなることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記憶媒体。
  4. 【請求項4】 前記分断層が、Crに、Mn、Ru、お
    よびReのうちの1種類以上の元素が添加された合金か
    らなることを特徴とする請求項1記載の磁気記憶媒体。
  5. 【請求項5】 前記分断層が、Crに、5at%以上8
    0at%以下の濃度のMnが添加された合金からなる層
    であることを特徴とする請求項4記載の磁気記憶媒体。
  6. 【請求項6】 前記分断層が、Crに、2at%以上1
    8at%以下の濃度のRuが添加された合金からなる層
    であることを特徴とする請求項4記載の磁気記憶媒体。
  7. 【請求項7】 前記分断層が、Crに、2at%以上1
    4at%以下の濃度のReが添加された合金からなる層
    であることを特徴とする請求項4記載の磁気記憶媒体。
  8. 【請求項8】 前記分断層が、Crに、Mn、Ru、お
    よびReのうちの1種類以上の元素が添加され、さらに
    MoおよびWのうちの1種類以上が添加された合金から
    なる層であることを特徴とする請求項4記載の磁気記憶
    媒体。
  9. 【請求項9】 前記分断層が、Crに、Mn、Ru、お
    よびReのうちの1種類以上の元素が添加され、さらに
    PtおよびRhのうち1種類以上の元素が添加された合
    金からなる層であることを特徴とする請求項4記載の磁
    気記憶媒体。
  10. 【請求項10】 前記分断層が、Crに、Mn、Ru、
    およびReのうちの1種類以上の元素が添加された、4
    00K以上のネール温度を有する合金からなる層である
    ことを特徴とする請求項4記載の磁気記憶媒体。
  11. 【請求項11】 前記基体に隣接して、体心立方構造を
    有する材料からなる非磁性層と体心立方構造を有する材
    料からなる反強磁性層とのうちの少なくとも1層からな
    る下地層を有し、前記複数の磁気記録層のうちの最下層
    の磁気記録層が該下地層に隣接して形成されてなること
    を特徴とする請求項1記載の磁気記憶媒体。
  12. 【請求項12】 前記下地層が、前記非磁性層を有し、
    該非磁性層が、Crを含み、さらにCr中にMoあるい
    はWが添加された材料からなる層であることを特徴とす
    る請求項11記載の磁気記憶媒体。
  13. 【請求項13】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中にM
    n、Ru、およびReのうちの1種類以上の元素が添加
    された合金からなることを特徴とする請求項11記載の
    磁気記憶媒体。
  14. 【請求項14】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中に5a
    t%以上80at%以下の濃度のMnが添加された合金
    からなる層であることを特徴とする請求項13記載の磁
    気記憶媒体。
  15. 【請求項15】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中に2a
    t%以上18at%以下の濃度のRuが添加された合金
    からなる層であることを特徴とする請求項13記載の磁
    気記憶媒体。
  16. 【請求項16】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中に2a
    t%以上14at%以下の濃度のReが添加された合金
    からなる層であることを特徴とする請求項13記載の磁
    気記憶媒体。
  17. 【請求項17】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中にM
    n、Ru、およびReのうちの1種類以上の元素が添加
    され、さらにMoおよびWのうちの1種類以上の元素が
    添加された合金からなる層であることを特徴とする請求
    項13記載の磁気記憶媒体。
  18. 【請求項18】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中にM
    n、Ru、およびReのうちの1種類以上の元素が添加
    され、さらにPtおよびRhのうち1種類以上の元素が
    添加された合金からなる層であることを特徴とする請求
    項13記載の磁気記憶媒体。
  19. 【請求項19】 前記下地層が、前記反強磁性層を有
    し、該反強磁性層が、Crを含み、さらにCr中にM
    n、Ru、およびReのうちの1種類以上の元素が添加
    された、400K以上のネール温度を有する合金からな
    る層であることを特徴とする請求項13記載の磁気記憶
    媒体。
  20. 【請求項20】 前記磁気記録層のうちの最上層に隣接
    してカーボンを含有する保護層を有することを特徴とす
    る請求項1記載の磁気記憶媒体。
  21. 【請求項21】 前記磁気記録層が、該磁気記録層の残
    留磁束密度Brと該磁気記録層の厚さの総和tとの積B
    r・tが20Gauss・μm以上100Gauss・
    μm以下となるものであることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記憶媒体。
  22. 【請求項22】 前記基体がディスク状の基体であると
    ともに、前記複数の磁気記録層が、それらの磁気記録層
    それぞれを構成する材料の一軸結晶磁気異方性の方向が
    該ディスク状の基体の円周方向に揃うものであることを
    特徴とする請求項2記載の磁気記憶媒体。
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