JP2000274724A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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Yoshihisa Tamura
▲吉▼久 田村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドレンパンを確実に保護できるようにするこ
と。 【解決手段】 建屋の天井空間に設置され、室内熱交換
器55及びファンを収容して構成されたユニット本体3
5に吹出ダクトが延設されたパネル仕様ビルトイン型空
気調和機において、ユニット本体の箱体54には、室内
熱交換器を収容する熱交換器室65と、ファンを収容す
るファン室66とを仕切る仕切板64が設置され、熱交
換器室の下部に配置されたドレンパン69を覆うドレン
パン押え板46の全周縁部(側縁部46X、46A、4
6C、46D)が、箱体と仕切板に支持されたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建屋の天井部に設
置され、内部に熱交換器およびファンを備え、熱交換さ
れた空気を吹き出しダクトを介して室内の適宜位置へ導
き吹き出させる空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建屋の天井空間に設置され、室
内熱交換器およびファンを収容して構成されたユニット
本体に、吹出ダクトが延設されたビルトイン型空気調和
機が知られている。このようなビルトイン型空気調和機
では、室内熱交換器にて熱交換された空気を、吹出ダク
トを介して室内の適宜位置へ導き室内に吹き出すことが
できるので、室内の美観を損なうことなく最適な空気調
和を実現できる。
【0003】従来、この種のビルトイン型空気調和機に
は、図6に示すように、パネル仕様ビルトイン型空気調
和機10とダクト仕様ビルトイン型空気調和機20とが
ある。パネル仕様ビルトイン型空気調和機10(図6
(A))は、ユニット本体11の下面に設けられて天井
板に設置される天井パネル12から室内空気を吸い込む
ものであり、また、電装箱がユニット本体11内部に配
設されている。一方、ダクト仕様ビルトイン型空気調和
機20(図6(B))は、ユニット本体21の背面に吸
込ダクト22を設けて、この吸込ダクト22を介し室内
空気を吸い込むものであり、電装箱23がユニット本体
21の側板の外面に設置されている。
【0004】これらのユニット本体11及び21は、図
7に示すように、箱体14内に熱交換器15、並びにフ
ァン及びファンモータ16が収容されて構成される。箱
体14には仕切板17が設置され、箱体14内は、この
仕切板17により、熱交換器15が収容される熱交換器
室18と、ファン及びファンモータ16が収容されるフ
ァン室19とに仕切られる。
【0005】熱交換器室18の下部には、熱交換器15
からの凝縮水を受けるドレンパン24が配置されてい
る。このドレンパン24は、ドレンパン押え板25によ
って覆われる。尚、符号26は、ダクト仕様ビルトイン
型空気調和機20においてユニット本体21の下方に装
着される遮風板である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のドレ
ンパン押え板25においては、仕切板17に対応する縁
部25Aを除く3つの縁部25Bは、箱体14に固定さ
れるが、上記仕切板17に対応する縁部25Aは、箱体
14に係止されず、または固定されてもいない。
【0007】このため、ドレンパン押え板25にドレン
パン24へ向かう外力Pが作用すると、ドレンパン押え
板25がドレンパン24側へ撓み変形し、ドレンパン2
4に上記外力Pを及ぼしてしまう。一般に、ドレンパン
24は、発泡ウレタンなどの発泡樹脂にて構成されてい
るため、外力Pの作用で破損または変形し易い。
【0008】また、ドレンパン24及びドレンパン押え
板25と仕切板17との間には隙間Sが形成されてい
る。このため、ファンの作用で熱交換器室18に導入さ
れた空気が上記隙間Sから外部へ漏洩してしまう。この
ため、この熱交換器室18から吹出ダクトを経て吹き出
される吹出風量が良好に確保できなくなる恐れがある。
【0009】本発明の目的は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、ドレンパンを確実に保護できる空気
調和機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、建屋の天井部に設置され、熱交換器及びファンを収
容して構成されたユニット本体に吹出ダクトが延設され
た空気調和機において、上記ユニット本体の箱体には、
上記熱交換器を収容する熱交換器室と、上記ファンを収
容するファン室とを仕切る仕切板が設置され、上記熱交
換器室の下部に配置されたドレンパンを覆うドレンパン
押え板の全周縁部が、上記箱体と上記仕切板に支持され
たことを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記ドレンパンの一部が、仕切板に形
成された膨出部に当接して配置されたことを特徴とする
ものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、上記仕切板の膨出部は、仕切板に成形
された補強ビードであることを特徴とするものである。
【0013】請求項1に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0014】ユニット本体内のドレンパンを覆うドレン
パン押え板の全周縁部が上記箱体と上記仕切板に支持さ
れたことから、ドレンパン押え板にドレンパンへ向かう
外力が外側から作用しても、この外力を箱体及び上記仕
切板にて確実に受けることができるので、ドレンパンが
破損したり変形したりせず、ドレンパンを良好に保護で
きる。
【0015】請求項2に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0016】ドレンパンの一部が仕切板の膨出部に当接
して配置されたことから、ドレンパン押え板にドレンパ
ンへ向かって外側から作用する外力の一部を、ドレンパ
ン及び膨出部を介して仕切板にて確実に受けることがで
きるので、上記外力に対するドレンパンの保護をより一
層確実にできる。
【0017】また、ドレンパンの一部と仕切板の膨出部
との当接により、ドレンパン、仕切板及び箱体に囲まれ
て構成される熱交換器室の気密性を確保でき、この熱交
換器室に連設された吹出ダクトからの吹出風量を好適に
維持できる。
【0018】請求項3に記載の発明には、次の作用があ
る。
【0019】仕切板に補強ビードが成形されたことによ
り、この仕切板の強度が増大して、この仕切板にファン
及びファンモータを支障なく取り付けることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。
【0021】図1は、本発明に係る空気調和機が適用さ
れたビルトイン型空気調和機の第一の実施の形態を示
し、(A)がパネル仕様ビルトイン型空気調和機、
(B)がダクト仕様ビルトイン型空気調和機をそれぞれ
示す側面図である。
【0022】図1(A)に示すパネル仕様ビルトイン型
空気調和機30と、図1(B)に示すダクト仕様ビルト
イン型空気調和機40は、共に、建屋31の天井32と
天井板33との間の天井空間34内に懸吊して配設さ
れ、ユニット本体35、吹出ダクト36及び運転制御用
の電装箱37を有して構成される。
【0023】上記ユニット本体35の箱体54は、互い
に対向配置されて四角枠形状に設けられた4枚の側板3
8の上縁部に天板39が、下縁部の一部にドレンパン押
え板46がそれぞれ固定されて構成される。これらの側
板38、天板39及びドレンパン押え板46の内外表面
または、内側もしくは外側表面(本実施の形態では外側
表面)に断熱材が貼着されている。
【0024】このユニット本体35の箱体54の側板3
8には吊り金具41が固着され、この吊り金具41が、
建屋31の天井32から垂下された吊りボルト42に止
着されて、パネル仕様ビルトイン型空気調和機30、ダ
クト仕様ビルトイン型空気調和機40が建屋31の天井
32に懸吊可能に構成される。
【0025】このユニット本体35は箱体54の内部
に、図4に示す室内熱交換器55、ファン(不図示)お
よびファンモータ56が収容して構成される。上記室内
熱交換器55は、図2及び図3に示す冷媒配管接続口4
3に接続された冷媒配管(ガス管)、及び冷媒配管接続
口44に接続された冷媒配管(液管)を用いて、図示し
ない室外機に接続される。ユニット本体35の室内熱交
換器55は、室外機から導かれる冷媒の蒸発または凝縮
により、後述の如くユニット本体35内に吸い込まれた
空気を冷却し又は暖房する。
【0026】尚、図2、図3中の符号45Aはドレン配
管接続口を示し、符号45Bはドレン排出口を示す。
【0027】図1に示す上記吹出ダクト36は、通常、
複数本がユニット本体35から延設されている。吹出ダ
クト36のそれぞれは、ユニット本体35の箱体54の
一つの側板38Aに一体に設置された吹出口47(図
2、図3)に一端が嵌装され、他端に吹出グリル48が
取付けられる。この吹出グリル48は、天井板33の適
宜位置に設置される。ユニット本体35のファンの回転
により、後述の如くユニット本体35内に室内空気が吸
い込まれ、室内熱交換器により熱交換された空気が、吹
出ダクト36を経て吹出グリル48から室内へ吹き出さ
れる。
【0028】ところで、図1(A)及び図2に示すパネ
ル仕様ビルトイン型空気調和機30は、ユニット本体3
5の下部開口に天井パネル49が嵌装されたものであ
る。この天井パネル49は、中央位置に吸込板50を備
え、この吸込板50との隙間から室内空気を吸い込み、
ユニット本体35内へ導入する。
【0029】また、図1(B)及び図3に示すダクト仕
様ビルトイン型空気調和機40は、ユニット本体35の
箱体54の一つの側板38で、吹出口47が設置された
側板38Aに対向する側板(すなわちダクト仕様ビルト
イン型空気調和機40の背面側板38B)に、図示しな
い吸込開口が形成され、この側板38(背面側板38
B)に、例えばフィルタボックス51を介して、通常一
本の吸込ダクト52が連設されたものである。吸込ダク
ト52の一端部に吸込グリル53が嵌装され、この吸込
グリル53が、天井板33の適宜位置に設置される。こ
の吸込グリル53から室内空気が取り込まれ、吸込ダク
ト52を経てユニット本体35内へ吸い込まれる。
【0030】尚、ダクト仕様ビルトイン型空気調和機4
0のユニット本体35の下部開口は、遮風板57により
閉じられる。本実施の形態では、この遮風板57の外側
にも断熱材が貼着されている。また、上記電装箱37
は、図1に示すように、ユニット本体35の側板38の
うち、吹出ダクト36または吸込ダクト52が配設され
ていない側板38Cに取付けられる。
【0031】さて、ユニット本体35の箱体54内は、
図4に示すように、仕切板64によって、室内熱交換器
55を収容する熱交換器室65と、ファン及びファンモ
ータ56を収容するファン室66とに仕切られる。この
仕切板64は、図示しないセルフタップねじによって天
板39に固定されている。
【0032】仕切板64には、図5に示すように、T字
形状に延びる補強ビード67が膨出して形成されると共
に、送風口68が開口されている。補強ビード67の成
形により、仕切板64の強度が増大する。また、送風口
68は、ファンの取付位置に対応して形成され、ファン
からの送風を熱交換器室65内へ導く。
【0033】熱交換器室65の下部には、ドレンパン6
9が配置され、このドレンパン69がドレンパン押え板
46により覆われている。ドレンパン69は一般に、発
泡スチロールなどの発泡樹脂にて形成されている。ま
た、ドレンパン押え板46は、遮風板57と同様に、ほ
ぼ長方形状に形成されている。
【0034】ドレンパン押え板46における仕切板64
側の側縁部46Xと、この側縁部46Xに対向する側縁
部46Aには係合部70、71がそれぞれ形成される。
側縁部46Xの係合部70は仕切板64に係合可能とさ
れ、側縁部46Aの係合部71は、箱体54の側板38
Aに係合可能とされる。
【0035】この側縁部46Aは、側板38Aにセルフ
タップねじを用いて固定される。また、ドレンパン押え
板46における他の相互に対向する側縁部46C、46
D(図2、図3)は、箱体54の側板38C、38Dに
セルフタップねじを用いて固定される。更に、ドレンパ
ン押え板46の側縁部46Xは、遮風板57における仕
切板64側の側縁部57Xと共に、セルフタップねじな
どを用いて仕切板64に共締め固定される。
【0036】尚、遮風板57の他の3つの側縁部57Y
は、箱体54の背面側板38B、側板38C、38Dに
セルフタップねじなどにより固定される。
【0037】ドレンパン押え板46が箱体54の側板3
8A、38C、38Dと仕切板64に固定された状態
で、ドレンパン69における仕切板64側の内側縁部7
2が、仕切板64の補強ビード67(この補強ビード6
7のうち、ドレンパン69の長手方向に沿って延在する
部分67A)に当接する。これにより、ドレンパン69
と仕切板64との隙間が閉塞されて、熱交換器室65内
の気密構造が確保される。
【0038】従って、上記実施の形態によれば、次の効
果〜を奏する。
【0039】ユニット本体35内のドレンパン69を
覆うドレンパン押え板46の側縁部46Xが仕切板64
に、側縁部46A、46C、46Dが箱体54にそれぞ
れ固定して支持されたことから、ドレンパン押え板46
にドレンパン69へ向かう外力Pが外側から作用して
も、この外力Pを箱体54及び仕切板64にて確実に受
けることができるので、ドレンパン69が破損したり変
形したりせず、ドレンパン69を良好に保護できる。
【0040】ドレンパン69の内側縁部72が仕切板
64の補強ビード67に当接して配置されたことから、
ドレンパン押え板46にドレンパン69へ向かって外側
から作用する外力Pの一部を、ドレンパン押え板46及
び補強ビード67を介して仕切板64にて確実に受ける
ことができるので、外力Pに対するドレンパン69の保
護をより一層確実にできる。
【0041】ドレンパン69の内側縁部72と仕切板
64の補強ビード67との当接により、ドレンパン6
9、仕切板64及び箱体54に囲まれて構成される熱交
換器室65の気密性を確保でき、この熱交換器室65に
連設された吹出ダクト36からの吹出風量を好適に維持
できる。
【0042】仕切板64に補強ビード67が形成され
たことにより、この仕切板64の強度が増大して、この
仕切板64にファン及びファンモータ56を支障なく取
り付けることができる。
【0043】以上、本発明を上記実施の形態に基づいて
説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0044】例えば、パネル仕様ビルトイン型空気調和
機30の場合には、ドレンパン押え板46の側縁部46
Xは、天井パネル49の仕切板64側部分とともに仕切
板64に共締め固定されても良い。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る空気調和機
によれば、ユニット本体の箱体に、熱交換器を収容する
熱交換器室と、ファンを収容するファン室とを仕切る仕
切板が設置され、熱交換器室の下部に配置されたドレン
パンを覆うドレンパン押え板の全周縁部が箱体と仕切板
に支持されたことから、ドレンパンを確実に保護でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和機が適用されたビルトイ
ン型空気調和機の一実施の形態を示し、(A)がパネル
仕様ビルトイン型空気調和機、(B)がダクト仕様ビル
トイン型空気調和機のそれぞれ側面図である。
【図2】図1(A)におけるパネル仕様ビルトイン型空
気調和機のユニット本体を示す斜視図である。
【図3】図1(B)におけるダクト仕様ビルトイン型空
気調和機のユニット本体を示す斜視図である。
【図4】図2及び図3のIV−IV線に沿う断面図であ
る。
【図5】図4の仕切板の斜視図である。
【図6】従来のビルトイン型空気調和機を示し、(A)
がパネル仕様ビルトイン型空気調和機、(B)がダクト
仕様ビルトイン型空気調和機のそれぞれ部分斜視図であ
る。
【図7】図6のユニット本体における図4に対応する断
面図である。
【符号の説明】
30 パネル仕様ビルトイン型空気調和機 31 建屋 32 天井 34 天井空間 35 ユニット本体 36 吹出ダクト 40 ダクト仕様ビルトイン型空気調和機 46 ドレンパン押え板 46X、46A、46C、46D 側縁部 54 箱体 55 室内熱交換器 56 ファンモータ 64 仕切板 65 熱交換器室 66 ファン室 67 補強ビード(膨出部) 69 ドレンパン 72 内側縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日向野 和広 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3L050 BA01 BA05 BE01 3L051 BE04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建屋の天井部に設置され、熱交換器及び
    ファンを収容して構成されたユニット本体に吹出ダクト
    が延設された空気調和機において、 上記ユニット本体の箱体には、上記熱交換器を収容する
    熱交換器室と、上記ファンを収容するファン室とを仕切
    る仕切板が設置され、 上記熱交換器室の下部に配置されたドレンパンを覆うド
    レンパン押え板の全周縁部が、上記箱体と上記仕切板に
    支持されたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記ドレンパンの一部が、仕切板に形成
    された膨出部に当接して配置されたことを特徴とする請
    求項1に記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 上記仕切板の膨出部は、仕切板に成形さ
    れた補強ビードであることを特徴とする請求項2に記載
    の空気調和機。
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