JP2000273793A - 填料内添紙 - Google Patents
填料内添紙Info
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Abstract
の提供 【解決手段】短軸径が2〜10μmであり、且つ長軸径
(A)と短軸径(B)の比((A)/(B))が10を
超える針状又は柱状炭酸カルシウムを含有する。
Description
ウムを含有した中性紙に関するものであり、さらに詳し
くは、強度の低下を伴わない剛度に優れた紙に関するも
のである。
ロース性繊維物質より屈折率の高い無機物質から構成さ
れており、無機物質として、酸性抄紙では、タルクやク
レーを使用し、中性抄紙では炭酸カルシウムを使用して
いる。これらの無機物質は、セルロース性繊維物質だけ
では不足する光学特性、例えば白色度、不透明度を紙に
付加するため、また、紙の平滑性、インク吸収性を付加
するためにも使用されている。その無機物質の紙におけ
る効果を高めるには、多量に使用する必要があるが、量
を増やすに従い、光学特性等は向上していくものの、強
度特性が減少してくる。そのため、一般に紙を製造する
際には、紙力増強剤等の抄紙用薬品を添加し、強度特性
を補うという方法がとられている。しかしながら、抄紙
用薬品を多量に使用すると、抄紙系内の汚れといった問
題が生じる。
り、一般紙である印刷用紙を中心に、劣化の原因となる
硫酸バンドを使用しないサイズ処方、抄紙時に薬品処理
をして中性化(pH6.5〜8位)する中性抄紙への転
換が進んでいる。
といった社会的要求、消費者の持ち運び軽減や家庭内、
図書館などでの収納スペース減などの様々な要因から今
後軽量化が進んでいくと考えられる。紙の軽量化に伴う
紙の特性変化として、光学特性の悪化(特に不透明度)、
紙の腰、束と称される剛度の低下等が挙げられる。光学
特性については、上述したように屈折率の高い無機物質
を添加することによりある程度は解決できるが、繊維密
度の低下による剛度低下と無機物質の添加増による剛度
低下とで、紙の剛度は大きく低下する。それにより、操
業面では紙切れの増加と生産量がダウンするという問題
が生じている。
する、繊維長の大きい針葉樹を原料とする化学パルプを
多く配合する等、種々提案されているが、それらには大
幅な設備変更を伴ったり、剛度は上がるが光学特性は低
下するなどの問題があり、ほとんど行われていないのが
現状である。
紙、筆記用紙、事務用紙等は中性抄紙で製造されてお
り、中性抄紙での軽量化対策が急務である。
形態と紙の光学特性、強度特性を鋭意検討した結果、填
料の形態を特定した炭酸カルシウムを紙に内添すること
により、強度の低下をともなわない剛度に優れた填料内
添紙が得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
度的特性の低下をともなわない特に剛度に優れた填料内
添紙を提供することである。
10μmであり、且つ長軸径(A)と短軸径(B)の比
((A)/(B))が10を超える針状又は柱状炭酸カ
ルシウムを含有することを特徴とする填料内添紙であ
る。
軸径が2〜10μmであり、且つ長軸径(A)と短軸径
(B)の比((A)/(B))が10を超える針状又は
柱状のものである。
径については、炭酸カルシウム粒子を走査電子顕微鏡に
より二次電子像を撮影し、得られた写真より粒子数約5
00個を測定して平均値を求めた。
料調成時、あるいは抄紙工程の後段にある平滑化処理装
置により折れてしまい、光学特性は得られるが、剛度を
向上させない。又、10μmを超える短軸径になると使
用するセルロース性繊維物質の短軸径より大きくなり、
得られた紙の平滑性が著しく低下するので好ましくな
い。
((A)/(B))も必要条件であり、(A)/(B)
が10未満では、嵩高な紙になり難いだけでなく、希薄
になった繊維間結合を補強する効果がないため剛度の向
上をもたらさない。
ウムは、上記の二つの条件を満足するものであれば、特
に製造方法は限定されない。
ース性繊維物質のスラリーに添加して紙料とし、填料内
添紙の原料とするが、セルロース性繊維物質に対する炭
酸カルシウムの添加率は特に限定されるものではなく、
所望の紙中の灰分によって異なる。普通一般的な印刷用
紙では炭酸カルシウムの配合量は5から15%とされて
いる。本発明の針状又は柱状炭酸カルシウムの場合は剛
度の低下がないため1〜30%、好ましくは2〜20%
の配合が可能である。
造に使用されるセルロース性繊維物質としては、公知の
ものを使用することができる。具体的には木材を原料と
するクラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパル
プ等の化学パルプ、セミケミカルパルプ、ケミメカニカ
ルパルプ等の半化学パルプ、砕木パルプ、サーモメカニ
カルパルプ等の機械パルプ、或いは楮、三椏、麻、ケナ
フ等を原料とする非木材パルプ、古紙を原料とする脱墨
パルプが挙げられる。これら単独でも、二種以上の混合
で用いても良い。
シウムを内添した紙の抄造には、針状又は柱状炭酸カル
シウム以外の填料の添加も可能であり、また通常の中性
抄紙で使用される抄紙用薬品、例えば、サイズ剤、サイ
ズ定着剤、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留まり
向上剤、濾水性向上剤、消泡剤、スライムコントロール
剤、染料等を必要に応じて添加することもできる。
ルシウムを内添した紙の表面には、澱粉、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリルアマイド等の各種表面サイズ剤
等を塗布することもできる。
ムを内添した紙の抄造は、公知の抄紙機、例えば長網
式、円網式、短網式、ツインワイヤー式抄紙機によっ
て、製造される。
在する針状又は柱状炭酸カルシウムがパルプ繊維を補強
する役目をはたし、強度の低下を引き起こさず剛度の高
い紙となる。この紙はこのまま、印刷用紙、筆記用紙、
事務用紙等として使用でき、また塗工用原紙としても使
用ができる。
に説明するが、本発明は勿論これらに限定されるもので
はない。尚、実施例及び比較例において%はすべて重量
%を示す。
製した広葉樹晒クラフトパルプ100%のスラリー(パ
ルプ濃度1.0%)にパルプ絶乾重量当たり、カチオン
澱粉(王子コーンスターチ(株)製、エースK100)
0.5%、硫酸アルミニウム0.2%、アルキルケテン
ダイマー(荒川化学工業(株)製、SPK903)0.
01%を順次添加した後、針状炭酸カルシウム((有)
ニューライム研究社製、短軸径5μm、長軸径/短軸
径:14)を10%添加した。更に歩留まり向上剤(ハ
イモ(株)製、ハイモロック)を0.02%添加して2
分間攪拌した。このスラリーを固形分濃度0.5%とな
るように希釈し紙料とした。この紙料から、実験用角形
手抄きシートマシン(東西精機社製)を用いて風乾坪量
64g/m2のシートを調製した。乾燥後、20℃、6
5%RH環境下で24時間調湿したのち、実験用マシン
カレンダー(熊谷理機工業社製)を用いて線圧40kg
/cmにて2回処理し成紙を得た。
り試験を行い、品質を評価した。 (1)裂断長 JIS P8113 (2)比引き裂き強さ JIS P8116 (3)クラークこわさ JIS P8143 (4)灰分 JIS P8204 評価した結果を表1に示す。
例1と同様に成紙を調製した。得られた成紙の品質評価
結果を表1に示す。
実施例1と同様に成紙を調製した。得られた成紙の品質
評価結果を表1に示す。
例1と同様に成紙を調製した。得られた成紙の品質評価
結果を表1に示す。
シウム((有)ニューライム研究社製)を使用したこと
以外は実施例1と同様に成紙を調製した。得られた成紙
の品質評価結果を表1に示す。
酸カルシウム(奥多摩工業(株)社製、TP−121)
を使用したこと以外は実施例1と同様に成紙を調製し
た。得られた成紙の品質評価結果を表1に示す。
酸カルシウム(奥多摩工業(株)社製、TP−121)
を5%添加したこと以外は実施例1と同様に成紙を調製
した。得られた成紙の品質評価結果を表1に示す。
炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)社製、TP−12
3)を10%添加したこと以外は実施例1と同様に成紙
を調製した。得られた成紙の品質評価結果を表1に示
す。
炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)社製、TP−12
1)を20%添加したこと以外は実施例1と同様に成紙
を調製した。得られた成紙の品質評価結果を表1に示
す。
炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)社製、TP−12
1)を使用し、風乾坪量55g/m2のシートを調製し
た以外は、実施例1と同様に成紙を調製した。得られた
成紙の品質評価結果を表1に示す。
増加に伴い剛度、強度が低下する。表からわかるよう
に、本発明の紙は、灰分の増加により強度の大きな低下
をともなわず、剛度がほぼ維持されており(実施例1〜
3)、従来の炭酸カルシウムを添加した紙(比較例2、
3、5)より、剛度に優れている。また、坪量を減らし
ても(実施例4)、従来の炭酸カルシウムを添加した紙
(比較例6)との差は維持しており、前述したように紙
は緊度、灰分が異なると強度、剛度に影響を及ぼし、坪
量を減らさない従来の炭酸カルシウムを添加した紙(比
較例2)よりわずかに剛度は低下するだけである。長軸
径と短軸径の比が小さくなると、針状または柱状といえ
ども剛度向上効果は減退する(比較例1)。また、長軸
径と短軸径の比が大きくても、短軸径の小さい場合も剛
度向上効果は期待できない(比較例4)。
が内添された中性紙であって、強度低下を伴わない剛度
に優れた填料内添紙を提供するという効果を奏する。
Claims (1)
- 【請求項1】 短軸径が2〜10μmであり、且つ長軸
径(A)と短軸径(B)の比((A)/(B))が10
を超える針状又は柱状炭酸カルシウムを含有することを
特徴とする填料内添紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8574299A JP2000273793A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 填料内添紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8574299A JP2000273793A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 填料内添紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000273793A true JP2000273793A (ja) | 2000-10-03 |
Family
ID=13867310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8574299A Pending JP2000273793A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 填料内添紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000273793A (ja) |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP8574299A patent/JP2000273793A/ja active Pending
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080617 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |