JP2000273453A - 没食子酸から誘導される長鎖アルコキシ基を有するフェノール系酸化防止剤組成物 - Google Patents
没食子酸から誘導される長鎖アルコキシ基を有するフェノール系酸化防止剤組成物Info
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- JP2000273453A JP2000273453A JP11078081A JP7808199A JP2000273453A JP 2000273453 A JP2000273453 A JP 2000273453A JP 11078081 A JP11078081 A JP 11078081A JP 7808199 A JP7808199 A JP 7808199A JP 2000273453 A JP2000273453 A JP 2000273453A
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Abstract
に使用しうる組成物を提供すること。 【解決手段】一般式(1)、式(2)で示される4−ア
ルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド
および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイ
ックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式
中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、置換基を
有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキルの炭素数は
4−100である。式中R2は水素、金属、あるいは1
価カチオンである。)を含む乳化物を使用すること。
Description
る様々な親和能力を有する新規なイオン性酸化防止剤を
含む乳化物に関するものであり、乳化物の強力な酸化防
止機能として作用するものに関するものである。さらに
詳しくは長鎖アルコキシ基と親水基からなる構造を有
し、フェノール性水酸基を持つ物質を酸化防止剤として
使用した乳化物に関するものである。このものは乳化、
分散、洗浄、起泡の目的時に酸化防止の目的で工業用、
食品用、化粧品用、医薬品用などに利用できる。
明らかになりつつあり、たとえば没食子酸にはきわめて
優れた酸化防止効果があることから各種油脂等へ応用さ
れている。また油脂をエマルジョン系にするためにはt
ween20のような各種界面活性剤でその溶液を乳化
してそれを安定化している。またその保存用としてα−
トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール(BH
A)やブチルヒドロキシトルエン(BHT)のような酸
化防止剤を別途添加する必要があり、その酸化防止能の
調節には酸化防止剤の種類をかえて選定することや、そ
の添加量の増減によって制御していた。(例としてJ.
Am.Oil Chem.Soc., 74,1059
(1997)., J. Agric. Food C
hem., 44, 2619(1996)., J.
Agric.Food Chem.,45, 3738
(1997).等)しかしこの方法では酸化防止能の微
妙な調節は不可能であり、また酸化防止剤の種類が変わ
ることにより製品の物性が変化することになる。このよ
うなことから製品の物性を変化させることなく乳化物の
ための微妙な酸化防止能を調節できる機能を持つ物質や
それを含む乳化物の開発が望まれていた。
に長鎖アルコキシ基を有し、かつフェノール性水酸基を
持つことにより酸化防止剤として機能する物を用いて乳
化物を得ることを目的とするものである。またこの物質
の乳化物の油相に対する親和性を長鎖アルコキシ基の鎖
長により制御することによって乳化物の酸化防止能を自
由に制御できることを目的とする。これにより酸化防止
剤の量やその種類を変える必要が無く、酸化防止剤を含
む組成を変えることなくその酸化防止能を適切に制御で
きうる。これにより乳化、分散、洗浄、起泡の目的時に
酸化防止の目的に使用しうる物質とそれを含む乳化物を
提供することを目的とする。すなわち一般式(1)、式
(2)中R以外の芳香環構造を変えることなく、R1の
鎖長を変えることによって酸化防止剤濃度や種類に選ら
ず乳化物中で自由にその酸化防止能を制御することを目
的とする。
合として長鎖炭化水素基を含む没食子酸誘導体がその鎖
長により様々な乳化物の油相親和性を有すること、かつ
酸化防止能を有し、 その物質を使用した乳化物がa−
トコフェロールと同程度の強力な酸化防止能を有するこ
とや、その結果としてその鎖長の長さを制御することに
よってその疎水性の程度を制御でき、その鎖長の長さに
よって自由に酸化防止能が制御できることを見いだし、
本発明にいたったものである。
−アルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシ
ド および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベン
ゾイックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物
(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、置換
基を有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキルの炭素
数は4−100である。式中R2は水素、金属、あるい
は1価カチオンである。) 、及び上記本願物質を使用した乳化物に関するものであ
る。また一般式(1)、式(2)中R以外の芳香環構造
を変えることなく、R1の鎖長を変えることによって酸
化防止剤濃度や種類によらず自由にその酸化防止能を制
御することに関するものである。すなわち 1)一般式(1)、式(2)で示される4−アルコキシ
−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物を用いた乳
化物(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、
置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。アルキルの炭
素数は4−100である。式中R2は水素、金属、ある
いは1価カチオンである。)に関するものである。 2)一般式(1)、式(2)で示される4−アルコキシ
−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式中R1
は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、置換基を有して
もよいアルキル鎖を示す。 アルキルの炭素数は4−1
00である。式中R2は水素、金属、あるいは1価カチ
オンである。)を用いて乳化物中で一般式(1)、式
(2)中R1,R2以外の芳香環構造を変えることなく
R1の鎖長を変えることによって自由にその酸化防止能
を制御することに関するものである。 3)好ましくは一般式(1)、式(2)で示される4−
アルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド
および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾ
イックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物を
用いた乳化物(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝ア
ルキル、置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。 ア
ルキルの炭素数は4−16である。式中R2は水素、金
属、あるいは1価カチオンである。)に関するものであ
る。 4)好ましくは一般式(1)式(2)で示される4−ア
ルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド
および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイ
ックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式
中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、置換基を
有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキルの炭素数は
4−16である。式中R2は水素、金属、あるいは1価
カチオンである。)を用いて乳化物中で一般式(1)、
式(2)中R1,R2以外の芳香環構造を変えることな
くR1の鎖長を変えることによって自由にその酸化防止
能を制御することに関するものである。 5)一般式(1)で示される4−アルコキシ−3、5−
ジヒドロキシベンゾイックアシド および3、4−ジア
ルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックアシド誘導体の
単一物または2種以上の混合物(式中R1は直鎖アルキ
ルあるいは分枝アルキル、置換基を有してもよいアルキ
ル鎖を示す。 アルキルの炭素数は4−100である。
式中R2は水素、金属、あるいは1価カチオンであ
る。)に関するものである。 6)一般式(2)で示される4−アルコキシ−3、5−
ジヒドロキシベンゾイックアシド および3、4−ジア
ルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックアシド誘導体の
単一物または2種以上の混合物(式中R1は直鎖アルキ
ルあるいは分枝アルキル、置換基を有してもよいアルキ
ル鎖を示す。 アルキルの炭素数は4−100である。
式中R2は水素、金属、あるいは1価カチオンであ
る。)に関するものである。 5)好ましくは一般式(1)で示される4−アルコキシ
−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式中R1
はC4からC16の直鎖アルキルを示す。 式中R2は
水素、Na、Kである。)に関するものである。 6)好ましくは一般式(2)で示される4−アルコキシ
−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式中R1
はC4からC16の直鎖アルキルを示す。 式中R2は
水素、Na、Kである。)に関するものである。 7)一般式(1)で示される4−アルコキシ−3、5−
ジヒドロキシベンゾイックアシド および3、4−ジア
ルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックアシド誘導体の
単一物または2種以上の混合物の溶液(水、有機溶剤
等)(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、
置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。アルキルの炭
素数は4−100である。式中R2は水素、金属、ある
いは1価カチオンである。)に関するものである。 8)一般式(2)で示される4−アルコキシ−3、5−
ジヒドロキシベンゾイックアシド および3、4−ジア
ルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックアシド誘導体の
単一物または2種以上の混合物の溶液(水、有機溶剤
等)(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、
置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。アルキルの炭
素数は4−100である。式中R2は水素、金属、ある
いは1価カチオンである。)に関するものである。 9)好ましくは一般式(1)で示される4−アルコキシ
−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物の溶液
(水、有機溶剤等)(式中R1はC4からC16の直鎖
アルキルを示す。 式中R2は水素、Na、Kであ
る。)に関するものである。 10)好ましくは一般式(2)で示される4−アルコキ
シ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド および
3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイックア
シド誘導体の単一物または2種以上の混合物の溶液
(水、有機溶剤等)(式中R1はC4からC16の直鎖
アルキルを示す。 式中R2は水素、Na、Kであ
る。)に関するものである。 11)一般に食品などの有機物や乳化物などの製品の保
存においては酸化防止剤の量と種類の選定によって、そ
の酸化防止に有効な酸化が進行するまでの誘導期間が決
定され、この期間の長短でもって製品の有効保存期間を
決めている。この本願物質を使用した乳化物中では一般
式(1)、式(2)中R1以外の芳香環構造を変えるこ
となくR1の鎖長を変えることによって自由にその酸化
防止能を制御することが可能になる。たとえば酸化防止
剤として一般式(1)R=16物質を使用した乳化剤の
約1/2の効率の乳化剤を得るためには一般式(1)R
=12物質を使用すればよいことになる。すなわちその
酸化防止能が酸化防止剤の量と種類の選定によらず正確
に決定できる。また製品の化学的等の物性の変化は酸化
防止剤の種類を変えていないことからほぼ同一の物が得
られる。 12)このことは本願物質を使用した乳化物を塗料など
の製品として使用するとき硬化までの時間を正確に制御
できることを示す。すなわち硬化時間が正確に設定でき
る機能性塗料の調製が可能である。ことからこの本願物
質を使用する方法は産業界への応用の効果が大きい。こ
のような本願請求項の内容による方法は現在までには報
告されていない新規な方法である。
示されるこのフェノール誘導体の合成の方法には、何ら
制約はないが、たとえば次のような方法がある。すなわ
ち
応である。ここでは一般に使用されるエーテル化条件が
適用できる。たとえば直鎖アルキルブロミドが使用でき
る.使用される反応溶媒としては特に限定はないがDM
F(ジメチルホルムアミド)のような非プロトン性溶媒
などが使用できる。また炭酸カリウムのような塩基を加
える。反応温度は通常は室温から摂氏120度程度で反
応時間は数時間を要する。この反応ではカルボキシル基
が同時にエステル化される。このようにして得られた目
的化合物は種々の方法を適宜組み合わせることによって
採取、分離、精製することができる。たとえば反応液を
水に注いだあと、塩酸酸性にしエーテルで抽出後、濃縮
し蒸留あるいはクロマトグラフィーにより分離できる。
を必要により加水分解し、カルボキシル基に変換する工
程である。反応させる試薬としては水酸化ナトリウムの
ような塩基を使用することができる。反応溶媒はメタノ
ール、エタノールなどが使用することができる。反応温
度は使用する溶媒によって異なるが摂氏60度から75
度程度で反応時間は1−10時間程度で反応は完結す
る。
ルボキシル基をその塩に変換する工程である。反応させ
る試薬としては水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのよ
うな塩基を使用することができる。
に用いられるが、特にエマルジョンの酸化防止剤して優
れた効果を有する。また芳香環及び長鎖炭化水素基を有
することから油脂や樹脂に対して優れた相溶性を有す
る。すなわち水溶液や溶剤単独中でも優れた効果があ
り、使用することができる。
時に酸化防止の目的で工業用、食品用、化粧品用、医薬
品用などに酸化防止剤として利用できる。このような適
用の具体的な乳化物の例として乳液、乳化重合されたポ
リマー、潤滑油、グリース、切削油などがあげられる。
また溶液の形としては潤滑油、切削油があげられ、水溶
液としても利用できる。
キシル基を他の置換基たとえばエステル化することによ
りさらに油溶性を増加させることも可能である。またO
R基をアルキル基や他の置換基を有する炭化水素鎖に変
えることもできる。
物質の実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明は、これら実施例に限定されるものではな
い。
クチルエーテル、オクチルエステルの合成 還流冷却器をつけた100mlの三口フラスコに没食子
酸5.64g(30mmol)をN、N−ジメチルホル
ムアミド53mlに溶かし無水炭酸カリウム15gを加
えた。激しく撹拌しながら100℃に加熱したあとn−
オクチルブロミド11.7g(61mmol)を15分
間で滴下した。
濾過し液相に水を加えた後エーテル抽出した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、濃縮し、ついでシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で分取して下
記式
13mmol 収率37.9%) 下記式
0mmol 収率10.7%)を得た。
トルデータ 無色液体 IR(neat、cm−1):3524
(OH)、3404(OH)、3082、2959−2
856、1693(C=O)1599、1522、14
52、1396、1348、1251(C−O)、11
80、1057、773。 1H NMR(90MHz
CDCl3) δ)7.27 (s、2H、Ar)、
5.70 (br、2H、OH)、4.27 (t、2
H、COOCH2−)、4.16 (t、2H、OCH
2−)、1.65 (br、4H、OCH2CH2−
andCOOCH2CH2−)、1.31 (s、16
H、−CH2−)、0.89 (m、6H、CH3)。
ルデータ 無色固体 mp53.7−58.0℃ IR(KB
r、cm−1):3447(OH)、3127、295
9−2853、1701(C=O)、1591、150
6、1468、1404、1359、1230、116
9、1101、765. 1H NMR(90MHz
CDCl3)δ)7.12 (m、2H、Ar)、5.
70 (br、1H、OH)、4.27 (m、2H、
COOCH2−)、4.06 (m、4H、OCH2
−)、1.71 (br、6H、OCH2CH2− a
ndCOOCH2CH2−)、1.24 (s、24
H、−CH2−)、0.81 (m、9H、CH3)。
分解による酸の合成 還流冷却器をつけた100mlの三口フラスコに(化
3)で示される没食子酸オクチルエーテル、エステル
0.951g(0.582mmol)をエタノール2
2.3mlに溶かし0.1M NaOH水溶液18.6
mlを加えた。還流下11時間保った後、塩酸酸性にし
固体を濾過して下記式
(2置換体)0.22g(0.56mmol)収率9
5.9%を得た。
(0.47mmol)収率81.1%を得た。
ーテルのスペクトルデータ 無色針状結晶 mp67.9−68.5℃ IR
(KBr、cm−1):3493(OH)、3074、
2957−2855、2656、2602、2519、
1695(C=O)、1597、1510、1466、
1448、1423、1392、1346、1278、
1226、1174、1126、1103、1005、
978、956、871、769、727、657、6
07。1HNMR(90MHz d6−DMSO+CD
Cl3)δ)9.26(br、1H、OH)、7.04
(d、2H、Ar)、3.94 (t、4H、OCH
2−)、1.67 (br、4H、OCH2CH2
−)、1.27 (s、24H、−CH2−)、0.8
6 (t、6H、CH3)。
水分解による酸の合成 還流冷却器をつけた100mlの三口フラスコに(化
2)で示される没食子酸モノオクチルエーテル、エステ
ル0.35g(0.87mmol)をメタノール33m
lに溶かし0.1M NaOH水溶液28mlを加え
た。6.5時間環還流した後、塩酸酸性にしジクロロメ
タンで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮
して下記式
(1置換体)0.21g(0.70mmol)収率8
3.5%を得た。ヘキサン−CH2Cl2から再結晶し
て0.17g(0.56mmol)収率66.8%を得
た。
エーテルのスペクトルデータ 無色板状結晶 mp124.2−125.5℃ I
R(KBr、cm−1):3402(OH)、328
1、3076、2953−2855、2664、259
6、2507、1701(C=O)、1601、152
2、1504、1435、1392、1346、126
3、1182、1113、1093、1049、103
3、983、954、873、769、721。 1H
NMR(90MHz d6−DMSO+CDCl3)
δ)9.14 (br、2H、OH)、6.91
(s、2H、Ar)、3.94 (t、2H、OCH2
−)、1.66 (t、2H、OCH2CH2−)、
1.27 (s、12H、−CH2−)、0.86
(t、3H、CH3)。
(化4)で示される没食子酸ジオクチルエーテル1
0.7mg(0.027mol)に0.01N NaO
H 1.35ml(当モル量)を加え濃縮乾固して
オクチルエーテルのスペクトルデータ無色固体 IR
(KBr、cm−1):3192、2957、292
4、2855、1587、1556(C=O)、152
0、1469、1414、1383、1271、122
4、1190、1095、979、968、875、7
87.
のナトリウム塩の合成(化5)で示される没食子酸オク
チルエーテル4.8mg(0.017mmol)に0.
01N NaOH 0.85ml(当モル量)を加え濃
縮乾固して
ノオクチルエーテルのスペクトルデータ 無色固体 IR(KBr、cm−1):3520、3
150、2957、2926、2856、2729、1
668、1554(C=O)、1394、1192、1
051、968、877、794、761、721、6
55、553、461。
示されるこのフェノール誘導体を用いた乳化物の製法に
は、何ら制約はないが、たとえば次のような方法があ
る。すなわち
エタノール溶液2.0mlに油分として2.5%リノー
ル酸含有エタノール溶液2.0mlと0.05Mリン酸
緩衝液4.0ml(pH7.0)と水2mlを20ml
のネジ口試験管に入れホモジナイザーで5分間分散させ
た.乳化物の安定性の結果を(表1)に示す。乳化物は
6日後でも分離せず良好な安定性を有した。
分散をしていることは明らかである。またリノール酸の
みならず他の油脂たとえば綿実油、機械油などにも同様
な分散効果を得た。
拌、プロペラ撹拌などの機械撹拌の他、超音波など、他
の撹拌手段を用いてもよい。乳化物組成としては溶剤/
水系、水/溶剤系のどちらでもよく、混合する順序を問
わない。油分としてはリノール酸を始め綿実油、鉱油な
ど種類を問わない。またこの溶液に他の成分を添加し新
たな機能を発現させることも可能である。
化水素基を1あるいは2個含む没食子酸誘導体が、その
鎖長により様々な乳化物の油相親和性を有することや、
その結果としてその鎖長の長さを制御することによって
その疎水性の程度を制御でき、自由に酸化防止能が制御
できることを見いだした。この試験法としてこれら本願
式(1)、式(2)物質を規定濃度での水溶液を25℃
においてウイルヘルミー法で表面張力を測定し、その値
でもってその物質の疎水性の程度として評価した。次に
各々の物質の疎水性(表面張力値)を(表2)に示す。
がその鎖長によって様々な表面張力を有すること、すな
わち様々な疎水性を有することは明らかである。このこ
とは乳化物に対する様々な親和性を有することを示して
いる。
を抑制する程度を評価する方法を用いた。即ち、被検物
のエタノール溶液2.0mlに2.5%リノール酸含有
エタノール溶液2.0mlと0.05Mリン酸緩衝液
4.0ml(pH7.0)と水2mlを20mlのネジ
口試験管に入れ40℃の恒温糟中に遮光保存した。この
際ブランクとして試料溶媒を試料の代わりに添加したも
のを同条件下で保存した。なお被検物の最終濃度は0.
005%にした。また比較物質としてa−トコフェロー
ル、BHA、BHTについても検討した。保存期間中、
反応液を経時的にサンプリングし、生成した過酸化物を
イソチオシアネート法(ロダン鉄法)で定量した。
有無を調べた。1週間後における生成過酸化脂質量(5
00nmでの吸光度)の結果を(図1)に示した。縦軸
は物質の種類、横軸は生成する過酸化物価 (ペルオキ
シドバリュー)を示す。
質はリノール酸に対する抗酸化作用が認められたが、特
に側鎖の長いものあるいは2鎖型のものはa−トコフェ
ロールに匹敵する強力な酸化防止剤であることがわか
る。
(1)、式(2)物質の物質を含む乳化物は安定であり
かつリノール酸に対する抗酸化作用が認められることは
明らかである。
含む有機溶媒,水溶液も同様な抗酸化作用を示しその効
果を利用できることが容易に考えられる。
物質のR1,R2以外の芳香環構造を変えることなくR
1の鎖長のみを変えることにより、酸化防止剤の濃度を
変えることなしにその酸化防止能を自由に制御すること
ができることは明らかである。
持つ物質を提供すること、すなわち安定な乳化、起泡、
洗浄、分散時にα−トコフェロールに匹敵するような強
力な酸化防止作用が期待出る。またそれを使用した乳化
物はリノール酸のみならず他の油脂を含む系においても
良好な乳化、分散とα−トコフェロールに匹敵するよう
な強力な酸化防止作用が期待出る。また本願物質の鎖長
を変えることによって自由に酸化防止能を制御すること
ができることは明らかである。このことは従来の酸化防
止剤では不可能であった新しい製品の製造も可能とな
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】一般式(1)、式(2)で示される4−ア
ルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド
および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイ
ックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物を用
いた乳化物(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アル
キル、置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。 アル
キルの炭素数は4−100である。式中R2は水素、金
属、あるいは1価カチオンである。) - 【請求項2】一般式(1)、式(2)で示される4−ア
ルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイックアシド
および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキシベンゾイ
ックアシド誘導体の単一物または2種以上の混合物(式
中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキル、置換基を
有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキルの炭素数は
4−100である。式中R2は水素、金属、あるいは1
価カチオンである。)を用いて乳化物中で一般式
(1)、式(2)中R1,R2以外の芳香環構造を変え
ることなくR1の鎖長を変えることによって自由にその
酸化防止能を制御すること。 - 【請求項3】好ましくは一般式(1)、式(2)で示さ
れる4−アルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイッ
クアシド および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキ
シベンゾイックアシド誘導体の単一物または2種以上の
混合物(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキ
ル、置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキ
ルの炭素数は4−16である。式中R2は水素、金属、
あるいは1価カチオンである。)を用いた乳化物。 - 【請求項4】好ましくは一般式(1)、式(2)で示さ
れる4−アルコキシ−3、5−ジヒドロキシベンゾイッ
クアシド および3、4−ジアルコキシ−5−ヒドロキ
シベンゾイックアシド誘導体の単一物または2種以上の
混合物(式中R1は直鎖アルキルあるいは分枝アルキ
ル、置換基を有してもよいアルキル鎖を示す。 アルキ
ルの炭素数は4−16である。式中R2は水素、金属、
あるいは1価カチオンである。)を用いて乳化物中で一
般式(1)、式(2)中R以外の芳香環構造を変えるこ
となくRの鎖長を変えることによって自由にその酸化防
止能を制御すること。 【化1】
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---|---|---|---|
JP07808199A JP3543064B2 (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 没食子酸から誘導される長鎖アルコキシ基を有するフェノール系酸化防止剤組成物 |
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JP07808199A JP3543064B2 (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | 没食子酸から誘導される長鎖アルコキシ基を有するフェノール系酸化防止剤組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040019806A (ko) * | 2002-08-30 | 2004-03-06 | 박근형 | 항산화 활성을 갖는 4-하이드록시벤조산,4-하이드록시-3-메톡시벤조산, 3,4-디하이드록시벤조산,3,4,5-트리하이드록시벤조산, 3,4-디하이드록시시나믹산등의 천연 항산화 활성물질을 포함한 항산화 기능을 갖는복분자착즙조제물 및 제조방법 |
-
1999
- 1999-03-23 JP JP07808199A patent/JP3543064B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20040019806A (ko) * | 2002-08-30 | 2004-03-06 | 박근형 | 항산화 활성을 갖는 4-하이드록시벤조산,4-하이드록시-3-메톡시벤조산, 3,4-디하이드록시벤조산,3,4,5-트리하이드록시벤조산, 3,4-디하이드록시시나믹산등의 천연 항산화 활성물질을 포함한 항산화 기능을 갖는복분자착즙조제물 및 제조방법 |
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