JP2000273062A - ハイドロキノン類の製造方法 - Google Patents

ハイドロキノン類の製造方法

Info

Publication number
JP2000273062A
JP2000273062A JP11079358A JP7935899A JP2000273062A JP 2000273062 A JP2000273062 A JP 2000273062A JP 11079358 A JP11079358 A JP 11079358A JP 7935899 A JP7935899 A JP 7935899A JP 2000273062 A JP2000273062 A JP 2000273062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
alkyl group
group
formula
hydroquinone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11079358A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Sato
秀顕 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP11079358A priority Critical patent/JP2000273062A/ja
Publication of JP2000273062A publication Critical patent/JP2000273062A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アシルハイドロキノン類から対応するハイド
ロキノン類を安価で大量にかつ収率よく製造することが
できる方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表わされる化合物を金属
塩の存在下、水素化ホウ素ナトリウムで還元して一般式
(II)で表わされるハイドロキノン類の製造方法。
(式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して水素原子、
アルキル基、置換アルキル基を表わし、互いに連結して
環を形成していてもよい。R1、R2、R3の内の二つ以
上が同時に水素原子を表わすことはない。nは1から4の
整数を、R4は水素原子または置換基を表わす。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真用機能性素材お
よびその合成中間体、または医薬、農薬の合成中間体と
して有用なハイドロキノン類の製造法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ハイドロキノン類は写真感光材料中に添
加されて混色防止、ステイン防止等の画質改良用素材と
して多量に用いられている。また、その酸化還元能を利
用して画像形成用の素材としても汎用されている。
【0003】近年の写真高画質化の進展には、今まで以
上の画質改良効果を持った新規なハイドロキノン類の開
発が大きな役割を占めており、これまでの手法では合成
が困難とされてきた新規なハイドロキノン類を安価に、
大量に製造できる合成法の開発が望まれていた。
【0004】本発明者らはハイドロキノン類の合成法に
ついて鋭意検討したところ、従来の合成法では還元が困
難とされている立体障害の大きい置換基を有するアシル
ハイドロキノン類を還元してハイドロキノン類へ導く方
法を見出した。本発明は金属塩の存在下、水素化ホウ素
ナトリウムでアシルハイドロキノン類を還元する手法に
関するものである。同様の反応条件はSynthesis ,1987
年 ,736頁に記載されてはいるが、立体障害の大きな
置換基を持つ化合物に適用した例はない。また、金属塩
の代わりにトリフルオロ酢酸を用いる方法がSynthesis
,1977年 ,172 頁に記載されているが、強酸である
トリフルオロ酢酸は扱いにくいという欠点がある。ま
た、金属触媒の存在下、接触水素添加反応でアシルハイ
ドロキノン類を還元する方法は非常によく知られている
が、この条件を立体障害の大きなアシルハイドロキノン
類に適用した場合、芳香環の還元も同時に進行し、目的
とするハイドロキノン類を収率良く得ることは難しい。
従って本発明以前には立体障害の大きなアシルハイドロ
キノン類を収率よく還元する方法は知られておらず、こ
のようなアシルハイドロキノン類の還元で対応するハイ
ドロキノン類を安価で大量にかつ収率よく製造する合成
法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はアシル
ハイドロキノン類から対応するハイドロキノン類を安価
で大量にかつ収率よく製造することができる方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
見地からアシルハイドロキノン類の還元反応を種々検討
し、本発明を完成するに至った。本発明の目的は以下に
記載の製造方法により達成された。下記一般式(I)で
表わされる化合物を金属塩の存在下、水素化ホウ素ナト
リウムで還元することを特徴とする下記一般式(II)
で表わされるハイドロキノン類の製造方法。
【0007】
【化2】
【0008】一般式(I)および(II)において、R
1、R2、R3はそれぞれ独立して水素、アルキル基、置
換アルキル基を表わすがR1、R2、R3の内の二つ以上
が同時に水素を表わすことはない。また、R1、R2、R
3は互いに連結して環を形成していてもよい。nは1から
4の整数を表わす。R4は水素原子または置換基を表わ
す。nが2から4の場合、複数の−COC(R1
(R2)(R3)は同じでも異なっていてもよい。また n
が2以下の場合、複数のR4は同じでも異なっていても
よく、互いに連結して環を形成していてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(I)および(II)において、R1
2、R3はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、置
換アルキル基を表わす。ここで、アルキル基としては、
炭素数1から25のアルキル基 (例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、s-
ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル、n-
オクチル、4-メチルヘキシル、4-メチルオクチル、2,2,
4-トリメチルブチル、2,2,4-トリメチルヘキシルなど)
等が挙げられる。また、置換アルキル基としては、炭素
数1から15の置換アルキル基 (例えば、ヒドロキシメチ
ル、ヒドロキシエチル、クロロメチル、2-ブロモエチ
ル、メルカプトメチル、アミノメチル、3-アミノプロピ
ル、カルボキシメチル、トリフルオロメチル、ベンジ
ル、ピリジルメチル、インドールメチル、キノリンメチ
ル、フェニルスルホニルメチルなど)等が挙げられる。
置換アルキル基の置換基としては、以下に示すR4で規
定される置換基が挙げられ、好ましくはアルキル基、ア
リール基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メ
ルカプト基、スルホニル基、アミノ基、アルキルアミノ
基、アリールアミノ基、カルボキシ基であり、特にアル
キル基、アリール基、複素環基、ヒドロキシ基、メルカ
プト基、アミノ基が好ましい。
【0010】また、R1、R2、R3の内の二つ以上が同
時に水素原子を表わすことはない。R1、R2、R3は互
いに連結して炭素数3から15の飽和環を形成していても
よく、これらの飽和環の例としては、例えばシクロプロ
ピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカリル、ア
ダマンチルなどが挙げられる。これらはさらに上記のア
ルキル基、置換アルキル基で置換されていてもよい。
【0011】R4 は水素原子または置換基を表し、置換
基としては、炭素数1から30のアルキル基 (例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-
ブチル、s-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、シクロヘ
キシル、n-オクチル、4-メチルヘキシル、4-メチルオク
チル、2,2,4-トリメチルブチル、2,2,4-トリメチルヘキ
シルなど)、炭素数1から20の置換アルキル基 (例え
ば、2-ヒドロキシエチル、クロロメチル、2-ブロモエチ
ル、メルカプトメチル、アミノメチル、カルボキシメチ
ル、トリフルオロメチル、ベンジル、2-フェニルエチ
ル、ドデシルチオメチル、ピリジルメチル、インドール
メチル、キノリンメチル、フェニルスルホニルメチルな
ど)、炭素数6から22のアリール基(例えば、フェニル、
ナフチル、アントラニルなど)、炭素数6から30の置換
アリール基 (例えば、4-t-ブチルフェニル、4-t-オクチ
ルフェニル、2,4-ジ-t-アミル、メシチル、ヒドロキシ
ルナフチルなど)、炭素数4から10の複素環基 (例えば、
2-ピリジル、2-キノリル、2-チエニル、2-ピロリルな
ど)、炭素数1から20のアルキルチオ基(例えば、メチル
チオ、エチルチオ、t-ブチルチオ、 n-オクチルチオ、n
-ペンタデシルチオなど)、炭素数1から18のアルキルア
ミノ基(例えば、メチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、t
-ブチルアミノ、N,N-ジ-n-ブチルアミノ、メチルエチル
アミノ、N,N-ジ-n-オクチルアミノなど)、炭素数6から3
0のアリールアミノ基(例えば、アミノフェニル、アミ
ノナフチルなど)、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素な
ど)、ヒドロキシ基、無置換アミノ基、カルボキシル基
などが挙げられる。これらの置換基はさらに上記に例示
した置換基を有していてもよい。
【0012】一般式(I)および(II)において、n
が2から4の場合、複数の−COC(R1)(R2)(R
3)は同じでも異なっていてもよい。また、nが2以下の
場合、二つ以上のR4は同じでも異なっていてもよく、
互いに連結して炭素数1から20の環を形成していてもよ
い。例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボ
ルニルなどの飽和環、フェニル、ナフチル、ピリジル、
イミダゾリルなどの芳香環を形成してもよい。この環は
上記のR4で例示したような置換基を有していてもよ
い。
【0013】本発明の一般式(I)および(II)で表
わされるR1、R2、R3として好ましいものは水素原
子、炭素数1から15のアルキル基(より好ましくは炭素
数1から10のアルキル基)、炭素数1から10の置換アル
キル基(より好ましくは炭素数1から8の置換アルキル
基)で、R1、R2、R3の内の一つが水素原子である化
合物である。さらに好ましくはR1、R2,R3のうち、
いずれか一つが水素原子で、かつ他の二つが炭素数1か
ら10のアルキル基である化合物である。
【0014】R1、R2、R3の組み合わせとして好まし
いものは上記記載のR1、R2、R3より選択される組み
合わせであるが、特に好ましい組み合わせを以下に列記
する。しかし、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0015】
【化3】
【0016】R4として好ましいのは、水素原子、炭素
数1から15のアルキル基(より好ましくは炭素数1から1
0のアルキル基)、炭素数1から10の置換アルキル基
(より好ましくは1から8の置換アルキル基)、炭素数6
から20のアリール基(より好ましくは炭素数6から15の
アリール基)、炭素数6から25の置換アリール基(より
好ましくは、炭素数6から18の置換アリール基)、炭素
数1から18のアルキルチオ基(より好ましくは炭素数1か
ら15のアルキルチオ基)、塩素、臭素、ヒドロキシ基、
カルボキシル基、無置換アミノ基である。さらに好まし
いR4としては水素原子、炭素数1から8のアルキル基
であり、特に好ましくは水素原子である。nは3以下の整
数が好ましく、より好ましくは1または2であり、特に1
が好ましい。
【0017】次に一般式(I)および(II)で表わさ
れる化合物の具体例を列記するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。ここで、一般式I−1、I−
2、・・・・・に対応する化合物をそれぞれ一般式II
−1、II−2、・・・・・ に示している。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】本発明の金属塩とは、金属イオン部分がア
ルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム
など)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カリ
ウム、バリウムなど)、または典型金属(例えばホウ素、
アルミニウムなど) から選択される少なくとも1種の金
属のイオンがハロゲンイオン(例えば、塩素イオン、臭
素イオン、ヨウ素イオンなど)と塩形成したものを表わ
す。以下に金属塩の具体例を列記するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0024】
【化9】
【0025】このうち、本発明の金属塩として好ましい
のはLiBr、LiCl、MgCl2、CaCl2、AlCl 3であるが、より
好ましくはMgCl2、AlCl3であり、特に好ましいのはAlCl
3である。本発明において一般式(I)で表わされるア
シルハイドロキノン類に対して用いる金属塩の反応モル
比は好ましくは20〜1倍であるが、より好ましくは15〜3
倍であり、特に好ましくは12〜5倍である。一般式
(I)で表わされるアシルハイドロキノン類に対して用
いる水素化ホウ素ナトリウムのモル比は好ましくは25〜
1倍であるが、より好ましくは20〜5倍であり、特に好ま
しくは15〜7倍である。
【0026】本発明で用いる金属塩と水素化ホウ素ナト
リウムのモル比は一般式(I)で表わされるアシルハイ
ドロキノン類に対して好ましくは20:25〜1:1であるが、
より好ましくは15:20〜3:5であり、特に好ましくは12:1
5〜5:7である。反応溶媒としてはテトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジグリム、1,2-ジメトキシエタン、ジエチ
ルエーテル、n-ジブチルエーテル、トリグリムなどのエ
ーテル類が好ましい。より好ましくはテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジグリムであり、特に好ましいのはテ
トラヒドロフランである。これらは任意の比で混合して
用いることもできる。
【0027】反応溶媒の量は一般式(I)で表わされる
アシルハイドロキノン類に対して1〜20倍量用いるのが
適当であるが、好ましくは1〜17倍量、より好ましくは3
〜15倍量である。反応温度は溶媒にもよるが好ましくは
30〜180℃、より好ましくは50℃〜150℃、特に好ましく
は60℃〜120℃である。反応時間はシリカゲル薄層クロ
マトグラフィーなどの検出手段で、反応進行を確認して
決定するが、好ましくは15分〜6時間、より好ましく
は30分〜5時間,特に好ましくは1時間〜4時間であ
る。試薬類の添加方法としては金属塩を溶媒中に懸濁
し、水素化ホウ素ナトリウムを添加して、最後に一般式
(I)で表わされるアシルハイドロキノン類を溶媒に溶
解し、添加して加熱する方法と、一般式(I)で表わさ
れるアシルハイドロキノン類を溶媒に溶解して金属塩を
添加、最後に水素化ホウ素ナトリウムを添加して加熱す
る方法があるが、前者の方法が好ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0029】(実施例1)例示化合物II−4の合成 テトラヒドロフラン(140ml) を氷浴にて内温5 ℃まで冷
却した。これに塩化アルミニウム (77.68 g、0.58 mol)
を分割添加し、発熱が収まったことを確認して水素化
ホウ素ナトリウム (22.03 g、0.58 mol) を分割添加し
た。この反応液に2-(2-ヘキシルデカノイル)-ハイドロ
キノン (例示化合物I-4、19.40 g、0.058 mol)を40 ml
のテトラヒドロフランに溶解して滴下した。氷浴を除去
した後、加熱を開始し、還流条件下3時間撹拌した。反
応の終了を薄層クロマトグラフィーにて確認した後、30
℃まで冷却しアセトン50 mlを滴下し得られた反応溶液
を氷水400 gに投入した。さらに酢酸エチル200 mlを投
入して有機相と水相を分離した後、得られた有機相を水
(100 ml)で二回、希塩酸 (100 ml) で一回、飽和食塩水
(100 ml) で一回洗浄し硫酸マグネシウム (20 g) で乾
燥した。硫酸マグネシウムをろ過後、減圧にて溶媒を溜
去し濃縮して得られた油状物をメタノール (300 ml) に
溶解した。この溶液を5℃まで氷冷し、水 (150 ml) を
添加して氷冷したまま1時間撹拌した。得られた粗結晶
をろ集し水洗した後、さらにメタノール (150ml)と水
(75 ml)で再結晶して例示化合物II−4を13.57g (0.04
1 mol、収率70%、HPLCによる純度85%)得た。得られた化
合物はNMRスペクトル、MASSスペクトルにて同定した。
【0030】NMR(CDCl3):0.89 (6H,t, J=6.9Hz)、1.25
(24H,s)、1.65(1H br.)、2.46(2H,d,J=9.7Hz)、4.29(1
H,s)、4.47(1H,s)、6.48-6.70(5H,m) MASS:334 (M+1) 融点:79〜82℃
【0031】(実施例2)例示化合物II−6の合成 実施例1と同様の手順で2-シクロヘキシルカルボニルハ
イドロキノン(例示化合物I−6、11.87g、0.054mol) か
ら例示化合物II−6 (8.21 g、0.040 mol、収率 74%)
へ導いた。
【0032】(実施例3)例示化合物II−11の合成 実施例1と同様の手順で2-[2-(2,4,4-トリメチルブチ
ル)-4,6,6-トリメチルオクタノイル]-5-t-ブチルハイ
ドロキノン(例示化合物I-11、12.88 g、0.034 mol)か
ら例示化合物II−11 (9.55 g、0.026 mol、収率77%)
へ導いた。
【0033】(比較例)接触水素添加反応を用いた例示
化合物II-4の合成 耐圧反応容器に2-(2-ヘキシルデカノイル)-ハイドロキ
ノン (例示化合物I−4、1.25 g、3.59 mmol)と酢酸 (4
ml)、t-ブチルアルコール (6 ml) の混合溶媒を添加し
て溶解した。10% パラジウム−炭素触媒 (0.1 g)を添加
して耐圧反応容器の蓋を閉じ、10気圧の水素を充填して
は排出を三度繰り返して反応容器内を水素雰囲気下とし
た。さらに10気圧の水素を充填した後70℃まで加熱、そ
のまま4時間攪拌した。室温まで放冷した後、容器内の
水素を窒素で置換し、1気圧に戻してから蓋を開いた。
得られた反応溶液をセライトろ過してパラジウム触媒を
除いた後、薄層クロマトグラフィーにて反応を確認した
ところ、種々雑多な生成物の混合物であり、さらに原料
の残留も確認できた。HPLCにて目的還元反応の進行率を
算出したところ42% であった。以上のようにパラジウム
−炭素触媒を用いた接触水素添加反応では目的物の純度
は著しく低い。この例から本発明の有効性が示された。
【0034】
【発明の効果】本発明により、これまで還元が困難であ
った立体障害の大きなアシルハイドロキノン類を安価で
大量にかつ収率よく還元することが可能になった。本発
明により、写真用の画質改良素材として極めて有用であ
るのみならず、医薬、農薬の合成中間体としても利用価
値が高い、嵩高い置換基を持ったハイドロキノン類が容
易に製造可能になった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物を
    金属塩の存在下、水素化ホウ素ナトリウムで還元するこ
    とを特徴とする下記一般式(II)で表わされることを
    特徴とするハイドロキノン類の製造方法。 【化1】 一般式(I)および(II)において、R1、R2、R3
    はそれぞれ独立して水素原子、アルキル基、置換アルキ
    ル基を表わすがR1、R2、R3の内の二つ以上が同時に
    水素原子を表わすことはない。また、R1、R2、R3
    互いに連結して環を形成していてもよい。nは1から4の
    整数を表わす。R4は水素原子または置換基を表わす。
    nが2から4の場合、複数の−COC(R1)(R2
    (R3)は同じでも異なっていてもよい。また、nが2以
    下の場合、複数のR4は同じでも異なっていてもよく、
    互いに連結して環を形成していてもよい。
JP11079358A 1999-03-24 1999-03-24 ハイドロキノン類の製造方法 Pending JP2000273062A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11079358A JP2000273062A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 ハイドロキノン類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11079358A JP2000273062A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 ハイドロキノン類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000273062A true JP2000273062A (ja) 2000-10-03

Family

ID=13687686

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11079358A Pending JP2000273062A (ja) 1999-03-24 1999-03-24 ハイドロキノン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000273062A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513503A (ja) * 2003-07-08 2009-04-02 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 化粧有効成分の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513503A (ja) * 2003-07-08 2009-04-02 ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ 化粧有効成分の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3485227B2 (ja) 置換ベンゼンジチオール金属錯体およびその製造方法
AU2003218994B2 (en) Process for the manufacture of HMG-CoA reductase inhibitory mevalonic acid derivatives
JP3173602B2 (ja) エンイン誘導体の新規製造中間体及びその製造法
CN110204464B (zh) 一种芳基叔磺酰胺类化合物的合成方法
JP2000273062A (ja) ハイドロキノン類の製造方法
US6486347B2 (en) Preparation of phosphine ligands
JP4599169B2 (ja) シクロオルガニルホスファンおよびジ(アルカリ金属/アルカリ土類金属)オリゴホスファンジイドの合成方法
JP4512100B2 (ja) 置換ベンゾピラン化合物の製造方法
EP0713865B1 (fr) Dérivés d'acide 2-aminobenzènesulfonique et de chlorure de 2-aminobenzènesulfonyle, leur préparation et leur utilisation comme intermédiaires de synthèse
JP3646224B2 (ja) ベンゾイルアセトニトリル誘導体の製造方法
JP2023530761A (ja) 1,4-二置換ピリダジン化合物を製造するためのプロセス
JPH07206816A (ja) 2,4,5−トリブロモピロール−3−カルボニトリルの調製方法
JP3646225B2 (ja) 芳香族エステル誘導体及びその中間体並びにそれらの製造方法
KR100639705B1 (ko) 1-메톡시-2-데옥시-엘-리보스의 제조방법
JPH01216965A (ja) 2−アルコキシブロピオン酸アミド誘導体の製造方法
JP2737304B2 (ja) キラルなフェロセン誘導体
JPH04224525A (ja) 9,9−ジアルキルフルオレンの製造方法
JP4475901B2 (ja) 3−アセチルチオフェン類の製造方法
JP2946678B2 (ja) キラルなフェロセン誘導体
JPH052673B2 (ja)
JPH03176463A (ja) ピロリジノール誘導体およびその製法
JPS5946234A (ja) 光学活性アルコ−ルの製造方法
EP1700838A1 (en) A process for the preparation of coenzyme Q10
JPH09227532A (ja) 2−ニトロイミノヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン類の製造法
KR20090061511A (ko) 퓨란 유도체와 은 촉매를 이용한 이의 제조방법