JP2000272491A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

車両の挙動制御装置

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JP2000272491A
JP2000272491A JP11082429A JP8242999A JP2000272491A JP 2000272491 A JP2000272491 A JP 2000272491A JP 11082429 A JP11082429 A JP 11082429A JP 8242999 A JP8242999 A JP 8242999A JP 2000272491 A JP2000272491 A JP 2000272491A
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JP
Japan
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sensor
control
vehicle
yaw rate
scs
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JP11082429A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Tsuyama
俊明 津山
Hirozumi Eki
啓純 益
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】センサの劣化などによる故障検出が判定しにく
い場合での検出精度を高める。 【解決手段】ステップT66で各ゲインGδr、Gδ
y、Gryを相互に比較してセンサ故障の可能性が高い
ことを推定した後に、ステップT76でドリフトアウト
の走行姿勢で、舵角センサのセンサ生値(出力値)の変
化量Δθsが大きく、ステップT78、80でヨーレー
トセンサのセンサ生値の変化量Δrs或いは横方向加速
度センサのセンサ生値の変化量Δysが小さいならば、
ステップT82でセンサが劣化していると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、走行中の
車両の横滑りやスピンを抑制するための車両の姿勢制御
に用いられるヨーレートセンサや横方向加速度センサ等
の異常を検出する車両の挙動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、走行中の車両のヨーレートや
ステアリング舵角等の車両状態量を検出して、コーナリ
ング時や緊急の障害物回避時や路面状況急変時等に車両
の横滑りやスピンを抑制する姿勢制御装置が数多く提案
されている。
【0003】この姿勢制御装置は、ヨーレートやステア
リング舵角等のセンサ出力値から車両の走行姿勢を検出
するが、制御サイクルが約600msecと高速であるためセ
ンサの信頼性が姿勢制御に直接影響することになる。
【0004】そこで、従来のセンサの故障診断(フェイ
ルセーフ)では、センサの生値を常時比較してセンサの
異常を検出し、センサ異常と判定した場合に、その異常
が性能上、安全上大きな問題とならないように補正する
という考え方が一般的である。
【0005】また、特開平10−10152号公報に
は、ヨーレート以外のステアリング舵角等の運動パラメ
ータにより算出される基準ヨーレートの変動率と、実ヨ
ーレートの変動率との比較に基づいて、ヨーレートセン
サの異常原因(例えば、固着や断線)を判定する手法が
開示されている。
【0006】更に、本願発明者は、特願平10−219
401号にて、パラメータ同定を用いたセンサの異常検
出手法として、車両のヨーレート、横方向加速度、ステ
アリング舵角の各センサ出力値から、少なくとも2つの
センサに関連する関連式に適用されるパラメータを同定
し、この同定されたパラメータからステアリング舵角か
らヨーレートのゲインGδr、ステアリング舵角から横
方向加速度のゲインGδy、ヨーレートから横方向加速
度のゲインGryを演算し、各ゲインを相互に比較する
ことによりセンサの異常を検出するものを提案してい
る。
【0007】そして、本願発明者は、特願平9−813
60号にて、姿勢制御の故障時に姿勢制御を規制した上
で継続するものを提案し、特願平9−334481号に
て姿勢制御の故障時に姿勢制御を規制した上で継続、中
止、警告のいずれかを選択するものを提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
センサの故障診断では、故障判定に数秒から数十秒の時
間がかかるため、センサ異常の発見の遅れなどに対して
余裕が少ない車両の姿勢制御の場合には、センサ異常に
より車両挙動が急変して不安定状態に陥る場合がある。
【0009】また、本願発明者の提案では、例えばヨー
レートセンサが劣化していると、実際にステアリングが
操作されていてもヨーレートセンサの検出値が小さいの
で、ステアリング舵角からヨーレートのゲインGδrと
ヨーレートから横方向加速度のゲインGryが共に小さ
い値を示し、各ゲインを相互に比較してもセンサの異常
を検出できないという不都合がある。
【0010】また、通常の姿勢制御においても、ヨーレ
ートセンサが劣化していると、実際にステアリングが操
作されていてもヨーレートセンサの検出値が小さいの
で、車両がドリフトアウトが発生していると誤判定して
姿勢制御を実行してしまう可能性がある。
【0011】本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、そ
の目的は、センサ異常を素早く検出でき、特にセンサの
劣化などによる故障検出が判定しにくい場合での検出精
度を高め、誤判定により姿勢制御が不安定になるのを防
止する車両の挙動制御装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、目的
を達成するために、本発明の車両の挙動制御装置は、以
下の構成を備える。即ち、車両の走行姿勢が目標姿勢か
ら逸脱した時に、該走行姿勢を目標姿勢に収束させる姿
勢制御を実行する車両の挙動制御装置において、車両旋
回時の運動量に関する値を検出するセンサと、前記セン
サの検出値に基づいて該センサが異常であると推定し、
その後該センサが異常であることを判定する異常判定手
段とを備え、前記姿勢制御中に、前記異常判定手段によ
り前記センサが異常と推定された場合、該姿勢制御に対
して第1の補正を行ない、その後該センサが異常である
と判定された場合、該第1の補正より制御内容が抑制さ
れた第2の補正を行う。
【0013】また、好ましくは、前記異常判定手段は、
少なくとも2つのセンサに関連する関連式に基づいてセ
ンサ異常を推定する。
【0014】また、好ましくは、前記異常判定手段は、
前記関連式に基づいてセンサ異常を推定した後、前記セ
ンサの出力値の変化量が所定値以上ならば異常であると
判定する。
【0015】また、好ましくは、前記第1及び第2の補
正は、ドリフトアウトを抑制するための姿勢制御中に前
記センサが異常であると推定又は判定された時に実行さ
れる。
【0016】また、好ましくは、前記第2の補正が行わ
れた場合は、前記姿勢制御とは別にトルク抑制制御を実
行する。
【0017】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、姿勢制御中に、センサが異常と推定された場合、姿
勢制御に対して第1の補正を行ない、その後センサが異
常であると判定された場合、第1の補正より制御内容が
抑制された第2の補正を行うことにより、センサ異常を
素早く検出でき、特にセンサの劣化などによる故障検出
が判定しにくい場合での検出精度を高め、誤判定により
姿勢制御が不安定になるのを防止できる。
【0018】請求項2の発明によれば、少なくとも2つ
のセンサに関連する関連式に基づいてセンサ異常を推定
することにより、少なくともセンサ異常の推定を素早
く、正確に行なえる。
【0019】請求項3の発明によれば、関連式に基づい
てセンサ異常を推定した後、センサの出力値の変化量が
所定値以上ならば異常であると判定することにより、セ
ンサ異常の推定から判定までを素早く、正確に行なえ
る。
【0020】請求項4の発明によれば、第1及び第2の
補正は、ドリフトアウトを抑制するための姿勢制御中に
センサが異常であると推定又は判定された時に実行され
ることにより、挙動変化が少なく、センサ異常と判定し
にくいドリフトアウト時でもセンサ異常の判定までを素
早く、正確に行なえ、姿勢制御を安定して実行できる。
【0021】請求項5の発明によれば、第2の補正が行
われた場合は、姿勢制御とは別にトルク抑制制御を実行
することにより、センサの異常推定後のスピン回避のた
めの姿勢制御中において、早急に走行姿勢を安定にする
ことができる。
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。 [姿勢制御装置の全体構成]図1は、本実施形態の車両
の姿勢制御装置(Stability Control System:以下、S
CSと略称する)を適用した車両を示す図である。
【0022】図1において、1は車体、2は前後4輪の
車輪21FR,21LF,21RR,21RLに個別に配設され
た4組の液圧式のブレーキ、3はこれらの各ブレーキ2
に圧液を供給するための加圧ユニット、4はこの加圧ユ
ニット3から供給される圧液を上記各ブレーキ2に分配
供給するハイドロリック・ユニット(以下、単にHUと
いう)であり、これらのブレーキ2、加圧ユニット3及
びHU4により制動手段が構成されている。また、5は
上記加圧ユニット3及びHU4を介して上記各ブレーキ
2の作動制御を行う姿勢制御手段としてのSCSコント
ローラ、6は上記各車輪21の車輪速を検出する車輪速
センサ、7は上記車体1に作用している左右方向の加方
向速度ysを検出する横方向加速度センサ、8は上記車
体1に作用しているヨーレートrsを検出するヨーレー
ト検出手段としてのヨーレートセンサ、9はステアリン
グの操舵角θsを検出する操舵量検出手段としての舵角
センサである。なお、10はマスタシリンダ、11はエ
ンジン、12はオートマチックトランスミッション(A
T)、13は上記エンジン11の回転数や吸入空気量等
に応じて燃料の噴出量を調整するEGIコントローラで
ある。
【0023】上記ブレーキ2は、図2に示すように、右
側前輪21FRのブレーキ2と左側後輪21RLのブレーキ
2とが第1液圧管路22aによりマスタシリンダ10に
接続される一方、左側前輪21FLのブレーキ2と右側後
輪21RRのブレーキ2とが上記第1液圧管路22aとは
異なる第2液圧管路22bにより上記マスタシリンダ1
0に接続されており、これにより、いわゆるX配管タイ
プの互いに独立した2つのブレーキ系統が構成されてい
る。そして、ドライバによるブレーキペダル14の踏み
操作に応じて上記車輪21FR,21FL,21RR,21RLに
制動力が付与されるようになっている。
【0024】上記加圧ユニット3は、上記第1及び第2
液圧管路22a,22bにそれぞれ接続された液圧ポン
プ31a,31bと、これらの液圧ポンプ31a,31
bと上記マスタシリンダ10とを断接可能なよう上記第
1及び第2液圧管路22a,22bにそれぞれ配設され
たカットバルブ32a,32bと、これらのカットバル
ブ32a,32bと上記マスタシリンダ10との間の液
圧を検出する液圧センサ33とを備えている。そして、
SCSコントローラ5からの指令に応じて上記カットバ
ルブ32a,32bが閉状態にされ、これにより、ドラ
イバによるブレーキ操作とは無関係に、上記液圧ポンプ
31a,31bから吐出される圧液がHU4を介してブ
レーキ2,2,…に供給されるように構成されている。
また、上記HU4は、図2に示すように、第1液圧管路
22a又は第2液圧管路22bを介して供給される圧液
により各ブレーキ2を加圧する加圧バルブ41,41…
と、上記各ブレーキ2をリザーバダンク42に接続して
減圧する減圧バルブ43,43…とを備えている。そし
て、SCSコントローラ5からの指令に応じて上記各加
圧バルブ41及び各減圧バルブ43の開度が増減変更調
整されることにより、上記各ブレーキ2に加わる液圧が
増減されて制動力が増減変更されるように構成されてい
る。
【0025】上記SCSコントローラ5は、加圧ユニッ
ト3及びHU4の作動制御を行うことにより、前後左右
の各車輪2に対し独立に制動力を付与して車体1に所要
のヨーモーメントを付与し、これにより、車体姿勢を目
標走向方向に向かって収束するように制御するものであ
る。具体的には、上記SCSコントローラ5は、図3に
示すように、車体横滑り角決定手段、路面摩擦係数検出
手段及び操舵量変化率検出手段としての状態量演算部5
1と、目標状態量演算部52と、制御介入判定部53
と、切換制御部54と、ヨーレート制御部55と、第
1、第2及び第3変更設定部としての変更設定部56
と、横滑り角制御部57とを備えており、車輪速センサ
6、横方向加速度センサ7、ヨーレートセンサ8及び舵
角センサ9からの入力信号に基づいて車体姿勢を判定
し、この判定結果に応じて加圧ユニット3及びHU4の
作動制御を行うように構成されている。さらに、上記S
CSコントローラ5は、液圧センサ33からの入力信号
に基づいてドライバのブレーキ操作を検出し、このブレ
ーキ操作に対応して上記加圧ユニット3及びHU4の作
動制御を行うようになっている。
【0026】上記状態量演算部51は、上記車輪速セン
サ6、横方向加速度センサ7、ヨーレートセンサ8及び
舵角センサ9からの入力信号に基づき、車両の走向方向
に対する車体姿勢を表す車両状態量を演算するように構
成されており、また、上記目標状態量演算部52は、同
様に、目標走向方向に対応する目標状態量を演算するよ
うに構成されている。上記制御介入判定部53は、上記
車両状態量と目標状態量との間の偏差に基づいてSCS
の制御介入判定を行うように構成されており、また、上
記切換制御部54は、上記車両状態量と目標状態量との
間の偏差に基づいて車体姿勢の崩れを判定し、その車体
姿勢が比較的安定している間は上記ヨーレート制御部5
5による後述のヨーレート制御を行う一方、上記車体姿
勢が崩れて不安定になったときには、上記横滑り角制御
部57による後述の横滑り角制御へ切換るようになって
いる。
【0027】上記ヨーレート制御部55は、後述するよ
うに、車体1に対し比較的小さなヨーモーメントを作用
させることにより車体姿勢をドライバの運転操作(主に
ステアリングの操舵)に追従するように滑らかに変更さ
せるヨーレート制御を行うように構成されており、この
際、そのヨーレート制御に起因する車体姿勢の変化が過
大にならないよう、制限制御部55aにより制御量に制
限が加えられている。そして、上記変更設定部56は、
上記状態量演算部51により検出された車両状態量に応
じて上記ヨーレート制御の制御量の上限を変更設定する
ように構成されている。上記横滑り角制御部57は、後
述するように、車体1に比較的大きなヨーモーメントを
作用させることにより、車両の旋回姿勢を迅速に修正す
る横滑り角制御を行うように構成されている。
【0028】なお、上記SCSコントローラ5は、SC
Sの制御以外にも従来周知のABS(Anti-Skid Brake
System)及びトラクションコントロールシステムの制御
をも行うものであり、このABSは、車輪21FR,21F
L,21RR,21RLのブレーキロックを防止するためにこ
れら車輪21FR,21FL,21RR,21RLに付与される制
動力を制限するシステムで、また、トラクションコント
ロールシステムは、上記車輪21FR,21FL,21RR,2
1RLを駆動する駆動トルクを制限してそれらのスリップ
を防止するシステムである。 [パラメータ同定を用いたセンサの異常検出]本実施形
態としてパラメータ同定を用いたセンサの異常検出手法
について説明する。
【0029】この手法は、前輪ステアリング舵角δfを
入力とし、ヨーレートr及び横方向加速度yを出力とし
て下記式1〜3に示す1次モデルに基づいてパラメータ
の同定を行い、通常時と異常時の挙動の違いに基づき、
センサ出力値の変動によるオフセットの絶対値が小さい
場合でも異常検出を可能とするものである。
【0030】
【数1】 ここで、kはサンプル番号を表わし、(ar,br)、
(ay,by)及び(ayr,byr)が同定されたパ
ラメータである。そして、夫々のパラメータの値を比較
し、センサ出力値のオフセットがあるか否かを判定する
ことによりセンサ異常を検出する。具体的なパラメータ
a、bの求め方は、逐次演算型の最小二乗法を用いて下
記式4〜6のように表わすことができる。Fはパラメー
タ同定のためのゲインマトリクスである。
【0031】
【数2】 ここで、各変数の定義は、下記式7或いは式8の通りで
ある。
【0032】
【数3】 λは[0,1]の値を取る忘却関数である。λが0に近
いほど過去の履歴を素早く忘れ、1に近いほど過去の履
歴を忘れ難くなる。特にλが1の場合には上記式4〜6
からわかるように、過去の履歴を絶えず蓄積して加算演
算を繰り返すため、最終的にはFが無限大となってしま
い学習を行なわなくなる。学習速度はカットオフ周波数
Cfとしてサンプリング時間Tを用いて下記式9により
表わすことができる。
【0033】
【数4】 尚、横方向加速度についてパラメータ同定を行う際に
は、ヨーレートのパラメータと次元を合わせるため、上
記式8の横方向加速度を車速で割ったものに対してパラ
メータ同定を行うものとする。図16、17は、式4〜
6及び式7、8を用いたパラメータ同定例を示し、図1
6は前輪ステアリング舵角δからヨーレートrへの同定
したパラメータを示し、図17は前輪ステアリング舵角
δから横方向加速度yへの同定したパラメータを示す。
尚、λは0.995に設定している。
【0034】図16、17において、ヨーレートrと横
方向加速度yの2自由度の車両モデルに対して、図13
に示すように前輪舵角を入力し、ステアリング舵角の変
化速度はステアリング位置において最大で180deg/se
cとし、車速は100km/hとする。また、図14、15
はヨーレートセンサと横方向加速度センサの出力値を示
し、ヨーレートセンサの出力値は、13secにおいて出
力値が2倍になるものとする。尚、横方向加速度yにつ
いては、式8のように横方向加速度yを車速vで割った
値に対してパラメータ同定を行う。
【0035】図16、17からわかるように、パラメー
タ(a,b)はシステムに異常がない場合でも大きく変
動している。
【0036】図18はステアリング舵角δからヨーレー
トrへのゲインGδrと、ステアリング舵角δから横方
向加速度yへのゲインGδyを示し、図19はヨーレー
トrから横方向加速度yへのゲインGryを示す。各ゲ
インは下記式10〜12により表される。
【0037】
【数5】 図18、19に示すように、ヨーレートセンサの故障の
影響がゲインGδrとGryに現れている。但し、3se
cと6sec付近で両ゲインが減少している部分があるが、
これは上記時間での急操舵のためにヨーレート及び横方
向加速度に追従遅れが生じているためであると考えられ
る。過渡的な挙動としてはヨーレートの方が横方向加速
度よりも応答が速いため、ゲインGryにも一時的な落
ち込みが見られる。尚、急操舵は2回行われているが、
パラメータ同定によりゲインマトリクスFがある程度更
新されていることから1度目に比べて2度目のゲイン変
動は小さく抑えられている。
【0038】本例では、ステアリング舵角の変化速度が
不連続になるように入力しているため、ゲインの不連続
が特に顕著に現れているが、実車走行状態では、外乱等
によるゲイン変動を異常と判定しない程度に、判定閾値
の大きさを設定する必要がある。尚、上述のような過渡
的なゲインの落ち込みの影響を軽減する手法として、ス
テアリング舵角の変化速度等の大きさに応じて忘却関数
λを調整したり、フィルタを用いて高周波成分を除去す
る方法がある(例えば、ステアリング舵角の変化速度が
大きい場合に、同定速度を大きくしたり、或いは異常判
定閾値を小さくする等)。
【0039】例えば、図20はパラメータ同定を行う前
にヨーレートr、横方向加速度y、ステアリング舵角δ
に同一のフィルタを適用し、フィルタ通過後の値に基づ
いてパラメータ同定した例を示し、図21はフィルタの
有無によるゲイン変化の違いを示す。また、フィルタと
してカットオフ周波数1.26rad/secの1次ローパスフィ
ルタを適用している。
【0040】図20、21からわかるように、ゲインG
δr、Gδyのゲイン変動が小さくなっている。但し、
図21からわかるようにフィルタ無しの場合と比べる
と、ヨーレートセンサ故障時のゲインGryの成長もな
だらかになっており異常検出に遅れが生じる虞がある。
【0041】次に、ステアリング舵角センサが故障して
7sec付近でセンサ出力値が途絶え、図22に示すセン
サ出力値となった状態においてパラメータ同定によりセ
ンサ異常を検出する場合について説明する。
【0042】図23は、ステアリング舵角センサが故障
した場合において、ローパスフィルタを用いてパラメー
タ同定したゲインGδr、Gδyを示す図である。
【0043】図23からわかるように、ステアリング舵
角センサの故障により、ヨーレートセンサと横方向加速
度センサに関連する両ゲインGδr、Gδyが大きく変
動し、特に10sec付近からゲインの符号が負に変化し
てしまう。
【0044】図24は、図22と同じ条件でのヨーレー
トから横方向加速度へのゲインGryを示す図である。
【0045】図24に示すように、ステアリング舵角セ
ンサが故障してもパラメータ同定されたゲインGryは
略1のままで大きく変動しないことがわかる。従って、
各センサ出力値を相互に監視することによってどのセン
サが故障しているのかを検出することができる。
【0046】尚、ヨーレートから横方向加速度へのゲイ
ンGryの演算は、ヨーレート/ステアリング舵角、横
方向加速度/ステアリング舵角のゲインGδr、Gδy
の比率から演算してもよいが、図23のようにゲインの
符号が変化する場合には一時的に演算ができなくなるの
で、下記式13〜15に示すようにヨーレートから横方
向加速度までの過渡応答を別途同定する方が好ましい。
【0047】
【数6】 また、上記式4〜6では定常状態が長く継続すると、ゲ
インマトリクスFが特異行列となるため、演算ができな
くなる。そこで、例えば、下記式16〜18に示すよう
に、補正のためにr0の項を追加することにより、ゲイ
ンマトリクスFが特異となるのを防止できる。但し、r
0は通常のパラメータ同定に悪影響を与えないような十
分小さな値に設定する必要がある。
【0048】
【数7】 r0の項の追加は、ar・r0=0を模擬的に加えるのと
等価であり、定常状態においてarを強制的に0に収束
させる役割を果たし、これによりθを一意的に決定する
ことができる。 <センサの異常検出>次に、パラメータ同定を用いたセ
ンサの異常検出手法について説明する。
【0049】図9はパラメータ同定を用いたセンサの異
常検出手法を説明するフローチャートである。図10乃
至図12は図9の手順を説明する図である。
【0050】このセンサの異常検出手法では、各ゲイン
Gδr、Gδy、Gryを相互に比較し、図25に示す
ケース〜に基づいて故障の可能性が高いセンサを推
定し、例えば、図10に例示する舵角からヨーレートへ
のゲインGδrについてセンサ異常を推定した後に舵角
センサのセンサ生値(出力値)の変化量Δθが所定値よ
り大きく、ヨーレートセンサのセンサ生値の変化量Δr
或いは横方向加速度センサのセンサ生値の変化量Δy変
化量が所定値未満ならば、センサが劣化していると判定
して、センサ異常の誤検出を防止している。
【0051】(ゲインとセンサ生値とによる異常検出)
図9に示すように、ステップT60では、ヨーレートセ
ンサ、横方向加速度センサ及びステアリング舵角センサ
の各出力値を読み込む。ステップT62では、上記式1
〜3によりパラメータ(ar,br)、(ay,by)、
(ary,bry)を同定する。
【0052】ステップT64では、上記式10〜12に
よりステアリング舵角からヨーレートのゲインGδr、
ステアリング舵角から横方向加速度のゲインGδy、ヨ
ーレートから横方向加速度のゲインGryを演算する。
【0053】ステップT66では、ステップS64で算
出した各ゲインを相互に比較し、図25に示すケース
〜に基づいて故障の可能性が高いセンサを推定する。
即ち、図25のケースではステアリング舵角センサに
関する2つのゲインGδr、GδyがゲインGryと比
較して変動が大きい場合にはステアリング舵角センサが
故障していると判定し、ケースではヨーレートセンサ
に関する2つのゲインGδr、GryがゲインGδyと
比較して変動が大きい場合にはヨーレートセンサが故障
していると判定し、ケースでは横方向加速度センサに
関する2つのゲインGδy、GryがゲインGδrと比
較して変動が大きい場合には横方向加速度センサが故障
していると判定し、ケースでは全てのゲインの変動が
小さい場合にはセンサの故障は無いと判定し、ケース
では全てのゲインの変動が大きい場合には2つ以上のセ
ンサが故障していると判定する。
【0054】ステップT66でケース〜、のいず
れかになってセンサ故障があるならば(ステップT66
でYES)、ステップT70で車両の走行状態がドリフ
トアウトか否かを判定する。このドリフトアウト判定
は、後述するSCS制御フローの実ヨーレートrsと実
横滑り角βから判定され、例えば実横滑り角βが小の時
に実ヨーレートrsが小ならばドリフトアウトと判定で
きる。
【0055】ステップT66でケースとなってセンサ
故障がないならば(ステップT66でNO)、ステップ
T68でフラグF1、F2、F3をリセットしてステッ
プT60にリターンする。
【0056】ステップT70でドリフトアウトならば
(ステップT70でYES)、ステップT72に進んで
フラグF1をセットする。このフラグF1は、各ゲイン
の比較によりヨーレートセンサ及び/又は横方向加速度
センサが故障していると推定される場合に、車両の走行
姿勢がドリフトアウトならばセットされる。
【0057】ステップT74では、ステアリング舵角、
ヨーレートセンサ、及び横方向加速度のセンサ生値(出
力値)の変化量の絶対値|Δθs|、|Δrs|、|Δy
s|抑制を、例えば移動平均値として演算する。ステッ
プT76では、舵角センサの変化量の絶対値|Δθs|
が所定閾値Δθ0より大きいか否かを判定する。このス
テップT76ではセンサ故障の可能性が高いので、先ず
信頼性の高い舵角センサの変化量の絶対値|Δθs|を
用いて走行姿勢を正確に把握している。ステップT76
で舵角センサの変化量の絶対値|ΔθS|が所定閾値Δ
θ0より大きいならば(ステップT76でYES)、ス
テップT78でヨーレートのセンサ生値の変化量の絶対
値|Δrs|が所定閾値Δr0未満か否かを判定する。
【0058】ステップT78でヨーレートセンサの変化
量の絶対値|Δrs|が所定閾値Δr0未満ならば(ステ
ップT78でYES)、舵角が大きいにもかかわらず、
ヨーレートが大きく変化していないので、ステップT8
2でヨーレートセンサが劣化故障していると判定してフ
ラグF2をセットし、ステップT84ではワーニングラ
ンプを点灯して乗員にセンサ故障を報知し、ステップT
86では故障センサを記憶しておく。このフラグF2は
ヨーレートセンサ又は横方向加速度センサが劣化して故
障しているならばセットされる。
【0059】一方、ステップT78でヨーレートセンサ
の変化量の絶対値|Δrs|が所定閾値Δr0未満でない
ならば(ステップT78でNO)、ステップT80で横
方向加速度のセンサ生値の変化量の絶対値|Δys|が
所定閾値Δy0未満か否かを判定する。
【0060】ステップT80で横方向加速度の変化量の
絶対値|Δys|が所定閾値Δy0未満ならば(ステップ
T80でYES)、ステップT82で横方向加速度セン
サが劣化故障していると判定してフラグF2をセット
し、ステップT84ではワーニングランプを点灯して乗
員にセンサ故障を報知し、ステップT86では故障セン
サを記憶しておく。一方、ステップS80で横方向加速
度の変化量の絶対値|Δys|が所定閾値Δy0未満でな
いならば(ステップT80でNO)、ステップT60に
リターンする。
【0061】上述のステップS70でドリフトアウトで
ないならば(ステップT70でNO)、車両の走行姿勢
がスピン又は定常と推定できるので、ステップT88に
進んでSCS制御中か否か判定する。
【0062】ステップT88でSCS制御中ならば(ス
テップT88でYES)、車両がスピンを抑制するため
のSCS制御中であると判定できるので、ステップT9
2に進んでフラグF1、F2をリセットすると共に、F
3をセットする。このフラグF3は、センサ故障が推定
されてスピンを抑制するためのSCS制御中ならばセッ
トされる。一方、ステップT88でSCS制御中でない
ならば(ステップT88でNO)、ステップT90に進
んでフラグF1をリセットすると共に、F2をセットす
る。
【0063】尚、図9でセンサ故障の推定は、パラメー
タ同定以外にも後述するディテクションフィルタを用い
ることもできる。
【0064】以上のように、パラメータ同定によるゲイ
ンとセンサ生値とを用いたセンサの異常検出によれば、
各ゲインGδr、Gδy、Gryを相互に比較してセン
サ故障の可能性が高いことを推定した後に舵角センサの
センサ生値(出力値)の変化量Δθsが大きく、ヨーレ
ートセンサのセンサ生値の変化量Δrs或いは横方向加
速度センサのセンサ生値の変化量Δysが小さいなら
ば、センサが劣化していると判定できるので、センサ故
障が推定された後のSCS制御を安定させることができ
る。 [ディテクションフィルタを用いたセンサの異常検出]
尚、本実施形態のディテクションフィルタを用いたセン
サの異常検出手法を用いてもよい。
【0065】図26はディテクションフィルタを用いた
センサの異常検出手法を示すブロック図である。
【0066】このディテクションフィルタによる異常検
出は、車両モデル関するオブザーバ(状態推定器)を設
計し、実際のセンサ出力値と車両モデルによる推定値と
を比較することによりセンサの異常検出を行なうと共
に、センサ等の故障による影響(オフセット)がセンサ
毎に固有の方向性(固有ベクトル)を持って互いに独立
して現れるように車両モデルへの入力に補正値(ゲイ
ン)を加えていく手法である。即ち、図25に示すよう
に、車両の実際のセンサ出力値と車両モデルによる推定
値との差(推定誤差ε)と、実際のセンサ出力値と車両
モデルの推定値との差に重みをつけて演算した推定誤差
ξとからセンサの異常判定を行ない、故障したセンサに
載ったフェイル信号がその大きさに比例して推定誤差に
現れるようにオブザーバゲインを車両モデルに入力して
いくことによりオフセットの載ったセンサを異常と検出
するものである。また、車両モデル及びオブザーバゲイ
ンは路面摩擦係数μ等の変化を考慮して補正される。 [SCS制御について] <制御系の概要>図4はSCSコントローラ5による基
本制御の概要を示し、この基本制御においては、まず、
ドライバが車両に乗り込んでイグニッションキーをオン
状態にすると、ステップSA1でSCSコントローラ5
やEGIコントローラ13の初期設定を行って前回の処
理で記憶している演算値等をクリアする。ステップSA
2では、車輪速センサ6等の原点補正を行った後に、こ
れらの各センサから上記SCSコントローラ5に対する
信号入力を受け、これらの入力信号に基づき、ステップ
SA3において上記車両の車体速、車体減速度、各輪位
置での車体速等の共通車両状態量を演算する。
【0067】続いて、ステップSA4でSCSの制御演
算を行う。すなわち、ステップSA41で、車両状態量
として、SCS用車体速VSCS、車体横滑り角β、各輪
の車輪スリップ率及びスリップ角、各輪の垂直加重、タ
イヤの負荷率、路面摩擦係数μを演算し、ステップSA
42では、目標状態量として、目標ヨーレートψ’TR、
目標横滑り角βTRを演算する。そして、ステップSA4
3で上記演算結果に基づきヨーレート制御又は横滑り角
制御への介入判定を行い、制御介入が必要と判定した場
合にはステップSA44に進む。このステップSA44
では、制動力を付与する車輪21FR,21FL,21RR,2
1RLを選択するとともに、選択した各車輪21FR,21F
L,21RR,21RLに付与する制動力を演算する。そし
て、この演算された制動力に基づいてステップSA45
で加圧ユニット3及びHU4への制御出力量、すなわ
ち、各ブレーキ2の加圧バルブ41及び減圧バルブ43
のそれぞれのバルブ開度等を演算する。
【0068】さらに、ステップSA5でABSの制御に
必要な制御目標値や制御出力量の演算を行い、ステップ
SA6でトラクション制御に必要な制御目標値や制御出
力量の演算を行い、その後、ステップSA7で、このA
BSの制御、トラクションの制御及び上記SCSの制御
の各演算結果を所定の方法により調停して上記加圧ユニ
ット3及びHU4への制御出力量を決定する。そして、
ステップSA8出上記加圧ユニット3及びHU4を作動
させて各加圧バルブ41及び減圧バルブ43の開度を制
御することにより、車輪21FR,21FL,21RR,21RL
のそれぞれのブレーキ2に供給する液圧を制御してそれ
らの車輪21FR,21FL,21RR,21RLに所要の制動力
を付与する。最後に、ステップSA9で車輪速センサ6
や加圧ユニット3等が正常に作動しているか否かのフェ
イルセーフ判定を行い、その後、ステップSA1にリタ
ーンする。
【0069】なお、上記フローチャートにおいてステッ
プSA41が状態量演算部51に、SA42が目標状態
量演算部52に、また、ステップSA43が制御介入判
定部53及び制御切換え部54に、それぞれ対応してお
り、ステップSA44がヨーレート制御部55、変更設
定部56及び横滑り角制御部57に対応している。 <SCSの制御>以下に、SCSの制御の詳細について
図5及び図6に基づいて説明する。なお、ステップSA
5のABS制御演算及びステップSA6のトラクション
制御演算については周知であるので、その説明を省略す
る。
【0070】図5は、図4のステップSA41におけ
る、車体速VSCS、車体横滑り角β、各車輪の垂直荷
重、各車輪のスリップ率、各車輪のスリップ角、各車輪
の負荷率及び路面摩擦係数μの演算、及び、同図のステ
ップSA42における、目標横滑り角βTR及び目標ヨー
レートrTRの演算を示す。すなわち、ステップSB2で
は、車輪21FRの車輪速v1、車輪21FLの車輪速v2、
車輪21FRの車輪速v3、車輪21RLの車輪速v4と、車
体1の横方向加速度ysと、車体1のヨーレートrsと、
ステアリングの操舵角θsとの入力を受ける。ステップ
SB4では、上記車輪速v1-v4に基づいて車体速VSCS
を演算し、ステップSB6では、上記車輪速v1-v4と
上記横加速度ysとに基づいて各車輪の垂直加重を演算
する。また、ステップSB8では、上記車体速VSCS
と、上記車輪速v1-v4と、上記横加速度ysと、上記ヨ
ーレートrsと、上記操舵角θsとに基づき車体横滑り角
βを演算する。
【0071】続いて、ステップSB10では、上記車輪
速v1-v4と、上記車体速VSCSと、車体横滑り角βと、
ヨーレートrsと、操舵角θsとに基づいて各車輪21F
R,21FL,21RR,21RLのスリップ率及びスリップ角を
演算し、ステップSB12では、上記各車輪の垂直加重
と上記スリップ率及びスリップ角とに基づき、車輪21
FR,21FL,21RR,21RLのそれぞれについて、タイヤ
23の発揮し得る全グリップ力に対する現在のグリップ
力の割合である負荷率を演算する。そして、ステップS
B14では、その負荷率と上記横方向加速度ysとに基
づいて路面摩擦係数μを演算し、ステップSB16で
は、その路面摩擦係数μと、上記車体速VSCSと、上記
操舵角θsとに基づいて目標ヨーレートrTRと目標横滑
り角βTRとを演算する。
【0072】なお、図5に示す上記のフローチャートに
おいて、ステップSB2からステップSB14までが、
状態量演算部51に対応し、ステップSB16が目標状
態量演算部52に対応している。
【0073】図6は、図4のステップSA43における
SCSの制御介入判定以降のSCSの制御を示し、ステ
ップSB18で、ヨーレートrsと目標ヨーレートrTRと
の間のヨーレート偏差量(|rTR−rs|)、及び、車
体横滑り角βと目標横滑り角βTRとの間の横滑り角偏差
量(|βTR−β|)を、それぞれ、SCSのヨーレート
制御の介入判定のために予め設定された介入判定しきい
値K1及びK2と比較する。そして、上記ヨーレート偏差
量が介入判定しきい値K1以上であるか、又は、上記横
滑り角偏差量が介入判定しきい値K2以上である場合
に、目標走向方向に対する車体姿勢のずれが大きくなり
つつありSCSの制御介入が必要であると判定してステ
ップSB20に進み一方、上記ヨーレート偏差量が介入
判定しきい値K1よりも小さい値であり、かつ、上記横
滑り角偏差量が介入判定しきい値K2よりも小さい値で
ある場合には、SCSの制御介入の必要なしと判定して
リターンする。
【0074】そして、ステップSB20では、横滑り角
偏差量(|βTR−β|)を、SCSの横滑り角制御への
切り換えの判定のために予め設定された第1設定量とし
ての切換判定しきい値K3と比較する。そして、上記横
滑り角偏差量が切換判定しきい値K3よりも小さい場合
には、ステップSB22に進んで目標ヨーレートrTRを
SCSの制御目標値として設定し、その後ステップSB
24に進み、ヨーレート制御における制御量としてのS
CS制御量ramtをヨーレート偏差量(|rTR−rs|)
に基づいて演算する。すなわち、車体姿勢の変化が比較
的小さく安定した状態にあると判定される間(SB2
0)は、車体1のヨーレートrsがドライバの運転操作
に対応する目標ヨーレートrTRに収束するよう、車体1
に比較的小さなヨーモーメントを作用させるようにし
(SB22,24)、これにより、車体姿勢をドライバ
の運転操作に追従するように滑らかに変更させるヨーレ
ート制御を行うようになっている。
【0075】一方、上記ステップSB20で、横滑り角
偏差量(|βTR−β|)が切換判定しきい値K3以上で
ある場合には、ステップSB26に進んで目標横滑り角
βTRをSCSの制御目標値として設定し、その後ステッ
プSB28に進んで、SCSの制御に実際に用いられる
SCS制御量βamtを横滑り角偏差量(|βTR−β|)
に基づいて演算する。すなわち、車体姿勢が大きく崩れ
ていると判定された(SB20)ときには、車体横滑り
角βが目標横滑り角βTRに収束するよう、車体に比較的
大きなヨーモーメントを作用させるようにし(SB2
6,28)、これにより、車体姿勢を迅速に修正する横
滑り角制御を行うようになっている。
【0076】そして、上記ステップSB24又はステッ
プSB28に続くステップSB29において、フラグF
1がセットされているか否かを判定する。このフラグF
1は、図9で説明したパラメータ同定を用いたセンサの
異常検出においてセットされ、ゲインの比較により異常
なセンサがある場合に、ヨーレート又は横方向加速度が
大きく変化しないドリフトアウトならばヨーレートセン
サ及び/又は横方向加速度センサが故障していると推定
できる状態でセットされる。
【0077】ステップSB29でフラグF1がセットさ
れているならば(ステップSB29でYES)ステップ
SB30に進み、フラグF1がリセットされているなら
ば(ステップSB29でNO)ステップSB31に進
む。
【0078】ステップSB30では、センサ故障が推定
されてセンサの信頼性が低い条件で車両の走行姿勢がド
リフトアウトになっているので、図11に示すように、
SCS制御量βamtの絶対値から所定値β1を減算する
と共に、SCS制御量ramtの絶対値から所定値r1を
減算して、SCS制御量を抑制する第1の補正を行い、
センサ出力値に誤差が含まれている場合に備えてSCS
制御による車両の挙動を抑える。尚、ステップSB30
ではSCS制御量の増加を抑えて現状に保持してもよ
い。
【0079】また、ステップSB31では、フラグF2
がセットされているか否かを判定する。このフラグF2
は、図9で説明したパラメータ同定を用いたセンサの異
常検出においてセットされ、ヨーレートセンサ又は横方
向加速度センサが劣化して故障していると判定できる状
態でセットされる。
【0080】ステップSB31でフラグF2がセットさ
れているならば(ステップSB31でYES)ステップ
SB42に進んで、センサ故障が確定しているのでSC
S制御を中止する第2の補正を行ない、フラグF2がリ
セットされているならば(ステップSB31でNO)ス
テップSB32に進む。
【0081】ステップSB32では、フラグF3がセッ
トされているか否かを判定する。このフラグF3は、図
9で説明したパラメータ同定を用いたセンサの異常検出
においてセットされ、センサ故障が推定されたが、ドリ
フトアウトではない走行姿勢に対するSCS制御中にお
いてセットされる。即ち、フラグF3は、センサ故障が
推定されたが、スピンを抑制するSCS制御中にセット
される。
【0082】ステップSB32でフラグF3がセットさ
れているならば(ステップSB32でYES)ステップ
SB33に進み、フラグF3がリセットされているなら
ば(ステップSB32でNO)リターンする。
【0083】ステップSB33では、フラグF1、F2
が共にセットされておらず、センサ故障はないがスピン
を抑制するSCS制御中である可能性が高いので、図1
2に示すように、スピン中にSCS制御を急激に中止す
ると危険なのでSCS制御量βamt,ramtを徐々に低下
させて最終的にSCS制御を中止する。尚、ステップS
33ではSCS制御量を図示のように現状に保持しても
よい。
【0084】ステップSB44では、SCS制御中止後
に強制的にエンジンのトルクダウン又は全輪に制動力を
付加する。
【0085】ステップSB34では、上記SCSの制
御、ABSの制御及びトラクション制御の各演算結果を
所定の方式により調停する。この調停の概要について説
明すると、SCSの制御を行おうとする際にABSの制
御が行われている場合には、そのABSの制御量をSC
S制御量ramt又はβamtに基づいて補正することによ
り、ABSの制御を優先しつつSCSの制御を行うよう
になっており、また、SCSの制御を行おうとする際に
トラクション制御が行われている場合には、そのトラク
ション制御のための加圧ユニット3及びHU4の作動を
中止してSCSの制御を行うようになっている。
【0086】続いて、ステップSB36において、SC
S制御量ramt又はβamtに基づき、SCSの制御のため
に制動力を付与する車輪21FR,21FL,21RR,21RL
を選択するとともに、これらの車輪21FR,21FL,21
RR,21RLにそれぞれ付与する制動力を演算する。この
車輪の選択及び制動力の演算について概説すれば、ヨー
レート制御において車体1のヨーレートrsを右周りに
加増する場合、及び、横滑り角制御において車両の旋回
姿勢を右側寄りに修正しようとする場合には、右側前輪
21FRもしくは右側前後輪21FR,21RRに対し、上記
SCS制御量ramt又はβamtに対応する制動力を付与す
ることにより車両に右回りのヨーモーメントを作用させ
るようにするものである。反対に、車体1のヨーレート
rsを左回りに加増する場合、及び、車両の旋回姿勢を
左側寄せに修正しようとする場合には、左側前輪21FL
もしくは左側前後輪21FL,21RLに対し、上記SCS
制御量ramt又はβamtに対応する制動力を付与すること
により車両に左回りのヨーモーメントを作用させるよう
にするものである。
【0087】そして、上記ステップSB36に続くステ
ップSB38において、上記ステップSB36で選択さ
れた車輪21FR,21FL,21RR,21RLに対しそれぞれ
所要の制動力を付与するための加圧ユニット3及びHU
4への制御出力量、すなわち、ブレーキ2の加圧バルブ
41及び減圧バルブ43のそれぞれのバルブ開度等を演
算し、ステップSB40でこれらの演算された制御出力
を上記加圧ユニット3及びHU4に対し出力してSCS
の制御を実行し、その後リターンする。
【0088】なお、図6に示す上記のフローチャートに
おいて、ステップSB18が制御介入判定部53に、ス
テップSB20が切換制御部54に、それぞれ対応して
おり、ステップSB22及びSB24がヨーレート制御
部55及び変更設定部56に、ステップSB26及びS
B28が横滑り角制御部57に、それぞれ対応してい
る。
【0089】以上のように、ゲインを相互に比較してセ
ンサ故障の可能性が高いことを推定した後、挙動変化が
少なくセンサ故障が判定しにくいドリフトアウトになっ
ていても、舵角センサ、ヨーレートセンサ及び横方向加
速度センサの変化量からセンサの劣化故障が判定できる
ので、センサ故障が不確かなドリフトアウトであっても
SCS制御を安定させることができる。
【0090】<ヨーレート制御における制御量の演算>
以下、ヨーレート制御(SB22,SB24)における
SCS制御量ramtの演算について、図7及び図8を参
照して説明する。
【0091】図7は、図6のステップSB24における
SCS制御量ramtの演算の際に、ヨーレート制御に起
因する車体姿勢の崩れを抑制するために、制限制御部5
5aにより、上記SCS制御量ramtに上限を設定する
ための具体的なフローを示す。同図において、ステップ
SC2では、車体1のヨーレートrsが目標ヨーレート
rTRに収束するように車体1にヨーモーメントを作用さ
せるような仮のSCS制御量rxを、ヨーレート偏差量
(|rTR−rs|)に基づいて演算する。続いて、ステ
ップSC4では、上記ステップSC2で演算された仮の
SCS制御量rxと、車体速VSCS、路面摩擦係数μ、ス
テアリングの操舵角θs及び操舵速度θs'とに基づき、
ヨーレート制御が行われた場合の車体横滑り角の推定変
化量Δβを推定演算する。また、ステップSC6では、
切換判定しきい値K3よりも小値側の範囲において、車
体速VSCS、路面摩擦係数μ、ステアリングの操舵角θ
s、及び、この操舵角θsを微分演算して状態量演算部5
1により算出される操舵角θsの変化率としての操舵速
度θs'に基づき、車体横滑り角の変化量の第2設定量と
しての上限値Δβ1imを設定する。なお、この上限値Δ
β1imの設定については後述する。
【0092】そして、ステップSC8において、上記ス
テップSC4で演算された車体横滑り角の推定変化量Δ
βと上記ステップSC6で設定された上限値Δβ1imと
を比較し、推定変化量Δβが上限値Δβ1im以下であれ
ばステップSC10に進み、このステップSC10で仮
のSCS制御量rxをSCS制御量ramtとした後リター
ンする。一方、上記ステップSC8において推定変化量
Δβが上限値ΔB1imよりも大きければステップSC1
2に進み、このステップSC12において、上記推定変
化量Δβと上限値Δβ1imとの間の偏差に応じて、上記
仮のSCS制御量rxを補正する。そして、ステップS
C14で上記仮の制御量rxの補正値をSCS制御量ra
mtとし、その後リターンする。つまり、ヨーレート制御
による車体横滑り角の変化量Δβが上限値Δβ1im以下
になるような範囲内においてSCS制御量ramtを演算
するようにしており、これにより、ヨーレート制御に起
因する車体姿勢の崩れを抑制してヨーレート制御から横
滑り角制御への切り換えを抑制するようにしている。
【0093】次に、上記ステップSC6における、変更
設定部56による、車体横滑り角βの変化量Δβの上限
値Δβ1imの設定について説明する。上記変更設定部5
6による車体横滑り角βの変化量Δβの上限値Δβ1im
の設定は、図8に示すように、車体速VSCSに対応する
基本上限値Δβ0を、路面摩擦係数μ、ステアリングの
操舵角θs及び操舵速度θs'に対応して増減変更するこ
とにおり行うようにする。すなわち、先ず、ステップS
D2において、車体速VSCSとの関係により予め設定さ
れた基本マップから基本上限値Δβ0を読み取るように
する。この基本マップにおいて、上記基本上限値Δβ0
は車体速VSCSが高いほど減少するように設定されてお
り、これにより、車体速VSCSが高いほど車両の姿勢変
化が抑制されて安全性が高まるようになっている。続い
て、ステップSD4において、路面摩擦係数μとの関係
により予め設定された変更設定マップから係数m2を読
取るようにしており、この変更設定マップにおいて、係
数m2は路面摩擦係数μが低いときには小さめに設定さ
れる一方、その路面摩擦係数μが高いときには大きめに
設定されるようになっている。
【0094】そして、ステップSD6において、ステア
リングの操舵角θsとの関係により予め設定された変更
設定マップから係数m3を読取るようにしており、この
変更設定マップにおいて、係数m3はステアリングの操
舵角θsの増大に応じて減少するようになっている。さ
らに、ステップSD8において、ステアリングの操舵速
度θs'との関係により予め設定された変更設定マップか
ら係数m4を読取るようにしており、この変更設定マッ
プにおいて、係数m4は、操舵速度θs'の増大に応じて
減少するようになっている。最後に、ステップSD10
において、上記基本上限値Δβ0に上記係数m2、m3及
びm4を乗算して求めた値を上限値Δβ1imとして設定す
るようにする。このようにして設定された上限値ΔB1i
mは、路面摩擦係数μが低いほど減少設定されるととも
に、ステアリングの操舵角θs及びその操舵速度θs'の
増大に応じて減少設定される一方、上記路面摩擦係数μ
が高いほど増大設定されるとともに、上記ステアリング
の操舵角θs及びその操舵速度θs'の減少に応じて増大
設定されるようになっている。
【0095】以上のように、請求項1の発明に対応する
実施形態では、SCS制御中に、センサが異常と推定さ
れた場合(図6のステップSB29でYES)、SCS
制御に対して第1の補正を行ない(図6のステップSB
30)、その後センサが異常であると判定された場合
(図6のステップSB31でYES)、第1の補正より
制御内容が抑制された第2の補正を行うことにより(図
6のステップSB42)、センサ異常を素早く検出で
き、特にセンサの劣化などによる故障検出が判定しにく
い場合での検出精度を高め、誤判定によりSCS制御が
不安定になるのを防止できる。
【0096】また、請求項2の発明に対応する実施形態
では、少なくとも2つのセンサに関連するゲインGδ
r、Gδy、Gryに基づいて図25からセンサ異常を
推定することにより、少なくともセンサ異常の推定を素
早く、正確に行なえる。
【0097】また、請求項3の発明に対応する実施形態
では、ゲインGδr、Gδy、Gryに基づいてセンサ
異常を推定した後、センサの出力値の変化量が所定値以
上ならば(図9のステップT76、T78、T80でY
ES)異常であると判定することにより、センサ異常の
推定から判定までを素早く、正確に行なえる。
【0098】また、請求項4の発明に対応する実施形態
では、第1及び第2の補正は、ドリフトアウトを抑制す
るための姿勢制御中(図9のステップT70でYES)
にセンサが異常であると推定(図9でF1=1)又は判
定された時(図9でF2=1)に実行されることによ
り、挙動変化が少なく、センサ異常と判定しにくいドリ
フトアウト時でもセンサ異常の判定までを素早く、正確
に行なえ、姿勢制御を安定して実行できる。
【0099】また、請求項5の発明に対応する実施形態
では、第2の補正が行われた場合は(図6のステップS
B42)、SCS制御とは別にトルク抑制制御を実行す
ることにより(ステップSB44)、センサの異常推定
後のスピン回避のためのSCS制御中において(図9の
ステップT70でNO且つステップT88でYES)、
早急に走行姿勢を安定にすることができる。
【0100】尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施形態を修正又は変形したもの、例えば横方向
加速度やヨーレートを検出して制御するABSやトラク
ションシステム等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車両の姿勢制御装置を適用した車
両を示す概略構成図である。
【図2】ブレーキの液圧系統を示す図である。
【図3】本実施形態のSCSコントローラのブロック図
である。
【図4】基本制御の概要を示すフローチャートである。
【図5】状態量演算部及び目標状態量演算部における処
理を示すフローチャートである。
【図6】制御介入判定以降のSCS制御を示すフローチ
ャートである。
【図7】ヨーレート制御におけるSCS制御量の演算を
示すフローチャートである。
【図8】車体横滑り角の変化量の上限値を設定する処理
を示すフローチャートである。
【図9】パラメータ同定を用いたセンサの異常検出手法
を説明するフローチャートである。
【図10】図36のセンサ異常の推定及び判定までのゲ
インの変化を示す図である。
【図11】ドリフトアウト時のSCS制御量の補正を時
系列的に示す図である。
【図12】スピン時のSCS制御量の補正を時系列的に
示す図である。
【図13】パラメータ同定を用いたセンサの異常検出に
おける前輪舵角の入力状態を示す図である。
【図14】ヨーレートセンサ故障時の出力値の変化を示
す図である。
【図15】横方向加速度センサの出力値の変化を示す図
である。
【図16】前輪舵角からヨーレートへの同定されたパラ
メータを示す図である。
【図17】前輪舵角から横方向加速度への同定されたパ
ラメータを示す図である。
【図18】前輪舵角からヨーレートへのゲインと前輪舵
角から横方向加速度へのゲインとを示す図である。
【図19】ヨーレートから横加速度へのゲインを示す図
である。
【図20】フィルタ有りの場合の前輪舵角からヨーレー
トへのゲインと前輪舵角から横方向加速度へのゲインと
を示す図である。
【図21】フィルタの有無によるヨーレートから横加速
度へのゲインを示す図である。
【図22】ステアリング舵角センサの故障時の出力値の
変化を示す図である。
【図23】ステアリング舵角センサ故障時の前輪舵角か
らヨーレートへのゲインと前輪舵角から横方向加速度へ
のゲインとを示す図である。
【図24】ステアリング舵角センサ故障時のヨーレート
から横方向加速度へのゲインを示す図である。
【図25】図9におけるセンサの故障判定方法を示す図
である。
【図26】ディテクションフィルタのブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…車体 2…ブレーキ 3…加圧ユニット 4…ハイドロリックユニット 5…SCSコントローラ 8…ヨーレートセンサ 9…ステアリング舵角センサ 21FR,FL,RR,RL…車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D045 BB40 EE21 GG00 GG25 GG26 GG28 3D046 BB01 BB21 BB28 BB29 CC02 DD04 HH00 HH08 HH16 HH25 HH36 MM06 MM13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行姿勢が目標姿勢から逸脱した
    時に、該走行姿勢を目標姿勢に収束させる姿勢制御を実
    行する車両の挙動制御装置において、 車両旋回時の運動量に関する値を検出するセンサと、 前記センサの検出値に基づいて該センサが異常であると
    推定し、その後該センサが異常であることを判定する異
    常判定手段とを備え、 前記姿勢制御中に、前記異常判定手段により前記センサ
    が異常と推定された場合、該姿勢制御に対して第1の補
    正を行ない、その後該センサが異常であると判定された
    場合、該第1の補正より制御内容が抑制された第2の補
    正を行うことを特徴とする車両の挙動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記異常判定手段は、少なくとも2つの
    センサに関連する関連式に基づいてセンサ異常を推定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の車両の挙動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記異常判定手段は、前記関連式に基づ
    いてセンサ異常を推定した後、前記センサの出力値の変
    化量が所定値以上ならば異常であると判定することを特
    徴とする請求項2に記載の車両の挙動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の補正は、ドリフトア
    ウトを抑制するための姿勢制御中に前記センサが異常で
    あると推定又は判定された時に実行されることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両の挙動
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の補正が行われた場合は、前記
    姿勢制御とは別にトルク抑制制御を実行することを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両の挙
    動制御装置。
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