JP2000271818A - 銅張り積層板の切断加工方法及びそれに用いる切断加工装置 - Google Patents

銅張り積層板の切断加工方法及びそれに用いる切断加工装置

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JP2000271818A
JP2000271818A JP11082735A JP8273599A JP2000271818A JP 2000271818 A JP2000271818 A JP 2000271818A JP 11082735 A JP11082735 A JP 11082735A JP 8273599 A JP8273599 A JP 8273599A JP 2000271818 A JP2000271818 A JP 2000271818A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅張り積層板を切断加工する際に、銅のバリ
を発生させず、良好な加工品質を得ることできると共に
切断加工を安価に行うことができる銅張り積層板の切断
加工方法及びそれに用いる切断加工装置を提供する。 【解決手段】 銅張り積層板1の切断に際してバリのな
い良好な仕上げ面を得るための切断加工方法であって、
丸鋸刃6aのような切断工具6による切断後、バリを除
去するためのシェーパ加工を同一装置内で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス繊維のシート
にエポキシ樹脂等を含浸し、銅箔と共にプレス加工して
製造された銅張り積層板を切断加工する方法及び切断加
工装置に関し、詳しくは銅張り積層板を丸鋸刃のような
切断工具で切断したときバリのない良好な仕上げ面を得
るための切断加工方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来例としては本特許出願人が
先に出願した特開平9−201795号公報に開示され
るものがある。これは上下に当て板を当てた銅張り積層
板をテーブルの上に載せ、この銅張り積層板を上から押
さえ板に押さえ、テーブルの鋸走行用スリットから上に
突出させた丸鋸刃(チップソー)を走行させて銅張り積
層板を切断するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プリント配線板等に用
いられる銅張り積層板は、ガラス繊維のシートにエポキ
シ樹脂等をが含浸させて形成したプリプレグを銅箔に重
ねて成形した後、所望の寸法に切断して使用されるが、
銅張り積層板を切断加工するには以下のような問題点が
あった。
【0004】通常、銅張り積層板の切断加工はシャリン
グによる切断や上記従来のような丸鋸刃による切断等の
方法が採られるが、切断時に銅のバリが生成し、両面の
銅箔間の絶縁性が破壊されたり、エッチング加工時にド
ライフィルムを傷付けたりするという問題がある。
【0005】またバリのない良好な切断品質を得ようと
した場合、通常は上記のように切断加工した後に、ルー
タ加工機やベルトサンダー等の別の設備により、切断面
を仕上げ加工してバリのない積層板としており、工程が
多くなる上に、2台の設備が必要となり、加工効率が悪
くコストも高く付いていた。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、銅張り積層板を切断加工する際に、銅のバリを発
生させず、良好な加工品質を得ることできると共に切断
加工を安価に行うことができる銅張り積層板の切断加工
方法及びそれに用いる切断加工装置を提供することを課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の銅張り積層板の切断加工方法は、銅張り積層
板の切断に際してバリのない良好な仕上げ面を得るため
の切断加工方法であって、丸鋸刃のような切断工具によ
る切断後、バリを除去するためのシェーパ加工を同一装
置内で行うことを特徴とする。上記のように切断工具に
よる切断とシェーパ加工によるバリ除去とを同一装置内
で行うことにより、1回の加工で良好な切断品質が得ら
れ、積層板の銅箔間の絶縁を確保することが可能であ
り、またエッチング加工時にドライフィルムを傷付けた
りすることも防止可能である。さらに1台の設備で加工
が可能なので、リードタイムの短縮と切断コストの削減
を図ることが可能である。
【0008】また本発明の銅張り積層板の切断加工装置
は、銅張り積層板のワークを丸鋸刃のような切断工具に
て切断する切断装置と、上記切断装置による切断後にバ
リを除去するためにシェーパ加工するシェーパ加工装置
を同一装置内に具備し、シェーパ加工装置は、切断した
少なくとも一方のワークのバリを除去するために切削加
工するシェーパ工具と、シェーパ工具を保持する工具の
保持手段と、シェーパ工具をワークに切り込ませる切り
込み手段と、シェーパ工具を加工方向に移動する手段
と、シェーパ工具を加工送り方向に移動する移動手段
と、シェーパ工具による切削時に切屑を除去する切屑除
去手段を具備することを特徴とする。切断工具による切
断と、シェーパ加工装置のシェーパ工具によりバリを切
削するシェーパ加工とを同一装置内で行うことにより、
1回の加工で良好な切断品質が得られ、積層板の銅箔間
の絶縁を確保することが可能であり、またエッチング加
工時にドライフィルムを傷付けたりすることも防止可能
である。さらに1台の設備で加工が可能なので、リード
タイムの短縮と切断コストの削減を図ることが可能であ
る。
【0009】またシェーパ加工を行うときの切屑除去
は、工具の掬い面を下方に傾けて掬い面と工具の加工送
り方向とのなす角度を100〜150°とすることで行
うことを特徴とすることも好ましい。この場合、シェー
パ工具で発生する切屑が下方に落ち、切屑のはけがよく
なり、良好な切削面を得ることができる。
【0010】また少なくとも1つの、切り込み方向に移
動可能で且つ丸鋸刃のような切断工具の幅より小さいシ
ェーパ工具によりバリを除去することを特徴とすること
も好ましい。この場合、切断工具で切断した左右の切断
面を別々にシェーパ工具で切削でき、左右の切断面の切
り込み量を別々に設定することが可能であり、またシェ
ーパ工具が磨耗しても磨耗補正が可能である。
【0011】またシェーパ加工の切り込みを定寸切り込
みにより行うことを特徴とすることも好ましい。この場
合、加工後の寸法精度及び直進性よい。
【0012】また自動的に原点を検知した後、定寸切り
込みを行うことを特徴とすることも好ましい。切断工具
による切断幅の変動による切り込み量のバラツキ、シェ
ーパ工具の磨耗による切り込み量のバラツキを小さくで
きる。
【0013】また原点検知を通電接触により行うことを
特徴とすることも好ましい。この場合、原点検知が簡便
な方法で可能である。
【0014】また原点検知をロードセルにより行うこと
を特徴とすることも好ましい。この場合、原点検知と同
時に加工時の切削抵抗のモニタリングが可能で、シェー
パ工具の磨耗状態の監視等が可能である。
【0015】また原点検知をAE(アコーステックエミ
ッション)センサーにより行うことを特徴とする好まし
い。この場合、原点検知装置の小型化と刃先欠損検知が
可能である。
【0016】また原点検知を画像認識により行うことを
特徴とすることも好ましい。この場合、原点検知と刃先
磨耗のインライン直接計測が可能である。
【0017】また定寸切り込み量の移動を圧電素子によ
り行うことを特徴とすることも好ましい。この場合、精
度のよい定寸切り込みが可能であると共に切り込み装置
の小型化が可能である。
【0018】また定寸切り込み量の移動を楔機構により
行うことを特徴とすることも好ましい。この場合、定寸
切り込みが簡単な機構で可能である。
【0019】またシェーパ加工の切り込みがシェーパ工
具の幅を丸鋸刃のような切断工具の幅より大きくするこ
とで行われることを特徴とすることも好ましい。1本の
シェーパ工具で同時にワークの両端面が加工可能である
ために工具のコストが安くなる上に、シェーパ工具の切
り込み量設定装置が不要になるため、機構が単純化し、
設備コストも安くすることが可能である。
【0020】またシェーパ工具の掬い面にV溝を設け、
切屑をV溝に集めることを特徴とすることも好ましい。
この場合、V溝の掬い角の効果による切れ味向上と、V
溝による良好な切屑排除ができる。
【0021】また丸鋸刃のような切断工具による切断後
の切断面のうねりや凹凸にシェーパ工具を倣わせながら
加工することを特徴とすることも好ましい。切断工具の
切断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるう
ねりや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具が倣いな
がら同一の切り込み量でシェーパ加工を行うことがで
き、バラツキのない良好な仕上げ加工面を得ることがで
きる。またシェーパ加工の加工量が一定に保たれるの
で、シェーパ工具の寿命延長が図れる。
【0022】またシェーパ工具をシリンダあるいはバネ
等の加圧手段により丸鋸刃のような切断工具の切断面に
押し付けて、うねりや凹凸に倣わせて加工することを特
徴とすることも好ましい。この場合、切断工具による切
断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうね
りや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具が倣いなが
らシェーパ加工を行うことができ、また加圧力を変化さ
せることにより切り込み量を変えることができるため、
バラツキのない良好な仕上げ加工面を得ることができ
る。
【0023】またシェーパ工具をワーク厚み方向に回動
自在として取り付け、シリンダあるいはバネ等の加圧手
段により丸鋸刃の切断面に押し付けて、ワーク厚み方向
の傾きに倣わせて加工することを特徴とすることも好ま
しい。この場合、切断工具による切断面に切断工具の磨
耗や切断装置の精度劣化によるうねりや凹凸または厚み
方向への傾きが生じても、切断面にシェーパ工具が倣い
ながら任意の切り込み量でシェーパ加工を行うことがで
き、バラツキのない良好な仕上げ加工面を得ることがで
きる。
【0024】またシェーパ工具を保持する工具保持具を
切断工具による切断面に摺接させ、工具保持具とシェー
パ工具のエッジに段差を設け、シェーパ工具のエッジを
工具保持具先端より切り込み量分だけ突出させて加工す
ることを特徴とすることも好ましい。この場合、切断工
具による切断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化
によるうねりや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具
が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加工を行うこ
とができる倣い加工を比較的安価な方法で行うことがで
きる。
【0025】またシェーパ工具を保持する工具保持具は
シェーパ工具の送り方向前後で切断工具による切断面に
摺接させることを特徴とすることも好ましい。この場
合、切断工具による切断面に切断工具の磨耗や切断装置
の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面にシ
ェーパ工具が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加
工を行うことができる倣い加工を比較的安価な方法で行
うことができるが、摺接する工具保持具の先端がシェー
パ工具の前後にあるため、ワークの出入り口で正確な切
り込みができる。
【0026】また切断工具による切断面を測定手段を用
いて測定した後、測定した切断面の位置情報に応じてシ
ェーパ工具の位置を制御しながらシェーパ加工すること
を特徴とすることも好ましい。この場合、切断工具によ
る切断面に切断工具の磨耗や精度劣化によるうねりや凹
凸が生じても、切断面を測定してシェーパ加工の工具経
路を設定できるため、切断加工時の精度誤差を吸収する
ことができ、切断面の良し悪しに左右されない良好な仕
上げ加工面を得ることができる。
【0027】また切断工具による切断面全体を走査して
測定した後、シェーパ加工することを特徴とすることも
好ましい。切断工具による切断面に切断工具の磨耗や切
断装置の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断
面を測定してシェーパ加工の工具経路を設定できるた
め、切断加工時の精度誤差を吸収することができ、また
切り込み量や回数の設定もできるため、シェーパ加工時
に取り残しの防止や切り込み過ぎによる無理な加工を防
止できる。
【0028】また測定手段の後にシェーパ工具を設け、
切断工具の切断後の切断面を測定すると同時にシェーパ
工具の位置を制御しながらシェーパ加工することを特徴
とすることも好ましい。この場合、切断工具による切断
面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうねり
や凹凸が生じても、切断面を測定してシェーパ加工のシ
ェーパ工具を設定できるため、切断加工時の精度誤差を
吸収することができ、また測定と同時期にシェーパ加工
が行えるため、能率よく良好な仕上げ加工面を得ること
ができる。
【0029】また加工面全体を走査して測定した後、寸
法精度誤差判定を行うことを特徴とすることも好まし
い。この場合、切断面の形状精度に応じて切断工具の交
換時期の判断や切断寸法の変更が行えるため、切断面に
切断工具の磨耗や切断装置の劣化による異常なうねりや
凹凸、過大な仕上げ代が生じにくく、シェーパ加工時に
無理な切り込みによる工具の切損や仕上げ面の劣化が防
げる。また切断面や仕上げ加工面の精度良否判定ができ
る。
【0030】また切り込み方向への刃先位置を揃えた複
数のシェーパ工具を設けて加工を行うことを特徴とする
ことも好ましい。この場合、一つのシェーパ工具が欠損
や磨耗しても他のシェーパ工具で加工が可能なため、加
工品質が良好な状態で保持可能である。
【0031】また切り込み方向への刃先位置を違え、送
り方向に対して前方の刃より順番に切り込み量を大きく
した複数のシェーパ工具を設けて、1度に複数回分の切
り込みを行って加工を行うことを特徴とすることも好ま
しい。この場合、必要な取り代が多い場合に工具にかか
る負荷を軽減して、工具の破損を防止可能である。シェ
ーパ加工で荒加工と仕上げ加工を行い、加工品質の向上
が可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】先ず、図1及び図2に示す実施の
形態の例について説明する。図1(a)は本発明を実施
する切断加工装置の使用状態の要部を示した平面図であ
り、図1(b)は同上の使用状態の概略斜視図であり、
図2は正面から見た断面図である。
【0033】本発明の対象となるワークAとしての銅張
り積層板1は、例えばガラス等の無機繊維にエポキシ樹
脂等を含浸して乾燥したプリプレグを銅箔と重ねて熱加
圧して、樹脂を硬化させたものが用いられる。切断加工
の際は銅張り積層板1の基板を所定の高さになるまで積
層した上で一番外側の両面にフェノール樹脂等の当て板
2を付けて積層体としてある。
【0034】図1、図2に示すようにワークAとしての
銅張り積層板1はワーク積載テーブル3に載せられ、上
方から昇降シリンダ4により下降するワーク押さえ板5
によって加圧固定されるようになっている。ワーク積載
テーブル3の下方には切断工具6としての丸鋸刃6aが
設けられ、丸鋸刃6aは本例の場合、チップソーであ
り、チップとしては燒結ダイヤモンドや超硬合金等の硬
質材料が固着されている。丸鋸刃6aはスピンドル7に
装着された工具フランジ8にて、台金の両側より挟み込
まれて固定され、丸鋸回転用モータ9により反時計方向
に回転するようになっている。丸鋸刃6aは鋸刃走行ス
リット10より上方に突出して図面左方から右方へ送り
移動するようになっている。
【0035】丸鋸刃6aの左方には、切断面の直進性を
測定する測定子11が設けられ、測定子11の先端部に
は金属球が装着され、その金属球の径は丸鋸刃6aの工
具幅aより小さくなっている。測定子11は測定子移動
ユニット12にて図1(a)の平面図上で上下方向とな
る方向(矢印b方向)に移動可能としてあり、通電接触
検知等の方法でワークAと接触した時にその座標位置を
読み込むことができるようになっている。さらに測定子
11の左方には2本のシェーパ工具13が位置し、2本
のうち右方は左切断面用シェーパ工具13aであり、左
方は右切断面用シェーパ工具である。夫々のシェーパ工
具13a,13bはシェーパ工具移動用モータ14とボ
ールネジ15により、切断面に対して垂直方向に所定量
の切り込みが与えられるようにしている。符号cはシェ
ーパ切り込み代である。シェーパ工具13の材質はチッ
プソーよりなる丸鋸刃6aと同様な硬質材料が用いられ
る。
【0036】丸鋸刃6aで切断する切断装置、測定子1
1で測定する測定装置及びシェーパ工具13でシェーパ
加工するシェーパ加工装置は昇降ベース16上に配設さ
れ、昇降ベース16は昇降シリンダ17と昇降ガイド1
8により、図2の断面図上で上下方向に移動するように
なっている。また昇降シリンダ17と昇降ガイド18は
送り移動ベース19上に固定され、送り移動ベース19
は送り移動ガイド20上に装着され、送り移動ベース1
9は送り移動用モータ21と送りネジ22により、左右
スライド移動可能としてある。
【0037】次に上記のような切断加工装置により銅張
り積層板を切断加工する方法について説明する。上記の
ようにワークAとしての銅張り積層板1をワーク積載テ
ーブル3の上でワーク押さえ板5により固定した後、丸
鋸刃6aが回転し、丸鋸刃6aとシェーパ工具13と測
定子11が昇降ベース16と一緒に上昇する。このと
き、丸鋸刃6a及びシェーパ工具13が共に刃先がワー
クAとしての積層体より僅かに上方に突出するようにし
ている。次に送り移動ベース19の移動にて丸鋸刃6a
は左方端より右方端へ所定の送り速度で矢印eのような
加工送り方向eに送られ、ワークAとしての積層体を切
断する。丸鋸刃6aの直後に追従する測定子11は図1
(a)の平面図上を上下に移動しながら、切断面の寸法
を検知し、位置情報をシェーパ工具13のコントローラ
に送る。シェーパ工具13のコントローラでは、位置情
報に基づいてシェーパ工具13に所定の切り込み量を与
えるようにシェーパ工具移動用モータ14を駆動する。
シェーパ工具13は所定量ワークAに切り込みながら、
丸鋸刃6aと一緒に送られ、丸鋸刃6a切断後の断面の
銅箔バリを除去して仕上げる。シェーパ工具13がワー
クAとしての積層体の右方に突き抜けた後、丸鋸刃6a
とシェーパ工具13と測定子11が昇降ベース16と一
緒に下降し、送り移動ベース19が左方にスライド移動
して、初期入りに戻り、丸鋸刃6aの回転が停止する。
最後にワーク押さえ板5が上昇し、ワークAのクランプ
を解除する。
【0038】ここで図26に本発明による銅張り積層板
の加工例を、図27に丸鋸刃のみの切断例を、図28に
研削加工による切断後の仕上げ例を示す。図26は本発
明による銅張り積層板の加工例で、丸鋸切断+シェーパ
加工であり、銅箔部分が鏡面加工できるために黒く見え
ている。図27は丸鋸刃のみの切断加工例であり、基材
両面の銅箔バリが大きいために短絡してしまう。図28
は切断した後、砥石により研削仕上げしたものであり、
銅や樹脂により砥石が直ぐに目詰まりしてしまい、基材
両面の銅箔バリが大きくなって短絡してしまう。このた
め、図26により、本発明によれば他の工法に比べて非
常に良好な切断品質が得られることがわかる。
【0039】上記のように本発明では切断加工とシェー
パ加工によるバリ除去とを同一装置内で行うことによ
り、1回の加工で良好な切断品質が得られ、積層板の銅
箔間の絶縁を確保することが可能であり、またエッチン
グ加工時にドライフィルムを傷付けたりすることも防止
可能である。さらに1台の設備で加工が可能なので、リ
ードタイムの短縮と切断コストの削減を図ることが可能
である。
【0040】次に図3に示す実施の形態の例について説
明する。丸鋸刃6aによる切断後に、シェーパ加工を行
うシェーパ工具13の掬い面23を下方に傾け、シェー
パ工具13の掬い面23と、シェーパ工具13の送り方
向(矢印d方向)とのなす角度αを100〜150°と
している。これにより、シェーパ工具13で発生する切
屑が矢印sのようにワークAの下方に落ちるため、丸鋸
刃6aで切断した後の非常に細いワークA間の隙間であ
っても、切屑が隙間に詰まって、切削面を悪化させるこ
となく、バリや切屑付着のない良好な切削面を得ること
ができる。このように本発明では横掬い角を付与するこ
とにより、切屑のはけがよくなり、良好な切削面を得る
ことが可能である。
【0041】次に図4に示す実施の形態の例について説
明する。本例の場合、左右切り込み方向にシェーパ工具
移動用モータ14にて切り込み量設定可能な左切断面用
シェーパ工具13aと右切断面用シェーパ工具13bを
丸鋸刃6aと共通の昇降ベース16の上に丸鋸刃6aの
送り方向の後方の位置で設けてあり、所定のシェーパ工
具切り込み量を設定した後に、丸鋸刃6aの切断と同一
工程で左右の切断面をシェーパ加工してバリを除去する
ようになっている。このときシェーパ工具13としての
左切断面用シェーパ工具13aと右切断面用シェーパ工
具13bの幅は丸鋸刃6aの工具幅aより小さくなって
おり、左切断面用シェーパ工具13aと右切断面用シェ
ーパ工具13bで別々に所定の切り込みを入れて切削で
きるようになっている。図4でcは切り込み代、eは加
工送り方向である。この場合、丸鋸刃6aで切断した左
右の切断面を別々にシェーパ工具13で切削でき、左右
の切断面の切り込み量を別々に設定することが可能であ
り、またシェーパ工具13が磨耗しても磨耗補正が可能
である。
【0042】次に図4、図5に示す実施の形態の例につ
いて説明する。本例の場合、シェーパ工具13としての
左切断面用シェーパ工具13aと右切断面用シェーパ工
具13bを切り込み方向にシェーパ工具移動用モータ1
4にて設定した定寸の切り込み量だけ移動させて、丸鋸
刃6aの刃物幅aである切断幅より幅広な位置に位置さ
せ、この位置に左切断面用シェーパ工具13aと右切断
面用シェーパ工具13bを固定し、丸鋸刃6aによる切
断と同一工程で左右切断面をシェーパ加工し、バリを除
去する。図5で符号fは切り込み送り方向である。この
ように定寸の切り込みを入れて加工送り方向e方向にシ
ェーパ加工にて切削すると、加工後の寸法精度及び直進
性がよい。
【0043】次に図6に示す実施の形態の例について説
明する。本例の場合、丸鋸刃6aによる切断後、シェー
パ工具13を原点測定位置に移動させ、シェーパ工具1
3を切り込み方向に移動させて刃先をワークAの切断面
である加工面24に接触させ、原点検知するなどの原点
検知手段を持つ。つまり、丸鋸刃6aにより切断した
後、図6(a)に示すように左切断面用シェーパ工具1
3aと右切断面用シェーパ工具13bを原点測定位置に
移動させる。ここでaは丸鋸刃6aの工具幅であって、
丸鋸刃6aによる切断幅であり、hはシェーパ工具先端
位置を示す。図6(a)のように原点測定位置に移動さ
せた後、シェーパ工具移動用モータ14にて左切断面用
シェーパ工具13aと右切断面用シェーパ工具13bを
移動させて図6(b)のように加工面24に接触させ原
点位置を検知する。図6(b)のように原点位置を検知
した後、図6(c)の矢印i方向に移動させてスタート
位置に戻し、シェーパ工具移動用モータ14にて左切断
面用シェーパ工具13aと右切断面用シェーパ工具13
bを移動させて切り込み量jを設定する。図6(c)の
ように切り込み量を設定した後、図6(d)のように加
工送り方向eに左切断面用シェーパ工具13aと右切断
面用シェーパ工具13bを送ってシェーパ加工にて切削
する。このようにシェーパ工具13の定寸切り込みの際
に、自動的に原点を検知する手段を持つと、丸鋸刃6a
による切断幅の変動による切り込み量のバラツキ、シェ
ーパ工具13の磨耗による切り込み量のバラツキを小さ
くできる。
【0044】次に図7に示す実施の形態の例について説
明する。本例の場合シェーパ工具13を切り込み方向に
移動させ、刃先を加工面24に接触させ、原点検知する
際に、図7に示すようにシェーパ工具13、銅箔25、
電極26、直流電源27、電流検知装置28が閉回路に
なるように回路を形成し、導通によりシェーパ工具13
の原点を検知する。そして原点を検知した後、矢印kの
ように切り込み量を設定する。このようにして原点検知
をすると、原点検知が簡便な方法で可能である。
【0045】次に図8に示す実施の形態の例について説
明する。本例の場合、シェーパ工具13とシェーパ工具
移動手段との間にロードセル29を介して取り付けてあ
り、シェーパ工具13を切り込み方向に移動させた際の
刃先の加工面24への接触をロードセル29により検知
するようになっている。そして原点を検知した後、矢印
kのように切り込み量を設定する。さらにシェーパ加工
中も当該ロードセル29の出力をモニターすることによ
り切削抵抗の測定を行うようになっている。ここで30
はアンプ、31は表示装置である。このようにすると、
原点検知と同時に加工時の切削抵抗のモニタリングが可
能で、シェーパ工具13の磨耗状態の監視等が可能であ
る。
【0046】次に図9に示す実施の形態の例について述
べる。本例の場合、シェーパ工具13にAE(アコース
テックエミション)センサー32を取り付けてあり、シ
ェーパ工具13を切り込み方向に移動させ、刃先の加工
面24への接触をAEセンサー32で検知するようにな
っている。ここで符号mはシェーパ工具13からAEセ
ンサー32に伝わる接触微振動を示す。そして原点を検
知した後、矢印kのように切り込み量を設定する。さら
にシェーパ加工中も当該AEセンサー32の出力をモニ
ターすることにより刃先欠損をモニターするようになっ
ている。このようにすると、原点検知装置の小型化と刃
先欠損検知が可能である。
【0047】次に図10に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、画像取り込み用のカメラ33が
丸鋸刃6aやシェーパ工具13を設ける昇降ベース16
にカメラ取り付けベース34を介して、シェーパ工具1
3と同期して仕上げ加工方向に移動可能に設置してあ
り、シェーパ工具13を切り込み方向に移動させた際の
刃先の加工面24への接触を画像認識により検知すると
同時に加工中もシェーパ工具13の画像をモニターする
ことによりシェーパ工具13の磨耗状態をインラインで
検査するようになっている。そして原点を検知した後、
矢印kのように切り込み量を設定する。ここで35はモ
ニター装置である。このようにすると、原点検知と刃先
磨耗のインライン直接計測が可能である。
【0048】次に図11に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、シェーパ工具移動ガイド36に
切り込み方向に移動自在に取り付けられたシェーパ工具
13を圧電素子37により矢印kのように定寸切り込み
量分移動させることで切り込み量を設定するようになっ
ている。このように圧電素子37にて定寸切り込みを行
うと、精度のよい定寸切り込みが可能であると共に切り
込み装置の小型化が可能である。
【0049】次に図12に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、シェーパ工具移動ガイド36に
切り込み方向に移動自在に取り付けられたシェーパ工具
13を楔機構38により定寸切り込み量移動させること
ができるようになている。つまり、シェーパ工具移動用
モータ14にてボールネジ39を駆動することで楔機構
38の可動楔38aを移動させて定寸切り込みができる
ようになっている。このように定寸切り込みが楔機構3
8で行うことができると、定寸切り込みが簡単な機構で
可能である。また楔機構38で移動させると楔機構38
を駆動するシェーパ工具移動用モータ14のモータ保持
力を小さくできるために小型のモータで対応可能とな
り、また別途のシェーパ工具13の位置保持機構が不要
となる。
【0050】次に図13に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aより図13中左方に
位置するシェーパ工具13の幅を、シェーパ加工に必要
な切り込み量だけ丸鋸刃6aの工具幅aより大きくして
あり、シェーパ工具13の幅方向の中心と丸鋸刃6aの
幅方向の中心とを一致させてある。加工時には丸鋸刃6
aの直後をシェーパ工具13が追走し、丸鋸刃6aによ
る切断ラインの両側の端面を、同時に所定の切り込み量
だけ切り込んでシェーパ加工し、切断面を仕上げるよう
にしている。このとき図3の実施の形態の例で説明した
ようにシェーパ工具13の掬い面23を送り方向に対し
て傾け、切屑を下方に排出するようにしてもよい。この
ようにすると、1本のシェーパ工具13で同時にワーク
Aの両端面が加工可能であるために工具のコストが安く
なる上に、シェーパ工具の切り込み量設定装置が不要に
なるため、機構が単純化し、設備コストも安くすること
が可能である。
【0051】次に図14に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aより図中左方に位置
するシェーパ工具13の幅を、シェーパ加工に必要な切
り込み量だけ丸鋸刃6aの工具幅aより大きくしたシェ
ーパ工具13において、シェーパ工具13の掬い面23
を平面図上でV字型とし、掬い角βを大きくすると共に
掬い面23上を流れてくる切屑をV溝40に集めるよう
にしている。また図3の実施の形態の例のようにシェー
パ工具13の掬い面23を送り方向に対して傾きを設け
ているため、V溝40に集まった切屑50は横掬い角に
沿って下方に排出されるように構成している。このよう
にしていると、掬い角βの効果による切れ味向上と、V
溝40による良好な切屑排除ができる。
【0052】次に図15に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aによる切断後のバリ
除去のためのシェーパ加工において、丸鋸刃6aによる
切断面に生じやすいうねりや凹凸による未加工部分をな
くすために、シェーパ工具13を切断面に倣わせてシェ
ーパ加工を行うようになっている。図15で符号nは倣
い方式のシェーパ工具13の経路であり、符号n′は定
寸切り込みのシェーパ工具13の経路である。このよう
に丸鋸刃6aによる切断後の切断面のうねりや凹凸にシ
ェーパ工具13を倣わせながら加工するようにすると、
丸鋸刃6aの切断面に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置の精
度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面にシェー
パ工具13が倣いながら同一の切り込み量でシェーパ加
工を行うことができ、バラツキのない良好な仕上げ加工
面を得ることができる。またシェーパ加工の加工量が一
定に保たれるので、シェーパ工具13の寿命延長が図れ
る。
【0053】次に図16に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、シェーパ工具13を取り付け保
持する工具保持具41を加圧することにより、シェーパ
工具13を切断面に倣わせてシェーパ加工を行うように
してある。つまり、シェーパ工具13を保持した工具保
持具41はリニアースライド42に対してスライド自在
に装着してあり、工具保持具41に取り付け保持された
シェーパ工具13はエアーシリンダ43により加圧され
て切断面に押し付けられることにより一定量の切り込み
が与えられ、加工送り方向にシェーパ工具13が動くこ
とにより切断面に倣った加工が可能である。また加圧の
ための手段はバネ等を用いてもよい。このようにする
と、丸鋸刃6aの切断面に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置
の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面にシ
ェーパ工具13が倣いながらシェーパ加工を行うことが
でき、また加圧力を変化させることにより切り込み量を
変えることができるため、バラツキのない良好な仕上げ
加工面を得ることができる。
【0054】次に図17に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、工具保持具41は第1保持部4
1aと第2保持部41bと第3保持部41cとで構成さ
れ、第2保持部41bはリニアスライド42に沿ってス
ライド自在になっており、シェーパ工具13を保持した
第1保持部41aは第2保持部41bに対してベアリン
グを介してワーク厚み方向に回動自在にしてあり、第2
保持部41bはエアーシリンダ43にて加圧してあり、
シェーパ工具13に設けた第3保持部41cはエアーシ
リンダ44で加圧してあり、シェーパ工具13を回動さ
せる方向に加圧するようにしてある。加圧によりワーク
Aの切断面に押し付けられているシェーパ工具13は第
2保持部41bを加圧するエアーシリンダ43によりさ
らに加圧されて一定量の切り込みが与えられ、加工送り
方向に動くことにより切断面に倣った加工が可能であ
り、切断面に傾きがある場合は、第3保持部41cを加
圧するエアーシリンダ44の加圧で切断面に沿った加工
が可能である。このとき上記、エアーシリンダ43,4
4の加圧に代えてバネ等による加圧を用いてもよい。こ
のようにすると、丸鋸刃6aによる切断面に丸鋸刃6a
の磨耗や切断装置の精度劣化によるうねりや凹凸または
厚み方向への傾きが生じても、切断面にシェーパ工具1
3が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加工を行う
ことができ、バラツキのない良好な仕上げ加工面を得る
ことができる。
【0055】次に図18に示す実施の形態の例について
説明する。固定用支柱45には加工送り方向eと直交す
る方向に移動可能に工具保持具41を取り付けてあり、
工具保持具41にはシェーパ工具13を取り付けてあ
り、工具保持具41はエアーシリンダ43にて加圧する
ことができるようになっている。工具保持具41にはワ
ークAの切断面に当接する当接部46を設けてあり、シ
ェーパ工具13のエッジが当接部46の切り込み代だけ
突出している。このシェーパ工具13のエッジが当接部
46より突出する量は調整ネジ等で可変可能にしてあ
る。しかして、丸鋸刃6aの切断面に当接部46を摺接
させ、エアーシリンダ43で加圧することにより切断面
に倣わせてシェーパ加工を行うことができる。このとき
当接部46が切断面に摺接する部分からシェーパ工具1
3のエッジが突出する分(エッジと当接部46の段差
分)だけ切り込み量としてシェーパ加工できる。かかる
エアーシリンダ43による加圧に代えてバネ等を用いも
よい。このようにすると、丸鋸刃6aによる切断面に丸
鋸刃6aの磨耗や切断装置の精度劣化によるうねりや凹
凸が生じても、切断面にシェーパ工具13が倣いながら
任意の切り込み量でシェーパ加工を行うことができる倣
い加工を比較的安価な方法で行うことができる。
【0056】次に図19に示す実施の形態の例について
説明する。固定用支柱45には加工送り方向eと直交す
る方向に移動可能に工具保持具41を取り付けてあり、
工具保持具41にはシェーパ工具13を取り付けてあ
り、工具保持具41はエアーシリンダ43にて加圧する
ことができるようになっている。工具保持具41にはワ
ークAの切断面に当接する当接部46を設けてあり、シ
ェーパ工具13のエッジが当接部46に対して切り込み
代だけ突出している。この例の場合、当接部46は加工
送り方向eにおけるシェーパ工具13の前後に設けてあ
る。このシェーパ工具13のエッジが当接部46より突
出する量は調整ネジ等で可変可能にしてある。しかし
て、丸鋸刃6aの切断面にシェーパ工具13の前後で当
接部46を摺接させ、エアーシリンダ43で加圧するこ
とにより切断面に倣わせてシェーパ加工を行うことがで
きる。このとき当接部46が切断面に摺接する部分から
シェーパ工具13のエッジが突出する分(エッジと当接
部46の段差分)だけ切り込み量としてシェーパ加工で
きる。かかるエアーシリンダ43による加圧に代えてバ
ネ等を用いてもよい。このようにすると、丸鋸刃6aに
よる切断面に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置の精度劣化に
よるうねりや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具1
3が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加工を行う
ことができる倣い加工を比較的安価な方法で行うことが
できるが、摺接する工具保持具41の当接部46がシェ
ーパ工具13の前後にあるため、ワークAの出入り口で
も正確な切り込みができる。
【0057】次に図20に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aによる切断後にバリ
を除去するためのシェーパ加工を、測定子11として通
電測定子11aを用いて切断面を測定し、測定して得ら
れた断面形状情報を基に一定量の切り込みを加味したシ
ェーパ工具加工経路を算出し、加工位置を数値制御しな
がら加工送り方向にシェーパ加工を行うようになってお
り、切断面の形状変化に対しても一定の切り込み量を保
ちながら切断面に沿ったシェーパ加工が可能である。図
20で符号pは測定経路であり、符号qは加工経路であ
る。このとき、切断面の測定に用いる通電測定子11a
は3次元測定機等に用いられる電子プローブ等を用いて
もよい。このようにすると、丸鋸刃6aによる切断面に
丸鋸刃6aの磨耗や精度劣化によるうねりや凹凸が生じ
ても、切断面を測定してシェーパ加工の工具経路を設定
できるため、切断加工時の精度誤差を吸収することがで
き、切断面の良し悪しに左右されない良好な仕上げ加工
面を得ることができる。
【0058】次に図21に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aの切断面全体を予め
通電測定子11a等を用いて走査して切断面形状情報を
取り込み、取り込んだ形状情報を基にシェーパ工具13
の加工経路を一定量の切り込み量を加味して算出設定し
た後に、加工経路を数値制御しながらシェーパ加工を行
うようになっている。図21で符号pは測定経路であ
り、符号qは加工経路である。このようにすると、丸鋸
刃6aによる切断面に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置の精
度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面を測定し
てシェーパ加工の工具経路を設定できるため、切断加工
時の精度誤差を吸収することができ、また切り込み量や
回数の設定もできるため、シェーパ加工時に取り残しの
防止や切り込み過ぎによる無理な加工を防止できる。
【0059】次に図22に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aによる切断面を通電
測定子11aを用いて測定する測定子11と、測定子1
1に真近な位置で、測定子11外周径よりも切り込み量
分刃先エッジを突出させたシェーパ加工用のシェーパ工
具13とを工具保持具41に取り付けてあり、シェーパ
工具13の前にある測定子11が通過した経路と同経路
をシェーパ工具13が移動することにより切断面に沿っ
たシェーパ加工が可能となるようにしてある。このと
き、測定子11とシェーパ工具13とは別の保持具に一
定距離を保って取り付け、測定子11の移動位置からの
オフセット量を算出してシェーパ工具13の位置制御を
行ってもよい。このようすると、丸鋸刃6aによる切断
面に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置の精度劣化によるうね
りや凹凸が生じても、切断面を測定してシェーパ加工の
シェーパ工具13を設定できるため、切断加工時の精度
誤差を吸収することができ、また測定と同時期にシェー
パ加工が行えるため、能率よく良好な仕上げ加工面を得
ることができる。
【0060】次に図23に示す実施形態の例について説
明する。本例の場合、丸鋸刃6aにて切断した切断面全
体を予め通電測定子11aを用いて走査して切断面形状
を測定し、表示窓に結果を表示させ、予め定めた切断面
形状規格値と比較することにより切断面の形状精度を判
定させ、シェーパ加工前の切断工具6である丸鋸刃6a
の交換や切断寸法の変更を決定するようになっている。
このとき、切断面形状の規格値と測定値の比較はコンピ
ュータを用いた方法でもよい。このようにすると、切断
面の形状精度に応じて切断工具6としての丸鋸刃6aの
交換時期の判断や切断寸法の変更が行えるため、切断面
に丸鋸刃6aの磨耗や切断装置の劣化による異常なうね
りや凹凸、過大な仕上げ代が生じにくく、シェーパ加工
時に無理な切り込みによる工具の切損や仕上げ面の劣化
が防げる。また切断面や仕上げ加工面の精度良否判定が
できる。
【0061】次に図24に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aの送り方向eの後方
に位置するシェーパ工具13を、片方のワークA端面に
つき2つ設け、ワークAへの切り込み方向への刃先位置
を揃えて配置している。図24でjは切り込み量であ
り、rは切り込み方向である。長時間の加工時にはシェ
ーパ工具13が磨耗したり、場合によっては欠損したり
することがあり、加工面24の品質が悪化するが、本例
では図中右方のシェーパ工具13に磨耗や欠損が発生し
て刃先位置がワークAに対して後退しても、図中左方の
シェーパ工具13が、前方のシェーパ工具13が削り残
した部分を切削して、加工品質を悪化させないようにし
ている。またシェーパ工具13の数は3つ以上でも構わ
ない。このようにしてあると、一つのシェーパ工具13
が欠損や磨耗しても他のシェーパ工具13で加工が可能
なため、加工品質が良好な状態で保持可能である。
【0062】次に図25に示す実施の形態の例について
説明する。本例の場合、丸鋸刃6aの送り方向eの後方
に位置するシェーパ工具13を、片方のワークA端面に
つき2つ設け、ワークAへの切り込み方向の刃先位置を
違え、送り方向に対して前方のシェーパ工具13より順
番に切り込み量を大きくして配置している。図25でj
1は1回目の切り込み量であり、j2は2回目の切り込
み量である。シェーパ加工での加工代が大きい時には、
1度に大きな切り込みを与えるとシェーパ工具13が欠
損したり、場合によっては折損したりすることがあり、
加工面の品質が悪化するが、本例では2本のシェーパ工
具13に必要な切り込み量を分割して与え、シェーパ工
具13に与える負荷を軽減している。また図示の右方の
シェーパ工具13の切り込み量を必要な切り込み量の半
分以上として、図示の左方のシェーパ工具13の実質的
な切り込み量を減らして、右方のシェーパ工具13で荒
切削し、左方のシェーパ工具13で仕上げ切削して、加
工品質をより向上させることも有効である。またシェー
パ工具13の数は3つ以上であっても構わない。このよ
うにしてあると、必要な取り代が多い場合にシェーパ工
具13にかかる負荷を軽減して、シェーパ工具13の破
損を防止可能である。シェーパ加工で荒加工と仕上げ加
工を行い、加工品質の向上が可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明の請求項1の発明は、銅張り積層
板の切断に際してバリのない良好な仕上げ面を得るため
の切断加工方法であって、丸鋸刃のような切断工具によ
る切断後、バリを除去するためのシェーパ加工を同一装
置内で行うので、1回の加工で良好な切断品質が得ら
れ、積層板の銅箔間の絶縁を確保することが可能なもの
であり、またエッチング加工時にドライフィルムを傷付
けたりすることも防止可能なものであり、さらに1台の
設備で加工が可能なので、リードタイムの短縮と切断コ
ストの削減を図ることが可能なものである。
【0064】また本発明の請求項2の発明は、請求項1
において、シェーパ加工を行うときの切屑除去は、工具
の掬い面を下方に傾けて掬い面と工具の加工送り方向と
のなす角度を100〜150°とすることで行うので、
シェーパ工具で発生する切屑が下方に落ち、切屑のはけ
がよくなり、良好な切削面を得ることができるものであ
る。
【0065】また本発明の請求項3の発明は、請求項1
において、少なくとも1つの、切り込み方向に移動可能
で且つ丸鋸刃のような切断工具の幅より小さいシェーパ
工具によりバリを除去するので、切断工具で切断した左
右の切断面を別々にシェーパ工具で切削でき、左右の切
断面の切り込み量を別々に設定することが可能なもので
あり、またシェーパ工具が磨耗しても磨耗補正が可能な
ものである。
【0066】また本発明の請求項4の発明は、請求項3
において、シェーパ加工の切り込みを定寸切り込みによ
り行うので、加工後の寸法精度及び直進性よいものであ
る。
【0067】また本発明の請求項5の発明は、請求項4
において、自動的に原点を検知した後、定寸切り込みを
行うので、切断工具による切断幅の変動による切り込み
量のバラツキ、シェーパ工具の磨耗による切り込み量の
バラツキを小さくできるものである。
【0068】また本発明の請求項6の発明は、請求項5
において、原点検知を通電接触により行うので、原点検
知が簡便な方法で可能なものである。
【0069】また本発明の請求項7の発明は、請求項5
において、原点検知をロードセルにより行うので、原点
検知と同時に加工時の切削抵抗のモニタリングが可能
で、シェーパ工具の磨耗状態の監視等が可能なものであ
る。
【0070】また本発明の請求項8の発明は、請求項5
において、原点検知をAE(アコーステックエミッショ
ン)センサーにより行うので、原点検知装置の小型化と
刃先欠損検知が可能なものである。
【0071】また本発明の請求項9の発明は、請求項5
において、原点検知を画像認識により行うので、原点検
知と刃先磨耗のインライン直接計測が可能なものであ
る。
【0072】また本発明の請求項10の発明は、請求項
4において、定寸切り込み量の移動を圧電素子により行
うので、精度のよい定寸切り込みが可能であると共に切
り込み装置の小型化が可能なものである。
【0073】また本発明の請求項11の発明は、請求項
4において、定寸切り込み量の移動を楔機構により行う
ので、定寸切り込みが簡単な機構で可能なものである。
【0074】また本発明の請求項12の発明は、請求項
1において、シェーパ加工の切り込みがシェーパ工具の
幅を丸鋸刃のような切断工具の幅より大きくすることで
行われるので、1本のシェーパ工具で同時にワークの両
端面が加工可能であるために工具のコストが安くなる上
に、シェーパ工具の切り込み量設定装置が不要になるた
め、機構が単純化し、設備コストも安くすることが可能
となるものである。
【0075】また本発明の請求項13の発明は、請求項
12において、シェーパ工具の掬い面にV溝を設け、切
屑をV溝に集めるので、V溝の掬い角の効果による切れ
味向上と、V溝による良好な切屑排除ができるものであ
る。
【0076】また本発明の請求項14の発明は、請求項
1において、丸鋸刃のような切断工具による切断後の切
断面のうねりや凹凸にシェーパ工具を倣わせながら加工
するので、切断工具の切断面に切断工具の磨耗や切断装
置の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面に
シェーパ工具が倣いながら同一の切り込み量でシェーパ
加工を行うことができ、バラツキのない良好な仕上げ加
工面を得ることができるものであり、またシェーパ加工
の加工量が一定に保たれるので、シェーパ工具の寿命延
長が図れるものである。
【0077】また本発明の請求項15の発明は、請求項
14において、シェーパ工具をシリンダあるいはバネ等
の加圧手段により丸鋸刃のような切断工具の切断面に押
し付けて、うねりや凹凸に倣わせて加工するので、切断
工具による切断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣
化によるうねりや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工
具が倣いながらシェーパ加工を行うことができ、また加
圧力を変化させることにより切り込み量を変えることが
できるため、バラツキのない良好な仕上げ加工面を得る
ことができるものである。
【0078】また本発明の請求項16の発明は、請求項
15において、シェーパ工具をワーク厚み方向に回動自
在として取り付け、シリンダあるいはバネ等の加圧手段
により丸鋸刃の切断面に押し付けて、ワーク厚み方向の
傾きに倣わせて加工するので、切断工具による切断面に
切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうねりや凹
凸または厚み方向への傾きが生じても、切断面にシェー
パ工具が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加工を
行うことができ、バラツキのない良好な仕上げ加工面を
得ることができるものである。
【0079】また本発明の請求項17の発明は、請求項
15において、シェーパ工具を保持する工具保持具を切
断工具による切断面に摺接させ、工具保持具とシェーパ
工具のエッジに段差を設け、シェーパ工具のエッジを工
具保持具先端より切り込み量分だけ突出させて加工する
ので、切断工具による切断面に切断工具の磨耗や切断装
置の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、切断面に
シェーパ工具が倣いながら任意の切り込み量でシェーパ
加工を行うことができる倣い加工を比較的安価な方法で
行うことができるものである。
【0080】また本発明の請求項18の発明は、請求項
17において、シェーパ工具を保持する工具保持具はシ
ェーパ工具の送り方向前後で切断工具による切断面に摺
接させるので、切断工具による切断面に切断工具の磨耗
や切断装置の精度劣化によるうねりや凹凸が生じても、
切断面にシェーパ工具が倣いながら任意の切り込み量で
シェーパ加工を行うことができる倣い加工を比較的安価
な方法で行うことができるが、摺接する工具保持具の先
端がシェーパ工具の前後にあるため、ワークの出入り口
で正確な切り込みができるものである。
【0081】また本発明の請求項19の発明は、請求項
1において、切断工具による切断面を測定手段を用いて
測定した後、測定した切断面の位置情報に応じてシェー
パ工具の位置を制御しながらシェーパ加工するので、切
断工具による切断面に切断工具の磨耗や精度劣化による
うねりや凹凸が生じても、切断面を測定してシェーパ加
工の工具経路を設定できるため、切断加工時の精度誤差
を吸収することができ、切断面の良し悪しに左右されな
い良好な仕上げ加工面を得ることができるものである。
【0082】また本発明の請求項20の発明は、請求項
19において、切断工具による切断面全体を走査して測
定した後、シェーパ加工するので、切断工具による切断
面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうねり
や凹凸が生じても、切断面を測定してシェーパ加工の工
具経路を設定できるため、切断加工時の精度誤差を吸収
することができ、また切り込み量や回数の設定もできる
ため、シェーパ加工時に取り残しの防止や切り込み過ぎ
による無理な加工を防止できるものである。
【0083】また本発明の請求項21の発明は、請求項
19において、測定手段の後にシェーパ工具を設け、切
断工具の切断後の切断面を測定すると同時にシェーパ工
具の位置を制御しながらシェーパ加工するので、切断工
具による切断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化
によるうねりや凹凸が生じても、切断面を測定してシェ
ーパ加工のシェーパ工具を設定できるため、切断加工時
の精度誤差を吸収することができ、また測定と同時期に
シェーパ加工が行えるため、能率よく良好な仕上げ加工
面を得ることができるものである。
【0084】また本発明の請求項22の発明は、請求項
19において、加工面全体を走査して測定した後、寸法
精度誤差判定を行うので、切断面の形状精度に応じて切
断工具の交換時期の判断や切断寸法の変更が行えるた
め、切断面に切断工具の磨耗や切断装置の劣化による異
常なうねりや凹凸、過大な仕上げ代が生じにくく、シェ
ーパ加工時に無理な切り込みによる工具の切損や仕上げ
面の劣化が防げるものであり、また切断面や仕上げ加工
面の精度良否判定ができるものである。
【0085】また本発明の請求項23の発明は、請求項
1において、切り込み方向への刃先位置を揃えた複数の
シェーパ工具を設けて加工を行うので、一つのシェーパ
工具が欠損や磨耗しても他のシェーパ工具で加工が可能
なため、加工品質が良好な状態で保持可能なものであ
る。
【0086】また本発明の請求項24の発明は、請求項
1において、切り込み方向への刃先位置を違え、送り方
向に対して前方の刃より順番に切り込み量を大きくした
複数のシェーパ工具を設けて、1度に複数回分の切り込
みを行って加工を行うので、必要な取り代が多い場合に
工具にかかる負荷を軽減して、工具の破損を防止可能な
ものであり、またシェーパ加工で荒加工と仕上げ加工を
行い、加工品質の向上が可能なものである。
【0087】また本発明の請求項25の発明は、銅張り
積層板のワークを丸鋸刃のような切断工具にて切断する
切断装置と、上記切断装置による切断後にバリを除去す
るためにシェーパ加工するシェーパ加工装置を同一装置
内に具備し、シェーパ加工装置は、切断した少なくとも
一方のワークのバリを除去するために切削加工するシェ
ーパ工具と、シェーパ工具を保持する工具の保持手段
と、シェーパ工具をワークに切り込ませる切り込み手段
と、シェーパ工具を加工方向に移動する手段と、シェー
パ工具を加工送り方向に移動する移動手段と、シェーパ
工具による切削時に切屑を除去する切屑除去手段を具備
するので、切断工具による切断と、シェーパ加工装置の
シェーパ工具によりバリを切削するシェーパ加工とを同
一装置内で行うことにより、1回の加工で良好な切断品
質が得られ、積層板の銅箔間の絶縁を確保することが可
能なものであり、またエッチング加工時にドライフィル
ムを傷付けたりすることも防止可能であり、さらに1台
の設備で加工が可能なので、リードタイムの短縮と切断
コストの削減を図ることが可能なものである。
【0088】また本発明の請求項26の発明は、請求項
25において、シェーパ工具をシリンダあるいはバネ等
の加圧手段により丸鋸刃のような切断工具の切断面に押
し付けて、うねりや凹凸に倣わせて加工するようにした
ので、請求項15と同様に切断工具による切断面に切断
工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうねりや凹凸が
生じても、切断面にシェーパ工具が倣いながらシェーパ
加工を行うことができ、また加圧力を変化させることに
より切り込み量を変えることができるため、バラツキの
ない良好な仕上げ加工面を得ることができるものであ
る。
【0089】また本発明の請求項27の発明は、請求項
26において、シェーパ工具をワーク厚み方向に回動自
在として取り付け、シリンダあるいはバネ等の加圧手段
により丸鋸刃の切断面に押し付けて、ワーク厚み方向の
傾きに倣わせて加工するようにしたので、請求項16と
同様に切断工具による切断面に切断工具の磨耗や切断装
置の精度劣化によるうねりや凹凸または厚み方向への傾
きが生じても、切断面にシェーパ工具が倣いながら任意
の切り込み量でシェーパ加工を行うことができ、バラツ
キのない良好な仕上げ加工面を得ることができるもので
ある。
【0090】また本発明の請求項28の発明は、請求項
26において、シェーパ工具を保持する工具保持具を切
断工具による切断面に摺接させ、工具保持具とシェーパ
工具のエッジに段差を設け、シェーパ工具のエッジを工
具保持具先端より切り込み量分だけ突出させて加工する
ようにしたので、請求項17と同様に切断工具による切
断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化によるうね
りや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具が倣いなが
ら任意の切り込み量でシェーパ加工を行うことができる
倣い加工を比較的安価な方法で行うことができるもので
ある。
【0091】また本発明の請求項29の発明は、請求項
28において、シェーパ工具を保持する工具保持具はシ
ェーパ工具の送り方向前後で切断工具による切断面に摺
接させるようにしたので、請求項18と同様に切断工具
による切断面に切断工具の磨耗や切断装置の精度劣化に
よるうねりや凹凸が生じても、切断面にシェーパ工具が
倣いながら任意の切り込み量でシェーパ加工を行うこと
ができる倣い加工を比較的安価な方法で行うことができ
るが、摺接する工具保持具の先端がシェーパ工具の前後
にあるため、ワークの出入り口で正確な切り込みができ
るものである。
【0092】また本発明の請求項30の発明は、請求項
25において、切り込み方向への刃先位置を揃えた複数
のシェーパ工具を設けて加工を行うようにしたので、請
求項23と同様に一つのシェーパ工具が欠損や磨耗して
も他のシェーパ工具で加工が可能なため、加工品質が良
好な状態で保持可能なものである。
【0093】また本発明の請求項31の発明は、請求項
25において、切り込み方向への刃先位置を違え、送り
方向に対して前方の刃より順番に切り込み量を大きくし
た複数のシェーパ工具を設けて、1度に複数回分の切り
込みを行って加工を行うようにしたので、請求項24と
同様に必要な取り代が多い場合に工具にかかる負荷を軽
減して、工具の破損を防止可能なものであり、またシェ
ーパ加工で荒加工と仕上げ加工を行い、加工品質の向上
が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を実施する切断加工装置の使用
状態の要部を示した平面図、(b)は(a)の使用状態
の概略斜視図である。
【図2】同上の正面から見た断面図である。
【図3】同上の他の実施の形態の例を示す正面図であ
る。
【図4】同上の他の実施の形態の例を示す平面図であ
る。
【図5】同上の他の実施の形態の例を示す斜視図であ
る。
【図6】(a)(b)(c)(d)は同上の他に実施の
形態の例を説明する平面図である。
【図7】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図で
ある。
【図8】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図で
ある。
【図9】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図で
ある。
【図10】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図
である。
【図11】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図
である。
【図12】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図
である。
【図13】同上の他の実施の形態の例を説明する平面図
である。
【図14】同上の他の実施の形態の例を説明するもの
で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図15】同上の他の実施の形態の例を説明するもの
で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図16】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図
である。
【図17】同上の他の実施の形態の例を説明する説明図
である。
【図18】同上の他の実施の形態の例を説明する平面か
ら見た断面図である。
【図19】同上の他の実施の形態の例を説明する平面か
ら見た断面図である。
【図20】同上の他の実施の形態の例を説明する斜視図
である。
【図21】同上の他の実施の形態の例を説明するもの
で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図22】同上の他の実施の形態の例を説明する斜視図
である。
【図23】同上の他の実施の形態の例を説明するフロー
チャートである。
【図24】同上の他の実施の形態の例を説明する平面図
である。
【図25】同上の他の実施の形態の例を説明する平面図
である。
【図26】本発明による銅張り積層板の加工例の加工面
を撮影した写真をプリントしたものの複写物である。
【図27】丸鋸刃で切断しただけの銅張り積層板の加工
例の加工面を撮影した写真をプリントしたものの複写物
である。
【図28】丸鋸刃で切断した後に研削加工した銅張り積
層板の加工例の加工面を撮影した写真をプリントしたも
のの複写物である。
【符号の説明】
1 銅張り積層板 6 切断工具 6a 丸鋸刃 13 シェーパ工具 14 シェーパ工具移動用モータ 23 掬い面 29 ロードセル 32 AEセンサー 37 圧電素子 38 楔機構 40 V溝 41 工具保持具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上永 修士 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3C040 AA01 GG21 HH11 HH22 HH26 3C050 FB08 FB13

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅張り積層板の切断に際してバリのない
    良好な仕上げ面を得るための切断加工方法であって、丸
    鋸刃のような切断工具による切断後、バリを除去するた
    めのシェーパ加工を同一装置内で行うことを特徴とする
    銅張り積層板の切断加工方法。
  2. 【請求項2】 シェーパ加工を行うときの切屑除去は、
    工具の掬い面を下方に傾けて掬い面と工具の加工送り方
    向とのなす角度を100〜150°とすることで行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の銅張り積層板の切断加工
    方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの、切り込み方向に移動
    可能で且つ丸鋸刃のような切断工具の幅より小さいシェ
    ーパ工具によりバリを除去することを特徴とする請求項
    1記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  4. 【請求項4】 シェーパ加工の切り込みを定寸切り込み
    により行うことを特徴とする請求項3記載の銅張り積層
    板の切断加工方法。
  5. 【請求項5】 自動的に原点を検知した後、定寸切り込
    みを行うことを特徴とする請求項4記載の銅張り積層板
    の切断加工方法。
  6. 【請求項6】 原点検知を通電接触により行うことを特
    徴とする請求項5記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  7. 【請求項7】 原点検知をロードセルにより行うことを
    特徴とする請求項5記載の銅張り積層板の切断加工方
    法。
  8. 【請求項8】 原点検知をAE(アコーステックエミッ
    ション)センサーにより行うことを特徴とする請求項5
    記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  9. 【請求項9】 原点検知を画像認識により行うことを特
    徴とする請求項5記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  10. 【請求項10】 定寸切り込み量の移動を圧電素子によ
    り行うことを特徴とする請求項4記載の銅張り積層板の
    切断加工方法。
  11. 【請求項11】 定寸切り込み量の移動を楔機構により
    行うことを特徴とする請求項4記載の銅張り積層板の切
    断加工方法。
  12. 【請求項12】 シェーパ加工の切り込みがシェーパ工
    具の幅を丸鋸刃のような切断工具の幅より大きくするこ
    とで行われることを特徴とする請求項1記載の銅張り積
    層板の切断加工方法。
  13. 【請求項13】 シェーパ工具の掬い面にV溝を設け、
    切屑をV溝に集めることを特徴とする請求項12記載の
    銅張り積層板の切断加工方法。
  14. 【請求項14】 丸鋸刃のような切断工具による切断後
    の切断面のうねりや凹凸にシェーパ工具を倣わせながら
    加工することを特徴とする請求項1記載の銅張り積層板
    の切断加工方法。
  15. 【請求項15】 シェーパ工具をシリンダあるいはバネ
    等の加圧手段により丸鋸刃のような切断工具の切断面に
    押し付けて、うねりや凹凸に倣わせて加工することを特
    徴とする請求項14記載の銅張り積層板の切断加工方
    法。
  16. 【請求項16】 シェーパ工具をワーク厚み方向に回動
    自在として取り付け、シリンダあるいはバネ等の加圧手
    段により丸鋸刃の切断面に押し付けて、ワーク厚み方向
    の傾きに倣わせて加工することを特徴とする請求項15
    記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  17. 【請求項17】 シェーパ工具を保持する工具保持具を
    切断工具による切断面に摺接させ、工具保持具とシェー
    パ工具のエッジに段差を設け、シェーパ工具のエッジを
    工具保持具先端より切り込み量分だけ突出させて加工す
    ることを特徴とする請求項15記載の銅張り積層板の切
    断加工方法。
  18. 【請求項18】 シェーパ工具を保持する工具保持具は
    シェーパ工具の送り方向前後で切断工具による切断面に
    摺接させることを特徴とする請求項17記載の銅張り積
    層板の切断加工方法。
  19. 【請求項19】 切断工具による切断面を測定手段を用
    いて測定した後、測定した切断面の位置情報に応じてシ
    ェーパ工具の位置を制御しながらシェーパ加工すること
    を特徴とする請求項1記載の銅張り積層板の切断加工方
    法。
  20. 【請求項20】 切断工具による切断面全体を走査して
    測定した後、シェーパ加工することを特徴とする請求項
    19記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  21. 【請求項21】 測定手段の後にシェーパ工具を設け、
    切断工具の切断後の切断面を測定すると同時にシェーパ
    工具の位置を制御しながらシェーパ加工することを特徴
    とする請求項19記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  22. 【請求項22】 加工面全体を走査して測定した後、寸
    法精度誤差判定を行うことを特徴とする請求項19記載
    の銅張り積層板の切断加工方法。
  23. 【請求項23】 切り込み方向への刃先位置を揃えた複
    数のシェーパ工具を設けて加工を行うことを特徴とする
    請求項1記載の銅張り積層板の切断加工方法。
  24. 【請求項24】 切り込み方向への刃先位置を違え、送
    り方向に対して前方の刃より順番に切り込み量を大きく
    した複数のシェーパ工具を設けて、1度に複数回分の切
    り込みを行って加工を行うことを特徴とする請求項1記
    載の銅張り積層板の切断加工方法。
  25. 【請求項25】 銅張り積層板のワークを丸鋸刃のよう
    な切断工具にて切断する切断装置と、上記切断装置によ
    る切断後にバリを除去するためにシェーパ加工するシェ
    ーパ加工装置を同一装置内に具備し、シェーパ加工装置
    は、切断した少なくとも一方のワークのバリを除去する
    ために切削加工するシェーパ工具と、シェーパ工具を保
    持する工具の保持手段と、シェーパ工具をワークに切り
    込ませる切り込み手段と、シェーパ工具を加工方向に移
    動する手段と、シェーパ工具を加工送り方向に移動する
    移動手段と、シェーパ工具による切削時に切屑を除去す
    る切屑除去手段を具備することを特徴とする銅張り積層
    板の切断加工装置。
  26. 【請求項26】 シェーパ工具をシリンダあるいはバネ
    等の加圧手段により丸鋸刃のような切断工具の切断面に
    押し付けて、うねりや凹凸に倣わせて加工するようにし
    たことを特徴とする請求項25記載の銅張り積層板の切
    断加工装置。
  27. 【請求項27】 シェーパ工具をワーク厚み方向に回動
    自在として取り付け、シリンダあるいはバネ等の加圧手
    段により丸鋸刃の切断面に押し付けて、ワーク厚み方向
    の傾きに倣わせて加工するようにしたことを特徴とする
    請求項26記載の銅張り積層板の切断加工装置。
  28. 【請求項28】 シェーパ工具を保持する工具保持具を
    切断工具による切断面に摺接させ、工具保持具とシェー
    パ工具のエッジに段差を設け、シェーパ工具のエッジを
    工具保持具先端より切り込み量分だけ突出させて加工す
    るようにしたことを特徴とする請求項26記載の銅張り
    積層板の切断加工装置。
  29. 【請求項29】 シェーパ工具を保持する工具保持具は
    シェーパ工具の送り方向前後で切断工具による切断面に
    摺接させるようにしたことを特徴とする請求項28記載
    の銅張り積層板の切断加工装置。
  30. 【請求項30】 切り込み方向への刃先位置を揃えた複
    数のシェーパ工具を設けて加工を行うようにしたことを
    特徴とする請求項25記載の銅張り積層板の切断加工装
    置。
  31. 【請求項31】 切り込み方向への刃先位置を違え、送
    り方向に対して前方の刃より順番に切り込み量を大きく
    した複数のシェーパ工具を設けて、1度に複数回分の切
    り込みを行って加工を行うようにしたことを特徴とする
    請求項25記載の銅張り積層板の切断加工装置。
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