JP2000271684A - 排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の製造方法

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JP2000271684A JP11083380A JP8338099A JP2000271684A JP 2000271684 A JP2000271684 A JP 2000271684A JP 11083380 A JP11083380 A JP 11083380A JP 8338099 A JP8338099 A JP 8338099A JP 2000271684 A JP2000271684 A JP 2000271684A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス通路の内面に鋭角的に交差する面が
存在しないようにしてウオッシュコート液が余分に付着
するのを防止した触媒担体の製法を提案する。 【解決手段】 2枚の金属製平箔11,12に一方の側
へ突出する突起11a,12aを設ける。突起11a,
12aは平箔11,12をポンチおよびダイスにより打
ち抜き加工して形成し、平箔11,12に孔11b,1
2bを同時に形成する。上記の平箔11,12を相互に
重ね合わせ、これらを当該重ね合わせた状態で渦巻き状
に巻回し、各突起11a,12aの折曲先端11d,1
2dを対応する平箔11,12の表面にろう付け等によ
り接合して円筒の金属製担体を製造する。かかる触媒担
体は突起11a,12aにより間隔hを規定された径方
向に隣り合う金属製平箔11,12間に排気ガス通路1
6を画成し、この通路16内の表面に図示せざるウオッ
シュコート液を浸漬塗布して乾燥させ、その後このウオ
ッシュコート液の表面に触媒を担持させて排気ガス浄化
用触媒を造る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気ガ
ス浄化装置に用いられる触媒コンバータの金属製担体を
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気ガス浄化用に用いられる
触媒コンバータの金属製担体は従来は、図1に1で示す
ように例えば耐熱性ステンレスの金属製平箔2と金属製
波箔3とを少なくとも一対、交互に重ね合わせてこの状
態で渦巻き状に巻回し、金属製波箔3の各波形頂部を金
属製平箔2の対応表面にろう付け等により接合して製造
するのが常套であった。
【0003】かようにして作った金属製の触媒担体1
は、金属製平箔2と金属製波箔3とにより画成された多
数の排気ガス通路を有し、該排気ガス通路の表面に図2
のごとくウオッシュコート液4を浸漬塗布して乾燥さ
せ、その後このウオッシュコート液4の表面に触媒を担
持させて排気ガス浄化用触媒を造る。
【0004】排気ガス浄化用触媒の排気ガス通路に排気
ガスが流入すると、排気ガス内の拡散によって反応すべ
き物質が触媒表面へ移動して所定の化学反応が進行し、
その結果触媒から生成物質が排気ガス中に移動して排気
管より大気中に排出される。従って排気ガス浄化速度
は、反応すべき物質の触媒表面への移動速度、触媒表面
での化学反応速度、そして触媒表面からの生成物質の移
動速度によって律速され、排気ガス浄化速度が速い場合
は排気ガス浄化用触媒の長さは短くてすみ、排気ガス浄
化速度が遅い場合は排気ガス中の有害物質を確実に浄化
するために十分に長い排気ガス浄化用触媒を準備する必
要がある。 しかし当然のことながら、排気ガス浄化用触媒として
は触媒の反応効率が高くて軸線方向寸法の短いものが好
ましい。
【0005】一方で排気ガス浄化用触媒としては、上記
の要求の他に、以下に説明する条件を満足するものであ
るものが良い。 排気ガス浄化用触媒が多用される自動車においては、
その全有害排気物質に対する、エンジン始動直後に排出
される有害排気物質の占める割合が、50%以上にも及
ぶ高さであると言われており、従って、エンジン始動直
後における排気ガス浄化用触媒の温度上昇速度の速いこ
とが有害排気物質の除去に大きく寄与し、このことが頗
る重要である。ちなみに一般に使われる白金系の触媒で
は、約350℃以上の温度で触媒が正常に機能するの
で、エンジン始動後できるだけ早くこの活性化温度に温
度上昇する排気ガス浄化用触媒であるのが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の排気ガ
ス浄化用触媒にあっては、金属製担体1が図1につき前
述したように金属製平箔2と金属製波箔3との重ね合わ
せ構造であるため、図2にαで示すように排気ガス通路
の内面に鋭角的に交差する面が発生するのを免れない。
他方でウォシュコート液4は、前記したように浸漬法に
より排気ガス通路の内面に塗布するので、該通路内の鋭
角(α)的に交差する面間にウォシュコート液4が表面
張力で集中し、ここに不必要に多くのウオッシュコート
液が塗布されるのを避けることができなかった。
【0007】これがため従来の排気ガス浄化用触媒の金
属製担体1では、ウオッシュコート液の必要以上の付着
によるコスト上昇を生ずるだけでなく、触媒担持表面積
の減少による触媒反応効率の低下で排気ガス浄化用触媒
の長大化を免れず、前記の要求を満足させることがで
きないという問題や、ウオッシュコート液の必要以上の
付着による熱容量の増加で、排気ガス浄化用触媒がエン
ジン始動後に活性化温度まで温度上昇するのに要する時
間が長くなって、前記の要求も満足させることができ
ないという問題を生じていた。
【0008】加えて従来の排気ガス浄化用触媒の金属製
担体1では、以下の問題も生ずることを確かめた。つま
り担体1に入る排気ガスの流束は一様ではなく、一般に
は、直径が約60mm以下の排気管等から直径が100mm
に近い担体1内に高速の排気ガスが流入するため、担体
1の中央部では流束が大きく、周辺部では流束が小さ
い。流束が大きい担体1の中央部ではエンジン始動直後
から短時間のうちに壁面の温度が上昇するが、流束が小
さな担体1の周辺部では、エンジン始動から相当な時間
が経過しないと壁面が所定の温度に達し得ず、エンジン
始動直後における壁面の温度上昇が遅くなって、この
間、未浄化の有害物質の流出が続くことになるという問
題も避けられない。
【0009】この問題解決のために従来、例えば特開平
5−309277号公報に記載されているように、金属
製平箔と金属製波箔に多数の孔を穿設して排気ガスを担
体内で半径方向に拡散させる対策が提案されている。し
かし、金属製平箔と金属製波箔に新たに多数の孔を穿設
するのでは、孔を開けるのために別に工程を設ける必要
があり、コスト上昇の原因となり、何よりも上昇したコ
ストの割には担体周辺部の性能向上代が小さくて実際的
でないことを確かめた。
【0010】また、従来の金属製担体1がエンジン始動
後における触媒の温度上昇を遅らせる理由として熱容量
の問題を前記により指摘したが、その他に、排気ガスか
ら担体壁面への熱伝達率の悪さも触媒の温度上昇を遅ら
せる理由である。ここで排気ガスから担体壁面への熱伝
達率について考察するに、排気ガス通路内での反応物質
の移動により全反応物質が触媒表面に到達して反応生成
物に置換されるに要する時間は、排気ガスと触媒表面と
の間の距離が短いほど短くなること明らかである。そし
て排気ガスと触媒表面との間の距離を短くするために
は、排気ガス通路の断面形状が同じならその断面積を小
さくすればよく、また排気ガス通路の断面形状について
はこれを扁平にして排気ガス通路の一方の対向壁面間距
離を小さくすれば目的が達成される。
【0011】なお、後者の排気ガス通路の断面形状に関
しては、 ''Analytical Investiga-tion of the Perfor
mance of Catalytic Monoliths of Varying Channel Ge
ome-tries Based on Mass Ttansfer Controlling Condi
tions'', Society of Auto-motive Engineers, Automot
ive Engineers Congress. Feb. 25, 1974 において、
排気ガス通路の断面形状を三角形、円形、正方形、長方
形等に順次に変え、排気ガス通路内の反応速度の計算を
行い、反応が完了するのに必要な排気浄化触媒の長さ、
排気ガスが排気浄化触媒を通過するときの圧力損失等を
求めた計算結果を発表している。これによれば、排気ガ
ス通路の断面形状を縦横比が約4以上の長方形にしたも
のが最も優れた物質移動速度を呈することを明らかにし
ている。激しく運動する排気ガス中においては、排気ガ
スから触媒壁面への熱の移動が排気ガス分子の触媒壁面
への衝突に伴って行われるので、一般に排気ガスと触媒
壁面との間の物質移動速度と熱伝達速度との間には正の
相関がみられ、したがって、触媒反応を促進するために
物質移動速度の速い断面形状を選択すれば必然的に熱伝
達速度も向上することになり、排気ガス通路の断面形状
を上記のごとく縦横比が約4以上の長方形にすれば最も
速い触媒の温度上昇を期待でき、エンジン始動後の触媒
の温度上昇を効果的に促進させることができる。
【0012】ところで従来の金属製担体は図2に明示す
るように、排気ガス通路の断面形状が三角形であって排
気ガスから担体壁面への熱伝達率が悪く、この点でも触
媒の温度上昇を遅らせるものであった。
【0013】請求項1に記載の第1発明は、上記の実情
に鑑み金属製平箔と金属製波箔との重ね合わせにより排
気ガス浄化用触媒の金属製担体を製造するのを止め、基
本的に金属製平箔のみの積層により触媒担体を製造する
と共に、排気ガス通路を、金属製平箔に設けた突起によ
り金属製平箔間を所定距離離隔させることで形成し、ま
た、金属製平箔を孔開きのものにして排気ガスが径方向
にも流れるようにすることで、上記の問題を悉く解消し
得るようにした排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体
の製造方法を提案することを目的とする。
【0014】請求項2に記載の第2発明は、金属製平箔
相互間の接合強度が増すようにした排気ガス浄化用触媒
に用いる金属製担体の製造方法を提案することを目的と
する。
【0015】請求項3に記載の第3発明は、排気ガス流
入側部分における強度が増すようにした排気ガス浄化用
触媒に用いる金属製担体の製造方法を提案することを目
的とする。
【0016】請求項4に記載の第4発明は、金属製平箔
に設ける上記の突起および孔を同時に、且つ、重量増を
伴うことなく簡単に成形し得るようにした排気ガス浄化
用触媒に用いる金属製担体の製造方法を提案することを
目的とする。
【0017】請求項5に記載の第5発明は、第4発明に
よる突起および孔の成形を、金属製平箔に皺が生じない
よう行い得るようにした排気ガス浄化用触媒に用いる金
属製担体の製造方法を提案することを目的とする。
【0018】請求項6に記載の第6発明は、前記突起
が、排気ガス流に問題となるほど大きな抵抗を与えた
り、金属製平箔の渦巻き状巻回作業に支障を及ぼすこと
のないようなものとなるようにした排気ガス浄化用触媒
に用いる金属製担体の製造方法を提案することを目的と
する。
【0019】請求項7に記載の第7発明は、前記突起を
打ち抜きにより成形する場合において、該突起がスプリ
ングバックを生ずることのないようにした排気ガス浄化
用触媒に用いる金属製担体の製造方法を提案することを
目的とする。
【0020】請求項8に記載の第8発明は、前記突起を
打ち抜きにより成形する場合において、金属製平箔を打
ち抜くためのポンチに働くずれ応力が相互に打ち消し合
うようにした排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の
製造方法を提案することを目的とする。
【0021】請求項9に記載の第9発明は、金属製平箔
を相互に重ね合わせた時に前記の突起が前記の孔と整列
して該突起が金属製平箔間の間隔を所定通りに維持し得
なくなることのないようにした排気ガス浄化用触媒に用
いる金属製担体の製造方法を提案することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため先ず
第1発明は、金属製担体素材を渦巻き状に巻回して排気
ガス浄化用触媒に用いる金属製担体を製造するに際し、
前記金属製担体素材として、全面に突起と孔を有する2
枚〜4枚の金属製平箔を用意し、これら金属製平箔を相
互に重ねた状態で渦巻き状に巻回して円筒体となし、前
記突起の先端を対応する金属製平箔の表面に接合するこ
とを特徴とするものである。
【0023】第2発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第1発明において、前記各金
属製平箔における突起の先端を、該突起の先端が接する
金属製平箔の表面に沿うよう折曲し、この折曲先端にお
いて各突起を金属製平箔に接合することを特徴とするも
のである。
【0024】第3発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第1発明または第2発明にお
いて、前記2枚〜4枚の金属製平箔のうち1枚の金属製
平箔の幅を、完成後における金属製担体の軸線方向長さ
に同じとし、他の金属製平箔の幅を、完成後における金
属製担体の軸線方向長さよりも排気ガス流入側部分にお
いて5mm以上40mm以下の範囲で短くすると共に、該範
囲における前記1枚の金属製平箔の排気ガス流入側部分
を前記突起が存在しない平坦形状とし、前記短くした前
記他の金属製平箔の排気ガス流入側部分を丁度補うよう
な幅の金属製波箔を、前記1枚の金属製平箔の平坦形状
とした排気ガス流入側部分に重ねて前記渦巻き状の巻回
を行い、この状態で該金属製波箔の両側頂部を前記1枚
の金属製平箔の対応表面に接合することを特徴とするも
のである。
【0025】第4発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第1発明乃至第3発明のいず
れかにおいて、前記金属製平箔を打ち抜いて前記孔を形
成すると同時に、該打ち抜きにより金属製平箔から未剪
断のまま突出する打ち抜き片を前記突起とすることを特
徴とするものである。
【0026】第5発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第4発明において、前記打ち
抜きに際し、金属製平箔を抑え板でダイスとの間に固定
した後ポンチにより打ち抜き加工を行うことを特徴とす
るものである。
【0027】第6発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第1発明乃至第5発明のいず
れかにおいて、前記各突起と金属製平箔との合流部が、
完成後における金属製担体の軸線に対して平行な方向に
指向するか、傾斜しても30°以内の傾斜角に収まるよ
う各突起を形成することを特徴とするものである。
【0028】第7発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第4発明乃至第6発明のいず
れかにおいて、前記各突起と金属製平箔との合流部が、
該合流部の長さの0.7倍〜50倍の曲率半径で湾曲す
るよう各突起を形成することを特徴とするものである。
【0029】第8発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第4発明乃至第7発明のいず
れかにおいて、前記金属製平箔の巻回方向に整列する同
列内における突起および孔のうち対をなすもの同士を、
突起と金属製平箔との合流部の位置が孔の相互に遠い側
の孔辺位置となるように突起および孔を形成することを
特徴とするものである。
【0030】第9発明の、排気ガス浄化用触媒に用いる
金属製担体の製造方法は、第1発明乃至第8発明のいず
れかにおいて、隣り合う金属製平箔間で前記突起および
孔の配列パターンが異なるようこれら突起および孔を形
成することを特徴とするものである。
【0031】
【発明の効果】第1発明においては、各々が全面に突起
と孔を有した2枚〜4枚の金属製平箔を相互に重ねた状
態で渦巻き状に巻回し、上記各突起の先端を対応する金
属製平箔の表面に接合して、排気ガス浄化用触媒に用い
る円筒の金属製担体を製造する。かようにして製造した
排気ガス浄化用触媒担体は、上記の突起により間隔を規
定された径方向に隣り合う金属製平箔間に排気ガス通路
を画成するから、排気ガス通路が長方形に近い断面形状
となり、しかも上記突起の高さを任意に選択し得るため
に、該長方形を前記したごとく最も速い触媒の温度上昇
を期待できる、縦横比が約4以上の長方形にすることも
可能で、エンジン始動後の触媒の温度上昇を効果的に促
進させ得る排気ガス浄化用触媒担体を製造することがで
きる。
【0032】更に上記第1発明のようにして製造した排
気ガス浄化用触媒担体は、排気ガス通路を上記の如くに
画成するから、そして突起が金属製平箔間の間隔を規定
する用をなすのみで、金属製平箔に対する突出角度を任
意にし得るから、排気ガス通路の内面に鋭角的に交差す
る面が発生するのを難なく回避することができ、従って
当該排気ガス通路の内面にウォシュコート液を浸漬法に
より塗布する時にウォシュコート液が表面張力で特定の
箇所に不必要に多く塗布されるという問題の発生をなく
すことができる。
【0033】これがため、ウオッシュコート液の必要以
上の付着によるコスト上昇を避け得ると共に、触媒担持
表面積の減少による触媒反応効率の低下で排気ガス浄化
用触媒を長くしなければならなくなるという問題も回避
可能である。加えてウオッシュコート液の必要以上の付
着による熱容量の増加も生じないために、排気ガス浄化
用触媒がエンジン始動後に活性化温度まで温度上昇する
のに長時間を要することもなく、エンジン始動直後にお
ける排気ガス通路壁面の温度上昇が遅れて未浄化有害物
質の流出が続くという問題も回避し得る。
【0034】また第1発明のようにして製造した排気ガ
ス浄化用触媒担体は、金属製平箔の全面に孔が存在する
から、排気ガスの流束が大きくなる担体中央部から排気
ガスの流束が小さな担体周辺部に向けて排気ガスを半径
方向に拡散させることができ、温度上昇が遅れがちな担
体周辺部においてその温度上昇を促進して排気浄化効率
を高めることができる。
【0035】第2発明においては、各金属製平箔におけ
る突起の先端を、該突起の先端が接する金属製平箔の表
面に沿うよう折曲し、この折曲先端において各突起を金
属製平箔に接合することから、各突起と金属製平箔との
間の接合面積が広くなって、金属製平箔相互間の接合強
度を高めることができる。
【0036】第3発明においては、前記2枚〜4枚の金
属製平箔のうち1枚の金属製平箔の幅を、完成後におけ
る金属製担体の軸線方向長さに同じとし、他の金属製平
箔の幅を、完成後における金属製担体の軸線方向長さよ
りも排気ガス流入側部分において5mm以上40mm以下の
範囲で短くすると共に、該範囲における前記1枚の金属
製平箔の排気ガス流入側部分を前記突起が存在しない平
坦形状とし、前記短くした前記他の金属製平箔の排気ガ
ス流入側部分を丁度補うような幅の金属製波箔を、前記
1枚の金属製平箔の平坦形状とした排気ガス流入側部分
に重ねて前記渦巻き状の巻回を行い、この状態で該金属
製波箔の両側頂部を前記1枚の金属製平箔の対応表面に
接合して排気ガス浄化用触媒の金属製担体を製造する。
【0037】これがため第3発明においては、排気ガス
浄化用触媒担体を成す金属製平箔の径方向対向部分間が
排気ガス流入側部分においては前記の突起に代え金属製
波箔で接合されることとなり、触媒担体の排気ガス流入
側部分における強度を高めることができる。
【0038】第4発明においては、前記金属製平箔を打
ち抜いて前記孔を形成すると同時に、該打ち抜きにより
金属製平箔から未剪断のまま突出する打ち抜き片を前記
突起とするから、突起の成形時に孔が自動的に成形され
ることとなり、前記の目的で金属製平箔に孔を穿設する
と雖も、孔開けのための別工程を設ける必要はなく、コ
スト上昇を抑えることができると共に、突起が金属製平
箔の材料の一部であることから突起を設けたからといっ
てこれが触媒担体の重量増を招くことはない。
【0039】第5発明においては、前記打ち抜きに際
し、金属製平箔を抑え板でダイスとの間に固定した後ポ
ンチにより打ち抜き加工を行うことから、第4発明によ
る突起および孔の成形を、金属製平箔に皺が生じないよ
うな態様で行うことができ、触媒担体の品質を向上させ
ることができる。
【0040】第6発明においては、前記各突起と金属製
平箔との合流部が、完成後における金属製担体の軸線に
対して平行な方向に指向するか、傾斜しても30°以内
の傾斜角に収まるよう各突起を形成することから、突起
が、排気ガス流に問題となるほど大きな抵抗を与えた
り、金属製平箔の渦巻き状巻回作業に支障を及ぼすこと
のないようなものとすることができる。
【0041】第7発明においては、前記各突起と金属製
平箔との合流部が、該合流部の長さの0.7倍〜50倍
の曲率半径で湾曲するよう各突起を形成することから、
突起を打ち抜きにより成形する場合においても、該突起
がスプリングバックを生ずることがなく、金属製平箔間
の間隔が当該スプリングバックにより規定通りのものに
ならなくなるという問題を回避することができる。
【0042】第8発明においては、前記金属製平箔の巻
回方向に整列する同列内における突起および孔のうち対
をなすもの同士を、突起と金属製平箔との合流部の位置
が孔の相互に遠い側の孔辺位置となるように突起および
孔を形成することから、突起を打ち抜きにより成形する
場合において、金属製平箔を打ち抜くためのポンチに働
くずれ応力が相互に打ち消し合うこととなり、金型全体
としてはこれに作用する横力を皆無にすることができ
る。
【0043】第9発明においては、隣り合う金属製平箔
間で前記突起および孔の配列パターンが異なるようこれ
ら突起および孔を形成することから、金属製平箔を相互
に重ね合わせた時に突起が孔と整列することがなくな
り、当該整列で突起が金属製平箔間の間隔を所定通りに
維持し得なくなるという問題を回避することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図3は、本発明の一実施の形
態になる製造方法で造った排気ガス浄化用触媒の金属製
担体を一部のみ断面として示すもので、2枚以上(図示
3では2枚)の金属製平箔11,12を具え、これら各
金属製平箔11,12に一方の側へ突出する突起11
a,12aを設ける。これら突起11a,12aは図4
に示すように、金属製平箔11,12をポンチ13およ
びダイス14により打ち抜き加工して図5に明示するよ
うに形成し、この時、金属製平箔11,12に孔11
b,12bを同時に形成する。但しこの打ち抜き加工に
際しては、ポンチ13が抑え板15およびダイス14間
に金属製平箔11,12を固定した状態で上記の打ち抜
き加工を行うこととし、これにより金属製平箔11,1
2に皺が生じないようにする。
【0045】打ち抜き形状は、図5に明示するような四
角形に限らず、楕円形、半円形、三角形など任意のもの
にすることができるが、何れにしても一部11c,12
cを金属製平箔11,12から剪断せずに、ここで突起
11a,12aを金属製平箔11,12に連続させたま
まとするようポンチ13を形状選定する。かように金属
製平箔11,12の打ち抜き加工により突起11a,1
2aおよび孔11b,12bを同時に形成する場合、こ
れら加工時間の短縮が可能であるだけでなく、突起11
a,12aが金属製平箔11,12の打ち抜き部分であ
ることから、重量増やコスト増を招くことなく簡単に突
起11a,12aおよび孔11b,12bを成形するこ
とができる。
【0046】なお突起11a,12aの先端11d,1
2dは、ポンチ13、ダイス14および抑え板15によ
る突起11a,12aの成形時に金属製平箔11,12
の平面に対して平行となるよう折曲し、金属製平箔1
1,12の平面から突起先端11d,12dまでの距
離、つまり突起11a,12aの高さh(図5参照)
が、図3に同符号で示す金属製平箔11,12間の要求
間隔に対応したものとなるようダイス14のポンチ孔の
深さを決定する。
【0047】ところで、突起11a,12aおよび孔1
1b,12bはそれぞれ図5に明示するように、ストリ
ップ状が必須である金属製平箔11,12の長手(β)
方向に整列させると共に均等に配置する。そして、同じ
列内における突起11a,12aおよび孔11b,12
bのうち対をなすもの同士に関しては、突起11a,1
2aと金属製平箔11,12とを連続させる未剪断部1
1c,12cの位置が孔11b,12bの相互に遠い側
の孔辺位置となるようにする。この場合、図4に示す突
起11a,12aの打ち抜き加工中ポンチ13に作用す
る横力δ,γが相互に打ち消し合うこととなり、ダイス
14には全体として横力が作用しないことから、ダイス
14の横ずれを生ずることがなく、クリアランスが狂っ
て剪断打ち抜き性が悪くなるのを防止することができ
る。
【0048】なお、金属製平箔11,12としてはコス
トの面から冷間圧延したままの素材を使うのがほとんど
で、金属製平箔11,12は剛性が高い。このため、金
属製平箔11,12に上記の打ち抜きにより突起11
a,12aを成形した後でこれら突起11a,12aが
スプリングバックを起こして、上記した所定の突起高さ
hを保つことが困難な場合がある。これを防止するため
に、ポンチ13とダイス14との間のクリアランスや、
ダイス肩の半径についての考慮を行うだけでなく、未剪
断部を直線状とせず、図5に示すようにr1 やr2 で示
す何れか一方側に曲率半径を持つ湾曲状にするのが良
い。ここで曲率半径r1 ,r2 は、 何れの場合も未剪断
部幅をwとした時、0.7w以上、50w以下にするの
が効果的であることを確かめた。
【0049】上記した突起11a,12aの打ち抜き加
工を効率的に行うには、金属製平箔11,12の全幅と
長手(β)方向の適当長さLとの積で表される面積内に
配置された突起11a,12aに対応させて構成した図
4のごときポンチ13と、ダイス14と、抑え板15と
で一度に打ち抜くのが望ましい。特に、上下の一対のポ
ンチ13とダイス14は、適当なクリアランスを保って
剪断加工を行うにはその相対的位置をしっかり固定する
必要があり、ポンチ13とダイス14は複数のガイドピ
ンによって水平方向の動きを抑止して上下方向にのみピ
ストン運動させることとし、ポンチ13の一回のストロ
ークでLの長さ分ずつ加工をして、金属製平箔を11,
12を同距離ずつ前進させる作業を繰り返すことで、こ
れに対する突起11a,12aおよび孔11b,12b
の成形を行う。
【0050】上記のように突起11a,12aおよび孔
11b,12bを成形したストリップ状の金属製平箔1
1,12を相互に、それぞれの突起11a,12aが隣
の金属製平箔12,11の平滑面(突起12a,11a
が突出していない面)に接するよう相互に重ね合わせ
る。そして、これらストリップ状の金属製平箔11,1
2を当該重ね合わせた状態で図3に示すように、突起1
1a,12aが内側となるよう渦巻き状に巻回し、各突
起11a,12aの折曲先端11d,12dを対応する
金属製平箔11,12の平滑面にろう付け等により接合
して、排気ガス浄化用触媒に用いる円筒の金属製担体を
製造する。
【0051】ここで、相互に重ね合わせたストリップ状
の金属製平箔11,12を渦巻き状に巻回するに際し、
上記のごとく突起11a,12aが内側となるような方
向に巻回する理由は、円筒形金属製担体の最外周面に突
起11a,12aが突出しないようにするためと、巻回
作業中に突起11a,12aが径方向外方に張り出すこ
とのないようにして径方向内方への圧力を加えながら金
属製平箔11,12を強く巻回し得るようにするためで
ある。
【0052】上記の方法により製造した排気ガス浄化用
触媒担体は図3に示すように、突起11a,12aによ
り間隔hを規定された径方向に隣り合う金属製平箔1
1,12間に排気ガス通路16を画成することとなる。
そして、当該排気ガス通路16内の表面に図示せざるウ
オッシュコート液を浸漬塗布して乾燥させ、その後この
ウオッシュコート液の表面に触媒を担持させて排気ガス
浄化用触媒を造る。
【0053】ところで、突起11a,12aにより間隔
hを規定された径方向に隣り合う金属製平箔11,12
間に排気ガス通路16を画成することから、排気ガス通
路16が図3から明らかなように長方形に近い断面形状
となり、しかも突起11a,12aの高さhを任意に選
択し得るために、該長方形を前記したごとく最も速い触
媒の温度上昇を期待できる、縦横比が約4以上の長方形
にすることも可能で、エンジン始動後の触媒の温度上昇
を効果的に促進させ得る排気ガス浄化用触媒担体を製造
することができる。
【0054】更に、上記のようにして製造した排気ガス
浄化用触媒担体は、排気ガス通路16を上記の如くに画
成するから、そして突起11a,12aが金属製平箔1
1,12間の間隔hを規定する用をなすのみで、金属製
平箔11,12に対する突出角度を任意にし得るから、
排気ガス通路16の内面に鋭角的に交差する面が発生す
るのを難なく回避することができ、従って排気ガス通路
16の内面にウォシュコート液を浸漬法により塗布する
時にウォシュコート液が表面張力で特定の箇所に不必要
に多く塗布されるという問題の発生をなくすことができ
る。
【0055】これがため、ウオッシュコート液の必要以
上の付着によるコスト上昇を避け得ると共に、触媒担持
表面積の減少による触媒反応効率の低下で排気ガス浄化
用触媒を長くしなければならなくなるという問題も回避
可能である。加えてウオッシュコート液の必要以上の付
着による熱容量の増加も生じないために、排気ガス浄化
用触媒がエンジン始動後に活性化温度まで温度上昇する
のに長時間を要することもなく、エンジン始動直後にお
ける排気ガス通路壁面の温度上昇が遅れて未浄化有害物
質の流出が続くという問題も回避し得る。
【0056】また前記のようにして製造した排気ガス浄
化用触媒担体は、金属製平箔11,12の全面に孔11
b,12bが存在するから、排気ガスの流束が大きくな
る担体中央部から排気ガスの流束が小さな担体周辺部に
向けて排気ガスを半径方向に拡散させることができ、温
度上昇が遅れがちな担体周辺部においてその温度上昇を
促進して排気浄化効率を高めることができる。
【0057】以上の説明から明らかなように、突起11
a,12aは排気ガス流ε(図5参照)に対し抵抗を与
えてエンジン性能の低下を伴う圧力損失を生じさせるか
ら、これら突起11a,12aと金属製平箔11,12
とを連続させる未剪断部11c,12cが排気ガス流に
対して、つまり触媒担体の軸線に対して平行な方向に指
向するような態様で突起11a,12aを成形するのが
最もよい。
【0058】ここで未剪断部11c,12cは、金属製
平箔11,12の前記した渦巻き状巻回作業にも関与
し、巻回軸線が金属製平箔11,12の幅方向に延在す
ることから、この意味合いにおいても未剪断部11c,
12cが触媒担体の軸線に対して平行な方向に指向する
ような態様で突起11a,12aを成形するのが最もよ
い。しかして触媒担体の軸線に対する未剪断部11c,
12cの傾斜が30°以内であれば、突起11a,12
aが排気ガス流に問題となるほど大きな抵抗を与えるこ
とはなく、また、未剪断部11c,12cが金属製平箔
11,12の渦巻き状巻回作業に支障を及ぼすことはな
いこと確かめた。
【0059】上記したように突起11a,12aは排気
ガス流ε(図5参照)に対し抵抗を与えるから、高密度
に設けるとエンジン性能の問題となるような低下を生じ
させることになる。とはいっても突起11a,12a
は、金属製平箔11,12間の間隔hを所定の値に維持
する役割を担うものであるから設置密度を極端に下げる
ことができない。これら2つの要求を満足させ得るよう
な、金属製平箔11,12の長手方向における突起11
a,12aの設置スパンS(図5参照)と、金属製平箔
11,12の幅方向における突起11a,12aの整列
度を調整する必要があるが、突起11a,12aの設置
スパンについては、突起11a,12aの高さhの2〜
20倍にするのが良いことを確かめた。
【0060】ここで金属製平箔11,12に突起11
a,12aと孔11b,12bを成形する作業を考察す
るに、ストリップ状の金属製平箔11,12をその長手
方向に走らせながら前記した打ち抜き加工により連続成
形をすることになり、従って突起11a,12aと孔1
1b,12bは、金型の長手方向寸法に相当する或る長
さを周期とする繰り返しパターンで成形される。
【0061】これがため、上記のようにして突起11
a,12aと孔11b,12bを成形した金属製平箔1
1,12を渦巻き状に巻回した時、突起11a,12a
が孔11b,12bに整列することがある。この時、突
起11a,12aが孔11b,12b内に進入して、相
互に隣接する金属製平箔11,12間の間隔hを維持す
るという本来の機能を果たしえなくなる。この弊害を避
けるために、相互に重ね合わせる金属製平箔11,12
間で突起11a,12aおよび孔11b,12bの繰り
返しパターン周期を異ならせるのがよい。
【0062】なお、相互に重ね合わせる金属製平箔1
1,12の枚数については、前記した要件を満たしつ
つ、触媒担体の生産性を高く維持するために、2枚〜4
枚にするのが良いことも確かめた。
【0063】ところで上記構造の場合、排気ガスが最初
に当たる触媒担体の排気ガス流入側部分は最も高温で高
速の排気ガスに曝され、特に排気ガス温度が1050℃を超
えるような高温のエンジン運転条件のもとでは、構造上
剛性が十分でないため、脈動的に圧力が変化する排気ガ
ス流により排気ガス流入側部分の金属製平箔11,12
が振動し、且つ、金属製平箔11,12を構成する鋼中
のアルミニウムが蒸発して失われて、やがては箔が酸化
することに起因した腐食疲労により縦割れが端部に発生
する傾向にあり、特に箔の厚さが2 5 μm 以下になると
この現象が顕著になる。
【0064】図6は、この問題を解決し得るような本発
明の方法で造った排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担
体を示し、ここでは基本的に前記突起11a,12aお
よび孔11b,12bと同様な突起および孔を有するよ
う成形した3枚の金属製平箔17,18,19を同様に
渦巻き状に巻回した後、当該突起の折曲先端を対応する
金属製平箔の表面にろう付け等により接合して触媒担体
を製造する。3枚の金属製平箔17,18,19のうち
1枚の金属製平箔17の幅は、完成後における金属製担
体の軸線方向長さに同じとするが、残りの全ての金属製
平箔18,19は、その幅を、完成後における金属製担
体の軸線方向長さよりも排気ガス流入側部分においてA
だけ小さくする。
【0065】幅広にした1枚の金属製平箔17は、排気
ガス流入側部分Aを上記の突起が存在しない平坦形状と
し、当該平坦形状の排気ガス流入側部分Aに上記の孔を
形成するか否かについては任意である。幅狭とした残り
の金属製平箔18,19の排気ガス流入側部分を丁度補
うような幅Aの金属製波箔20を、相互に重ね合わせた
平箔17,18,19の前記渦巻き状の巻回に先立ち、
幅広金属製平箔17の平坦形状とした排気ガス流入側部
分Aに重ね、これら平箔17,18,19および波箔2
0を上記の相互に重ね合わせ状態で全体的に前記渦巻き
状に巻回し、この巻回状態で、金属製平箔17,18,
19の突起を対応する金属製平箔の表面にろう付け等に
より接合すると同時に、波箔20の両側頂部を幅広金属
製平箔17の平坦形状とした排気ガス流入側部分Aにろ
う付け等により接合して触媒担体を製造する。
【0066】なお波箔20の両側頂部を幅広金属製平箔
17の平坦形状とした排気ガス流入側部分Aに接合する
から、波箔20の振幅Bは金属製平箔17,18,19
の枚数n(図6ではn=3)および突起高さhの積算値
〔B=n×h〕に定める必要がある。波箔20の振幅B
は排気ガス流入側部分Aにおける排気ガス通路の断面積
に関与し、従って、金属製平箔の枚数nを多くすれば排
気ガス流入側部分Aにおける排気ガス通路の断面積が大
きくなって排気ガス流に対する抵抗が小さくなるとはい
うものの、金属製平箔の枚数nを5枚以上にすると渦巻
き上巻回作業が困難になると共に、排気ガス通路の断面
積が大きくなり過ぎて所定の排気ガス浄化性能を期待で
きなくなり、この意味合いにおいても金属製平箔の枚数
nを実用的には前記した通り2〜4枚にするのが妥当で
あることを確かめた。
【0067】以上の方法で製造した排気ガス浄化用触媒
の担体では、金属製平箔17の径方向対向部分間が排気
ガス流入側部分Aにおいては前記の突起に代え金属製波
箔20でハニカム状に接合されることとなり、触媒担体
の排気ガス流入側部分Aにおける剛性を高めることがで
き、従って、当該排気ガス流入側部分Aが、最も高温で
脈動的に圧力変化する高速の排気ガスに曝されても、前
記の縦割れを生ずることがなくなる。
【0068】なお、金属製波箔20で金属製平箔17の
径方向対向部分間を接合する排気ガス流入側部分Aの幅
は5mm以上40mm以下の範囲とするのがよく、その理由
は以下の通りである。つまり、上記排気ガス流入側部分
Aの幅を5mm未満にすると、金属製波箔20を巻き込む
作業が困難となって作業性が大幅に低下することから、
排気ガス流入側部分Aの幅の下限値を5mmにする必要が
あり、また、排気ガス流入側部分Aの幅を40mmよりも
大きくすると、幅狭とした金属製平箔18,19による
前記触媒性能の向上効果が期待できなくなることから、
排気ガス流入側部分Aの幅の上限値を40mmにする必要
があるためである。
【0069】なお金属製平箔11,12,17,18,
19および金属製波箔20の素材としては、現在一般的
に使用される耐熱性ステンレスは勿論、それ以外の塑性
加工性に富む耐熱性のある金属を用い得ることはいうま
でもない。
【0070】
【実施例】(1)実施例1 金属製平箔として、20%Cr, 5%Al 成分を持ち、厚さが40
μm で、 幅が120 mmの耐熱性フエライト系ステンレス鋼
で造った金属製平箔を2枚使用し、これにポンチとダイ
スで長方形の突起と孔を同時に形成した。金属製平箔と
突起とをつなぐ未剪断部は触媒担体の軸線に対し25°以
内の傾斜とし、突起及び孔の寸法を以下の通りにした。 突起高さh : 0.8 mm 箔長手方向の孔の長さ: 1.5 mm 箔幅方向の孔の長さw : 3mm 突起先端の幅 : 0. 4mm 突起の金属製平箔上への配置は、箔幅方向の突起の間隔
を10mm、箔長手方向の突起の間隔を5mmとした(突起間
隔と突起高さの比は 6.2)。1枚の金属製平箔では、排
気ガス流出側端部から3mmの位置に最初の突起列の中心
が来るように打ち抜きし、他の1枚の金属製平箔では、
排気ガス流出側の端部から6mmの位置に最初の突起列の
中心が来るように打ち抜きした。
【0071】この加工に際しては、幅130 mm、長さ110
mmの一対の金型に、金属製平箔の全幅×箔長さ100 mm分
の突起240 個を加工するポンチとダイスおよび皺抑え板
を設けた設けたものを用いた。ダイス側の金型には、そ
の四隅に配してガイドピンを取り付け、ポンチを設けた
上側の金型と皺抑え板にはガイドピンに対応した孔を開
けて、両者を組み合わせることにより突起および孔の打
ち抜き加工に供した。金属製平箔の長手方向に整列した
同一列の突起は図5 に示すように、隣り合って対をなす
突起同士を向かい合わせになるよう、つまり、向きを互
い違いに反対の方向を向くように配置し、これにより上
記の打ち抜き加工時に金型にかかる横力を0 若しくは最
小にした。
【0072】上記により加工した突起および孔付きの金
属製平箔を2 枚1 組として相互に重ね合わせ、この重合
状態のまま金属製平箔をバックテンション2kgfのもとで
巻回することにより両金属製平箔を直径100 mmの円筒形
に造形して、 厚さが0.8 mmのの外筒( 重量が1 9 6 g)に
入れた。ここで2 枚の金属製平箔は突起列の位置が幅方
向で互いに異なるので、隣接する箔の突起と孔とが重な
る心配はない。円筒体の突起と金属製平箔との接点にろ
う材を付着させて当該円筒体を真空熱処理炉に入れ、10
-4 Torr、 1150℃の条件で 90 分間、真空熱処理するこ
とにより上記の接点をろう付けして金属製担体とした。
【0073】(2)実施例2 実施例1におけると同じ種類のステンレス箔を使い、金
属製平箔ストリップの排気ガス流出側に当たる端から9
0mm の幅に、実施例1と同じ寸法および配置パターンと
した突起および孔を打ち抜き加工により形成した。この
際、突起を打ち抜くポンチとダイスの未剪断部分形成面
には半径5 mm (曲率半径/w=1. 6 7)の凸型の曲率を持た
せ、打ち抜いて成形した突起のスプリングバックを少な
くすることにより、突起の高さが安定して0.8mm の高さ
となるようにした。
【0074】金属製平箔は2 枚用意し、 1枚は40μm の
厚さ、 120mm の幅とし、他の1 枚は20μmの厚さ、 90mm
の幅にし、これらを排気ガス流出側に当る端が揃うよう
にして渦巻き状に巻回した。90mm幅の金属製平箔の排気
ガス流入側部分には、 厚みが40μm で、幅が25mmで、約
1.8 mm振幅および2.4 mmピッチの波形にした波箔ストリ
ップを配置して上記の金属製平箔と一緒に渦巻き状に巻
き込み、排気ガス流入側部分では金属製波箔と広幅(120
mm幅) で40μm 厚の金属製平箔とが接するハニカム構造
を形成するようにした。その際、 箔間の密着性はバック
テンションをかけるのではなく、巻き取り機の周囲3 方
向から空気圧でロールを円筒型担体に押し付けながら巻
き取ることにより確保した。当該巻き取りにより直径が
100 mmの円筒体を成形し、これを前記と同じ外筒に入れ
るが、ろう剤は使わずに真空熱処理炉に入れた後、1 2
2 0 ℃で熱処理をすることにより各接触部を拡散接合し
た。
【0075】(3)実施例3 実施例1におけると同じ種類のステンレス箔を使い、金
属製平箔ストリップの排気ガス流出側に当たる端から11
0mm の幅に、打ち抜き加工により突起および孔を形成す
るが、これら突起および孔の寸法と配置パターンを実施
例1 と同じにした。この際、突起および孔を打ち抜きに
より成形するポンチとダイスの未剪断部分形成面には半
径60mm( 曲率半径/w= 20) の凹型の曲率を持たせること
により、打ち抜きにより成形した突起のスプリングバッ
クを少なくして突起の高さを安定して所定の0.8 mmにし
得るようにした。
【0076】金属製平箔は3 枚用意して、1 枚は厚さを
40μm 、 幅を120mm とし、他の2 枚は厚さを25μm 、幅
を110mm とした。そして、排気ガス流出側に当る端のス
トリップ縁を揃えて渦巻き状に巻回し、幅狭の2 枚の金
属製平箔の排気ガス流入側部分には、厚さが40μm で、
幅が8 mmで、約2.6 mm振幅、3.2 mmピッチの波形にした
金属製波箔ストリップを配置し、これを3 枚の金属製平
箔と一緒に渦巻き状に巻き込んで、排気ガス流入側端部
では金属製波箔と幅広の金属製平箔とが接するハニカム
構造を形成するようにした。この際、箔間の密着性はバ
ックテンションをかけるのではなく、巻き取り機の周囲
3 方向から空気圧でロールを円筒型担体に押し付けなが
ら巻き取ることにより確保した。当該巻き取りにより直
径が100 mmの円筒体を成形し、これを前記と同じ外筒に
入れるが、ろう剤は使わずに真空熱処理炉に入れた後、
1 2 2 0 ℃で熱処理をすることにより各接触部を拡散接
合した。
【0077】(4)従来例1 実施例1 と同じ2枚のステンレスで造った40μm 厚、12
0mm 幅の箔を用い、その一方は金属製平箔とするが、他
方をピッチ2.5 mm、高さ1.25mmの金属製波箔に形成し
た。これら金属製平箔および金属製波箔をバックテンシ
ョン2kgfのもとで交互に巻き回して直径100mm の円筒体
となし、この円筒体を、 0.8 mm厚の外筒に入れて実施例
1 と同様の工程と条件で触媒担体を製造した。
【0078】(5)従来例2 2 5μm 厚のステンレス金属製平箔を使い、他は従来例1
と同じ様にして触媒担体を製造した。
【0079】上記各実施例および従来例のようにして製
造した金属製担体の重量を測定し、これらから同じ重量
の外筒部分(196g)を差し引いたハニカム部分の重量を図
7に示す。次に、各金属製担体にウォシュコート液と触
媒を付けてその重量測定をし、ウォシュコート液の付着
量を算出した。その後、出来上がった触媒をエンジンに
装着してCOガスの浄化状況を、ライトオフタイム(50%CO
浄化に至るまでの時間) により比較した結果を図7に示
す。なおエンジンは排気量が2000CCで、4気筒のものを
使用し、停止状態から2000rpm まで立ち上げ時の測定結
果を示した。
【0080】次に、過酷な条件での触媒担体の耐久性を
比較するために、実施例2により製造した担体と、従来
例1, 2により製造した担体とを選び、これらをエンジン
の排気ガス出口側から4 0 cmの距離の箇所に取り付けて
耐久テストを行った。エンジンは上記したと同じものを
使用し、停止状態から回転数5 0 0 0rpmまで急速に立ち
上げた状態で1 0 分間運転をした後、 5 分間休むサイク
ルを800 回に亘って繰り返す耐久テストを行った後に担
体を観測した。最も高い排気ガス温度に曝される排気ガ
ス流入側の箔の厚みを厚くした実施例2 の担体と、従来
例1 の担体には問題はなかったが、 排気ガス流入側の箔
の厚みが薄い従来例2 の担体では、端部が割れて一部欠
けてしまった。調べたところでは、Alの蒸発による酸化
によって端部が欠けたものと思慮される。
【0081】
【実施例の効果】上記したところから明らかなように、
本発明のごとく突起と孔を全面に有する金属製平箔だけ
を2 枚以上4 枚以下の枚数制限下に重ねて渦巻き状に巻
くことにより製造した金属製担体は、金属部分の重量を
軽減できると共にウォシュコート液も無駄なく付着して
この点でも重量軽減を図ることができ、結果として金属
製担体全体の熱容量も低減されるので、ライトオフ時間
の大幅な短縮も実現可能となる。また実施例2 のよう
に、重ね合わせる金属製平箔のうち1 枚の金属製平箔を
残して他の金属製平箔を幅狭を小さくし、排気ガス流入
側に当る部分に両者の幅の差に相当する幅を持った金属
製波箔を組み込むように担体を製造する場合、排気ガス
流入側における担体の剛性が増し、金属製波箔と幅の広
い上記1 枚の金属製平箔の厚みを厚くすれば、 担体の熱
的耐久性を確保しつつ、且つ、重量が軽くてライトオフ
特性に優れた担体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排気ガス浄化用触媒の金属製担体を従来の方
法により造っている途中の状態で示す斜視図である。
【図2】 従来の方法で造った排気ガス浄化用触媒の金
属製担体にウオッシュコートを塗布し、触媒を担持させ
た状態を排気ガス流の方向に見て示す一部縦断正面図で
ある。
【図3】 本発明の一実施の形態になる製造方法で造っ
た排気ガス浄化用触媒の金属製担体を排気ガス流の方向
に見て示す一部縦断正面図である。
【図4】 図3に示す触媒担体の製造に際して用いる金
属製平箔の加工状態を示す詳細断面図である。
【図5】 同金属製平箔の加工後の形状を示す斜視図で
ある。
【図6】 本発明の他の実施の形態になる製造方法で造
った排気ガス浄化用触媒の金属製担体を部分的に断面と
して示す斜視図である。
【図7】 本発明の実施例と従来例とを、ハニカム部分
重量と、ウオッシュコート液重量と、ライトオフタイム
とに関して比較した結果を示す図面である。
【符号の説明】
1 従来の金属製担体 2 金属製平箔 3 金属製波箔 4 ウォシュコート液 11 金属製平箔 11a 突起 11b 孔 11c 未剪断部 11d 折曲先端 12 金属製平箔 12a 突起 12b 孔 12c 未剪断部 12d 折曲先端 13 ポンチ側金型 14 ダイス側金型 15 皺抑え板 16 排気ガス通路 17 幅広金属製平箔 18 幅狭金属製平箔 19 幅狭金属製平箔 20 金属製波箔
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月29日(2000.3.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明の排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の
製造方法は、金属製担体素材を渦巻き状に巻回して排気
ガス浄化用触媒に用いる金属製担体を製造するに際し、
前記金属製担体素材として2枚〜4枚の金属製平箔を用
意し、これら各金属製平箔の全面に亘って、該平箔平面
に平行な何れの方向にも不連続な多数の突起を、一方の
平箔平面から突出するよう設けると共に、多数の孔を形
成し、これら金属製平箔を、前記突起の存在する平面が
突起の存在しない平滑平面と対向するよう相互に重ねた
状態で渦巻き状に巻回して円筒体となし、前記突起の先
端を対応する金属製平箔の平滑平面に接合することを特
徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【発明の効果】第1発明においては、各々が全面に多数
の不連続な突起と孔を有する2枚〜4枚の金属製平箔
を、突起の存在する平面が突起の存在しない平滑平面と
対向するよう相互に重ねた状態で渦巻き状に巻回し、上
記各突起の先端を対応する金属製平箔の平滑平面に接合
して、排気ガス浄化用触媒に用いる円筒の金属製担体を
製造する。かようにして製造した排気ガス浄化用触媒担
体は、波箔を全く使用しないで金属製平箔のみを用いる
ため、そして、上記の突起により間隔を規定された径方
向に隣り合う金属製平箔間に排気ガス通路を画成するか
ら、排気ガス通路が長方形に近い断面形状となり、しか
も上記突起の高さを任意に選択し得るために、該長方形
を前記したごとく最も速い触媒の温度上昇を期待でき
る、縦横比が約4以上の長方形にすることも可能で、エ
ンジン始動後の触媒の温度上昇を効果的に促進させ得る
排気ガス浄化用触媒担体を製造することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図3は、本発明の一実施の形
態になる製造方法で造った排気ガス浄化用触媒の金属製
担体を一部のみ断面として示すもので、2枚以上(図示
例では2枚)の金属製平箔11,12を具え、これら各
金属製平箔11,12に一方の側へ突出する突起11
a,12aを設ける。これら突起11a,12aは図4
に示すように、金属製平箔11,12をポンチ13およ
びダイス14により打ち抜き加工して図5に明示するよ
うに形成し、この時、金属製平箔11,12に孔11
b,12bを同時に形成する。但しこの打ち抜き加工に
際しては、ポンチ13が抑え板15およびダイス14間
に金属製平箔11,12を固定した状態で上記の打ち抜
き加工を行うこととし、これにより金属製平箔11,1
2に皺が生じないようにする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】打ち抜き形状は、図5に明示するような四
角形に限らず、楕円形、半円形、三角形など任意のもの
にすることができるが、何れにしても一部11c,12
cを金属製平箔11,12から剪断せずに、ここで突起
11a,12aを金属製平箔11,12に連結させたま
まとするようポンチ13を形状選定する。かように金属
製平箔11,12の打ち抜き加工により突起11a,1
2aおよび孔11b,12bを同時に形成する場合、こ
れら加工時間の短縮が可能であるだけでなく、突起11
a,12aが金属製平箔11,12の打ち抜き部分であ
ることから、重量増やコスト増を招くことなく簡単に突
起11a,12aおよび孔11b,12bを成形するこ
とができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】ところで、突起11a,12aおよび孔1
1b,12bはそれぞれ図5に明示するように、金属製
平箔11,12の平面に平行な何れの方向にも不連続な
ものとするが、ストリップ状が必須である金属製平箔1
1,12の長手(β)方向に整列させると共に均等に配
置する。そして、同じ列内における突起11a,12a
および孔11b,12bのうち対をなすもの同士に関し
ては、突起11a,12aと金属製平箔11,12とを
連続させる未剪断部11c,12cの位置が孔11b,
12bの相互に遠い側の孔辺位置となるようにする。こ
の場合、図4に示す突起11a,12aの打ち抜き加工
中ポンチ13に作用する横力δ,γが相互に打ち消し合
うこととなり、ポンチ13には全体として横力が作用し
ないことから、ポンチ13の横ずれを生ずることがな
く、クリアランスが狂って剪断打ち抜き性が悪くなるの
を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AB01 BA03 BA10 BA39 FA02 FB02 FC07 GA08 GA11 GA12 GA13 GA14 GB01X 4G069 AA01 BA17 BA18 CA02 CA03 EA21 EA24 EA25 EA27 EB03 EB10 EB14Y EB15Y EB17Y ED06 FA01 FB66 FB69 FB71 FB72 FB73 FB74 FB76

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製担体素材を渦巻き状に巻回して排
    気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体を製造するに際
    し、 前記金属製担体素材として、全面に突起と孔を有する2
    枚〜4枚の金属製平箔を用意し、 これら金属製平箔を相互に重ねた状態で渦巻き状に巻回
    して円筒体となし、 前記突起の先端を対応する金属製平箔の表面に接合する
    ことを特徴とする排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記各金属製平箔に
    おける突起の先端を、該突起の先端が接する金属製平箔
    の表面に沿うよう折曲し、この折曲先端において各突起
    を金属製平箔に接合することを特徴とする排気ガス浄化
    用触媒に用いる金属製担体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記2枚〜
    4枚の金属製平箔のうち1枚の金属製平箔の幅を、完成
    後における金属製担体の軸線方向長さに同じとし、 他の金属製平箔の幅を、完成後における金属製担体の軸
    線方向長さよりも排気ガス流入側部分において5mm以上
    40mm以下の範囲で短くすると共に、該範囲における前
    記1枚の金属製平箔の排気ガス流入側部分を前記突起が
    存在しない平坦形状とし、 前記短くした前記他の金属製平箔の排気ガス流入側部分
    を丁度補うような幅の金属製波箔を、前記1枚の金属製
    平箔の平坦形状とした排気ガス流入側部分に重ねて前記
    渦巻き状の巻回を行い、 この状態で該金属製波箔の両側頂部を前記1枚の金属製
    平箔の対応表面に接合することを特徴とする排気ガス浄
    化用触媒に用いる金属製担体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記金属製平箔を打ち抜いて前記孔を形成すると同
    時に、該打ち抜きにより金属製平箔から未剪断のまま突
    出する打ち抜き片を前記突起とすることを特徴とする排
    気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記打ち抜きに際
    し、金属製平箔を抑え板でダイスとの間に固定した後ポ
    ンチにより打ち抜き加工を行うことを特徴とする排気ガ
    ス浄化用触媒に用いる金属製担体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項におい
    て、前記各突起と金属製平箔との合流部が、完成後にお
    ける金属製担体の軸線に対して平行な方向に指向する
    か、傾斜しても30°以内の傾斜角に収まるよう各突起
    を形成することを特徴とする排気ガス浄化用触媒に用い
    る金属製担体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれか1項におい
    て、前記各突起と金属製平箔との合流部が、該合流部の
    長さの0.7倍〜50倍の曲率半径で湾曲するよう各突
    起を形成することを特徴とする排気ガス浄化用触媒に用
    いる金属製担体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか1項におい
    て、前記金属製平箔の巻回方向に整列する同列内におけ
    る突起および孔のうち対をなすもの同士を、突起と金属
    製平箔との合流部の位置が孔の相互に遠い側の孔辺位置
    となるように突起および孔を形成することを特徴とする
    排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項におい
    て、隣り合う金属製平箔間で前記突起および孔の配列パ
    ターンが異なるようこれら突起および孔を形成すること
    を特徴とする排気ガス浄化用触媒に用いる金属製担体の
    製造方法。
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