JPH10309475A - メタルハニカム構造体 - Google Patents

メタルハニカム構造体

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JPH10309475A
JPH10309475A JP9137422A JP13742297A JPH10309475A JP H10309475 A JPH10309475 A JP H10309475A JP 9137422 A JP9137422 A JP 9137422A JP 13742297 A JP13742297 A JP 13742297A JP H10309475 A JPH10309475 A JP H10309475A
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honeycomb structure
corrugated
metal honeycomb
strip
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JP9137422A
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English (en)
Inventor
Yasuji Sakamoto
保司 坂本
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタル
ハニカム構造体を、特殊構造の波板状帯材を採用するこ
とにより、排ガス浄化特性と耐久性を向上させる。 【解決手段】 触媒を担持するための薄肉金属板製の波
板状帯材1と平板状帯材2とからなるメタルハニカム構
造体において、波板状帯材が(1)帯材の幅方向にみて
所定幅の第一の領域が帯材の長手方向にみて上に凸の波
形部と平担部を交互に有するもので構成され、(2)第
一の領域に連接した第二の領域が、帯材の長手方向にみ
て第一領域の上に凸の波形部に対応する部位に平担部を
有し、かつ第一の領域の平担部に対応する部位に下に凸
の波形部を有するもので構成され、帯材の長手方向にみ
て平担部と下に凸の波形部を交互に有するもので構成さ
れ、さらに(3)帯材の幅方向にみて第一の領域と第2
の領域とからなる一単位が、少くとも一単位以上連接さ
せて構成されたとき、メタルハニカム構造体用の優れた
部材となりうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製かつハニカ
ム構造の排気ガス浄化触媒を担持するためのハニカム構
造体(以下、単にメタルハニカム構造体という。)に関
する。
【0002】詳しくは、本発明は、排気ガス浄化用装置
(メタル担体)の主要な構成要素であるメタルハニカム
構造体の新規な構成に関する。更に詳しくは、本発明
は、この種の排気ガス浄化用装置(メタル担体)の主要
な構成要素であるメタルハニカム構造体を、従来の単純
な波形構造の波板状帯材(波箔)と平板状帯材(平箔)
を重積して構成したものに代えて、特殊な波形構造を有
する波板状帯材(波箔)と平板状帯材(平箔)とにより
構成したことに特徴を有するものである。
【0003】
【従来の技術】前記したように、本発明の排気ガス浄化
用メタル担体の必須の構成要素であるメタルハニカム構
造体において、その構成部材である波板状帯材の構造
は、特殊なものである。以下、前記した本発明の特殊構
造の波板状帯材により構成されるメタルハニカム構造体
との関連において、従来技術を説明する。
【0004】従来より提案されているメタルハニカム構
造体の典型例が、その構成部材を含めて図9〜図11に
示されている。図示されているように、この種のメタル
ハニカム構造体(H´)は、耐熱性の薄肉金属板製の波
板状帯材(波箔)(1´)と平板状帯材(平箔)(2
´)を交互に重積するとともに(図9参照)、これを巻
回成形して製作したハニカム構造体(図10〜図11参
照)であって、排気ガス浄化用触媒(例えばPt,R
h,Pdなどを使用した触媒系)を担持するための母体
となるものである。そして前記メタルハニカム構造体
(H´)は、図10〜図11に示されるようにメタルケ
ーシング(C)の内部に収容され、固着されてメタル担
体(MS)とされるものである。
【0005】前記したメタル担体(MS)は、当業界に
おいては、メタルサポート(MetalSupport)またはメタ
ルサブストレート(Metal Substrate)などといわれて
おり、略記号(MS)が使用されている。この意味で、
図10〜図11も前記した略記号(MS)を使用してい
る。また、メタルハニカム構造体は、ハニカム構造(Ho
neycomb Structure)に因んで、略記号(H)が使用さ
れている。なお、本発明と従来技術を区別するために、
従来技術のものはダッシュ付き記号(H´)で示され
る。従って、その構成部材である波板状帯材と平板状帯
材もダッシュ付き記号(1´、2´)示される。更に、
メタルケーシングは、ケーシング(Casing)に因んで、
略記号(C)が使用されている。
【0006】前記した従来の排気ガス浄化用触媒を担持
するためのメタルハニカム構造体(H´)としては、種
々のものが提案されている。前記した図10〜図11に
示されるメタルハニカム構造体(H´)は、波箔(1
´)と平箔(2´)が巻回積層されて構成されているこ
とから、当業界においては巻回タイプと俗称されてい
る。なお、図9は前記巻回タイプのメタルハニカム構造
体(H´)の構成部材である一組の波箔(1´)と平箔
(2´)の斜視図を示し、図10は前記した従来の巻回
タイプのメタルハニカム構造体(H´)をメタルケーシ
ング(C)内に収容し、固着して製作したメタル担体
(MS)の斜視図を示し、図11は前記図10のメタル
担体(MS)の正面図を示す。
【0007】前記した従来の巻回タイプのメタルハニカ
ム構造体(H´)は、例えば100μm以下(好ましく
は50μm以下)の耐熱性の薄肉鋼板からなる波箔(1
´)と平箔(2´)とを、交互に当接部を有するように
重積し、これを一括渦巻き状に巻回成形して軸方向に排
気ガス通路のための多数の網目状通気孔路(セル)(3
´)を持つハニカム構造体としたものである。
【0008】このほか、排気ガス浄化用触媒を担持する
ためのメタルハニカム構造体(H´)として、前記した
巻回タイプのもの以外に、波箔(1´)と平箔(2´)
からハニカム構造体を製造する方法の相違により、各種
の構造のものが提案されている。
【0009】図示しないが、例えば、波箔(1´)と平
箔(2´)を階層状に相互に当接、重積して構成した階
層構造の階層タイプのもの、このほか、放射状タイプ、
S字状タイプ、巴状タイプ、及びX−ラップ(卍状)タ
イプなどの種々の形状構造を有するメタルハニカム構造
体(H´)が知られている。
【0010】また、前記した従来のメタル担体(MS)
の構成要素であるメタルケーシング(C)としては、内
部に前記メタルハニカム構造体(H´)を収容し、固着
するための筒状体が使用されている。前記メタルケーシ
ング(C)の正面(断面)形状は、図10〜図11に示
される円形のものに限定されず、ハニカム構造体(H
´)の正面(断面)形状に適合した形状のもの、例えば
楕円形、長円形、レーストラック形状、多角形、その他
の異形形状のものであってもよいものである。
【0011】そして、前記した従来のメタルハニカム構
造体(H´)を主要な構成要素とするメタル担体(M
S)は、排気ガス系統という過酷な熱的環境条件のもと
で使用されるため、メタルハニカム構造体(H´)を構
成する両箔材(波箔と平箔)(1´、2´)の当接部は
強固に固着される。これは、メタルハニカム構造体(H
´)が、排気ガス自体の高温度、及び排気ガスと担持さ
れた排気ガス浄化用触媒との発熱反応により高温度にさ
らされ、このような高温雰囲気のもとで大きな熱応力を
発生するためであり、前記熱応力に耐え得るように前記
当接部はろう接合や溶接などの固着方式により固着され
る。例えば、熱応力の吸収・緩和特性を考慮してメタル
ハニカム構造体(H´)内部の所望部位の波箔(1´)
と平箔(2´)の当接部が、ろう接合や溶接などの固着
手段により強固に固着される。
【0012】一方、前記したメタルハニカム構造体(H
´)とメタルケーシング(C)の当接面部も、両構成要
素の前記熱応力及び振動に基づく離体の防止という観点
などから強固に固着されるものである。なお、メタルハ
ニカム構造体(H´)内部には大きな熱応力が発生し、
これが両構成要素の当接面部に集中・集積し両構成要素
の離体を誘発するが、前記した熱応力を吸収・緩和させ
るために、両構成要素の当接面部の特定部位をろう接合
などにより固着するという方式も提案されている。
【0013】前記したように、従来のメタル担体(M
S)の主要な構成要素であるメタルハニカム構造体(H
´)において、その構成部材である波箔(1´)と平箔
(2´)は、波箔の山部及び谷部で相互に固着された構
造のものである。従って、前記当接部に触媒物質を担持
させることができないため、両箔材の全表面積に対する
触媒担持のための有効面積率は低いものである。
【0014】より具体的には、この種の波箔(1´)と
平箔(2´)として使用されている厚さ50μm以下の
耐熱性のFe−Cr20%−Al 5%系などの耐熱鋼
箔は、重量ベースの価格が厚さ1.5mm程度のSUS
304の材料の5倍前後と極めて高価なものであり、前
記当接部による触媒担持のための有効面積率の低下は、
非経済的なものである。因みに、メタル担体(MS)全
体の原価に対する前記耐熱鋼箔(1´、2´)の材料費
の比率は50%にも及ぶものであり、耐熱鋼箔の排気ガ
ス浄化用触媒を担持するための有効面積率を増大化する
こと、あるいは所定の有効面積率のもとで排気ガス浄化
能を向上させて耐熱鋼箔の使用量を低減化すること、な
どが経済性の観点から強く求められている。
【0015】更に、従来のメタル担体(MS)において
検討しなければならない点は、メタル担体(MS)の製
造に適用される固着手段である。前記したように、メタ
ル担体(MS)の製造において、メタルハニカム構造体
(H´)を構成する両箔材(波箔と平箔)の当接部、及
びメタルハニカム構造体(H´)とメタルケーシング
(C)の当接面部は、耐久性の観点からろう接合(ろう
付け)や溶接などの固着手段が適用されて固着されるも
のである。そして、前記固着手段としては、一般に生産
性や固着強度の均一性などの観点から、ろう接合方式が
採用されている。しかしながら、前記ろう接合方式にお
いて、使用されているろう材は、メタル担体(MS)の
高温雰囲気下での使用条件ということから、例えばNi
系、Ni−Cr系などの高価な高温用ろう材であり、経
済性の観点から、その使用量の低減化が強く求められて
いる。また、前記したろう材使用量の低減化の点は、前
記したように両箔材(波箔と平箔)の当接面積が大きな
ものであることから、使用されるろう材が多くなり、こ
のためろう材成分と両箔材の金属成分との合金化反応や
拡散反応による両箔材の耐熱性の低下、更には触媒の死
活化などの問題を誘発するが、これらの面からもろう材
使用量の低減化が強く求められている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来の排気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカ
ム構造体(H´)の限界に鑑み、創案されたものであ
る。本発明者らは、新しい構造のメタルハニカム構造体
について鋭意、検討を加えた。その結果、従来の単純構
造の波板状帯材、例えば略正弦波形などの単純な波形構
造をもつ波板状帯材に代えて、波板状帯材が、(1).波板
状帯材の幅方向(メタルハニカム構造体とされたときの
排気ガスの流入・通過方向)にみて所定幅の第一の領域
において、前記第一の領域が、波板状帯材の長手方向に
みて上に凸の波形部と平坦部を交互に有するもので構成
され、かつ、(2).波板状帯材の幅方向にみて前記第一の
領域に連接した所定幅の第二の領域において、前記第二
の領域が、波板状帯材の長手方向にみて前記第一の領域
の上に凸の波形部に対応する部位に平坦部を有し、か
つ、前記第一の領域の平坦部に対応する部位に下に凸の
波形部を有するもので構成され、かつ波板状帯材の長手
方向にみて前記平坦部と下に凸の波形部を交互に有する
もので構成され、更に、(3).波板状帯材の幅方向にみて
前記第一の領域と第二の領域から成る一単位(一周期単
位)が、少なくとも一単位以上連接させて構成されたと
き、メタルハニカム構造体用の優れた構成部材となり得
る、という知見を見い出した。
【0017】前記した波板状帯材の幅方向(メタルハニ
カム構造体としたときの排気ガスの流入・通過方向)に
みて第一の領域と第二の領域から成る一単位(一周期単
位)を繰返した構造のメタルハニカム構造体用の構成部
材は、波板状帯材の長手方向の正面からみたとき、あた
かも上に凸の波形部と下に凸の波形部が連接したような
波形構造を有するかのようにみられる。このため、本発
明においては、前記した特殊構造の構成部材を、波板状
帯材と称している。いうまでもないことであるが、前記
した特種構造の波板状帯材は、この種のメタルハニカム
構造体の構成部材として使用されている従来の略正弦波
形の波板状帯材(波箔)と比較して、平坦部の形成領域
において、もう一方の構成部材である平板状帯材に当接
しない点で大きく異なるものである。
【0018】前記した特殊な波形構造を有する波板状帯
材は、その波形構造の特殊性からして、メタルハニカム
構造体の他の構成部材である平板状帯材との当接面積を
大幅に低下させることができること、また平板状帯材と
の当接構造において平坦部の部位に形成される空間スペ
ース部は、排気ガスの混合、攪拌、乱流化ゾーンとして
作用すること、更に前記波板状帯材の平板状帯材との当
接構造において波板状帯材の平坦部は平板状帯材と当接
しないため、前記平坦部は熱変形の吸収・緩和ゾーンと
して作用すること、などメタルハニカム構造体用の構成
部材として極めて重要なものである。
【0019】本発明は、前記知見をベースにして完成さ
れたものである。本発明により、経済的でかつ諸特性に
優れた排気ガス浄化用メタル担体(MS)の主要な構成
要素であるメタルハニカム構造体(H)が提供される。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、排気ガス浄化用触媒を担持するための薄肉金属
板製の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)とから成る
メタルハニカム構造体において、前記波板状帯材(1)
が、(i).長手方向にみた所望幅の第1領域(11)が、
上に凸の波形部(X1)と前記波形部(X1)に連接する
平坦部(Y1)とを一周期とした波形構造を有するもの
で構成され、(ii).長手方向にみた所望幅の第2領域
(SP1)が、前記第1領域(11)と下記第3領域
(12)を接続するための第1段差調整部(Z1)で構
成され、(iii).長手方向にみた所望幅の第3領域(1
2)が、 ・ 前記第1領域(11)の波形部(X1)に対応する
部位に平坦部(Y2)と、 ・ 前記平坦部(Y2)に連接し、かつ前記第1領域
(11)の平坦部(Y1)に対応する部位に下に凸の波
形部(X2)、とを一周期とした波形構造を有するもの
で構成され、(iv).長手方向にみた所望幅の第4領域
(SP2)が、前記第3領域(12)と当該第4領域
(SP2)に隣接して形成される前記第1領域(11)
を接続するための第2段差調整部(Z2)で構成され、
かつ、(v).前記第1領域(11)〜第4領域(SP2
から成る一単位が、波板状帯材(1)の幅方向(長手方
向に直交する方向)において少なくとも一回以上繰返さ
れること、を特徴とするメタルハニカム構造体に関する
ものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の技術的構成及び実
施態様を図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明
は図示のものに限定されないことはいうまでもないこと
である。特に、本発明のメタルハニカム構造体(H)の
構成部材である波板状帯材(1)において、上に凸の波
形部(X1)及び下に凸の波形部(X2)の波形形状は、
添付図面における頂部が三角波状の波形(以下、三角波
形という。)のものに限定されず、略正弦波形などの所
望形状のものであってもよいものである。
【0022】ここで、本発明を説明するために使用され
ている二〜三の用語について説明する。本発明におい
て、波板状帯材(1)の波形構造を説明するために、
「波板状帯材(1)の長手方向」という用語を用いてい
る。前記「波板状帯材(1)の長手方向」とは、波板状
帯材(1)がメタルハニカム構造体(H)とされたと
き、メタルハニカム構造体(H)の軸に直交する方向で
ある。更に、本発明において、「波板状帯材(1)の幅
方向」とは、前記「長手方向」に直交する方向である。
別言すれば、「波板状帯材(1)の軸方向」とは、波板
状帯材(1)がメタルハニカム構造体(H)とされたと
き、排気ガスの流入、通過方向(後述の図6中のF方
向)と一致する方向である。また、本発明において、波
板状帯材(1)の各領域(前記第1領域〜第4領域)の
波形構造を説明するために、「波板状帯材(1)の長手
方向にみた所望幅の第1領域(11)」などの用語を用
いている。前記した「所望幅」は、いうまでもないこと
であるが前記「長手方向」に直交する方向において測定
されるものである。
【0023】図1〜図5は、本発明のメタルハニカム構
造体(H)の構成を説明する図である。図1は、本発明
のメタルハニカム構造体(H)を利用したメタル担体
(MS)の一部を省略した正面図である。なお、図1
は、従来技術に関係する図11に対応する図である。図
2は、図1のメタル担体(MS)を構成するメタルハニ
カム構造体(H)の部位の一部拡大正面図である。な
お、図2において、点線で示される波形は、第3領域
(12)において形成される波形を示すものである。前
記第3領域(12)の波形は、実線で示されるべきであ
るが、波形構造の特殊性を理解しやすくするために点線
で示されている。図3は、本発明のメタルハニカム構造
体(H)の構成部材である波板状帯材(1)の斜視図で
ある。なお、図3において、図面明確化のために一部が
点線で示されている。図4は、本発明のメタルハニカム
構造体(H)の構成部材である波板状帯材(1)の構造
を説明する図であり、第1領域(11)の波形構造と第
3領域(12)の波形構造の関係を説明する図である。
図5は、図4の(b)矢視図である(後述する排気ガス
流Fと同じ方向にみた正面図と同じである)。なお、図
5は、波板状帯材(1)の幅方向(メタルハニカム構造
体としたときの排気ガスの流入、通過方向)にみた正面
図ということができる。
【0024】図6〜図8は、本発明のメタルハニカム構
造体(H)の作用効果を説明する図である。なお、図6
〜図8については、詳しくは後述される。
【0025】図1に示されるように、本発明のメタルハ
ニカム構造体(H)は、排気ガス浄化用メタル担体(M
S)の主要な構成要素として利用されるものである。
【0026】図1〜図2に示される本発明のメタルハニ
カム構造体(H)の構造は、従来技術に関する図11の
メタルハニカム構造体(H´)と同様に巻回タイプのも
のである。即ち、本発明のメタルハニカム構造体(H)
は、図1〜図2に示されるように特殊な波形構造を有す
る波板状帯材(1)と平板状帯材(2)を重積したもの
を巻回成形して製造した巻回タイプのものである。
【0027】図1〜図2に示される本発明のメタルハニ
カム構造体(H)と前記図11に示される従来のメタル
ハニカム構造体(H´)の比較から明らかのように、本
発明のメタルハニカム構造体(H)の最大の特徴点は、
採用する波板状帯材(1)の構造にある。なお、従来の
メタルハニカム構造体(H´)の構成部材である波板状
帯材(1´)は、図9に示されている。
【0028】本発明のメタルハニカム構造体(H)に適
用される波板状帯材(1)の構造は、図3〜図5に示さ
れている。図示されるように、特に図3に示されるよう
に、本発明のメタルハニカム構造体(H)の構成部材で
ある波板状帯材(1)は、以下に規定される特殊な波形
構造を有するものである。
【0029】本発明のメタルハニカム構造体(H)の構
成部材である波板状帯材(1)は、以下に規定される
(i)〜(v)の構成要件を有するものである。
【0030】(i).波板状帯材(1)の長手方向にみた所
望幅(W11)の第1領域(11)は、上に凸の波形部
(X1)と前記波形部(X1)に連接する平坦部(Y1
とを一周期とした波形構造を有するもので構成される。
なお、前記した上に凸の波形部(X1)と平坦部(Y1
の長手方向にみた幅は、図中Lx1とLy1で示されてい
る。
【0031】(ii).波板状帯材(1)の長手方向にみた
所望幅(WSP1)の第2領域(SP1)は、前記第1領域
と下記第3領域(12)を接続するための第1段差調整
部(Z1)で構成される。なお、図中、第2領域は記号
(SP1)で示されているが、この記号は波板状帯材
(1)の製造プロセスとの関連で使用されている。即
ち、本発明の波板状帯材(1)において、前記第2領域
は、波形成形用ギア(フォーミングギア)の間にスペー
サー(spacer)を介在させることにより成形することが
できるため、この意味で記号(SP)を使用している。
添字の(1)は、後述する第4領域(SP2)の添字
(2)と区別するために使用されている。また、第2領
域(SP1)を「段差調整部」としているのは、第1領
域(11)の上に凸の波形部(X1)が第3領域(1
2)において平坦部(Y2)に移行すること、即ち、両
者の間に所望の高さの段差があることを示すためであ
る。
【0032】(iii).波板状帯材(1)の長手方向にみた
所望幅(W12)の第3領域(12)は、 ・ 前記第1領域(11)の波形部(X1)に対応する
部位に平坦部(Y2)と、 ・ 前記平坦部(Y2)に連接し、かつ前記第1領域
(11)の平坦部(Y1)に対応する部位に下に凸の波
形部(X2)、とを一周期とした波形構造を有するもの
で構成される。なお、図中、前記した平坦部(Y2)と
下に凸の波形部(X2)の長手方向にみた幅は、それぞ
れ前記第1領域(11)の波形部(X1)と平坦部
(Y1)と同じ幅(Lx1、Ly1)であるように表示され
ているが、これは図面明確化のためであると理解される
べきである。実際には、下に凸の波形部(X2)の形成
のために、平坦部(Y2)は少し狭幅のものとなる。ま
た、図3において、下に凸の波形部(X2)の波の頂部
などは、図面明確化のために点線で表示されている。
【0033】(iv).波板状帯材(1)の長手方向にみた
所望幅(WSP2)の第4領域(SP2)は、前記第3領域
(12)と当該第4領域(SP2)に隣接して形成され
る前記第1領域(11)を接続するための第2段差調整
部(Z2)で構成される。
【0034】(v).波板状帯材(1)の幅方向(長手方向
に直交する方向)にみた前記第1領域(11)〜第4領
域(SP2)からなる一単位(一周期単位)は、波板状
帯材(1)の幅方向において少なくとも一回以上繰り返
されるものである。
【0035】本発明のメタルハニカム構造体(H)の構
成部材である前記した波板状帯材(1)において、前記
第1段差調整部(Z1)による第1領域(11)と第3
領域(12)の接続態様は、図3から明らかのように、
次の通りである。即ち、第1段差調整部(Z1)は、
(i).第1領域(11)の上に凸の波形部(X1)と前記
波形部(X1)に対応する部位の第3領域(12)の平
坦部(Y2)を接続し、かつ、(ii).第1領域(11)の
平坦部(Y1)と前記平坦部(Y1)に対応する部位の第
3領域(12)の下に凸の波形部(X2)を接続するも
のである。
【0036】また、前記第2段差調整部(Z2)による
第3領域(12)と第4領域(SP2)の接続態様は、
次の通りである。即ち、第2段差調整部(Z2)は、
(i).第3領域(12)の平坦部(Y2)と第4領域(S
2)に隣接して形成される第1領域(11)の上に凸
の波形部(X1)を接続し、かつ、(ii).第3領域(1
2)の下に凸の波形部(X2)と第4領域(SP2)に隣
接して形成される第1領域(11)の平坦部(Y1)を
接続するものである。
【0037】本発明の前記した特殊な波形構造の波板状
帯材(1)において、第2領域(SP1)の第1段差調
整部(Z1)及び第4領域(SP2)の第2段差調整部
(Z2)は、波板状帯材(1)の製造プロセスにも依存
するが、それぞれ両サイドの領域を連続して接続させる
ことができる。別言すれば、前記第1〜第2段差調整部
(Z1、Z2)は、それぞれ両サイドの領域を連続した面
で構成することができる。更に別言すれば、前記第1〜
第2段差調整部(Z1、Z2)は、波板状帯材(1)の波
形成形時に破断して穴開き状態とならないように構成す
ることができる。なお、本発明において、前記第1〜第
2断差調整部(Z1、Z2)は、波板状帯材(1)の波形
成形時の加工応力の不均一な印加などにより、一部分あ
るいは全体が穴開き状態のもので構成されてもよいこと
はいうまでもないことである。
【0038】本発明において、波板状帯材(1)は、波
板状帯材(1)の幅方向にみて前記第1領域(11)〜
第4領域(SP2)から成る一単位が、波板状帯材
(1)の幅方向に少なくとも一回以上繰返されて構成さ
れるものである。前記一単位の繰返しとは、一単位の繰
り返し、あるいは整数倍の繰返しであってもよいし、更
には少なくとも一単位を包含するもの(非整数倍の繰返
しのもの)であってもよく、広義に解釈されるべきであ
る。
【0039】図4〜図5に示されるように、本発明のメ
タルハニカム構造体(H)の構成部材である波板状帯材
(1)は、その長手方向に直交する方向、別言すればメ
タルハニカム構造体(H)の正面(図示のF方向)から
みたとき、あたかも上に凸の波形部(X1)と下に凸の
波形部(X2)が連接したような波形構造を有するもの
である。本発明において、波板状帯材(1)は、従来の
略正弦波形を有する波板状帯材(1´)(図9参照)と
比較して、それぞれの平坦部(Y1、Y2)が、他の構成
部材である平板状帯材(2)に当接しない点が大きく異
なる。なお、図4は、点線矩形部(a)の部分を正面部
に移行させた模式図であると理解されるべきであり、前
記した上に凸の波形部(X1)としたに凸の波形部
(X2)が連接する波形構造を説明するための図であ
る。
【0040】また、図5に示されるように、波板状帯材
(1)の長手方向にみた第1領域(11)の上の凸の波
形部(X1)と平坦部(Y1)または第3領域(12)の
下に凸の波形部(X2)と平坦部(Y2)からなる一周期
長(L)に注目して考察すると、(1).本発明の波板状帯
材(1)の排気ガス浄化用触媒を担持するための全表面
積と、(2).従来の波板状帯材(1´)(図5の点線で示
される正弦波形を参照)の排気ガス浄化用触媒を担持す
るための全表面積は、大幅には異ならないということが
できる。なお、厳密にいえば、本発明の波板状帯材
(1)の平坦部(Y1、Y2)の全表面積は、従来の波板
状帯材(1)の正弦曲面の全表面積よりは小さいもので
ある。前記した点は、本発明の前記波板状帯材(1)に
おいては、メタルハニカム構造体(H)の他の構成部材
である平板状帯材(2)との当接面積を低減化すること
ができるため、何らの不利益をもたらすものではない。
【0041】図3において、波板状帯材(1)の諸元
は、所望に設定すればよい。なお、以下、主として第1
領域(11)の波形構造について説明するが、第2領域
(12)の波形構造は容易に類似できるものである。本
発明において、前記波板状帯材(1)の第1領域(1
1)の長手方向にみた一周期長(L=Lx1+Ly1)は、
所望に設定すればよい。その際、従来の略正弦波形の波
形構造を有する波箔(1´)(図9参照)の一波長(1
ピッチ)が参考になる。一般に、一周期長(L=Lx1
Ly1)は、2.0mm〜9.0mmに設定すればよい。
【0042】本発明において、前記波板状帯材(1)の
第1領域(11)の上に凸の波形部(X1)と平坦部
(Y1)の長さ(Lx1、Ly1)も所望に設定すればよ
い。しかしながら、(Lx1)<(Ly1)の条件の場合、
波形部(X1)の形成が困難になること、波形部(X1
の内部空間にろう材や触媒が目詰まりになりやすいこ
と、波形部(X1)での背圧抵抗が大きくなること、な
どのネガティブ要因を考慮しなければならない。このた
め、一般に(Lx1)≧(Ly1)の条件設定が好ましい。
この条件のもとで、例えば、L(Lx1+Ly1)=2.0
mm〜9.0mmの条件を満足するように(Lx1)、
(Ly1)を設定すればよい。
【0043】本発明において、前記波板状帯材(1)の
第1領域(11)の波形部(X1)の波高(h)(図5
参照)も、所望に設定すればよい。その際、従来の略正
弦波形の波形構造を有する波箔(1´)(図9参照)の
波高(半分の波高)が参考になる。一般に、波高(h)
は、0.5mm〜3.0mmに設定すればよい。なお、
従来の肉厚が50μmの波箔(1´)と平箔(2´)を
使用して製作したメタルハニカム構造体(H´)(図1
0〜図11参照)において、波箔(1´)として波高
1.2〜1.4mm、波長3.2mm(半波長1.6m
m)のものが使用されている。前記した波箔(1´)と
平箔(2´)を使用して製作した外径が90mmの従来
のメタルハニカム構造体(H´)の総セル数は、約30
00個となる。
【0044】本発明の前記波板状帯材(1)の第1領域
(11)の波形構造、即ち長手方向にみた一周期長(L
=Lx1+Ly1)が波形部(X1)と平坦部(Y1)で構成
されるということから、前記波板状帯材(1)と平板状
帯材(2)により形成される排気ガス通路(セル)の形
状もしくは構造は、従来の略正弦波形を有する波板状帯
材(1´)と平板状帯材(2´)とから形成されるセル
(3´)とは異質のものとなる。この点は、図2に示さ
れている。図2は、前記第1領域(11)における波板
状帯材(1)と平板状帯材(2)により形成される排気
ガス通路(セル)を示すものである。図示されるよう
に、本発明の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)によ
り形成される排気ガス通路(セル)は、前記した従来技
術のセル(3´)との関連において、3a、3b、3
c、3dで示されている。本発明の前記セル(排気ガス
通気孔路)の構造、即ち3a〜3dの構造は、従来の略
正弦波形が形成するセル(3´)の構造とは異なる。し
かしながら、セル(3a+3b)及びセル(3c+3
d)を構成する波板状帯材(1)の表面積は、それぞれ
従来の波板状帯材(1´)の略正弦波形の1波長分が形
成するセルの表面積と略同一であるとみることができ
る。
【0045】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
前記した特殊な波形構造を有する波板状帯材(1)を採
用するものであるが、従来の略正弦波形の波板状帯材
(1´)を採用したものと比較して排気ガス浄化用触媒
の担持量を略同一にすることができる。なお、本発明に
おいて、波板状帯材(1)の一周期長当たりの触媒担持
量を従来の略正弦波の波板状帯材(1´)を使用したも
のと比較して略同一とすることができるのは、前記した
セルを構成する波板状帯材(1)の表面積の略同一性に
加えて一周期長当たりの波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)の当接部の当接面積を、従来の波板状帯材(1
´)のものと比較して半減化することができるという要
因も考慮されている。
【0046】本発明において、前記した一周期長当たり
の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)の当接部の当接
面積を大幅に低減化できることは、両帯材(1、2)の
当接部の固着に適用される高価な高温用ろう材の使用量
を大幅に節減できることを意味するものである。
【0047】本発明の前記特殊な波形構造を有する波板
状帯材(1)において、図3に示される他の諸元も所望
に設定すればよい。即ち、波板状帯材(1)の第1領域
〜第4領域の幅(W11、W12、WSP1、WSP2)は、排気
ガスの混合、攪拌、乱流化効果、熱応力の吸収・緩和特
性、更には波板状帯材(1)の製造プロセスなどの関連
において所望に設定すればよい。
【0048】本発明の前記波板状帯材(1)の幅、従っ
て、メタルハニカム構造体(H)の幅との関連におい
て、幅方向にみて上に凸の波形部(X1)及び平坦部
(Y2)を何組(何個)、設定するかについても所望に
設定すればよい。
【0049】波板状帯材(1)の幅が100mmの場
合、例えば、前記波形部(X1)と平坦部(Y2)は2〜
5組配設すればよい。前記第1及び第3領域の幅
(W11、W12)は、例えば、それぞれ5〜60mmに設
定すればよい。前記第2及び第4領域(SP1、SP2
の幅(WSP1、WSP2)は、波板状帯材(1)の波形構造
(X1、Y1)、(X2、Y2)との関連もあるが、一般に
2mm〜5mmに設定すればよい。前記した条件のもと
において、第2及び第4領域(SP1、SP2)は、波付
加工時に破断することなく連続した曲線を持つもので構
成することができる。
【0050】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、その構成部材である特殊な波形構造を有する波板
状帯材(1)及び平板状帯材(2)は、例えばこの種の
従来のメタルハニカム構造体(H´)に適用されている
波箔(1´)または平箔(2´)と同種の耐熱鋼製の薄
肉金属板で構成すればよい。例えば、前記波板状帯材
(1)は、通常のメタルモノリスタイプのメタルハニカ
ム構造体を製作するときに使用されている帯材、例えば
クロム鋼(クロム13%〜25%)、Fe−Cr20%
−Al 5%などの耐熱性ステンレス鋼、あるいはこれ
に耐高温酸化性を改善するために希土類金属(CeやY
などのREM)を加えた耐熱性のステンレス鋼など、厚
さが20μm〜50μm程度の平板状帯材(2´)を所
望の波形構造を有するように波付加工することにより製
造することができる。特に、前記した平板状帯材(2
´)としては、Alを含有させたものやあるいはその表
面にAl層を設けたものを熱処理して、その表面にウィ
スカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ(Al2
3)を析出させたものが好ましい。前記ウィスカー状
などのアルミナ層は、Pt,Pd,Rhなどの排気ガス
浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層を強固
に保持することができるので好ましいものである。
【0051】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、その構成部材である波板状帯材(1)と平板状帯
材(2)の当接部の所望部位は、固着されてもよいもの
である。前記メタルハニカム構造体(H)の構成部材で
ある波板状帯材(1)と平板状帯材(2)の固着につい
て、特にろう材を使用する固着方式について、以下に説
明する。
【0052】本発明のメタルハニカム構造体(H)の構
成部材である波板状帯材(1)と平板状帯材(2)の当
接部へのろう材の供給態様は、所望により行なえばよ
い。 (i).例えば、波板状帯材(1)と平板状帯材(2)を巻
回成形して巻回タイプのメタルハニカム構造体(H)を
製造する方式において、巻回成形の前段階において波板
状帯材(1)と平板状帯材(2)の少なくとも一方の帯
材の所望部位にろう材を供給してもよい。なお、前記し
たろう材の供給態様において、ろう材は、ろう材スラリ
ーの塗布やメッキなど、所望の供給態様により供給すれ
ばよい。
【0053】(ii).また、波板状帯材(1)と平板状帯
材(2)を巻回成形し、メタルハニカム構造体(H)を
製作した後に、帯材(1、2)の当接部の所望部位へろ
う材を供給してもよい。なお、前記メタルハニカム構造
体(H)とした後にろう材を供給するには、例えば、ろ
う材微粒子の水性スラリー(水性分散液)中へメタルハ
ニカム構造体(H)を浸漬処理し、同時にろう材を帯材
(1、2)の当接部の所望部位に供給すればよい。
【0054】本発明の波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)の当接部の所望部位を固着してメタルハニカム構
造体(H)を製造する場合、その固着方式は、前記した
ろう接合に限定されず、溶接や機械的固着など、所望の
固着手段が採用できることはいうまでもないことであ
る。例えば、両帯材(1、2)からメタルハニカム構造
体(H)を製作し、前記メタルハニカム構造体(H)の
両端面を構成する両帯材(1、2)の当接部の所望部位
を溶接固着してもよい。
【0055】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
メタルケーシング(C)内に填装され、固着されてメタ
ル担体(MS)とされるものである。以下、本発明のメ
タルハニカム構造体(H)を利用してメタル担体(M
S)を製造する態様、特にメタル担体(MS)の構成要
素間の固着態様について説明する。本発明のメタルハニ
カム構造体(H)は、ハニカム構造体の外周部の所望部
位に所望幅の帯状(ベルト状)ろう材箔を適用し、前記
帯状(ベルト状)ろう材箔により集束(結束)して構成
されたものであってもよい。この場合、メタル担体(M
S)の製作時において、メタルハニカム構造体(H)と
メタルケーシング(C)の当接面部へのろう材の塗布作
業が省略されることはいうまでもないことである。
【0056】前記したことから明らかのように、前記し
たメタルハニカム構造体(H)の外周部へ帯状(ベルト
状)ろう材箔を適用する態様は、次工程においてメタル
担体(MS)を製造するという観点からみると、仮止め
固定ということになる。前記した仮止め固定において
は、帯状(ベルト状)ろう材箔の代りに、他の仮止め材
(例えばワイヤー材など)を適用してメタルハニカム構
造体(H)を構成することができる。なお、メタル担体
(MS)の製造時に、例えば前記仮止め材を除去しベル
ト状ろう材箔に置換し、前記ベルト状ろう材箔を介して
メタルハニカム構造体(H)とメタルケーシング(C)
を固着してメタル担体(MS)としてもよい。
【0057】また、本発明のメタルハニカム構造体
(H)を利用して、メタル担体(MS)を製造する態様
として、次の方式を採用してもよい。 (i).予め少なくとも一方の帯材(1、2)の所望部位に
ろう材が塗布あるいはメッキされた帯材(1、2)を利
用して、メタルハニカム構造体(H)を構成し、次いで
前記メタルハニカム構造体(H)をメタルケーシング
(C)内に填装するとともに、加熱処理して両構成要素
(メタルハニカム構造体とメタルケーシング)を一体化
させてメタル担体(MS)を製造する。
【0058】(ii).予め少なくとも一方の帯材(1、
2)の所望部位にろう材が塗布あるいはメッキされた帯
材(1、2)を利用してハニカム構造体を構成するとと
もに、これを加熱処理してろう接合し、メタルハニカム
構造体(H)を製造する。次いで、前記ろう接合された
メタルハニカム構造体(H)からメタル担体(MS)を
製造するには、前記メタルハニカム構造体(H)をメタ
ルケーシング(C)内に填装し、メタルケーシング
(C)とともに押圧(プレス)成形やロール成形により
縮径加工(絞り加工)し、両構成要素(メタルハニカム
構造体及びメタルケーシング)が強固に一体化したメタ
ル担体(MS)を製造する。
【0059】(iii).前記(i)及び(ii)のプロセスにおい
て、両構成要素(メタルハニカム構造体及びメタルケー
シング)の固着に際して、電気抵抗溶接、レーザビーム
溶接や電子ビーム溶接などの所望の溶接法を併用してよ
いことはいうまでもないことである。
【0060】図6〜図8は、本発明のメタルハニカム構
造体(H)の優位性を説明する図である。 (i).図6〜図7は、メタルハニカム構造体(H)の構成
部材である波板状帯材(1)の構造と排気ガス流の相互
関係を説明する図である。なお、図6〜図7は、メタル
ハニカム構造体(H)の一部分の斜視図、即ち、波板状
帯材(1)と前記波板状帯材(1)の上側及び下側に当
接して配置された平板状帯材(2)から成るメタルハニ
カム構造体(H)の一部分の斜視図である。 (ii).また、図8は、本発明の波板状帯材(1)と平板
状帯材(2)のろう接合の態様と従来の波板状帯材(1
´)と平板状帯材(2´)のろう接合の態様を説明する
図である。なお、図8は、本発明の両帯材(1、2)及
び従来の両帯材(1´、2´)の積層体において、それ
ぞれの波板状帯材(1、1´)の長手方向にみて波形構
造の一周期長(L、L´)の幅に区切った領域における
ろう接合の態様を示すものである。
【0061】図6に示されるように、本発明のメタルハ
ニカム構造体(H)において、その内部を通過する排気
ガスの分流成分、排気ガス通過方向(F)にみて、次の
ようになる。即ち、排気ガス流は、メタルハニカム構造
体(H)の内部において、(i).上に凸の波形部(X1
の内側部を直進する成分(Fa)、(ii).上に凸の波形
部(X1)の外側及び平坦部(Y1)で囲まれる部位を直
進する成分(Fb)、(iii).所定の平坦部(Y1)から
平坦部(Y2)に回り込み、かつ前記平坦部(Y1)とは
異なる平坦部(Y1)へ回り込む成分(Fc)、(iv).所
定の平坦部(Y1)から平坦部(Y1)に回り込み、かつ
前記平坦部(Y1)と同じ平坦部(Y1)に戻る成分(F
d)、などの直進成分及び分流成分を生成する。
【0062】本発明において、メタルハニカム構造体
(H)の内部における排気ガス流を考察する場合、波板
状帯材(1)の下に凸の波形部(X2)と排気ガス流の
関係も注目しなければならないが、これは前記したこと
から容易に類推されるので説明を省略する。前記した各
種の分流成分により、あるいは分流成分と直流成分の干
渉により、メタルハニカム構造体(H)内部において排
気ガスと担持された排気ガス浄化用触媒との接触反応が
促進され、排気ガスの浄化能が向上する。
【0063】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、前記した各種の分流成分及び分流成分と直流成分
の干渉は、従来技術にはみられない大きなものとなる。
また、本発明において、前記した各種の分流成分は、背
圧を高めることなく生成させることができる。前記した
各種の分流成分の生成は、内燃機関の効率を低下させず
に排気ガスの浄化能を向上させることができることを意
味し、重要な意義を有するものである。
【0064】図7に示されるように、本発明のメタルハ
ニカム構造体(H)において、排気ガス流(F)の流入
側端面部は、波板状帯材(1)の特殊構造により排気ガ
ス流(F)の不均一な流速分布を均一化する機能を有す
る。これは、図示されるように波板状帯材(1)の第1
領域(11)の下面部と平板状帯材(2)との間の部位
に点線サークルで示されるゾーン(A)が形成され、か
つ各ゾーン(A=A1+A2+A3………)が相互に連通
しているため、前記ゾーン(A)に流入する排気ガス流
(F)は前記ゾーン(A)によりその流速分布をより均
一化しようとするためである。前記したことから、前記
ゾーン(A)は、排気ガス流速の均一化ゾーンというこ
とができる。前記したように、本発明のメタルハニカム
構造体(H)は、メタルハニカム構造体(H)に流入す
る不均一な流速分布をもつ排気ガス流(F)を、より均
一化しようとする機能を有するものであり、これにより
メタルハニカム構造体(H)の内部において均一な排気
ガス浄化が達成される。
【0065】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、その構成部材である前記した特殊な波形構造の波
板状帯材(1)と平板状帯材(2)の当接部の当接面積
は、従来の波板状帯材(1´)と平板状帯材(2´)の
当接部の当接面積を半減化することができる。別言すれ
ば、本発明のメタルハニカム構造体(H)において、そ
の構成部材である高価な帯材(1、2)の当接ロスを著
しく減少させることができる。
【0066】前記した構成部材(1、2)の当接ロスの
減少は、高価な構成部材の節減、及び構成部材(1、
2)の固着に適用される高価な高温用ろう材の使用量の
節減を通じ、メタルハニカム構造体(H)の経済性を高
めるものである。また、当然のことながら、前記した構
成部材(1、2)の当接ロスの減少は、単位体積当たり
の排気ガス浄化用触媒の担持量を増大させるため、メタ
ルハニカム構造体(H)の浄化特性を高めたり、あるい
は小型化を可能にするものである。
【0067】図8は、本発明のメタルハニカム構造体
(H)の構成部材(1、2)及び従来のメタルハニカム
構造体(H´)の構成部材(1´、2´)のろう接合の
態様を説明する図である。即ち、図8(1)は、本発明
のメタルハニカム構造体(H)における構成部材(1、
2)の当接部のろう接合の態様を説明する図であり、ま
た図8(2)〜(3)は、従来のメタルハニカム構造体
(H´)における構成部材(1´、2´)のろう接合の
態様を説明する図である。図中、ろう付け部位(brazin
g point)は記号(BP)で示されている。
【0068】図8(1)は、本発明の波板状帯材(1)
と平板状帯材(2)を重積したものを上から透視したと
きのろう付け部位(BP)を示すものである。図8
(2)は、従来の波板状帯材(1´)と平板状帯材(2
´)の一周期長(L´)分の当接構造を示すものであ
る。図8(3)は、従来の波板状帯材(1´)と平板状
帯材(2´)を重積したものを上から透視したときのろ
う付け部位(BP)を示すものである。なお、図8
(3)は、前記図8(1)に対応する図である。図示さ
れるように、本発明において、一周期長当たり、波板状
帯材(1)の上に凸の波形部(X1)及び下に凸の波形
部(X2)の波形の頂部が全て平板状帯材(2)にろう
接合されるとしたとき、ろう接合部位を従来の半分にと
どめることができる。
【0069】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、内部に発生する大きな熱変形は、本発明の波板状
帯材(1)の構造のもとで効果的に吸収・緩和される。
これは、波板状帯材(1)の長手方向にみた第1領域
(11)(図3参照)の上に凸の波形部(X1)と平坦
部(Y1)の一周期長に注目すると、平板状帯材(2)
に当接かつ固着される部位は、前記波形部(X1)の頂
部のみであり、その他の部位は、温度変化による変形力
が加わる時に自由に変形できるためである。
【0070】同様のことが、波板状帯材(1)の長手方
向にみた第3領域(12)(図3参照)の下に凸の波形
部(X2)と平坦部(Y2)についてもいえる。従って、
波板状帯材(1)は、前記第1〜第2領域の集合体であ
るということができるため、前記波板状帯材(1)を構
成部材とする本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
耐久性に優れたものである。別言すれば、本発明のメタ
ルハニカム構造体(H)においては、従来技術が遭遇す
る中心部のフィルムアウト現象(熱変形により、中心部
が外側に飛び出してしまう現象のことで、テレスコーピ
ング現象ともいわれている。)を効果的に防止すること
ができる。なお、前記フィルムアウト現象は、例えば自
動車の内燃機関の停止、作動などの冷熱サイクル下で繰
り返されるものであり、メタル担体(MS)、特にメタ
ルハニカム構造体(H)部の耐久性を大きく損ねるもの
である。
【0071】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用のメタル担体
(MS)の主要な構成要素であるメタルハニカム構造体
(H)は、従来の略正弦波などの単純な波形構造を有す
る波箔と平箔を利用して製造したメタルハニカム構造体
(H´)とは全く構造を異にする新規なものである。
【0072】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
特殊な波形構造の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)
とからなるものであり、特に本発明が特徴とする点は、
前記特殊構造の波板状帯材(1)が、(i).波板状帯材
(1)の長手方向にみた所望幅の第1領域(11)が、
上に凸の波形部(X1)と前記波形部(X1)に連接する
平坦部(Y1)とを一周期とした波形構造を有するもの
で構成され、(ii).波板状帯材(1)の長手方向にみた
所望幅の第2領域(SP1)が、前記第1領域(11)
と下記第3領域(12)を接続するための第1段差調整
部(Z1)で構成され、(iii).波板状帯材(1)の長手
方向にみた所望幅の第3領域(12)が、 ・ 前記第1領域(11)の波形部(X1)に対応する
部位に平坦部(Y2)と、 ・ 前記平坦部(Y2)に連接し、かつ前記第1領域
(11)の平坦部(Y1)に対応する部位に下に凸の波
形部(X2)、とを一周期とした波形構造を有するもの
で構成され、(iv).波板状帯材(1)の長手方向にみた
所望幅の第4領域(SP2)が、前記第3領域(12)
と当該第4領域(SP2)に隣接して形成される前記第
1領域(11)を接続するための第2段差調整部
(Z2)で構成され、かつ、(v).波板状帯材(1)の幅
方向(長手方向に直交する方向)にみて前記第1領域
(11)〜第4領域(SP2)から成る一単位が、波板
状帯材(1)の幅方向において少なくとも一回以上繰返
されること、を特徴とするものである。
【0073】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
前記したメタルハニカム構造体(H)の構成部材である
前記波板状帯材(1)の特殊な構造により、以下に示す
ような従来にない優れた効果を有することができる。
【0074】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
その内部において、前記特殊構造の波板状帯材(1)自
体の構造により、即ち排気ガスの流入、通過方向にみ
て、上に凸の波形部(X1)の間の平坦部(Y2)におい
て形成される空間部及び下に凸の波形部(X2)の間の
平坦部(Y1)において形成される空間部が、排気ガス
の混合、攪拌、乱流化ゾーンとなるため、排気ガス流の
背圧を高めることなしに排気ガスを効率的に混合、攪
拌、乱流化することができる。これは、内燃機関の効率
を低下させることなく、排気ガスの浄化効率を向上させ
ることを意味するものである。また、前記排気ガスの浄
化効率の改善に関連して、メタルハニカム構造体(H)
のコンパクト化、軽量化、及び低廉化を図ることができ
る。
【0075】本発明のメタルハニカム構造体(H)の構
成部材である前記波板状帯材(1)は、その構造からし
て従来の正弦波形などの単純な波形構造の波板状帯材
(1´)よりも昇温(暖機)特性に優れたものである。
これは、高温の排気ガスが、排気ガスの流入方向にみ
て、平坦部(Y1、Y2)の前後に形成される上に凸の波
形部(X1)及び下に凸の波形部(X2)の平坦部
(Y1、Y2)からの突設面に衝突し、当該部位が昇温の
開始点となり、このため波板状帯材(1)全体が瞬時か
つ全体的に昇温されるためである。従って、本発明のメ
タルハニカム構造体(H)は、従来のメタルハニカム構
造体(H´)と比較して格段に昇温(暖機)特性に優れ
たものである。前記した昇温(暖機)特性に優れている
ということは、内燃機関のコールドスタート時(エンジ
ン始動時)における低い排気ガス浄化度の問題に鑑み、
重要な意義を有する。なお、前記したコールドスタート
時の問題点は、コールドスタート時において、メタルハ
ニカム構造体の表面に担持されたPt,Pd,Rhなど
の排気ガス浄化用触媒が最適な温度条件に達しておら
ず、エンジンから排出されるCO(一酸化炭素)やHC
(炭化水素化合物)などの有害物質がほとんど浄化され
ずに大気中に放出されることであり、この点は、公害防
止の観点から規制の対象にされようとしている。
【0076】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
その内部に発生する熱変形を、効果的に吸収・緩和する
ことができる。これは、波板状帯材(1)の第1領域
(11)の上に凸の波形部(X1)と平坦部(Y1)の一
周期長に注目すると、平板状帯材(2)に当接かつ固着
される部位は前記波形部(X1)の頂部のみであり、そ
の他の部位は、温度変化による変形が加わる時に自由に
変形することができるためである。同様のことが波板状
帯材(1)の第3領域(12)の下に凸の波形部
(X2)と平坦部(Y2)についてもいえる。従って、前
記波板状帯材(1)を構成部材とする本発明のメタルハ
ニカム構造体(H)は、耐久性に優れている。別言すれ
ば、本発明のメタルハニカム構造体(H)は、前記波板
状帯材(1)の構造に基づいて、メタルハニカム構造体
(H)部に発生する熱膨脹あるいは熱収縮を効果的に吸
収することができるため、熱応力の発生がきわめて小さ
いものである。前記した熱変形の吸収・緩和特性に優れ
ているという利点は、メタルハニカム構造体(H)の耐
久性にとって極めて重要である。
【0077】本発明のメタルハニカム構造体(H)にお
いて、その構成部材である波板状帯材(1)の波形構造
の特殊性により、他の構成部材である平板状帯材(2)
との当接部の面積を大幅に低減化することができる。即
ち、本発明のメタルハニカム構造体(H)は、従来の正
弦波形などの単純な波形構造を有する波板状帯材(1
´)と平板状帯材(2´)から構成されるメタルハニカ
ム構造体(H´)と比較して、特殊構造の波板状帯材
(1)と平板状帯材(2)の当接部のロス(この用語は
両帯材の当接により帯材の触媒担持のための有効面積率
が低下するという意味で使用している。)を大幅に低減
化することができる。別言すれば、本発明のメタルハニ
カム構造帯(H)は、構成部材(1、2)の排気ガス浄
化用触媒を担持するための有効面積率が大きく、経済性
に優れたものである。波板状帯材(1)の上に凸の波形
部(X1)と平坦部(Y1)からなる一周期長(L)の幅
方向の領域において、波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)の当接部がメタルハニカム構造体(H)の軸方向
(排気ガスの通過方向)の全体にろう接合されると仮定
したとき、当接部のロスは、従来の1/2に低減化する
ことができる。
【0078】前記した当接部ロスの大幅な低減化は、次
のような効果を得る上でも重要なものである。 (i).両帯材(1、2)の当接部のろう接合に適用される
Niベースなどの高価な高温用ろう材の使用量を節約す
ることができる。 (ii).高温用ろう材の使用量の節約により、耐熱鋼製の
帯材(1、2)の金属成分とろう材の金属成分との合金
化反応などによる帯材(1、2)の耐熱性の低下を防止
することができる。
【0079】本発明において、前記した高価な高温用ろ
う材の使用量の節約の利点は、別の面からももたらされ
る。即ち、本発明のメタルハニカム構造体(H)は、前
記したようにその構成部材である波板状帯材(1)の特
殊構造に起因して、本来的に、熱変形の吸収・緩和能に
優れたものである。このため、本発明のメタルハニカム
構造体(H)は、従来のメタルハニカム構造体(H´)
に要求されるろう付け強度に比較して、かなり低いろう
付け強度であっても耐久性を保持することができる。こ
のことは、高価なろう材の使用量を従来よりも低減化さ
せることができることを意味するものである。
【0080】前記したことから明らかのように、本発明
により排気ガス浄化特性、耐久性及び経済性に優れた排
気ガス浄化用触媒を担持するためのメタルハニカム構造
体(H)が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメタルハニカム構造体(H)を利用
したメタル担体(MS)の一部を省略した正面図であ
る。
【図2】 図1のメタル担体(MS)のメタルハニカム
構造体(H)の部位の一部拡大正面図である。
【図3】 本発明のメタルハニカム構造体(H)の構成
部材である波板状帯材(1)の一部斜視図である。
【図4】 本発明のメタルハニカム構造体(H)の構成
部材である波板状帯材(1)の構造(特に、上に凸の波
形部と下に凸の波形部の関係)を説明する図である。
【図5】 図4のB矢視図である。
【図6】 本発明のメタルハニカム構造体(H)の構成
部材である波板状帯材(1)の構造と排気ガス流の相互
関係を説明する図である。
【図7】 本発明のメタルハニカム構造体(H)の端面
部の構造と排気ガス流の相互関係を説明する図である。
【図8】 本発明のメタルハカニム構造体(H)の構成
部材(1、2)及び従来のメタルハニカム構造体(H
´)の構成部材(1´、2´)のろう接合の態様を説明
する図である。
【図9】 従来の巻回タイプのメタルハニカム構造体
(H´)の構成部材である波箔(1´)と平箔(2´)
の斜視図である。
【図10】 従来の巻回タイプのメタルハニカム構造体
(H´)とメタルケーシング(C)とから成るメタル担
体(MS)の斜視図である。
【図11】 図14の従来のメタル担体(MS)の正面
図である。
【符号の説明】
MS ………… メタル担体 H ………… (本発明)メタルハニカム構造体 1 ………… 波板状帯材 11 ………… 第1領域 SP1 ………… 第2領域(第1段差調整部) 12 ………… 第3領域 SP2 ………… 第4領域(第2段差調整部) X1 ………… 上に凸の波形部 X2 ………… 下に凸の波形部 Y1、Y2 ……… 平坦部 Lx1 ………… (長手方向にみた)X1 部の幅 Ly1 ………… (長手方向にみた)Y1 部の幅 w11 ………… (幅方向にみた)第1領域(11)の
幅 WSP1 ………… (幅方向にみた)第2領域(SP1)の
幅 w12 ………… (幅方向にみた)第3領域(12)の
幅 WSP2 ………… (幅方向にみた)第4領域(SP2)の
幅 2 ………… 波板状帯材 3(3a、3b、3c、3d) ………… セル(排気
ガス通気孔路) F ………… 排気ガス通過方向 Fa,Fb,Fc,Fd ………… 排気ガスの直流及
び分流成分 H´ ………… (従来技術)メタルハニカム構造体 1´ ………… 平箔 2´ ………… 波箔 3´ ………… セル(排気ガス通気孔路)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス浄化用触媒を担持するための薄
    肉金属板製の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)とか
    ら成るメタルハニカム構造体において、前記波板状帯材
    (1)が、 (i).長手方向にみた所望幅の第1領域(11)が、上に
    凸の波形部(X1)と前記波形部(X1)に連接する平坦
    部(Y1)とを一周期とした波形構造を有するもので構
    成され、 (ii).長手方向にみた所望幅の第2領域(SP1)が、前
    記第1領域(11)と下記第3領域(12)を接続する
    ための第1段差調整部(Z1)で構成され、 (iii).長手方向にみた所望幅の第3領域(12)が、 ・ 前記第1領域(11)の波形部(X1)に対応する
    部位に平坦部(Y2)と、 ・ 前記平坦部(Y2)に連接し、かつ前記第1領域
    (11)の平坦部(Y1)に対応する部位に下に凸の波
    形部(X2)、とを一周期とした波形構造を有するもの
    で構成され、 (iv).長手方向にみた所望幅の第4領域(SP2)が、前
    記第3領域(12)と当該第4領域(SP2)に隣接し
    て形成される前記第1領域(11)を接続するための第
    2段差調整部(Z2)で構成され、かつ、 (v).前記第1領域(11)〜第4領域(SP2)から成
    る一単位が、波板状帯材(1)の幅方向(長手方向に直
    交する方向)において少なくとも一回以上繰返されるこ
    と、を特徴とするメタルハニカム構造体。
  2. 【請求項2】 第1段差調整部(Z1)が、 (i).第1領域(11)の上に凸の波形部(X1)と前記
    波形部(X1)に対応する部位の第3領域(12)の平
    坦部(Y2)を接続し、かつ、 (ii).第1領域(11)の平坦部(Y1)と前記平坦部
    (Y1)に対応する部位の第3領域(12)の下に凸の
    波形部(X2)を接続する、ものである請求項1に記載
    のメタルハニカム構造体。
  3. 【請求項3】 第2段差調整部(Z2)が、 (i).第3領域(12)の平坦部(Y2)と第4領域(S
    2)に隣接して形成される第1領域(11)の上に凸
    の波形部(X1)を接続し、かつ、 (ii).第3領域(12)の下に凸の波形部(X2)と第4
    領域(SP2)に隣接して形成される第1領域(11)
    の平坦部(Y1)を接続する、ものである請求項1に記
    載のメタルハニカム構造体。
  4. 【請求項4】 第1領域(11)の波形部(X1)及び
    第3領域の波形部(X2)の波形構造が、三角波形であ
    る請求項1に記載のメタルハニカム構造体。
  5. 【請求項5】 波板状帯材(1)の長手方向にみた第1
    領域(11)の波形部(X1)の幅(Lx1)と平坦部
    (Y1)の幅(Ly1)とから成る波形構造の波長(Lx
    1+Ly1)が、2〜9mmである請求項1に記載のメタ
    ルハニカム構造体。
  6. 【請求項6】 波板状帯材(1)の長手方向にみた第1
    領域(11)の波形部(X1)の幅(Lx1)が1〜5m
    m、平坦部(Y1)の幅(Ly1)が0.8〜4.0mm
    である請求項1に記載のメタルハニカム構造体。
  7. 【請求項7】 第1領域(11)の波形部(X1)の波
    高(h)が0.5〜3.0mmである請求項1に記載の
    メタルハニカム構造体。
  8. 【請求項8】 第2領域(SP1)の第1段差調整部
    (Z1)及び第4領域(SP2)の第2段差調整部
    (Z2)が、平板状帯材から波板状帯材を製造するとき
    の波付け加工時に同時に形成されるものであって、かつ
    破断されない連続した面を有するもので構成されたもの
    である請求項1に記載のメタルハニカム構造体。
  9. 【請求項9】 第2領域(SP1)の第1断差調整部
    (Z1)及び第4領域(SP2)の第2断差調整部
    (Z2)が、平板状帯材から波板状帯材を製造するとき
    の波付け加工時に同時に形成されるものであって、かつ
    破断した面を有するもので構成されたものである請求項
    1に記載のメタルハニカム構造体。
  10. 【請求項10】 波板状帯材(1)と平板状帯材(2)
    の当接部の所望部位が相互に固着されたものである請求
    項1に記載のメタルハニカム構造体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000070208A1 (de) * 1999-05-14 2000-11-23 Helmut Swars Katalysatorträgerkörper
JP2008513655A (ja) * 2004-09-17 2008-05-01 エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング 異なったくぼみを備えた金属箔

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