JPH10309474A - メタルハニカム体 - Google Patents

メタルハニカム体

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JPH10309474A
JPH10309474A JP9137421A JP13742197A JPH10309474A JP H10309474 A JPH10309474 A JP H10309474A JP 9137421 A JP9137421 A JP 9137421A JP 13742197 A JP13742197 A JP 13742197A JP H10309474 A JPH10309474 A JP H10309474A
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JP
Japan
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honeycomb body
metal
metal honeycomb
corrugated
strip
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JP9137421A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Usui
正佳 臼井
Haruo Serizawa
治夫 芹沢
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Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガスの通気性や昇温特性などに優れた排
気ガス浄化用のメタル担体(MS)の主要な構成要素で
あるメタルハニカム体(H)を提供する。 【解決手段】 排気ガス浄化用触媒を担持するための薄
肉金属板製の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)とか
ら成るハニカム構造のメタルハニカム体(H)におい
て、前記メタルハニカム体(H)の少なくとも一部のハ
ニカム体部(Ha)が、(i).その構成部材である波板状
帯材(1)は、板厚の絶対値が35μm以下のもので構
成され、かつ、(ii).その構成部材である平板状帯材
(2)は、前記波板状帯材(1)よりも相対的に薄いも
ので構成されたこと、を特徴とするメタルハニカム体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製でかつハニ
カム構造を有する排気ガス浄化触媒を担持するためのハ
ニカム構造体(以下、単にメタルハニカム体という。)
に関する。
【0002】詳しくは、本発明は、排気ガス浄化用装置
(メタル担体)の主要な構成要素であるメタルハニカム
体の新規な構成に関する。
【0003】更に詳しくは、本発明は、メタルハニカム
体の構成部材である波板状帯材と平板状帯材として、内
燃機関(エンジン)の効率に多大な影響を与える排気ガ
スの通過(通気)抵抗性、より厳しい排気ガス規制へ対
応するための昇温性、などの観点から、従来より板厚が
小さく、かつ、前記板厚条件のもとで波板状帯材が相対
的に平板状帯材よりも厚いという条件を満足するものを
使用して構成したメタルニカム体を提供するものであ
る。
【0004】
【従来の技術】前記したように、本発明の排気ガス浄化
用メタル担体の主要な構成要素であるメタルハニカム体
において、その構成部材である波板状帯材及び平板状帯
材は特殊なものである。以下、本発明の特殊な構成部材
により構成されるメタルハニカム体との関連において、
従来技術を説明する。
【0005】従来より提案されているメタルハニカム体
の典型例が、その構成部材を含めて図4〜図6に示され
ている。図示されているように、この種のメタルハニカ
ム体(H´)は、耐熱性の薄肉金属板製の波板状帯材
(波箔)(1´)と平板状帯材(平箔)(2´)を交互
に重積するとともに(図4参照)、これを巻回成形して
製造したハニカム構造体(図5〜図6参照)であって、
排気ガス浄化用触媒(例えばPt、Rh、Pdなどを使
用した触媒系)を担持するための母体となるものであ
る。そして、前記従来のメタルハニカム体(H´)は、
図5〜図6に示されるようにメタルケーシング(C)の
内部に収容され、固着されてメタル担体(MS)とされ
るものである。
【0006】前記したメタル担体(MS)は、当業界に
おいては、メタルサポート(MetalSupport)またはメタ
ルサブストレート(Metal Substrate)などといわれて
おり、略記号(MS)が使用されている。この意味で、
図5〜図6においても前記した略記号(MS)を使用し
ている。また、メタルハニカム体は、ハニカム構造(Ho
neycomb Structure)に因んで、略記号(H)が使用さ
れている。なお、本発明と従来技術を区別するために、
従来技術のものはダッシュ付き記号(H´)で示されて
いる。更に、メタルケーシングは、ケーシング(Casin
g)に因んで、略記号(C)が使用されている。
【0007】前記した従来の排気ガス浄化用触媒を担持
するためのメタルハニカム体(H´)としては、種々の
ものが提案されている。前記した図5〜図6に示される
メタルハニカム体(H´)は、波箔(1´)と平箔(2
´)が巻回積層されて構成されていることから、当業界
においては巻回タイプと俗称されている。なお、図4は
前記巻回タイプのメタルハニカム体(H´)の構成部材
である一組の波箔(1´)と平箔(2´)の斜視図を示
し、図5は前記した従来の巻回タイプのメタルハニカム
体(H´)をメタルケーシング(C)内に収容し、固着
して製造したメタル担体(MS)の斜視図を示し、図6
は前記図3のメタル担体(MS)の正面図を示す。
【0008】前記した従来の巻回タイプのメタルハニカ
ム体(H´)は、一般に、100μm以下(好ましくは
50μm〜40μm)の耐熱性の薄肉鋼板からなる波箔
(1´)と平箔(2´)とを、交互に当接部を有するよ
うに重積し、これを一括渦巻き状に巻回成形して軸方向
に排気ガス通路のための多数の網目状通気孔路(セル)
(3)を持つハニカム構造体としたものである。
【0009】当業界において、排気ガス浄化用触媒を担
持するためのメタルハニカム体(H´)として、前記し
た巻回タイプのもの以外に、波箔(1´)と平箔(2
´)からハニカム構造体を製造する方法の相違により、
各種の形状や構造のものが提案されている。
【0010】図示しないが、例えば、波箔(1´)と平
箔(2´)を階層状に相互に当接、重積した構造の階層
タイプのもの、このほか、放射状タイプ、S字状タイ
プ、巴状タイプ、及びX−ラップ(卍状)タイプなどの
種々の形状や構造を有するメタルハニカム体(H´)が
知られている。
【0011】また、前記した従来のメタル担体(MS)
の構成要素であるメタルケーシング(C)としては、内
部に前記メタルハニカム体(H´)を収容し、固着する
ための筒状体が使用されている。前記メタルケーシング
(C)の正面(断面)形状は、図5〜図6に示される円
形のものに限定されず、メタルハニカム体(H´)の正
面(断面)形状に適合した形状のもの、例えば楕円形、
長円形、レーストラック形状、多角形、その他の異形形
状のものであってもよいものである。
【0012】そして、前記した従来のメタルハニカム構
造体(H´)を主要な構成要素とするメタル担体(M
S)は、排気ガス系統という過酷な熱的環境条件のもと
で使用されるため、メタルハニカム体(H´)を構成す
る両箔材(波箔と平箔)の当接部は強固に固着される。
これは、メタルハニカム体(H´)が、排気ガス自体の
高温度、及び排気ガスと担持された排気ガス浄化用触媒
との発熱反応により高温度にさらされ、このような高温
雰囲気のもとで大きな熱応力を発生するためであり、前
記熱応力に耐え得るように前記当接部はろう接合や溶接
などの固着方式により強固に固着される。例えば、熱応
力の吸収・緩和を考慮してメタルハニカム体(H´)内
部の所望部位の波箔(1´)と平箔(2´)の当接部
が、ろう接合や溶接などの固着手段により固着される。
【0013】一方、メタルハニカム体(H´)とメタル
ケーシング(C)の当接面部も、両構成要素の熱応力や
振動により誘発される離体を防止するという観点などか
ら、強固に固着されるものである。なお、メタルハニカ
ム体(H´)の内部には大きな熱応力が発生し、これが
両構成要素の当接面部に集中・集積し両構成要素の離体
を誘発するが、前記した熱応力を吸収・緩和させるため
に、両構成要素の当接面部の特定部位をろう接合などに
より固着するという方式も提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
のメタル担体(MS)の主要な構成要素であるメタルハ
ニカム体(H´)において、その構成部材である波板状
帯材(波箔)(1´)と平板状帯材(平箔)(2´)
は、一般に板厚が50μm〜40μmのもので構成され
ている。
【0015】前記した板厚が厚い帯材(1´、2´)を
使用した従来のメタルハニカム体(H´)においては、
その板厚が相対的に厚いということに起因して、種々の
欠点が招来される。その幾つかを例示すると、以下の通
りである。
【0016】(i).排気ガスの通過抵抗が大きくなり、内
燃機関(エンジン)の効率を低下させる。 (ii).エンジン始動時、いわゆるコールドスタート時に
おいて、排気ガスによる昇温特性(暖機特性)が低いた
め、従って担持触媒が最適温度に達していないため、排
気ガスは未浄化に近い状態で排気されてしまう。前記し
たコールドスタート時の排気ガスの未浄化の点は、より
厳しい排気ガス規制の観点から、対策が望まれていると
ころである。 (iii).メタルハニカム体(H´)をEHC(Electrical
ly Heated Catalyst)タイプ、即ち電気加熱方式にした
としても、昇温特性が低いものである。 (iv).板厚が厚いためメタルハニカム体(H´)の軽量
化や経済性に劣るものである。
【0017】本発明は、前記した従来のメタルハニカム
体(H´)の欠点を解消すべく創案されたものである。
本発明により、通気性や暖気特性(昇温特性)などに優
れたメタル担体(MS)の主要な構成要素であるメタル
ハニカム体(H)が提供される。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、排気ガス浄化用触媒を担持するための薄肉金属
板製の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)とから成る
ハニカム構造のメタルハニカム体(H)において、前記
メタルハニカム体(H)の少なくとも一部のハニカム体
部(Ha)が、(i).その構成部材である波板状帯材
(1)は、板厚の絶対値が35μm以下のもので構成さ
れ、かつ、(ii).その構成部材である平板状帯材(2)
は、前記波板状帯材(1)よりも相対的に薄いもので構
成されたこと、を特徴とするメタルハニカム体に関する
ものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の技術的構成及び実
施態様を図面を参照して詳しく説明する。なお、本発明
は図示のものに限定されないことはいうまでもないこと
である。まず、はじめに本発明のメタルハニカム体
(H)が、従来技術と比較して薄肉の波板状帯材(1)
と平板状帯材(2)とから成るハニカム体部(Ha)の
みで構成される場合(H=Ha)、について説明する。
【0020】図1は、本発明のメタル担体(MS)の主
要な構成要素であるメタルハニカム体(H)を説明する
図である。なお、図1は、前記した図6に示される従来
技術のメタルハニカム体(H´)の部位において、その
一部を拡大した正面図に対応する図である。
【0021】本発明において、図示されるようにメタル
ハニカム体(H)は、(i).板厚(t1)の波板状帯材
(1)と板厚(t2)の平板状帯材(2)で構成される
とともに、(ii).前記波板状帯材(1)の板厚(t1
は、絶対値として従来技術にはみられない35μm以下
のもので構成され、かつ、(iii).前記平板状帯材(2)
の板厚(t2)は、前記波板状帯材(1)の板厚(t1
よりも相対的に薄肉のもので構成される(t1>t2)、
ことに特徴を有するものである。
【0022】本発明において、前記板厚(t1)を持つ
波板状帯材(1)、即ち板厚が35μm以下の波板状帯
材(1)は、例えば自動車の排気系の環境温度下及び種
々の排気成分からなる雰囲気下において、十分に実用性
があることが確認されている。
【0023】本発明において、波板状帯材(1)は、前
記35μm以下という板厚条件のもとで、平板状帯材
(2)より相対的に厚いもので構成されるという点に特
徴がある。本発明において、波板状帯材(1)の板厚
(t1)を平板状帯材(2)の板厚(t2)よりも大きく
する(t1>t2)理由は、(i).両部材(1、2)から巻
回成形などにより巻回タイプのハニカム構造体を製造す
るとき、波板状帯材(1)に剛性(加工剛性)を持たせ
ることにより、波形構造を圧潰せずに均一形状のセルを
持つハニカム構造体の製造を可能にすること、(ii).平
板状帯材(2)の波板状帯材(1)との非当接部におい
て、平板状帯材(2)の柔構造を増し、ハニカム構造体
の内部に発生する熱応力を吸収・緩和させることができ
ること、などの理由による。
【0024】前記(ii)の熱応力の吸収・緩和特性におい
て、本発明の波板状帯材(1)は、従来よりも薄肉のも
のを採用しているため、当該波板状帯材(1)の平板状
帯材(2)との非当接部位において、従来の厚肉の波板
状帯材(1´)よりも優れていることはいうまでもない
ことである。また、本発明において、前記したように、
平板状帯材(2)の板厚(t2)は、従来技術のものと
比較して薄くかつ波板状帯材(1)との非当接部が柔構
造であるため、波板状帯材(1)との当接部(固着点)
に大きな力が印加しても、当該部位での破断などを防止
する能力に優れている。
【0025】本発明の前記波板状帯材(1)の板厚(t
1)及び平板状帯材(2)の板厚(t2)は、前記した条
件、即ち、 ・波板状帯材(1)の板厚(t1)の絶対値が、従来技
術(50〜40μm)より薄い35μm以下であるこ
と、かつ、 ・平板状帯材(2)の板厚(t2)が、前記波板状帯材
(1)の板厚(t1)よりも相対的に薄いこと(t1>t
2)、の条件を満足するように所望に設定すればよい。
【0026】本発明の波板状帯材(1)の板厚(t1
及び平板状帯材(2)の板厚(t2)は、前記条件のも
とで、例えば、 (i).t1=35〜25μm、t2=25〜15μm、ある
いは、 (ii).t1≧1.5(t2)、 などに設定すればよい。
【0027】本発明において、前記波板状帯材(1)及
び平板状帯材(2)は、例えば、この種のメタルハニカ
ム体(H´)の用途に適用されている波箔または平箔と
同種の耐熱鋼製の薄肉金属板で構成すればよい。前記波
板状帯材(1)及び平板状帯材(2)としては、通常の
メタルモノリスタイプのメタルハニカム体(H´)を製
造するときに使用されている帯材、例えば、クロム鋼
(クロム13%〜25%)、Fe−Cr20%−Al
5%などの耐熱性ステンレス鋼、あるいはこれに耐高温
酸化性を改善するために希土類金属(CeやYなどのR
EM)を加えた耐熱性ステンレス鋼などの帯材が使用さ
れる。特に、前記帯材にAlを含有させたものやあるい
はその表面にAl層を設けたものを熱処理して、その表
面にウィスカー状もしくはマッシュルーム状のアルミナ
(Al23)を析出させたものが好ましい。前記ウィス
カー状などのアルミナ層は、Pt,Pd,Rhなどの排
気ガス浄化用触媒を担持するためのウォッシュコート層
を強固に保持することができるので好ましいものであ
る。
【0028】本発明のメタルハニカム体(H)におい
て、その構成部材である波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)の当接部の所望部位は、固着されてもよいもので
ある。前記メタルハニカム体(H)の構成部材である波
板状帯材(1)と平板状帯材(2)の固着方式につい
て、以下、説明する。
【0029】本発明のメタルハニカム体(H)の構成部
材である波板状帯材(1)と平板状帯材(2)の当接部
へのろう材の供給態様は、所望により行なえばよい。 (i).例えば、波板状帯材(1)と平板状帯材(2)を巻
回成形して巻回タイプのメタルハニカム体(H)を製造
する方式において、巻回成形の前段階において波板状帯
材(1)と平板状帯材(2)の少なくとも一方の帯材の
所望部位にろう材を供給してもよい。なお、前記したろ
う材の供給態様において、ろう材は、ろう材スラリーの
塗布やメッキなど、所望の供給態様により供給すればよ
い。
【0030】(ii).また、波板状帯材(1)と平板状帯
材(2)を巻回成形し、メタルハニカム体(H)を製造
した後に、帯材(1、2)の当接部の所望部位へろう材
を供給してもよい。なお、前記メタルハニカム体(H)
とした後にろう材を供給するには、例えば、ろう材微粒
子の水性スラリー(水性分散液)中へメタルハニカム構
造体(H)を浸漬処理し、同時にろう材を帯材(1、
2)の当接部の所望部位に供給すればよい。
【0031】本発明の波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)の当接部の所望部位を固着してメタルハニカム体
(H)を製造する場合、その固着方式は、前記したろう
接合に限定されず、溶接や機械的固着など、所望の固着
手段が採用できることはいうまでもないことである。例
えば、両帯材(1、2)からメタルハニカム体(H)を
製造し、前記メタルハニカム体(H)の両端面を構成す
る両帯材(1、2)の当接部の所望部位を溶接固着して
もよい。
【0032】本発明のメタルハニカム構造体(H)は、
メタルケーシング(C)内に填装され、固着されてメタ
ル担体(MS)とされるものである。以下、本発明のメ
タルハニカム構造体(H)を利用してメタル担体(M
S)を製造する態様、即ちメタル担体(MS)の構成要
素間の固着態様について説明する。
【0033】本発明のメタルハニカム体(H)は、ハニ
カム構造体の外周部の所望部位に所望幅の帯状(ベルト
状)ろう材箔を適用し、前記帯状(ベルト状)ろう材箔
により集束(結束)して構成されたものであってもよ
い。この場合、メタル担体(MS)の製造時において、
メタルハニカム体(H)とメタルケーシング(C)の当
接面部へのろう材の塗布作業が省略されることはいうま
でもないことである。
【0034】前記したことから明らかのように、前記し
たメタルハニカム体(H)の外周部へ帯状(ベルト状)
ろう材箔を適用する態様は、次工程においてメタル担体
(MS)を製造するという観点からみると、仮止め固定
ということになる。前記した仮止め固定においては、帯
状(ベルト状)ろう材箔の代りに、他の仮止め材(例え
ばワイヤー材など)を適用してメタルハニカム体(H)
を構成することができる。なお、メタル担体(MS)の
製造時に、例えば前記仮止め材を除去しベルト状ろう材
箔に置換し、前記ベルト状ろう材箔を介してメタルハニ
カム構造体(H)とメタルケーシング(C)を固着して
メタル担体(MS)としてもよい。
【0035】また、本発明のメタルハニカム体(H)を
利用して、メタル担体(MS)を製造する態様として、
次の方式を採用してもよい。 (i).予め少なくとも一方の帯材(1、2)の所望部位に
ろう材が塗布あるいはメッキされた帯材(1、2)を利
用して、メタルハニカム体(H)を構成し、次いで前記
メタルハニカム体(H)をメタルケーシング(C)内に
填装するとともに、加熱処理して両構成要素(メタルハ
ニカム体とメタルケーシング)を一体化させてメタル担
体(MS)を製造する。
【0036】(ii).予め少なくとも一方の帯材(1、
2)の所望部位にろう材が塗布あるいはメッキされた帯
材(1、2)を利用してハニカム構造体を構成するとと
もに、これを加熱処理してろう接合し、メタルハニカム
体(H)を製造する。次いで、前記ろう接合されたメタ
ルハニカム体(H)からメタル担体(MS)を製造する
には、前記メタルハニカム体(H)をメタルケーシング
(C)内に填装し、メタルケーシング(C)とともに押
圧(プレス)成形やロール成形により縮径加工(絞り加
工)し、両構成要素(メタルハニカム体及びメタルケー
シング)が強固に一体化したメタル担体(MS)を製造
する。
【0037】(iii).前記(i)及び(ii)のプロセスにおい
て、両構成要素(メタルハニカム体及びメタルケーシン
グ)の固着に際して、電気抵抗溶接、レーザービーム溶
接や電子ビーム溶接などの所望の溶接法を併用してよい
ことはいうまでもないことである。
【0038】次に、本発明のメタルハニカム体(H)
が、前記した従来技術と比較して薄肉の波板状帯材
(1)と平板状帯材(2)を利用したハニカム体部(H
a)の部位と、従来の厚肉の波板状帯材(1´)と平板
状帯材(2´)を利用したハニカム体部(Hb)の部位
を併有する構造のものについて説明する。本発明におい
て、ハニカム体部(Hb)は、板厚の絶対値が、例えば
40μm〜50μmの波板状帯材(1´)及び平板状帯
材(2´)を使用して構成されるものである。なお、図
2は、本発明の第二実施態様のメタルハニカム体(H)
を利用したメタル担体(MS)の正面概略図である。
【0039】図2は、本発明の第二実施態様のメタルハ
ニカム体(H)を説明する図である。図示されるよう
に、本発明の第二実施態様のメタルハニカム体(H)
は、(i).中心部に薄肉の帯材(1、2)を利用したハニ
カム体部(Ha)、及び、(ii).中心部を除く外周部に
厚肉の帯材(1´、2´)を利用したハニカム体部(H
b)、を併有するものである。
【0040】本発明の第二実施態様のメタルハニカム体
(H)は、前記した構造により、次のようなメリットを
得ることができる。 (i).中心部の昇温特性が良好であるため、他の部位への
熱伝播によりメタルハニカム体(H)全体の昇温特性が
改善されるため、コールドスタート時の排気ガスの浄化
対策に有効である。 (ii).メタルハニカム体(H)全体の背圧抵抗が低下す
るため、エンジン効率が改善される。 (iii).排気ガスの流速分布との関連において、メタルハ
ニカム体(H)の中心部でのハニカム体部(Ha)での
背圧を増大させない。 (iv).中心部でのメタルハニカム体(Ha)のセル密度
を増加させることにより、中心部での必要な触媒担持量
を確保でき、かつ中心部での機械的強度を増大させるこ
とができる。
【0041】図3は、本発明の第三実施態様のメタルハ
ニカム体(H)を説明する図である。なお、図3は、本
発明の第三実施態様のメタルハニカム体(H)を利用し
たメタル担体(MS)の正面概略図である。図示される
ように、本発明の第三実施態様のメタルハニカム体
(H)は、(i).中心部に従来の厚肉の帯材(1´、2
´)を利用したハニカム体部(Hb)、及び、(ii).中
心部を除く外周部に薄肉の帯材(1、2)を利用したハ
ニカム体部(Ha)、を併有するものである。
【0042】本発明の第三実施態様のメタルハニカム体
(H)は、前記した構造により、前記した昇温特性や背
圧などに関するメリットのほかに、中心部に厚肉の帯材
(1´、2´)を利用したハニカム体部(Hb)が存在
するため、中心部の耐熱性や耐久性に優れるというメリ
ットを享受することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の排気ガス浄化用のメタル担体
(MS)の主要な構成要素であるメタルハニカム体
(H)は、従来技術と比較して板厚の関係で特殊な波板
状帯材(1)と平板状帯材(2)を使用して構成され
る。即ち、本発明のメタルハニカム体(H)は、その構
成部材である波板状帯材(1)及び平板状帯材(2)の
両者が従来技術に比較して薄肉のもので構成され、か
つ、前記した薄肉という板厚条件に加えて波板状帯材
(1)の板厚が平板状帯材(2)の板厚よりも相対的に
厚いという条件を満たす波板状帯材(1)と平板状帯材
(2)を使用して構成されるものである。
【0044】本発明のメタルハニカム体(H)は、前記
したように板厚に関して特殊な波板状帯材(1)と平板
状帯材(2)を使用しているため、下記のような優れた
効果を有することができる。
【0045】(i).本発明のメタルハニカム体(H)は、
排気ガスの通過(通気)抵抗が小さいため、内燃機関の
効率を低下させない。 (ii).本発明のメタルハニカム体(H)は、昇温(暖
機)特性に優れるため、エンジン始動時、いわゆるコー
ルドスタート時の排気ガス浄化率を改善することができ
る。 (iii).また、メタルハニカム体(H)をHEC(通電加
熱式)タイプとした時にも、前記昇温(暖機)特性によ
り、昇温スピードを向上させ、かつ消費電力を低減化す
ることができる。 (iv).薄肉の帯材(1、2)を使用していることから、
メタルハニカム体(H)の軽量化や経済性を図ることが
できるというメリットを享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施態様のメタルハニカム体
(H)の一部拡大正面図である。
【図2】 本発明の第二実施態様のメタルハニカム体
(H)を説明する図である。
【図3】 本発明の第三実施態様のメタルハニカム体
(H)を説明する図である。
【図4】 従来の巻回タイプのメタルハニカム体(H
´)の構成部材である波板状帯材(1´)と平板状帯材
(2´)の斜視図である。
【図5】 従来の巻回タイプのメタルハニカム体(H
´)とメタルケーシング(C)とから成るメタル担体
(MS)の斜視図である。
【図6】 図3の従来のメタル担体(MS)の正面図で
ある。
【符号の説明】
MS ………… メタル担体 H、H´ ………… メタルハニカム体 Ha、Hb ………… ハニカム体部 C ………… メタルケーシング 1 ………… 本発明の波板状帯材 1´ ………… 従来の波板状帯材 2 ………… 本発明の平板状帯材 2´ ………… 従来の平板状帯材 3 ………… セル t1 ………… 波板状帯材の板厚 t2 ………… 平板状帯材の板厚

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス浄化用触媒を担持するための薄
    肉金属板製の波板状帯材(1)と平板状帯材(2)とか
    ら成るハニカム構造のメタルハニカム体(H)におい
    て、前記メタルハニカム体(H)の少なくとも一部のハ
    ニカム体部(Ha)が、 (i).その構成部材である波板状帯材(1)は、板厚の絶
    対値が35μm以下のもので構成され、かつ、(ii).そ
    の構成部材である平板状帯材(2)は、前記波板状帯材
    (1)よりも相対的に薄いもので構成されたこと、を特
    徴とするメタルハニカム体。
  2. 【請求項2】 波板状帯材(1)の板厚(t1)が35
    〜25μmのもので構成され、かつ、平板状帯材(2)
    の板厚(t2)が25〜15μmのもので構成されたも
    のである請求項1に記載のメタルハニカム体。
  3. 【請求項3】 波板状帯材(1)の板厚(t1)が、平
    板状帯材(2)の板厚(t2)の1.5倍以上である請
    求項1に記載のメタルハニカム体。
  4. 【請求項4】 メタルハニカム体(H)が、ハニカム体
    部(Ha)とともに、板厚の絶対値が40μm以上の波
    板状帯材(1´)及び平板状帯材(2´)からなるハニ
    カム体部(Hb)を含むものである請求項1に記載のメ
    タルハニカム体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218135A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Nippon Steel Corp 排気ガス浄化装置

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