JPH08229411A - 排気ガス浄化触媒用メタル担体 - Google Patents

排気ガス浄化触媒用メタル担体

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JPH08229411A
JPH08229411A JP7038747A JP3874795A JPH08229411A JP H08229411 A JPH08229411 A JP H08229411A JP 7038747 A JP7038747 A JP 7038747A JP 3874795 A JP3874795 A JP 3874795A JP H08229411 A JPH08229411 A JP H08229411A
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honeycomb body
metal carrier
outer cylinder
exhaust gas
flat plate
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JP7038747A
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Seizo Iida
清三 飯田
Yoshinori Shibata
義範 柴田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N3/00Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust
    • F01N3/08Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous
    • F01N3/10Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by thermal or catalytic conversion of noxious components of exhaust
    • F01N3/24Exhaust or silencing apparatus having means for purifying, rendering innocuous, or otherwise treating exhaust for rendering innocuous by thermal or catalytic conversion of noxious components of exhaust characterised by constructional aspects of converting apparatus
    • F01N3/28Construction of catalytic reactors
    • F01N3/2839Arrangements for mounting catalyst support in housing, e.g. with means for compensating thermal expansion or vibration
    • F01N3/2842Arrangements for mounting catalyst support in housing, e.g. with means for compensating thermal expansion or vibration specially adapted for monolithic supports, e.g. of honeycomb type

Abstract

(57)【要約】 【目的】拡散接合してなるメタル担体において、ハニカ
ム体軸方向に生じる亀裂の進展を抑制して優れた耐久性
を発揮させる。 【構成・作用】ハニカム体1と外筒2とをハニカム体1
の軸方向拡散接合強度の高い部位(下端側)でろう箔3
によりろう付けする。これにより、ハニカム体1の軸方
向の亀裂の発生及び進展を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ガス浄化触媒用メ
タル担体に関し、詳しくは平板と波板とを拡散接合によ
り接合してなるハニカム体をもつメタル担体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガス浄化触媒用メタル担体と
して、ともにステンレス製等の平板と波板とが重ねられ
つつロール状に巻かれたハニカム体と、このハニカム体
が収納されるステンレス製等の外筒と、を有するものが
知られている。一般的なメタル担体を製造する場合、ま
ず平板と波板とを重ねてロール状に巻くことによりハニ
カム体を成形する。このとき、平板と波板との間にもろ
う材を介在させる。次いで、このハニカム体をろう材を
介して外筒内に収納し、接合前メタル担体を成形する。
この後、接合前メタル担体に熱処理を施すことにより、
平板と波板とをろう付けするとともに、ハニカム体と外
筒とを部分的にろう付けする。
【0003】こうして得られたメタル担体は、平板と波
板とで形成される多数の細孔の表面にアルミナ等からな
る触媒担持層が形成され、この触媒担持層にPt等の触
媒金属が担持されて排気ガス浄化触媒とされる。そし
て、この排気ガス浄化触媒は、各々円錐状の一対のコー
ン間に保持され、触媒コンバータとして内燃機関の排気
系に設けられ、排気ガス中のHC、CO、NOxなどを
浄化する。
【0004】こうした排気ガスの浄化中、排気ガスはハ
ニカム体の外周部に比べて中心部ほど流速が大きくなっ
ている。このため、かかるメタル担体では、高温の排気
ガスとの接触及び触媒反応による発熱により、中心部ほ
ど高温で、外周部ほど低温となる温度分布が生じる。ま
た、外筒より外部へ熱放出があるため、外筒に接触して
いる外周部はさらにその差を大きくしている。このた
め、ハニカム体の中心部ほど熱による膨張量及び冷却時
の収縮量が大きく、外筒の膨張量及び収縮量が最も小さ
い。したがって、膨張量及び収縮量の差により発生する
応力(以下、熱応力という。)は、ハニカム体の外周域
及びハニカム体と外筒との境界部分に集中する。このた
め、長期間の使用により、これらの部分で亀裂や座屈を
生じるおそれがあった。
【0005】このため、上記のように平板と波板とをろ
う付けしてなるメタル担体においては、ハニカム体の両
端部の少なくとも一方及び他の部分の外周域のみをろう
付けする提案がなされている(特公平5−45298号
公報)。そして、このメタル担体においては、外周域の
みをろう付けした部位、つまりハニカム体における中心
軸に対して直角方向断面でみて接合強度の比較的弱い部
位と対向する部位で外筒と接合している。かかるメタル
担体では、ハニカム体の両端部の少なくとも一方をろう
付けしていることにより、平板と波板との軸方向の変位
が防止されている。また、このメタル担体では、他の部
分の外周域をろう付けし、かつこれと対向する部位で外
筒と接合していることにより、ハニカム体を外筒に弾性
的に保持している。こうしてこのメタル担体では、排気
ガスの流れや内燃機関の振動に対して十分な強度を確保
しつつ、上記熱応力を緩和している。
【0006】例えば、図8に示すメタル担体では、ハニ
カム体90の両端部90a、90bをろう付けするとと
もに、中央部の外周域90cをろう付けし、中央部の内
周域90dはろう付けしていない。そして、このハニカ
ム体90と外筒91とは中央部でろう材92により接合
されている。また、図9に示すメタル担体では、ハニカ
ム体90の一端部90aをろう付けするとともに、中央
部及び他端部の外周域90cをろう付けし、中央部及び
他端部の内周域90dはろう付けしていない。そして、
このハニカム体90と外筒91とは他端部でろう材92
により接合されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、ろう付
けすることによるコストアップ等を回避すべく、ハニカ
ム体を真空中又は不活性ガス雰囲気中等において熱処理
することにより、ハニカム体を拡散接合したメタル担体
が開発されつつある(特開昭63−299875号公
報、特開平1−166978号公報)。この拡散接合し
たメタル担体では、上記提案をそのまま採用できない。
【0008】すなわち、ハニカム体を拡散接合したメタ
ル担体では、ハニカム体をろう付けしてなる一般的なメ
タル担体のように必要部位の平板と波板との間にろう材
を介在させることはないため、一般的には、図10に示
すように、ハニカム体80の全ての平板と波板との接触
部が拡散接合されることとなる。こうして全ての接触部
が拡散接合されたハニカム体80では、上記提案により
外筒を接合すべき接合強度の比較的弱い部位が不明であ
る。
【0009】このため、まず図11に示すように、ハニ
カム体80を軸方向の厚みt(10mm)毎にスライス
して試験片81とし、各試験片81を円筒状のダイス8
2上に載置した状態で上方からパンチ82により荷重を
加えてみた。そして、各試験片81が破断した時の荷重
を破断荷重(kgf)とし、軸方向長さL(mm)と破
断荷重との関係を求めた。結果を図12に示す。
【0010】図12に示されるように、拡散接合による
ハニカム体80は、上流側及び下流側で接合強度が高い
ことが判明した。これは、波板の波高さが両側端では高
いのに対し中央部では低く、両側端と中央部とで波板の
波高さが違うために生じると考えられる。つまり、ハニ
カム体80の成形時の波加工の際、波板が両側端では一
方側に材料がないために変形しやすく、ねらい通りの山
ができるのに対し、中央部では両側に材料があるために
変形しにくく、山の高さが低くなるからである。
【0011】そして、上記提案と同様、このハニカム体
80を外筒91に弾性的に保持すべく、図10に示すよ
うに、ハニカム体80における接合強度の比較的弱い部
位と対向する外筒91の中央部でろう材92によりハニ
カム体90と接合する。ところが、こうすると、エンジ
ンベンチテストにおいて、ハニカム体80のろう付け部
近傍に亀裂を生じるという問題が生じた。このようなメ
タル担体では耐久性を発揮できない。
【0012】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たものであって、ハニカム体を拡散接合してなるメタル
担体において、ハニカム体の軸方向に生じる亀裂の進展
を抑制して優れた耐久性を発揮させることを解決すべき
課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の排気ガス浄化触媒用メタル担体は、平
板と波板とを重ねてロール状に巻いて成形されたハニカ
ム体と、該ハニカム体が収納される外筒と、を有する排
気ガス浄化触媒用メタル担体において、前記平板と前記
波板との接触部で拡散接合され、前記ハニカム体と前記
外筒とが部分的に接合され、該ハニカム体と該外筒との
接合部は該ハニカム体の軸方向拡散接合強度の高い部位
であることを特徴とする。
【0014】ハニカム体と外筒との接合部は、軸方向及
び/又は周方向で部分的なものとすることができる。 (2)請求項2の排気ガス浄化触媒用メタル担体は、請
求項1記載の排気ガス浄化触媒用メタル担体において、
ハニカム体と外筒との接合部位と対向する該ハニカム体
内の拡散接合部位には、最外周から複数周隔て、適数周
の拡散接合されていない非接合部が存することを特徴と
する。
【0015】非接合部は最外周から5〜10周隔てて形
成されていることが軸方向の亀裂の進展防止の点から好
ましい。また、非接合部は1〜3周程度形成されている
ことができる。また、非接合部の軸方向長さは保持用接
合部とほぼ等しいことが好ましい。保持用接合部より軸
方向長さが短い非接合部では熱応力の緩和が十分でな
く、逆に保持用接合部より軸方向長さが長い非接合部で
は強度不足となるからである。
【0016】
【作用】
(1)本発明者らは、上記課題を解決すべく、まず亀裂
のメカニズムについて検討した。これによれば、上述の
ように排気ガスの浄化中に熱応力がハニカム体の外周域
及びハニカム体と外筒との境界部分に集中するため、第
1段階として、図13に示すように、ハニカム体80の
外周域に径方向の亀裂C1 が生じる。そして、第2段階
として、図14に示すように、ハニカム体80の径方向
の亀裂C 1 と連続する軸方向の亀裂C2 が平板と波板と
の接合部に生じ、第3段階として、図15に示すよう
に、軸方向の亀裂C2 が連続してしまう。そして、第3
段階として、図16に示すように、最終的に亀裂C1
2 によりハニカム体80が一部破断し、外筒91から
脱落してしまう。
【0017】ここで、かかるハニカム体80の脱落を防
止するため、第1段階の径方向の亀裂C1 の発生を防止
する対策として、平板及び波板の箔厚を増し、ハニカム
体80自体の強度を向上させる手段も考えられる。しか
し、平板及び波板の箔厚を増すことは、同一体積中の表
面積の減少による性能低下及び重量増を招くため、好ま
しくない。
【0018】このため、亀裂のメカニズムにおける第2
段階以降の軸方向の亀裂C2 の発生及び進展を防止する
対策が考えられる。ここで、軸方向の亀裂C2 を観察す
ると、平板と波板とが拡散接合された接合部に亀裂C2
が生じていることが判明した。そして、この接合部はハ
ニカム体の軸方向接合強度が比較的弱い部位であり、こ
の部位と対向する部位で外筒が接合されている。
【0019】このため、請求項1のように、ハニカム体
を拡散接合したメタル担体では、外筒との接合部がハニ
カム体80の軸方向拡散接合強度の高い部位で接合され
ておれば、軸方向の亀裂C2 の発生及び進展を防止でき
ることがわかる。 (2)請求項2のメタル担体では、ハニカム体と外筒と
の接合部位と対向するハニカム体内の接合部位に最外周
から複数周隔てて適数周の拡散接合されていない非接合
部を有している。かかるメタル担体では、非接合部が最
外周から複数周隔てて形成されていることから、その部
分は高い接合強度を有して径方向の亀裂を促進すること
はない。また、このメタル担体では、適数周が拡散接合
されていないことから、ハニカム体が外筒に弾性的に保
持され、熱応力を緩和している。
【0020】なお、非接合部が形成されてない部位はハ
ニカム体の中心から最外周まで拡散接合されている。こ
のため、平板と波板との軸方向の変位が防止され、排気
ガスの流れや内燃機関の振動に対して十分な強度をも確
保している。
【0021】
【実施例】以下、各請求項記載の発明を具体化した実施
例1、2を比較例とともに図面を参照しつつ説明する。 (実施例1)実施例1では、請求項1を具体化してい
る。
【0022】この排気ガス浄化触媒用メタル担体は、図
1に示すように、ともにステンレス製の平板と波板とが
重ねられつつロール状に巻かれたハニカム体1と、この
ハニカム体1が収納されるステンレス製の外筒2とから
なる。このメタル担体は、次のようにして製造した。ま
ず、箔厚50μmのFe−Cr−Al系合金からなる平
板と、箔厚50μmのFe−Cr−Al系合金からなる
波板とを用い、これらを重ねてロール状に巻く。こうし
て、φ99×100(mm)のハニカム体1を成形す
る。
【0023】次いで、0.0001g/mm2 のNiを
含み、長さ20〜50mm、箔厚20〜40μmのろう
箔3をハニカム体1の下端に取り付け、1〜2mmのフ
ェライト系ステンレスの外筒2にハニカム体1を収納す
る。ここで、ハニカム体1の下端は、図12に示すよう
に、ハニカム体1の軸方向接合強度が高くなる部位であ
る。こうして、接合前メタル担体を成形する。
【0024】この後、温度1150〜1350℃、真空
度10-3〜10-5Torrで真空熱処理を行い、接合前
メタル担体に熱処理を施す。こうして平板と波板との接
触部を拡散接合するとともに、ハニカム体1と外筒2と
をハニカム体1の下端側でろう箔3によりろう付けす
る。こうして図1に示す実施例1のメタル担体を得る。 (比較例)ろう箔3をハニカム体1の中央部に取りつけ
た以外は実施例1と同一の構成とし、比較例のメタル担
体を得る。ここで、ハニカム体1の中央部は、図12に
示すように、接合強度が最も低くなる部位である。 (評価)これら実施例1及び比較例のメタル担体の細孔
の各表面にアルミナ等からなる触媒担持層を形成し、こ
の触媒担持層にPt等の触媒金属を担持して各々排気ガ
ス浄化触媒とする。これら排気ガス浄化触媒を各々円錐
状の一対のコーン間に保持し、触媒コンバータとして排
気量2000ccのエンジンの排気系に搭載する。そし
て、ベンチテストにより、850℃以上1分、150℃
以下1分、昇温・降温を含めた合計1サイクル15分の
冷熱試験を繰り返した。
【0025】この結果、比較例のメタル担体では100
サイクルでハニカム体1が外筒2から脱落したのに対
し、実施例1のメタル担体では500サイクル後もなん
ら異常が認められなかった。したがって、ハニカム体1
を拡散接合したメタル担体では、ハニカム体1の中央部
で外筒2と接合されているよりも、ハニカム体1の下端
で接合されている方が、図14及び図15に示す軸方向
の亀裂C2 の発生及び進展を防止でき、ひいては優れた
耐久性を発揮できることがわかる。
【0026】また、ハニカム体1と外筒2とをろう付け
するろう材が一般的な0.0002g/mm2 を超えた
Niを含むものであれば、接合をするための条件がハニ
カム体を真空中又は不活性ガス雰囲気中等において加熱
して行われることから、加熱中にろう材中のNiが平板
や波板に拡散し、平板と波板とに合金層を形成する。か
かる合金層は、Niの含有率が多い程平板と波板との融
点を低下させるため、接合処理中に加熱温度が平板と波
板との融点を上回り、平板と波板とに開孔を生じること
となる。このため、かかる合金層をもつ平板と波板とは
亀裂のメカニズムにおける径方向及び軸方向の亀裂
1 、C2 を促進してしまう。
【0027】この点、実施例のメタル担体では、ハニカ
ム体1と外筒2との接合部が0.0002g/mm2
下のNiを含むろう箔3によりろう付けされている。か
かるろう箔3によりろう付けすれば、Niが平板等に拡
散しにくく、平板と波板とに合金層を形成しにくい。こ
のため、平板と波板とは、ステンレス自身の融点程度を
維持し、亀裂C1 、C2 を促進することはない。
【0028】逆に、ろう材のNiが0.00008g/
mm2 未満ではハニカム体1と外筒2とのろう接合強度
を確保しにくい。よって、0.00008〜0.000
2g/mm2 のNiを含むろう箔3によりハニカム体1
と外筒2とをろう付けすることが好ましい。なお、実施
例1のメタル担体では、ハニカム体1と外筒2とをろう
箔3により接合しているが、かかる接合手段は特にろう
箔3に限定されるものではなく、ろう粉、CやCu等の
拡散促進剤の塗布等の他の手段を採用することもでき
る。
【0029】また、ろう箔3等による接合長さについて
は、ハニカム体1の軸方向長さの0.2〜0.5倍程度
が好ましい。接合長さがハニカム体1の軸方向長さの
0.2倍未満では接合強度不足となり、0.5倍以上で
は過多な熱応力が発生するからである。ここで、排気ガ
ス浄化触媒の車体への固定手段についても検討した。ま
ず、図2に示す通常の固定手段のように、実施例1に係
る排気ガス浄化触媒を一対のコーン4間に保持し、排気
管5に接続する。そして、コーン4又は排気管5は、図
3に示すように、車体に設けられたブラケット6に固定
されることとなる。この場合、排気ガスの浄化中、排気
管5の熱膨脹によってコーン4が変形し、続いて外筒2
が変形し、結果としてハニカム体1が外筒2から軸方向
の押圧力又は引張力を受け、破断することもある。この
ため、排気管5に蛇腹を設ける手段も考えられるが、コ
ーン4の近傍にブラケット6がある場合はこれが困難で
ある。
【0030】したがって、図4に示すように、コーン4
の円筒状の外周面であって、外筒2との接触部位4aか
ら絞り開始部位4bまでの間に径外方向にリング状に膨
出する応力緩和部7を設けることが好ましい。この応力
緩和部7の軸方向の弾性変形により排気管5の熱膨脹を
吸収し、熱応力を緩和して外筒2及びハニカム体1への
ダメージを僅少にできるからである。
【0031】また、この応力緩和部7は、触媒コンバー
タの全長をlとしたときにφ0.03l以上の大きさで
あることが好ましい。こうすると、コーン4の内壁によ
る粘性抵抗を低くできるため、コーン4の内壁近傍の排
気ガスの流速を速くかつ均一にすることができ、上記図
8に示す過度な温度分布を防止できるからである。この
ため、ハニカム体1と外筒2との熱応力による亀裂等の
発生を防止でき、耐久性をより向上させることができ
る。また、ハニカム体1内へ排気ガスが均一に流れやす
く、浄化性能も向上する。逆に、応力緩和部7が0.0
3l未満の大きさでは、熱応力の緩和が十分でなく、か
つ耐久性及び浄化性能向上の点で十分でない。 (実施例2)実施例2では、請求項2を具体化してい
る。
【0032】この排気ガス浄化触媒用メタル担体は、図
5に示すように、ハニカム体1の下端側に非接合部8を
有している。この非接合部8は、最外周から5〜10周
隔て、1〜3周だけ拡散接合されていない部分である。
他の構成は実施例1と同一であるため、同一の構成につ
いては同一符合を付し、詳説を省略する。このメタル担
体は、次のようにして製造した。まず、巻回工程におい
て、平板の表面の特定位置、すなわちハニカム体1の下
端側の孔形成用接合部における最外周から5〜10周隔
てた1〜3周分だけに相当する平板の表面の特定位置だ
け、予めセラミック粉末、例えばAl2 3 粉末を塗布
しておく。そして、実施例1と同様、図6に示すよう
に、平板9と波板10とを重ねてロール状に巻く。この
とき、巻回の終了直前には、平板9と波板10との間に
Al2 3 粉末11が介在されることとなる。ここで、
ハニカム体1は、平板9のAl2 3 粉末11が塗布さ
れた部分よりも外周側では、Al2 3 粉末11の厚み
により平板9と波板10とが高い面圧で当接されること
となる。
【0033】次いで、収納工程において、実施例1と同
様、このハニカム体1の下端側にろう箔3を取り付けて
外筒2内に収納し、接合前メタル担体を成形する。この
後、接合工程において、実施例1と同様、接合前メタル
担体に熱処理を施すことにより、ハニカム体1を拡散接
合するとともに、ハニカム体1と外筒2とをろう付けす
る。これにより、ハニカム体1の下端側は、最外周から
5〜10周隔てて1〜3周だけは拡散接合されず、他の
部分は拡散接合されることとなる。また、Al2 3
末11が介在された周よりも外周側では、高い面圧で当
接された平板9と波板10とが強固に拡散接合されるこ
ととなる。
【0034】この後、シェイキングすることによりAl
2 3 粉末11を除去する。こうして、図5に示す実施
例2のメタル担体が得られる。上記評価と同様、このメ
タル担体を用いてベンチテストを行ったところ、このメ
タル担体においても、500サイクル後もなんら異常が
認められなかった。したがって、このメタル担体も実施
例1と同様の効果が得られることがわかる。
【0035】また、このメタル担体では、図12と同様
の試験による図7に示すように、非接合部8の外周側の
上端側及び下端側において、より強固に拡散接合される
ことから、実施例1と比較し、接合強度が約1400k
gfから約30%増加の約1800kgfへと高くなっ
ている。このため、このメタル担体では、径方向の亀裂
の促進を一層防止できることがわかる。
【0036】そして、このメタル担体では、メタル担体
の下端側に非接合部8が形成され、非接合部8側でハニ
カム体1が外筒2に弾性的に保持される。特に、このメ
タル担体では、Al2 3 粉末11の除去で生じた間隙
によりハニカム体1が外筒2により弾性的に保持され
る。このため、このメタル担体では亀裂の防止と熱応力
の緩和とがより優れていることがわかる。
【0037】なお、Al2 3 粉末を平板と食み板との
間に塗布する方法でも良いし、平板の表面にAl2 3
粉末を予め塗布しておいてこれを平板と波板との間に介
在させる等の手段を採用することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、各請求項に係るハ
ニカム体を拡散接合してなるメタル担体では、各請求項
記載の構成を採用しているため、優れた耐久性を発揮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のメタル担体の模式断面図である。
【図2】実施例1に係り、排気ガス浄化触媒の車体への
固定手段を示す模式断面図である。
【図3】実施例1に係り、排気ガス浄化触媒の車体への
固定手段を示す模式断面図である。
【図4】実施例1に係り、排気ガス浄化触媒の車体への
より好ましい固定手段を示す模式断面図である。
【図5】実施例2のメタル担体の模式断面図である。
【図6】実施例2のメタル担体の製造工程を示す模式図
である。
【図7】実施例1、2のメタル担体の軸方向長さと破断
荷重との関係を示すグラフである。
【図8】従来のろう付けメタル担体の模式断面図であ
る。
【図9】従来のろう付けメタル担体の模式断面図であ
る。
【図10】一般的な拡散接合メタル担体の模式断面図で
ある。
【図11】一般的な拡散接合メタル担体の試験方法を示
す模式断面図である。
【図12】一般的な拡散接合メタル担体の軸方向長さと
破断荷重との関係を示すグラフである。
【図13】一般的な拡散接合メタル担体において、亀裂
の発生等を示す模式断面図である。
【図14】一般的な拡散接合メタル担体において、亀裂
の発生等を示す模式断面図である。
【図15】一般的な拡散接合メタル担体において、亀裂
の発生等を示す模式断面図である。
【図16】一般的な拡散接合メタル担体において、亀裂
の発生等を示す模式断面図である。
【符号の説明】
9…平板 10…波板 1…ハ
ニカム体 2…外筒 3…ろう箔(ろう材) 8…非
接合部 11…Al2 3 粉末(拡散防止材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01N 3/28 ZAB F01N 3/28 301U 301 B01D 53/36 ZABC

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平板と波板とを重ねてロール状に巻いて成
    形されたハニカム体と、該ハニカム体が収納される外筒
    と、を有する排気ガス浄化触媒用メタル担体において、 前記平板と前記波板との接触部で拡散接合され、前記ハ
    ニカム体と前記外筒とが部分的に接合され、該ハニカム
    体と該外筒との接合部は該ハニカム体の軸方向拡散接合
    強度の高い部位であることを特徴とする排気ガス浄化触
    媒用メタル担体。
  2. 【請求項2】ハニカム体と外筒との接合部位と対向する
    該ハニカム体内の拡散接合部位には、最外周から複数周
    隔て、適数周の拡散接合されていない非接合部が存する
    ことを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化触媒用メ
    タル担体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6689328B1 (en) 1997-05-09 2004-02-10 Nippon Steel Corporation Metal honeycomb body for exhaust gas purification catalyst and method for producing the same
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