JP3139519B2 - 排ガス浄化触媒用メタル担体の製造方法 - Google Patents

排ガス浄化触媒用メタル担体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排ガス浄化
触媒に用いられるメタル担体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される排ガス浄化触媒の担
体としては、従来よりセラミックス製のモノリス担体が
主流であった。しかしセラミックス製であるがために、
熱伝導性が低く始動初期の触媒活性が低くなること、取
扱を慎重にしなければならないこと、などの不具合があ
り、近年では金属箔ハニカム構造のメタル担体に移行し
つつある。
【0003】この排ガス浄化触媒用メタル担体として、
例えば特開昭57−55886号公報にみられるよう
に、平板と波板とを重ねてロール状に巻いてハニカム体
を形成し、そのハニカム体を金属製外筒内に収納したも
のが知られている。このメタル担体では、ハニカム体の
平板と波板、及び外筒とハニカム体とは通常ロウ付けに
よって一体的に接合されている。
【0004】ところでハニカム体を通過する排ガスは、
ハニカム体の外周部に比べて中心部ほど流速が大きい。
したがってメタル担体では、高温の排ガスとの接触によ
る伝熱、触媒反応による発熱、外筒からの外気への熱放
出などの熱移動により、中心部ほど高温で外周部ほど低
温となる温度分布が生じる。この温度分布によりハニカ
ム体と外筒との膨張及び収縮量に分布が生じるが、ハニ
カム体の径方向及び軸方向の膨張・収縮の動きは外筒で
規制されていること、ハニカム体の平板と波板の厚さは
外筒に比べてかなり小さいことから、ハニカム体に熱応
力が作用する。この熱応力はハニカム体の最外周に集中
し、膨張・収縮の繰り返しにより最外周が塑性変形して
金属疲労が生じ、最終的には最外周のハニカム体の波板
に座屈や亀裂などの破断が生じる場合があった。
【0005】このような不具合を解決するメタル担体と
して、特公平5−45298号公報には、ハニカム体の
少なくとも一方の端部では平板と波板が最外層から最内
層までロウ付け接合され、ハニカム体の軸方向中間部で
は最外層から全層の1/4以内で平板と波板とがロウ付
け接合され、ハニカム体と外筒とは中間部の軸方向一横
断面部でロウ付け接合されたメタル担体が開示されてい
る。
【0006】このように部分的に接合することにより、
接合されていない部分の膨張・収縮の自由度が高まるた
め熱応力が緩和され、その結果ハニカム体の破断を防止
することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した部
分的に接合されたメタル担体であっても、接合部と非接
合部との間で熱膨張による伸縮量に差が生じ、冷熱サイ
クル試験を繰り返すとハニカム体の軸中心部ほど軸方向
外方へ膨出する変形が生じ、最終的には破断に至ること
が明らかとなった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、部分的に接合されたメタル担体の接合部と
非接合部の熱膨張による伸縮量の差をなくし、ハニカム
体の破断を一層防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排ガス浄化触媒用メタル担体の製造方法は、平板と
波板とを重ねてロール状に巻回されてなるハニカム体
と、ハニカム体を取り巻く外筒とから構成され、平板と
波板は少なくともハニカム体の一端部の端面全体及び最
外周数層がロウ付けされ、ハニカム体と外筒は少なくと
もその軸方向の一横断面部でロウ付けされているメタル
担体の製造方法であって、 平板と波板とを重ねてロール
状に巻回して形成されたハニカム体のハニカム通路の壁
面にNi粉を含むスラリーを付着させ、加熱処理によっ
てNiを平板及び波板の全体の0.5〜5重量%となる
ように拡散させることを特徴とする
【0010】
【作用】本発明者らは、部分的に接合されたメタル担体
の接合部と非接合部に熱膨張の差が生じる原因を追求し
た結果、ロウ付け接合に用いられるロウ材からのNiの
ハニカム体箔材への拡散が原因であることを見出した。
つまり、ロウ付け時の熱あるいは使用時の熱などによ
り、ロウ材中に含有されるNiがハニカム体の平板及び
波板中へ拡散する。この平板及び波板は一般にAl−C
r−Fe合金製の箔材から形成されているが、この箔材
中にNiが混入することにより熱膨張率が高くなるので
ある。これにより接合部位は熱膨張率が高く、非接合部
位は熱膨張率が低くなり、熱膨張に差が生じることが明
らかとなったのである。
【0011】このように材料物性の異なる境界部が存在
すると、加熱・冷却の繰り返しによって生じる熱応力に
より接合部位に破断が生じる。特に冷却時にはハニカム
体外周が急速に冷却されるため、外周部の箔は中央部の
箔より大きく収縮し、その差が破断につながる。そこで
本発明では、平板及び波板にNiを0.5〜5重量%全
体に含有させることとした。これにより接合部位でロウ
材からのNiの拡散が生じても、接合部と非接合部にお
ける箔材中の金属組成が類似しているので熱膨張の差が
小さくなり、ハニカム体は均一に膨張・収縮するため伸
縮量の差による破断の発生が防止されるのである。
【0012】なお、Niの含有量が0.5重量%より少
ないと接合部と非接合部の組成の差が大きくなり、熱膨
張の差が大きくなるため好ましくない。またNiの含有
量が5重量%を越えると、ハニカム体組織が脆弱になっ
て疲労破壊が誘発される恐れがある。また、予めNiを
含有した平板及び波板を用いてハニカム体を形成する
と、Niを含むAl−Cr−Fe合金は脆くなるため、
圧延が困難であったり波板形成時に箔切れが生じるなど
の不具合がある。したがってNiを含まない箔からハニ
カム体を形成し、その後に拡散などによりNiを含有さ
せることが望ましい。
【0013】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例)図1及び図2に本実施例のメタル担体を示
す。このメタル担体は、ハニカム体1と中間筒2及び外
筒3とから構成され、中間筒2は外筒に挿入され、ハニ
カム体1は中間筒2に挿入されて同軸的に配置されてい
る。
【0014】ハニカム体1は、5Al−20Cr−Fe
合金製で板厚50μmの箔から形成された平板10と、
その平板からコルゲート加工により形成された波板11
とを重ねてロール状に巻回して形成されている。そして
図1に斜線と水平平行線の両方で示すように、軸方向両
端部には平板10と波板11が最外層から最内層までロ
ウ付け接合された全層接合部12,12’をもち、軸方
向中間部には最外層から数層だけがロウ付け接合された
筒状接合部13をもっている。つまり中央部分では平板
10と波板11は接合されていない(図1の水平平行線
のみの部分)。
【0015】なお、このハニカム体1には全体にNiが
含有され、その含有量は0.5〜5重量%となってい
る。中間筒2はAl−Cr−Fe合金製で板厚は0.5
mmである。また外筒3はステンレス鋼製で板厚は1.
5mmである。ハニカム体1と中間筒2とは、ロウ材1
4を介して一方の全層接合部12の位置でのみ接合さ
れ、中間筒2と外筒3とはロウ材15を介して他方の全
層接合部12’の位置でのみ接合されている。
【0016】次に、このメタル担体の製造方法を説明
し、構成の詳細な説明に代える。先ず平板10と波板1
1を重ねてロール状に巻回し、ハニカム体1を形成す
る。次に、平均粒径10μm以下のNi粉とセルロース
系の水溶性バインダを混合したスラリーを用意し、ハニ
カム体1の端面から全体に流し込んでハニカム通路の壁
面に付着させる。このとき、Ni成分がハニカム体1を
構成する箔材成分の0.5〜5重量%となるように付着
させる。なお、Ni粉の粒径が10μmより大きくなる
と、ハニカム通路の壁面への均一な付着が困難となる。
【0017】続いて、平均粒径50μm以上のNiロウ
材とセルロース系の水溶性バインダを混合したスラリー
を用意し、ハニカム体1の外周部の数層にのみ流し込ん
で筒状付着部16を形成する(図3)。また同じスラリ
ーにハニカム体1の両端部を約2cm浸漬し、両端付着
部17,17’を形成する(図4)。なお、理由は不明
であるが、Niロウ材の粒径が50μm以上であるとス
ラリーは平板10と波板11の接触部分に優先的に付着
し、ハニカム通路の壁面には付着せず脱落してしまう。
すなわち粒径50μm以上のNiは、筒状付着部16と
両端付着部17,17’で平板10と波板11の接触部
分にのみ付着している。
【0018】このハニカム体1の一端部の外周表面にN
iロウ箔を配置して中間筒2に挿入し、中間筒2の他端
部の外周表面にNiロウ箔を配置して外筒3に挿入す
る。そして10-4Torr以下の真空雰囲気にて、12
50℃で1時間加熱処理し、Niをハニカム体1の箔材
内に拡散させるとともに、筒状付着部16と両端付着部
17,17’の平板10と波板11をロウ付け接合し、
ハニカム体1、中間筒2及び外筒3をロウ付け接合す
る。
【0019】これにより全層接合部12,12’と筒状
接合部13が形成され、図1のメタル担体が得られる。 (従来例)平均粒径10μm以下のNi粉を含むスラリ
ーを付着しなかったこと以外は上記と同様にして、従来
例のメタル担体を作製した。すなわち従来例のメタル担
体では、ハニカム体の中央部分の箔材にはNiが含まれ
ていない。 (評価)実施例と従来例のメタル担体を、それぞれ自動
車エンジンの排気系に装着し、950℃×10分間−エ
ンジン停止×10分間を1サイクルとする冷熱試験を5
00サイクル行い、ハニカム体1の破断の有無を観察し
た。
【0020】その結果、従来例のメタル担体では、ハニ
カム体の軸中央部分の変形量が大きくハニカム体に破断
が観察されたが、本実施例のメタル担体では変形量も少
なくハニカム体1の破断は観察されなかった。
【0021】
【発明の効果】すなわち本発明の製造方法により製造さ
れたメタル担体によれば、全体に均一にNiを含有して
いるため接合部と非接合部における熱膨張率が近似し、
伸縮量の差によるハニカム体の破断が防止されている。
したがって長期間の使用に耐え、寿命が著しく延長され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で得られたメタル担体の縦断
面図である。
【図2】本発明の一実施例で得られたメタル担体の構成
を説明する斜視図である。
【図3】本発明の一実施例で得られたメタル担体のハニ
カム体の製造途中の状態の縦断面図である。
【図4】本発明の一実施例で得られたメタル担体のハニ
カム体の製造途中の状態の縦断面図である。
【符号の説明】
1:ハニカム体 2:中間筒
3:外筒 10:平板 11:波板 1
2:全層接合部 13:筒状接合部 14:ロウ材 1
5:ロウ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 龍蔵 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャ タラー工業株式会社内 (72)発明者 武井 久 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャ タラー工業株式会社内 (72)発明者 加藤 安夫 静岡県小笠郡大東町千浜7800番地 キャ タラー工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−236545(JP,A) 特開 平2−26643(JP,A) 特開 平5−131147(JP,A) 国際公開90/3842(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板と波板とを重ねてロール状に巻回さ
    れてなるハニカム体と、該ハニカム体を取り巻く外筒と
    から構成され、該平板と該波板は少なくとも該ハニカム
    体の一端部の端面全体及び最外周数層がロウ付けされ、
    該ハニカム体と該外筒は少なくともその軸方向の一横断
    面部でロウ付けされているメタル担体の製造方法であっ
    て、 平板と波板とを重ねてロール状に巻回して形成されたハ
    ニカム体のハニカム通路の壁面にNi粉を含むスラリー
    を付着させ、加熱処理によってNiを該平板及び該波板
    の全体の0.5〜5重量%となるように拡散させること
    を特徴とする排ガス浄化触媒用メタル担体の製造方法。
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JP5667491B2 (ja) * 2011-03-28 2015-02-12 日本碍子株式会社 熱伝導部材
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