JP2000271429A - 排ガス処理方法および処理装置 - Google Patents

排ガス処理方法および処理装置

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JP2000271429A
JP2000271429A JP11083353A JP8335399A JP2000271429A JP 2000271429 A JP2000271429 A JP 2000271429A JP 11083353 A JP11083353 A JP 11083353A JP 8335399 A JP8335399 A JP 8335399A JP 2000271429 A JP2000271429 A JP 2000271429A
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JP
Japan
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water
exhaust gas
gas
acidic
wet scrubber
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Toshiaki Kato
利明 加藤
Hideo Sakaguchi
秀男 坂口
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Kashiyama Industries Ltd
Original Assignee
Kashiyama Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/10Capture or disposal of greenhouse gases of nitrous oxide (N2O)

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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロセスから排出される有害ガスを含有する
排ガスを、高い除害効率と安いランニングコストで安全
性を確保しながら無害化処理することができる排ガス処
理方法と処理装置を提供する。 【解決手段】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
において、有害ガスを含有する排ガスを、電解水生成器
で製造した電解水と、湿式スクラバーで気液接触・分解
吸収させ、該スクラバーで生成する排液を、電解水生成
器に戻して電解し、得られた電解水を再び湿式スクラバ
ーに送って電解水を循環させることを特徴とする排ガス
処理方法および処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体デバ
イスや液晶ディスプレイデバイス等の製造装置より排出
される排ガス中に含まれる有害ガス、特に、塩素、三フ
ッ化窒素、三フッ化塩素、亜酸化窒素等の支燃性ガスや
フッ化水素、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素等の酸性ガ
ス、あるいはシラン、フォスフィン、ジボラン、TEO
S、TMOP、TMOB、一酸化炭素、アンモニア等の
可燃性ガスの無害化処理技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体、電子関連産業の発展と共
に半導体デバイスや液晶ディスプレイデバイス等の製造
装置が増加しつつあり、これらの製造装置内では多種類
の有害あるいは引火性、爆発性のある危険度の高いガス
が使用されている。そしてこれらの装置から排出される
排ガスは、完全に反応あるいは分解されず、極端な場合
は殆どが分解されずに排出されているケースがあり、こ
れを無害化する処理装置が必要不可欠である。
【0003】従来、この種の排ガス処理装置は、各製造
装置の排気管を集めて集合配管とし、屋外に設置した大
型の無害化装置で一括処理しているケースが多かった
が、この方式であると配管が長くなってしまうため、管
内に堆積物が生じたり、腐食で漏れが生じて火災が発生
する等の事故が起こる可能性があった。そこで、最近で
はこうした事故を未然に防止するために、排ガス処理装
置を製造装置のなるべく近傍に設置して用いられるよう
になってきている。従って、屋内設置用の小型の処理装
置が使用されることが多い。
【0004】屋内設置用の装置としては、ガスの吸着現
象を利用した吸着固定式、メタン、プロパン等を燃料と
する燃焼バーナを利用した燃焼式、電気ヒータを使った
熱分解式、化学反応を利用した反応分解方式、水や薬液
等を使用した湿式等多くの方式を利用した排ガス処理装
置が用いられている。
【0005】一方、除害対象として塩素を処理する場
合、塩素は水への溶解度が極めて小さい水難溶性のハロ
ゲン系ガスであるため、通常の水を使った湿式スクラバ
ーによる吸収方法では、満足な吸収効率が得られない。
吸収効率を上げるため、水酸化ナトリウム等のアルカリ
溶液を用いる場合が一般的であるが、半導体プロセスで
は、ナトリウム等のアルカリ金属による汚染を極端に嫌
うため、室内設備の湿式スクラバーでは使用できない
し、廃液処理も隔離して行わなければならず容易ではな
い。
【0006】また、活性炭や活性炭にアルカリ性薬品を
吸着させた吸着剤で処理する方法もあるが、これらの吸
着剤は塩素を物理的に吸着させているだけであるから、
吸着飽和後、吸着剤を水で洗浄して吸着物を追い出し、
結局排水処理することになる。また、限られた量の吸着
剤では吸着量にも限界があり、吸着剤の交換に要する労
力やコストが大きいという欠点があった。
【0007】さらにこの吸着剤を焼却する場合もある
が、この場合はさらに危険で、塩素酸系の有害ガスやダ
イオキシン等の猛毒の有機塩素化合物を発生させること
になってしまう。また、吸着剤をコンクリートで固めて
埋め立てるケースもあるが、これも本質的に除害してい
るとは言えず、しかもランニングコストも高く、論外で
ある。別途、高温下、酸化カルシウム等と反応させて無
害な塩化カルシウムに転化させる方法もあるが、設備費
も運転経費も高価であり、固体、粉体を取り扱うので運
転操作も複雑でトラブルも多い欠点がある。
【0008】次に、三フッ化窒素を無害化させる方法と
しては、前記塩素ガスの場合と同様水難溶性ハロゲン系
ガスであるから、湿式スクラバーや吸着式だけでは処理
出来ず、加熱した金属シリコン等と反応させて一旦フッ
化けい素ガスとし、後段で湿式スクラバーや吸着剤で捕
捉する方法があるが、シリコン等の反応剤は消耗品であ
るため、頻繁に補充しなければならず、ランニングコス
トが高価になる欠点がある。また、シリコン表面の酸化
物と反応した時は、副生成物として有害な窒素酸化物を
発生し、完全な除害とは言えない。さらに、別の有害ガ
スと同時に処理する場合、燃焼式装置で燃焼処理するケ
ースも多くあるが、燃焼された三フッ化窒素は全て窒素
酸化物となって排出され、なおかつこのガスは水には溶
けにくいため、多くはそのまま排出されるので問題はよ
り大きくなる。
【0009】また、三フッ化塩素を無害化する方法につ
いては、このガスは水によって極めて容易に分解し、塩
素、フッ素、塩化水素、フッ化水素等を生成するので、
湿式も用いられているが、これらの内塩素ガスについて
は、前記したように有効な除害方法がなく、解決を要す
る問題点を有することには変わりがない。また、吸着
式、熱分解式は他のガスと同様コストが高くつく。
【0010】次に、シラン、フォスフィン、ジボラン、
TEOS、TMOP、TMOB、一酸化炭素、アンモニ
ア等の可燃性ガスを処理する場合について述べる。これ
らのガスの処理は、反応剤で化学反応を起こさせる乾式
の方法があるが、通常の生産ラインで使用する量の場合
には、反応剤の交換頻度が多く、ランニングコストがか
なり大きくなってしまうため、近年は燃焼式が主流であ
る。燃焼すると、これらは酸化ケイ素、酸化燐、酸化ホ
ウ素の固体となる。そのため、燃焼室周辺に固形物が堆
積するため、メンテナンスを頻繁に行う必要があり、生
産ラインを頻繁に停止しなければならないと言った問題
点があった。
【0011】特に、近年環境面に関する関心の高まりと
共に、半導体製造メーカーでは有害ガスの処理が、処理
後のガスが工場から出た後も、処理が完全に為されてい
るか否か監視する責任を負担するような潮流になってき
ており、装置の除害原理の本質が問われ、除害能力に対
する要求が厳しくなってきている。このような情勢の下
で、安全性の高い処理を行おうとすれば、前記のように
おのずとコスト高になってしまい、安価な装置で処理し
ようとすれば、湿式スクラバーを使用しなければなら
ず、能力不足やアルカリ金属を使ったアルカリ液の使用
が必要となると言った問題がある。また、アルカリ金属
水酸化物に限らず、薬品類を定常的に供給するには種々
の作業があり、大型の薬液タンクや専用配管を設ける必
要がある等の問題が出てきた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような問題点に鑑みなされたもので、プロセスから排
出される有害ガスを含有する排ガスを、高い除害効率と
安いランニングコストで安全性を確保しながら無害化処
理することができる排ガス処理方法と処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載した発明は、有害ガスを無
害化する排ガスの処理方法において、有害ガスを含有す
る排ガスを、電解水生成器で製造した電解水と、湿式ス
クラバーで気液接触・分解吸収させ、該スクラバーで生
成する排液を、電解水生成器に戻して電解し、得られた
電解水を再び湿式スクラバーに送って電解水を循環させ
ることを特徴とする排ガス処理方法である。
【0014】このように、プロセスより排出される排ガ
ス中に含まれる有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
において、該有害ガスを含有する排ガスを、電解水生成
器で製造した電解水と、湿式スクラバーで気液接触・分
解吸収させ、該スクラバーで生成する排液を、電解水生
成器に戻して電解し、得られた電解水を再び湿式スクラ
バーに送って電解水を循環させれば、湿式スクラバーに
おいて高効率で有害ガスを無害化することができ、有害
ガスの排出量を著しく低減することができると共に安全
性を確保して排ガス処理能力の向上を図ることができ
る。また、従来の各種処理方法と比較して設備費もラン
ニングコストも低減化し、排ガス処理のコストダウンを
図ることもできる。
【0015】そして本発明の請求項2に記載した発明
は、有害ガスを無害化する排ガスの処理方法において、
可燃性ガスおよび/または塩基性ガスを含有する排ガス
を、電解水生成器で製造した酸性電解水と、酸性水湿式
スクラバーで気液接触・分解吸収させ、該スクラバーで
生成した排液を電解水生成器に送って電解し、得られた
酸性電解水を再び酸性水湿式スクラバーに戻して循環さ
せ、かつ生成した余剰アルカリイオン水を系外に排出す
ることを特徴とする排ガス処理方法である。
【0016】このように、プロセスより排出される排ガ
ス中に含まれる有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
において、可燃性ガスおよび/または塩基性ガスを含有
する排ガスを、電解水生成器で製造した酸性電解水(以
下、酸性水ということがある)と、酸性水湿式スクラバ
ーで気液接触・分解吸収させ、該スクラバーで生成した
排液を電解水生成器に送って電解し、得られた酸性電解
水を再び酸性水湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ
生成した余剰アルカリイオン水を系外に排出させれば、
酸性水湿式スクラバーにおいて高効率で可燃性ガスおよ
び/または塩基性ガスを無害化し、有害ガスの排出量を
著しく低減することができると共に安全性を確保して排
ガス処理能力の向上を図り、設備費もランニングコスト
も低減化し、排ガス処理のコストダウンを図ることもで
きる。
【0017】次に、本発明の請求項3に記載した発明
は、有害ガスを無害化する排ガスの処理方法において、
酸性ガスおよび/または支燃性ガスを含有する排ガス
を、電解水生成器で製造したアルカリイオン水と、アル
カリイオン水湿式スクラバーで気液接触・分解吸収さ
せ、該スクラバーで生成する排液を電解水生成器に送っ
て電解し、得られたアルカリイオン水を再びアルカリイ
オン水湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した
余剰酸性電解水を系外に排出することを特徴とする排ガ
ス処理方法である。
【0018】このように、プロセスより排出される排ガ
ス中に含まれる有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
において、支燃性ガスおよび/または酸性ガスを含有す
る排ガスを、電解水生成器で製造したアルカリイオン水
(以下、アルカリ水ということがある)と、アルカリイ
オン水湿式スクラバーで気液接触・分解吸収させ、該ス
クラバーで生成する排液を電解水生成器に送って電解
し、得られたアルカリイオン水を再びアルカリイオン水
湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した余剰酸
性電解水を系外に排出させれば、アルカリイオン水湿式
スクラバーにおいて特に処理が難しい支燃性ガスおよび
/または酸性ガスを高効率で無害化し、有害ガスの排出
量を著しく低減することができると共に安全性を確保し
て排ガス処理能力の向上を図り、設備費もランニングコ
ストも低減化し、排ガス処理のコストダウンを図ること
もできる。
【0019】さらに、本発明の請求項4に記載した発明
は、有害ガスを無害化する排ガスの処理方法において、
請求項2に記載の方法で得られた排液と、請求項3に記
載の方法で得られた排液を混合タンクに送って混合し、
これを再び電解水生成器で電解して酸性電解水とアルカ
リイオン水とし、それぞれ酸性水湿式スクラバーまたは
アルカリイオン水湿式スクラバーに戻して循環させるこ
とを特徴とする排ガス処理方法である。
【0020】このように、プロセスより排出される有害
ガスを無害化する排ガスの処理方法において、請求項2
に記載の方法で得られた排液と、請求項3に記載の方法
で得られた排液を混合タンクに送って混合し、例えば補
給イオンタンクから中和剤を添加して中和し、これを再
び電解水生成器で電解して酸性電解水とアルカリイオン
水とし、それぞれ酸性水湿式スクラバーまたはアルカリ
イオン水湿式スクラバーに戻して循環させれば、この循
環システムにより、酸性水湿式スクラバーでは可燃性お
よび/または塩基性ガスを、アルカリイオン水湿式スク
ラバーにおいては支燃性ガスおよび/または酸性ガスを
高効率で無害化し、有害ガスの排出量を著しく低減する
ことができると共に安全性を確保して排ガス処理能力の
向上を図り、設備費もランニングコストも低減化し、排
ガス処理のコストダウンを図ることもできる。
【0021】加えて、本発明の請求項5に記載した発明
は、有害ガスを無害化する排ガスの処理方法において、
請求項2に記載の方法で得られた排液を、第1電解水生
成器に戻して電解し、得られた酸性電解水と第2電解水
生成器で得られた余剰酸性電解水を混合して酸性水湿式
スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した余剰排液を
系外に排出すると共に、請求項3に記載の方法で得られ
た排液を、第2電解水生成器に戻して電解し、得られた
アルカリイオン水と第1電解水生成器で得られた余剰ア
ルカリイオン水を混合してアルカリイオン水湿式スクラ
バーに戻して循環させ、かつ生成した余剰排液を系外に
排出することを特徴とする排ガス処理方法である。
【0022】このような排液循環システムを、例えば同
能力の電解水生成器2台で構成すれば、排ガス処理能力
を容易に4倍にすることができる。また、この循環シス
テムにより酸性水湿式スクラバーでは可燃性および/ま
たは塩基性ガスを、アルカリイオン水湿式スクラバーに
おいては支燃性ガスおよび/または酸性ガスを高効率で
無害化し、有害ガスの排出量を著しく低減することがで
きると共に安全性を確保して排ガス処理能力の向上を図
り、設備費もランニングコストも一層低減化し、排ガス
処理の一層のコストダウンを図ることもできる。
【0023】この場合、請求項6に記載したように、酸
性電解水で分解吸収される有害ガスを、シラン、フォス
フィン、ジボラン、TEOS、TMOP、TMOB、一
酸化炭素、アンモニア、TDMAT、TDEAT、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、エチルア
ミンあるいはこれらの内2種以上が混入する可燃性ガス
および/または塩基性ガスとすることができる。
【0024】このように、本発明では、酸性水で分解吸
収される有害ガスは、シラン、フォスフィン、ジボラ
ン、TEOS、TMOP、TMOB、一酸化炭素、アン
モニア等の可燃性ガスおよび/または塩基性ガスであっ
て、それぞれがプロセスより排出される排ガス中に単独
であるいは混合状態で存在しても、これらは酸性水の酸
性度だけでなく、陽極に生じたラジカル、オゾン等の酸
素成分を含むために発現する酸化性を利用した酸化反応
によってほぼ完全に酸化分解され、吸収されるので、無
害な排水とすることができる。
【0025】また、請求項7に記載したように、アルカ
リイオン水で分解吸収される有害ガスを、塩化水素、フ
ッ化水素、臭化水素、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、
四臭化ケイ素、三塩化ホウ素、塩素、フッ素、臭素、三
フッ化窒素、三フッ化塩素、亜酸化窒素あるいはこれら
の内2種以上が混入する酸性ガスおよび/または支燃性
ガスとすることができる。
【0026】このように、本発明では、アルカリイオン
水で分解吸収される酸性ガスが塩化水素、フッ化水素、
臭化水素、四塩化ケイ素、四フッ化ケイ素、四臭化ケイ
素、三塩化ホウ素であって、それぞれがプロセスより排
出される排ガス中に単独であるいは混合状態で存在して
も、アルカリイオン水の高アルカリ性を利用して苛性ソ
ーダのようなアルカリ性薬品を使用せずに中和あるいは
加水分解反応を起こさせることができ、無害化すること
ができる。従って、半導体プロセスのようにアルカリ金
属による汚染を嫌う工場では極めて有効な排ガス処理方
法である。
【0027】またこのように、従来処理が極めて困難で
あった支燃性ガスが塩素、フッ素、臭素、三フッ化窒
素、三フッ化塩素、亜酸化窒素で、それぞれがプロセス
より排出される排ガス中に単独であるいは混合状態で存
在しても、本発明では、Cl-イオン、F- イオンにほ
ぼ完全に電離されるので、無害化することができる。亜
酸化窒素も窒素ガスと酸素ガスに還元され無毒になる。
【0028】そしてこの場合、請求項8に記載したよう
に、循環する酸性電解水が、陰イオンを含み、電解水生
成器と酸性水湿式スクラバーの間を循環することが望ま
しい。同様に、請求項9に記載したように、循環するア
ルカリイオン水が、陽イオンを含み、電解水生成器とア
ルカリイオン水湿式スクラバーの間を循環することが望
ましい。このようにイオンを添加することにより水電解
が効率良く行われ、電解水を得ることができる。
【0029】次に本発明の請求項10に記載した発明
は、有害ガスを無害化する排ガスの処理装置において、
少なくとも原料水を電解して酸性電解水とアルカリイオ
ン水を生成する電解水生成器ならびに酸性電解水を電解
水生成器との間を循環させて有害ガスを分解吸収する酸
性水湿式スクラバーおよび/またはアルカリイオン水を
電解水生成器との間を循環させて有害ガスを分解吸収す
るアルカリイオン水湿式スクラバーから成ることを特徴
とする排ガス処理装置である。
【0030】このような装置とすれば、プロセスから排
出される排ガス中の有害ガス成分が可燃性ガスおよび/
または塩基性ガス、支燃性ガスおよび/または酸性ガス
であっても、その内、可燃性ガスおよび/または塩基性
ガスは電解水生成器で製造され酸性水湿式スクラバーと
の間を循環する酸性水によって酸化分解されて吸収され
無害化される。また、酸性ガスおよび/または支燃性ガ
スは電解水生成器で製造されアルカリイオン水湿式スク
ラバーとの間を循環するるアルカリイオン水によって分
解されて吸収され無害化される。従って有害ガスの排出
量を著しく低減することができ、殆ど大気汚染を起こす
ことのない排ガス処理装置となると共に、従来の各種処
理方法と比較して設備費もランニングコストも低減化
し、排ガス処理のコストダウンを図ることのできる排ガ
ス処理装置となる。
【0031】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明者らは、各種プロセスから発生する排ガスに
含まれる有害ガス成分が、単一の場合は少なく多成分混
合系が多いため、無害化処理方法も排ガス処理装置も複
雑化し、設備費もランニングコストも高額化している現
状に鑑み、特に処理が難しい半導体関連産業で使用され
る可燃性ガス、塩基性ガス、酸性ガス、支燃性ガスの無
害化処理に適した処理方法と処理装置について、種々調
査、検討を重ねた結果、これらの有害ガスを電解水生成
器で製造される酸性電解水やアルカリイオン水と気液接
触させて分解吸収させれば、容易に無害化できることを
知見し、さらに電解水を循環させれば、コストも著しく
低下できることを見出し、諸条件を精査して本発明を完
成させたものである。
【0032】本発明の対象とした排ガスは、例えば各種
プロセスから排出される排ガス中に含まれる有害ガス
で、その反応性から下記のように分類される。先ず、第
一に、可燃性ガスと呼ばれるもので、シラン(SiH
4 )、フォスフィン(PH3 )、ジボラン(B2
6 )、TEOS(Tetra EthoxySilan
e,Si(OC254 )、TMOP(Tri Me
thylPhosphate,PO(OCH33 )、
TMOB(Tri Methoxy Boron,B
(OCH33 )、一酸化炭素(CO)あるいはこれら
の内2種以上が混入するガスが例示され、塩基性ガスと
してはアンモニア(NH3 )、TDMAT(Tetra
Di Methyl Amino Titanat
e)、TDEAT(Tetra Di Eethyl
Amino Titanate)、ジメチルアミン、ジ
エチルアミン、メチルアミン、エチルアミンが混入する
場合がある。本発明の場合、電解水生成器で製造される
酸性電解水でこれらのガスを分解吸収し、無害化するこ
とができる。
【0033】ここで酸性電解水は、通常、酸化還元電位
が+1000mV以上、pH2.7以下の強酸化水が使
用されているが、必ずしも酸化還元電位が高くなくても
良く、排ガス中の可燃性ガスあるいは塩基性ガスの種
類、濃度、流量等によって適宜最適条件を選択すること
になる。
【0034】さらに、本発明の特徴は、この酸性電解水
を電解水生成器と酸性水湿式スクラバーとの間を循環さ
せたことにある。すなわち、可燃性ガスおよび/または
塩基性ガスを含有する排ガスを、電解水生成器で製造し
た酸性電解水と、酸性水湿式スクラバーで気液接触・分
解吸収させ、該スクラバーで生成した排液を電解水生成
器に送って電解し、得られた酸性電解水を再び酸性水湿
式スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した余剰アル
カリイオン水を系外に排出する排ガス処理方法とした。
【0035】このようにすれば、酸性水湿式スクラバー
において高効率で可燃性ガスおよび/または塩基性ガス
を無害化し、有害ガスの排出量を著しく低減することが
できると共に、安全性を確保して排ガス処理能力の向上
を図り、設備費もランニングコストも低減化し、排ガス
処理のコストダウンを図ることもできる。
【0036】そしてこの場合、循環する酸性電解水が、
陰イオンを含み、電解水生成器と酸性水湿式スクラバー
の間を循環することが望ましい。陰イオン添加剤として
はHClが好ましく用いられる。このように陰イオンを
添加することにより水電解が効率良く行われ、低いpH
を有する電解水を得ることができる。
【0037】次に、酸性ガスとは、本発明では、塩化水
素、フッ化水素、臭化水素、四塩化ケイ素、四フッ化ケ
イ素、四臭化ケイ素、三塩化ホウ素等、あるいはこれら
の内2種以上が混入するガスを例示し、前記アルカリイ
オン水で分解吸収されるガスを指しており、本発明の場
合、電解水生成器で製造されるアルカリイオン水でこれ
らのガスを分解吸収し、無害化することができる。
【0038】さらに、支燃性ガスとは酸素のように前記
可燃性ガス(水素、シラン、炭化水素等)と爆発的に反
応を起こすガスを指しており、本発明では、従来無害化
処理が困難とされていたこれら支燃性ガスを処理の対象
として取り上げた。具体的には塩素(Cl2 )、フッ素
(F2 )、臭素(Br2 )、三フッ化窒素(NF3 )、
三フッ化塩素(ClF3 )、亜酸化窒素(N2 O)等、
あるいはこれらの内2種以上が混入するガスであって、
これらも上記酸性ガスと同様に電解水生成器で製造され
るアルカリイオン水で分解吸収し、無害化することがで
きる。
【0039】ここでアルカリイオン水は、還元性のアル
カリイオン水であって、通常、pH11以上のアルカリ
性で、酸化還元電位が−800mV以下という強還元力
を持っているが、必ずしも酸化還元電位が低くなければ
ならないことはなく、排ガス中の酸性ガスや支燃性ガス
の種類、濃度、流量等によって適宜最適条件を選択する
ことになる。
【0040】さらに、本発明の特徴は、このアルカリイ
オン水を電解水生成器とアルカリイオン水湿式スクラバ
ーとの間を循環させたことにある。すなわち、酸性ガス
および/または支燃性ガスを含有する排ガスを、電解水
生成器で製造したアルカリイオン水と、アルカリイオン
水湿式スクラバーで気液接触・分解吸収させ、該スクラ
バーで生成する排液を電解水生成器に送って電解し、得
られたアルカリイオン水を再びアルカリイオン水湿式ス
クラバーに戻して循環させ、かつ生成した余剰酸性電解
水を系外に排出する排ガス処理方法とした。
【0041】このようにすれば、アルカリイオン水湿式
スクラバーにおいて、特に処理が難しい支燃性ガスおよ
び/または酸性ガスを高効率で無害化し、有害ガスの排
出量を著しく低減することができると共に安全性を確保
して排ガス処理能力の向上を図り、設備費もランニング
コストも低減化し、排ガス処理のコストダウンを図るこ
ともできる。
【0042】そしてこの場合、循環するアルカリイオン
水が、陽イオンを含み、電解水生成器とアルカリイオン
水湿式スクラバーの間を循環することが望ましい。陽イ
オン添加剤としてはアルカリ金属を避けるため、水酸化
テトラメチルアンモニウム[(CH3)4+ OH~ ]が
好ましく用いられる。このように陽イオンを添加するこ
とにより水電解が効率良く行われ、pHの高い電解水を
得ることができる。
【0043】このように、本発明では、これら酸性ガス
および/または支燃性ガスが、プロセスより排出される
排ガス中に単独であるいは混合状態で存在しても、アル
カリイオン水の高アルカリ性を利用して苛性ソーダ等の
アルカリ性薬品を使用せずに中和あるいは加水分解反応
を起こさせることができ、無害化することができる。従
って、半導体デバイス工程ではソーダやカリ等のアルカ
リ金属による汚染を極端に嫌うため、本発明の有効性が
極めて高いものとなる。また、酸性ガスや支燃性ガスは
共通する性質も多々あるので、両者を含有する排ガスを
アルカリイオン水と気液接触させて効率的に処理するこ
ともできる。
【0044】本発明の排ガス処理方法の特徴は、例え
ば、上記四種類に分類した有害ガスの反応性に対して、
電解水生成器によって製造された酸性電解水およびアル
カリイオン水の反応性がそれぞれ良くマッチしており、
効率的かつ低コストで無害化処理が可能となったことに
ある。
【0045】従って、これらがさらに混合されている場
合や、排ガスの組成が正確に判らない場合には、有害ガ
スを酸性水と気液接触させて分解吸収させる工程と、ア
ルカリイオン水と気液接触させて分解吸収させる工程と
の両方を行うことによって無害化処理するようにすれ
ば、ほぼ完全に排ガスを無害化することができる。この
処理工程の順序は、酸性水との気液接触を行った後、ア
ルカリイオン水と気液接触を行ってもよいし、逆にアル
カリイオン水と気液接触を行った後、酸性水との気液接
触を行ってもよい。また、電解水生成器においては、酸
性水とアルカリイオン水が同時にほぼ同量生成するの
で、排ガス系統が可燃性ガスおよび/または塩基性ガス
系統ならびに支燃性ガスおよび/または酸性ガス系統の
二系統に別れている場合には、並列に配置した酸性水に
よる処理工程とアルカリイオン水による処理工程によっ
て同時に処理することも可能である。
【0046】上記排ガス処理方法によって、分解吸収処
理を終えた排ガスは、有害ガスの含有量が大幅に低減し
ているので、そのまま大気に放出してもよいが、より完
全を期するために、処理後の排ガスの一部を処理装置の
入口側に戻すこともできるし、あるいは吸着器の吸着剤
に吸着させることもできる。また、有害ガスの成分によ
っては、分解後に固形分を生成することもあり、この場
合はフィルター等で分離し、二次処理をすればよい。
【0047】以上述べたように、プロセスより排出され
る排ガス中に含まれる有害ガスを、電解水生成器で製造
される酸化水あるいはアルカリイオン水で分解吸収させ
れば、有害ガスのほぼ全量を無害化することができ、有
害ガスの排出量を著しく低減することができると共に、
安全性を確保して排ガス処理能力の向上を図ることがで
きる。また、従来の各種処理方法と比較して設備費もラ
ンニングコストも低減化し、排ガス処理のコストダウン
を図ることもできる。さらに半導体デバイス工程におい
ては、本発明の排ガス処理方法ではアルカリ金属を使用
しないので、汚染がなくなり、従って排ガス処理装置の
屋内設置も可能となり、屋外設置の場合に問題となって
いた配管の詰りや腐食等の事故防止も容易になった。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付した図面に基づいて具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。ここで、図1、図
2、図3、図4はそれぞれ本発明の排ガス処理装置の構
成例を示す概要図である。
【0049】図1に示したように、本発明の排ガス処理
装置1は、例えば、少なくとも水を電気分解して酸性電
解水とアルカリイオン水を生成する電解水生成器2なら
びに酸性電解水を循環して有害ガスを吸収分解する酸性
水湿式スクラバー3とから構成されている。
【0050】電解水生成器2は、隔膜5を介して陽極6
と陰極7を配置し、電解制御装置10を通して直流電圧
を掛けて水を電気分解する装置であって、陽極6側には
マイナスの水酸化イオン(OH- )が集まって酸化反応
により酸素ガスと水になり、電極の周りには水素イオン
濃度が高まって酸性の酸化水(酸性電解水、酸性水)が
生成する。通常、酸化還元電位が+1000mV以上、
pH2.7以下の強酸化水が得られている。
【0051】一方、陰極7側には陽イオン(H+ 、M
+ )が集まって還元反応により水素ガスが発生し、電極
の周りには水酸化イオン濃度が高まって還元性アルカリ
イオン水が生成し、pH11以上のアルカリ性で、酸化
還元電位が−800mV以下という強還元力を持ってい
る。ここで生成した酸性水は酸性水ポンプ8によって酸
性水湿式スクラバー3に送られる。アルカリイオン水は
このシステムにおいては余剰水となるので、アルカリイ
オン水ポンプ9によって系外に排出するか他の利用装置
に送られる。
【0052】図1に示した酸性水湿式スクラバー3およ
び図2に示したアルカリイオン水湿式スクラバー4は、
処理する排ガスの成分と吸収液の種類が異なるだけで機
器の構成に大きな差はないので、酸性水湿式スクラバー
3について説明する([ ]内の符号はアルカリイオン
水湿式スクラバーの符号である)。
【0053】酸性水湿式スクラバー3内には、気液接触
効率を高める気液接触部31[41]を設けて、該気液
接触部31[41]の上部から酸性水[アルカリイオン
水]を酸性水散水管32[アルカリイオン水散水管4
2]を通して散水する。この時、気液接触部31[4
1]の下部からは有害ガスを含む排ガスが排ガス導入管
11を通して導入され、気液接触部31[41]を介し
て酸性水[アルカリイオン水]と排ガスは交流接触し、
排ガス中の有害ガスは酸性水[アルカリイオン水]に吸
収されて塔底に溜り、脱有害ガスは塔頂より排気ブロア
36[46]により系外に排出される。塔底に溜った排
液38[48]は、酸性水循環ポンプ33[アルカリイ
オン水循環ポンプ43]により酸性排液戻し管35[ア
ルカリ性排液戻し管45]を経て電解水生成器2に戻さ
れ、再び電解され酸性水[アルカリイオン水]として酸
性水湿式スクラバー3[アルカリイオン水湿式スクラバ
ー4]に送られて散水され電解水生成器2との間を循環
する。一方、電解水生成器2において同時に生成するア
ルカリイオン水[酸性水]はこのシステムにおいては余
剰水となるので、アルカリイオン水ポンプ9によって系
外に排出するか他の利用装置に送られる。別にイオンを
補給する場合は、イオン補給タンク13からイオン添加
剤を原料水補給管12からくる原料水で希釈しながら電
解水生成器2に供給する。
【0054】この気液接触部31[41]において気液
接触させる方法としては、スリット板、多孔板あるいは
泡鐘板等を用いて液中に排ガスをバブリングするスクラ
バー方式、スプレーノズルや分散板によって排ガス中に
吸収液を散水する方法、充填物を積み重ねた充填層で気
液を交流させる方法等いわゆる吸収塔や充填塔を使用す
る方法が挙げられるが、いずれの方法でも有効である。
【0055】酸性水湿式スクラバー3[アルカリイオン
水湿式スクラバー4]によって有害ガスの分解、吸収処
理を終えた排ガスは、有害ガスの含有量が大幅に低減し
ているので、そのまま大気に放出してもよいが、より完
全を期するために、処理後の排ガスの一部を各湿式スク
ラバーの入口側に戻すこともできるし、あるいは吸着器
の吸着剤に吸着させることも可能である(不図示)。吸
着剤としては活性炭等が挙げられる。 また、有害ガス
の成分によっては、分解後に固形分を生成することもあ
り、その場合はフィルター等で分離し、二次処理すれば
よい(不図示)。
【0056】本発明の排ガス処理装置のアルカリイオン
水を循環する場合の構成例を図2に示した。図2の排ガ
ス処理装置1aは、水を電気分解して酸性水とアルカリ
イオン水を生成する電解水生成器2ならびにアルカリイ
オン水を循環して有害ガスを吸収分解するアルカリイオ
ン水湿式スクラバー4とから構成され、主として酸性ガ
スおよび/または支燃性ガスを処理することができる装
置である。
【0057】電解水生成器2で生成したアルカリイオン
水はアルカリイオン水ポンプ9によってアルカリイオン
水湿式スクラバー4に送られる。酸性水はこのシステム
においては余剰水となるので、酸性水ポンプ8によって
系外に排出するか他の利用装置に送られる。
【0058】図2に示したアルカリイオン水湿式スクラ
バー4の構成と作用効果については前記した図1の酸性
水湿式スクラバーに関する記述で合わせて説明したので
詳細は省略する。
【0059】次に、図3に示した排ガス処理装置を説明
する。図3の排ガス処理装置1bは、水を電気分解して
酸性水とアルカリイオン水を生成する電解水生成器2な
らびに酸性水を循環して有害ガスを吸収分解する酸性水
湿式スクラバー3とアルカリイオン水を循環して有害ガ
スを吸収分解するアルカリイオン水湿式スクラバー4と
から構成され、可燃性ガスおよび/または塩基性ガス並
びに酸性ガスおよび/または支燃性ガスを並列的に処理
することができる装置である。
【0060】電解水生成器2で生成した酸性水は、酸性
水ポンプ8によって酸性水湿式スクラバー3に送られ、
可燃性ガスおよび/または塩基性ガスと気液接触して分
解吸収し排液38となって酸性水循環ポンプ33により
酸性排液戻し管35を経て混合タンク14に送られる。
【0061】一方、電解水生成器2で生成したアルカリ
イオン水は、アルカリイオン水ポンプ9によってアルカ
リイオン水湿式スクラバー4に送られ、酸性ガスおよび
/または支燃性ガスと気液接触して分解吸収し排液48
となってアルカリイオン水循環ポンプ43によりアルカ
リ性排液戻し管45を経て混合タンク14に送られる。
【0062】混合タンク14に送られてきた排液38と
排液48は、このタンクで混合され、pHを中和剤(H
ClまたはTMAH)により4〜10の範囲内に制御し
て電解水生成器2に戻され、再び電解されて酸性水は酸
性水湿式スクラバー3へ、アルカリイオン水はアルカリ
イオン水湿式スクラバー4に送られ循環する。中和剤は
イオン補給タンク13と希釈用原料水補給管12を2組
備え、それぞれ酸とアルカリを供給するようになってい
る。また、余剰排液は余剰排液排出管17により系外に
オーバーフローする。
【0063】このシステムによれば、電解水生成器にお
いて、酸性水とアルカリイオン水が同時にほぼ同量生成
するので、排ガス系統が可燃性ガスおよび/または塩基
性ガス系統ならびに支燃性ガスおよび/または酸性ガス
系統の二系統に別れている場合には、酸性水湿式スクラ
バーとアルカリイオン水湿式スクラバーを並列に配置し
て二系統ガスをそれぞれ独立して同時に処理することが
可能であり、余剰水は殆どないので電解水生成器を効率
良く運転することができる。また、上記二系統の排ガス
が混合している場合には、酸性水湿式スクラバーの後に
アルカリイオン水湿式スクラバーを直列に配置して混合
排ガスを処理すればよく、順序を逆にし、アルカリイオ
ン水湿式スクラバーの後に酸性水湿式スクラバーを直列
に配置しても良く、目的に応じて適宜選択すればよい。
【0064】さらに、図4に示した排ガス処理装置を説
明する。図4の排ガス処理装置1cは、水を電気分解し
て酸性水とアルカリイオン水を生成する電解水生成器を
2a、2bの2台、ならびに酸性水を循環して有害ガス
を吸収分解する酸性水湿式スクラバー3とアルカリイオ
ン水を循環して有害ガスを吸収分解するアルカリイオン
水湿式スクラバー4とから構成され、可燃性ガスおよび
/または塩基性ガス並びに酸性ガスおよび/または支燃
性ガスを並列的に処理することができる装置である。
【0065】電解水生成器2aで生成し、酸性水ポンプ
8aによって送られる酸性水は、電解水生成器2bで生
成し、酸性水ポンプ8bによって送られる酸性水と合流
して、酸性水湿式スクラバー3に送られ、可燃性ガスお
よび/または塩基性ガスと気液接触し分解吸収して排液
38となり、酸性水循環ポンプ33により酸性排液戻し
管35を経て電解水生成器2aに戻され、再び電解され
て酸性水は酸性水湿式スクラバー3へ、アルカリイオン
水はアルカリイオン水湿式スクラバー4に送られ循環す
る。この循環系でイオンを補給する場合は、イオン補給
タンク13と希釈用原料水補給管12によって陰イオン
を供給する。
【0066】一方、電解水生成器2bで生成し、アルカ
リイオン水ポンプ9bによって送られるアルカリイオン
水は、電解水生成器2aで生成し、アルカリイオン水ポ
ンプ9aによって送られるアルカリイオン水と合流し
て、アルカリイオン水湿式スクラバー4に送られ、酸性
ガスおよび/または支燃性ガスと気液接触し分解吸収し
て排液48となり、アルカリイオン水循環ポンプ43に
よりアルカリ性排液戻し管45を経て電解水生成器2b
に戻され、再び電解されて酸性水は酸性水湿式スクラバ
ー3へ、アルカリイオン水はアルカリイオン水湿式スク
ラバー4に送られ循環する。この循環系でイオンを補給
する場合は、イオン補給タンク13と希釈用原料水補給
管12によって陽イオンを供給する。また、余剰排液は
それぞれの湿式スクラバーに設けた余剰排液排出管3
7、47により系外にオーバーフローする。
【0067】このシステムによれば、例えば同じ能力の
電解水生成器を2台並列に設置すれば、酸性水とアルカ
リイオン水が同時にほぼ2倍量生成し、余剰水は殆ど発
生しないので、排ガス処理能力は、図1または図2のシ
ステムと比較すると単純には4倍となる。排ガス系統が
可燃性ガスおよび/または塩基性ガス系統ならびに支燃
性ガスおよび/または酸性ガス系統の二系統に別れてい
る場合には、酸性水湿式スクラバーとアルカリイオン水
湿式スクラバーを並列に配置して二系統ガスをそれぞれ
独立して同時に処理することが可能であり、余剰水は殆
どないので電解水生成器を効率良く運転することができ
る。また、上記二系統の排ガスが混合している場合に
は、酸性水湿式スクラバーの後にアルカリイオン水湿式
スクラバーを直列に配置して混合排ガスを処理すればよ
く、順序を逆にし、アルカリイオン水湿式スクラバーの
後に酸性水湿式スクラバーを直列に配置しても良く、目
的に応じて適宜選択すればよい。
【0068】以上、図1から図4に示したように構成し
た装置とすれば、プロセスから排出される排ガス中の有
害ガスが可燃性ガス、塩基性ガス、支燃性ガス、酸性ガ
ス等に属するものであっても、電解水生成器で製造され
る酸性水もしくはアルカリイオン水によって酸性水湿式
スクラバーあるいはアルカリイオン水湿式スクラバーで
分解、吸収処理され、有害ガスをほぼ完全に無害化する
ことができる。従って有害ガスの排出量を著しく低減す
ることができ、殆ど大気汚染を起こすことのない排ガス
処理装置となると共に、従来の各種処理方法と比較して
設備費もランニングコストも低減化し、排ガス処理のコ
ストダウンを図ることができる排ガス処理装置となる。
【0069】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げて、本発明を詳
細に説明するが、これらは本発明を限定するものではな
い。 (実施例1)アルミニウムのドライエッチング装置から
排出される100sccmの塩素(Cl2 )と30sc
cmの塩化ホウ素(BCl3 )の混合排ガスに、排気用
ドライポンプでパージ用の窒素ガスを混合して約40s
lpmの流量とし、湿式スクラバー SBS−4 FU
−3(セイコー化工機(株)製商品名)で処理した。湿
式スクラバーで用いた吸収水は、1000ppm(0.
1%)の水酸化テトラメチルアンモニウム[TMAH:
(CH34 NOH]を添加した水道水を連続式電解水
生成器−アクアリファイン2.0L(エイアールブイ
(株)製商品名)で電解したアルカリイオン水であり、
pH;12.0のものを2L/minの流量で湿式スク
ラバーに流し、気液接触の終わった水は再び電解水生成
器に戻して電解し循環させた。別に補充用原料水として
2%TMAH水溶液1ml/minを水道水300cc
/minに添加して電解水生成器に供給し、同時に生成
する酸性電解水を排水した。この運転を連続して100
時間行った。本実施例で使用した排ガス処理装置の構成
例を図2に示す。
【0070】湿式スクラバー出口の排気中Cl2 濃度、
BCl3 濃度、およびこれらが分解して生じる可能性の
あるHCl濃度を測定した結果、いずれも終始検知限界
の0.5ppm以下であり、十分な除害性能を有してい
た。
【0071】(実施例2)アンモニア(NH3 )ガス2
slpm(standard litre per minute )に、排気用ド
ライポンプでパージ用の窒素ガスを混合して約40sl
pmの流量とし、湿式スクラバー SBS−4 FU−
3(セイコー化工機(株)製商品名)で処理した。湿式
スクラバーで用いた吸収水は、1000ppm(0.1
%)の塩酸(HCl)を添加した水道水を連続式電解水
生成器−アクアリファイン2.0L(エイアールブイ
(株)製商品名)で電解した酸性水であり、pH;2.
0のものを2L/minの流量で湿式スクラバーに流
し、気液接触の終わった水は再び電解水生成器に戻して
電解し循環させた。別に補充用原料水として1%HCl
水溶液1ml/minを水道水300cc/minに添
加して電解水生成器に供給し、同時に生成するアルカリ
イオン水を排水した。この運転を連続して100時間行
った。本実施例で使用した排ガス処理装置の構成例を図
1に示す。湿式スクラバー出口の排気中NH3 濃度を測
定した結果、終始検出限度の0.5ppm以下であり、
十分な除害性能を有していた。
【0072】(実施例3)10ppmのフッ化水素に排
気用ドライポンプでパージ用の窒素ガスを混合して約4
0slpmの流量とし、湿式スクラバー SBS−4
FU−3(セイコー化工機(株)製商品名)で処理し
た。湿式スクラバーで用いた吸収水は、水道水を連続式
電解水生成器−アクアリファイン2.0L(エイアール
ブイ(株)製商品名)で電解したアルカリイオン水であ
り、pH;10.0のものを2L/minの流量で湿式
スクラバーに流し、気液接触の終わった水は再び電解水
生成器に戻して電解し循環させた。別に補充用原料水と
して水道水300cc/minを電解水生成器に供給
し、同時に生成する余剰酸性電解水を系外に排出した。
この運転を連続して100時間行った。本実施例で使用
した排ガス処理装置の構成例は、図2から陽イオン添加
剤タンクを除いたものである。湿式スクラバー出口の排
気中HF濃度を測定した結果、終始検出限度の1.0p
pm以下であり、十分な除害性能を有していた。
【0073】(実施例4)本実施例の排ガス処理装置の
構成例を図3に示す。この排ガス処理装置は、酸性水湿
式スクラバーとアルカリイオン水湿式スクラバーとを並
列に配置し、それぞれが電解水生成器と循環系を形成す
る構成となっている。酸性水湿式スクラバーには実施例
2と同様の排ガスを流し、アルカリイオン水湿式スクラ
バーには実施例1と同様の排ガスを流して、それぞれ実
施例2と同様の酸性電解水または実施例1と同様のアル
カリイオン水で分解吸収した。
【0074】次いで、酸性水湿式スクラバーから出る排
液とアルカリイオン水湿式スクラバーから出る排液とを
混合タンクで混合し、pHを連続的に測定して、pH4
〜10の範囲内に制御した。pH制御は、中和剤として
pH10以上の場合にはHClを、pH4以下の場合は
有機アルカリ[(CH3)4 NOH]を添加して行った。
また、混合排液中イオン濃度も徐々に増加するので、
0.1L/min程度を混合タンクからオーバーフロー
させて系外に排出させ、新たに原料水を0.1L/mi
n程度系に補充した。この運転を連続して100時間行
った。アルカリイオン水湿式スクラバー出口の排気中C
2 濃度、BCl3 濃度、およびこれらが分解して生じ
る可能性のあるHCl濃度を測定した結果、いずれも終
始検知限界の0.5ppm以下であり、十分な除害性能
を有していた。また、酸性水湿式スクラバー出口の排気
中NH3 濃度を測定した結果、終始検出限度の0.5p
pm以下であり、十分な除害性能を有していた。
【0075】(実施例5)本実施例の排ガス処理装置の
構成例を図4に示す。この排ガス処理装置は、酸性水湿
式スクラバーとアルカリイオン水湿式スクラバーとを並
列に配置し、それぞれが第1電解水生成器と第2電解水
生成器と循環系を形成する構成となっている。酸性水湿
式スクラバーには実施例2と同様の排ガスを流し込み、
実施例2と同様の酸性電解水を降らせて分解吸収し、得
られた排液を第1電解水生成器に戻して電解し、得られ
た酸性電解水(2L/min)と第2電解水生成器で得
られた余剰酸性電解水(2L/min)を混合(4L/
min)して酸性水湿式スクラバーに戻して循環させ、
かつ生成した余剰排液(2L/min)を系外に排出さ
せた。
【0076】同様にアルカリイオン水湿式スクラバーに
は実施例1と同様の排ガスを流し込み、実施例1と同様
のアルカリイオン水を降らせて分解吸収し、得られた排
液を、第2電解水生成器に戻して電解し、得られたアル
カリイオン水(2L/min)と第1電解水生成器で得
られた余剰アルカリイオン水(2L/min)を混合
(4L/min)してアルカリイオン水湿式スクラバー
に戻して循環させ、かつ生成した余剰排液(2L/mi
n)を系外に排出させた。この運転を連続して100時
間行った。
【0077】アルカリイオン水湿式スクラバー出口の排
気中Cl2 濃度、BCl3 濃度、およびこれらが分解し
て生じる可能性のあるHCl濃度を測定した結果、いず
れも終始検知限界の0.5ppm以下であり、十分な除
害性能を有していた。また、酸性水湿式スクラバー出口
の排気中NH3 濃度を測定した結果、終始検出限度の
0.5ppm以下であり、十分な除害性能を有してい
た。
【0078】尚、本発明は、上記実施形態に限定される
ものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0079】例えば、本発明の排ガス処理方法および処
理装置は、前述の半導体プロセス等のみに適用されるも
のではない。電解イオン水によって無害化可能な有害ガ
スを発生するプロセスは、いかなるものであっても本発
明が適用できることは言うまでもない。また、本発明で
いう湿式スクラバーは、その名称に拘泥されるものでは
ない。湿式で排ガスを吸収、分解するものであれば、本
発明の範囲であり、名称が充填塔、吸収塔等その他であ
っても、本発明の範囲であることは言うまでもない。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プロセス
より排出される排ガス中に含まれる有害ガスを、電解水
生成器で製造される酸性水あるいはアルカリイオン水で
分解吸収させれば、有害ガスのほぼ全量を無害化するこ
とができ、有害ガスの排出量を著しく低減することがで
きると共に、安全性を確保して排ガス処理能力の向上を
図ることができる。また、従来の各種処理方法と比較し
て設備費もランニングコストも低減化し、排ガス処理の
コストダウンを図ることもできる。また、本発明では、
例えば、酸性ガスを処理したアルカリイオン水を電解し
てアルカリイオン水と酸性水に分離し、アルカリイオン
水を再度排ガス処理に使用し、循環させることができる
ので、殆どアルカリイオンを補充することなく連続操業
が可能となった。さらに半導体プロセスにおいては、本
発明の排ガス処理方法ではアルカリ金属を使用しないの
で、汚染がなくなり、従って排ガス処理装置の屋内設置
も可能となり、屋外設置の場合に問題となっていた配管
の詰りや腐食等の事故防止も容易になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス処理装置の構成例を示す概要図
である。
【図2】本発明の排ガス処理装置の別の構成例を示す概
要図である。
【図3】本発明の排ガス処理装置の他の構成例を示す概
要図である。
【図4】本発明の排ガス処理装置の他の構成例を示す概
要図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c…排ガス処理装置、2、2a、2
b…電解水生成器、3…酸性水湿式スクラバー、4…ア
ルカリイオン水湿式スクラバー、5…隔膜、6…陽極、
7…陰極、8…酸性水ポンプ、9…アルカリイオン水ポ
ンプ、10…電解制御装置、11…排ガス導入管、12
…原料水補給管、13…イオン補給タンク、14…混合
タンク、31、41…気液接触部、36、46…排気ブ
ロア、17、37、47…余剰排液排出管、32…酸性
水散水管、33…酸性水循環ポンプ、35…酸性排液戻
し管、36、46…排気ブロア、38、48…排液、4
2…アルカリイオン水散水管、43…アルカリイオン水
循環ポンプ、45…アルカリ性排液戻し管。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/72 B01D 53/34 120E 53/77 130 53/56 131 53/58 134B 53/68 134D 53/62 135A C02F 1/46 Fターム(参考) 4D002 AA08 AA12 AA13 AA14 AA18 AA22 AA26 AA27 AA28 AA40 BA02 BA05 BA08 CA01 CA07 DA35 EA02 EA14 GA03 GB06 GB20 4D020 AA08 AA09 AA10 BA23 BB03 BC03 CB25 CC01 CD10 DA01 DB05 4D061 DA05 DA10 DB07 DB08 DC04 DC13 DC14 DC15 DC18 DC30 EA03 EB12 FA16

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
    において、有害ガスを含有する排ガスを、電解水生成器
    で製造した電解水と、湿式スクラバーで気液接触・分解
    吸収させ、該スクラバーで生成する排液を、電解水生成
    器に戻して電解し、得られた電解水を再び湿式スクラバ
    ーに送って電解水を循環させることを特徴とする排ガス
    処理方法。
  2. 【請求項2】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
    において、可燃性ガスおよび/または塩基性ガスを含有
    する排ガスを、電解水生成器で製造した酸性電解水と、
    酸性水湿式スクラバーで気液接触・分解吸収させ、該ス
    クラバーで生成した排液を電解水生成器に送って電解
    し、得られた酸性電解水を再び酸性水湿式スクラバーに
    戻して循環させ、かつ生成した余剰アルカリイオン水を
    系外に排出することを特徴とする排ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
    において、酸性ガスおよび/または支燃性ガスを含有す
    る排ガスを、電解水生成器で製造したアルカリイオン水
    と、アルカリイオン水湿式スクラバーで気液接触・分解
    吸収させ、該スクラバーで生成する排液を電解水生成器
    に送って電解し、得られたアルカリイオン水を再びアル
    カリイオン水湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ生
    成した余剰酸性電解水を系外に排出することを特徴とす
    る排ガス処理方法。
  4. 【請求項4】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
    において、請求項2に記載の方法で得られた排液と、請
    求項3に記載の方法で得られた排液を混合タンクに送っ
    て混合し、これを再び電解水生成器で電解して酸性電解
    水とアルカリイオン水とし、それぞれ酸性水湿式スクラ
    バーまたはアルカリイオン水湿式スクラバーに戻して循
    環させることを特徴とする排ガス処理方法。
  5. 【請求項5】 有害ガスを無害化する排ガスの処理方法
    において、請求項2に記載の方法で得られた排液を、第
    1電解水生成器に戻して電解し、得られた酸性電解水と
    第2電解水生成器で得られた余剰酸性電解水を混合して
    酸性水湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した
    余剰排液を系外に排出すると共に、請求項3に記載の方
    法で得られた排液を、第2電解水生成器に戻して電解
    し、得られたアルカリイオン水と第1電解水生成器で得
    られた余剰アルカリイオン水を混合してアルカリイオン
    水湿式スクラバーに戻して循環させ、かつ生成した余剰
    排液を系外に排出することを特徴とする排ガス処理方
    法。
  6. 【請求項6】 前記酸性電解水で分解吸収される有害ガ
    スが、シラン、フォスフィン、ジボラン、TEOS、T
    MOP、TMOB、一酸化炭素、アンモニア、TDMA
    T、TDEAT、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メ
    チルアミン、エチルアミン、あるいはこれらの内2種以
    上が混入する可燃性ガスおよび/または塩基性ガスであ
    ることを特徴とする請求項2、請求項4、請求項5のい
    ずれか1項に記載した排ガス処理方法。
  7. 【請求項7】 前記アルカリイオン水で分解吸収される
    有害ガスが、塩化水素、フッ化水素、臭化水素、四塩化
    ケイ素、四フッ化ケイ素、四臭化ケイ素、三塩化ホウ
    素、塩素、フッ素、臭素、三フッ化窒素、三フッ化塩
    素、亜酸化窒素あるいはこれらの内2種以上が混入する
    酸性ガスおよび/または支燃性ガスであることを特徴と
    する請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載した
    排ガス処理方法。
  8. 【請求項8】 前記循環する酸性電解水が、陰イオンを
    含み、電解水生成器と酸性水湿式スクラバーの間を循環
    することを特徴とする請求項2、請求項4、請求項5の
    いずれか1項に記載した排ガス処理方法。
  9. 【請求項9】 前記循環するアルカリイオン水が、陽イ
    オンを含み、電解水生成器とアルカリイオン水湿式スク
    ラバーの間を循環することを特徴とする請求項3ないし
    請求項5のいずれか1項に記載した排ガス処理方法。
  10. 【請求項10】 有害ガスを無害化する排ガスの処理装
    置において、少なくとも原料水を電解して酸性電解水と
    アルカリイオン水を生成する電解水生成器ならびに酸性
    電解水を電解水生成器との間を循環させて有害ガスを分
    解吸収する酸性水湿式スクラバーおよび/またはアルカ
    リイオン水を電解水生成器との間を循環させて有害ガス
    を分解吸収するアルカリイオン水湿式スクラバーから成
    ることを特徴とする排ガス処理装置。
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