JP2000270768A - 低脂肪スプレッド - Google Patents

低脂肪スプレッド

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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 固体脂含量が5℃において18%以下、
10℃において14%以下、20℃においてが3%以上
である、低温での展延性が良好で、かつ低温及び常温で
も乳化安定性が良好な低脂肪スプレッドの提供。 【解決手段】 乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステル0.01〜0.4重量%、不飽和脂肪
酸モノグリセリド0.1〜2.0重量%、ソルビタン飽
和脂肪酸エステル0.1〜2重量%及び/又はポリグリ
セリン飽和脂肪酸エステル0.05〜1重量%を用いた
低脂肪スプレッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低脂肪スプレッド
に関する。本発明の低脂肪スプレッドは、低温での展延
性が良好で、かつ低温及び常温での乳化安定性が良好な
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年の食生活は、欧米型への変化が定着
し、動物性、植物性を問わず、油脂を摂取する割合が高
くなってきている。これらの栄養過多の状態は、現在の
運動不足の生活者増加と関連して、肥満や生活習慣病の
増加につながっている。これらを背景に、より低カロリ
ーの食品が望まれ、多くの食品について低脂肪化された
タイプのものが上市されており、高油分食品分野におい
ても低脂肪化された商品の開発が盛んである。スプレッ
ドにおいても、油分が25%の低カロリースプレッドが
上市されている。しかしながら、低カロリースプレッド
はスプレッド全体に占める水分の含量が油分に対して多
いため、製造工程中にW/O型の乳化系からO/W型の
乳化系へ転相しやすく、保存中にも油脂中に分散してい
る水分が凝集しやすく、その結果、オイルオフと呼ばれ
る、油分分離現象が見られるようになる。このように低
脂肪スプレッドには、製造工程中及び保存中における乳
化安定性が求められている。
【0003】そこで、低脂肪スプレッドの製造において
は、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルといっ
た乳化力の強い乳化剤とその他の乳化剤を組み合わせて
用いられている。例えば、乳化剤としてポリグリセリン
縮合リシノレイン酸エステル及び重合度7以上のポリグ
リセリン不飽和脂肪酸エステルを併用して低脂肪スプレ
ッドを製造する方法(特開昭58−198243号公
報)、乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノレイン酸
エステル、重合度7以上のポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル又はHLB10以上のシ
ョ糖脂肪酸エステルからなる群から選ばれた1種以上の
乳化剤を併用して流動性を有する低脂肪スプレッドを製
造する方法(特開昭59−130527号公報)、ポリ
グリセリン縮合リシノレイン酸エステルと脂肪酸モノグ
リセリド等で例示される飽和脂肪酸エステルを組み合わ
せて低脂肪スプレッドを製造する方法(特開昭58−1
70432号公報)が開示されている。このようにして
得られる低脂肪スプレッドは、乳化安定性を有するもの
の、低温での展延性は良好でない。また、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステルは、乳化力が強い一方
で、口溶けが悪いため、上述の低脂肪スプレッドを用い
た場合、スプレッドの口溶けの悪さが「もたつき」とし
て認識されるため好ましくない。
【0004】一方、サンドイッチは、通常、食パンの間
に、野菜、たまご、ハム等の具をはさんだものをいう
が、食パンの上に具をのせただけのオープンサンドイッ
チ、具をのせた食パンを巻いたロールサンドイッチ、ト
ーストした3枚のパンの間に具をはさむクラブサンドイ
ッチ等々、最近では多種多様のものが現れてきている。
このようなときには、食パンの上にスプレッドを塗布
し、さらに必要に応じてマヨネーズやマスタードを塗布
した食パンで、野菜、たまご、ハム等の具をはさむのが
普通であるが、サンドイッチ用のスプレッドは、サンド
イッチにスプレッドの良好な風味を付与するため、さら
にはマヨネーズやマスタードあるいは野菜、たまご、ハ
ム等の具の水分がパンに移行するのを防止するために塗
布されている。通常、サンドイッチは、低温において調
製されるため、サンドイッチ用のスプレッドは、トース
トに塗って食べることが中心となる通常の家庭用のスプ
レッドとは異なり、低温においても薄く均一に塗れると
いった良好な展延性が重要となる。商業的にサンドイッ
チを大量に生産する場合、大型の容器に充填されたスプ
レッドを冷蔵庫から出した直後に塗布しなくてはならな
いために、低温での展延性が特に求められている。 さ
らに、サンドイッチは、携帯用食品としての利用の多い
食品である。例えば、調理済のサンドイッチを消費者が
スーパー等で購入し、それを家庭や職場に持ち帰って食
することが多く、そのため室温で長い時間保持されるこ
ととなり、サンドイッチに塗布されたスプレッドは、常
温での乳化安定性の高さが要求される。通常のスプレッ
ドを塗布したパンを常温で長時間保持した場合、スプレ
ッドは融解し、スプレッドの乳化が壊れて解乳化の現象
が生じ、油分がパンにしみ込んでパンがしなしなとな
り、食感が大きく損なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、特にサン
ドイッチ用のスプレッドには、低脂肪であって、低温で
の展延性が良好で、かつ低温及び常温での乳化安定性が
求められているのが現状であるが、そのようなスプレッ
ドは未だ現れていない。そこで、本発明では、低温での
展延性が良好で、かつ低温及び常温での乳化安定性が良
好な低脂肪スプレッドを提供することを課題とする。本
発明において、スプレッドの展延性が良好であるとは、
ペネトロメーター(エレックス社製)を用いて、硬度を
測定した際に5秒間のコーンの進入度(mm)が、5℃
において9.0mm以下、15℃において14.0mm
以下を示すものをいう。なお、通常のスプレッドの硬度
は、5℃において約10mm、15℃において約15m
mである。本発明において、低温及び常温での乳化安定
性が良好とは、スプレッドを低温又は常温において20
時間放置した際に、乳化層(乳化が壊れずに残る層)が
70%以上を示すことをいう。本発明において低脂肪ス
プレッドとは、脂肪率が20〜60%のスプレッドをい
う。本発明においてスプレッドとは、日本農林規格(J
AS規格)に規定されるマーガリン類に属するものであ
り、食用油脂に水等を加えて、乳化した後、急冷し、練
り合わせて作られたW/O型の乳化物のことをいう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定温度における固
体脂含量(以下、SFCと略す)と用いる乳化剤の種類
とその配合量を一定とすることにより、低温での展延性
が良好で、かつ低温及び常温での乳化安定性が良好な低
脂肪スプレッドが得られることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の低脂肪スプレッドの製造
方法を以下に示す。本発明の低脂肪スプレッドは、食パ
ンやトーストしたパンに塗布して食してもよいが、低温
での展延性が良好であることと、低温及び常温における
乳化安定性が良好であるということから、サンドイッチ
用として特に有用である。油脂を40〜80℃に加温
し、乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノレイン酸エ
ステル、不飽和脂肪酸モノグリセリド、ソルビタン飽和
脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン飽和脂肪酸エ
ステルを添加溶解して油相を調製する。ここで、必要に
応じてβカロチン等の色素や油溶性ビタミンを添加して
もよい。次いで、約40℃の温湯に食塩、脱脂粉乳等の
乳製品を添加溶解して水相を調製する。油相に水相を撹
拌しながら一定速度で添加してW/O型の乳化物を調製
する。
【0008】この乳化物に必要に応じてバターフレーバ
ー、クリームフレーバー等の香料を添加し、50℃に維
持した乳化物をボテーターを用いて急速冷却し、ピンマ
シンを用いて混練する。本発明において、油脂としては
SFCが5℃において18%以下、10℃において14
%以下、20℃において3%以上である油脂を用いるこ
とが好ましく、例えば、大豆油、菜種油、パーム油、コ
ーン油、綿実油、パーム核油、ヤシ油等の植物性油脂又
は乳脂、豚脂、牛脂、魚油等の動物性油脂及びこれらの
混合物又はこれらの油脂の水素添加物、エステル交換物
等を用いて調製することができる。SFCが5℃におい
て18%以下、10℃において14%以下、20℃にお
いて3%以上である油脂の調製は、例えば、菜種白絞
油、パーム油、大豆硬化油(融点27〜40℃のもの)
をそれぞれ3:1:1の割合で混合することにより得ら
れる。なお、SFCとは、核磁気共鳴法により測定され
るスプレッド全体に対する固体脂含量(%)のことであ
り、SFCの値が高いほどスプレッドは硬くなる。従来
の家庭用のソフトタイプのスプレッドのSFCは、5℃
において約20%、10℃において約17%程度である
(固体脂含量: 油化学第33巻、第3号、p36(19
84))。
【0009】本発明において乳化剤としては、ポリグリ
セリン縮合リシノレイン酸エステル、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド、ソルビタン飽和脂肪酸エステル及び/又は
ポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを用いることが好ま
しく、その配合量は、スプレッドに対してポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステルを0.01〜0.4重量
%、不飽和脂肪酸モノグリセリドを0.1〜2重量%、
ソルビタン飽和脂肪酸エステルを0.1〜2重量%、ポ
リグリセリン飽和脂肪酸エステルを0.05〜1重量%
であることが好ましい。また、乳化剤のうちモノグリセ
リドには、不飽和脂肪酸が結合していることが好まし
く、不飽和脂肪酸としては、例えば、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、エルカ酸、アラキドン酸等を挙げ
ることができるが、不飽和脂肪酸が全結合脂肪酸中50
%以上のものが好ましく、特に70%以上のものを用い
ることが好ましい。ソルビタン飽和脂肪酸エステルとポ
リグリセリン飽和脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸と
しては、飽和型が好ましく、例えばラウリン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等を挙げることができ
る。
【0010】
【実施例】本発明を実施例により詳細に説明する。実施例1 以下に述べる配合で試作品1〜12を1kgずつ調製し
た。 試作品1:大豆硬化油13重量%(以下、%とする)、
パーム油5%、大豆白絞油30%の割合で配合し、原料
油脂を調製した(以下、試作品2〜12まで原料油脂と
いう。)この原料油脂を70℃に昇温後、乳化剤として
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル0.03
%、不飽和脂肪酸モノグリセリド1%及びソルビタンス
テアリン酸エステル0.5%、βカロチン0.001%
を添加し、油相を調製した。次いで、水48.467%
を40℃の温湯とし、食塩1%及び脱脂粉乳1%を添加
し、充分に攪拌、溶解し水相を調製した。油相中に水相
を一定速度で添加し、W/O型の乳化物を調製して、こ
れに香料0.002%を添加した。得られた乳化物を5
0℃に維持し、ボテーターを用いて急速冷却を行い、さ
らにピンマシンを用いて混練を行い、品温15℃にてカ
ップへ充填してスプレッドを調製した。 試作品2:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びソルビタンベヘン酸エステル0.5
%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを調製し
た。 試作品3:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びポリグリセリンステアリン酸エステ
ル0.5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッド
を調製した。 試作品4:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びポリグリセリンパルミチン酸エステ
ル0.5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッド
を調製した。 試作品5:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%、ソルビタンステアリン酸エステル0.
25%及びポリグリセリンステアリン酸エステル0.2
5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを調製
した。
【0011】試作品6:原料油脂に乳化剤としてポリグ
リセリン縮合リシノレイン酸エステル0.03%及び不
飽和脂肪酸モノグリセリド1%を添加し、試作品1と同
様にしてスプレッドを調製した。なお、水相の水の量は
48.967%とした。 試作品7:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びソルビタンオレイン酸エステル0.
5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを調製
した。 試作品8:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びポリグリセリンオレイン酸エステル
0.5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを
調製した。 試作品9:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮合
リシノレイン酸エステル0.03%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びショ糖ステアリン酸エステル0.5
%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを調製し
た。 試作品10:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮
合リシノレイン酸エステル0.03%、飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びソルビタンステアリン酸エステル
0.5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを
調製した。 試作品11:原料油脂に乳化剤として不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及びソルビタンステアリン酸エステル
0.5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを
調製した。なお、水相の水の量は、48.497%とし
た。 試作品12:原料油脂に乳化剤としてポリグリセリン縮
合リシノレイン酸エステル0.3%、不飽和脂肪酸モノ
グリセリド1%及ソルビタンステアリン酸エステル0.
5%を添加し、試作品1と同様にしてスプレッドを調製
した。なお、水相の水の量は48.197%とした。 試作品1〜12のスプレッドについて、5℃、10℃及
び20℃におけるSFCを測定した。結果を表1に示
す。
【0012】
【表1】
【0013】試験例 実施例1で調製した試作品1〜12について、次の評価
を行った。(1)乳化安定性、(2)展延性、(3)油
分移行性、(4)風味、(5)口どけ感について以下に
示す方法で評価及び測定を行った。 (1)乳化安定性;各スプレッド40gを50ccの試
験管に入れ、これを40℃の恒温槽に20時間放置し
た。20時間放置後、油脂と乳化層に分離したうちの、
乳化層の量を測定し、最初の全量に対する乳化層の割合
(%)を算出し、これを乳化安定性の評価の基準とし
た。この値が大きなほど、乳化が安定であることを示
す。 (2)展延性;スプレッドの展延性は、スプレッドの硬
度を測定することにより求めた。スプレッド200gを
カップに充填し、7℃で3週間保存し、組織を安定化さ
せた。その後、5℃と15℃の冷蔵庫にスプレッドを移
し、3日間保存した。保存後のスプレッドをペネトロメ
ーター(エレックス社製)を用い、5秒間のコーンの進
入度(mm)を測定した。この試験を3回繰り返し、平
均値を求めた。硬度の値が低いほど、スプレッドは展延
性が良好である。 (3)油分移行性;各スプレッド10gをろ紙(直径1
80mm、26−WA、ADVANTEC製)上に置
き、20℃にて20時間放置後、ろ紙にしみ出した量を
測定し、スプレッドのもとの重量に対する濾紙にしみ出
した量の割合(%)を算出し、これを油分移行性の評価
の基準とした。この値が小さいほど、油分移行が少ない
ことを示す。 (4)風味;各スプレッド3g(10℃)を食パンに塗
り、10名の専門パネラーに食してもらい、その風味に
ついて、5点;大変好ましい、4点;好ましい、3点:
どちらとも言えない、2点;好ましくない、1点;全く
好ましくない、の5点評価により評価し、その平均点で
示した。 (5)口どけ感;各スプレッド3g(10℃)を食パン
に塗り、10名の専門パネラーに食してもらい、口中に
おけるスプレッドの融解状態について、5点;大変好ま
しい、4点;好ましい、3点:どちらとも言えない、2
点;好ましくない、1点;全く好ましくない、の5点評
価により評価し、その平均点で示した。上記試作品の評
価結果を表2に示す。
【0014】
【表2】 乳化安定性 展延性 油分移行性 風味 口溶け (%) (硬度;mm) (%) 試作品 5℃ 15℃ 1 86 8.2 13.0 3.6 5.0 5.0 2 87 8.3 12.9 3.8 5.0 5.0 3 85 8.7 13.0 3.5 5.0 5.0 4 86 8.1 12.8 3.7 5.0 5.0 5 86 8.5 13.0 3.6 5.0 5.0 6 81 7.9 12.6 6.7 3.9 3.7 7 86 7.9 12.5 6.3 4.1 3.9 8 84 7.9 12.5 7.4 4.1 4.9 9 80 8.3 13.1 7.6 3.9 3.9 10 26 8.6 13.2 7.0 4.0 3.9 11 16 8.9 13.4 4.8 5.0 4.2 12 90 7.2 12.6 8.7 1.9 1.3
【0015】表2から明らかなように、試作品12のよ
うにポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを高配
合すると、製造中での乳化安定性は高まるが、風味、口
どけ感等の項目において評価が下がる。試作品1〜5
は、製造中での乳化安定性の項目については試作品12
に劣るものの、その他の項目では、全て評価品中で良好
な結果となっている。なお、実際の製造工程では、製造
中での乳化安定性は85%以上であれば、製造に関して
は全く問題とはならないレベルである。また、保存中の
油分移行性については、実際のスプレッドとの対応で
は、4%以下であることが重要である。試作品1〜5の
配合は、この数値を満たしている。このように、各種の
乳化剤を配合した試作品については、ソルビタン飽和脂
肪酸エステルとポリグリセリン飽和脂肪酸エステルが効
果的な作用を示すことがわかる。また、これらの乳化剤
を使用しても、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エス
テルと不飽和脂肪酸モノグリセリドを規定量配合しない
と、その効果を全く発揮しないことがわかる。このよう
に、指定した乳化剤の特定配合量での組み合わせによ
り、低温での展延性が良好でかつ低温及び常温での乳化
安定性が良好な低脂肪スプレッドの調製が可能となるこ
とがわかった。
【0016】実施例2(サンドイッチの調製) 薄切りパン2枚に実施例1で得られた試作品1のスプレ
ッドをパン1枚につき20gずつ均一に塗布した。薄切
りハム6g、レタス3g、タマゴ焼き7gを一方のパン
にのせ、その上からもう1枚のパンをのせ、具をサンド
してサンドイッチを調製した。このようにして得られた
サンドイッチを常温(20℃)で、15時間放置した。
20時間放置後でも、パンは、いわゆる”シナシナ”感
はなかった。
【0017】
【発明の効果】本発明の低脂肪スプレッドは、低温での
展延性が良好で、かつ低温及び常温での乳化安定性が良
好である。本発明の低脂肪スプレッドを用いて、サンド
イッチを調製した場合、低温においてもスプレッドの展
延性が良好であるために、パンに薄く塗布することがで
き、また、パンにサンドされる野菜、タマゴ、ハム等の
具からの水分のパンへの移行を抑制でき、さらに常温に
おける乳化安定性が良好であるため、常温で長時間放置
してもパンがしなしなにならないものである。また、本
発明の低脂肪スプレッドは、低脂肪であるため、近年の
健康指向に応えることができるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体脂含量が5℃において18%以下、
    10℃において14%以下、20℃において3%以上で
    ある低温での展延性が良好であり、かつ低温及び常温で
    も乳化安定性が良好であるという特性を有する低脂肪ス
    プレッド。
  2. 【請求項2】 乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノ
    レイン酸エステル、不飽和脂肪酸モノグリセリド、ソル
    ビタン飽和脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン飽
    和脂肪酸エステルを用いることを特徴とする請求項1記
    載の低脂肪スプレッド。
  3. 【請求項3】 スプレッドに対する乳化剤の配合量が、
    ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル0.01〜
    0.4重量%、不飽和脂肪酸モノグリセリド0.1〜
    2.0重量%、ソルビタン飽和脂肪酸エステル0.1〜
    2重量%及び/又はポリグリセリン飽和脂肪酸エステル
    0.05〜1重量%である請求項2記載の低脂肪スプレ
    ッド。
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