JP2000270610A - 刈取収穫機 - Google Patents

刈取収穫機

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JP2000270610A
JP2000270610A JP11082891A JP8289199A JP2000270610A JP 2000270610 A JP2000270610 A JP 2000270610A JP 11082891 A JP11082891 A JP 11082891A JP 8289199 A JP8289199 A JP 8289199A JP 2000270610 A JP2000270610 A JP 2000270610A
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Japan
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traveling
turning
travel
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JP11082891A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Takahara
高原  一浩
Seiichi Hanaki
誠一 花木
Chu Aida
宙 相田
Hiroshi Ikeda
博 池田
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未刈茎稈群の外周に対する機体位置を距
離情報によって的確に判断して旋回走行を的確に行うと
ともに、距離情報によって前進旋回走行での停止位置を
的確に判断して、後進旋回走行における走行作動を適正
に行えるようにする。 【解決手段】 未刈茎稈群の外周に沿う1つの作業行程
の終端位置に達するに伴って、前進旋回走行させ1つの
作業行程と交差する次の作業行程の手前個所に後進旋回
走行させるように走行装置(1R,1L)の作動を制御
する旋回制御手段(100)が設けられ、前進旋回走行
を停止した後に検出される未刈茎稈群の外周に対する走
行機体(9)の位置情報に基づいて、走行機体を適正個
所に位置させるべく後進旋回走行における制御情報を補
正して、その補正した制御情報に基づいて、後進旋回走
行における前記走行装置(1R,1L)の作動を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未刈茎稈群の外周
に沿う1つの作業行程の終端位置に達するに伴って、前
記未刈茎稈群に接近する側に向けて前進旋回走行させ、
次に、前記1つの作業行程と交差する次の作業行程の手
前個所に後進旋回走行させる作業行程切換用の旋回走行
を行わせるように、走行装置の作動を制御する旋回制御
手段が設けられた刈取収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記刈取収穫機の一例であるコンバイン
では、例えば特開昭62‐163117号公報に示され
るように、地磁気方位センサ等の方位検出手段により、
走行機体の方位を検出するとともに、走行駆動軸の回転
パルスを積算する走行距離センサにより走行機体の走行
距離を検出する構成として、上記方位検出手段の検出情
報、及び、前記走行距離センサの距離検出情報等に基づ
いて、未刈茎稈群に接近する側に向けて前進旋回走行さ
せ、次に、次の作業行程の手前個所に後進旋回走行させ
るように、予め設定された経路に沿って走行すべく旋回
制御する構成のものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、地
磁気方位センサや走行距離センサの検出情報に基づい
て、設定経路に沿って走行するように旋回制御する構成
であるから、未刈茎稈群に対する機体位置を的確に検出
することができ難く、その結果、未刈茎稈群に対する前
記作業行程切換え用の旋回走行を的確に行うことができ
ないという不具合があった。因みに、上記従来技術にお
いて未刈茎稈群に対する機体位置が的確に検出でき難い
原因としては、例えば走行装置と地面との間でスリップ
が発生した場合に、走行距離センサの検出値が実際の走
行距離に対して誤差が生じることが挙げられる。又、上
記従来技術では、隣接する次の行程へ移動するときの旋
回角度は、例えば矩形形状の未刈茎稈群では90度のよ
うに、未刈茎稈群の形状に基づいて予め設定しているの
で、実際に旋回走行させる箇所における未刈茎稈群の外
周形状が、例えば上記90度に対して鈍角や鋭角になる
ように、少し異形形状であるような場合には、設定角度
で旋回走行させると、走行機体が次の作業行程の手前箇
所に適切に位置していないおそれもあった。
【0004】そこで、上記したような不利を回避するた
めに、前記未刈茎稈群の外周までの離間距離を検出する
検出手段(例えば、超音波式センサ等)を走行機体の外
周部に備えさせて、その検出手段の検出情報に基づいて
未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置を検出するよ
うに構成して、前記前進旋回走行において、未刈茎稈群
の外周までの離間距離を検出しながら、未刈茎稈群の外
周に対する走行機体の位置が目標位置になると前進旋回
走行を停止するように旋回走行すべく走行装置の作動を
制御するとともに、走行機体が目標位置に位置している
ものとして前記後進走行行程の旋回走行を行うように制
御することが考えられる。
【0005】しかしながら、上記したような検出手段に
よる検出情報に基づいて目標位置に到達したことが検出
されてから走行機体の旋回走行を停止させる場合であっ
ても、機体を走行させながら距離検出作動を行う構成で
あるから、例えば、検出手段による距離検出処理に時間
がかかったり、精度よく距離検出が行えないおそれもあ
る。又、走行装置に対する駆動操作に応答遅れが生じる
等のおそれもある。その結果、適正な停止位置(目標位
置)から位置ずれした状態で走行機体が停止してしまう
ことがあり、そのような不適正な位置であるにも拘わら
ず、走行機体が目標位置に位置しているものとして前記
後進走行行程の旋回走行が行われると、その旋回走行が
適正に行えずに、次の作業行程の手前個所に適正に位置
させることができなくなるおそれがある。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、未刈茎稈群の外周に対する機体位
置を距離検出情報によって的確に判断して、前記作業行
程切換用の旋回走行を的確に行えるようにするととも
に、前記距離情報によって前進旋回走行での停止位置を
的確に判断して、後進旋回走行における走行作動を適正
に行えるようにする点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、前記未刈茎稈群の外周までの距離を検出し
て、その検出距離の情報に基づいて前記未刈茎稈群の外
周に対する走行機体の位置を検出する位置検出手段が設
けられ、前記旋回制御手段は、前記前進旋回走行におい
て、前記位置検出手段の検出情報に基づいて、前記未刈
茎稈群の外周に対する走行機体の位置が目標位置になる
とその前進旋回走行を停止するように、走行装置の作動
を制御するように構成され、且つ、その前進旋回走行を
停止した後に前記位置検出手段にて検出される前記未刈
茎稈群の外周に対する走行機体の位置検出情報に基づい
て、前記次の作業行程の手前個所に走行機体を適正に位
置させるべく前記後進旋回走行における制御情報を補正
して、その補正した制御情報に基づいて、前記後進旋回
走行における前記走行装置の作動を制御するように構成
されている。
【0008】つまり、前進走行行程において、位置検出
手段にて検出される未刈茎稈群の外周に対する走行機体
の位置の検出情報に基づいて、未刈茎稈群の外周に対す
る走行機体の位置が目標位置になると前進旋回走行を停
止するように走行装置の作動が制御されることになる
が、このとき、上記したような種々の要因により走行機
体の停止位置が目標位置からずれているおそれがある。
そこで、前進旋回走行が終了して走行を停止した後に、
位置検出手段にて未刈茎稈群の外周に対する走行機体の
位置を検出して、その検出情報に基づいて後進旋回走行
における制御情報を補正して、その補正した制御情報に
基づいて前記後進旋回走行における走行装置の作動を制
御するようにしているのである。
【0009】その結果、走行機体の停止位置が目標位置
からずれている場合であっても、そのときの実際の走行
機体の位置を再度、検出して、その検出結果により、後
進旋回走行における走行装置の作動に対する制御内容が
適正な状態に補正されて、その補正された制御情報によ
り、後進旋回走行における走行作動を適正に行い、走行
機体を、次の作業行程の手前個所に適正に位置させるこ
とが可能となる。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記旋回制御手段は、前記前進走行行程
が終了して走行を停止した後に前記位置検出手段にて検
出される前記走行機体の位置検出情報に基づいて、前記
制御情報として、前記後進旋回走行させるときの旋回方
向並びに走行移動量を変更設定して、前記旋回方向に前
記走行移動量だけ後進走行させるべく、前記後進旋回走
行における前記走行装置の作動を制御するように構成さ
れている。
【0011】つまり、前進走行行程が終了して走行を停
止した後に、位置検出手段にて検出された走行機体の位
置検出情報に基づいて、例えばその位置に対して適正な
旋回走行位置になるように、後進走行させるときの旋回
方向並びに走行移動量を変更設定することにより、後進
走行行程において、設定された前記旋回方向に向けて設
定された前記走行移動量だけ後進走行させることによっ
て、適切な位置に向けて旋回走行させることが可能にな
るのである。その結果、後進走行行程における走行作動
を適正に行い、次の作業行程の手前個所に適正に位置さ
せることが可能となる。
【0012】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記旋回制御手段は、前記後進旋回走行
において、走行機体を直進状態で設定距離だけ後進走行
させた後に、前記次の作業行程の手前個所に位置するよ
うに、所定方向に旋回させながら後進走行させるように
構成され、前記位置検出手段にて検出された前記走行機
体の位置検出情報に基づいて、前記制御情報として、直
進で後進走行させるときの前記設定距離を変更設定する
ように構成されている。
【0013】つまり、前記後進走行行程においては、走
行機体を直進状態で設定距離だけ後進走行させた後に、
次の作業行程の手前個所に位置するように、所定方向に
旋回させながら後進走行させることになるが、このと
き、位置検出手段にて検出された走行機体の位置検出情
報に基づいて、直進で後進走行させるときの前記設定距
離を変更するのである。そうすると、後進旋回走行を開
始するタイミングが変更されて、後進旋回走行が終了し
たとき、適正に、次の作業行程の手前個所に位置させる
ことができる。
【0014】請求項4に記載の特徴構成によれば、請求
項1〜3において、前記位置検出手段が、機体前後方向
に適宜間隔を隔てた複数個所において、夫々、前記未刈
茎稈群の外周までの距離を検出して、これら複数の位置
検出手段による検出距離の情報に基づいて、前記未刈茎
稈群の外周に対する走行機体の位置を検出するように構
成されている。
【0015】つまり、機体前後方向に適宜間隔を隔てた
複数個所の夫々における未刈茎稈群の外周までの距離の
情報に基づいて検出するので、例えば、1個所での検出
結果に基づいて位置検出する構成に比べて、未刈茎稈群
の外周に対する走行機体の姿勢の傾きを検出することで
き、未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置をより精
度よく検出することが可能となる。
【0016】請求項5に記載の特徴構成によれば、請求
項4において、前記旋回制御手段は、前記複数の位置検
出手段による検出距離の情報に基づいて、前記後進旋回
走行において走行機体を直進状態で後進走行させるとき
の走行移動量を求めるように構成されているので、例え
ば、走行移動量を検出する特別なセンサを設けて構成を
複雑化させることなく、位置検出手段による検出情報を
有効利用して、走行移動量を検出することができる。
【0017】請求項6に記載の特徴構成によれば、請求
項1〜5のいずれかにおいて、前記旋回制御手段は、前
記前進旋回走行において、前記位置検出手段にて検出さ
れる前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置が前
記目標位置に対して設定距離離れた位置まで近づくと、
その時から前記目標位置に達するまでに走行すべき目標
走行距離を求めて、その目標走行距離だけ走行した後
に、前記前進旋回走行を終了して走行を停止させるよう
に構成されている。
【0018】従って、前進旋回走行の途中での、位置検
出手段にて検出される前記未刈茎稈群の外周に対する走
行機体の位置情報から目標走行距離を求めてその距離だ
け走行させて前進旋回走行を停止することで目標位置に
停止させるようにしているのである。このようにする
と、予め走行すべき距離が設定されるから、極力、目標
位置からずれない状態で停止させることができる。
【0019】請求項7に記載の特徴構成によれば、請求
項1〜6において、前記距離検出手段は、検出対象物ま
での離間距離を計測する非接触式の計測手段と、前記計
測手段の距離検出方向を設定角度範囲に亘って上下方向
に走査させる走査手段と、前記距離検出方向の前記上下
走査位置を検出する上下位置検出手段とを備えて構成さ
れ、前記離間距離の計測結果をそのときの前記上下走査
位置に対応させた状態で逐次検出するように構成されて
いる。
【0020】つまり、計測手段がその距離検出方向を設
定角度範囲に亘って上下方向に走査され、その距離検出
方向における検出対象物までの離間距離が、そのときの
上下走査位置に対応させた状態で逐次検出されて、その
距離検出情報に基づいて、未刈茎稈群の外周に対する走
行機体の位置が判別されることになる。
【0021】上記したように距離検出方向を設定角度範
囲に亘って上下方向に走査させる構成としたから、例え
ば、その距離検出情報における極値的に変化する点の距
離情報を用いる等の構成を採用することで、距離検出方
向を機体に対して位置固定状態に設定する場合に比べ
て、未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置を、極力
誤差の少ない状態で判別することが可能となる。しか
も、この距離検出作動は、前進旋回走行を停止した後に
走行機体の走行に伴う振動等の発生しない状態で行われ
るので、そのような振動による悪影響がなく、未刈茎稈
群の外周に対する走行機体の位置をより精度よく行え
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る刈取収穫機の
一例としてのコンバインについて図面に基づいて説明す
る。図1に示すように、コンバインには、左右一対のク
ローラ走行装置1R,1L、脱穀装置2、操縦部4等を
備えた走行機体9の前部側に、走行に伴って圃場の植立
穀稈Tを刈り取る刈取部3が、刈取昇降用の油圧シリン
ダ23によって昇降自在な状態で設けられている。
【0023】刈取部3は、倒伏している穀稈を引き起こ
す引き起こし装置5、引き起こされた植立穀稈の株元を
切断する刈刃6、刈取穀稈を横倒れ姿勢に変更しながら
機体後部側の脱穀用のフィードチェーン8に向けて搬送
する搬送装置7等を備えている。上記引き起こし装置5
の下部後方側個所に、刈取部3の対地高さを検出する超
音波式の刈高センサS5が設けられ、搬送装置7の搬送
始端側箇所に、刈取穀稈の株元が接当するとオン作動
し、刈取穀稈の株元が接当しない状態ではオフ作動する
株元センサS0が設けられている。つまり、この株元セ
ンサS0の検出情報に基づいて刈取作業状態であるか否
かが判別される。
【0024】次に、図2に基づいてコンバインの動力伝
達系、及び、制御構成について説明する。エンジンEの
動力が油圧式の無段変速装置10に伝動され、この変速
装置10の変速後の出力が、ミッションケース11を介
してクローラ走行装置1R,1Lに伝達されている。ミ
ッションケース11には、上記変速装置10の変速後の
出力を前進又は後進状態に切り換えるための前後進切換
機構(図示しない)と、上記変速後の出力を左右クロー
ラ走行装置1L,1Rに各別に断続して伝えると共に各
クローラ走行装置1L,1Rを各別に制動作動させるた
めの左右一対の操向クラッチブレーキ17L,17Rと
が設けられている。
【0025】上記無段変速装置10は、変速操作用の電
動モータ13によって変速操作されるとともに、操縦部
4に設けた変速レバー12に連動連結され、且つ、この
変速レバー12による人為的な変速操作を電動モータ1
3による変速操作に優先させるようにするために、変速
レバー12と変速装置10との連係経路中に、電動モー
タ13が摩擦式の伝動機構14を介して連係されてい
る。又、前記刈取昇降シリンダ23に対する圧油の供給
を制御して刈取部3を昇降操作するための電磁弁25
と、前記左右の各操向クラッチブレーキ17L,17R
に対する圧油の供給を制御して各クラッチを入り切り及
び制動操作するための操向用の電磁弁19とが設けられ
ている。
【0026】又、エンジンEと脱穀装置2及び刈取部3
とがベルトテンション式の脱穀クラッチ33及び刈取ク
ラッチ34を介して夫々連動連結されている。そして、
脱穀クラッチ33及び刈取クラッチ34を夫々人為的に
入り切り操作する脱穀クラッチレバー32及び刈取クラ
ッチレバー31が操縦部4に設けられ、それらの入り操
作に伴ってオン作動する脱穀スイッチSW2及び刈取ス
イッチSW1が設けられている。エンジンEの回転数を
検出する回転数検出センサS1と、ミッションケース1
1の入力軸に伝動される変速装置10の出力回転数に比
例するパルスを計数して、走行距離や車速を検出するた
めのロータリーエンコーダS2とが設けられている。
尚、エンジンEの出力は、エンジン始動後、図示しない
アクセルレバー等によって上昇操作されて、作業用の回
転数にセットされる。前記エンジン回転数や車速等の検
出情報を用いて、刈取作業中においてエンジンEの無負
荷回転数との差によってエンジン負荷を検出するととも
に、機体操縦部4に備えられた上限車速設定器22によ
って設定される上限車速を越えない範囲で、エンジン負
荷が設定負荷に維持されるように車速(具体的には、変
速用電動モータ13の作動状態)を自動調節する車速制
御を実行する構成となっている。
【0027】又、前記刈取部3の引き起こし装置5の下
部側には、走行に伴って刈取部3に導入される植立穀稈
に接当して機体後方側に揺動する検出バーを備えて、そ
の検出バーの揺動状態に基づいて植立穀稈の機体横方向
での位置を検出する接触式の方向センサS4が設けられ
ている。尚、この方向センサS4の検出情報は、前記未
刈茎稈群Mの外周に沿って刈取走行するときに、走行機
体9を操向制御する際の制御情報として使用される。
【0028】図1、図2、図4に示すように、走行機体
9の前部側の既刈り側(機体右側)箇所に、機体前方に
位置する植立穀稈Tまでの距離Lを検出する一対の超音
波センサS3a1,S3a2が検出方向を機体前方に向
ける状態で左右方向に並んで設けられている。又、走行
機体9の未刈り側(機体左側)の横側部には、機体横側
方に位置する植立穀稈Tまでの距離Lを検出する一対の
超音波センサS3b,S3cが、検出方向を機体横側方
に向ける状態で機体前後方向に設定間隔を隔てて設けら
れている。前記各超音波センサS3a1,S3a2,S
3b,S3cは、夫々、機体外方側に向けて超音波を発
信する発信器と、検出対象物にて反射された超音波を受
信する受信器とを備えて、超音波を発信してから受信す
るまでの時間に基づいて、検出対象物(植立穀稈Tや地
面)までの距離を検出するように構成されている。尚、
機体前部に位置する超音波センサS3a1,S3a2及
び機体横側方の前部側に位置する超音波センサS3b
は、植立穀稈Tよりも上方に位置して、検出方向が機体
外方側で且つ斜め下方に向かう状態で超音波を発信して
距離を計測するように構成され、機体横側方の後部側に
位置する超音波センサS3cは機体横側部の低い位置に
設けられている。具体的には、機体前部に位置する超音
波センサS3a1,S3a2は機体の操縦筒45に備え
られ、機体横側方の前部側に位置する超音波センサS3
bは機体固定部から延設されたステー46に取り付け支
持されている。
【0029】前記機体横側方の前部側に位置する超音波
センサS3b(計測手段の一例)は、図9に示すよう
に、機体前後方向に沿う水平軸芯X周りで上下揺動自在
に支持されるとともに、走査手段としての走査機構47
によってその超音波発信方向(距離検出方向)を設定角
度範囲に亘って上下方向に走査されるように構成されて
いる。前記走査機構47は、駆動用アクチュエータであ
る電動モータ48と、この電動モータ48の回転動力を
減速させて前記超音波センサS3bを前記水平軸芯X周
りで上下揺動操作(走査)させるための減速ギア機構4
9等を備えて構成され、この走査機構47の操作によっ
て変化する前記超音波センサS3bの超音波発信方向
(距離検出方向)の上下揺動操作位置を検出するポテン
ショメータ式の角度検出センサS6(上下位置検出手段
の一例)が設けられている。
【0030】そして、超音波センサS3bは、後述する
ように、走査機構47により超音波発信方向を設定角度
範囲に亘って上下方向に振らせながら、検出対象物まで
の離間距離の検出情報をそのときの上下位置情報(上下
位置センサの検出値)に対応させた状態で逐次検出する
ように構成されている。
【0031】図2に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置16が設けられ、この制御装置16に、
株元センサS0、回転数検出センサS1、ロータリーエ
ンコーダS2、方向センサS4、刈高センサS5、各超
音波センサS3a1,S3a2,S3b,S3c、角度
検出センサS6、脱穀スイッチSW2及び刈取スイッチ
SW1、上限車速設定器22の各検出情報が入力されて
いる。一方、制御装置16からは、前記変速操作用の電
動モータ13、前記揺動操作用の電動モータ48、刈取
昇降用の電磁弁25及び操向用の電磁弁19に対する各
駆動信号が出力されている。
【0032】コンバインは、図3に示すように、矩形状
の未刈茎稈群Mに対して、いわゆる回り刈り形式で、未
刈茎稈群Mの外周の各辺M1〜M4に沿う各作業行程を
順次刈取走行し、各作業行程の終端位置に達すると、隣
接する次の作業行程に移動するように走行制御される。
つまり、前記制御装置16を利用して、未刈茎稈群Mの
外周に沿う1つの作業行程の終端位置に達するに伴っ
て、未刈茎稈群Mに接近する側に向けて前進旋回走行さ
せ、次に、前記1つの作業行程と交差する次の作業行程
の手前箇所に後進旋回走行させるように、前記クローラ
走行装置1の作動を制御する旋回制御手段100が構成
されている。そして、この旋回制御手段100は、前記
前進旋回走行を停止した後に、前記超音波センサS3
b,S3cにて検出される未刈茎稈群の外周に対する走
行機体の位置検出情報に基づいて、次の作業行程の手前
個所に走行機体を適正に位置させるべく前記後進旋回走
行における制御情報を補正して、その補正した制御情報
に基づいて、後進旋回走行における左右クローラ走行装
置1R,1Lの作動を制御するように構成されている。
【0033】前記制御装置16は、前記前進旋回走行を
実行するときに、図11に示すように、前記超音波セン
サS3bによる超音波発信方向を設定角度範囲(例え
ば、約30度)に亘って上下方向に走査させるように前
記走査機構47、具体的には、揺動操作用の電動モータ
48の作動を制御するとともに、超音波センサS3bに
より検出される検出対象物までの離間距離の計測情報を
そのときの上下位置情報(角度検出センサS6の検出
値)に対応させた状態で逐次取り込み、計測距離が上下
位置情報の変化に応じて極値的に変化する変化点、つま
り、計測距離が上下位置の変化に応じて順次長くなる状
態から順次短くなるように変化する変化点(又は、計測
距離が上下振れ角度の変化に応じて順次短くなる状態か
ら順次長くなるように変化する変化点)における計測距
離に基づいて、前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体
9の位置情報(具体的には、図4(ロ)に示すように未
刈茎稈群の外周辺に対する走行機体の位置)を判別する
ように構成され、その判別結果に基づいて、前記前進旋
回走行を停止すべくクローラ走行装置1R,1Lの作動
を制御する構成となっている。従って、制御装置16を
利用して前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置
を判別する位置判別手段101が構成されている。
【0034】又、制御装置16は、前記超音波センサS
3bによる超音波発信方向(距離検出方向)が下方側に
位置するほど速く、且つ、上方側に位置するほど遅くな
るように、前記超音波センサS3bの上下移動速度を変
更調節するとともに、上記距離検出作動に伴って、前記
未刈茎稈群の外周までの距離の検出値が小さくなるほど
下方側に位置するように、前記移動操作域を位置変更調
節するように構成されている。従って、制御装置16を
利用して、走査機構47の作動を制御する走査制御手段
102が構成されている。つまり、超音波発信方向(検
出方向)が下方側に位置する場合には、検出対象物まで
の離間距離は短くなり、下方側に位置すると離間距離は
長くなるので、上方側に位置するほど上下移動速度を遅
くさせることで、上下位置の検出値の変化に対する計測
距離データの変化を検出し易く、未刈茎稈の外周までの
距離を精度よく検出し易いものとなる。又、検出対象物
である未刈茎稈群の外周までの距離の検出値が小さくな
るほど移動操作域を下向きに位置変更させることによ
り、未刈茎稈群の外周に対する検出点(前記変化点)が
移動操作域の中央側よりの位置に存在することになり、
適正な検出タイミングで前記変化点を検出することがで
きるものとなる。
【0035】以下、この制御装置16による走行制御に
ついて、図7〜図10のフローチャートに従って具体的
に説明する。図7に示すように、未刈茎稈群Mの外周に
沿う1つの作業行程の始端位置から走行を開始すると、
前記方向センサS4の検出情報に基づいて走行機体9を
作業行程に沿って直進しながら刈取走行させるべく操向
用の電磁弁19を制御する操向制御と、前記刈高センサ
S5の検出情報に基づいて刈取部3の対地高さを適正高
さに維持するように刈取昇降用の電磁弁25を制御する
刈高制御と、上限車速を越えない範囲でエンジン負荷が
目標負荷に維持されるように車速を制御する車速制御と
を、株元センサS0がオフして作業行程の終端位置に達
したことが判別されるまで実行する。作業行程の終端位
置に達したことが判別されると、未刈茎稈群Mに対する
刈取作業が終了したか否かを判断して、作業終了でなけ
れば、隣接する次の作業行程に移動させるための旋回制
御を実行する。一方、作業終了であれば、走行を停止し
て制御を終える。
【0036】旋回制御では、図8、図9に示すように制
御が実行される。つまり、刈取部3を上昇させるととも
に、図4(イ)に示すように、先ず直進状態で旋回走行
開始位置まで前進走行させる。ここで、走行機体9が上
記旋回走行開始位置に達したことは、図6に示すよう
に、機体左前側の超音波センサS3bの距離検出信号b
が先に距離小から距離大に変化した後、さらに機体が前
進走行して、機体左後側の超音波センサS3cの距離検
出信号cが距離小から距離大に変化したことによって判
別する。
【0037】旋回走行開始位置に達すると、図4(ロ)
に示すように、左側のクローラ走行装置1Lをブレーキ
作動させて、機体前部側が未刈茎稈群Mに接近するよう
に走行機体9を左側に前進旋回走行させるとともに、そ
の旋回走行中において機体左側の前部側に位置する超音
波センサS3bの検出距離情報に基づいて、基本的に
は、走行機体9が未刈茎稈群Mに対して位置する角度
(例えば次の辺に対してなす角度θ)が設定角度(例え
ば45度)になる(目標位置になる)に伴って前進の左
旋回走行を停止させるようになっているが、具体的に
は、超音波センサS3bの検出距離情報に基づいて、検
出される前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置
が目標位置に対して一定範囲内に近づくと(目標位置と
の距離が設定値以下になると)、その時から前記目標位
置に達するまでに走行すべき目標走行距離を求めて、そ
の目標走行距離だけ走行した後に、前進旋回走行を終了
して走行を停止させ、左側のクローラ走行装置1Lのブ
レーキ作動を解除する。
【0038】図10のフローチャートに基づいて、前記
超音波センサS3bによる距離検出作動について説明す
る。超音波センサS3bによる超音波発信方向を設定角
度範囲に亘って上下方向に走査させるように揺動操作用
の電動モータ48の作動を制御するとともに、超音波セ
ンサS3bにより検出される検出対象物までの離間距離
の計測情報をそのときの上下位置情報(角度検出センサ
S6の検出値)に対応させた状態で逐次検出する。前記
設定角度範囲は、図12に示すように、走行機体9に対
する相対位置が予め設定されており、角度検出センサS
6の検出値(上下位置情報)に対応させて超音波センサ
S3bにより検出される計測情報を検出するのである。
そして、図11に示すように、上下位置が大側に変化す
るに伴って計測距離が順次長くなる状態から順次短くな
るように極値的に変化する変化点Qにおける距離を未刈
茎稈の外周までの距離情報として、その距離情報に基づ
いて走行機体9が未刈茎稈群Mに対して位置する角度
(例えば次の辺に対してなす角度θ)を判別する。
【0039】つまり、図11に示すように、超音波セン
サS3bによる超音波発信方向を例えば下から上方向に
振らせると、未刈茎稈の外周に達するまでに地面を検出
しながら、検出距離が徐々に大側に変化していく。未刈
茎稈が存在する個所に達すると、未刈茎稈の外周面に沿
って検出距離が逆に短くなり、未刈茎稈の上部側に達す
ると、再度、検出距離が大側に変化していくことになる
ので、上記変化点Qを未刈茎稈の外周までの距離として
求めることができるのである。このとき、前記超音波セ
ンサS3bによる超音波発信方向(検出方向)が下方側
に位置するほど速く且つ上方側に位置するほど遅くなる
ように、超音波センサS3bの上下移動速度を変更調節
するとともに、上記距離検出作動によって、未刈茎稈群
の外周までの距離の検出値が小さくなるに伴って下方側
に位置するように、移動操作域を位置変更調節すべく、
角度検出センサS6の検出情報に基づいて揺動操作用の
電動モータ48の作動を制御する(図12(ハ)参
照)。このように超音波の発信方向が上下方向に振れる
ことで、例えば、図12(ロ)に示すように、走行機体
9が左右に傾斜したような場合であっても、未刈茎稈ま
での距離を精度よく検出することができる。
【0040】次に、前記前進旋回走行を停止した後に、
走行機体が走行を停止した状態で、再度、超音波センサ
S3bによる上記したような未刈茎稈群の外周までの距
離検出作動を実行するとともに、機体左後側の超音波セ
ンサS3cによる未刈茎稈群の外周までの距離検出作動
も合わせて実行する。但し、この超音波センサS3cは
超音波発信方向は固定であり、超音波が反射してくるま
での時間で距離を検出するようになっている。そして、
このように検出された一対の距離情報(Lb,Lc)に
基づいて、走行機体9の姿勢を修正するための旋回方向
と旋回量(これらが後進旋回走行における補正情報に相
当する)を決定する。つまり、図13に示すように、走
行機体9の停止位置が未刈茎稈群の外周に対する走行機
体9の位置が予め設定された目標位置に近い許容範囲内
であるか、平面視で機体が左側に旋回し過ぎているか、
左旋回量が不足しているかについて判断して、許容範囲
内であれば(図13(イ)参照)、向きを修正すること
なくそのまま後行程の直進走行に移行する。走行機体9
が左側に旋回し過ぎている場合には(図13(ロ)参
照)、旋回方向として「左」に設定するとともに、その
位置ずれを修正するために必要な旋回量を設定する。走
行機体9が左旋回量が不足している場合には(図13
(ハ)参照)、旋回方向として「右」に設定するととも
に、その位置ずれを修正するために必要な旋回量を設定
する。
【0041】そして、上記したような決定した旋回方
向、旋回量にて機体位置を修正動作を実行する。つま
り、設定された旋回方向に設定された旋回量だけ後進し
ながら旋回走行させた後に走行を停止して機体の位置を
修正する。
【0042】次に、図4(ハ)に示すように、上記旋回
走行の停止位置から、直進状態で旋回走行開始位置まで
後進走行させる。ここで、走行機体9が旋回走行開始位
置に達したことは、図5に示すように、機体左前側の超
音波センサS3bの距離検出信号bが極小値を過ぎて増
加に転じたことによって判別される。このときも、上記
したような超音波センサS3bによる距離計測を逐次実
行し、上記距離検出作動によって検出される未刈茎稈群
の外周までの距離の検出値が小さくなるに伴って下方側
に位置するように(図12(ハ)参照)、移動操作域を
位置変更調節すべく、角度検出センサS6の検出情報に
基づいて揺動操作用の電動モータ48の作動を制御す
る。
【0043】旋回走行開始位置に達すると、図4
(ハ)、(ニ)に示すように、右側の操向クラッチブレ
ーキ17Rを切り操作して、走行機体9を後進左旋回走
行させる。そして、走行機体9が隣接する次の作業行程
の手前箇所に位置するに伴って、後進左旋回走行を停止
させる。ここで、走行機体9が次の作業行程の手前箇所
に位置したことは、機体前部側における左右一対の超音
波センサS3a1,S3a2のうち左側に位置する超音
波センサS3a1の距離検出信号aが距離大の状態か
ら、機体前方側の植立穀稈Tを検出する状態に変化した
ことによって判断される。次に、次の作業行程の手前箇
所から、機体前部側における左右一対の超音波センサS
3a1,S3a2のうち左側に位置する超音波センサS
3a1の距離検出信号aが機体前方側の植立穀稈Tを検
出する状態を維持し、他方側の超音波センサS3a2の
距離検出信号aが距離大を検出する状態を維持するよう
に操向用の電磁弁を制御しながら直進前進走行させて、
刈取部3を下降させた後に次の作業行程での刈取作業を
開始させる。刈取作業が開始されて株元センサS0がオ
ンするに伴って前記操向制御、刈高制御及び車速制御に
移行する。
【0044】この実施形態では、前記位置判別手段10
1にて判別される未刈茎稈群Mの外周に対する走行機体
9の位置として、具体的には、前進左旋回走行の停止位
置(図4(ロ))を用いている。従って、機体横前部側
の超音波センサS3bにより計測手段が構成され、前記
走査機構47と走査制御手段102とにより走査手段I
Sが構成され、超音波センサS3b、走査手段IS及び
角度検出センサS6の夫々により、距離検出手段が構成
されることになる。そして、この距離検出手段と位置判
別手段101とにより、未刈茎稈群の外周までの距離を
検出して、その検出距離の情報に基づいて前記未刈茎稈
群の外周に対する走行機体の位置を検出する位置検出手
段が構成される。
【0045】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、前記前進旋回走行が終了して
走行を停止した後に前記位置検出手段にて検出される前
記走行機体の位置検出情報に基づいて、補正する制御情
報として、前記後進旋回走行させるときの旋回方向並び
に走行移動量を変更設定して、前記旋回方向に前記走行
移動量だけ後進走行させて、走行機体の位置の修正する
べく、前記後進走行行程における前記走行装置の作動を
制御するように構成したが、このような構成に代えて、
補正する制御情報としては、次のような内容でもよい。
【0046】前記後進旋回走行において、走行機体を直
進状態で設定距離だけ後進走行させた後に、次の作業行
程の手前個所に位置するように、所定方向に旋回させな
がら後進走行させるように構成され、前記前進旋回走行
が終了して走行を停止した後に前記位置検出手段にて検
出される前記走行機体の位置検出情報に基づいて、直進
にて後進走行させるときの前記設定距離を変更設定する
ように構成してもよい。具体的に説明すると、図14、
図15に示すように、前記前進旋回走行を停止した後
に、走行機体が走行を停止した状態で、再度、超音波セ
ンサS3bによる上記したような未刈茎稈群の外周まで
の距離検出作動を実行するとともに、機体左後側の超音
波センサS3cによる未刈茎稈群の外周までの距離検出
作動も合わせて実行する。但し、この超音波センサS3
cは超音波発信方向は固定であり、超音波が反射してく
るまでの時間で距離を検出するようになっている。そし
て、このように検出された一対の距離情報(Lb,L
c)に基づいて、直進にて後進走行させるときの前記設
定距離(後退量)を変更設定して、その設定距離だけ直
進で後進させた後に、左旋回走行させるのである。
【0047】例えば、図17(イ)に示すように、前進
旋回走行を終了して停止したときに走行機体9が左旋回
量が不足している場合(前記角度θが大である場合)に
は、前記設定距離(後退量)を小に設定してその設定量
だけ直進で後進させた後に、上記実施形態と同様に次の
作業行程の手前個所に向けて左旋回走行させる(図17
(ロ)、(ハ))ことになり、又、図18(イ)に示す
ように、前進旋回走行を終了して停止したときに走行機
体9が左側に旋回し過ぎている場合には(前記角度θが
小である場合)には、前記設定距離(後退量)を大に設
定してその設定量だけ直進で後進させた後に、上記実施
形態と同様に次の作業行程の手前個所に向けて左旋回走
行させる(図18(ロ)、(ハ)ことになる。
【0048】このようにすると、後進旋回走行が終了し
たときに、極力、次の作業行程の手前個所に近い位置に
走行機体の位置を合わせることができる。
【0049】尚、この構成において、走行機体の前後方
向に間隔をあけて設けられた前記各超音波センサS3
b,S3cの検出情報を用いて、前記直進後進走行にお
ける実際の機体の走行移動量(後退量)を計測するよう
に構成されている。図16を参照しながら、例えば、走
行機体が図16の(a)に示す位置から(b)に示す位
置まで移動したときの距離検出方法について説明する
と、前記各センサを結ぶ仮想線と、未刈茎稈群の外周に
沿う仮想線とが交差する仮想点Gを想定し、(a)に示
す位置における超音波センサS3bの検出値Lb1と、
超音波センサS3cの検出値Lc1と、それらの各セン
サの離間距離Dとから、下記〔数1〕より、仮想点Gと
超音波センサS3cまでの距離Q1が求められる。
【0050】
【数1】Q1=(Lc1・D)/(Lc1−Lb1)
【0051】同様にして、(b)に示す位置における超
音波センサS3bの検出値Lb2と、超音波センサS3
cの検出値Lc2と、それらの各センサの離間距離Dと
から、下記〔数2〕より、仮想点Gと超音波センサS3
cまでの距離Q2が求められる。
【0052】
【数2】Q2=(Lc2・D)/(Lc2−Lb2)
【0053】その結果、その間での走行機体の走行移動
量は、(Q2−Q1)にて求められることになる。つま
り、このような演算を逐次繰り返すことで、前記各超音
波センサS3b,S3cの検出情報を用いて走行機体の
走行移動量を計測することができる。
【0054】このような方法に代えて、走行装置の駆動
軸の回転数に基づいて走行移動量を求める等、各種の形
態で実施することも可能である。
【0055】上記したように、後進旋回走行における直
進での後進走行にて、実際の移動量を検出するようにす
るものに代えて、例えば、後進する時間を設定時間に限
定しておいて、そのときの車速を変更させて移動量を変
更させる構成としてもよい。
【0056】(2)上記実施形態では、前記距離検出手
段として、計測手段(超音波センサS3b)の計測距離
が上下位置情報の変化に応じて極値的に変化する変化点
の情報に基づいて未刈茎稈群の外周に対する走行機体の
位置を判別するようにしたが、このような構成に代え
て、例えば、上下位置情報の変化に応じて変化する計測
手段(超音波センサS3b)の計測距離の平均値に基づ
いて未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置を判別す
る構成としてもよく、この場合、全ての計測距離の情報
を用いて平均値を求めてもよく、あるいは、それらの情
報のうち、特異的に突出する情報(例えば、茎稈や圃場
以外の畦や圃場外の物までの検出情報等)を除外した後
の情報の平均値を求める等、各種の形態で実施してもよ
い。
【0057】(3)上記実施形態では、前記距離検出手
段として、計測手段(超音波センサS3b)と、走査手
段と、上下位置検出手段とで構成する場合を例示した
が、このような構成に代えて、前記計測手段を予め定め
た設定速度で上下方向に振らせながら、経過時間を上下
位置の情報として代用することで、時間の経過に伴う計
測手段(超音波センサS3b)の計測結果に基づいて前
記位置判別処理を実行するようにしてもよい。
【0058】(4)上記実施形態では、機体左前側の超
音波センサS3bに対してのみ、走査手段が設けられる
ようにしたが、その他のセンサに対しても、走査手段を
備えて上下方向に振動させて、上下位置情報と計測情報
とを対応つけて計測する構成としてもよい。例えば、図
19に示すように、機体左後側の超音波センサS3c
を、上記機体左前側の超音波センサS3bと同様に、植
立穀稈よりも上方に位置させる構成としてもよい。又、
走査手段にて上下方向に走査自在に設けてもよく、位置
固定で設けてもよい。
【0059】(5)上記実施形態では、前記旋回制御手
段100が、前記位置判別手段101の判別情報に基づ
いて走行装置の作動を制御するときに、走行機体9の位
置として、前進左旋回走行の停止位置(図4(ロ))を
用いたが、これ以外の機体位置を判別する構成としても
よい。
【0060】(6)上記実施形態では、未刈茎稈群Mの
外周までの距離を検出する距離検出手段として、走行機
体9に、超音波式の距離検出手段を設けたが、これ以外
に、例えば、検出光を植立茎稈Tに対して投受光する光
式の距離検出手段を用いてもよい。
【0061】(7)上記実施形態では、各走行装置1
L,1Rを各別に制動作動させるための左右一対の操向
クラッチブレーキを設ける構成としたが、このような構
成に限らず、左右一対の油圧式無段変速装置を備えて左
右各別に無段変速可能な構成としたり、遊星ギア式の変
速機構とする等、各種の駆動形態で実施してもよい。
【0062】(8)上記実施形態では、刈取収穫機をコ
ンバインにて構成したが、コンバイン以外に、例えば、
イグサ用の刈取収穫機等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図
【図2】コンバインの制御構成のブロック図
【図3】コンバインによる刈取走行の経路を示す平面図
【図4】旋回走行を示す平面図
【図5】走行停止状態での距離計測動作を示す平面図
【図6】距離検出信号の時間変化を示すタイムチャート
【図7】制御作動を示すフローチャート
【図8】制御作動を示すフローチャート
【図9】制御作動を示すフローチャート
【図10】制御作動を示すフローチャート
【図11】距離計測情報を示す図
【図12】距離計測状態を示す背面図
【図13】機体修正動作を示す図
【図14】別実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図15】別実施形態の制御作動を示すフローチャート
【図16】走行移動量の計測動作を示す説明図
【図17】別実施形態の後進旋回走行を示す図
【図18】別実施形態の後進旋回走行を示す図
【図19】別実施形態のコンバインの側面図
【符号の説明】
1L,1R 走行装置 9 走行機体 100 旋回制御手段 101 位置判別手段 IS 振動操作手段 S3b 計測手段 S6 上下位置検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相田 宙 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 池田 博 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B043 AA04 AB06 AB15 AB19 BA02 BA05 BB14 EA03 EA04 EA14 EB01 EB02 EB04 EB07 EB08 EB09 EB13 EB17 EB27 EC02 EC12 EC16 EC18 EC19 ED12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未刈茎稈群の外周に沿う1つの作業行程
    の終端位置に達するに伴って、前記未刈茎稈群に接近す
    る側に向けて前進旋回走行させ、次に、前記1つの作業
    行程と交差する次の作業行程の手前個所に後進旋回走行
    させる作業行程切換用の旋回走行を行わせるように、走
    行装置の作動を制御する旋回制御手段が設けられた刈取
    収穫機であって、 前記未刈茎稈群の外周までの距離を検出して、その検出
    距離の情報に基づいて前記未刈茎稈群の外周に対する走
    行機体の位置を検出する位置検出手段が設けられ、 前記旋回制御手段は、 前記前進旋回走行において、前記位置検出手段の検出情
    報に基づいて、前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体
    の位置が目標位置になるとその前進旋回走行を停止する
    ように、走行装置の作動を制御するように構成され、 且つ、その前進旋回走行を停止した後に前記位置検出手
    段にて検出される前記未刈茎稈群の外周に対する走行機
    体の位置検出情報に基づいて、前記次の作業行程の手前
    個所に走行機体を適正に位置させるべく前記後進旋回走
    行における制御情報を補正して、その補正した制御情報
    に基づいて、前記後進旋回走行における前記走行装置の
    作動を制御するように構成されている刈取収穫機。
  2. 【請求項2】 前記旋回制御手段は、 前記前進旋回走行が終了して走行を停止した後に前記位
    置検出手段にて検出される前記走行機体の位置検出情報
    に基づいて、前記制御情報として、前記後進旋回走行さ
    せるときの旋回方向並びに走行移動量を変更設定して、
    前記旋回方向に前記走行移動量だけ後進走行させるべ
    く、前記後進旋回走行における前記走行装置の作動を制
    御するように構成されている請求項1記載の刈取収穫
    機。
  3. 【請求項3】 前記旋回制御手段は、 前記後進旋回走行において、走行機体を直進状態で設定
    距離だけ後進走行させた後に、前記次の作業行程の手前
    個所に位置するように、所定方向に旋回させながら後進
    走行させるように構成され、 前記位置検出手段にて検出された前記走行機体の位置検
    出情報に基づいて、前記制御情報として、直進にて後進
    走行させるときの前記設定距離を変更設定するように構
    成されている請求項1記載の刈取収穫機。
  4. 【請求項4】 前記位置検出手段が、機体前後方向に適
    宜間隔を隔てた複数個所において、夫々、前記未刈茎稈
    群の外周までの距離を検出して、これら複数の位置検出
    手段による検出距離の情報に基づいて、前記未刈茎稈群
    の外周に対する走行機体の位置を検出するように構成さ
    れている請求項1〜3のいずれか1項に記載の刈取収穫
    機。
  5. 【請求項5】 前記旋回制御手段は、 前記複数の位置検出手段による検出距離の情報に基づい
    て、前記後進旋回走行において走行機体を直進状態で後
    進走行させるときの走行移動量を求めるように構成され
    ている請求項4記載の刈取収穫機。
  6. 【請求項6】 前記旋回制御手段は、 前記前進旋回走行において、前記位置検出手段にて検出
    される前記未刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置が
    前記目標位置に対して設定距離離れた位置まで近づく
    と、その時から前記目標位置に達するまでに走行すべき
    目標走行距離を求めて、その目標走行距離だけ走行した
    後に、前記前進旋回走行を終了して走行を停止させるよ
    うに構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の刈取収穫機。
  7. 【請求項7】 前記位置検出手段は、 前記未刈茎稈群の外周までの距離を検出する距離検出手
    段と、その距離検出手段の検出情報に基づいて、前記未
    刈茎稈群の外周に対する走行機体の位置を判別する位置
    判別手段とを備えて構成され、 前記距離検出手段は、 検出対象物までの離間距離を計測する非接触式の計測手
    段と、前記計測手段の距離検出方向を設定角度範囲に亘
    って上下方向に走査させる走査手段と、前記距離検出方
    向の前記上下走査位置を検出する上下位置検出手段とを
    備えて構成され、 前記離間距離の計測結果をそのときの前記上下走査位置
    に対応させた状態で逐次検出するように構成されている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の刈取収穫機。
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