JP2000270269A - 赤外線撮像装置 - Google Patents

赤外線撮像装置

Info

Publication number
JP2000270269A
JP2000270269A JP11074805A JP7480599A JP2000270269A JP 2000270269 A JP2000270269 A JP 2000270269A JP 11074805 A JP11074805 A JP 11074805A JP 7480599 A JP7480599 A JP 7480599A JP 2000270269 A JP2000270269 A JP 2000270269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
value
register
infrared
elements
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11074805A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4475696B2 (ja
Inventor
Yuichi Matsuda
裕一 松田
Shinji Miyazaki
伸司 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP07480599A priority Critical patent/JP4475696B2/ja
Publication of JP2000270269A publication Critical patent/JP2000270269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4475696B2 publication Critical patent/JP4475696B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線探知器の欠陥に対する補正を適宜行う
ことができるようにする。 【解決手段】 赤外線集光手段2の基準熱源5,6から
発せられた赤外線は、検知素子1a上に照射する。する
と、各検知素子1aの検知信号が欠陥素子検出手段3に
送られ、欠陥素子の判別が行われる。次に、欠陥素子情
報更新手段4によって、欠陥素子の検知信号が使用され
ないように記憶手段1bの内容が更新される。一方、外
部から入射した赤外線は、赤外線検知器1の検知素子1
a上に走査される。検知素子1aで検知された信号は、
取捨選択手段1cに送られる。すると、取捨選択手段1
cが記憶手段1bの内容を参照することで、欠陥素子を
認識し、正常な検知素子からの信号のみをTDI回路へ
送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤外線撮像装置に関
し、特にTDI(Time Delay and Integration)型の赤外
線撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線撮像装置は目標から放射される赤
外線を赤外線センサで受光させ光−電変換し、その電気
信号をA/D(アナログ/ディジタル)変換、信号処理
し映像表示するものである。
【0003】赤外線撮像は目標から輻射される赤外線を
直接検出することから昼夜を問わず目標を認識でき、ま
たレーダ等と異なりパッシブに目標を捕捉することがで
きる。また赤外線強度は目標温度に依存することから、
その温度を非接触で検出することが可能である。このよ
うな特徴を生かし赤外線撮像装置は、監視カメラ、暗視
装置、サーモグラフィ、リモートセンシング、車両−航
空機搭載の先方監視装置等として広い分野で使用されて
いる。
【0004】赤外線撮像装置はその検出波長域から3〜
5μm帯と8〜10μm帯に区分して用いられ、3〜5
μm帯センサとしてはPtSi、InSn、HgCdT
e等の物質がセンサ材料として用いられ、また8〜10
μm帯としてはHgCdTeが主に使用されている。特
にHgCdTeは組成比を変えることで広い波長範囲に
おいて高感度を実現できるセンサ材料として注目されて
いる。
【0005】赤外線センサはその素子構成から単素子セ
ンサ、一次元センサ及び二次元センサに分類される。一
次元センサは垂直方向に素子をアレイ状に複数個並べた
もので、走査は水平方向のみでよい。現在では水平方向
にも4列、8列など複数素子を冗長的に持たせることに
よりTDI等の処理を行い、画質向上を図った使用方法
が主流となっている。
【0006】一般的にセンサは各素子間で感度バラツキ
を持っており、均一な画像を得るためには感度補正を必
要とする。また信号出力が少ないとか雑音が大きいなど
の理由でモニタ画面に映し出した際、感度補正をかけて
も均一にならない素子が存在する場合、隣接している正
常な素子と置き換えるなどの処置を施す必要がある。
【0007】目標からの赤外線は走査光学系で集光、走
査され、赤外線センサ(検知器)に入射される。赤外線
センサ出力はアンプ、A/D変換、マルチプレクス、信
号処理などが施された後、D/A変換されモニタに出力
される。
【0008】信号処理にはTDI、基準熱源制御、感度
補正、走査変換などがある。TDIは赤外線検知器の赤
外線入射タイミングのずれを遅延要素によって補正し、
同一地点からの検知器出力信号をTDI段数回積算する
ものであり、感度を向上させることができる。TDI処
理時、欠陥素子も含めてTDIを行うと効果がないの
で、欠陥素子を除いて処理することが必要となる。従来
技術ではTDI回路上に、予め測定、判定された欠陥素
子アドレスが書き込まれたROMを持ち、欠陥素子を使
用しないように対処していた。
【0009】図71は、従来のTDI赤外線撮像装置を
示す図である。目標からの赤外線は、走査光学部の光学
系311に入射する。光学系311を通過した赤外線
は、走査系312によって、走査される。走査系312
によって走査された赤外線は、光学系315によって赤
外線検知器316上に像を結ぶ、また、走査系312の
両脇には2つの基準熱源313,314が設けられてい
る。一方の基準熱源313は比較的高い温度に保たれ、
他方の基準熱源314は常温に保たれる。基準熱源31
3,314が発した赤外線は、無効走査期間(外部から
の赤外線を赤外線検知器上に集光させていない期間)
に、赤外線検知器316に照射する。
【0010】赤外線検知器316は、複数の列(この例
では4列)に並べられた多数の検知素子を有しており、
その検知素子が入射した赤外線を電荷に変える。そし
て、発生した電荷に応じた信号が、アンプ321〜32
4に送られる。アンプ321〜324は、検知素子の列
毎に設けられており、各列の検知素子から出力された信
号を増幅し、A/D変換器331〜334に渡す。A/
D変換器331〜334は、入力されたアナログ信号を
ディジタル信号に変換し、TDI回路340に送る。
【0011】TDI回路340では、同一画像が走査さ
れることで同じ像を検知した検知素子の値の平均値を出
し、基準熱源制御部351と感度補正回路353とに送
る。基準熱源制御部351は、撮像シーンが変化しても
常に撮像シーンの温度範囲と基準熱源による感度補正範
囲が一致するように、フレーム毎に基準熱源313の温
度と基準熱源314の温度とを制御する。
【0012】また、走査系からは、有効走査期間と無効
走査期間との切り替えタイミングを示すトリガ信号が出
力されている。そのトリガ信号は、シーケンスコントロ
ーラ352に入力される。シーケンスコントローラ35
2は、入力されたトリガ信号に応じて、感度補正回路3
53への動作指令を出力する。
【0013】感度補正回路353は、TDI回路340
から送られる画像データの感度補正を行う。すなわち、
基準熱源制御部351で算出された基準熱源313(高
温用)平均値、基準熱源314(常温用)平均値からリ
アルタイムに素子別感度補正係数、オフセット補正係数
を算出し、各検知素子出力に対して感度補正をかけるこ
とにより素子間のばらつきをなくす。感度補正後の画像
データは、走査変換器354に送られる。走査変換器3
54は、入力された画像データの映像信号出力順序をN
TSC(National Television System Committee)やVG
A(Video Graphics Array)等標準映像信号の入力順序に
変換する。その後、D/A変換器355でアナログ信号
に変換され、モニタに映し出される。
【0014】図72は、従来のTDI回路の内部構成を
示す図である。TDI回路340には、欠陥素子置き換
え情報保持部341が設けられている。欠陥素子置き換
え情報保持部341はROM(Read Only Memory)であ
り、赤外線検知機内の欠陥素子アドレス等の情報が設定
されている。また、A/D変換器331〜334から送
られてきた信号は、セレクタ342で受け取られる。セ
レクタ342は、欠陥素子置き換え情報保持部341の
内容を参照し、欠陥素子からの信号を、隣接する別の素
子の信号に置き換える。それらの信号は、加算器343
に送られる。加算器343では、入力された各列の信号
を加算し、除算器344に送る。除算器344は、入力
された信号を列の数(図の例では4)で除算し、基準熱
源制御部351や感度補正回路353へ出力する。
【0015】このような赤外線撮像装置によれば、赤外
線検知器内の検知素子の一部に欠陥素子が含まれていて
も、その欠陥素子の情報を予め欠陥素子置き換え情報保
持部341に設定しておくことで、欠陥素子からの信号
を取り除くことができる。その結果、生成された画像に
欠陥素子の影響がでず、モニタ上にきれいな画像を表示
することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術で
は、TDI時の欠陥素子選択処理に関して以下のような
問題点があった。
【0017】従来技術では前述の通り、TDI回路にて
予め測定された欠陥素子アドレスが書き込まれたROM
を持ち、欠陥素子を使用しないように対処していた。そ
のため、予めわかっている欠陥素子に対しては有効であ
るが、運用中に検知素子が損傷した場合には対応するこ
とができなかった。例えば、レーザ照射などによって損
傷素子が発生した場合など、TDI回路上に実装された
ROMの欠陥素子情報と現在の素子の状態(検知素子特
性)が食い違うことがあり、TDI効果が十分に発揮さ
れない状態での運用となっていた。
【0018】そうした場合従来技術では、装置の電源を
切り、予め測定された欠陥素子アドレスが書き込まれた
ROMを取り外し、欠陥素子置き換えアドレスが入って
ないROM(スルーROM)を実装してから赤外線検知
器出力データを全素子分取得し、欠陥素子情報を作成し
ROMに書き込んでから再度装置に実装することで対応
していた。このような対応には、手間と時間がかかり、
即時性に欠けるという問題点がある。
【0019】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、赤外線探知器の欠陥に対する補正を適宜行う
ことができる赤外線撮像装置を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、TDI型の赤外線検知器を用いた赤外線
撮像装置において、前記赤外線検知器内に複数の列を成
すように並べられており、赤外線の強度を検知する検知
素子と、欠陥のある検知素子に関する情報を保持する、
書き替え可能な記憶手段と、前記記憶手段内の情報にお
いて欠陥ありと示された検知素子の出力信号を除外し
て、各検知素子からの検知信号を出力する取捨選択手段
と、赤外線を前記検知素子に集光する赤外線集光手段
と、前記検知素子が前記赤外線集光手段からの赤外線を
見込んだ際の検知素子出力を解析し、欠陥素子を検出す
る欠陥素子検出手段と、前記欠陥素子検出手段にて検出
された欠陥素子の出力信号を使用しないように、前記記
憶手段の内容を書き換える欠陥素子情報更新手段と、を
有することを特徴とする赤外線撮像装置が提供される。
【0021】このような赤外線撮像装置によれば、赤外
線集光手段により、検知素子に対して一定量の赤外線が
照射される。すると、欠陥素子検出手段により、検知素
子が赤外線集光手段からの赤外線を見込んだ際の検知素
子出力が解析され、欠陥素子が検出される。そして、欠
陥素子情報更新手段により、欠陥素子検出手段が検出し
た欠陥素子の出力信号が使用されないように、記憶手段
の内容が書き換えられる。その後、取捨選択手段によ
り、検知素子が検知した信号の中で欠陥ありとされた検
知素子以外の各検知素子の検知信号が出力される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の原理構成図であ
る。本発明の赤外線撮像装置は、TDI型の赤外線検知
器1を用いている。TDI型の赤外線検知器1では、多
数の検知素子1aが複数の列に並べられている。図の例
では4列に並べられている。検知素子1aは、赤外線の
強度を検知し、電気信号に変換する機能を有する。ま
た、赤外線検知器1a内には記憶手段1bが設けられて
いる。この記憶手段1bは、書き換え可能であり、各検
知素子1aの良不良に関する情報を保持する。取捨選択
手段1cは、記憶手段1b内の情報に基づいて、検知素
子1a毎の信号を取捨選択して出力する。
【0023】赤外線集光手段2は、外部から入射した赤
外線を赤外線検知器1へ走査するとともに、一定量の赤
外線を検知素子に向かって照射する機能を有する。その
ために、光学系2a,2c及び走査系2bを有する。光
学系2aは、外部からの赤外線を走査系2bに送る。
【0024】また、赤外線集光手段2の両側に基準熱源
5,6が設けられている。基準熱源5は、撮像対象物の
置かれた環境より高温の一定の温度を保っている。基準
熱源6は、撮像対象物の置かれた環境と同程度の温度を
保っている。そして、赤外線集光手段2の走査系2b
は、外部からの赤外線や基準熱源5,6からの赤外線
を、走査させながら光学系2cの方向へ導く。光学系2
cは、走査系2bから送られた赤外線を検知素子1a上
に集光させる。
【0025】欠陥素子検出手段3は、検知素子1aが赤
外線集光手段2からの赤外線を見込んだ際の検知素子出
力を解析し、欠陥素子を検出する。欠陥素子情報更新手
段4は、欠陥素子検出手段3が検出した欠陥素子の出力
信号が使用されないように、記憶手段1bの内容を書き
換える。
【0026】このような赤外線撮像装置によれば、赤外
線集光手段2の基準熱源5,6から発せられた赤外線
は、走査系2b、光学系2cを介して赤外線検知器1の
検知素子1a上に照射する。すると、各検知素子1aの
検知信号が欠陥素子検出手段3に送られ、欠陥素子の判
別が行われる。すると、欠陥素子情報更新手段4によっ
て、欠陥素子の検知信号が使用されないように記憶手段
1bの内容が更新される。一方、外部から入射した赤外
線は、光学系2a、走査系2b、光学系2cを介して、
赤外線検知器1の検知素子1a上に走査される。図の例
では、撮像対象物の像が、検知素子1aの配列上を水平
方向に移動することになる。これにより、各列の同じ段
(図中の検知素子の上から数えた場合の順番)に位置す
る検知素子には、時間差を持って同じ像が結像すること
になる。これらの検知素子1aで検知された信号は、取
捨選択手段1cに送られる。すると、取捨選択手段1c
が記憶手段1bの内容を参照することで、欠陥素子を認
識し、その欠陥素子からの出力信号を除外し、正常な検
知素子からの信号のみをTDI回路へ送信する。その後
は、通常のTDI処理が施され、画像が表示される。
【0027】これにより、赤外線撮像装置の運用中にお
いても、即座に欠陥素子に関する情報を更新し、欠陥素
子に関する最新の情報を用いて赤外線撮像を行うことが
可能となる。その結果、運用中に検知素子に一部が破壊
されても常に正常な素子のみの出力が得られるようにな
り、表示される画像の劣化が低く押さえられる。
【0028】次に、本実施の形態を具体的に説明する。
以下の説明では、3つの実施の形態を示す。全実施の形
態は、感度補正モードとオンチップメモリ更新モードの
2つを持つ。感度補正モードは感度補正係数算出、感度
補正をリアルタイムに行うモードであり、最新のフィー
ルドを含む過去16フィールド分(1フィールドは32
ライン)の取得データを用いて感度補正係数を算出し、
常に最新の係数を常に用いてリアルタイムに感度補正を
行う。オンチップメモリ更新モードは素子判定、TDI
素子選択情報生成、ゲイン設定値生成、オンチップメモ
リへのシリアル送信を行うモードであり、このモードで
は16フィールド分(1フィードは16ライン)の取得
データを用いて情報値を生成し、オンチップメモリ更新
処理を行う。装置を起動し、赤外線検知器信号が出力可
能になった直後と、装置運用中にて外部からのトリガ信
号を受信したときの両方についてオンチップメモリ更新
モードとなる。オンチップメモリ更新モードでは、赤外
線画像撮像化処理を停止し、赤外線検知器内にある検知
器出力情報格納メモリであるオンチップメモリにアクセ
スし、TDI素子選択情報と検知器出力ゲイン値を更新
する。更新完了後、オンチップメモリ更新モードを終了
して感度補正モードに移ることで赤外線画像撮像化処理
を開始し、画像信号を外部へ出力する動作を行う。
【0029】検知素子数は180素子、TDI段数は4
段のセンサを考えた場合、データの取り込み数は、DS
Pの処理速度を考慮すると、感度補正時は1フィールド
につき高温、常温とも各32ライン、またオンチップメ
モリ更新時は1フィールドにつき高温、常温とも16ラ
インとなる。
【0030】走査効率80%のスキャナの場合、有効走
査期間は13.33ms(1/60sec×0.8:走査効率) 、無効走査
期間は 3.33ms(1/60sec×0.2)となる。データ処理の1
サイクル時間は、現状の演算器やDSPで得られる最速
の40nsとする。処理内容及びタイミング計算は、個
別処理フローチャートにも併記している。DSPの処理
速度計算は各実施の形態の中で記述する。
【0031】以下に説明する各実施の形態は、それぞれ
欠陥素子判定方法が異なる。第1の実施の形態は、高温
の基準熱源と常温の基準熱源との双方の赤外線を検知し
たときの差信号と、雑音値との論理和によって検知素子
の良否判定を行う。第2の実施の形態は、DC(Direct
Current)オフセットによって検知素子の良否判定を行
う。第3の実施の形態は、差信号、雑音値、及びDCオ
フセットの論理和によって検知素子の良否判定を行う。
【0032】なお、以下の実施の形態に示す赤外線撮像
装置は、赤外線検知部と制御部とに分かれている。そこ
で、図2と図3とに分けて赤外線撮像装置の構成を説明
する。
【0033】図2は、第1の実施の形態の構成の赤外線
検知部を示す図である。赤外線検知部には、走査光学系
として、光学系11、走査系12、基準熱源13、基準
熱源14及び光学系15が設けられている。光学系11
は、対象物から発せられた赤外線が入射するように、外
部に面した位置に配置されている。走査系12は、光学
系11を介して入射した赤外線が赤外線検知器20に配
置された検知素子上を水平走査するように、赤外線の光
路を曲げる機能を有する。基準熱源13,14は、入力
された信号に従って発熱し、一定の温度を保つことがで
きる。この基準熱源13は高温用の熱源であり、基準熱
源14は常温用の熱源である。光学系15は、走査系1
2や基準熱源13,14から出力された赤外線を、赤外
線検知器20の検知素子上で結像させるための光学系で
ある。この走査光学系により各検知素子の視野を走査
し、撮像目標を走査する有効期間の前後(無効走査期
間)において、高温用基準熱源である基準熱源13、常
温用基準熱源である基準熱源14からの赤外線を検知素
子が見込むことができる。
【0034】図4は、走査光学系の原理図である。な
お、この図では走査系12を省略している。光学系1
1,15、基準熱源13,14及び赤外線検知器20の
配置を示す図である。図4中、光学系11はレンズ11
a,11bを含み、光学系15はレンズ15a,15b
を含む。フィールドの有効走査期間では、撮像対象物か
ら放射された赤外線は、レンズ11a,11b、レンズ
15a,15bを介して赤外線検知器20上に結像す
る。また、フィールドの有効走査期間では、基準熱源1
3,14は、レンズ11bとレンズ15aとの間にそれ
ぞれ配置され、基準熱源13から放射された赤外線は反
射鏡13a、レンズ15a,15bを介して赤外線検知
器20上に分散投射される。基準熱源14から放射され
た赤外線は反射鏡14a、レンズ15a,15bを介し
て赤外線検知器20上に分散投射される。これにより、
基準熱源13,14から赤外線検知器20の各検知素子
に対しては、均一な強度の赤外線が照射される。
【0035】この図には示していないが、レンズ11b
とレンズ15aとの間には、走査系12が設けられてい
る。走査系12は、スキャナミラー、スキャナミラーを
回転させる回転機構及び、スキャナミラーの角度に応じ
てトリガ信号を出力するトリガ出力回路からなる。スキ
ャナミラーは、レンズ11a,11bを介して入射した
赤外線や基準熱源13,14が発した赤外線を、レンズ
1511a,11b側に反射させるためのものである。
このスキャナミラーが回転機構で回されることで、水平
方向の走査が行われる。また、回転機構による回転角度
を検出すれば、有効走査期間なのか基準熱源の赤外線を
検出しているのかがわかる。そこで、トリガ出力回路
が、回転機構による回転角度に基づいて有効走査期間等
の識別用のトリガ信号を出力する。
【0036】図2に戻り、走査系12からは基準熱源1
3(高温)と基準熱源14(常温)を見込む角度でそれ
ぞれ第1のトリガ信号、第2のトリガ信号が、有効走査
期間の先頭で第3のトリガ信号が発生される仕組みにな
っている。これらの信号はシーケンスコントローラ71
(図3に示す)を動作させるのに使用される。
【0037】赤外線検知器20は、赤外線をアナログの
電気信号に変換する機能を有する。検知素子が4列に配
置されている。図5は、検知素子の配列を示す図であ
る。検知素子は、4列に並べられている。以後、各列を
a列、b列、c列、d列とする。この場合、a列側から
d列側に向かって走査が行われる。1つの列には、18
0個の検知素子が一直線に並べられている。各検知素子
には、列毎に1〜180の素子番号が付与されている。
【0038】図2に戻り、赤外線検知器20の出力は、
アンプ31〜34に送られる。また、赤外線検知器20
内にはオンチップメモリ21が搭載されている。オンチ
ップメモリ21は、検知器出力情報を格納するのに利用
される。オンチップメモリ21には全素子分(素子番号
×TDI段数列)のTDI素子選択情報と検知出力ゲイ
ン設定値が格納される。TDI素子選択情報と検知出力
ゲイン設定値はDSP(Digital Signal Processor)回路
によって生成され、ドライバ42を介してオンチップメ
モリ21へと送信される。
【0039】アンプ31〜34は、1列毎に設けられて
いる。各アンプ31〜34は、微小な赤外検知出力を増
幅する。増幅した信号は、ドライバ41を介して制御部
に送られる。
【0040】図3は、第1の実施の形態の制御部を示す
図である。ドライバ43は、赤外線検知部のドライバ4
1に接続されており、ドライバ41からの信号を受け取
る。受け取った信号は、A/D変換器51〜54に入力
する。A/D変換器51〜54は、入力されたアナログ
信号をディジタル信号に変換する。変換されたディジタ
ル信号は、TDI回路60とDSP回路100とのいず
れかへ送出される。感度補正モードで動作させるときに
はTDI回路60経由でDSP回路100へ送られ、オ
ンチップメモリ更新モードで動作させるときには直接D
SP回路100へ送られる。
【0041】なお、赤外線検知器20からはTDIを行
うために検知番号数×TDI段数のデータが出力される
ため、アンプ31〜34(図2に示す)やA/D変換器
51〜54は、TDI段数分の系が必要となる。実施の
形態では検知素子数=180素子、TDI段数=4段と
想定しているため、アンプ31〜34(図2に示す)や
A/D変換器51〜54は各4系統必要となる。
【0042】TDI回路60は、加算器61と除算器6
2とで構成されている。加算器61は、A/D変換器5
1〜54から出力されるa〜d列の4系統の信号を加算
する。除算器62は、加算結果を1/4し、4列の平均
を算出する。その結果、TDI回路60による演算結果
は、基準熱源制御回路72とDSP回路100とへ出さ
れる。
【0043】従来の技術で説明した赤外線撮像装置で
は、赤外線検知器内で素子選択ができなかったため、T
DI回路内にセレクタと素子置き換えアドレスが書かれ
たROMを持って列選択を行っていたが、本実施の形態
では赤外線検知器20内にオンチップメモリ21が装備
されているため、TDI回路60ではセレクタやROM
が不要になる。
【0044】シーケンスコントローラ71は、走査系か
ら出力されるトリガ信号を受け、素子判定、TDI素子
選択情報生成、ゲイン設定、感度補正係数算出、感度補
正及び基準熱源データ取得など、DSPの各動作を制御
するインストラクションを発生させる。このシーケンス
コントローラ71を設けることにより、走査系の動作に
応じてDSP動作指令信号をDSP回路100に送信で
きる。これにより、DSP回路100はフィールド(一
回の走査で検出されるデータ)の有効、無効期間を認識
できる。また、感度補正時においては赤外線検知器20
からの画像データを損なわずに装置を動作させられるよ
うになる。このように、本指令信号をトリガとしてDS
P回路100にて信号処理を行うことにより、フィール
ド(N、N+1、N+2、・・・、N+15)、光学系
動作(有効、無効期間)に同期した処理が行える。
【0045】基準熱源制御回路72は、基準熱源13,
14の温度制御を行う。基準熱源13は、撮像対象物が
置かれた環境よりもある程度高い温度に設定し、基準熱
源14は、撮像対象物が置かれた環境と同程度の温度に
設定する。
【0046】DSP回路100はDSP110、RAM
101、及びROM102で構成されている。感度補正
時(通常運用時)には、TDI回路60からのデータを
取り込み、感度補正係数算出し、感度補正を行う。感度
補正後の画像データは、走査変換回路73へと送出す
る。オンチップメモリ更新時には、A/D変換器51〜
54からのデータを取り込み、欠陥素子判定、TDI素
子選択情報生成、ゲイン値設定を行い、ドライバ44を
介したシリアル出力を行う。RAM101は、オンチッ
プメモリ更新データや感度補正係数を格納する。ROM
102には、DSPのファームウェアが書き込まれてい
る。
【0047】走査変換回路73は、DSP回路100か
らの出力順序を、例えばNTSC入力順序に変換するた
めの回路である。D/A変換器74は、走査変換回路7
3から出力されたディジタル信号を、モニタ表示可能な
アナログの映像信号に変換する。変換された信号は、モ
ニタ送られる。この映像信号の形式は、モニタの規格
(標準TV、HDTV、RGB、キャラクタディスプレ
イ等)に合わせて設計できることは言うまでもない。
【0048】ところで、RAM101は、5つのメモリ
で構成される。それぞれのメモリを「RAM1」、「R
AM2」、「RAM3」、「RAM4」、「RAM5」
とする。「RAM1」は、DSP110の計算に利用さ
れる各種データを保存するために利用される。「RAM
2〜5」は、検知素子が検知した画像データを保持する
のに利用される。
【0049】図6、図7は、「RAM1」のメモリマッ
プを示す図である。この実施の形態では、1つのアドレ
スに21ビットのデータが格納されている。アドレス
「0〜180」の領域M1には、高温データのラインあ
たりの平均値が格納される。アドレス「181〜36
0」の領域M2には、常温データのラインあたりの平均
値(オフセット補正係数)が格納される。アドレス「3
61〜540」の領域M3には、感度補正係数が格納さ
れる。アドレス「541〜720」の領域M4には、素
子判定データ(DC値の最大値)が格納される。アドレ
ス「721〜900」の領域M5には、素子判定データ
(DC値の最小値)が格納される。
【0050】アドレス「901〜1080」の領域M6
1には、素子判定データ(雑音値、a列)が格納され
る。アドレス「1081〜1260」の領域M62に
は、素子判定データ(雑音値、b列)が格納される。ア
ドレス「1261〜1440」の領域M63には、素子
判定データ(雑音値、c列)が格納される。アドレス
「1441〜1620」の領域M64には、素子判定デ
ータ(雑音値、d列)が格納される。
【0051】アドレス「1621〜1800」の領域M
71には、素子判定データ(判定結果)雑音(a列)、
素子判定データ(判定結果)S/N(a列)が格納され
る。アドレス「1801〜1980」の領域M72に
は、素子判定データ(判定結果)雑音(b列)、素子判
定データ(判定結果)S/N(b列)が格納される。ア
ドレス「1981〜2160」の領域M73には、素子
判定データ(判定結果)雑音(c列)、素子判定データ
(判定結果)S/N(c列)が格納される。アドレス
「2161〜2340」の領域M74には、素子判定デ
ータ(判定結果)雑音(d列)、素子判定データ(判定
結果)S/N(d)が格納される。
【0052】アドレス「2341〜2520」の領域M
81には、高温平均データ(a列)、差信号データ(a
列)が格納される。アドレス「2521〜2700」の
領域M82には、高温平均データ(b列)、差信号デー
タ(b列)が格納される。アドレス「2701〜288
0」の領域M83には、高温平均データ(c列)、差信
号データ(c列)が格納される。アドレス「2881〜
3060」の領域M84には、高温平均データ(d
列)、差信号データ(d列)が格納される。
【0053】アドレス「3061〜3240」の領域M
91には、常温平均データ(a列)、素子判定データ
(判定結果)差信号データ(a列)が格納される。アド
レス「3241〜3420」の領域M92には、常温平
均データ(b列)、素子判定データ(判定結果)差信号
データ(b列)が格納される。アドレス「3421〜3
600」の領域M93には、常温平均データ(c列)、
素子判定データ(判定結果)差信号データ(c列)が格
納される。アドレス「3601〜3780」の領域M9
4には、常温平均データ(d列)、素子判定データ(判
定結果)差信号データ(d列)が格納される。
【0054】アドレス「3781〜3960」の領域M
10には、ゲイン設定値が格納される。図8は、「RA
M2〜5」のメモリマップを示す図である。ここで、第
2のRAMはa列のデータを格納するためのメモリであ
り、第3のRAMはb列のデータを格納するためのメモ
リであり、第4のRAMはc列のデータを格納するため
のメモリであり、第5のRAMはd列のデータを格納す
るためのメモリである。これらのメモリは、1つのアド
レスに12ビットのデータが格納される。
【0055】アドレス「0〜180」の領域H1には、
1ライン目の高温データ(フィールド平均前)が格納さ
れる。以後、アドレス「2880」までの領域H2〜H
16には、2〜16ライン目の高温データ(フィールド
平均前)が格納される。アドレス「2881〜306
0」の領域L1には、1ライン目の常温データ(フィー
ルド平均前)が格納される。以後、アドレス「576
0」までの領域L2〜L16には、2〜16ライン目の
常温データ(フィールド平均前)が格納される。
【0056】次に、第1の実施の形態の赤外線撮像装置
における動作を説明する。この赤外線撮像装置には感度
補正(通常運用)モード、オンチップメモリ更新モード
の2つの動作モードがある。それぞれの動作を以下に示
す。
【0057】(1)感度補正(通常運用)モード 感度補正モードは、撮像対象物の画像をモニタに表示す
る際の動作モードであり、通常はこの感度補正モードで
動作している。
【0058】感度補正モードでは、撮像対象物からの赤
外線が光学系11,走査系12及び光学系15を介し
て、赤外線検知器20の検知素子上に結像する。この
際、走査系12が動作することにより、検知素子上に映
し出される対象物の像の位置が水平方向に移動する。す
なわち、a列に結像していた像が順次、b列、c列、d
列へと移動する。従って、各列の検知素子には、一定の
時間差をもって同一の像が結像することになる。
【0059】赤外線検知器20から出力された信号はア
ンプ31〜34で増幅され、ドライバ41,43によっ
て制御部側に送られる。制御部側では、入力された信号
がA/D変換器51〜54によってディジタル信号に変
換される。そのディジタル信号は、DSP回路100へ
送られる。TDI回路60に送られた信号は、TDI回
路60でTDIの処理が行われる。その結果、画像デー
タが生成され、DSP回路100に送られる。DSP回
路100では、有効走査期間の信号は画像信号として取
り扱い、無効走査期間の信号は、高温データ、常温デー
タとして取り扱う。有効走査期間か否かは、走査系12
が出力するトリガ信号によってシーケンスコントローラ
71が判別する。第1のトリガ信号が出力されれば、無
効走査期間の高温データが検出されていることを認識
し、高温データを取り込むべき旨の指令がDSP回路1
00に渡される。第2のトリガ信号がが出力されれば、
無効走査期間の常温データが検出されていることを認識
し、常温データを取り込むべき旨の指令がDSP回路1
00に渡される。第3のトリガ信号が出力されれば、有
効走査期間の画像データが検出されていることを認識
し、画像データを取り込むべき旨の指令が、DSP回路
100に渡される。
【0060】図9は、感度補正時にDSPに入力される
画像フォーマットを示す図である。感度補正時(通常運
用時)は光学系の有効走査期間における取得ライン数が
水平方向のデータ数となる。この例では、感度補正時に
は480ラインのデータを有している。垂直方向のデー
タ数は、素子番号数(1〜180)である。この画像フ
ォーマットが1フィールドの画像データ配置となる。
【0061】図10は、感度補正時のDSPへのデータ
入力順序を示す図である。TDI回路60で生成された
画像データは、1ライン目のデータから順にDSP回路
100に転送される。
【0062】また、DSP回路100には、A/D変換
器51〜54から感度補正用の基準熱源データが送られ
てくる。基準熱源データは、高温データと常温データと
のどちらも図11のようなフォーマットである。
【0063】図11は、感度係数算出用の基準熱源デー
タフォーマットを示す図である。感度補正時は無効走査
期間における取得ライン数が、感度補正算出用の画像フ
ォーマットの水平方向のデータ数となる。この例では、
32ラインのデータが転送されている。垂直方向は素子
番号数(1〜180)がデータ数であり、本マップにて
1フィールドの画像データ配置が示されている。
【0064】図12は、感度係数算出用の画像データの
DSP回路への入力順序を示す図である。A/D変換器
51〜TDI回路60で生成された画像データは、1ラ
イン目のデータから順にDSP回路100に転送され
る。
【0065】感度補正時においてTDI回路60からの
画像データ、高温データ及び常温データを受け取ったD
SP回路100は、画像データの感度補正を行う。図1
3は、DSP回路100の感度補正機能を示すブロック
図である。DSP回路100の感度補正機能は、高温デ
ータ取り込み部120、常温データ取り込み部130、
感度補正係数算出部140、及び感度補正部150で構
成される。TDI回路60から送られた画像データは感
度補正部150に入力され、高温データは高温データ取
り込み部120に入力され、常温データは常温データ取
り込み部130に入力される。高温データ取り込み部1
20の出力は、感度補正係数算出部140に送られる。
常温データ取り込み部130の出力は、感度補正係数算
出部140と感度補正部150とに送られる。
【0066】感度補正係数算出部140は、差信号算出
部141、逆数算出部142、及び感度補正係数記憶部
143からなる。差信号算出部141には、高温データ
取り込み部120の出力データと、常温データ取り込み
部130の出力データとが入力されている。差信号算出
部141は、高温データ取り込み部120の出力データ
から常温データ取り込み部130の出力データを減算
し、データの差を求める。算出されたデータは、逆数算
出部142に送る。逆数算出部142は、渡された値の
逆数を算出し、感度補正係数記憶部143に送る。感度
補正係数記憶部143は、渡された値を記憶する。
【0067】感度補正部150は、差信号算出部151
と乗算部152とからなる。差信号算出部151には、
画像データと常温データ取り込み部130の出力データ
とが入力される。差信号算出部151は、画像データの
値から常温データ取り込み部130の出力データを減算
し、2つのデータの差を求める。算出された値は、乗算
部152に渡す。乗算部152には、差信号算出部15
1からのデータと感度補正係数記憶部143に記憶され
たデータとが入力されている。乗算部152は、入力さ
れた2つのデータを乗算し、DSP回路100の出力と
する。
【0068】図14は、高温データ取り込み部の機能ブ
ロック図である。TDI回路60から送られた高温デー
タは、高温データ取り込み部120の加算部121a〜
121cに入力される。加算部121a〜121cは、
フィールド数(この例では、16フィールド)と同じだ
け用意されている。各加算部121a〜121cには、
1フィールド分の高温データ(32ライン)が順次入力
される。また、加算部121a〜121cには、フィー
ルド加算値記憶部122a〜122cに格納されている
データが入力さており、フィールド加算値記憶部122
a〜122cに格納されているデータに対してTDI回
路60から送られた高温データの1ライン分づつを順次
加算する。加算後のデータは、再びフィールド加算値記
憶部122a〜122cに転送する。このような1ライ
ン毎のデータの加算が32ライン分行われる。
【0069】フィールド加算値記憶部122a〜122
cは、加算部121a〜121cから送られたデータを
記憶する。そして、記憶したデータを、加算部121a
〜121cと加算部123に送っている。加算部123
は、加算部121a〜121cによって32ライン分の
データが加算された後の各フィールド加算値記憶部12
2a〜122cの値を合計する。合計したデータは、高
温加算値記憶部124に送る。高温加算値記憶部124
は、受け取ったデータを記憶する。高温加算値記憶部1
24の出力は、平均値算出部125に送られる。平均値
算出部125は、高温加算値記憶部124に記憶された
値から、1ラインあたりの平均値を算出する。算出され
た平均値は、高温平均値記憶部126に送られる。高温
平均値記憶部126は、送られた平均値を記憶する。こ
の高温平均値記憶部126に記憶された値が、高温デー
タ取り込み部120の出力として、感度補正係数算出部
140(図13に示す)に送られる。
【0070】図15は、常温データ取り込み部の機能ブ
ロック図である。TDI回路60から送られた常温デー
タは、常温データ取り込み部130の加算部131a〜
131cに入力される。加算部131a〜131cは、
フィールド数(この例では、16フィールド)と同じだ
け用意されている。各加算部131a〜131cには、
1フィール分の常温データ(32ライン)が順次入力さ
れる。また、加算部131a〜131cには、フィール
ド加算値記憶部132a〜132cに格納されているデ
ータが入力さており、フィールド加算値記憶部132a
〜132cに格納されているデータに対してTDI回路
60から送られた常温データの1ライン分づつを順次加
算する。加算後のデータは、再びフィールド加算値記憶
部132a〜132cに転送する。このような1ライン
毎のデータの加算が32ライン分行われる。
【0071】フィールド加算値記憶部132a〜132
cは、加算部131a〜131cから送られたデータを
記憶する。そして、記憶したデータを、加算部131a
〜131cと加算部133に送っている。加算部133
は、加算部131a〜131cによって32ライン分の
データが加算された後の各フィールド加算値記憶部13
2a〜132cの値を合計する。合計したデータは、常
温加算値記憶部134に送る。常温加算値記憶部134
は、受け取ったデータを記憶する。常温加算値記憶部1
34の出力は、平均値算出部135に送られる。平均値
算出部135は、常温加算値記憶部134に記憶された
値から、1ラインあたりの平均値を算出する。算出され
た平均値は、常温平均値記憶部136に送られる。常温
平均値記憶部136は、送られた平均値を記憶する。こ
の常温平均値記憶部136に記憶された値が、常温デー
タ取り込み部130の出力として、感度補正係数算出部
140(図13に示す)に送られる。常温データ取り込
み部130の出力は、オフセット補正係数として取り扱
われる。
【0072】以上のような機能のDSP回路100に画
像データ、高温データ、常温データが入力されると、ま
ず高温データ取り込み部120と常温データ取り込み部
130とにより、それぞれのデータの1ライン毎の平均
値が求められる。次に、感度補正係数算出部140にお
いて、感度補正係数が算出される。そして、感度補正部
150において、画像データと常温データの平均値との
差が算出され、その値に対して感度補正係数がかけられ
る。その結果が、画像データとして出力される。
【0073】図16は、感度補正時の動作シーケンスを
示す図である。DSP回路100では図16に示すよう
に、フィールド毎に検知素子(複数個)が基準熱源1
3,14を見込んだ際の素子出力をそれぞれn回取得
し、加算していく。そして、最新のフィールドを含む過
去mフィールド分の、m×nフィールドサンプルのデー
タを用いて素子別平均値算出を行い、そのデータを使用
してDSP回路100にて感度補正係数、オフセット補
正係数を算出し、検知器から出力される赤外線映像信号
に対しリアルタイムに感度補正を実施する。
【0074】この例では感度補正係数算出時のライン数
(n)=32、フィールド数(m)=16の場合を示し
ている。基準熱源13,14を見込んだ際の各素子出力
をそれぞれ512(=m×n)回取得し平均を求めるの
は、素子出力雑音の影響をなくして感度補正係数とオフ
セット補正係数の精度を高めるためである。もちろん精
度は落ちるが1回のデータ取得でも実施可能である。こ
こでは1つ例として512回の平均を取っているが、5
12回に限定する必要はない。
【0075】上記感度補正処理(図16の動作シーケン
ス)をフローチャートで示すと、図17〜図25のよう
になる。なお、これらの処理は、全てDSP回路100
が行う処理である。
【0076】図17は、感度補正時のメインのフローチ
ャートである。以下、ステップ番号に沿って処理を説明
する。 [S1]初期設定を行う。具体的には、メモリ内のデー
タのクリアや、メモリ内の特定のアドレスへの初期値の
設定などを行う。その後、以下の処理が継続的に行われ
る。 [S2]フィールドNの無効走査期間においてデータを
取り込む(データ取り込みNo.1)。取り込むデータ
は、TDI後の高温データと常温データとであり、各3
2ライン分である。 [S3]フィールドNの有効走査期間において感度補正
を行う(感度補正No.0)。感度補正は、前のフィー
ルドで算出された感度補正係数を用いて行う。 [S4]フィールドN+1の無効走査期間において感度
補正係数を算出する(感度補正係数算出No.1)。補
正感度係数の算出は、前のフィールドでのデータ(32
ライン)を含む過去32フィールド分の取得データ(5
12ライン)を使用して算出する。 [S5]フィールドN+1の有効走査期間において感度
補正を行う(感度補正No.1)。この感度補正は、本
フィールドで算出された感度補正係数を用いて行う。 [S6]フィールドN+2の無効走査期間においてデー
タを取り込む(データ取り込みNo.2)。取り込むデ
ータは、TDI後の高温データと常温データとであり、
各32ライン分である。 [S7]フィールドN+2の有効走査期間において感度
補正を行う(感度補正No.1)。この感度補正は、前
のフィールドで算出された感度補正係数を用いて行う。 [S8]フィールドN+3の無効走査期間において感度
補正係数を算出する(感度補正係数算出No.2)。補
正感度係数の算出は、前のフィールドでのデータ(32
ライン)を含む過去32フィールド分の取得データ(5
12ライン)を使用して算出する。 [S9]フィールドN+3の有効走査期間において感度
補正を行う(感度補正No.2)。この感度補正は、本
フィールドで算出された感度補正係数を用いて行う。
【0077】図18、図19は、感度補正時のデータ取
り込みのフローチャート(Nフィールド)である。な
お、以下のフローチャートには、ステップ毎のDSP1
10の動作サイクル数が示してある。そして、1サイク
ルが40nsの場合の処理時間の計算値を図面中に示し
ている。 [S11]Aレジスタの値を0にする。 [S12]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M1へ
格納する。 [S13]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M2へ
格納する。
【0078】このステップS11〜ステップS13の処
理を、180素子×1ライン分ループする。これによ
り、高温と常温との平均値算出用のRAM領域がクリア
される。その後、ステップS14に進む。 [S14]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S15]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M1へ
格納する。
【0079】このステップS14〜ステップS15の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS16に進む。 [S16]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S17]「RAM1」の領域M1のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S18]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S19]Aレジスタから「RAM1」の領域M1へ、
加算結果を格納する。
【0080】このステップS16〜ステップS19の処
理を、180素子×31ライン分ループする。その後、
ステップS20(図19)に進む。 [S20]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(常温)を行う。 [S21]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M2へ
格納する。
【0081】このステップS20〜ステップS21の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS22に進む。 [S22]バスラインからAレジスタへデータの書き込
み(常温)を行う。 [S23]「RAM1」の領域M2のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S24]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S25]Aレジスタから「RAM1」の領域M2へ、
加算結果を格納する。
【0082】このステップS22〜ステップS25の処
理を、180素子×31ライン分ループする。その後、
処理を終了する。図20、図21は、感度補正時のデー
タ取り込みのフローチャート(N+2〜N+28の偶数
フィールド)である。 [S31]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S32]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M1へ
格納する。
【0083】このステップS31〜ステップS32の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS33に進む。 [S33]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S34]「RAM1」の領域M1のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S35]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S36]Aレジスタから「RAM1」の領域M1へ、
加算結果を格納する。
【0084】このステップS33〜ステップS36の処
理を、180素子×31ライン分ループする。その後、
ステップS37(図21)に進む。 [S37]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(常温)を行う。 [S38]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M2へ
格納する。
【0085】このステップS37〜ステップS38の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS39に進む。 [S39]バスラインからAレジスタへデータの書き込
み(常温)を行う。 [S40]「RAM1」の領域M2のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S41]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S42]Aレジスタから「RAM1」の領域M2へ、
加算結果を格納する。
【0086】このステップS39〜ステップS42の処
理を、180素子×31ライン分ループする。その後、
処理を終了する。図22、図23は、感度補正時のデー
タ取り込みのフローチャート(N+30フィールド)で
ある。 [S51]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S52]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M1へ
格納する。
【0087】このステップS51〜ステップS52の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS53に進む。 [S53]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(高温)を行う。 [S54]「RAM1」の領域M1のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S55]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S56]Aレジスタから「RAM1」の領域M1へ、
加算結果を格納する。
【0088】このステップS53〜ステップS56の処
理を、180素子×31ライン分ループする。これによ
り、高温データの合計が出される。その後、ステップS
57(図21)に進む。 [S57]Aレジスタに格納されている値を512で除
算し、再度Aレジスタに格納する。 [S58]除算結果としてAレジスタに格納された値を
「RAM1」の領域M1へ格納する。
【0089】このステップS57〜ステップS58の処
理を、180素子分ループする。これによって高温のラ
イン平均値が算出され、所定の記憶領域に格納される。
その後、ステップS59(図59)に進む。 [S59]バスラインからAレジスタへのデータの書き
込み(常温)を行う。 [S60]Aレジスタの値を「RAM1」の領域M2へ
格納する。
【0090】このステップS59〜ステップS60の処
理を、180素子×1ライン分ループする。その後、ス
テップS61に進む。 [S61]バスラインからAレジスタへデータの書き込
み(常温)を行う。 [S62]「RAM1」の領域M2のデータをBレジス
タへ書き込む。 [S63]加算処理を行う。すなわち、Aレジスタ+B
レジスタの値をAレジスタに格納する。 [S64]Aレジスタから「RAM1」の領域M2へ、
加算結果を格納する。
【0091】このステップS61〜ステップS64の処
理を、180素子×31ライン分ループする。以上のス
テップS59〜ステップS64の処理により、常温デー
タの合計が出される。その後、ステップS65に進む。 [S65]Aレジスタに格納されている値を512で除
算し、再度Aレジスタに格納する。 [S66]除算結果としてAレジスタに格納された値を
「RAM1」の領域M2へ格納する。
【0092】このステップS65〜ステップS66の処
理を、180素子分ループする。これによって常温のラ
イン平均値が算出され、所定の記憶領域に格納される。
その後、処理を終了する。
【0093】図24は、感度補正係数算出のフローチャ
ートである。 [S71]「RAM1」の領域M1内のデータをAレジ
スタへ書き込む(高温)。 [S72]「RAM1」の領域M2内のデータをBレジ
スタへ書き込む(常温)。 [S73]平均値の差の逆数「1/(Aレジスタ−Bレ
ジスタ)」を計算し、Aレジスタに格納する。 [S74]Aレジスタから「RAM1」の領域M3へ算
出結果を格納する。
【0094】ステップS71〜S74の処理を180素
子分ループする。これにより、感度補正係数が算出され
る。その後、処理を終了する。図25は、感度補正のフ
ローチャートである。 [S81]バスラインからAレジスタへ、画像データを
書き込む。 [S82]「RAM1」の領域M3からBレジスタへ、
感度補正係数値を書き込む。 [S83]「RAM1」の領域M2からCレジスタへ、
オフセット補正係数値(常温データの平均値)を書き込
む。 [S84]Aレジスタの値からCレジスタの値を減算
し、その値にBレジスタの値を乗算する「(Aレジスタ
−Cレジスタ)×Bレジスタ」。そして、算出された値
を、Aレジスタに格納する。 [S85]Aレジスタからバスラインへ画像データを出
力する。
【0095】ステップS81〜S85の処理を90素子
×480ライン分ループする。このようにして、補正係
数データはリアルタイム(30Hz)に更新され、画像
データの感度補正が行われる。上記の構成では、高温、
常温熱源データの1ラインあたりの平均を算出し、感度
補正係数は1/(高温データの平均−常温データの平
均)で算出し、感度補正を行っている。補正された画像
データは、走査変換回路73で変換され、D/A変換器
74でモニタ75で表示可能なデータに変換される。そ
して、モニタ75の画面に表示される。
【0096】なお、上記の感度補正データ取得、感度補
正係数計算、感度補正動作で参照、更新されるデータと
しては、感度補正係数を算出するための高温データと常
温データ、オフセット補正係数(常温データ取り込み部
130の出力値)を算出するための常温データ及び感度
補正係数がある。これらのデータは、計算途中で記憶部
に格納される。この記憶部は、実際にはRAM101内
の記憶領域であり、各データに対して記憶領域が割り当
てられている。なお、感度補正用のデータは、その中の
「RAM1」に格納される。
【0097】(2)オンチップメモリ更新モード オンチップメモリ更新モードは装置を起動し、赤外線検
知器信号が出力可能になった直後と、装置運用中にて外
部からのトリガ信号を受信したときのどちらかの場合に
なるモードであり、この間は赤外線画像撮像化処理を停
止し、赤外線検知器内にあるオンチップメモリを更新す
るための処理をDSP回路100が行う。
【0098】このモードでは、高温の基準熱源13から
発せられた赤外線を検知した際の高温データと、常温の
基準熱源14から発せされた赤外線を検知した際の常温
データとが赤外線検知器20から出力される。出力され
た信号はアンプ31〜34で増幅され、A/D変換器5
1〜54でディジタル信号に変換される。その後、TD
I処理を行わないで、A/D変換器51〜54の出力が
そのままDSP回路100へ出力される。
【0099】図26は、オンチップメモリ更新時の画像
フォーマットを示す図である。画像フォーマットとして
は、オンチップメモリ更新時は無効走査期間における取
得ライン数が水平方向のデータ数となる。垂直方向は素
子番号数がデータ数であり、本マップにて1フィールド
の画像データ配置を示している。オンチップメモリ更新
時は16ラインのデータを取得するものとし、垂直方向
には180素子の画像データを有している場合を想定し
ている。
【0100】図27は、オンチップメモリ更新時のDS
Pへのデータ入力順序を示す図である。A/D変換器5
1〜54で生成された画像データは、1ライン目のデー
タから順にDSP回路100に転送される。1つのライ
ンのデータには、a列〜d列の各検知素子列で検知され
たデータが含まれる。
【0101】オンチップメモリ更新時においてTDI回
路60からの高温データ及び常温データを受け取ったD
SP回路100は、画像データの感度補正を行う。図2
8は、DSP回路のオンチップメモリ更新機能を示すブ
ロック図である。DSP回路100のオンチップメモリ
更新機能は、データ取得部160、差信号判定部17
0、雑音値判定部180、及び素子判定部190で構成
される。
【0102】データ取得部160は、無効走査期間中に
A/D変換器51〜54から直接送られてくる検知素子
毎の高温データと常温データとを、フィールド毎にnラ
インずつ取得する。取得した高温データと常温データと
は、差信号判定部170に送られる。また、常温データ
は、雑音値判定部180にも送られる。
【0103】差信号判定部170は、高温データの1ラ
インあたりの平均値と、常温データの1ラインあたりの
平均値との差を求める。そして、その差がしきい値を超
えていた場合には、その検知素子を異常と判断し、その
旨の出力を行う。
【0104】雑音値判定部180は、常温データを受け
取り、信号の最大値と最小値との差をとる。その値がし
きい値を超えていた場合には、その検知素子を異常と判
断し、その旨の出力を行う。
【0105】素子判定部190は、差信号判定部170
と雑音値判定部180との論理和をとり、いずれかにお
いて異常と判断された検知素子に関しては、異常と判定
する。判定結果は、赤外線検知器20のオンチップメモ
リ21に転送する。素子判定方法としては、最新のフィ
ールドを含む過去mフィールド分のm×nサンプルのデ
ータから素子別にS/N値を求め、S/N値が設定値よ
り小さい素子を異常と判断して選別することもできる。
【0106】図29は、データ取得部の内部構成を示す
図である。データ取得部160には、高温熱源用のデー
タ記憶部161〜163と、常温熱源用のデータ記憶部
164〜166が設けられている。各データ記憶部16
1〜166には、1つのフィールド分(16ライン)の
データが格納される。高温熱源用のデータ記憶部161
〜163に格納された値は、差信号判定部170へ送ら
れる。また、常温熱源用のデータ記憶部164〜166
に格納された値は、差信号判定部170と雑音値判定部
180との双方に送られる。
【0107】図30は、差信号判定部の内部構成を示す
図である。差信号判定部170に入力されたデータは、
加算部171a〜171fに入力される。加算部171
a〜171fは、データ取得部160から送られたデー
タを、加算値記憶部172a〜172fに格納された値
に加算していく。加算した値は、その都度、加算値記憶
部172a〜172fに格納する。加算値記憶部172
a〜172fは、加算部171a〜171fで加算され
た値を記憶する。加算値記憶部172a〜172fに記
憶された値は、加算部171a〜171fと加算部17
3a,173bとに送られる。加算部173aは、高温
データのフィールド毎の加算値を合計する。加算部17
3bは、常温データのフィールド毎の加算値を合計す
る。
【0108】加算部173a,173bで加算された値
は、それぞれ高温加算値記憶部174aと常温加算値記
憶部174bとの格納される。格納されたデータは、平
均値算出部175a,175bに渡される。平均値算出
部175a,175bは、渡されたデータを256で割
ることにより、平均値を算出する。算出した平均値は、
高温平均値記憶部176a,常温平均値記憶部176b
に格納される。それぞれに格納された平均値は、差信号
算出部177に渡される。差信号算出部177は、高温
平均値記憶部176aに記憶されたデータから、常温平
均値記憶部176bに記憶されたデータを減算すること
で、差を計算する。算出された差の値は、差信号記憶部
178に格納される。差信号記憶部178は、格納され
た値を、比較器179に渡す。比較器179には、予め
しきい値が設定されている。そして、差信号記憶部17
8に格納された値がしきい値を超えていないかどうかを
判定する。しきい値を超えていれば正常と判定し、判定
結果を「0」とする。しきい値を超えていない場合には
異常と判定し、判定結果を「1」とする。判定結果は、
素子判定値記憶部170aに格納する。素子判定値記憶
部170aの値は、差信号判定部170の判定結果とし
て素子判定部190に送られる。
【0109】図31は、雑音値判定部と素子判定部との
内部構成を示す図である。雑音値判定部180に対して
データ取得部160より入力された常温データは、2つ
の比較器181a,181bに入力される。比較器18
1aは、入力されたデータの中の最大値を抽出する。一
方、比較器181bは、入力されたデータの中の最小値
を抽出する。各比較器181a,181bで抽出された
データは、それぞれ最大値記憶部182a、最小値記憶
部182bに格納される。最大値記憶部182aと最小
値記憶部182bとは、記憶したデータを雑音値算出部
183に渡す。雑音値算出部183は、最大値記憶部1
82aに格納されたデータから最小値記憶部182bに
格納されたデータを減算し、差を求める。求められた差
は、差信号記憶部184に格納する。差信号記憶部18
4は、記憶したデータを比較器185に渡す。比較器1
85は、予め設定されているしきい値と差信号記憶部1
84の値とを比較する。差信号記憶部184の値がしき
い値を超えていなければ正常と判断し、判定結果を
「0」とする。しきい値を超えていれば異常と判断し、
判定結果を「1」とする。判定結果は、素子判定値記憶
部186に格納する。素子判定値記憶部186は、記憶
したデータを素子判定部190に対して出力する。
【0110】素子判定部190では、論理和演算部19
1が、差信号判定部170からの素子判定値と雑音値判
定部180からの判定値とを受け取り、その論理和(O
R)を求める。すなわち、いずれか一方で異常(値が
「1」)と判定された検知素子の値は「1」となる。論
理和演算部191の演算結果は、素子判定値記憶部19
2に格納される。素子判定値記憶部192に格納された
データは、赤外線探知器20のオンチップメモリ21に
送信される。
【0111】以上のような機能をDSP回路100が有
することによって、無効走査期間に取得された高温デー
タと常温データとに基づいて、有効走査期間にそのフィ
ールドでの素子判定値が算出される。すなわち、データ
取得部160にて、走査系の無効走査期間にて高温、常
温熱源データを各々1フィールド分の16ライン、加算
値記憶部161〜166に格納し、フィールド毎に高温
と常温データを差信号判定部170へ、常温データを雑
音値判定部180へ渡す。
【0112】差信号判定部170では高温と常温ともそ
れぞれ全素子についてフィールド毎に加算していき、第
mフィールド目に16フィールドでの平均値を算出す
る。次に、平均後のデータから高温−常温を算出し、比
較器179にてしきい値との比較を行う。ここで、しき
い値より小さい値の素子を差信号での欠陥として判定を
行い、判定結果を差信号判定値として素子判定値記憶部
170aに格納する。
【0113】雑音値算判定部180では常温データのみ
を使用して、比較器181a,181bにて全素子につ
いてmフィールド×nラインでのDC値の最大値、最小
値を抽出後、減算器により雑音値(=最大値−最小値)
を算出する。この雑音値を、比較器185にてしきい値
と比較する。ここで、しきい値より大きい値の素子を欠
陥として判定を行い、判定結果を雑音判定値として素子
判定値記憶部186に格納する。
【0114】差信号判定値と雑音判定値が確定した後、
素子判定部190において両者の論理和を取り、結果を
S/N判定値として素子判定値記憶部192に格納す
る。その後、判定結果からTDI素子選択情報、ゲイン
設定値を生成し、赤外線検知器20のオンチップメモリ
21へ出力する。
【0115】ここで、オンチップゲイン設定方式につい
て説明する。図32は、オンチップゲイン設定方式の原
理説明図である。これは、検知素子の光電変換によって
発生する電荷から一定の電圧を発生させる部分を示して
いる。電荷は、ダイオードDのアノード側から供給され
る。ダイオードDのカソード側はドライバ81に接続さ
れている。ドライバ81の出力は、検知信号出力端子に
接続されている。ダイオードDとドライバ81との間に
は、スイッチSW1〜SW3を介して、3つのコンデン
サC1〜C3が接続されている。コンデンサC1の静電
容量をC0とすると、コンデンサC2の静電容量は2C0
であり、コンデンサC3の静電容量は4C0である。
【0116】ここで、1つの検知素子がある一定の強度
の赤外線を検知した際に生じる電荷をQ0とすると、欠
陥の素子がなければ4Q0の電荷が生じ、欠陥素子が1
つであれば3Q0の電荷が生じ、欠陥素子が2つであれ
ば2Q0の電荷が生じ、欠陥素子が3つであれば1Q0
電荷が生じる。ドライバ81に供給される電圧Vは、電
荷量Qを静電容量Cで除算することで求められる(V=
Q/C)。そこで、ドライバ81に供給される電圧を一
定にするには、3つのコンデンサC1〜C3による静電
容量を次のように設定すればよい。すなわち、欠陥素子
がない場合には静電容量を4C0とし、欠陥素子が1つ
の場合は静電容量を3C0とし、欠陥素子が2つの場合
は静電容量を2C0とし、欠陥素子が1つの場合は静電
容量を3C0とする。静電容量を4C0とするにはSW3
を閉じる。静電容量を3C0とするにはSW1,SW2
を閉じる。静電容量を2C0とするにはSW2を閉じ
る。静電容量を1C0とするにはSW1を閉じる。
【0117】このように、スイッチSW1〜SW3のオ
ンオフを制御することで、欠陥素子の数に応じてゲイン
の値を変えることができる。そこで、欠陥素子の数に応
じたSWの設定値そのためのデータがDSP回路100
で計算され、オンチップメモリ21にシリアル送信され
る。
【0118】図33は、オンチップ信号シリアル送信の
タイミングチャートである。この図では、上から検知素
子クロック、オンチップメモリ更新期間、オンチップメ
モリ更新終了、及びオンチップメモリデータの各信号を
示している。ここで、オンチップメモリ更新期間は、信
号がハイレベルのときに「更新期間ではない」ことを示
しており、信号がローレベルのときに「更新期間であ
る」ことを示している。オンチップメモリ更新終了は、
信号の立ち下がり時が、オンチップメモリの更新が終了
したことを示す。オンチップメモリデータは、赤外線検
知器20内のオンチップメモリ21に書き込むべきデー
タである。
【0119】オンチップメモリ21に格納されるデータ
は、TDI段数を4段とした場合、1素子あたり7ビッ
トであり、TDI素子選択情報が4ビット、検知出力ゲ
イン設定値が3ビット割り付けられている。データは検
知素子クロックに同期して出力される。プロトコルとし
てはまずオンチップメモリ更新期間を示すステータス信
号(オンチップメモリ更新期間)を「ハイレベル
(H)」から「ローレベル(L)」にすることにより期
間をアクティブにするのと同時に、オンチップメモリ更
新終了信号を「L」のままにしておく。その状態にて検
知素子クロックに同期させてデータを1ビットずつ出力
する。全素子分のデータを送信後は、オンチップメモリ
更新終了信号を1パルス分遷移させ、オンチップメモリ
更新期間信号を「L」から「H」に戻す。そしてDSP
回路100をオンチップメモリ更新モードから感度補正
モードに切り換える。
【0120】TDI素子選択情報は「0」が選択(対応
する検知素子を使用する)、「1」が非選択(対応する
検知素子を使用しない)を表し、全素子について使用す
るかしないかを設定する。検知出力ゲイン設定値は
「0」が非設定、「1」が設定を表し、検知電荷を検知
出力電圧に変換する際のコンデンサの容量値設定に使用
する。検知出力ゲイン設定値によって、SW1〜SW3
が制御されることにより、3種のコンデンサC1(静電
容量C0)、コンデンサC2(静電容量2C0)、コンデ
ンサC3(静電容量4C0)の接続状態が変化する。こ
のようにして、素子番号別の欠陥数の違いによる出力依
存をなくしている。
【0121】次に、オンチップメモリ更新処理の詳細に
ついて説明する。図34は、オンチップメモリ更新のD
SP回路の動作シーケンスを示す図である。Nフィール
ド〜N+15フィールドの無効走査期間にデータを取り
込む。取り込むデータは、高温データと常温データとで
ある。これらのデータは、TDI処理を行う前のデー
タ、すなわち、A/D変換器51〜54から直接送られ
たデータである。各データは全ての検知素子に対応する
データであり、その数は、180素子×4列×16ライ
ンとなる。Nフィールド〜N+15フィールドの有効走
査期間に各素子の判定値を算出する。N+15フィール
ドにおいては、さらに次の処理を行う。まず、Nフィー
ルド〜N+15フィールドで算出された判定値により、
TDI素子選択情報を生成する。次に、ゲイン設定情報
を生成する。そして、シリアル出力を行う。以下図35
〜図52に、メモリ更新時の処理手順をフローチャート
で示す。なお、この処理は全てDSP回路100で行わ
れる処理である。
【0122】図35は、メモリ更新時のDSPのメイン
のフローチャートである。 [S101]初期値を設定する。例えば、メモリのクリ
アなどを行う。 [S102]フィールドNの無効走査期間において、T
DI前の高温データ、常温データを全素子について、1
6ライン分取り込む(データ取り込みNo.1)。 [S103]フィールドNの有効走査期間において、こ
のフィールドでの取得データから判定値を算出する(素
子判定No.1)。 [S104]フィールドN+1の無効走査期間におい
て、TDI前の高温データ、常温データを全素子につい
て、16ライン分取り込む(データ取り込みNo.
2)。 [S105]フィールドN+1の有効走査期間におい
て、このフィールドでの取得データから判定値を算出す
る(素子判定No.2)。 [S106]フィールドN+2の無効走査期間におい
て、TDI前の高温データ、常温データを全素子につい
て、16ライン分取り込む(データ取り込みNo.
3)。 [S107]フィールドN+2の有効走査期間におい
て、このフィールドでの取得データから判定値を算出す
る(素子判定No.3)。
【0123】以後、フィールドN+14まで同様の処理
が繰り返される。 [S108]フィールドN+15の無効走査期間におい
て、TDI前の高温データ、常温データを全素子につい
て、16ライン分取り込む(データ取り込みNo.1
6)。 [S109]フィールドN+15の有効走査期間におい
て、素子判定を行う。具体的には、本フィールドでの高
温データから全素子の平均値を算出し、同様に、本フィ
ールドでの常温データから全素子の平均値を算出する。
次に、全素子の差信号(高温−常温)を算出する。そし
て、設定値より小さい値を持つ素子を選別する(差信号
での素子選別)。さらに本フィールドを含む16フィー
ルド分の常温データ(256ライン)での雑音値を全素
子について算出し、設定値より大きい値を持つ素子を選
別する(雑音での素子判別)。最後に、差信号での選別
素子と雑音値での選別素子との論理和をとることによ
り、素子判定を行う。 [S110]TDI素子選択情報を生成する。すなわ
ち、素子判定値をもとに素子別の値を設定する。正常な
ら「0」、異常なら「1」である。それらの値の集合が
選択情報である。 [S111]ゲイン設定情報を生成する。すなわち、素
子判定値をもとに素子番号別の検知器出力ゲイン値(コ
ンデンサ容量)を設定する。 [S112]オンチップメモリへのシリアル送信を行
う。
【0124】図36は、オンチップメモリ更新時のデー
タ読み取りのフローチャートである。 [S121]バスラインからAレジスタへデータを書き
込む(高温)。 [S122]Aレジスタから「RAM2〜5」の領域H
1〜H16へデータを格納する。
【0125】このステップS121〜S122の処理
を、180素子×16ライン分ループする。その後、ス
テップS123に進む。 [S123]バスラインからAレジスタへデータを書き
込む(常温)。 [S124]Aレジスタから「RAM2〜5」の領域L
1〜L16へデータを格納する。
【0126】このステップS123〜S124の処理
を、180素子×16ライン分ループする。その後、処
理を終了する。図37〜図40は、素子判定(S/N)
のフローチャートである。 [S131]Aレジスタの値を「0」に設定する。 [S132]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M81〜M84へ格納する。 [S133]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M91〜M94へ格納する。
【0127】このステップS131〜S133の処理
を、180素子×1ライン分ループする。これにより、
常温、高温平均値用のRAM領域がクリアされる。その
後、ステップS134に進む。 [S134]「RAM2〜5」の領域H1〜H16から
Aレジスタへデータを書き込む(高温)。 [S135]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M81〜M84へ格納する。
【0128】このステップS134〜S135の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS136に進む。 [S136]「RAM2〜5」の領域H1〜H16から
Aレジスタへデータを書き込む(高温)。 [S137]「RAM1」の領域M81〜M84のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S138]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S139]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域M81〜84に格納する。
【0129】このステップS136〜S139の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS140(図38に示す)に進む。 [S140]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S141]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M91〜M94へ格納する。
【0130】このステップS140〜S141の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS142に進む。 [S142]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S143]「RAM1」の領域M91〜M94のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S144]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S145]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域91〜94に格納する。
【0131】このステップS142〜S145の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS146(図39に示す)に進む。 [S146]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S147]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M4に格納する(最大値)。 [S148]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M5に格納する(最小値)。
【0132】このステップS146〜S148の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS149(図40に示す)に進む。 [S149]「RAM1」の領域M4のデータをAレジ
スタに書き込む(最大値)。 [S150]「RAM1」の領域M5のデータをBレジ
スタに書き込む(最小値)。 [S151]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをCレジスタに書き込む(常温)。 [S152]Aレジスタの値がCレジスタの値より小さ
いか否かを判断する。Aレジスタの値の方が小さければ
ステップS153に進み、そうでなければステップS1
54に進む。 [S153]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M4に格納する。 [S154]Bレジスタの値がCレジスタの値より大き
いか否かを判断する。Bレジスタの値の方が大きければ
ステップS155に進み、そうでなければステップS1
49進むか処理を終了する(必要な回数だけループした
後であれば処理を終了し、そうでなければステップS1
49に進む)。 [S155]Bレジスタのデータを「RAM1」の領域
M5に格納する。
【0133】このステップS149〜S155の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、処
理を終了する。図41〜図43は、素子判定(S/N)
のフローチャート(N+1〜N+14フィールド)であ
る。 [S161]「RAM2〜5」の領域H1〜H16のデ
ータをAレジスタに書き込む(高温)。 [S162]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M81〜84に格納する。
【0134】このステップS161〜S162の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS163に進む。 [S163]「RAM2〜5」の領域H1〜H16のデ
ータをAレジスタへ書き込む(高温)。 [S164]「RAM1」の領域M81〜M84のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S165]AレジスタのデータとBレジスタのデータ
とを加算し、再度Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←
Aレジスタ+Bレジスタ)。 [S166]Aレジスタに書き込まれた加算結果を、
「RAM1」の領域M81〜M84に格納する。
【0135】このステップS163〜S166の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS167(図42に示す)に進む。 [S167]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをAレジスタに書き込む(常温)。 [S168]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
91〜94に格納する。
【0136】このステップS167〜S168の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS169に進む。 [S169]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをAレジスタへ書き込む(常温)。 [S170]「RAM1」の領域M91〜M94のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S171]AレジスタのデータとBレジスタのデータ
とを加算し、再度Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←
Aレジスタ+Bレジスタ)。 [S172]Aレジスタに書き込まれた加算結果を、
「RAM1」の領域M91〜M94に格納する。
【0137】このステップS169〜S172の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS173(図43に示す)に進む。 [S173]「RAM1」の領域M4のデータをAレジ
スタに書き込む(最大値)。 [S174]「RAM1」の領域M5のデータをBレジ
スタに書き込む(最小値)。 [S175]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをCレジスタに書き込む(常温)。 [S176]Aレジスタの値がCレジスタの値より小さ
いか否かを判断する。Aレジスタの値の方が小さければ
ステップS177に進み、そうでなければステップS1
78に進む。 [S177]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M4に格納する。 [S178]Bレジスタの値がCレジスタの値より大き
いか否かを判断する。Bレジスタの値の方が大きければ
ステップS179に進み、そうでなければステップS1
73進むか処理を終了する(必要な回数だけループした
後であれば処理を終了し、そうでなければステップS1
73に進む)。 [S179]Bレジスタのデータを「RAM1」の領域
M5に格納する。
【0138】このステップS173〜S179の処理
を、180素子×16ライン分ループする。その後、処
理を終了する。図44〜図49は、素子判定(S/N)
のフローチャート(N+15フィールド)を示す図であ
る。 [S181]「RAM2〜5」の領域H1〜H16のデ
ータをAレジスタに書き込む(高温)。 [S182]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M81〜84に格納する。
【0139】このステップS181〜S182の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS183に進む。 [S183]「RAM2〜5」の領域H1〜H16のデ
ータをAレジスタへ書き込む(高温)。 [S184]「RAM1」の領域M81〜M84のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S185]AレジスタのデータとBレジスタのデータ
とを加算し、再度Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←
Aレジスタ+Bレジスタ)。 [S186]Aレジスタに書き込まれた加算結果を、
「RAM1」の領域M81〜M84に格納する。
【0140】このステップS163〜S166の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS187に進む。 [S187]Aレジスタに格納されている値を256で
除算し、再度Aレジスタに格納する。 [S188]除算結果としてAレジスタに格納された値
を「RAM1」の領域M81〜84に格納する。
【0141】このステップS187〜S188の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS18
9(図45に示す)に進む。 [S189]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをAレジスタに書き込む(常温)。 [S190]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M91〜94に格納する。
【0142】このステップS189〜S190の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS191に進む。 [S191]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをAレジスタへ書き込む(常温)。 [S192]「RAM1」の領域M91〜M94のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S193]AレジスタのデータとBレジスタのデータ
とを加算し、再度Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←
Aレジスタ+Bレジスタ)。 [S194]Aレジスタに書き込まれた加算結果を、
「RAM1」の領域M91〜M94に格納する。
【0143】このステップS163〜S166の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS195に進む。 [S195]Aレジスタに格納されている値を256で
除算し、再度Aレジスタに格納する。 [S196]除算結果としてAレジスタに格納された値
を「RAM1」の領域M91〜94に格納する。
【0144】このステップS195〜S196の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS18
9(図46に示す)に進む。 [S197]「RAM1」の領域M81〜M84のデー
タをAレジスタに書き込む(高温)。 [S198]「RAM1」の領域M91〜M94のデー
タをBレジスタに書き込む(常温)。 [S199]Aレジスタの値からBレジスタの値を減算
し、Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←Aレジスタ−
Bレジスタ)。 [S200]Aレジスタに書き込まれている減算結果を
「RAM1」の領域M81〜84に格納する。
【0145】このステップS197〜S200の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS201に進む。 [S201]「RAM1」の領域M81〜M84のデー
タをAレジスタに書き込む。 [S202]判定値(予め設定されたしきい値)がAレ
ジスタの値より大きいか否かを判断する。判定値の方が
大きければステップS203に進み、どうでなければス
テップS204に進む。 [S203]Aレジスタに、異常素子であることを意味
する値「1」を設定し、ステップS205に進む。 [S204]Aレジスタに、正常素子であることを意味
する値「0」を設定する。 [S205]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M91〜M94に格納する。
【0146】このステップS201〜S205の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS20
6(図47に示す)に進む。 [S206]「RAM1」の領域M4のデータをAレジ
スタに書き込む(最大値)。 [S207]「RAM1」の領域M5のデータをBレジ
スタに書き込む(最小値)。 [S208]「RAM2〜5」の領域L1〜L16のデ
ータをCレジスタに書き込む(常温)。 [S209]Aレジスタの値がCレジスタの値より小さ
いか否かを判断する。Aレジスタの値の方が小さければ
ステップS210に進み、そうでなければステップS2
11に進む。 [S210]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M4に格納する。 [S211]Bレジスタの値がCレジスタの値より大き
いか否かを判断する。Bレジスタの値の方が大きければ
ステップS212に進み、そうでなければステップS2
06もしくはステップS213に進む(所定の回数のル
ープが終了していればステップS213に進み、そうで
なければステップS206に進む。 [S212]Bレジスタのデータを「RAM1」の領域
M5に格納する。
【0147】このステップS206〜S212の処理
を、180素子×16ライン分ループする。その後、ス
テップS213(図48に示す)に進む。 [S213]「RAM1」の領域M4のデータをAレジ
スタに書き込む(最大値)。 [S214]「RAM1」の領域M5のデータをBレジ
スタに書き込む(最小値)。 [S215]Aレジスタの値からBレジスタの値を減算
し、Aレジスタに書き込む(Aレジスタ←Aレジスタ−
Bレジスタ)。 [S216]Aレジスタに書き込まれている減算結果を
「RAM1」の領域M61〜64に格納する。
【0148】このステップS213〜S216の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS21
7に進む。 [S217]「RAM1」の領域M61〜M64のデー
タをAレジスタに書き込む。 [S218]判定値(予め設定されたしきい値)がAレ
ジスタの値より小さいか否かを判断する。判定値の方が
小さければステップS219に進み、そうでなければス
テップS2220に進む。 [S219]Aレジスタに、異常素子であることを意味
する値「1」を設定し、ステップS221に進む。 [S220]Aレジスタに、正常素子であることを意味
する値「0」を設定する。 [S221]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
M71〜M74に格納する。
【0149】このステップS217〜S221の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS22
2(図49に示す)に進む。 [S222]「RAM1」の領域M91〜M94のデー
タをAレジスタに書き込む(S)。 [S223]「RAM1」の領域M71〜M74のデー
タをBレジスタに書き込む(N)。 [S224]Aレジスタの値とBレジスタの値との論理
和(OR)を計算し、Aレジスタに書き込む。 [S225]Aレジスタに書き込まれている論理和の演
算結果を「RAM1」の領域M71〜M74に格納す
る。
【0150】このステップS222〜S225の処理
を、180素子分ループする。その後、処理を終了す
る。図50〜図52は、素子判定(S/N)のフローチ
ャート(ゲイン設定、シリアル出力)である。 [S231]「RAM1」の領域M71のデータをAレ
ジスタへ書き込む(a列S/N判定値)。 [S232]「RAM1」の領域M72のデータをBレ
ジスタへ書き込む(b列S/N判定値)。 [S233]「RAM1」の領域M73のデータをCレ
ジスタへ書き込む(c列S/N判定値)。 [S234]「RAM1」の領域M74のデータをDレ
ジスタへ書き込む(d列S/N判定値)。 [S235]Aレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ、D
レジスタの値を全て加算し、Aレジスタに書き込む。 [S236]Aレジスタの値が「0」か否かを判断す
る。「0」であればステップS237に進み、「0」で
なければステップS238に進む。 [S237]Bレジスタに「100」(図32のSW3
を閉じることを示す)を書き込み、ステップS245に
進む。 [S238]Aレジスタの値が「1」か否かを判断す
る。「1」であればステップS239に進み、「1」で
なければステップS240に進む。 [S239]Bレジスタに「011」(図32のSW
1、SW2を閉じることを示す)を書き込み、ステップ
S245に進む。 [S240]Aレジスタの値が「2」か否かを判断す
る。「2」であればステップS241に進み、「2」で
なければステップS242に進む。 [S241]Bレジスタに「010」(図32のSW2
を閉じることを示す)を書き込み、ステップS245に
進む。 [S242]Aレジスタの値が「3」か否かを判断す
る。「3」であればステップS243に進み、「3」で
なければステップS244に進む。 [S243]Bレジスタに「001」(図32のSW1
を閉じることを示す)を書き込み、ステップS245に
進む。 [S244]Bレジスタに「000」(該当する素子番
号の使用可能な検知素子が存在しないことを示す)を書
き込み、ステップS245に進む。 [S245]Bレジスタのデータを「RAM1」の領域
M10に格納する。
【0151】このステップS231〜S245の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS24
6(図51に示す)に進む。 [S246]オンチップメモリ更新期間信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S247]Aレジスタの値を拡張バス(1)へ出力す
る。拡張バス(1)は、オンチップメモリ更新期間信号
を赤外線検知器へ送信するためのバスである。 [S248]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S249]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。拡張バス(2)は、オンチップメモリ更新終了信号
を赤外線検知器へ送信するためのバスである。 [S250]検知器画素クロックをAレジスタへ書き込
む(ハイレベル)。 [S251]Aレジスタの値を拡張バス(3)へ出力す
る。拡張バス(3)は、検知素子クロック信号を赤外線
検知器へ送信するためのバスである。 [S252]オンチップメモリデータ(素子選択情報、
ゲイン調整情報)をAレジスタへ書き込む。 [S253]Aレジスタの値を拡張バス(4)へ出力す
る。拡張バス(4)は、オンチップメモリデータを赤外
線検知器へ送信するためのバスである。 [S254]1μsの時間調整を行う。 [S255]検知器画素クロックをAレジスタへ書き込
む(ローレベル)。 [S256]Aレジスタの値を拡張バス(3)へ出力す
る。 [S257]1μsの時間調整を行う。
【0152】このステップS250〜S257の処理
を、180素子×7データ分ループする。その後、ステ
ップS258(図52に示す)に進む。 [S258]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ハイレベル)。 [S259]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。 [S260]2μsの時間調整を行う。 [S261]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S262]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。 [S263]オンチップメモリ更新期間信号をAレジス
タへ書き込む(ハイレベル)。 [S264]Aレジスタの値を拡張バス(1)へ出力
し、処理を終了する。
【0153】以上のようにして、オンチップメモリの内
容を更新することができる。オンチップメモリ更新時に
参照、更新されるデータは、RAM101を構成する
「RAM1〜5」内に格納される。「RAM1」上に高
温平均データ、常温平均データ、差信号データ、DC値
の最大値、最小値、雑音値、素子判定結果(差信号、雑
音、S/N)、ゲイン設定値の10種が格納され、「R
AM2〜5」上には、フィールド平均前の高温データ、
常温データの2つが格納される。
【0154】次に、感度補正処理とオンチップメモリ更
新処理の具体的な進行状況について説明する。図53
は、感度補正時のシーケンスコントローラのタイムチャ
ートである。DSPは前述走査系で発生される第1のト
リガ信号〜第3のトリガ信号をトリガとしてインストラ
クション「INST1〜4」動作するようになっている。
「INST1」は高温取得、「INST2」は常温取得、「INST
3」は感度補正係数計算、「INST4」は感度補正にそれ
ぞれ割りつけられている。動作速度は図53に示す通り
で、無効走査期間内に割りつけられている処理は無効走
査期間内(3.33ms) に、有効走査期間内に割りつけられ
ている処理は有効走査期間内(13.33ms)で処理が完了す
るようにライン数、フィールド数などを制限している。
【0155】図54は、オンチップメモリ更新時のシー
ケンスコントローラのタイムチャートである。DSPは
前述走査系で発生されるトリガ信号1〜3をトリガとし
てインストラクション「INST0〜5」動作するようにな
っている。「INST0」は停止、「INST1」は高温データ
取得、「INST2」は常温データ取得、「INST3」は判定
値算出(Nフィールド)、「INST4」は判定値算出(N
+1〜N+14フィールド)、INST5は判定値算出(N
+15フィールド)、判定、選択、送信を行うように割
りつけられている。
【0156】第1の実施の形態では差信号と雑音値とで
素子判定を行うため、処理時間は差信号と雑音値との算
出時間、判定時間を参照するものとする。動作速度は図
54に示す通りで、無効走査期間内に割りつけられてい
る処理は無効走査期間内(3.33ms) に、有効走査期間内
に割りつけられている処理は有効走査期間内(13.33ms)
で処理が完了するようにライン数、フィールド数などを
制限している。ただし、N+15フィールドのみ処理時
間が14.43ms となり、有効走査期間の13.33ms内に完了
していないが、オンチップメモリ処理の最後のフィール
ドであるため、次のフィールドにかかっても問題ない。
感度補正時、オンチップメモリ更新時とも動作速度の計
算内訳はフローチャート中に示している。
【0157】以下にDSPの処理速度計算を示す。 感度補正時(図18〜図25) 〔データの取り込み時間〕(フィールドN) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数によって求まる。
【0158】高温データの取り込み時間(図18のステ
ップS11〜S19)
【0159】
【数1】 40ns×180素子×1ライン×3サイクル=21.6μs(クリア) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 計 928.8μs ・・・・・(1) 常温データの取り込み時間(図19のステップS20〜
S25)
【0160】
【数2】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 計 907.2μs ・・・・・(2) 以上の式(1)、式(2)より、高温取得時間+常温取
得時間=928.8μs+907.2μs=1.8360msとなり、無効
走査期間の3.33ms内に完了する。
【0161】〔データの取り込み時間〕(フィールドN
+2〜N+28の偶数フィールド) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数によって求まる。
【0162】高温データの取り込み時間(図20のステ
ップS31〜S36)
【0163】
【数3】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 計 907.2μs ・・・・・(3) 常温データの取り込み時間(図21のステップS37〜
S42)
【0164】
【数4】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 計 907.2μs ・・・・・(4) 以上の式(3)、(4)より、高温取得時間+常温取得
時間=907.2μs+907.2μs=1.8144msとなり、無効走
査期間の3.33ms内に完了する。
【0165】〔データの取り込み時間〕(フィールドN
+30) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数によって求まる。
【0166】高温データの取り込み時間(図22のステ
ップS51〜S58)
【0167】
【数5】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(平均値算出) 計 921.6μs(第2 〜16フィールド目) ・・・・・(5) 常温データの取り込み時間(図23のステップS59〜
S66)
【0168】
【数6】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×31ライン×4サイクル=892.8μs(第2-32ライン目取得) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(平均値算出) 計 921.6μs ・・・・・(6) 式(5)、式(6)より、高温取得時間+常温取得時間
=921.6μs+921.6μs=1.8432msとなり、無効走査期
間の3.33ms内に完了する。
【0169】〔感度補正係数算出時間〕(図24のステ
ップS71〜S74) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×逆数を
求める浮動小数点演算サイクル数によって求まる。
【0170】
【数7】 感度補正係数算出時間=1.4616msとなり、無効走査期間
の3.33ms内に完了する。
【0171】〔感度補正時間〕(図25のステップS8
1〜S84) 感度補正は、有効走査期間「 (1/60)s×0.8=13.33ms」
内に行われなければならない。各値は、1サイクル時間
(40ns)×感度補正サイクル数×垂直方向画素数×
水平方向画素数によって求まる。
【0172】
【数8】 感度補正時間=10.37msとなり、有効走査期間の13.33ms
内に完了する。
【0173】オンチップメモリ更新時(図36〜図5
2) 〔データの取り込み時間〕各値は、1サイクル時間(4
0ns)×素子数×ライン数×サイクル数で求められ
る。
【0174】高温データの取り込み時間(図36のステ
ップS121〜S122)
【0175】
【数9】 40ns×180素子×16ライン×2サイクル=230.4μs(第1-16ライン取り込み) 計 230.4μs ・・・・・(9) 常温データの取り込み時間(図36のステップS123
〜S124)
【0176】
【数10】 40ns×180素子×16ライン×2サイクル=230.4μs(第1-16ライン取り込み) 計 230.4μs ・・・・・(10)
【0177】
【数11】 1列あたりのデータ取り込み時間=230.4μs+230.4μs=460.8μs 4列でのデータ取り込み時間 =460.8μs×4列=1.8432ms ・・・・・(11) となり、無効走査期間の3.33ms内に完了する。 〔素子判定時間(S/N)(フィールドN)〕 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。
【0178】RAMクリア(図37のステップS131
〜S133)
【0179】
【数12】 40ns×180素子×1ライン×3サイクル=21.6μs(高温、常温ともクリア) 計 21.6μs ・・・・・(12) 高温ライン平均算出時間(図37のステップS134〜
S139)
【0180】
【数13】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs(第2-16ライン目加算) 計 446.4μs ・・・・・(13) 常温ライン平均算出時間(図38のステップS140〜
S145)
【0181】
【数14】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs(第2-16ライン目加算) 計 446.4μs ・・・・・(14) 雑音値算出時間(図39〜図40のS146〜S15
5)
【0182】
【数15】 40ns×180素子×1ライン×3サイクル=21.6μs(第1ライン目算出) 40ns×180素子×15ライン×15サイクル=1.6200ms(第2-16ライン目算出) 計 1.6416ms ・・・・・(15) 以上の式(12)〜式(15)より
【0183】
【数16】
【0184】
【数17】 4列での素子判定(S/N)時間=2.5560ms×4列=10.23ms ・・・・・(17) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了する。
【0185】〔素子判定時間(S/N)(フィールドN+
1〜N+14)〕 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。
【0186】高温ライン平均算出時間(図41のステッ
プS161〜ステップS166)は、Nフィールドと同
じ(=446.4μs)である。 常温ライン平均算出時間(図42のステップS167〜
S172)は、Nフィールドと同じ(=446.4μs)であ
る。
【0187】雑音値算出時間(図43のステップS17
3〜S179)
【0188】
【数18】 40ns×180素子×16ライン×15サイクル=1.7280ms(第1-16ライン目算出) 計 1.7280ms ・・・・・(18) 以上の式より
【0189】
【数19】
【0190】
【数20】 4列での素子判定(S/N)時間=2.6208ms×4列=10.49ms ・・・・・(20) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了する。 〔素子判定時間(S/N)(フィールドN+15)〕 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。
【0191】高温ライン平均算出時間(図44のステッ
プS181〜S188)
【0192】
【数21】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs(第2-16ライン目加算) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(除算) 計 460.8μs ・・・・・(21) 常温ライン平均算出時間(図45のステップS189〜
S196)
【0193】
【数22】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs(第2-16ライン目加算) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(除算) 計 460.8μs ・・・・・(22) 差信号算出、判定時間(図46のステップS197〜S
205)
【0194】
【数23】 40ns×180素子×1ライン×4サイクル=28.8μs(算出) 40ns×180素子×1ライン×8サイクル=57.6μs(判定) 計 86.4μs ・・・・・(23) 雑音値算出、定時間(図47〜図48のステップS20
6〜S221)
【0195】
【数24】 40ns×180素子×16ライン×15サイクル=1.7280ms(第1-16ライン目算出) 40ns×180素子×1ライン×4サイクル=28.8μs(第1-16フィールドの雑音) 40ns×180素子×1ライン×8サイクル=57.6μs(判定) 計 1.8144ms ・・・・・(24) 素子判定時間(図49のステップS222〜ステップS
225)
【0196】
【数25】 40ns×180素子×1ライン×4サイクル=28.8μs(判定(論理和)) 計 28.8μs ・・・・・(25) ゲイン設定時間(図50のステップS231〜S24
5)
【0197】
【数26】 シリアル送信時間(図51〜図52のステップS246
〜S264)
【0198】
【数27】
【0199】
【数28】 1列あたりの素子判定(S/N)時間 =460.8μs+460.8μs+ 86.4μs+ 1.8144ms+28.8μs=2.8512ms ・・・・・(28)
【0200】
【数29】 ゲイン設定、シリアル送信時間= 194.4μs + 2.8248ms = 3.0192ms ・・・・・(29)
【0201】
【数30】 4列での処理時間 =1列あたりの素子判定時間×4列+ゲイン設定、シリアル,送信時間 = 2.8512ms×4列+3.0192ms = 14.43ms ・・・・・(30) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了しないが、オ
ンチップメモリ更新処理の最後のフィールドである(最
後のフィールド終了後に動作モードの切り替えなどの処
理が行われ、すぐに感度補正処理などが開始されるわけ
ではない)ため、次のフィールドにかかっても問題な
い。オンチップメモリへのシリアル送信後、更新済みの
素子選択情報、ゲイン設定値を用いて出力された検知器
信号の感度補正処理を行う。
【0202】次に、第2の実施の形態について説明す
る。第2の実施の形態は欠陥素子判定方法としてDCオ
フセットを用いた場合である。第2の実施の形態におけ
る赤外線撮像装置の構成は、第1位の実施の形態に示し
たもの基本的に同じであるが、DSP回路の動作のみが
異なる。そこで、DSP回路以外の構成要素について
は、第1の実施の形態で示した符号を用いて説明する。
【0203】第2の実施の形態のDSP回路も第1の実
施の形態と同様に、DSP、RAM及びROMで構成さ
れる。そして、第1の実施の形態と同様に、感度補正
(通常運用)モード、オンチップメモリ更新モードの2
つのモードがあるが、感度補正処理については第1の実
施の形態と同じなので説明を省略する。
【0204】オンチップメモリ更新モードでは、DCオ
フセットによる判定を行うため、「RAM1」のメモリ
マップが第1の実施の形態と異なる。図55、図56
は、DCオフセットで素子判定を行う際の「RAM1」
のメモリマップを示す図である。
【0205】アドレス「0〜180」の領域N1には、
高温データのラインあたりの平均値が格納される。アド
レス「181〜360」の領域N2には、常温データの
ラインあたりの平均値(オフセット補正係数)が格納さ
れる。アドレス「361〜540」の領域N3には、感
度補正係数が格納される。
【0206】アドレス「541〜720」の領域N41
には、素子判定データ(a列,mフィールドでの平均
値)が格納される。アドレス「721〜900」の領域
N42には、素子判定データ(b列,mフィールドでの
平均値)が格納される。アドレス「901〜1080」
の領域N43には、素子判定データ(c列,mフィール
ドでの平均値)が格納される。アドレス「1081〜1
260」の領域N44には、素子判定データ(d列,m
フィールドでの平均値)が格納される。
【0207】アドレス「1261〜1440」の領域N
51には、素子判定データ(a列、m−1フィールドで
の平均値)、素子判定データ(a列、DC判定値)が格
納される。アドレス「1441〜1620」の領域N5
2には、素子判定データ(b列、m−1フィールドでの
平均値)、素子判定データ(b列、DC判定値)が格納
される。アドレス「1621〜1800」の領域N53
には、素子判定データ(c列、m−1フィールドでの平
均値)、素子判定データ(c列、DC判定値)が格納さ
れる。アドレス「1801〜1980」の領域N54に
は、素子判定データ(d列、m−1フィールドでの平均
値)、素子判定データ(d列、DC判定値)が格納され
る。
【0208】アドレス「1981〜2160」の領域N
61には、素子判定データ(a列、判定結果)が格納さ
れる。アドレス「2161〜2340」の領域N62に
は、素子判定データ(b列、判定結果)が格納される。
アドレス「2341〜2520」の領域N63には、素
子判定データ(c列、判定結果)が格納される。アドレ
ス「2521〜2700」の領域N64には、素子判定
データ(d列、判定結果)が格納される。
【0209】アドレス「2701〜2880」の領域N
7には、ゲイン設定値が格納される。次に、オンチップ
メモリ更新モードにおける動作内容について説明する。
【0210】第2の実施の形態ではTDI素子選択時の
判定基準にDCオフセットを用いる。DCオフセットで
の判定方法としては、検知素子(複数個)が片方の基準
熱源(この場合では常温の基準熱源)を見込んだ際の各
素子出力をフィールド毎にn回取得し、最新のフィール
ドを含まない過去(m−1)フィールド分の、n×mサ
ンプルのデータから全素子について平均値を算出し、ま
た最新のフィールドでのDCレベル値(第mフィールド
目でのフィールド平均値)を参照して、((m−1)フ
ィールド分の平均値−最新のフィールドでのDCレベル
値)の絶対値を算出することにより素子別にDCオフセ
ットのずれを求め、ずれが設定値より大きい素子を選別
する。
【0211】図57は、DCオフセット判定を行うDS
P回路のオンチップメモリ更新機能を示すブロック図で
ある。DCオフセット判定を行うDSP回路200のオ
ンチップメモリ更新機能は、データ取得部210及び素
子判定部220で構成される。データ取得部160は、
無効走査期間中にA/D変換器51〜54から直接送ら
れてくる検知素子毎の常温データを、フィールド毎に1
6ラインずつ取得する。取得した常温データは、素子判
定部220に送る。
【0212】素子判定部220は、15フィールドにお
ける常温データの平均値と16フィールド目の常温デー
タとを比較し、一定以上の差がある場合には判定結果
は、赤外線検知器20のオンチップメモリ21に転送す
る。
【0213】図58は、データ取得部の内部構成を示す
図である。データ取得部210には、常温熱源用のデー
タ記憶部211〜214が設けられている。各データ記
憶部211〜214には、1つのフィールド分(16ラ
イン)のデータが格納される。常温熱源用のデータ記憶
部211〜214に格納された値は、フィールド毎に素
子判定部220に送られる。なお、データ記憶部211
〜214は、「RAM2〜5」内の特定の記憶領域であ
る。
【0214】図59は、素子判定部の内部構成を示す図
である。素子判定部220に入力されたデータは、加算
部221a〜221dに入力される。加算部221a〜
221dは、データ取得部210から送られたフィール
ド毎のデータを、素子別に、加算値記憶部222a〜2
22dに格納された値に加算していく。加算した値は、
その都度、加算値記憶部222a〜222dに格納す
る。加算値記憶部222a〜222dは、加算部221
a〜221dで加算された値を記憶する。加算値記憶部
222a〜222dに記憶された値は、加算部221a
〜221dに送られる。また、第1のフィールド〜第1
5のフィールドに対応する加算値記憶部222a〜22
2cに記憶された値は、加算部223に送られ、第16
のフィールドに対応する加算値記憶部222dに記憶さ
れた値は、差信号算出部227に送られる。加算部22
3は、15フィールド分の加算値を合計する。合計した
結果は、合計値記憶部224に格納する。合計値記憶部
224は、加算部から送られた合計値を記憶する。合計
値記憶部224の値は、平均値算出部225に渡され
る。平均値算出部225は、渡されたデータを240で
除算することにより、平均値を算出する。算出した平均
値は、平均値記憶部226に格納される。平均値記憶部
226に格納された平均値は、差信号算出部227に渡
される。差信号算出部227は、平均値記憶部226に
記憶されたデータから、加算値記憶部222dに記憶さ
れたデータを減算することで、差を計算する。算出され
た差の値は、絶対値算出部228に送られる。絶対値算
出部228は、差信号算出部227で算出された値の絶
対値を求める。この値がDCオフセット値である。求め
られたDCオフセット値は、DCオフセット値記憶部2
29に格納する。DCオフセット値記憶部229は格納
された値を、比較器220aに渡す。比較器220aに
は、予めしきい値が設定されている。そして、DCオフ
セット値記憶部229に格納された値がしきい値を超え
ているかどうかを判定する。しきい値を超えていなけれ
ば正常と判定し、判定結果を「0」とする。しきい値を
超えている場合には異常と判定し、判定結果を「1」と
する。判定結果は、素子判定値記憶部220bに格納す
る。素子判定値記憶部220bの値は、素子判定結果と
してオンチップメモリ21に送信される。
【0215】なお、加算値記憶部222a〜222d、
合計値記憶部224、DCオフセット値記憶部229、
及び素子判定値記憶部220bは、「RAM1」の所定
の記憶領域である。
【0216】以上のような処理機能を有していることに
より、データ取得部210にて、走査系の無効走査期間
における常温熱源データが1フィールド分の16ライ
ン、「RAM2〜5」に格納される。データ取得部21
0は、格納したデータをフィールド毎に素子判定部22
0へ渡し、素子別に加算していき、第15フィールド目
に、最新のフィールドを含まない過去15フィールド分
の15×16サンプルのデータの平均を求める。そのた
めに240で割る。そして、その値と最新のフィールド
の16ラインでのフィールド平均値との差(=過去15
フィールドの平均値−最新のフィールドの平均値)を算
出する。これによりDCオフセットのずれを求められ
る。求められたずれとしきい値との比較を行い、素子判
定結果を素子判定値記憶部220bに格納する。その
後、判定結果からTDI素子選択情報、ゲイン設定値を
生成し、赤外線検知器のオンチップメモリへ出力する。
【0217】第2の実施の形態のオンチップメモリ更新
時のフローチャートは、第1の実施の形態で示した図3
5のフローチャートと同様である。ただし、フォールド
N+15における素子判定処理(ステップS109)の
内容だけが異なる。第2の実施の形態の素子判定処理で
は、過去15フィールド分の常温データ(240ライ
ン)の素子別平均値と、本フィールドでの常温データ
(16ライン)の素子別平均値との差を全素子について
算出する。そして、設定範囲からはずれた素子を、異常
な素子として選別する。
【0218】図60〜図69に、第2の実施の形態にお
けるオンチップメモリ更新処理の詳細なフローチャート
を示す。なお、この処理は全てDSP回路200が行
う。図60〜図61は、素子判定(DC)のフローチャ
ート(Nフィールド)である。 [S301]Aレジスタの値を「0」に設定する。 [S302]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N51〜N54へ格納する。
【0219】このステップS301〜S302の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS303に進む。 [S303]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S304]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N41〜N44へ格納する。
【0220】このステップS303〜S304の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS305(図61に示す)に進む。 [S305]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S306]「RAM1」の領域N41〜N44のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S307]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S308]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域N41〜N44に格納する。
【0221】このステップS305〜S308の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS309に進む。 [S309]「RAM1」の領域N41〜N44からA
レジスタへデータを書き込む。 [S310]「RAM1」の領域N51〜N54のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S311]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S312]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域N51〜N54に格納する。
【0222】このステップS309〜S312の処理
を、180素子分ループする。その後、処理を終了す
る。図62〜図63は、素子判定(DC)のフローチャ
ート(N+1フィールド〜N+14フィールド)であ
る。 [S321]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S322]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N41〜N44へ格納する。
【0223】このステップS321〜S322の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS323に進む。 [S323]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S324]「RAM1」の領域N41〜N44のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S325]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S326]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域N41〜N44に格納する。
【0224】このステップS323〜S326の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS327(図63に示す)に進む。 [S327]「RAM1」の領域N41〜N44からA
レジスタへデータを書き込む。 [S328]Aレジスタに格納されている値を240で
除算し、再びAレジスタに書き込む(Aレジスタ←Aレ
ジスタ/240)。 [S329]「RAM1」の領域N51〜N54からB
レジスタへデータを書き込む。 [S330]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S331]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域N51〜N54に格納する。
【0225】このステップS327〜S331の処理
を、180素子分ループする。その後、処理を終了す
る。図64〜図66は、素子判定(DC)のフローチャ
ート(N+15フィールド)である。 [S341]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S342]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N41〜N44へ格納する。
【0226】このステップS341〜S342の処理
を、180素子×1ライン分ループする。その後、ステ
ップS343に進む。 [S343]「RAM2〜5」の領域L1〜L16から
Aレジスタへデータを書き込む(常温)。 [S344]「RAM1」の領域N41〜N44のデー
タをBレジスタに書き込む。 [S345]Aレジスタの値にBレジスタの値を加算
し、再びAレジスタに格納する(Aレジスタ←Aレジス
タ+Bレジスタ)。 [S346]Aレジスタに格納された加算結果を、「R
AM1」の領域N41〜N44に格納する。
【0227】このステップS343〜S346の処理
を、180素子×15ライン分ループする。その後、ス
テップS347(図65に示す)に進む。 [S347]「RAM1」の領域N41〜N44からA
レジスタへデータを書き込む。 [S348]Aレジスタに格納されている値を16で除
算し、再びAレジスタに書き込む(Aレジスタ←Aレジ
スタ/16)。 [S349]Aレジスタに格納された除算結果を、「R
AM1」の領域N41〜N44に格納する。
【0228】このステップS347〜S349の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS35
0に進む。 [S350]「RAM1」の領域N41〜N44のデー
タをAレジスタへ書き込む(mフィールド平均値)。 [S351]「RAM1」の領域N51〜N54のデー
タをBレジスタへ書き込む(m−1フィールドまでの平
均値)。 [S352]Aレジスタに格納されている値からBレジ
スタに格納されいる値を減算し、再びAレジスタに書き
込む(Aレジスタ←Aレジスタ−Bレジスタ)。 [S353]Aレジスタの絶対値を算出し、Aレジスタ
に書き込む。 [S354]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N51〜N54に書き込む(DC判定値)。
【0229】このステップS350〜S354の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS35
5(図66に示す)に進む。 [S355]「RAM1」の領域N51〜N54のデー
タをAレジスタに書き込む。 [S356]判定値(予め設定されたしきい値)よりA
レジスタの値が大きいか否かを判断する。Aレジスタの
値の方が大きければステップS357に進み、そうでな
ければステップS358に進む。 [S357]Aレジスタに、異常素子であることを示す
値「1」を設定し、ステップS359に進む。 [S358]Aレジスタに、正常素子であることを示す
値「0」を設定する。 [S359]Aレジスタのデータを「RAM1」の領域
N61〜N64に格納する。
【0230】このステップS355〜S359の処理
を、180素子分ループする。その後、処理を終了す
る。これにより、DCオフセットによる判定結果が「R
AM1」に格納される。その後のゲイン設定、データ送
信処理が行われる。
【0231】図67〜図69は、第2の実施の形態にお
けるゲイン設定、データ送信処理のフローチャートであ
る。 [S361]「RAM1」の領域N61のデータをAレ
ジスタへ書き込む(a列DC判定値)。 [S362]「RAM1」の領域N62のデータをBレ
ジスタへ書き込む(b列DC判定値)。 [S363]「RAM1」の領域N63のデータをCレ
ジスタへ書き込む(c列DC判定値)。 [S364]「RAM1」の領域N64のデータをDレ
ジスタへ書き込む(d列DC判定値)。 [S365]Aレジスタ、Bレジスタ、Cレジスタ及び
Dレジスタの値を加算し、Aレジスタに書き込む(Aレ
ジスタ←Aレジスタ+Bレジスタ+Cレジスタ+Dレジ
スタ)。 [S366]Aレジスタの値が「0」か否かを判断す
る。「0」であればステップS367に進み、そうでな
ければステップS368に進む。 [S367]Bレジスタに「100」を書き込み、ステ
ップS375に進む。 [S368]Aレジスタの値が「1」か否かを判断す
る。「1」であればステップS369に進み、そうでな
ければステップS370に進む。 [S369]Bレジスタに「011」を書き込み、ステ
ップS375に進む。 [S370]Aレジスタの値が「2」か否かを判断す
る。「2」であればステップS371に進み、そうでな
ければステップS372に進む。 [S371]Bレジスタに「010」を書き込み、ステ
ップS375に進む。 [S372]Aレジスタの値が「3」か否かを判断す
る。「3」であればステップS373に進み、そうでな
ければステップS374に進む。 [S373]Bレジスタに「001」を書き込み、ステ
ップS375に進む。 [S374]Bレジスタに「000」を書き込む。 [S375]Bレジスタのデータを「RAM1」の領域
N7に格納する。
【0232】このステップS361〜S375の処理
を、180素子分ループする。その後、ステップS37
6(図68に示す)に進む。 [S376]オンチップメモリ更新期間信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S377]Aレジスタの値を拡張バス(1)へ出力す
る。拡張バス(1)は、オンチップメモリ更新期間信号
を赤外線検知器へ送信するためのバスである。 [S378]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S379]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。拡張バス(2)は、オンチップメモリ更新終了信号
を赤外線検知器へ送信するためのバスである。 [S380]検知器画素クロックをAレジスタへ書き込
む(ハイレベル)。 [S381]Aレジスタの値を拡張バス(3)へ出力す
る。拡張バス(3)は、検知素子クロック信号を赤外線
検知器へ送信するためのバスである。 [S382]オンチップメモリデータ(素子選択情報、
ゲイン調整情報)をAレジスタへ書き込む。 [S383]Aレジスタの値を拡張バス(4)へ出力す
る。拡張バス(4)は、オンチップメモリデータを赤外
線検知器へ送信するためのバスである。 [S384]1μsの時間調整を行う。 [S385]検知器画素クロックをAレジスタへ書き込
む(ローレベル)。 [S386]Aレジスタの値を拡張バス(3)へ出力す
る。 [S387]1μsの時間調整を行う。
【0233】このステップS380〜S387の処理
を、180素子分×7データ分ループする。その後、ス
テップS388(図69に示す)に進む。 [S388]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ハイレベル)。 [S389]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。 [S390]2μsの時間調整を行う。 [S391]オンチップメモリ更新終了信号をAレジス
タへ書き込む(ローレベル)。 [S392]Aレジスタの値を拡張バス(2)へ出力す
る。 [S393]オンチップメモリ更新期間信号をAレジス
タへ書き込む(ハイレベル)。 [S394]Aレジスタの値を拡張バス(1)へ出力
し、処理を終了する。
【0234】オンチップメモリへのシリアル送信後、更
新済みの素子選択情報、ゲイン設定値を用いて、赤外線
検知器から出力された検知器信号の感度補正処理を行
う。なお、第2の実施の形態のタイムチャートは第1の
実施の形態(図53、図54に示す)と同様である。D
SPインストラクション、有効、無効走査期間での許容
処理時間なども第1の実施の形態と同じである。なお、
第1の実施の形態では素子判定方法が差信号と雑音であ
るのに対し、第2の実施の形態ではDCオフセットであ
る。ゆえに第2の実施の形態では処理時間はDCオフセ
ットでの算出時間、判定時間を参照する。その際の動作
速度の計算内訳はフローチャートに示した通りである。
【0235】以下にDSPの処理速度計算を示す。感度
補正時の処理は、第1の実施の形態と同様であるため説
明を省略する。オンチップメモリ更新時の処理速度の計
算結果を示す。
【0236】〔データの取り込み時間〕(第1の実施の
形態と同様)
【0237】
【数31】 高温データ取込時間 : 230.4μs 常温データ取込時間 : 230.4μs 1列あたりのデータ取り込み時間=230.4μs+230.4μs= 460.8μs 4列でのデータ取り込み時間=460.8μs×4列=1.8432ms ・・・・・(31) となり、無効走査期間の3.33ms内に完了する。
【0238】〔素子判定時間(DCオフセット)(フィ
ールドN)〕(図60〜図61のステップS301〜S
312) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。
【0239】
【数32】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(レジスタクリア) 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs (第2-16ライン目取得、加算値算出) 40ns×180素子×1ライン×4サイクル=28.8μs(格納) 計 489.6μs ・・・・・(32)
【0240】
【数33】 1列あたりの素子判定(DCオフセット)時間=489.6μs 4列での素子判定(DCオフセット)時間=489.6μs×4列=1.96ms ・・・・・(33) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了する。 〔素子判定時間(DCオフセット)(フィールドN+1
〜N+14)〕(図62〜図63のステップS321〜S
331) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。
【0241】
【数34】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs (第2-16ライン目取得、加算値算出) 40ns×180素子×1ライン×5サイクル=36.0μs (平均値算出)(N+14でのみ実行) 計 482.4μs ・・・・・(34)
【0242】
【数35】 1列あたりの素子判定(DCオフセット)時間=482.4μs 4列での素子判定(DCオフセット)時間=482.4μs×4列=1.93ms ・・・・・(35) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了する。 〔素子判定時間(DCオフセット)(フィールドN+1
5)〕(図64〜図66のステップS341〜S35
9) 各値は、1サイクル時間(40ns)×素子数×ライン
数×サイクル数で求められる。 常温データ
【0243】
【数36】 40ns×180素子×1ライン×2サイクル=14.4μs(第1ライン目取得) 40ns×180素子×15ライン×4サイクル=432.0μs (第2-16ライン目取得、加算値算出) 40ns×180素子×1ライン×3サイクル=21.6μs(平均値算出) 40ns×180素子×1ライン×5サイクル=36.0μs(DCオフセット値算出) 40ns×180素子×1ライン×8サイクル=57.6μs(素子判定) 計 561.6μs ・・・・・(36)
【0244】
【数37】 ゲイン設定(請求項1と同じ) : 194.4μs シリアル送信(請求項1と同じ):2.8248ms ゲイン設定、シリアル送信時間=194.4μs+ 2.8248ms=3.0192ms 4列での処理時間 =1列あたりの素子判定(DC)時間×4列+ゲイン設定,シリアル送信時間 =561.6μs×4列+3.0192ms = 5.2656ms ・・・・・(37) となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了する。
【0245】次に、第3の実施の形態について説明す
る。第3の実施の形態は欠陥素子判定方法としてS/N
とDCオフセットの論理和を用いた場合である。装置構
成、感度補正モードでの動作は第1、第2の実施の形態
と同じなので説明を省略する。ここではオンチップメモ
リ更新モードのみについて記述する。
【0246】オンチップメモリ更新モードの処理は以下
の通りである。第3の実施の形態ではオンチップメモリ
更新時の判定基準にS/N値とDCオフセットの論理和
を用いてTDI素子選択情報生成、ゲイン設定を行い、
赤外線検知器のオンチップメモリへ出力する。S/N値
での判定方法は第1の実施の形態と同じであり、DCオ
フセットでの判定方法は第2の実施の形態と同じなので
どちらも説明を省略する。
【0247】第3の実施の形態に必要なDSP回路は、
第1の実施の形態の構成(図13〜図15、図28〜図
31)と、第2の実施の形態の構成(図57〜図59)
とを併せ持っている。さらに、第3の実施の形態に必要
なDSP回路は、S/N値とDCオフセットの論理和
を、各検知素子の判定結果とする回路が追加されてい
る。
【0248】第3の実施の形態のにおけるオンチップメ
モリ更新処理の動作シーケンスは、第1の実施の形態と
同様であり、図34に示した通りである。また、処理手
順も、第1の実施の形態と第2の実施の形態とで説明し
た通りである。
【0249】感度補正時のタイムチャートは、図53に
示した通りである。一方、オンチップメモリ更新時のタ
イムチャートは、若干異なる。図70は、第3の実施の
形態のオンチップメモリ更新時のタイムチャートであ
る。DSPインストラクション、有効、無効走査期間で
の許容処理時間は実施の形態1、実施の形態2と同じで
ある。ただし、第1の実施の形態では素子判定方法がS
/N、第2の実施の形態ではDCオフセットであったの
に対して、第3の実施の形態ではS/NとDCオフセッ
トの論理和である。ゆえに第3の実施の形態では処理時
間はS/Nでの処理時間とDCオフセットでの処理時間
を加算したものとなる。動作速度の計算内訳は第1の実
施の形態と第2の実施の形態とのフローチャートに示し
ている。
【0250】以下にDSPの処理速度計算を示す。感度
補正時の処理は、第1の実施の形態と同様であるため説
明を省略する。オンチップメモリ更新時の処理速度の計
算結果を示す。
【0251】〔データの取り込み時間〕
【0252】
【数38】 となり、無効走査期間の3.33ms内に完了する。
【0253】〔素子判定時間(S/N+DCオフセッ
ト)(フィールドN)〕
【0254】
【数39】 となり、無効走査期間の3.33ms内に完了する。
【0255】〔素子判定時間(S/N+DCオフセッ
ト)(フィールドN+1〜N+14)〕
【0256】
【数40】 S/N値算出時間 : 9.68ms DCオフセット値算出時間 : 1.93ms S/N値算出時間+DCオフセット値算出時間=11.61ms ・・・・・(40) となり、無効走査期間の3.33ms内に完了する。
【0257】〔素子判定時間(S/N+DCオフセッ
ト)(フィールドN+15)〕
【0258】
【数41】 計15.76ms となり、有効走査期間の13.33ms 内に完了し
ないが、オンチップメモリ更新処理の最後のフィールド
であるため、次のフィールドにかかっても問題ない。オ
ンチップメモリへのシリアル送信後、更新済みの素子選
択情報、ゲイン設定値を用いて出力された検知器信号の
感度補正処理を行う。
【0259】以上のように本発明の赤外線撮像装置によ
れば、装置を起動し、赤外線検知器信号が出力可能にな
った直後と、装置運用中にてレーザの照射などによって
損傷素子が発生したことに起因する外部からのトリガ信
号を受信したときに両方について、赤外線画像撮像化処
理に先立って、素子判定、TDI素子選択情報生成、検
知器出力ゲイン設定を行い、赤外線検知器内にある検知
器出力情報格納メモリであるオンチップメモリの素子選
択情報と検知器出力ゲイン値を更新する。これにより、
最新のオンチップメモリデータに基づいて出力される検
知信号を使用して赤外線画像撮像化処理を行うことがで
き、レーザの照射などによる損傷素子を使用することな
く、正常な素子の出力のみから画像を生成することがで
きる。その結果、検知素子の損傷が発生しても画像の劣
化を最低限に押さえることができる。また、赤外線検知
器内で、使用すべき検知素子の選択や、ゲイン制御など
を行うことにより、装置全体の小型化を図ることもでき
る。
【0260】なお、上記のDSP回路の処理機能は、コ
ンピュータによって実現することができる。その場合、
DSP回路が有すべき機能の処理内容は、コンピュータ
で読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記
述されており、このプログラムをコンピュータで実行す
ることにより、上記処理がコンピュータで実現される。
コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気
記録装置や半導体メモリ等がある。市場へ流通させる場
合には、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memor
y)やフロッピーディスク等の可搬型記録媒体にプログラ
ムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続
されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネット
ワークを通じて他のコンピュータに転送することもでき
る。コンピュータで実行する際には、コンピュータ内の
ハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、メ
インメモリにロードして実行する。
【0261】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、赤外線
撮像装置内に欠陥素子の検出機能を設け、書き替え可能
な記憶手段に、欠陥素子を使用しないようにするための
情報を書き込むようにしたため、欠陥素子に関する最新
の情報を使用して赤外線画像撮像化処理を行うことがで
きる。その結果、装置の運用中に検知素子の損傷が発生
しても画像の劣化を最低限に押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】第1の実施の形態の構成の赤外線検知部を示す
図である。
【図3】第1の実施の形態の制御部を示す図である。
【図4】走査光学系の原理図である。
【図5】検知素子の配列を示す図である。
【図6】「RAM1」のメモリマップ(1/2)を示す
図である。
【図7】「RAM1」のメモリマップ(2/2)を示す
図である。
【図8】「RAM2〜5」のメモリマップを示す図であ
る。
【図9】感度補正時にDSPに入力される画像フォーマ
ットを示す図である。
【図10】感度補正時のDSPへのデータ入力順序を示
す図である。
【図11】感度係数算出用の基準熱源データフォーマッ
トを示す図である。
【図12】感度係数算出用の画像データのDSP回路へ
の入力順序を示す図である。
【図13】DSP回路の感度補正機能を示すブロック図
である。
【図14】高温データ取り込み部の機能ブロック図であ
る。
【図15】常温データ取り込み部の機能ブロック図であ
る。
【図16】感度補正時の動作シーケンスを示す図であ
る。
【図17】感度補正時のメインのフローチャートであ
る。
【図18】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(Nフィールド)(1/2)である。
【図19】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(Nフィールド)(2/2)である。
【図20】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(N+2〜N+28の偶数フィールド)(1/2)で
ある。
【図21】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(N+2〜N+28の偶数フィールド)(2/2)で
ある。
【図22】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(N+30フィールド)(1/2)である。
【図23】感度補正時のデータ取り込みのフローチャー
ト(N+30フィールド)(2/2)である。
【図24】感度補正係数算出のフローチャートである。
【図25】感度補正のフローチャートである。
【図26】オンチップメモリ更新時の画像フォーマット
を示す図である。
【図27】オンチップメモリ更新時のDSPへのデータ
入力順序を示す図である。
【図28】DSP回路のオンチップメモリ更新機能を示
すブロック図である。
【図29】データ取得部の内部構成を示す図である。
【図30】差信号判定部の内部構成を示す図である。
【図31】雑音値判定部と素子判定部との内部構成を示
す図である。
【図32】オンチップゲイン設定方式の原理説明図であ
る。
【図33】オンチップ信号シリアル送信のタイミングチ
ャートである。
【図34】オンチップメモリ更新のDSP回路の動作シ
ーケンスを示す図である。
【図35】メモリ更新時のDSPのメインのフローチャ
ートである。
【図36】オンチップメモリ更新時のデータ読み取りの
フローチャートである。
【図37】素子判定(S/N)のフローチャート(1/
4)である。
【図38】素子判定(S/N)のフローチャート(2/
4)である。
【図39】素子判定(S/N)のフローチャート(3/
4)である。
【図40】素子判定(S/N)のフローチャート(4/
4)である。
【図41】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
1〜N+14フィールド)(1/3)である。
【図42】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
1〜N+14フィールド)(2/3)である。
【図43】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
1〜N+14フィールド)(3/3)である。
【図44】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(1/6)を示す図である。
【図45】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(2/6)を示す図である。
【図46】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(3/6)を示す図である。
【図47】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(4/6)を示す図である。
【図48】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(5/6)を示す図である。
【図49】素子判定(S/N)のフローチャート(N+
15フィールド)(6/6)を示す図である。
【図50】素子判定(S/N)のフローチャート(ゲイ
ン設定、シリアル出力)(1/3)である。
【図51】素子判定(S/N)のフローチャート(ゲイ
ン設定、シリアル出力)(2/3)である。
【図52】素子判定(S/N)のフローチャート(ゲイ
ン設定、シリアル出力)(3/3)である。
【図53】感度補正時のシーケンスコントローラのタイ
ムチャートである。
【図54】オンチップメモリ更新時のシーケンスコント
ローラのタイムチャートである。
【図55】DCオフセットで素子判定を行う際の「RA
M1」のメモリマップ(1/2)を示す図である。
【図56】DCオフセットで素子判定を行う際の「RA
M1」のメモリマップ(2/2)を示す図である。
【図57】DCオフセット判定を行うDSP回路のオン
チップメモリ更新機能を示すブロック図である。
【図58】データ取得部の内部構成を示す図である。
【図59】素子判定部の内部構成を示す図である。
【図60】素子判定(DC)のフローチャート(Nフィ
ールド)(1/2)である。
【図61】素子判定(DC)のフローチャート(Nフィ
ールド)(2/2)である。
【図62】素子判定(DC)のフローチャート(N+1
フィールド〜N+14フィールド)(1/2)である。
【図63】素子判定(DC)のフローチャート(N+1
フィールド〜N+14フィールド)(2/2)である。
【図64】素子判定(DC)のフローチャート(N+1
5フィールド)(1/3)である。
【図65】素子判定(DC)のフローチャート(N+1
5フィールド)(2/3)である。
【図66】素子判定(DC)のフローチャート(N+1
5フィールド)(3/3)である。
【図67】第2の実施の形態におけるゲイン設定、デー
タ送信処理のフローチャート(1/3)である。
【図68】第2の実施の形態におけるゲイン設定、デー
タ送信処理のフローチャート(2/3)である。
【図69】第2の実施の形態におけるゲイン設定、デー
タ送信処理のフローチャート(3/3)である。
【図70】第3の実施の形態のオンチップメモリ更新時
のタイムチャートである。
【図71】従来のTDI赤外線撮像装置を示す図であ
る。
【図72】従来のTDI変換回路の内部構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 赤外線検知器 1a 検知素子 1b 記憶手段 1c 取捨選択手段 2 赤外線集光手段 2a 光学系 2b 走査系 2c 光学系 3 欠陥素子検出手段 4 欠陥素子情報更新手段 5,6 基準熱源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA07 AB01 AB10 CA01 DB01 FA06 FA08 GA10 5C024 AA06 AA07 CA09 EA03 EA04 FA01 FA11 HA23 5F049 MB01 NA20 NB05 RA02 RA06 UA20 WA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TDI型の赤外線検知器を用いた赤外線
    撮像装置において、 前記赤外線検知器内に複数の列を成すように並べられて
    おり、赤外線の強度を検知する検知素子と、 欠陥のある検知素子に関する情報を保持する、書き替え
    可能な記憶手段と、 前記記憶手段内の情報において欠陥ありと示された検知
    素子の出力信号を除外して、各検知素子からの検知信号
    を出力する取捨選択手段と、 赤外線を前記検知素子に集光する赤外線集光手段と、 前記検知素子が前記赤外線集光手段からの赤外線を見込
    んだ際の検知素子出力を解析し、欠陥素子を検出する欠
    陥素子検出手段と、 前記欠陥素子検出手段にて検出された欠陥素子の出力信
    号を使用しないように、前記記憶手段の内容を書き換え
    る欠陥素子情報更新手段と、 を有することを特徴とする赤外線撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段は、前記赤外線検知器内に
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の赤外線
    撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記欠陥素子検出手段は、電源投入時に
    欠陥素子の検出を行うことを特徴とする請求項1記載の
    赤外線撮像装置。
  4. 【請求項4】 撮像される対象物が置かれた環境よりも
    高い温度に設定された高温基準熱源と、撮像される対象
    物が置かれた環境と同程度の温度に設定された常温基準
    熱源とをさらに有し、 前記赤外線集光手段は、前記高温基準熱源、前記常温基
    準熱源及び撮像対象物から発する赤外線を前記検知素子
    に集光し、 前記欠陥素子検出手段は、前記検知素子が前記高温基準
    熱源からの赤外線を検知したときの信号と、前記常温基
    準熱源からの赤外線を検知したときの信号との差が予め
    設定された値以下の場合には、該当する検知素子を欠陥
    素子と判断することを特徴とする請求項1記載の赤外線
    撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記欠陥素子検出手段は、前記検知素子
    が前記高温基準熱源からの赤外線を検知したときの高温
    検知信号を複数フィールド分取得するとともに、前記常
    温基準熱源からの赤外線を検知した場合の常温検知信号
    を複数フィールド分取得し、前記高温検知信号の平均値
    と前記常温検知信号の平均値との差が予め設定された値
    以下である場合には、該当する検知素子を欠陥素子と判
    断することを特徴とする請求項4記載の赤外線撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記欠陥素子検出手段は、前記検知素子
    が前記赤外線集光手段からの赤外線を見込んだ際の検知
    素子出力を複数フィールド分取得し、取得した複数の検
    知素子出力の最大値と最小値との差によって雑音値を求
    め、前記雑音値が予め設定された値以上である場合に
    は、該当する検知素子を欠陥素子と判断することを特徴
    とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記欠陥素子検出手段は、前記検知素子
    が前記赤外線集光手段からの赤外線を検知したときの検
    知信号を複数フィールド分取得し、前記検知信号の平均
    値を算出し、特定のフィールドの信号と前記平均値との
    差が予め設定された値以上である場合には、該当する検
    知素子を欠陥素子と判断することを特徴とする請求項1
    記載の赤外線撮像装置。
  8. 【請求項8】 撮像される対象物が置かれた環境よりも
    高い温度に設定された高温基準熱源と、撮像される対象
    物が置かれた環境と同程度の温度に設定された常温基準
    熱源とをさらに有し、 前記赤外線集光手段は、前記高温基準熱源、前記常温基
    準熱源及び撮像対象物から発する赤外線を前記検知素子
    に集光し、 前記欠陥素子検出手段は、前記検知素子が前記高温基準
    熱源からの赤外線を検知したときの信号と、前記常温基
    準熱源からの赤外線を検知したときの信号との差によっ
    て差信号値を求めるとともに、前記検知素子が前記赤外
    線集光手段からの赤外線を見込んだ際の検知素子出力を
    複数フィールド分取得し、取得した複数の検知素子出力
    の最大値と最小値との差によって雑音値を求め、前記差
    信号値が予め設定された値以下あるか、もしくは前記雑
    音値が予め設定された値以上であるという条件のいずれ
    かに該当する検知素子を欠陥素子と判断することを特徴
    とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
  9. 【請求項9】 対象物を撮像中に装置外部からの欠陥素
    子検出指令を受けた際には、撮像処理を中断して、前記
    欠陥素子検出手段に対して欠陥素子の検出を行わせ、前
    記欠陥素子情報更新手段により前記記憶手段の内容が更
    新された後に、撮像処理を再開させる動作モード切替手
    段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の赤外
    線撮像装置。
  10. 【請求項10】 前記記憶手段は、赤外線検知器内のど
    の素子が欠陥素子であるのかを示す情報、及び赤外線が
    走査される方向に並んでいる複数の検知素子中の欠陥素
    子数の情報とを格納しており、 前記取捨選択手段は、前記検知素子中の欠陥素子の出力
    を停止させるとともに、欠陥素子の出力が停止されたこ
    とにより出力信号レベルが低下しないように、赤外線が
    走査される方向に並んでいる複数の検知素子中の欠陥素
    子数に応じて、検知素子出力の増幅率を変化させること
    を特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
JP07480599A 1999-03-19 1999-03-19 赤外線撮像装置 Expired - Fee Related JP4475696B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07480599A JP4475696B2 (ja) 1999-03-19 1999-03-19 赤外線撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07480599A JP4475696B2 (ja) 1999-03-19 1999-03-19 赤外線撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000270269A true JP2000270269A (ja) 2000-09-29
JP4475696B2 JP4475696B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=13557906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07480599A Expired - Fee Related JP4475696B2 (ja) 1999-03-19 1999-03-19 赤外線撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4475696B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012104759A (ja) * 2010-11-12 2012-05-31 Fujitsu Ltd 赤外線イメージセンサ及び赤外線撮像装置
WO2016151739A1 (ja) * 2015-03-23 2016-09-29 三菱電機株式会社 空気調和機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012104759A (ja) * 2010-11-12 2012-05-31 Fujitsu Ltd 赤外線イメージセンサ及び赤外線撮像装置
WO2016151739A1 (ja) * 2015-03-23 2016-09-29 三菱電機株式会社 空気調和機
JPWO2016151739A1 (ja) * 2015-03-23 2017-07-13 三菱電機株式会社 空気調和機
CN107407489A (zh) * 2015-03-23 2017-11-28 三菱电机株式会社 空气调节机
US10465934B2 (en) 2015-03-23 2019-11-05 Mitsubishi Electric Corporation Air conditioner

Also Published As

Publication number Publication date
JP4475696B2 (ja) 2010-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8149326B2 (en) Real-time exposure control for automatic light control
US8026956B2 (en) Image sensor, image taking apparatus, and state inspection system
JP3298185B2 (ja) 眼科装置
US20070258640A1 (en) Inspection apparatus
US4697245A (en) Inspection and measuring apparatus and method
CN104604214A (zh) 用于产生拍摄图像的方法和设备
WO2021116757A1 (en) Imaging devices and decoding methods thereof
JP4992462B2 (ja) 撮像素子、撮像装置、撮像システム、撮像方法、モーションデータ生成システム、モーションデータ生成プログラム及びモーションデータ生成方法
JP4475696B2 (ja) 赤外線撮像装置
JPS61123985A (ja) 画像処理装置
US20030133110A1 (en) Photon correlator
JP2001045379A (ja) 画像処理装置および方法
JP3406455B2 (ja) 赤外線撮像装置
WO2023276326A1 (ja) 光学画像処理方法、機械学習方法、学習済みモデル、機械学習の前処理方法、光学画像処理モジュール、光学画像処理プログラム、及び光学画像処理システム
US6661874B2 (en) X-ray image diagnostic apparatus
JP4686803B2 (ja) 赤外線画像表示装置
JP2000121539A (ja) パーティクルモニタシステム及びパーティクル検出方法並びにパーティクル検出プログラムを格納した記録媒体
JP2004340784A (ja) スターセンサ
JP2003279411A (ja) フォトンカウンティング装置、フォトンカウンティングシステム、及びフォトンカウンティング方法
JPH05164703A (ja) ワーク表面検査方法
CN117336623B (zh) 机器视觉测量系统与传感器芯片模拟参数调整方法
JP2000275024A (ja) 3次元入力装置
CN113588095B (zh) 基于帧累积的点源目标红外辐射定量处理方法及装置
CN115644777A (zh) 一种基于图像识别的内窥镜光源自动控制的方法及系统
JP4042256B2 (ja) 暗視システム用画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees