JP2000269740A - 水晶発振器 - Google Patents

水晶発振器

Info

Publication number
JP2000269740A
JP2000269740A JP11070521A JP7052199A JP2000269740A JP 2000269740 A JP2000269740 A JP 2000269740A JP 11070521 A JP11070521 A JP 11070521A JP 7052199 A JP7052199 A JP 7052199A JP 2000269740 A JP2000269740 A JP 2000269740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic base
bottom wall
electrode
capacitor
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11070521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3479467B2 (ja
Inventor
Toshikatsu Makuta
俊勝 幕田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Dempa Kogyo Co Ltd filed Critical Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority to JP07052199A priority Critical patent/JP3479467B2/ja
Publication of JP2000269740A publication Critical patent/JP2000269740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3479467B2 publication Critical patent/JP3479467B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】セラミックベースに積層コンデンサを形成し、
部品点数を少なくした水晶発振器を提供する。 【解決手段】セラミックベース3に水晶片13とICチ
ップ14を装着してなる。セラミックベース3は穴部7
及び段部8を形成する底壁層4、中間枠層5及び上枠層
6からなる。そして、底壁層4は、誘電率を同一とした
複数の単位底壁層21(abcde)の積層構造とす
る。最上位の単位底壁層21aは、二層目以下の厚みよ
り大きく設定され、表面には振動子用電極パターン24
を含む回路パターンが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックベースに
水晶片と回路素子を装着した水晶発振器を利用分野と
し、特に電源とアース間のバイパスコンデンサ(パスコ
ンとする)をセラミックベース自体に形成し、回路素子
をIC(集積素子)チップのみとした表面実装用の水晶
発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】(発明の背景)水晶発振器は周波数及び
時間の基準源として、通信機器及びデジタル機器に広く
使用されている。近年では、セラミック容器内に水晶片
と回路素子を収容して小型化した表面実装用の水晶発振
器が普及している。
【0003】(従来技術の一例)第6図及び第7図はこ
の種の従来例を説明する水晶発振器の図である。第6図
は断面図、第7図はカバーを除く分解図である。水晶発
振器は、セラミック容器1に発振回路を構成する水晶片
13と回路素子2を収容してなる。
【0004】セラミック容器1はセラミックベース3と
例えばガラス封止によるセラミックカバー9からなる。
セラミックベース3は底壁層4と中間枠層5と上枠層6
とを積層してなり、焼成により一体的に形成される。底
壁層4と中間枠層5は中央部に穴部7を形成し、中間枠
層5と上枠層6は両端に段部8を形成する。
【0005】底壁層4には回路パターンが形成され、ス
ルーホ−ルによる四隅部の側面及び裏面に実装端子10
(abcd)として延出する。実装端子10(abc
d)は、電源、アース、出力及びスタンバイ端子からな
る。中間枠層5の段部8には端子電極11及び底壁層4
の回路パターンに接続する電極貫通孔12が形成され
る。
【0006】発振回路(第8図参照)は、水晶片13及
び回路素子2としてのICチップ14とパスコン15か
らなる。水晶片13は両主面に励振電極19を有し、両
端部に引出電極20を延出してなる。そして、セラミッ
クベース3の段部8に両端部を固着して端子電極11と
接続し、さらに電極貫通孔12を経て、ICチップ14
の入力端と接続する振動子用電極パターン24に接続す
る。
【0007】ICチップ14は、水晶片13とともに発
振回路を構成するインバータ増幅素子16、帰還抵抗1
7及び発振用コンデンサ18(ab)等を集積してな
る。そして、ICチップ14とパスコン15はセラミッ
クの穴部7に固着され、回路パターンに接続する。な
お、図ではICチップ14に集積される緩衝増幅器、ス
タンバイ機能素子等は省略してある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(従来技術の問題点)
しかしながら、上記構成の水晶発振器では、電源とアー
ス間のパスコン15は容量が例えば1000〜10000pFと非
常に大きくて集積化でぎず、独立したチップ素子として
セラミック容器内に収容せざるを得ない。したがって、
部品点数を多くして簡素化できない問題があった。
【0009】また、セラミックベース3の穴部7の面積
は必然的に大きくなり、水晶片13を小さくすることが
できない。また、パスコン15としてのチップ素子は、
ICチップ14よりも背丈が高い。これらのことから、
パスコン15としてのチップ素子は、水晶発振器の小型
化を阻害する要因ともなっていた。
【0010】このことから、例えば特開平5−3024
3号公報では、厚みの小さくした単位底壁層21(ab
cd)の間に界面電極21(abcd)を設けて積層コ
ンデンサを形成してセラミックベース3とする(後述の
第1図参照)。そして、積層コンデンサを電源とアース
間のパスコン15に適用するパッケージを開示してい
る。
【0011】しかしながら、このようなセラミックベー
ス3を単に水晶発振器に適用した場合には、最上位の単
位底壁層21aの表面に形成された電極パターンと裏面
側の界面電極25aとの間で容量を形成する。特に、水
晶片13の励振電極19と接続する電極パターン24
(ab)との間の容量C1、C2は、発振用コンデンサ1
8(ab)に並列接続になるので(第9図)、発振用コ
ンデンサの容量値を増加させてしまう問題があった。
【0012】なお、この場合には、ICチップ内に形成
された発振用コンデンサ18の容量値の上限許容値を越
えたり、水晶振動子から見た負荷容量のバラツキを大き
くして水晶発振器の設計に悪影響を及すことになる。
【0013】(発明の目的)本発明は、セラミックベー
スに積層コンデンサを形成し、部品点数を少なくして簡
素化及び小型化を促進し、しかも発振用コンデンサに与
える影響の小さな水晶発振器を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックベ
ースを積層構造として各積層面に界面電極を設けて積層
コンデンサを形成し、これをパスコンに適用するととも
に、最上位単位セラミックベースの表面に形成された振
動子用電極パターンと裏面側の界面電極との間に生ずる
容量値を積層コンデンサを形成する単位セラミックベー
スに形成した場合に比較して小さくしたことを基本的な
解決手段とし、具体的には例えば最上位単位セラミック
ベースの厚みを大きくする、誘電率を小さくする、ある
いは振動子用電極と界面電極とを非対向とするものであ
る。
【0015】
【作用】本発明では、セラミックベースに積層コンデン
サを形成して電源とアース間のパスコンとしたので、パ
スコンとしてのチップ素子を不要にする。そして、振動
子用電極パターンと裏面側の界面電極との間の容量値を
積層コンデンサを形成する単位セラミックベースに形成
した場合に比較して小さくしたので、発振用コンデンサ
に与える影響を少なくする。以下、本発明の一実施例を
説明する。
【0016】
【実施例】第1図及び第2図は本発明の一実施例を説明
する水晶発振器の図で、第1図は断面図、第2図は底壁
層の分解図である。なお、前従来例と同一部分には同番
号を付与してその説明は簡略又は省略する。水晶発振器
は、セラミックベース3に水晶片13とICチップ14
のみを装着してなる。セラミックベース3は前述同様に
穴部7及び段部8を形成する底壁層4、中間枠層5及び
上枠層6からなる。そして、この実施例での底壁層4
は、誘電率を同一とした複数の単位底壁層21(abc
de)の積層構造とする。最上位の単位底壁層21a
は、二層目以下の厚みより大きく設定され、表面には前
述した振動子用電極パターン24を含む回路パターンが
形成される。
【0017】そして、2層目の単位底壁層から最下位の
単位底壁層21(bcde)の表面には、最上位及び最
下位層を除く各単位底壁層21(abcd)間でそれぞ
れ対向する界面電極25(abcd)が形成され、積層
コンデンサを形成する。界面電極25(abcd)のう
ち奇数番目25(ac)は角部側壁の電源用の実装端子
10aに接続し、偶数番目25(bd)はアース用の実
装端子10bに接続する。
【0018】これらは、例えばグリーンシートの最上位
層21aを除く単位底壁層21(bcde)毎に例えば
銅ペーストをスクリーン印刷して、最上位層21aを含
めて積層後、中間枠層5及び上枠層6をさらに積層して
一体的に焼成される。
【0019】このような構成であれは、底壁層4は電源
用とアース用の実装端子10aと10bとの間に積層コ
ンデンサを形成するので、パスコン15としてのチップ
素子を不要にする。したがって、穴部7にはICチップ
14のみを収容すればよいので、その大きさを小さくで
きる。このことから、水晶発振器は、部品点数を少なく
して簡素化及び小型化を促進できる。
【0020】また、この実施例では、最上位単位底壁層
21aの厚みを二層目以下の単位底壁層21(bcd)
よりも大きくしたので、振動子用電極パターン24と一
層目の界面電極25aとの間の容量を小さくする。した
がって、ICチップ14に内蔵された発振用コンデンサ
18(ab)に付加される容量を小さくして許容値内に
抑えることがてきる。また、水晶振動子(水晶片13)
から見た負荷容量のバラツキも小さくして設計を容易に
する。
【0021】
【他の事項】上記実施例では、最上位単位底壁層21a
の厚みを大きくして振動子用電極パターン24との容量
を小さくしたが、最上位単位底壁層21aの誘電率を二
層目以下の単位底壁層21(bcd)のそれよりも小さ
くしてもよい。この場合、厚みを小さくできるので有利
である。また、最上位層の界面電極25aのうち、振動
子用電極パターン21aと対向する部分を除去して、非
対向領域部を形成してもよい(未図示)。
【0022】要は、最上位単位底壁層21aの振動子用
電極パターン24と裏面側の界面電極25aとの間に発
生する容量値を、二層目以下の単位底壁層25(bc
d)に形成した場合に比較し、小さくすることか本発明
の要件である。通常では、ICチップ内に形成される発
振用コンデンサ18(ab)は10〜25pFであり、
これに対して振動子用電極パターン24による容量増加
分が概ね1/5以下程度であれば設計及びバラツキに対
する影響を防止できる。
【0023】また、上記実施例では電源とアース間のパ
スコン15のみを積層コンデンサとして形成したが、例
えば第3図に示したように出力に結合コンデンサ22を
併設する場合にも適用できる。第4図及び第5図はこの
一例を示す図で、第4図は断面図、第5図はセラミック
ベース3の底壁層(最上位層は除く)の図である。すな
わち、各単位底壁層21(bcde)の表面にそれぞれ
単位底壁層21(bcd)毎に対向する第1と第2の2
つの界面電極25A(a〜d)及び25B(a〜d)を
左右に形成する。
【0024】そして、左側の第1界面電極25A(a〜
e)は一枚おきに電源用とアース用の実装端子10a、
10bに接続する。また、右側の第2界面電極25B
(a〜d)は一枚おきに出力用の実装端子10cと、側
面電極26により共通接続されて図示しない最上位層の
表面に形成されたICチップ14の出力電極端との間に
接続する。このようにすれば、電源のパスコン15及び
出力の結合コンデンサ22としてのチップ素子を排除で
き、部品点数をさらに簡素化できて小型化をさらに促進
する。
【0025】また、上記実施例ではセラミックベース3
の穴部7にICチップ14を収容したが、セラミックベ
ース3を例えば平板状として水晶片13とICチップ1
4を並設してもよい(未図示)。この場合においても、
底壁層4に相当するセラミックベースを複数の単位セラ
ミックベースから形成して界面電極25を形成すればよ
い。
【0026】また、セラミックベース3の底壁層4の上
面側穴部に導電性接着剤23により水晶片13を固着し
て、下面側穴部にICチップ14を収容した場合でも同
様に適用できる(第5図)。この場合は、下面側穴部の
表面に振動子用電極パターンが形成され(未図示)、下
面側穴部表面の単位底壁層が最上位層となる。また、単
位底壁層21(bcde)の表面に界面電極25(ab
cd)を形成するとしたが、例えば偶数番目の単位底壁
層の両主面に電極を形成してもよく、要は単位底壁層の
界面に電極が形成されればよい。
【0027】なお、セラミックベース3にガラス封止に
よるセラミックカバーを9被せてセラミック容器1とし
たが、カバーは樹脂封止あるいは金属としてシーム溶接
等であってもよい。また、実施例ではセラミックベース
3を5層の単位底壁層25(abcde)として便宜的
に説明したが、これ以上の積層数であってもよいことは
勿論である。
【0028】要するに、本発明では容量の大きな特に電
源とアース間のパスコン15をセラミックベースの積層
コンデンサから形成して、かつ発振用コンデンサ18
(ab)への影響を排除し、部品点数を最小にして水晶
発振器の簡素化及び小型化を趣旨とするもので、このよ
うな趣旨に基づくものは適宜自在な変更を含めて本発明
の技術的範囲に属する。
【0029】
【発明の効果】本発明はセラミックベースを積層構造と
して各積層面に界面電極を設けて積層コンデンサを形成
し、これをパスコンに適用するとともに、最上位単位セ
ラミックベースの表面に形成された振動子用電極パター
ンと裏面側の界面電極との間に生ずる容量値を積層コン
デンサを形成する単位セラミックベースに形成した場合
に比較して小さくしたので、部品点数を少なくして簡素
化及び小型化を促進し、しかも発振用コンデンサに与え
る影響の小さな水晶発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する水晶発振器の断面
図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するセラミックベース
の底壁層の分解図である。
【図3】本発明の他の実施例を説明するための発振回路
図である。
【図4】本発明の他の実施例を説明するセラミックベー
スの最上位層を除く底壁層の分解図である。
【図5】本発明の他の実施例を説明するセラミックベー
スの底壁層の分解図である。
【図6】従来例を説明する水晶発振器の断面である。
【図7】従来例を説明する水晶発振器の分解である。
【図8】従来例を説明する水晶発振器の回路図である。
【図9】従来例の問題点を説明する水晶発振器の一部回
路図である。
【符号の説明】
1 セラミック容器、2 回路素子、3 セラミックベ
ース、4 底壁層、5中間枠層、6 上壁層、7 穴
部、8 段部、9 セラミックカバー、10実装端子、
11 端子電極、12 電極貫通孔、13 水晶片、1
4 ICチップ、15 パスコン、16 インバータ増
幅素子、17 帰還抵抗、18 発振用コンデンサ、1
9 励振電極、20 引出電極、21 単位底壁層、2
2 結合コンデンサ、23 導電性接着剤、24 振動
子用電極パターン.
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月18日(1999.3.1
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月21日(1999.5.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】水晶発振器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックベースに
水晶片と回路素子を装着した水晶発振器を利用分野と
し、特に電源とアース間のバイパスコンデンサ(パスコ
ンとする)をセラミックベース自体に形成し、回路素子
をIC(集積素子)チップのみとした表面実装用の水晶
発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】(発明の背景)水晶発振器は周波数及び
時間の基準源として、通信機器及びデジタル機器に広く
使用されている。近年では、セラミック容器内に水晶片
と回路素子を収容して小型化した表面実装用の水晶発振
器が普及している。
【0003】(従来技術の一例)第6図及び第7図はこ
の種の従来例を説明する水晶発振器の図である。第6図
は断面図、第7図はカバーを除く分解図である。水晶発
振器は、セラミック容器1に発振回路を構成する水晶片
13と回路素子2を収容してなる。
【0004】セラミック容器1はセラミックベース3と
例えばガラス封止によるセラミックカバー9からなる。
セラミックベース3は底壁層4と中間枠層5と上枠層6
とを積層してなり、焼成により一体的に形成される。底
壁層4と中間枠層5は中央部に穴部7を形成し、中間枠
層5と上枠層6は両端に段部8を形成する。
【0005】底壁層4には回路パターンが形成され、ス
ルーホ−ルによる四隅部の側面及び裏面に実装端子10
(abcd)として延出する。実装端子10(abc
d)は、電源、アース、出力及びスタンバイ端子からな
る。中間枠層5の段部8には端子電極11及び底壁層4
の回路パターンに接続する電極貫通孔12が形成され
る。
【0006】発振回路(第8図参照)は、水晶片13及
び回路素子2としてのICチップ14とパスコン15か
らなる。水晶片13は両主面に励振電極19を有し、両
端部に引出電極20を延出してなる。そして、セラミッ
クベース3の段部8に両端部を固着して端子電極11と
接続し、さらに電極貫通孔12を経て、ICチップ14
の入力端と接続する振動子用電極パターン24に接続す
る。
【0007】ICチップ14は、水晶片13とともに発
振回路を構成するインバータ増幅素子16、帰還抵抗1
7及び発振用コンデンサ18(ab)等を集積してな
る。そして、ICチップ14とパスコン15はセラミッ
クベース3の穴部7に固着され、回路パターンに接続す
る。なお、図ではICチップ14に集積される緩衝増幅
器、スタンバイ機能素子等は省略してある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(従来技術の問題点)
しかしながら、上記構成の水晶発振器では、電源とアー
ス間のパスコン15は容量が例えば1000〜10000pFと非
常に大きくて集積化できず、独立したチップ素子として
セラミック容器内に収容せざるを得ない。したがって、
部品点数を多くして簡素化できない問題があった。
【0009】また、セラミックベース3の穴部7の面積
は必然的に大きくなり、水晶片13を小さくすることが
できない。また、パスコン15としてのチップ素子は、
ICチップ14よりも背丈が高い。これらのことから、
パスコン15としてのチップ素子は、水晶発振器の小型
化を阻害する要因ともなっていた。
【0010】このことから、例えば特開平5−3024
3号公報では、厚みの小さくした単位底壁層21(ab
cd)の間に界面電極25(abcd)を設けて積層コ
ンデンサを形成してセラミックベース3とする(後述の
第1図参照)。そして、積層コンデンサを電源とアース
間のパスコン15に適用するパッケージを開示してい
る。
【0011】しかしながら、このようなセラミックベー
ス3を単に水晶発振器に適用した場合には、最上位の単
位底壁層21aの表面に形成された電極パターンと裏面
側の界面電極25aとの間で容量を形成する。特に、水
晶片13の励振電極19と接続する電極パターン24
(ab)との間の容量C1、C2は、発振用コンデンサ1
8(ab)に並列接続になるので(第9図)、発振用コ
ンデンサの容量値を増加させてしまう問題があった。
【0012】なお、この場合には、ICチップ内に形成
された発振用コンデンサ18の容量値の上限許容値を越
えたり、水晶振動子から見た負荷容量のバラツキを大き
くして水晶発振器の設計に悪影響を及すことになる。
【0013】(発明の目的)本発明は、セラミックベー
スに積層コンデンサを形成し、部品点数を少なくして簡
素化及び小型化を促進し、しかも発振用コンデンサに与
える影響の小さな水晶発振器を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックベ
ースを積層構造として各積層面に界面電極を設けて積層
コンデンサを形成し、これをパスコンに適用するととも
に、最上位単位セラミックベースの表面に形成された振
動子用電極パターンと裏面側の界面電極との間に生ずる
容量値を積層コンデンサを形成する単位セラミックベー
スに形成した場合に比較して小さくしたことを基本的な
解決手段とし、具体的には例えば最上位単位セラミック
ベースの厚みを大きくする、誘電率を小さくする、ある
いは振動子用電極と界面電極とを非対向とするものであ
る。
【0015】
【作用】本発明では、セラミックベースに積層コンデン
サを形成して電源とアース間のパスコンとしたので、パ
スコンとしてのチップ素子を不要にする。そして、振動
子用電極パターンと裏面側の界面電極との間の容量値を
積層コンデンサを形成する単位セラミックベースに形成
した場合に比較して小さくしたので、発振用コンデンサ
に与える影響を少なくする。以下、本発明の一実施例を
説明する。
【0016】
【実施例】第1図及び第2図は本発明の一実施例を説明
する水晶発振器の図で、第1図は断面図、第2図は底壁
層の分解図である。なお、前従来例と同一部分には同番
号を付与してその説明は簡略又は省略する。水晶発振器
は、セラミックベース3に水晶片13とICチップ14
のみを装着してなる。セラミックベース3は前述同様に
穴部7及び段部8を形成する底壁層4、中間枠層5及び
上枠層6からなる。そして、この実施例での底壁層4
は、誘電率を同一とした複数の単位底壁層21(abc
de)の積層構造とする。最上位の単位底壁層21a
は、二層目以下の厚みより大きく設定され、表面には前
述した振動子用電極パターン24を含む回路パターンが
形成される。
【0017】そして、2層目の単位底壁層から最下位の
単位底壁層21(bcde)の表面には、最上位層を除
く各単位底壁層21(bcde)間でそれぞれ対向する
界面電極25(abcd)が形成され、積層コンデンサ
を形成する。界面電極25(abcd)のうち奇数番目
25(ac)は角部側壁の電源用の実装端子10aに接
続し、偶数番目25(bd)はアース用の実装端子10
bに接続する。
【0018】これらは、例えばグリーンシートの最上位
層21aを除く単位底壁層21(bcde)毎に例えば
銅ペーストをスクリーン印刷して、最上位層21aを含
めて積層後、中間枠層5及び上枠層6をさらに積層して
一体的に焼成される。
【0019】このような構成であれは、底壁層4は電源
用とアース用の実装端子10aと10bとの間に積層コ
ンデンサを形成するので、パスコン15としてのチップ
素子を不要にする。したがって、穴部7にはICチップ
14のみを収容すればよいので、その大きさを小さくで
きる。このことから、水晶発振器は、部品点数を少なく
して簡素化及び小型化を促進できる。
【0020】また、この実施例では、最上位単位底壁層
21aの厚みを二層目以下の単位底壁層21(bcd)
よりも大きくしたので、振動子用電極パターン24と一
層目の界面電極25aとの間の容量を小さくする。した
がって、ICチップ14に内蔵された発振用コンデンサ
18(ab)に付加される容量を小さくして許容値内に
抑えることができる。また、水晶振動子(水晶片13)
から見た負荷容量のバラツキも小さくして設計を容易に
する。
【0021】
【他の事項】上記実施例では、最上位単位底壁層21a
の厚みを大きくして振動子用電極パターン24との容量
を小さくしたが、最上位単位底壁層21aの誘電率を二
層目以下の単位底壁層21(bcd)のそれよりも小さ
くしてもよい。この場合、厚みを小さくできるので有利
である。また、最上位層の界面電極25aのうち、振動
子用電極パターン21aと対向する部分を除去して、非
対向領域部を形成してもよい(未図示)。
【0022】要は、最上位単位底壁層21aの振動子用
電極パターン24と裏面側の界面電極25aとの間に発
生する容量値を、二層目以下の単位底壁層21(bc
d)に形成した場合に比較し、小さくすることか本発明
の要件である。通常では、ICチップ内に形成される発
振用コンデンサ18(ab)は10〜25pFであり、
これに対して振動子用電極パターン24による容量増加
分が概ね1/5以下程度であれば設計及びバラツキに対
する影響を防止できる。
【0023】また、上記実施例では電源とアース間のパ
スコン15のみを積層コンデンサとして形成したが、例
えば第3図に示したように出力に結合コンデンサ22を
併設する場合にも適用できる。そして、セラミックベー
ス3の一主面にのみ穴部7を設けて水晶片13とICチ
ップ14を収容したが、セラミックベースの両主面に穴
部を設けて水晶片13とICチップ14とを別個に収容
してもよい。第4図及び第5図はこの一例を示す図で、
第4図は断面図、第5図はセラミックベース3の底壁層
(最上位層は除く)の図である。
【0024】すなわち、セラミックベース3の両主面に
穴部を設けて、一主面側に水晶片13を収容してカバー
9を被せ、他主面にICチップ14を収容する。他主面
には図示しない回路パターンが形成される。そして、底
壁層4を形成する、最上位層21aを除く各単位底壁層
21(bcde)の表面に、それぞれ単位底壁層21
(bcd)毎に対向する第1と第2の2つの界面電極2
5A(a〜d)及び25B(a〜d)を左右に形成す
る。なお、この場合は回路パターンが他主面側に形成さ
れるので、図では最下位の単位底壁層が最上位底壁層2
1aとなる。
【0025】そして、左側の第1界面電極25A(a〜
d)は一枚おきに電源用とアース用の実装端子10a、
10bに接続する。また、右側の第2界面電極25B
(a〜d)は一枚おきに出力用の実装端子10cと、側
面電極26により共通接続されて図示しない最上位層の
表面に形成されたICチップ14の出力電極端との間に
接続する。このようにすれば、電源のパスコン15及び
出力の結合コンデンサ22としてのチップ素子を排除で
き、部品点数をさらに簡素化できて小型化をさらに促進
する。
【0026】また、上記実施例ではセラミックベース3
の穴部7にICチップ14を収容したが、セラミックベ
ース3を例えば平板状として水晶片13とICチップ1
4を並設あるいは表裏に設けてもよい(未図示)。この
場合においても、底壁層4に相当するセラミックベース
を複数の単位セラミックベースから形成して界面電極2
5を形成すればよい。また、単位底壁層21(bcd
e)の表面に界面電極25(abcd)を形成するとし
たが、例えば偶数番目の単位底壁層の両主面に電極を形
成してもよく、要は単位底壁層の界面に電極が形成され
ればよい。
【0027】なお、セラミックベース3にガラス封止に
よるセラミックカバー9を被せてセラミック容器1とし
たが、カバーは樹脂封止あるいは金属としてシーム溶接
等であってもよい。また、実施例ではセラミックベース
3を5層の単位底壁層21(abcde)として便宜的
に説明したが、これ以上の積層数であってもよいことは
勿論である。
【0028】要するに、本発明では容量の大きな特に電
源とアース間のパスコン15をセラミックベースの積層
コンデンサから形成して、かつ発振用コンデンサ18
(ab)への影響を排除し、部品点数を最小にして水晶
発振器の簡素化及び小型化を趣旨とするもので、このよ
うな趣旨に基づくものは適宜自在な変更を含めて本発明
の技術的範囲に属する。
【0029】
【発明の効果】本発明はセラミックベースを積層構造と
して各積層面に界面電極を設けて積層コンデンサを形成
し、これをパスコンに適用するとともに、最上位単位セ
ラミックベースの表面に形成された振動子用電極パター
ンと裏面側の界面電極との間に生ずる容量値を積層コン
デンサを形成する単位セラミックベースに形成した場合
に比較して小さくしたので、部品点数を少なくして簡素
化及び小型化を促進し、しかも発振用コンデンサに与え
る影響の小さな水晶発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する水晶発振器の断面
図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するセラミックベース
の底壁層の分解図である。
【図3】本発明の他の実施例を説明するための発振回路
図である。
【図4】本発明の他の実施例を説明する水晶発振器の断
面図である。
【図5】本発明の他の実施例を説明するセラミックベー
スの最上位層を除く底壁層の分解図である。
【図6】従来例を説明する水晶発振器の断面図である。
【図7】従来例を説明する水晶発振器の分解図である。
【図8】従来例を説明する水晶発振器の回路図である。
【図9】従来例の問題点を説明する水晶発振器の一部回
路図である。
【符号の説明】 1 セラミック容器、2 回路素子、3 セラミックベ
ース、4 底壁層、5中間枠層、6 上壁層、7 穴
部、8 段部、9 セラミックカバー、10実装端子、
11 端子電極、12 電極貫通孔、13 水晶片、1
4 ICチップ、15 パスコン、16 インバータ増
幅素子、17 帰還抵抗、18 発振用コンデンサ、1
9 励振電極、20 引出電極、21 単位底壁層、2
2 結合コンデンサ、23 導電性接着剤、24 振動
子用電極パターン.
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図3】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図7】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の単位セラミックベース間に界面電極
    を介在させて積層コンデンサを形成し、前記積層コンデ
    ンサを電源とアース間のバイパスコンデンサとしたセラ
    ミックベースと、前記セラミックベースの最上位単位セ
    ラミックベースの表面に形成されて水晶片の励振電極と
    電気的に接続する振動子用電極パターンに直接的に接続
    される発振用ICチップとを具備してなる水晶発振器で
    あって、前記最上位単位セラミックベースの振動子用電
    極パターンと前記最上位単位セラミックベースの裏面側
    の界面電極との間に発生する容量値を、前記積層コンデ
    ンサを形成する単位セラミックベースに形成した場合に
    比較し、小さくしたことを特徴とする水晶発振器。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記最上位単位セラミ
    ックベースは前記多層セラミックベースを形成する他の
    単位セラミックベースの厚みより大きいことを特徴とす
    る水晶発振器。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記最上位単位セラミ
    ックベースの前記振動子用電極パターンと対向する裏面
    側の一部分には界面電極を形成せず、非対向領域を設け
    たことを特徴とする水晶発振器。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記最上位単位セラミ
    ックベースは前記多層セラミックベースを形成する他の
    単位セラミックベースの誘電率より小さいことを特徴と
    する水晶発振器。
JP07052199A 1999-03-16 1999-03-16 水晶発振器 Expired - Fee Related JP3479467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07052199A JP3479467B2 (ja) 1999-03-16 1999-03-16 水晶発振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07052199A JP3479467B2 (ja) 1999-03-16 1999-03-16 水晶発振器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000269740A true JP2000269740A (ja) 2000-09-29
JP3479467B2 JP3479467B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=13433926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07052199A Expired - Fee Related JP3479467B2 (ja) 1999-03-16 1999-03-16 水晶発振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3479467B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6369487B1 (en) * 1999-03-29 2002-04-09 Murata Manufacturing Co., Inc. Piezoelectric resonance component
JP2003110362A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Kinseki Ltd 圧電発振器用基板
JP2007104075A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶発振器
JP2008135875A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装水晶発振器の製造方法
US8869632B2 (en) 2011-04-14 2014-10-28 Seiko Epson Corporation Sensor device, force detection device, and robot
KR101469005B1 (ko) * 2013-01-31 2014-12-08 (주)파트론 수정디바이스 및 그 제조 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6369487B1 (en) * 1999-03-29 2002-04-09 Murata Manufacturing Co., Inc. Piezoelectric resonance component
JP2003110362A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Kinseki Ltd 圧電発振器用基板
JP2007104075A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装用の水晶発振器
JP2008135875A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装水晶発振器の製造方法
US8869632B2 (en) 2011-04-14 2014-10-28 Seiko Epson Corporation Sensor device, force detection device, and robot
KR101469005B1 (ko) * 2013-01-31 2014-12-08 (주)파트론 수정디바이스 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3479467B2 (ja) 2003-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000151283A (ja) 表面実装型水晶発振器
JP4548012B2 (ja) 圧電振動デバイス
JP4444740B2 (ja) 表面実装用の水晶発振器
JP3980954B2 (ja) 表面実装水晶発振器
JP4712493B2 (ja) 温度補償型水晶発振器
US6674221B2 (en) Electronic component module and piezoelectric oscillator device
US6720837B2 (en) Surface mounting crystal oscillator
US20060170510A1 (en) Mounting structure and method of surface-mount crystal oscillator
JP3479467B2 (ja) 水晶発振器
JPH11145728A (ja) 圧電振動子発振器
JP2001007647A (ja) 表面実装型の温度補償水晶発振器
JP2000278047A (ja) 表面実装用水晶発振器及びその製造方法
JP4245908B2 (ja) 表面実装用の水晶発振器
JP2001094378A (ja) 表面実装容器、圧電装置及び温度補償水晶発振器
JP2000269741A (ja) 表面実装用水晶発振器及び製造方法
JP2002076775A (ja) 表面実装用水晶発振器
JP4549158B2 (ja) 水晶発振器の製造方法
JP3435106B2 (ja) 圧電装置
JP7306096B2 (ja) 圧電デバイス及び圧電デバイスの製造方法
JPH1075120A (ja) 水晶発振器
JP2003087056A (ja) 表面実装用の水晶発振器
JP2007158455A (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP2001077627A (ja) 温度補償圧電発振器
JP2004193965A (ja) 圧電発振器の構造
JP3468997B2 (ja) 表面実装用圧電発振器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees