JP2000267714A - サーボ制御系の精密軌道制御のための補正入力値生成方法 - Google Patents

サーボ制御系の精密軌道制御のための補正入力値生成方法

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JP2000267714A
JP2000267714A JP11069237A JP6923799A JP2000267714A JP 2000267714 A JP2000267714 A JP 2000267714A JP 11069237 A JP11069237 A JP 11069237A JP 6923799 A JP6923799 A JP 6923799A JP 2000267714 A JP2000267714 A JP 2000267714A
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Yasuyoshi Tagawa
泰敬 田川
Tetsuo Shibukawa
哲郎 渋川
Yuji Oba
裕司 大場
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】応答遅れを改善し、精密軌道制御のための補正
入力値を生成する。 【解決手段】伝達関数G(s)よりも応答性のよい伝達
特性を持つH(s)を設定して、その逆伝達関数1/H
(s)を出力Yに掛けて逆伝達出力lを得る。この逆伝
達出力lと元の入力との差dを求める。この差dを入力
から差し引くことで、遅れを減少させる補正入力r’を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フィードバックル
ープを備えたサーボ制御系の精密軌道制御に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】工作機械やロボットの送り駆動用制御装
置は、一般に位置ループに比例制御を用いていることか
ら、追従遅れを生じることになる。工作機械に取り付け
られた工具やロボットアーム先端に直線移動を指令した
場合、指令値に対して遅れがあるものの、指令した直線
どおりの軌跡を描く。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、2軸直交座
標において半径Rの円1を描くように指令した場合、図
5に示すように、指令した円1に対して径が減少した円
2となってしまう。この円1の半径Rと円2R’には次式
に示されるような関係が知られている。
【数1】 ここで、Fは移動速度、Kpは位置ループゲインゲインを
示し、上記数1の式から明らかなように、円2の半径R'
は円1の半径R及び位置ループゲインKpに比例し、移
動速度Fに反比例する。
【0004】すなわち、円2の半径R’は指令される円
1の半径R、位置ループゲインKpが小さいほど、ま
た、移動速度Fが速くなるほど小さくなる。この問題に
対処する方法として、位置ループゲインKpを大きくし
て応答性を上げることが考えられるが、ゲインを大きく
すると機械系に振動を誘発することが一般的に知られて
おり、追従速度及び精度には限界がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は位置
指令や速度指令などの制御系に入力する目標値を補正す
ることで、既存の制御系をそのまま用いて送り駆動系の
高精度軌道制御を行う方法であり、制御対象であるサー
ボ制御系の伝達関数G(s)より応答性のよい伝達関数
H(s)の逆伝達関数1/H(s)を有する逆伝達手段
に前記位置検出手段によって検出された移動位置Yを入
力して逆伝達出力lを求め、この逆伝達出力lと前記入
力rの偏差dを求め、この差dをローパスフィルタQ
(s)を通して得られる補正偏差dによって前記入力r
を補正して補正入力r’を得るようにしたことを特徴と
するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
説明する。図1は、従来の送り系のブロック図を示す。
図1において、G(s)は制御系の伝達関数であり、例
えば図2に示すような送り機構が考えられる。図2にお
いて、20はモータであり、このモータ20にはボール
ねじ21がカップリング22を介して取り付けられてい
る。ボールねじ21には送りナット23が螺合し、この
送りナット23には可動台24が取り付けられ、モータ
20の回転をエンコーダ25によってフィードバックし
ている。
【0007】今、図1の入力側に位置指令Xを与えたと
きの出力Yは次式で与えられる。
【数2】 すなわち、出力Yは伝達系の伝達関数G(s)によって
決まり、伝達関数G(s)は、図2に示したようなモー
タ20、ボールねじ21等の送り系の摩擦等による遅れ
要素が介在することになる。なお、ここでは、説明を簡
単にするために、制御系の伝達関数G(s)を簡単な数
式モデルとして表現しているが、好適には精度の良い
(非線形性を含んでいてもかまわない)制御対称のモデ
ルを得ておくべきである。
【0008】ここで、理想伝達関数H(s)を備えた伝
達系を考える。この理想伝達系に対して入力rを入力し
たとき、出力Y0が得られるとすると、伝達関数G(s)
を備えた伝達系において、出力Y0を得るためには遅れ
を考慮したr+αである補正入力r’を入力する必要が
ある。この補正入力r’を得るために、図3のような系
を考えた。
【0009】図3において、G(s)は図2の送り機構
の伝達関数であり、H(s)は伝達関数G(s)の逆伝
達関数に対し、応答性のよい伝達特性を有する伝達関数
である。Q(s)はローパスフィルタであり、伝達関数
H(s)によって発生する高周波成分を除去する。この
ように、伝達関数G(s)よりも応答性の速い伝達特性
を持つH(s)を設定して、その逆伝達関数1/H
(s)を出力Yに掛けて逆伝達出力lを得る。この逆伝
達出力lと元の入力との差dを求める。伝達関数G
(s)の逆伝達関数1/G(s)を出力Yに掛けた場
合、差d’は0となるが、H(s)の逆伝達関数1/H
(s)を掛けることで伝達関数G(s)の伝達関数H
(s)に対する遅れ分の差d’が求まり、この差d’を
入力から差し引くことで、遅れを減少させる補正入力
r’を得ることができる。
【0010】ここで、図3に示す出力Yの式は次式のよ
うになる。
【数3】 数3の式において、ローパスフィルタQ(s)の伝達関
数で1あれば、
【数4】 となり、伝達関数G(s)に関係なくなる。すなわち、
ローパスフィルタのカットオフ周波数を高くすれば、制
御対象の伝達関数に関わりなく、より高速な送り速度に
対応できる。
【0011】図4は、図3に示したブロック図によって
達成される送り系のモデルをパソコン上で作成し、補正
入力r’を求め、この補正入力r’を工作機械の送り機
構に用いられている比例制御系に入力したときのシュミ
レーション結果と、工作機械の送り機構に用いられてい
る比例制御系に入力rを入力したときのシュミレーショ
ン結果である。図4は、送り速度5000mm/minで2
軸同時制御による円運動を行ったときの結果と、送り速
度10000mm/minで2軸同時制御による円運動を行
ったときの結果を示している。なお、ローパスフィルタ
Q(s)はバターワース形で、極の大きさが10000
rad/secの伝達関数としてシュミレーションを行った。
【0012】この結果、送り速度5000mm/minで
は、従来の比例制御では入力に対して真円度で13.2
ミクロンメータの誤差であったものが、補正入力r’を
与えた場合の真円度が3.5ミクロンメータとなり、約
1/3に低減された。また、円運動を行ったとき、象限
切り替え時に発生する突起の高さについても補正を加え
ない従来の比例制御系では約10ミクロンメータあった
が、補正した場合は1ミクロンメータとなり、約1/1
0に低減された。さらに、送り速度10000mm/min
では、従来の比例制御では入力に対して真円度で17.
9ミクロンメータの誤差であったものが、補正入力r’
を与えた場合の真円度が11.5ミクロンメータとな
り、低減され、象限切り替え時に発生する突起の高さ
も、送り速度5000mm/minの結果とほとんど同じに
なった。従って、伝達関数H(s)の応答性をよりよく
することによって真円度及び象限切り替え時に発生する
突起の高さをさらに改善することができると考えられ
る。なお、上記実施例では、図3に示すブロックをパソ
コン上で作成し、パソコン上で補正入力r’予め求めた
のち、この補正入力r’を工作機械等に送り指令として
与えるようにしているが、これに限られるものでなく、
工作機械の送り機構を伝達関数G(s)とし、この伝達
関数G(s)より応答性のよいH(s)の逆伝達関数の
ブロックとローパスフィルタQ(s)をパソコン上で作
成しておき、入力rを入力として補正入力r’の算出と
送り機構の動作をリアルタイムで行ってもよい。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、制御対象である
サーボ制御系の伝達関数G(s)より応答性のよい伝達
関数H(s)の逆伝達関数1/H(s)を有する逆伝達
手段を備え、位置検出手段によって検出された移動位置
Yを前記逆伝達手段に入力して逆伝達出力lを出力さ
せ、この逆伝達出力lと前記入力rの偏差dを求め、こ
の差dをローパスフィルタQ(s)を通して得られる補
正偏差d’によって前記入力rを補正して補正入力r’
を得る。この補正入力r’を伝達関数G(s)を有する
サーボ制御系に入力することで、サーボ制御系の応答遅
れを改善でき、同時2軸送りによる円運動時の径の減少
を防止するとともに象限切り替え時に発生する突起の高
さを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の送り系のブロック線図である。
【図2】本発明の実施の形態における送り系の例を示す
図である。
【図3】本発明の概念を示すブロック線図である。
【図4】実施の形態における送り系の円運動時の真円度
測定結果である。
【図5】円運動時の径の減少を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
G(s) 対象サーボ制御系の伝達関数 H(s) 逆伝達手段の逆伝達関数 Q(s) ローパスフィルタ 20 モータ 21 ボールねじ 22 カップリング 24 可動台 25 位置検出手段(エンコーダ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大場 裕司 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地豊田工機 株式会社内 Fターム(参考) 5H004 GA05 GB15 HA07 HA09 HB07 JA04 JB03 KA01 KB02 KC34 LA06 MA12 MA36 5H269 BB03 FF06 GG02 GG03 RB04 5H303 AA01 BB02 BB07 BB12 CC02 DD01 DD25 EE03 EE07 FF06 HH04 KK21 LL03 MM05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動体を駆動する駆動手段と、前記可動
    体もしくは駆動手段に入力する入力rを発生する指令手
    段と、前記可動体の移動位置Yを示す情報を検出する位
    置検出手段と、前記移動量Yと前記入力rとの偏差を求
    め前記駆動手段に入力する位置偏差手段とを備えたサー
    ボ制御系において、前記サーボ制御系の伝達関数G
    (s)より応答性のよい伝達関数H(s)の逆伝達関数
    1/H(s)を有する逆伝達手段に前記位置検出手段に
    よって検出された移動位置Yを入力して逆伝達出力lを
    出力させ、この逆伝達出力lと前記入力rの偏差dを求
    め、この差dをローパスフィルタQ(s)を通して得ら
    れる補正偏差d’によって前記入力rを補正して補正入
    力r’を得るようにしたことを特徴とするサーボ制御系
    の精密軌道制御のための補正入力値生成方法。
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Cited By (3)

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WO2010119740A1 (ja) * 2009-04-17 2010-10-21 ヤンマー株式会社 車両及びフィードバック制御方法
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JP2014006872A (ja) * 2012-05-30 2014-01-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 機械装置の制御装置、機械システム、及び機械装置の制御方法

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