JP2000267597A - 表示素子及びその駆動方法、並びに表示装置 - Google Patents

表示素子及びその駆動方法、並びに表示装置

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JP2000267597A
JP2000267597A JP11070886A JP7088699A JP2000267597A JP 2000267597 A JP2000267597 A JP 2000267597A JP 11070886 A JP11070886 A JP 11070886A JP 7088699 A JP7088699 A JP 7088699A JP 2000267597 A JP2000267597 A JP 2000267597A
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electrode
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示素子の画素開口率を高くし、製造時の歩
留まりを高くする。 【解決手段】 有機EL表示パネル1では、マトリクス
状に配列された各画素のダブルゲートメモリトランジス
タ11のトップゲートはデータラインDLを介してデー
タドライバ3に接続され、ボトムゲートはアドレスライ
ンALを介してアドレスドライバ2に接続され、ドレイ
ンは電圧ラインVLを介してEL駆動電圧発生回路4に
接続され、ソースは有機EL素子12のアノードに接続
されている。アドレスドライバ2からボトムゲートに供
給する電圧と、データドライバ3からトップゲートに供
給する電圧とによって、ダブルゲートメモリトランジス
タ11に発光/非発光がメモリされる。EL駆動電圧発
生回路4から電圧ラインVLを介してドレインに電圧が
印加されると、有機EL素子12は、その電圧に応じ
て、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11に発
光がメモリされたものが発光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示素子及びその
駆動方法、並びに表示装置に関し、特にメモリ性を持っ
た自発光表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モバイルコンピューティングが盛んにな
るにつれて、平面型の表示装置に対する需要がますます
増してきている。平面型の表示装置としては、従来、液
晶表示装置が一般に用いられてきた。しかしながら、液
晶表示装置には、視野角が狭い、応答特性が悪いといっ
た問題がある。
【0003】これに対し、近年、応答特性がよく、視野
角が広い平面型自発光表示装置として、有機エレクトロ
ルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。こ
のような有機EL表示装置で用いられている有機EL素
子は、所定の輝度以上の高輝度で発光させようとする
と、発光効率が著しく低下するので、同じ表示輝度(瞬
間的な輝度値と時間と面積とに比例する)を得るために
は、高輝度で短時間発光させるよりも、低輝度で長時間
発光させる方が、有機EL素子を長寿命化できる。この
ため、有機EL素子の電極間に印加する電圧にメモリ性
を持たせることが重要になってくる。
【0004】このような電圧のメモリ性を実現した、従
来の有機EL表示素子の1画素分の等価回路を、図9に
示す。図示するように、この有機EL素子は、画素の発
光領域を構成する有機EL素子251と、有機EL素子
251に電圧を印加するための駆動用トランジスタ25
2と、駆動用トランジスタ252が印加する電圧を保持
するキャパシタ253と、キャパシタ253に画像信号
を選択して書き込むための選択用トランジスタ254と
から構成されている。選択用トランジスタ254のゲー
トはゲートラインglを介してゲートドライバに、ドレ
インはドレインラインdlを介してドレインドライバに
それぞれ接続されている。
【0005】有機EL素子251を駆動するときは、ゲ
ートドライバからの選択信号によってマトリクスの駆動
しようとする有機EL素子251に対応する選択用トラ
ンジスタ254を選択し、選択したラインのキャパシタ
253にドレインドライバからドレインラインdl、選
択用トランジスタ254を介して画像信号を書き込む。
そして、駆動用トランジスタ252は、キャパシタ25
3に書き込まれた画像信号の大きさに応じて有機EL素
子251を駆動し、有機EL素子251に階調に応じた
電圧を印加することで所望の画像を表示させる。
【0006】このように従来の有機EL表示素子では、
駆動用トランジスタ252から書き込んだ画像信号をキ
ャパシタ253に保持させ、キャパシタ253に保持さ
れた画像信号によってほぼ1フレーム期間有機EL素子
251の発光を維持させていた。このため、この有機E
L表示素子では、有機EL素子251を高輝度で発光さ
せなくても十分な表示輝度を得ることができ、低消費電
力で効率よく表示画像を得ることができた。
【0007】しかしながら、上記従来の有機EL表示素
子では、有機EL素子251の他に駆動用トランジスタ
252、キャパシタ253及び選択用トランジスタ25
4を画素毎に形成しなければならなかった。ところで、
このような構成素子のいずれかに欠陥があった場合には
有機EL表示素子全体が不良品となってしまうが、上記
従来例の有機EL表示素子では、構成素子数が多く、い
ずれかに欠陥が生じる確率が高くなってしまうため、製
造時の歩留まりが低くなってしまうという問題点があっ
た。
【0008】また、図10の平面図に示すように、1画
素分の領域内に、有機EL素子251の他に駆動用トラ
ンジスタ252、キャパシタ253及び選択用トランジ
スタ254を形成する必要があったので、有機EL素子
251を形成できる領域が相対的に小さくなり、画素開
口率が小さくなってしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来例
の問題点を解消するためになされたものであり、画素開
口率が高く、製造時の歩留まりを高くすることができる
表示素子、及びこの表示素子の駆動方法、並びにこのよ
うな表示素子を用いた自発光型の表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点にかかる表示素子は、複数の画
素が所定の配列で縦横に配置された表示素子であって、
前記複数の画素はそれぞれ、下部ゲート電極と、前記下
部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射
された光によって励起されて内部にキャリアを発生する
半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイ
ン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレ
イン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層
との界面において前記半導体層内に発生したキャリアを
トラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート
絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対
応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半
導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ
領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素
子と、前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極
に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに
対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成
されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発
光素子と、を備えることを特徴とする。
【0011】上記表示素子では、各画素においてメモリ
性をもたせるために、発光素子以外には、上記のメモリ
素子のみを形成すればよい。このメモリ素子の各構成要
素は、順に積層されて構成されており、大きな面積を必
要としない。このため、上記表示素子は、発光素子の相
対的な面積、すなわち画素開口率を高くすることができ
る。また、1画素を構成する素子数も、メモリ素子と発
光素子との2つだけであるので、構成要素となるいずれ
かの素子に欠陥が生じている可能性も低くなり、製造時
における歩留まりが高くなる。
【0012】上記表示素子において、データの消去また
は書き込み時において前記下部ゲート電極に供給される
電圧は、前記半導体層にチャネルを形成させるものとす
ることができる。この場合、前記上部ゲート絶縁膜にト
ラップされたキャリアのうちの正孔または電子の一方
は、データの読み出し時において前記下部ゲート電極に
供給される電圧によって前記半導体層内に形成されるチ
ャネルをピンチオフさせ、前記ドレイン電極と前記ソー
ス電極との間に電流を流させなくすることによって、前
記発光素子に電流を流させなくするものとすることがで
きる。
【0013】上記表示素子において、前記上部ゲート電
極に供給される電圧が異なるものとすることによって、
前記トラップ領域にトラップされるキャリアの種類を異
なるものとすればよい。
【0014】なお、前記発光素子は、例えば、有機エレ
クトロルミネッセンス素子とすることができる。
【0015】また、上記表示素子において、前記メモリ
素子は、同一の画素の発光素子が発光した光のみを入射
させ、隣接する画素の発光素子が発光した光を遮断する
光遮断手段をさらに含むことを好適とする。
【0016】上記表示素子において、前記発光素子は、
赤色の波長域の光、緑色の波長域の光及び青色の波長域
の光のすべてを含む光を発するものとすることができ
る。この場合、前記複数の画素のそれぞれは、前記発光
素子が発した光のうちの赤色の波長域の光を透過して外
部に出射する赤カラーフィルタ、前記発光素子が発した
光のうちの緑色の波長域の光を透過して外部に出射する
緑カラーフィルタ、及び前記発光素子が発した光のうち
の青色の光を透過して外部に出射する青カラーフィルタ
のいずれかをさらに備えるものとすることができ、前記
赤カラーフィルタ、緑カラーフィルタ或いは青カラーフ
ィルタは、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複
数の画素のそれぞれに配置することができる。
【0017】また、上記表示素子において、前記複数の
画素のそれぞれの発光素子は、赤色の波長域の光、緑色
の波長域の光、及び青色の波長域の光のいずれかを発す
るものとすることができる。この場合において、前記赤
色の波長域の光を発する発光素子、緑色の波長域の光を
発する発光素子、或いは青色の波長域の光を発する発光
素子は、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複数
の画素のそれぞれに配置することができる。
【0018】このような赤、緑、青の異なる波長域の光
を透過するカラーフィルタの表示、或いは赤、緑、青の
異なる波長域の光を発する発光素子の配置によって、上
記表示素子は、フルカラー画像を表示するものとするこ
とができる。
【0019】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点にかかる表示素子の駆動方法は、画素がマトリクス
状に配置された表示素子の駆動方法であって、前記表示
素子の各画素は、下部ゲート電極と、前記下部ゲート電
極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光に
よって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層
と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及
びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極
及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面
において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップ
するトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜
と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する
位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層
内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域に
トラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、
前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続
され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応し
た電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成される
チャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子
とを備え、前記駆動方法は、前記マトリクス状の複数の
画素を行毎に選択し、データの消去及び書き込みに対応
した所定の電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選
択ステップと、前記選択ステップによって選択されてい
る行の画素のメモリ素子の上部ゲート電極に、データの
消去または書き込みに対応する電圧を供給し、前記トラ
ップ領域にキャリアのうちの正孔または電子のいずれか
をトラップさせることにより、データをメモリさせるメ
モリステップと、前記選択ステップでの選択の終了後、
次の選択ステップでの選択になるまでの期間、前記複数
の画素のすべてのメモリ素子の下部ゲート電極及び上部
ゲート電極に、データの読み出しに対応した電圧を供給
し、かつ前記ドレイン電極またはソース電極に所定の電
圧を供給して、各メモリ素子にメモリされている状態に
応じて、対応する発光素子に電流を流させて発光させる
発光ステップと、を含むことを特徴とする。
【0020】上記目的を達成するため、本発明の第3の
観点にかかる表示装置は、下部ゲート電極と、前記下部
ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射さ
れた光によって励起されて内部にキャリアを発生する半
導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン
電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイ
ン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層と
の界面において前記半導体層内に発生したキャリアをト
ラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶
縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応
する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導
体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領
域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子
と、前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に
接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対
応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成さ
れるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光
素子とを、マトリクス状に配置された複数の画素のそれ
ぞれに備える表示素子と、いずれかの画素の行に対応す
る前記メモリ素子を選択して、データの消去及び書き込
みに応じた電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選
択手段と、前記選択手段から前記下部ゲート電極にデー
タの消去及び書き込みに対応する電圧が供給されている
ときに、対応するメモリ素子の上部ゲート電極にデータ
の消去または書き込みに対応する電圧を供給して、デー
タをメモリさせるメモリ手段と、すべての画素の前記メ
モリ素子の前記下部ゲート電極に、データの読み出しに
対応する電圧を供給する全選択手段と、前記全選択手段
によって前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応
する電圧が供給されているときに、前記ドレイン電極ま
たは前記ソース電極に所定の電圧を供給することで、前
記半導体層に形成されているチャネルを通じて対応する
発光素子に電流を流させる発光手段と、前記選択手段、
前記メモリ手段、前記全選択手段及び前記発光手段をそ
れぞれ制御する制御手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態について説明する。
【0022】図1は、この実施の形態にかかる有機EL
表示装置の構成を示すブロック図である。図示するよう
に、この有機EL表示装置は、有機EL表示パネル1
と、アドレスドライバ2と、データドライバ3と、EL
駆動電圧発生回路4と、コントローラ5とから構成され
ている。
【0023】有機EL表示パネル1は、(m×n)個の
画素がマトリクス状に形成されたものであり、図中等価
回路図で示すように、各画素にはダブルゲートメモリト
ランジスタ11と、有機EL素子12とが設けられてい
る。
【0024】ダブルゲートメモリトランジスタ11は、
2つのゲートのそれぞれに印加する電圧及び入射される
光に応じてデータをメモリするメモリ素子である。ダブ
ルゲートメモリトランジスタ11のトップゲートはm列
のデータラインDL1〜DLmに接続され、ボトムゲー
トはn行のアドレスラインAL1〜ALnに接続され、
ドレインはn行の電圧ラインVL1〜VLnに接続さ
れ、ソースは有機EL素子12のアノードに接続されて
いる。ダブルゲートメモリトランジスタ11の詳細につ
いては、さらに後述する。
【0025】有機EL素子12は、アノードがダブルゲ
ートメモリトランジスタ11のソースに接続され、カソ
ードが接地されており、アノード−カソード間に閾値以
上の電圧が印加されることで流れる電流によって、アノ
ードとカソードとの間に設けられた有機半導体が発光す
る自発光素子である。有機EL素子12の詳細について
は、さらに後述する。
【0026】次に、有機EL表示パネル1の構造につい
て、詳しく説明する。図2(a)は、図1の有機EL表
示パネル1の構造を示す平面図、図2(b)は、図2
(a)のA−A断面図である。これらの図においては、
有機EL表示パネル1でマトリクス状に形成されている
画素のうちの1画素分のみを示す。
【0027】図2(a)、(b)に示すように、有機E
L表示パネル1では、まず、ガラス基板10上に、上層
にCrと下層に暗色のCrOとの2層構造からなり、
遮光性を有するダブルゲートメモリトランジスタ11の
ボトムゲート電極11aが、形成されている。ボトムゲ
ート電極11aは、アドレスドライバ2に接続されるア
ドレスラインALと一体で形成されている。
【0028】ガラス基板上10に、ボトムゲート電極1
1a及び電圧ラインVLを覆うようにして、SiNから
なるボトムゲート絶縁膜11bが形成されている。ボト
ムゲート絶縁膜11b上で、ボトムゲート電極11aに
対応する位置には、a−Siからなるダブルゲートメモ
リトランジスタ11の半導体層11cが形成されてい
る。
【0029】半導体層11cの両側には、n+Si層1
1dを介してダブルゲートメモリトランジスタ11のド
レイン電極11eとソース電極11fとが形成されてい
る。ドレイン電極11eは、EL駆動電圧発生回路4に
接続される電圧ラインVLと一体で形成されている。こ
れらの上に、同一の画素の有機EL層12bに向けた方
向のみを切り欠き、他の画素の有機EL層12bからの
光を遮る程度の厚さに成膜された、遮光性を有する光ブ
ロック層11gが形成されている。さらにこれらを覆う
ようにして、ボトムゲート絶縁膜11b上には、SiN
からなるトップゲート絶縁膜11hが形成されている。
【0030】トップゲート絶縁膜11hの上の、半導体
層11cと対向する位置を含むように、AlまたはAl
合金からなる2層構造でなり、遮光性を有するダブルゲ
ートメモリトランジスタ11のトップゲート電極11i
が形成されている。トップゲート電極11iは、データ
ドライバ3に接続されるデータラインDLと一体で形成
されている。そして、トップゲート絶縁膜11hとデー
タラインDLの上には、SiNからなる絶縁保護膜11
jが形成されている。
【0031】なお、トップゲート絶縁膜11hは、半導
体層11c或いはボトムゲート絶縁膜11bとの界面近
傍において、他の部分よりもSiの比率が高く、Si:
N≒1:1となっており、キャリア(正孔或いは電子)
をトラップするトラップ領域(図中、「− − − −
−」で示す)が形成されている。なお、ボトムゲート絶
縁膜11b、及びトップゲート絶縁膜11hのトップゲ
ート電極11i近傍の領域では、Si:N≒3:4とな
っている。
【0032】一方、トップゲート絶縁膜11h上で、ボ
トムゲート電極11a、半導体層11c、ドレイン電極
11e、ソース電極11f及びトップゲート電極11i
(すなわち、ダブルゲートメモリトランジスタ11)、
並びにアドレスラインAL、データラインDL及び電圧
ラインVLが形成されていない位置には、有機EL層1
2bが発した光のうち所定の波長域の光を透過するカラ
ーフィルタ13が形成されている。
【0033】カラーフィルタ13の上には、透明のIT
O(Indium Tin Oxide)からなる有機EL素子12のア
ノード電極12aが形成されている。アノード電極12
aは、図2に点線の○で示すコンタクトホールを介して
ダブルゲートメモリトランジスタ11のソース電極11
fと接続されている。
【0034】そして、上記のすべてを覆うようにして、
有機EL表示パネル1の全面に有機EL層12bが形成
されている。有機EL層12bの上には、MgAg、M
gIn、AlLiなどからなるカソード電極12cが形
成されている。カソード電極12cは、接地されてい
る。
【0035】なお、有機EL層12bは、バインダ兼電
荷輸送層であるポリ(N−ビニルカルバゾール)内に、
30wt%の1,3,4−オキサジアゾール、3mol
%のテトラフェニルブタジエン誘導体、0.04mol
%のクマリン6、0.02mol%のDCM1、0.0
15mol%のナイルレッドを含んでいる。
【0036】有機EL層12bは、このような組成を持
つ物質で構成されているので、アノード電極12aとカ
ソード電極12cとの間に電圧が印加されることで流れ
る電流により生じる電子と正孔の再結合に伴うエネルギ
ーを吸収して、白色光(赤色の波長域の光、緑色の波長
域の光及び青色の波長域の光をすべて含む)を発する。
また、カソード電極12cは、有機EL層12bが発し
た光に対して反射性を有すると共に、図の上部からカソ
ード電極12cに入射した光を遮断して、ダブルゲート
メモリトランジスタ11の半導体層11cに入射される
のを防ぐ。
【0037】また、カラーフィルタ13は、有機EL層
12bが発した白色光のうち、赤色の波長域の光を透過
するもの(R)、緑色の波長域の光を透過するもの
(G)、青色の波長域の光を透過するもの(B)のいず
れかが、図3に示すような対角線配列で各画素に設けら
れている。
【0038】次に、図4(a)〜(d)に示す模式図を
参照して、ダブルゲートメモリトランジスタ11の動作
原理について、詳しく説明する。
【0039】まず、発光をメモリさせる場合には、図4
(a)に示すように、トップゲート電極11iに−20
(V)、ボトムゲート電極11aに+35(V)を印加
し、ドレイン電極11eにV(V)を印加する。ソー
ス電極11fは、有機EL素子12のアノードに接続さ
れ、有機EL素子12のカソードは、接地されている。
このとき、ボトムゲート電極11aの+35(V)によ
り半導体層11c内の電子がボトムゲート電極11a側
に引き寄せられ、半導体層11c内にnチャネルが形成
される。このnチャネルを介して電流が流れることによ
って有機EL素子12が発光し、その光が半導体層11
cに入射される。これにより半導体層11cが光励起さ
れてキャリア(正孔及び電子)が発生し、そのうちの正
孔が、トップゲート電極11iの−20(V)によって
引き寄せられ、ボトムゲート絶縁膜11hのトラップ領
域にトラップされる。なお、この状態は、ダブルゲート
メモリトランジスタ11におけるデータの消去状態であ
り、後述する表示画像データimgの値が“1”である
場合に対応する。
【0040】次に、非発光をメモリさせる場合には、図
4(b)に示すように、トップゲート電極11iに+2
0(V)、ボトムゲート電極11aに+35(V)を印
加し、ドレイン電極11eにV(V)を印加する。ソ
ース電極11fは、有機EL素子12のアノードに接続
され、有機EL素子12のカソードは、接地されてい
る。このとき、ボトムゲート電極11aの+35(V)
により半導体層11c内の電子がボトムゲート電極11
a側に引き寄せられ、半導体層11a内にnチャネルが
形成される。このnチャネルを介して電流が流れること
によって有機EL素子12が発光し、その光が半導体層
11cに入射される。これにより半導体層11cが光励
起されてキャリア(正孔及び電子)が発生し、そのうち
の電子が、トップゲート電極11iの+20(V)によ
って引き寄せられ、ボトムゲート絶縁膜11hのトラッ
プ領域にトラップされる。なお、この状態は、ダブルゲ
ートメモリトランジスタ11におけるデータの書き込み
状態であり、後述する表示画像データimgの値が
“0”である場合に対応する。
【0041】また、メモリされた状態で有機EL素子1
2を発光/非発光させる場合には、図4(c)(d)に
示すように、トップゲート電極11iに0(V)、ボト
ムゲート電極11aに+10(V)を印加し、ドレイン
電極11eにV(V)を印加する。ソース電極11f
は、有機EL素子12のアノードに接続され、有機EL
素子12のカソードは、接地されている。
【0042】ここで、発光がメモリされている場合に
は、図4(c)に示すように、トラップ領域にトラップ
されている正孔とボトムゲート電極11aの+10
(V)とが作る電界によって、半導体層11c内にnチ
ャネルが形成される。このnチャネルを介して電流が流
れることによって有機EL素子12が発光する。なお、
この場合において、有機EL素子12の発光により半導
体層11cが光励起されてキャリア(正孔及び電子)が
発生するが、トップゲート電極11iが0(V)である
ため、実質的にいずれのキャリアもトップゲート電極1
1i側に引き寄せられることはない。
【0043】一方、非発光がメモリされている場合に
は、図4(d)に示すように、トラップ領域にトラップ
されている電子が作る電界によって、ボトムゲート電極
11aの電圧+10(V)の電界を抑え、半導体層11
c内のnチャネルがピンチオフされる。すなわち、連続
したnチャネルが形成されていない状態となる。これに
より、ソース電極11fとドレイン電極11eとの間に
電流が流れず、すなわち、有機EL素子12の有機EL
層12b内に電流が流れることはないので、有機EL素
子12は発光しない。
【0044】図1に戻ってさらに説明すると、アドレス
ドライバ2は、コントローラ5からの制御信号Acnt
に従って、サブフレーム内での1ライン期間(後述)の
最初にある選択期間(後述)において、有機EL表示パ
ネル1のアドレスラインAL1〜ALnのいずれかを順
次選択して、+35(V)の電圧を出力し、選択外のア
ドレスラインAL1〜ALnには0(V)を出力する。
この後アドレスドライバ2は、コントローラ5からの制
御信号Acntに従って、1ライン期間での残りの期間
である発光維持期間(後述)において、有機EL表示パ
ネル1のすべてのアドレスラインAL1〜ALnに+1
0(V)の電圧を出力する。
【0045】データドライバ3は、コントローラ5から
の制御信号Dcntに従って、後述する表示画像データ
imgを1ライン分、順次取り込んでいく。表示画像デ
ータimgの取り込みは、対応するラインの1つ前のラ
イン期間に行われる。
【0046】データドライバ3は、コントローラ5から
の制御信号Dcntに従って、取り込んだ1ライン分の
表示画像データimgで値が“1”のもの(発光を示
す)に対応するデータラインDL1〜DLmに、選択期
間において−20(V)の電圧を出力する。表示画像デ
ータimgで値が“0”のもの(非発光を示す)に対応
するデータラインDL1〜DLmには、選択期間におい
て+20(V)の電圧を出力する。データドライバ3
は、発光維持期間においては、すべてのデータラインD
L1〜DLmに0(V)を出力する。
【0047】EL駆動電圧発生回路4は、コントローラ
5からの制御信号Vcntに従って、0、V、V
(V)のいずれかの電圧を有機EL表示パネル1の
電圧ラインVL1〜VLnに出力する。なお、電圧
、V、Vの値は、有機EL素子12の特性に従
って実験的に求められ、有機EL層12bが発する光の
比が1:2:4となるような値にそれぞれ設定されてい
る。
【0048】コントローラ5は、外部から入力されたビ
デオ信号から、1サブフレーム期間における各画素の発
光/非発光に対応した表示画像データimg、アドレス
ドライバ2を制御するための制御信号Acnt、データ
ドライバ3を制御するための制御信号Dcnt、及びE
L駆動電圧発生回路4を制御するための制御信号Vcn
tを生成する。このコントローラ5の詳細について、次
に説明する。
【0049】図5は、コントローラ5の構成を示すブロ
ック図である。図示するように、コントローラ5は、内
部クロック発生回路50と、同期分離回路51と、制御
信号生成回路52と、デコーダ53と、A/D変換器5
4と、γ(ガンマ)補正回路55と、補正テーブル56
と、画像データメモリ57と、画像データバッファ58
と、セレクタ59とから構成されている。
【0050】内部クロック発生回路50は、水晶発振パ
ルス器の発振パルスに従って、内部クロック信号Ckを
発生し、制御信号生成回路52に供給する。
【0051】同期分離回路51は、外部から入力された
ビデオ信号から同期信号(水平同期信号Hsync及び
垂直同期信号Vsyncと、映像信号(輝度信号Y及び
色差信号C)とを分離し、同期信号Hsync、Vsy
ncを制御信号生成回路52に、映像信号Y/Cをデコ
ーダ53にそれぞれ供給する。
【0052】制御信号生成回路52は、内部クロック発
生回路50から供給された内部クロック信号Ckと、同
期分離回路51から供給された同期信号Hsync、V
syncとに基づいて、コントローラ5内の各部を制御
するための制御信号Icnt、アドレスドライバ2を制
御するための制御信号Acnt、データドライバ3を制
御するための制御信号Dcnt、及びEL駆動電圧発生
回路4を制御するための制御信号Vcntを生成する。
【0053】デコーダ53は、輝度信号Y及び色差信号
Cからなる映像信号Y/CからアナログのR(赤)、G
(緑)、B(青)の各信号を生成し、A/D変換器54
に供給する。A/D変換器54は、アナログのRGB信
号をそれぞれ画素の配列に従った所定のタイミング毎に
(R、G、Bのそれぞれ120度ずつ位相が異なる)、
A/D(アナログ−デジタル)変換し、それぞれ3ビッ
トからなるデジタルR信号、デジタルG信号、デジタル
B信号をγ補正回路55に供給する。
【0054】γ補正回路55は、補正テーブル56を参
照して、A/D変換器54から供給されたデジタルR信
号、デジタルG信号、デジタルB信号を、それぞれ有機
EL表示パネル1のガンマ特性に従って、ガンマ補正す
る。補正テーブル56は、デジタルR信号、デジタルG
信号、デジタルB信号のそれぞれについて、ガンマ補正
前後の値を対応付けて記憶する。
【0055】画像データメモリ57は、γ補正回路55
によってガンマ補正されたデジタルR信号、デジタルG
信号、デジタルB信号(以下、これらをまとめて画像デ
ータIMGという)を少なくとも1フレーム分記憶す
る。
【0056】画像データバッファ58は、画像データメ
モリ57から、制御信号Icntに従って所定の画素の
画像データIMGを読み出して一時記憶する。セレクタ
59は、制御信号Icntに従って、画像データバッフ
ァ58に一時記憶されている画像データIMGのうちの
表示動作中のサブフレームに対応するビットを選択し、
表示画像データimgとしてデータドライバ3に供給す
る。
【0057】なお、画像データIMGは、“000”〜
“111”の3ビットで表される8階調のものであり、
値が大きいほど明るい階調を示す。また、表示画像デー
タimgは、値が“1”であるときにそのサブフレーム
での発光に対応し、値が“0”であるときにそのサブフ
レームでの非発光に対応する。
【0058】以下、この実施の形態にかかる有機EL表
示装置の動作について説明する。コントローラ5には、
外部からビデオ信号が供給される。このビデオ信号は、
同期分離回路51によって同期信号Hsync、Vsy
ncと、映像信号Y/Cとに分離され、それぞれ制御信
号生成回路52と、デコーダ53とに供給される。
【0059】制御信号生成回路52は、供給された同期
信号Hsync、Vsyncと、内部クロック発生回路
50が生成した内部クロック信号Ckとに基づいて、制
御信号Icnt、Acnt、Dcnt、Vcntを生成
する。これらの制御信号の出力タイミングについては、
詳しく後述する。
【0060】同期分離回路51から出力された映像信号
Y/Cから、デコーダ53によってアナログのRGB信
号が生成され、さらに、A/D変換器54でA/D変換
されて、それぞれ4ビットからなるデジタルR信号、デ
ジタルG信号、デジタルB信号が生成される。そして、
これらデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信
号は、γ補正回路55によってガンマ補正され、画像デ
ータIMGとして画像データメモリ57に記憶されてい
る。
【0061】画像データメモリ57に記憶されている画
像データIMGは、制御信号Icntに従って順次画像
データバッファ58に記憶され、セレクタ59によって
サブフレームに応じたいずれかのビットが選択され、表
示画像データimgとして、制御信号Acnt、Dcn
tによるアドレスドライバ2及びデータドライバ3の動
作タイミングとタイミング合わせされて、データドライ
バ3に順次供給される。
【0062】次に、制御信号Acnt、Dcnt、Vc
ntによってそれぞれ制御されるアドレスドライバ2、
データドライバ3及びEL駆動電圧発生回路4の動作、
並びにアドレスドライバ2、データドライバ3及びEL
駆動電圧発生回路4から出力される電圧による各画素の
有機EL素子12の発光/非発光の動作について、図6
のタイミングチャートを参照して説明する。
【0063】第1サブフレームの期間(t10〜t1
n)に入ると、最初のライン期間t10〜t11のうち
のタイミングt10〜t10’の期間(選択期間)にお
いて、アドレスドライバ2は、第1行のアドレスライン
AL1に出力する電圧を+35(V)とし、その他のア
ドレスラインAL2〜ALnに出力する電圧を0(V)
とする。これにより第1行のダブルゲートメモリトラン
ジスタ11のボトムゲート電極11aに+35(V)の
電圧が印加され、前のサブフレームの期間に蓄積された
キャリアが電子であっても半導体層11c内にnチャネ
ルが形成される。
【0064】また、EL駆動電圧発生回路4は、第1行
の電圧ラインVL1に出力する電圧をV(V)とし、
その他の電圧ラインVL2〜VLnに出力する電圧を0
(V)とするので、第2行〜第n行の有機EL素子12
では、たとえ前のサブフレームの期間にトップゲート絶
縁膜11hに正孔が蓄積されていても、発光しきい値を
越えられず発光しない。これにより、ダブルゲートメモ
リトランジスタ11の半導体層11cに形成されたnチ
ャネルを介して第1行の有機EL素子12の有機EL層
12bにのみ電流が流れ、発光する。
【0065】この光は、対応するダブルゲートメモリト
ランジスタ11の半導体層11cに入射され、半導体層
11cにキャリア(正孔及び電子)が発生する。また、
データドライバ3は、表示画像データの値が“1”(発
光)に対応するデータラインDLに−20(V)の電圧
を出力し、第1行のダブルゲートメモリトランジスタ1
1のトップゲート電極11iの−20(V)によって正
孔がトラップ領域にトラップされる。一方、データドラ
イバ3は、表示画像データの値が“0”(非発光)に対
応するデータラインDLに+20(V)の電圧を出力
し、第1行のダブルゲートメモリトランジスタ11のト
ップゲート電極11iの+20(V)によって電子がト
ラップ領域にトラップされる。
【0066】一方、他の行に対応するダブルゲートメモ
リトランジスタ11では、対応する有機EL素子12が
発光しないので、トラップ領域にトラップされているキ
ャリアは、その状態のままで維持される。
【0067】次に、タイミングt10’〜t11の期間
(発光維持期間)となると、データドライバ3は、すべ
てのデータラインDL1〜DLmに0(V)を出力し、
アドレスドライバ2は、すべてのアドレスラインAL1
〜ALmに、+10(V)の電圧を出力する。これによ
り、有機EL表示パネル1上のすべてのダブルゲートメ
モリトランジスタ11のボトムゲート電極11aの電圧
が+10(V)となり、トップゲート電極11iの電圧
が0(V)となる。
【0068】これにより、第1行の有機EL素子12に
おいて、タイミングt10’〜t11の期間では、表示
画像データの値が“1”の画素はタイミングt10〜t
10’に引き続き発光し、次のサブフレームの期間のタ
イミングt20まで間のうちの一定の期間実質的に同じ
輝度で発光し続け、表示画像データの値が“0”の画素
は非発光を次のサブフレームの期間まで維持する。一
方、第2行〜第n行では、前のサブフレームでのタイミ
ングt31から現サブフレームのタイミングt10’ま
での間に書き換えられた表示画像データに応じて発光ま
たは非発光を引き続き持続する。すなわち、データ
“1”の画素では、トラップ領域に正孔がトラップされ
ているダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層
11cに連続したnチャネルが維持され、データ“0”
の画素では、電子がトラップされているダブルゲートメ
モリトランジスタ11の半導体層11cではnチャネル
がピンチオフされ続けている。
【0069】このタイミングt10’〜t11の期間に
おいて、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ライ
ンVL1に出力する電圧をV(V)とし、トラップ領
域に正孔がトラップされているダブルゲートメモリトラ
ンジスタ11に対応する有機EL素子12を、輝度比1
で発光させ、電子がトラップされているダブルゲートメ
モリトランジスタ11に対応する有機EL素子12を発
光させないでおく。
【0070】また、EL駆動電圧発生回路4は、第2行
から第n行の電圧ラインVL2〜VLnに出力する電圧
をV(V)とし、前のフレームの第3サブフレーム期
間内においてトラップ領域に正孔がトラップされたダブ
ルゲートメモリトランジスタ11に対応する有機EL素
子12をタイミングt10’〜t11の期間中も輝度比
4で発光さ続ける。
【0071】次のライン期間であるタイミングt11〜
t12の期間では、タイミングt11〜t11’(選択
期間)において、アドレスドライバ2は、第2行のアド
レスラインAL2にのみ+35(V)の電圧を出力し、
EL駆動電圧発生回路4は、第2行の電圧ラインVL2
にのみV(V)の電圧を出力する。これにより、第1
行のライン期間と同様にして、第2行のダブルゲートメ
モリトランジスタ11のトラップ領域に、表示画像デー
タimgの値に応じて正孔または電子がトラップされ
る。
【0072】また、タイミングt11’〜t12の期間
(発光維持期間)では、アドレスドライバ2及びデータ
ドライバ3は、第1行のライン期間と同様に動作すると
共に、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧
ラインVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第
3〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnには、前のフレ
ームの第3サブフレーム期間に引き続きV(V)の電
圧を出力する。これにより、対応するダブルゲートメモ
リトランジスタ11に正孔がトラップされている第1、
第2行の有機EL素子12が輝度比1で発光し、第3〜
第n行の有機EL素子12が輝度比4で発光する。
【0073】以下、各ライン期間でアドレスドライバ
2、データドライバ3及びEL駆動電圧発生回路4が同
様に動作して、第n行のライン期間t1(n−1)〜t
1nでは、タイミングt1(n−1)〜t1(n−
1)’の選択期間において第n行のダブルゲートメモリ
トランジスタ11のトラップ領域に、表示画像データi
mgに応じて正孔または電子がトラップされ、t1(n
−1)’〜t1nの発光維持期間では、対応するダブル
ゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に正孔が
トラップされているすべての有機EL素子12が輝度比
1で発光する。
【0074】このように第k行において、選択時に表示
画像データの値の“1”の画素には、次の第2サブフレ
ームで第k行が選択されるまでの間のうち、t1(k−
1)’〜t1k、t1k’〜t1(k+1)、……、t
2(k−2)’〜t2(k−1)の期間に輝度比1の発
光を断続的に続ける。したがってどの行の有機EL素子
12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11
のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比1で
発光する期間は同一となる。
【0075】次に、第2サブフレーム期間(t20〜t
2n)における動作も第1サブフレーム期間の場合とほ
ぼ同様であるが、第1行のライン期間(t20〜t2
1)中のタイミングt20’〜t21の発光維持期間で
は、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインV
L1にV(V)の電圧を出力し、第2〜第n行の電圧
ラインVL2〜VLnにV(V)の電圧を出力する。
これにより、対応するダブルゲートメモリトランジスタ
11のトラップ領域に正孔がトラップされているすべて
の有機EL素子12は、第1行のものが輝度比2で、第
2〜第n行のものが輝度比1で発光する。
【0076】また、第2行のライン期間(t21〜t2
2)中のタイミングt21’〜t22の発光維持期間で
は、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧ラ
インVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第3
〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnにV(V)の電
圧を出力する。同様にして、第n行のライン期間(t2
(n−1)〜t2n)中のタイミングt2(n−1)’
〜t2nの発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4
は、すべての電圧ラインVL1〜VLnにV(V)の
電圧を出力する。
【0077】このように、第k行において、選択時に表
示画像データの値の“1”の画素には、次の第3サブフ
レームで第k行が選択されるまでの間のうち、t2(k
−1)’〜t2k、t2k’〜t2(k+1)、……、
t3(k−2)’〜t3(k−1)の期間に輝度比2の
発光を断続的に続ける。したがって、どの行の有機EL
素子12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ
11のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比
2で発光する期間は同一となる。
【0078】次に、第3サブフレーム期間(t30〜t
3n)における動作も第1サブフレーム期間の場合とほ
ぼ同様であるが、第1行のライン期間(t30〜t3
1)中のタイミングt30’〜t31の発光維持期間で
は、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインV
L1にV(V)の電圧を出力し、第2〜第n行の電圧
ラインVL2〜VLnにV(V)の電圧を出力する。
これにより、対応するダブルゲートメモリトランジスタ
11のトラップ領域に正孔がトラップされているすべて
の有機EL素子12は、第1行のものが輝度比4で、第
2〜第n行のものが輝度比2で発光する。
【0079】また、第2行のライン期間(t31〜t3
2)中のタイミングt31’〜t32の発光維持期間で
は、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧ラ
インVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第3
〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnにV(V)の電
圧を出力する。同様にして、第n行のライン期間(t3
(n−1)〜t3n)中のタイミングt3(n−1)’
〜t3nの発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4
は、すべての電圧ラインVL1〜VLnにV(V)の
電圧を出力する。
【0080】このように、どの行の有機EL素子12
も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のト
ラップ領域にトラップされている場合、輝度比2で発光
する期間は同一となる。第k行において、選択時に表示
画像データの値の“1”の画素には、次の第1サブフレ
ームで第k行が選択されるまでの間のうち、t3(k−
1)’〜t3k、t3k’〜t3(k+1)、……、t
1(k−2)’〜t1(k−1)の期間に輝度比4の発
光を断続的に続けるので、どの行の有機EL素子12
も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のト
ラップ領域にトラップされている場合、輝度比4で発光
する期間は同一となる。
【0081】以上のような動作によって、各サブフレー
ムにおいて発光または非発光した画素毎の有機EL素子
12は、1フレームで視覚的に合成されて、画像データ
IMGに対応する明るさで発光することとなる。そし
て、図3に示すカラーフィルタ13のR、G、Bの配列
による視覚的な混色によって、有機EL表示パネル1に
カラー画像が表示される。
【0082】以下、この実施の形態にかかる有機EL表
示装置の動作について、具体的な例を以て詳しく説明す
る。なお、ここでは、説明を簡単にするため、有機EL
表示パネル1は、図7に示すように、2×2画素で構成
されるものとし、左上の画素を画素(1,1)、右上の
画素を画素(1,2)、左下の画素を画素(2,1)、
右下の画素を画素(2,2)と、それぞれ呼ぶこととす
る。
【0083】ここで説明するフレーム中における画素
(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)に対
応する画像データIMGは、それぞれ1、3、5、7
(3ビットの表現で、それぞれ“001”、“01
1”、“101”、“111”)であるものとする。ま
た、図中、各画素において×印がされているものは、こ
のフレームに関するデータ以外の動作であることを表し
ている。また、網掛けされている画素は、選択期間にお
いて選択されていないものであることを示している。
【0084】まず、図7(a)に示すように、第1サブ
フレーム、第1ライン期間の選択期間t10〜t10’
において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11のトラップ領域に、正孔または
キャリアをトラップさせる(以下、この例において、キ
ャリアをトラップさせることをメモリ動作という)。こ
こでは、表示画像データimgは、いずれも“1”とな
るので、正孔のトラップである発光がメモリされる(図
中、□で表す)。そして、図7(b)に示すように、発
光維持期間t10’〜t11において、発光がメモリさ
れている画素(1,1)、(1,2)が、輝度比1で発
光させられる。
【0085】次に、図7(c)に示すように、第1サブ
フレーム、第2ライン期間の選択期間t11〜t11’
において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここで
は、表示画像データimgは、いずれも“1”となるの
で、発光がメモリされる。次に、図7(d)に示すよう
に、発光維持期間t11’〜t12において、これまで
に発光がメモリされている画素(1,1)、(1,
2)、(2,1)、(2,2)が、輝度比1で発光させ
られる。
【0086】次に、図7(e)に示すように、第2サブ
フレーム、第1ライン期間の選択期間t20〜t20’
において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここで
は、表示画像データimgは、画素(1,1)では
“0”、画素(1,2)では“1”となるので、画素
(1,1)には発光が、画素(1,2)には非発光(図
中、黒い□で表す)がメモリされる。次に、図7(f)
に示すように、発光維持期間t20’〜t21におい
て、これまでに発光がメモリされている画素(1,2)
が輝度2で、画素(2,1)、(2,2)が輝度比1で
発光させられる。
【0087】次に、図7(g)に示すように、第2サブ
フレーム、第2ライン期間の選択期間t21〜t21’
において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここで
は、表示画像データimgは、画素(1,1)では
“0”、画素(1,2)では“1”となるので、画素
(1,1)には発光が、画素(1,2)には非発光がメ
モリされる。次に、図7(h)に示すように、発光維持
期間t21’〜t22において、これまでに発光がメモ
リされている画素(1,2)、(2,2)が輝度比2で
発光させられる。
【0088】次に、図7(i)に示すように、第3サブ
フレーム、第1ライン期間の選択期間t30〜t30’
において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここで
は、表示画像データimgは、いずれも“0”となるの
で、画素(1,1)、(1,2)には非発光がメモリさ
れる。次に、図7(j)に示すように、発光維持期間t
30’〜t31において、これまでに発光がメモリされ
ている画素(2,2)が輝度比2で発光させられる。
【0089】次に、図7(k)に示すように、第2サブ
フレーム、第2ライン期間の選択期間t31〜t31’
において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲート
メモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここで
は、表示画像データimgは、いずれも“1”となるの
で、画素(1,1)、(1,2)には発光がメモリされ
る。次に、図7(l)に示すように、発光維持期間t3
1’〜t32において、これまでに発光がメモリされて
いる画素(2,1)、(2,2)が輝度比4で発光させ
られる。
【0090】さらに、次のフレーム期間の第1サブフレ
ーム、第1ライン期間に移るが、発光期間を均等にする
ため、画素(2,1)、(2,2)については、第3サ
ブフレームの表示画像データimgによる発光が行われ
る。すなわち、図7(m)に示すように、選択期間t1
0〜t10’で次のフレームに対応する表示画像データ
が画素(1,1)、(1,2)にメモリされた後、図7
(n)に示すように、発光維持期間t10’〜t11に
おいて、これまでに発光がメモリされている画素(2,
1)、(2,2)が輝度比4で発光させられる。
【0091】以上の1フレーム期間における画素(1,
1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)のそれぞれ
の発光輝度比と回数とを加算し、1フレームで視覚的に
合成される各画素の明るさを求める。すると、図7
(o)に示すように、画素(1,1)、(1,2)、
(2,1)、(2,2)のそれぞれで2、6、10、1
4となり、画像データIMGの1、3、5、7とその比
が等しくなる。
【0092】以上説明したように、この実施の形態にか
かる有機EL表示パネル1では、各画素において、有機
EL素子12の他は、ダブルゲートメモリトランジスタ
11だけしか形成されていない。このため、1画素領域
内における有機EL素子12の相対的な面積比を大きく
することが可能となり、画素開口率が大きくなる。ま
た、有機EL素子12の他に設ける素子は、ダブルゲー
トメモリトランジスタ11だけでよいので、製造された
有機EL表示パネル1のうちのいずれかの素子に欠陥が
ある可能性が低くなり、製造時の歩留まりを高くするこ
とができる。
【0093】また、各画素の有機EL素子12で発光さ
せるべきものは、1ライン期間中の最初にある選択期間
を除いては、1サブフレーム期間の全体で発光させるこ
とができる。このため、発光効率が悪くなる高輝度で短
時間、有機EL素子12を発光させなくても、十分な表
示輝度を得ることができ、消費電力を低く抑えることが
可能となる。
【0094】さらに、この実施の形態にかかる有機EL
表示装置でも、1フレームの画像を、それぞれ2値画像
で表される複数のサブフレームの画像で表し、各サブフ
レームの画像を順次表示している。このため、各有機E
L素子12が発光した光は、視覚上合成され、サブフレ
ーム毎での発光/非発光に応じて階調を表すことができ
る。しかも、有機EL素子12が発光した光は、対角線
配列され、赤、緑、青のそれぞれの波長域の光を透過す
るカラーフィルタ13を透過しているため、有機EL表
示パネル1の表示画像としてフルカラー画像を得ること
ができる。
【0095】本発明は、上記の実施の形態に限られず、
種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可
能な上記の実施の形態の変形態様について、詳しく説明
する。
【0096】上記の実施の形態では、有機EL表示パネ
ル1をサブフレーム駆動して、8階調の画像を表示させ
るものとしていた。しかし、本発明は、2値画像を有機
EL表示パネル1に表示させるものとすることもでき
る。この場合には、電圧ラインVL1〜VLnに出力す
る電圧の値を細かく制御する必要がなく、図8に示すよ
うに、電圧ラインVL1〜VLnのすべてに供給する電
圧を定電圧Vddとしてもよい。
【0097】なお、このように有機EL表示パネル1に
2値画像を表示させる場合には、コントローラ5は、デ
ータドライバ3に供給する表示画像信号imgを、輝度
信号Yが所定の閾値より大きいかどうかを比較し、この
比較結果に基づいて生成したり、誤差拡散法などを用い
て生成したりすることができる。
【0098】上記の実施の形態では、有機EL表示パネ
ル1の各画素において、有機EL素子12のアノード電
極12aがダブルゲートメモリトランジスタ11のソー
ス電極11fに接続されていた。これに対して、有機E
L素子12のアノード電極を接地すると共に、カソード
電極12cをダブルゲートメモリトランジスタ11のド
レイン電極11eに接続するものとしてもよい。この場
合は、EL駆動電圧発生回路4から出力する電圧を、0
(V)またはマイナスの値に設定すればよい。
【0099】上記の実施の形態では、1フレームを表示
輝度の比が1:2:4とする3つのサブフレームに分割
し、各サブフレームを選択することによって8階調の表
示を得ていた。しかしながら、本発明では、サブフレー
ム駆動によって、3階調以上の任意の階調数の画像を表
示することができる。例えば、2n階調の画像を表示す
る場合には、1フレームをn個のサブフレームに分割
し、各サブフレームにおける表示輝度の比を1:2:
4:・・・・:2n−1とすればよい(nは1以上の整
数)。このとき、各サブフレームにおいて各画素を選択
発光させるかどうかは、上記の実施の形態と同様に、2
進表示されたその画素の階調値に基づいて決定すればよ
い。
【0100】上記の実施の形態においては、1フレーム
中において第1サブフレームから順に発光している画素
の表示輝度が大きくなるように、コントローラ5がサブ
フレーム期間を制御していた。しかしながら、本発明に
おいて、1フレーム中でのサブフレームの順序は、発光
している画素の表示輝度が大きい順とするなど、その順
序は任意に設定することができる。
【0101】上記の実施の形態では、1フレームを3つ
のサブフレームに分割し、各サブフレームの画像が視覚
上合成されることによって1フレームの画像を表示する
ものとしていた。ところが、このようなサブフレーム駆
動を行う場合には、データドライバ3をかなりの高周波
数で動作させなければならない。このため、本発明で
は、画像データの間引きを行って、例えば、1秒間30
フレームの画像を実質的に15フレームとして、上記有
機EL表示装置の駆動を行ってもよい。
【0102】上記の実施の形態では、有機EL層12b
が発した白色光のうちの赤色の波長域の光を透過するカ
ラーフィルタと、緑色の波長域の光を透過するカラーフ
ィルタと、青色の波長域の光を透過するカラーフィルタ
とを図3に示すような対角線配列で配置し、フルカラー
画像を表示するものとしていた。しかしながら、カラー
フィルタは、デルタ配列、ストライプ配列或いはスクウ
ェア配列などの他の配列で配置してもよい。
【0103】また、このようなカラーフィルタを用い
ず、モノクロ階調画像を表示する有機EL表示装置とし
てもよい。また、このようなカラーフィルタを用いるこ
となく、有機EL層12bを構成する材料として、赤色
の波長域の光を発するもの、緑色の波長域の光を発する
もの、及び青色の波長域の光を発するものを選んで、例
えば、図3と同様の順序で配列させて形成することによ
っても、フルカラー画像を表示する有機EL表示装置を
作成することができる。さらには、有機EL層12bの
材料を、赤、緑、青のいずれかの波長域の光を発するも
のとし、カラーフィルタの代わりに光の波長を変換して
出射する光変換層を用いてもよい。
【0104】この場合、赤色の波長域の光を発する有機
EL層12bは、アノード電極12aからカソード電極
12cの方向に、α−NPDからなる正孔輸送層と、D
CM−1を分散させたAlq3からなる電子輸送性発光
層とを積層させて構成することができる。緑色の波長域
の光を発する有機EL層12bは、アノード電極12a
からカソード電極12cの方向に、α−NPDからなる
正孔輸送層と、Bebq2からなる電子輸送性発光層と
を積層させて構成することができる。青色の波長域の光
を発する有機EL層12bは、アノード電極12aから
カソード電極12cの方向に、α−NPDからなる正孔
輸送層と、96重量%のDPVBiと4重量%のBCz
VBiからなる発光層と、Alq3からなる電子輸送層
を積層させて構成することができる。
【0105】上記の実施の形態では、発光素子として上
記したような有機半導体を発光層に適用した有機EL素
子12を適用していた。しかしながら、本発明は、有機
EL素子以外であっても、その電極間に所定値以上の電
圧を印加することによって発光する、無機EL素子など
の他のタイプの自発光型発光素子を用いた表示装置に適
用することができる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、各画素に設けられ
る素子数を少なくすることができるので、画素開口率が
高く、製造時の歩留まりが高い自発光型の表示素子、表
示装置などを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の有機EL表示パネルの構造を示す図であ
り、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図で
ある。
【図3】図2のカラーフィルタの配列を示す図である。
【図4】図1、図2のダブルゲートメモリの動作原理を
説明する図である。
【図5】図1のコントローラの構成を示すブロック図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置
の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置
の動作の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態の変形にかかる有機EL表
示装置の構成を示すブロック図である。
【図9】従来例の有機EL表示素子の1画素分の等価回
路図である。
【図10】図9の有機EL表示素子の構造を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・有機EL表示パネル、2・・・アドレスドライバ、3
・・・データドライバ、4・・・EL駆動電圧発生回路、5・・
・コントローラ、10・・・基板、11・・・ダブルゲートメ
モリトランジスタ、11a・・・ボトムゲート電極、11
b・・・ボトムゲート絶縁膜、11c・・・半導体層、11d
・・・n+Si層、11e・・・ドレイン電極、11f・・・ソ
ース電極、11g・・・光ブロック層、11h・・・トップゲ
ート絶縁膜、11i・・・トップゲート電極、11j・・・絶
縁保護膜、12・・・有機EL素子、12a・・・アノード電
極、12b有機EL層、12c・・・カソード電極、13・
・・カラーフィルタ、50・・・内部クロック発生回路、5
1・・・同期分離回路、52・・・制御信号生成回路、53・・
・デコーダ、54・・・A/D変換器、55・・・ガンマ
(γ)補正回路、56・・・補正テーブル、57・・・画像デ
ータメモリ、58・・・画像データバッファ、59・・・セレ
クタ、AL、AL1〜ALn・・・アドレスライン、D
L、DL1〜DLm・・・データライン、VL、VL1〜
VLn・・・電圧ライン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の画素が所定の配列で縦横に配置され
    た表示素子であって、 前記複数の画素はそれぞれ、 下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された
    下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて
    内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層に
    それぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前
    記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上
    に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体
    層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が
    形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶
    縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給
    された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上
    部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲ
    ート電極とを含むメモリ素子と、 前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続
    され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応し
    た電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成される
    チャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子
    と、 を備えることを特徴とする表示素子。
  2. 【請求項2】データの消去または書き込み時において前
    記下部ゲート電極に供給される電圧は、前記半導体層に
    チャネルを形成させるものであり、 前記上部ゲート絶縁膜にトラップされたキャリアのうち
    の正孔または電子の一方は、データの読み出し時におい
    て前記半導体層内のチャネルをピンチオフさせることを
    特徴とする請求項1に記載の表示素子。
  3. 【請求項3】データの消去及び書き込み時において、前
    記上部ゲート電極に供給される電圧が異なるものとする
    ことによって、前記トラップ領域にトラップされるキャ
    リアの種類を異なるものとすることを特徴とする請求項
    1または2に記載の表示素子。
  4. 【請求項4】前記発光素子は、有機エレクトロルミネッ
    センス素子であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の表示素子。
  5. 【請求項5】前記メモリ素子は、同一の画素の発光素子
    が発光した光のみを入射させ、隣接する画素の発光素子
    が発光した光を遮断する光遮断手段をさらに含むことを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示
    素子。
  6. 【請求項6】前記発光素子は、赤色の波長域の光、緑色
    の波長域の光及び青色の波長域の光のすべてを含む光を
    発するものであり、 前記複数の画素のそれぞれは、前記発光素子が発した光
    のうちの赤色の波長域の光を透過して外部に出射する赤
    カラーフィルタ、前記発光素子が発した光のうちの緑色
    の波長域の光を透過して外部に出射する緑カラーフィル
    タ、及び前記発光素子が発した光のうちの青色の光を透
    過して外部に出射する青カラーフィルタのいずれかをさ
    らに備え、 前記赤カラーフィルタ、緑カラーフィルタ或いは青カラ
    ーフィルタは、前記画素の配列に応じた所定の順序で前
    記複数の画素のそれぞれに配置されている、 ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載
    の表示素子。
  7. 【請求項7】前記複数の画素のそれぞれの発光素子は、
    赤色の波長域の光、緑色の波長域の光、及び青色の波長
    域の光のいずれかを発するものであり、 前記赤色の波長域の光を発する発光素子、緑色の波長域
    の光を発する発光素子、或いは青色の波長域の光を発す
    る発光素子は、前記画素の配列に応じた所定の順序で前
    記複数の画素のそれぞれに配置されていることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示素子。
  8. 【請求項8】画素がマトリクス状に配置された表示素子
    の駆動方法であって、 前記表示素子の各画素は、 下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された
    下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて
    内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層に
    それぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前
    記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上
    に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体
    層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が
    形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶
    縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給
    された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上
    部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲ
    ート電極とを含むメモリ素子と、 前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続
    され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応し
    た電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成される
    チャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子
    とを備え、 前記駆動方法は、 前記マトリクス状の複数の画素を行毎に選択し、データ
    の消去及び書き込みに対応した所定の電圧を前記下部ゲ
    ート電極に順次供給する選択ステップと、 前記選択ステップによって選択されている行の画素のメ
    モリ素子の上部ゲート電極に、データの消去または書き
    込みに対応する電圧を供給し、前記トラップ領域にキャ
    リアのうちの正孔または電子のいずれかをトラップさせ
    ることにより、データをメモリさせるメモリステップ
    と、 前記選択ステップでの選択の終了後、次の選択ステップ
    での選択になるまでの期間、前記複数の画素のすべての
    メモリ素子の下部ゲート電極及び上部ゲート電極に、デ
    ータの読み出しに対応した電圧を供給し、かつ前記ドレ
    イン電極またはソース電極に所定の電圧を供給して、各
    メモリ素子にメモリされている状態に応じて、対応する
    発光素子に電流を流させて発光させる発光ステップと、 を含むことを特徴とする表示素子の駆動方法。
  9. 【請求項9】下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上
    に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によっ
    て励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前
    記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソー
    ス電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソ
    ース電極の上に形成され、前記半導体層との界面におい
    て前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするト
    ラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記
    上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形
    成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャ
    リアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップ
    させる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、前記メモ
    リ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前
    記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が
    供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネル
    を通じて流れる電流によって発光する発光素子とを、マ
    トリクス状に配置された複数の画素のそれぞれに備える
    表示素子と、 いずれかの画素の行に対応する前記メモリ素子を選択し
    て、データの消去及び書き込みに応じた電圧を前記下部
    ゲート電極に順次供給する選択手段と、 前記選択手段から前記下部ゲート電極にデータの消去及
    び書き込みに対応する電圧が供給されているときに、対
    応するメモリ素子の上部ゲート電極にデータの消去また
    は書き込みに対応する電圧を供給して、データをメモリ
    させるメモリ手段と、 すべての画素の前記メモリ素子の前記下部ゲート電極
    に、データの読み出しに対応する電圧を供給する全選択
    手段と、 前記全選択手段によって前記下部ゲート電極にデータの
    読み出しに対応する電圧が供給されているときに、前記
    ドレイン電極または前記ソース電極に所定の電圧を供給
    することで、前記半導体層に形成されているチャネルを
    通じて対応する発光素子に電流を流させる発光手段と、 前記選択手段、前記メモリ手段、前記全選択手段及び前
    記発光手段をそれぞれ制御する制御手段と、 を備えることを特徴とする表示装置。
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