JP2000266697A - シリコンインゴットの結晶方位検出方法 - Google Patents

シリコンインゴットの結晶方位検出方法

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JP2000266697A JP11075752A JP7575299A JP2000266697A JP 2000266697 A JP2000266697 A JP 2000266697A JP 11075752 A JP11075752 A JP 11075752A JP 7575299 A JP7575299 A JP 7575299A JP 2000266697 A JP2000266697 A JP 2000266697A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検出精度の向上と検出工程の自動化に有効なシ
リコンインゴットの結晶方位検出方法を提供する。 【解決手段】X線の受光領域(28)にマスク(38)
を被せて、第1の反射光路(26−1)を第3の反射光
路(26−3)よりも多く受光させる。そして、オフセ
ットを有するシリコンインゴット(14)をその中心軸
(12)を回転中心として回転させながら、X線照射を
行い、その結果得られた受光パターンに基づいて、任意
の結晶面を特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンインゴッ
トの結晶方位検出方法に関し、特に、検出精度の向上と
検出工程の自動化に有効なシリコンインゴットの結晶方
位検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハの製造分野では、結晶軸に
オフセットを持たせた半導体ウェハ(以下、「オフセッ
トウェハ」という)がデバイス工程から要求される場合
がある。従来、このようなオフセットウェハの製造は、
次のような方法によって行われていた。
【0003】第1の方法は、結晶軸、例えば、[10
0]軸を中心軸として引き上げたシリコンインゴットを
斜めに切断してオフセットウェハを得る方法である。第
2の方法は、初めから結晶軸を傾けてシリコンインゴッ
トを成長させる方法である。ここで、上記第1の方法で
は、シリコンインゴットの両端が無駄になるため、一般
的には、第2の方法が用いられる。この第2の方法を用
いることにより、結晶軸が中心軸に対してオフセットを
有するシリコンインゴットが得られる。そして、このシ
リコンインゴットを垂直に切断して、該シリコンインゴ
ットから複数のオフセットウェハを取得する。
【0004】上記オフセットウェハを用いて、集積回路
等のデバイスを製造する際には、結晶軸の傾き方向、即
ち、オフセット方向が重要になる。従って、オフセット
ウェハを供給する場合には、該オフセットウェハの周縁
にノッチやオリエンテーションフラットを形成し、デバ
イス工程でオフセット方向が特定できる状態にしてお
く。
【0005】上記ノッチやオリエンテーションフラット
は、一般に、結晶軸を取り巻く複数の結晶面のうち、オ
フセット方向に位置する結晶面に対して形成される。従
って、ノッチやオリエンテーションフラットを形成する
際には、オフセット方向に位置する結晶面を検出する必
要がある。従来、このような結晶面の検出は、シリコン
インゴットを引き上げる際に発生するミラー面に基づい
て行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ミラー面は、
シリコンインゴットの上部に発生する物理形状であるた
め、シリコンインゴットの上部を切り落とした後では、
結晶面を特定することができない。シリコンインゴット
のスライス工程は、一般に、シリコンインゴットの両端
を切り落としてから行われるため、シリコンインゴット
の上部を切り落とす前にノッチやオリエンテーションフ
ラットを形成しておく必要があった。
【0007】また、ミラー面の位置は、目視によって判
断する必要があるため、マーキングの自動化が困難であ
り、加えて、目視による判断では、高精度の検出は期待
できない。
【0008】そこで、本発明は、検出精度の向上と検出
工程の自動化に有効なシリコンインゴットの結晶方位検
出方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、結晶軸(10)が中心軸
(12)に対してオフセットを有するシリコンインゴッ
ト(14)の結晶方位を検出する方法であって、前記結
晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミリー面
を選定する工程と、前記選定したファミリー面のうちの
一の結晶面を選定する工程と、前記選定した結晶面に対
してブラッグの条件が成立する位置にX線入射手段(1
6)およびX線受光手段(18)を配置する工程と、前
記中心軸を回転中心として前記シリコンインゴットを回
転させながら、前記X線入射手段を用いてX線入射ビー
ム(20)を該シリコンインゴットに入射し、その結果
得られたX線反射ビーム(22)を前記X線受光手段で
受光する工程と、前記受光したX線反射ビームの強度
と、該X線反射ビームを受光したときの前記シリコンイ
ンゴットの回転量とに基づいて、該シリコンインゴット
の結晶方位を特定する工程とを具備する。請求項2記載
の発明は、結晶軸(10)が中心軸(12)に対してオ
フセットを有するシリコンインゴット(14)の結晶方
位を検出する方法であって、前記結晶軸を取り囲む複数
の結晶面のうちの一のファミリー面を選定する工程と、
前記結晶軸の一端側に視点を固定し、該視点から前記シ
リコンインゴットを見た場合に、前記選定したファミリ
ー面のうち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記
中心軸側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工
程と、前記選定した側の結晶面が選定しなかった側の結
晶面よりもブラッグの条件がより多く成立する位置にX
線入射手段(16)およびX線受光手段(18)を配置
する工程と、前記中心軸を回転中心として前記シリコン
インゴットを回転させながら、前記X線入射手段を用い
てX線入射ビーム(20)を該シリコンインゴットに入
射し、その結果得られたX線反射ビーム(22)を前記
X線受光手段で受光する工程と、前記受光したX線反射
ビームの強度と、該X線反射ビームを受光したときの前
記シリコンインゴットの回転量とに基づいて、該シリコ
ンインゴットの結晶方位を特定する工程とを具備する。
請求項3記載の発明は、結晶軸(10)が中心軸(1
2)に対してオフセットを有するシリコンインゴット
(14)の結晶方位を検出する方法であって、前記結晶
軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミリー面を
選定する工程と、前記結晶軸と中心軸とが一致すると仮
定した場合に、前記選定したファミリー面に対してブラ
ッグの条件が成立する位置にX線入射手段(16)およ
びX線受光手段(18)を配置する工程と、前記結晶軸
の一端側に視点を固定し、該視点から前記シリコンイン
ゴットを見た場合に、前記選定したファミリー面のう
ち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記中心軸側
に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工程と、前
記X線受光手段の受光領域(28)をずらして、前記選
定した側の結晶面と選定しなかった側の結晶面とを差別
化する工程と、前記中心軸を回転中心として前記シリコ
ンインゴットを回転させながら、前記X線入射手段を用
いてX線入射ビーム(20)を該シリコンインゴットに
入射し、その結果得られたX線反射ビーム(22)を前
記X線受光手段で受光する工程と、前記受光したX線反
射ビームの強度と、該X線反射ビームを受光したときの
前記シリコンインゴットの回転量とに基づいて、該シリ
コンインゴットの結晶方位を特定する工程とを具備す
る。請求項4記載の発明は、結晶軸(10)が中心軸
(12)に対してオフセットを有するシリコンインゴッ
ト(14)の結晶方位を検出する方法であって、前記結
晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミリー面
を選定する工程と、前記結晶軸と中心軸とが一致すると
仮定した場合に、前記選定したファミリー面に対してブ
ラッグの条件が成立する位置にX線入射手段(16)お
よびX線受光手段(18)を配置する工程と、前記結晶
軸の一端側に視点を固定し、該視点から前記シリコンイ
ンゴットを見た場合に、前記選定したファミリー面のう
ち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記中心軸側
に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工程と、前
記選定した側の結晶面が選定しなかった側の結晶面より
もブラッグの条件がより多く成立する割合に前記X線受
光手段の受光領域(28)を設定する工程と、前記中心
軸を回転中心として前記シリコンインゴットを360°
回転させながら、前記X線入射手段を用いて前記ブラッ
グの条件を満たすX線を該シリコンインゴットに入射
し、その結果、前記X線受光手段が受光したX線回折光
の強度を第1のしきい値(40−1)と比較して、前記
結晶軸を照合する工程と、前記結晶軸の照合が終了した
シリコンインゴットをさらに360°回転させながら、
前記ブラッグの条件を満たすX線を該シリコンインゴッ
トに入射し、その結果、前記X線受光手段が受光したX
線回折光の強度を第2のしきい値(40−2)と比較し
て、該シリコンインゴットのオフセット方向を照合する
工程と、前記オフセット方向の照合が終了したシリコン
インゴットをさらに回転させながら、前記ブラッグの条
件を満たすX線を該シリコンインゴットに入射し、その
結果、前記X線受光手段が受光したX線回折光の強度を
前記オフセット方向に特有のX線回折光のピークパター
ンと比較して、該シリコンインゴットの結晶方位を特定
する工程とを具備する。
【0010】
【発明の実施の形態】(発明の概要)本発明の特徴は、
結晶軸が中心軸に対してオフセットを有するシリコンイ
ンゴットを回転させると、該シリコンインゴットの側面
に現れる結晶面の傾きが変化することを利用して、任意
の結晶面を光学的に検出することにある。上記のように
傾きが変化する結晶面にX線を入射すると、該X線は、
結晶面の傾き方向に依存して反射する。このX線の反射
方向に着目すれば、結晶面を特定することができる。
【0011】(発明プロセス)まず、本発明者は、ミラ
ー面等の物理形状を目視により確認する方法ではなく、
光学的に結晶面を検出する方法を検討した。光学的手法
による結晶面の検出は、X線解析の分野で盛んに行われ
ており、結晶面高精度な検出を実現する方法として広く
知られている。このような光学的手法がオフセットを有
する結晶面に対しても適用できれば、検出工程の精度向
上と自動化が期待できる。そこで、本発明者は、光学的
手法の適用可能性を見出すべく、公知のX線解析法の原
理の見直しを行った。以下、公知のX線解析法について
説明する。
【0012】図1は、シリコン結晶体の代表的な結晶面
の立体配置を示す模式的な斜視図である。同図に示すよ
うに、シリコン結晶体は、26の結晶方位を有し、各方
位はその立体配置を示す3桁の数値で表される。そし
て、各方位に属する結晶面は、3桁の数値を小かっこで
くくって表現され、各結晶面を貫く結晶軸は、3桁の数
値を大かっこでくくって表現される。この3桁の数値の
うち、1の上に記された記号“−”は、軸の反転を意味
し、以下この反転記号のついた数値を「バー1」と称す
る。
【0013】各結晶面は、同種の結晶方位ごとにグルー
プ化される。シリコン結晶体の場合は、(001)、
(010)、(011)、(100)、(101)、
(110)、(111)の7つのグループが存在する。
以下、このように分類されたグループを「ファミリー
面」という。シリコンウェハの面方位は、(100)面
が一般的であるため、[100]軸を取り囲む結晶面が
ノッチやオリエンテーションフラットの形成対象とな
る。そこで、以下の説明では、[100]軸を取り囲む
結晶面の検出を念頭において説明する。
【0014】図2は、シリコン結晶体の[100]軸を
取り囲む結晶面を示す模式正面図である。同図に示すよ
うに、[100]軸は、(001)ファミリーと、(0
10)ファミリーと、(011)ファミリーの3つのフ
ァミリー面に取り囲まれる。ここで、(001)ファミ
リーは(001)面と(00バー1)面の2つの結晶面
で構成され、(010)ファミリーは(010)面と
(0バー10)面の2つの結晶面で構成され、(01
1)ファミリーは(011)面と(0バー11)面と
(0バー1バー1)面と(01バー1)面の4つの結晶
面で構成される。公知のX線解析法では、フラッグの条
件を利用して、これら3つのファミリー面を区別する。
ここでは、ブラッグの条件を用いて(011)ファミリ
ーを選別する方法を説明する。
【0015】図3は、フラッグ条件を利用した(01
1)ファミリーの選定概念を示す模式斜視図である。同
図に示すように、(011)面に対してブラッグの条件
が成立するX線入射ビーム20を[100]軸の側面か
らブラッグ角θで入射すると、該X線入射ビーム20が
(011)ファミリー面で反射したX線反射ビーム22
が得られる。上記ブラッグの条件は、 ここで:d=格子面間隔;θ=ブラッグ角;n=反射次
数;λ=X線の波長; 上式で定義される。上式中の格子面間隔dを(011)
面の格子面間隔に設定すると、図2に示した3つのファ
ミリー面から(011)ファミリーが選別される。その
結果、複数の結晶面からなるシリコン結晶体を図3に示
した簡単なモデルで扱うことができる。
【0016】ここで、同図に示すように、シリコン結晶
体を[100]軸を中心に回転させながら、該結晶体の
側面からX線を入射すると、90°ごとにブラッグの条
件が成立し、該シリコン結晶体を1回転させる間に4本
のピークを検出することができる。このときに得られる
4本のピークは、ブラッグの条件が成立した瞬間に生じ
る急峻な形状であるため、(011)ファミリーの高精
度な検出が実現できる。
【0017】しかし、上記X線解析で得られた4本のピ
ークは、ほとんど同じ形状および強さで得られるため、
このままでは、(011)ファミリーを構成する4つの
結晶面を特定することはできない。そこで、本発明者
は、オフセットの概念を幾何学的視点から捉えて、該オ
フセットの積極的な利用について検討した。その検討結
果を以下に示す。
【0018】図4は、回転軸のHオフセットの概念を示
す模式斜視図である。同図に示すように、オフセットの
形態としては、まず、回転軸を(011)ファミリー面
に対して斜めに傾けた状態が考えられる。以下、このオ
フセットの形態を「Hオフセット」と称する。次に、こ
の傾けた回転軸と直交する方向にX線を入射した場合
に、該X線が反射する方向について考えてみると次のよ
うになる。
【0019】図5は、図4のV視図であり、Hオフセッ
トの場合にX線回折光が反射する方向を示す模式側面図
である。同図に示した面のうち、陰影が付された部分は
紙面手前側に向いていることを示す。また、X線入射ビ
ーム20の先端に付された「×」印は、該X線が紙面手
前から奥に向かって進行することを示す。また、X線反
射ビーム22の先端に付された「・」印は、該X線が紙
面奥から手前に向かって進行することを示す。
【0020】同図に示すように、(011)面が紙面手
前側に向いた状態を0°とすると、該0°では、(01
1)面が紙面右方向に傾く。その結果、X線反射ビーム
22は、紙面右側に向かって進行する。そしてこの状態
から結晶体を(100)面に向かって時計回りに90°
回転させると、(0バー11)面が紙面左方向に傾く。
その結果、X線反射ビーム22は、紙面左側に向かって
進行する。そしてさらに結晶体を90°回転させると、
(0バー1バー1)面は、紙面左方向に傾く。その結
果、X線反射ビーム22は、紙面左側に向かって進行す
る。そしてさらに結晶体を90°回転させると、(01
バー1)面が面右方向に傾く。その結果、X線反射ビー
ム22は、紙面右側に向かって進行する。このように、
Hオフセットでは、X線の反射方向を2種類に分類する
ことができる。この分類基準を合理的に定義づけると次
のようになる。
【0021】図5に示すように、X線反射ビーム22が
紙面右側に進行するのは、(011)面と、(01バー
1)面である。一方、X線反射ビーム22が紙面左側に
進行するのは、(0バー11)面と、(0バー1バー
1)面である。ここで、図4を参照すると、X線反射ビ
ーム22が紙面右側に進行する(011)面と(01バ
ー1)面は、回転軸よりも結晶軸に近く、X線反射ビー
ム22が紙面左側に進行する(0バー11)面と(0バ
ー1バー1)面は、結晶軸よりも回転軸に近いことがわ
かる。従って、X線が反射する方向は、結晶面が結晶軸
側に位置するか、または、回転軸側に位置するかによっ
て定義できる。
【0022】図6は、回転軸のJオフセットの概念を示
す模式斜視図である。同図に示すように、オフセットの
別の形態として、回転軸を(011)ファミリー面に対
して垂直に傾けた状態が考えられる。以下、このオフセ
ットの形態を「Jオフセット」と称する。次に、この傾
けた回転軸と直交する方向にX線を入射した場合に、該
X線が反射する方向について考えてみると次のようにな
る。
【0023】図7は、図6のVII視図であり、Jオフ
セットの場合にX線回折光が反射する方向を示す模式側
面図である。同図に示すように、(011)面が紙面手
前側に向いた状態を0°とすると、該0°では、(01
1)面が紙面右方向に傾く。その結果、X線反射ビーム
22は、紙面右側に向かって進行する。そしてこの状態
から結晶体を(100)面に向かって時計回りに90°
回転させると、(0バー11)面が紙面手前方向に現れ
る。その結果、X線反射ビーム22は、紙面手前に向か
って進行する。さらにこの状態から結晶体を90°回転
させると、(0バー1バー1)面が紙面左方向に傾く。
その結果、X線反射ビーム22は、紙面左側に向かって
進行する。そしてさらに結晶体を90°回転させると、
(01バー1)面が紙面手前に現れる。その結果、X線
反射ビーム22は、紙面手前に向かって進行する。この
ように、Jオフセットでは、X線の反射方向を3種類に
分類することができる。この分類基準を合理的に定義づ
けると次のようになる。
【0024】図7に示すように、X線反射ビーム22が
紙面右側に進行するのは、(011)面である。そし
て、X線反射ビーム22が紙面右側に進行するのは、
(0バー11)面と(01バー1)面である。また、X
線反射ビーム22が紙面左側に進行するのは、(0バー
1バー1)面である。ここで、図6を参照すると、X線
反射ビーム22が紙面右側に進行する(011)面は、
回転軸よりも結晶軸に近く、X線反射ビーム22が紙面
左側に進行する(0バー1バー1)面は、結晶軸よりも
回転軸に近いことがわかる。そして、X線反射ビーム2
2が紙面手前に進行する(0バー11)面と(01バー
1)面については、結晶軸と回転軸両方から同じ距離だ
け離れていることがわかる。従って、X線が反射する方
向は、Hオフセットの場合と同様に、結晶軸と回転軸に
対する距離で定義できる。
【0025】上述したようなX線があるパターンで反射
する現象は、X線を回転軸と平行に入射した場合でも、
回転軸に対して斜めから入射した場合でも見出すことが
できる。また、上記説明では(011)ファミリー面を
例として取り上げたが、反射方向に特定のパターンが生
じることは、(001)ファミリー面および(010)
ファミリー面に対しても成立する。本発明者は、このよ
うな現象に基づいて創作行為を繰り返し、結晶面の特定
に有効な構成を見出した。以下、この特徴ある新規な構
成を詳細に説明する。
【0026】(第1の形態)図8は、本発明の第1の形
態に係る結晶面の検出方法を示す模式斜視図である。以
下、同図に基づいて、本発明の第1の形態の構成を説明
する。
【0027】シリコンインゴット14は、結晶軸10が
中心軸12に対してオフセットを有する。このようなイ
ンゴットは、シードの切り出し方向にオフセットを設け
ることによって製造できる。同図に示す例では、[10
0]軸がシリコンインゴット14の中心軸12に対して
Hオフセットを持つ。従って、オフセットウェハの周縁
部に現れて、マーキングの対象となるのは、該[10
0]軸を取り囲む(011)ファミリー面であり、結晶
面を検出するにあたっては、まず、この(011)ファ
ミリー面を検出対象として選定する。
【0028】図1を参照すればあきらかであるが、結晶
軸10の対象となるのは、[100]軸だけでなく、
[001]軸や[010]軸であってもよい。これらの
場合には、当該軸を取り巻く結晶面がオフセットウェハ
の周縁部に現れるので、この中からマーキングすべき一
のファミリー面選定する。
【0029】次に、前記選定したファミリー面のうち、
検出すべき一の結晶面を選定する。即ち、結晶軸10の
一端側(例えば、シリコンインゴットのボトム側)に視
点を固定し、該視点からシリコンインゴット14を見た
場合に、結晶軸10側に位置する結晶面または中心軸1
2側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する。これ
は、前述したように、X線の反射方向が結晶軸と中心軸
に対する位置関係によって分類できるからである。例え
ば、シリコンインゴット14の中心軸12が図4に示す
ように、(0バー1バー1)面と(0バー11)面に近
接している場合には、これらの面が中心軸側に位置する
面となり、他の2つの面が結晶軸側に位置する面とな
る。
【0030】次に、前記選定した側の結晶面が選定しな
かった側の結晶面よりもブラッグの条件がより多く成立
する位置にX線入射手段16およびX線受光手段18を
配置する。例えば、結晶軸側に位置する(011)面と
(01バー1)面を選定した場合であって、図8に示す
ように、X線入射手段16をX線が中心軸12に対して
直交方向に入射する位置に配置したときは、X線受光手
段18を第1の反射光路26−1上に配置する。その結
果、同図中に点線で示した第3の反射光路26−3をと
る(0バー1バー1)面と(0バー11)面について
は、ブラッグの条件が成立せず、結晶軸側に位置する面
に対してブラッグの条件が成立する。ここで、第3の反
射光路26−3は、(0バー11)面と(0バー1バー
1)面によって反射する光路である。尚、X線入射手段
16は、(011)面のブラッグ条件を満たすX線を出
力する。
【0031】ここで、X線入射手段16とX線受光手段
18の配置を「ブラッグの条件がより多く成立する位
置」としたのは、オフセットが小さい場合を考慮したか
らである。即ち、オフセットが大きい場合には、X線反
射ビーム22が左右に大きく振れるが、オフセットが小
さいとX線反射ビーム22の振れが小さくなる。このた
め、第1の反射光路26−1上を進行するX線を選択的
に受光することが困難になるからである。このような場
合には、第1の反射光路26−1上を進行するX線を第
3の反射光路26−3上を進行するX線よりも多く受光
できる位置にX線受光手段18を配置する。即ち、「ブ
ラッグの条件がより多く成立する位置」である。
【0032】尚、同図中に点線で示した第2の反射光路
26−2は、Jオフセットの場合に(0バー11)面と
(01バー1)面によって反射する光路である。ここで
は、Hオフセットのケースを例に取り上げて説明してい
るため、X線が第2の反射光路26−2上を進行するこ
とはないが、Jオフセットへの適用を容易にするために
記載した。
【0033】次に、シリコンインゴット14の中心軸1
2を回転中心として該シリコンインゴット14を回転さ
せながら、X線入射手段16を用いてX線入射ビーム2
0を該シリコンインゴット14に入射し、その結果得ら
れたX線反射ビーム22をX線受光手段18で受光す
る。これにより、第1の反射光路26−1を進行するX
線が選択的に受光され、受光強度のパターン化が実現で
きる。
【0034】図9は、Hオフセットの場合のX線の受光
パターンを示す概念図である。同図に示すように、横軸
をシリコンインゴット14の回転量、縦軸をX線受光手
段18が受光したX線回折光の強度としてグラフを作成
すると、受光強度がパターン化することがわかる。Hオ
フセットの場合は、同図に示すように、90°の間隔で
2本のピークが続き、その後、270°の間はピークの
ない状態が続く。ここで、ピークが発生する位置は、第
1の反射光路26−1上を進行するX線であることを考
慮すると、この2本のピークは、(01バー1)面およ
び(011)面であることがわかる。そしてさらに、こ
の受光パターンが[100]軸に向かってシリコンイン
ゴット14を時計まわりに回転して得られたことを考慮
すると、1本目のピークは、(01バー1)面であり、
2本目のピークは、(011)面であることがわかる。
同様に、ピークのない部分においても、結晶面が90°
ごとに現れることを考慮すれば、同図中の点線で示す部
分が(0バー11)面と(0バー1バー1)面であるこ
とがわかる。
【0035】上記手順により、(011)ファミリー面
の位置が特定できたので、後は、現時点までの回転量か
らシリコンインゴット14の回転開始位置から第1本目
までの回転量、即ち、同図中「初期量」と示した回転量
を引いて、各結晶面の位置を割り出せば、(011)フ
ァミリーを構成するすべての面を特定することができ
る。
【0036】図10は、Jオフセットの場合のX線の受
光パターンを示す概念図である。Jオフセットの場合に
は、同図に示すような受光パターンが得られる。このパ
ターンを上述した手順と同様の手順で処理すれば、Hオ
フセットの場合と同じく、各結晶面を特定することがで
きる。
【0037】以上説明した本発明の第1の形態によれ
ば、同じファミリー面であってもX線の反射方向にバリ
エーションがでるため、シリコンインゴット中の結晶面
の位置をX線の受光パターンとして捉えることができ
る。その結果、任意の結晶面の検出が可能になる。
【0038】(第2の形態)図11は、本発明の第2の
形態に係る結晶面の検出方法を示す模式側面図である。
以下、同図に基づいて、本発明の第2の形態の構成を説
明する。尚、前述した第1の形態に準ずる構成要素につ
いては、同一符号を付して説明を省略し、以下の説明で
は、第1の形態と異なる部分を主に説明する。
【0039】まず、この第2の形態では、図8に示した
X線入射手段16およびX線受光手段18をシリコンイ
ンゴット14の結晶軸10と中心軸12とが一致すると
仮定した場合に、選定したファミリー面に対してブラッ
グの条件が成立する位置に配置する。例えば、図11に
示すように、X線の入射光路24をシリコンインゴット
14の中心軸12に対して垂直に設定した場合には、結
晶軸10と中心軸12とが一致すると仮定した場合の反
射光路は、第2の反射光路26−2となる。従って、X
線受光手段18は、この第2の反射光路26−2上を進
行するX線を受光できる位置に配置する。このように配
置する意図は、オフセットを持たないインゴットの結晶
面を検出する装置に対しても本発明を適用可能にするた
めである。
【0040】次に、第1の形態と同様に、結晶軸10の
一端側に視点を固定し、該視点からシリコンインゴット
14を見た場合に、結晶軸側に位置する結晶面または中
心軸側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する。即
ち、図11に示した第1の反射光路26−1上にX線を
反射する結晶面か、第3の反射光路26−3上にX線を
反射する結晶面かを選択する。
【0041】そして、X線受光手段18の受光領域28
をずらして、前記選定した側の結晶面と選定しなかった
側の結晶面とを差別化する。即ち、第1の反射光路26
−1上を進行するX線を第3の反射光路26−3上を進
行するX線よりも多く受光させて、ブラッグの条件が成
立する割合を調節する。ここで、第2の反射光路26−
2が受光領域28に含まれるか否かは問題でなく、いず
れの場合であっても結晶面の特定は可能である。受光領
域28をずらすという概念には、X線受光手段18の向
きを変える方法およびX線受光手段18のX線受光ウィ
ンドウの一部をマスクで覆って受光部分を制限する方法
の双方が含まれる。
【0042】その後、前述した第1の形態と同様に、中
心軸12を回転中心としてシリコンインゴット14を回
転させながら、X線照射を行う。もっとも、このとき回
転させるシリコンインゴット14はオフセットを持った
ものである。その結果、Hオフセットの場合は、図9と
同じ受光パターンが得られる。
【0043】図12は、本発明の第2の形態によるJオ
フセットのX線受光パターンを示す概念図である。Jオ
フセットの場合には、反射光が図11に示した第2の反
射光路26−2上を進行するため、X線を第3の反射光
路26−3上に反射する(0バー1バー1)面にピーク
がないパターンとなる。各結晶面の特定は、前述した第
1の形態と同様に行う。
【0044】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、X線受光手段の配置がオフセットを持たないものと
仮定して決定されるため、オフセットを持たないインゴ
ットの結晶面を検出する装置に対しても本発明を適用す
ることができる。即ち、X線受光手段の配置を変更しな
くてもその受光領域をずらせば、本発明の原理が適用で
きる。
【0045】
【実施例】(要約)X線の受光領域28にマスク38を
被せて、第1の反射光路26−1を第3の反射光路26
−3よりも多く受光させる。そして、オフセットを有す
るシリコンインゴット14をその中心軸12を回転中心
として回転させながら、X線照射を行い、その結果得ら
れた受光パターンに基づいて、任意の結晶面を特定する
(図14参照)。
【0046】(好適な実施例)前述したように、シリコ
ンウェハを用いて集積回路等を製造するデバイス工程で
は、該ウェハのオフセット方向を確認する必要がある。
従って、オフセットウェハの周縁にノッチやオリエンテ
ーションフラット等のマーキングを施し、オフセット方
向の目視確認を可能にすることは、産業上非常に有用で
ある。本発明によれば、光学的手法によって任意の結晶
面が検出できるため、高精度なマーキングが可能にな
る。そこで、以下、シリコンインゴットにマーキングを
施す方法を説明し、これを本発明の好適な実施例とす
る。
【0047】図13は、本発明を利用した(011)面
のマーキング方法を示す斜視図である。以下、同図に基
づいて、本発明の好適な実施例に係るマーキング方法を
説明する。尚、前述した本発明の各形態に準ずる構成要
素については、同一符号を付して説明を省略する。
【0048】同図に示すシリコンインゴット14は、
[バー100]軸を該インゴットのトップ方向に、[1
00]をボトム方向に設定し、これらの結晶軸10を中
心軸12に対して4°傾けて成長させたものである。こ
の4°傾ける方向、即ち、オフセットの方向は、[00
1]であり、その結果、(011)ファミリー面のう
ち、(0バー11)面と(011)面が結晶軸側に位置
したHオフセット型の結晶体となる。従って、このシリ
コンインゴット14を中心軸12に対して垂直にスライ
スすれば、結晶面方位が(100)、傾角度が[00
1]方向に4°のオフセットウェハが得られる。このよ
うにして得られたオフセットウェハのオフセット方向を
明らかにするため、本実施例では、[011]方向にマ
ーキングを施す。
【0049】[011]方向にマーキングを施すために
は、シリコンインゴット14の(011)面を検出する
必要がある。そこで、まず、シリコンインゴット14を
中心軸12に沿って縦に2分したときの断面を仮定し、
このインゴット中心断面30に直交する法線32と、X
線入射ビーム20と、X線反射ビーム22とが同一平面
となる位置にX線入射手段16およびX線受光手段18
を配置する。このとき、このX線入射手段16およびX
線受光手段18は、(011)ファミリー面に対するブ
ラッグの条件満たす位置、即ち、インゴット中心断面3
0に対してブラッグ角θだけ傾けた位置に配置する。こ
の配置は、前述した「結晶軸10と中心軸12とが一致
すると仮定した場合に、選定したファミリー面に対して
ブラッグの条件が成立する位置」に相当する。
【0050】そして、シリコンインゴット14の中心軸
12を真空チャッキングして、該中心軸12に回転装置
34を設置する。回転装置34は、1°/1,000
の精度でシリコンインゴット14を回転させることがで
きる。この回転装置34には、該回転装置34を数値制
御するコントローラ36が接続され、このコントローラ
36は、回転装置34の回転精度を制御するとともに、
シリコンインゴット14の回転量と、X線受光手段18
が受光したX線の回折強度とを対応させて記憶する。
【0051】図14は、図13に示したX線受光手段1
8の受光領域を設定する工程を示す概念図である。同図
に示すように、X線受光手段18の受光領域28は、第
1の反射光路26−1と第3の反射光路26−3の両方
を含む。これは、結晶軸のオフセット角が4°と小さい
ため、反射光路の振れも小さくなるからである。従っ
て、X線受光手段18の受光領域28をそのまま用いた
のでは、第1の反射光路26−1と第3の反射光路26
−3を区別することができなくなる。そこで、この受光
領域を設定する工程では、第3の反射光路26−3の一
部にマスク38を被せて、結晶軸10側に位置する面
と、中心軸12側に位置する面とを差別化する。具体的
には、同図左下に示したグラフのように、結晶軸10側
に位置する(0バー11)面と(011)面のX線回折
強度が中心軸12側に位置する(01バー1)面と(0
バー1バー1)面のX線回折強度よりも大きくなる位置
にマスク38を設置する。このX線回折強度のピーク差
は、2倍程度あることが好ましい。このピーク差の割合
は、シリコンインゴット14を[バー100]軸に向か
って時計方向に回転させながら、実際にX線照射を行っ
て決定する。
【0052】図15は、(011)面の検出とマーキン
グの工程を示す概念図である。同図に示すように、ま
ず、シリコンインゴット14を比較的粗い精度で360
°回転させ、その結果得られた1回転目の受光パターン
を回折強度30%前後に設定した第1のしきい値40−
1と比較する。そして、この第1のしきい値40−1を
超えるピークが4本あった場合には、当該回転させたシ
リコンインゴット14の結晶軸10が[バー100]で
あると判断し、2回目の回転を行う。一方、第1のしき
い値40−1を超えるピークが4本でなかった場合に
は、このシリコンインゴット14に対するマーキングを
中止する。
【0053】2回目の回転も1回目の回転と同様に比較
的粗い精度で行い、該回転の結果得られた受光パターン
を回折強度70%前後に設定した第2のしきい値40−
2と比較する。そして、この第2のしきい値40−2を
超えるピークが2本あった場合には、当該回転させたシ
リコンインゴット14がHオフセット型であると判断
し、3回目の回転を行う。一方、第2のしきい値40−
2を超えるピークが2本でなかった場合には、このシリ
コンインゴット14に対するマーキングを中止する。
【0054】3回目の回転は、(011)面の位置に相
当する2本目のピークをねらって高精度で行う。そし
て、この2本目のピークが得られたら、該ピークの中心
に相当する回転量を求める。ピークの中心値Cは、 ここで:C=中心の回転量;A=2本目のピークと第2
のしきい値40−2との最初の交点;B=2本目のピー
クと第2のしきい値40−2との次の交点;上式を用い
て求める。そして、回転装置34を操作して、上記求め
た2本目のピークの検出位置にシリコンインゴット14
を戻し、この位置にマーキングを施す。
【0055】上述した実施例において、シリコンインゴ
ット14をチャッキングしてからマーキングするまでの
工程は、自動的に行われる。この実施例を現在実施中で
あるが今のところ検出ミスによる不具合は発生していな
い。
【0056】尚、上記実施例では、第1のしきい値40
−1を回折強度70%、第2のしきい値を回折強度30
%としたが、これらのしきい値は、マスク38を被せる
割合に応じて決定する。即ち、第1のしきい値40−1
は、(011)ファミリー面のすべてのピークを捉える
値に設定し、第2のしきい値40−2は、結晶軸10側
に位置する面と中心軸12側に位置する面とを区別でき
る値に設定すればよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
検出精度の向上と検出工程の自動化に有効なシリコンイ
ンゴットの結晶方位検出方法を提供することができる。
【0058】また、本発明の第1の形態によれば、同じ
ファミリー面であってもX線の反射方向にバリエーショ
ンがでるため、シリコンインゴット中の結晶面の位置を
X線の受光パターンとして捉えることができる。その結
果、任意の結晶面の検出が可能になる。
【0059】また、本発明の第2の形態によれば、X線
受光手段の配置がオフセットを持たないものと仮定して
決定されるため、オフセットを持たないインゴットの結
晶面を検出する装置に対しても本発明を適用することが
できる。即ち、X線受光手段の配置を変更しなくてもそ
の受光領域をずらせば、本発明の原理が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコン結晶体の代表的な結晶面の立体配置を
示す模式的な斜視図である。
【図2】シリコン結晶体の[100]軸を取り囲む結晶
面を示す模式正面図である。
【図3】フラッグ条件を利用した(011)ファミリー
の選定概念を示す模式斜視図である。
【図4】回転軸のHオフセットの概念を示す模式斜視図
である。
【図5】図4のV視図であり、Hオフセットの場合にX
線回折光が反射する方向を示す模式側面図である。
【図6】回転軸のJオフセットの概念を示す模式斜視図
である。
【図7】図6のVII視図であり、Jオフセットの場合
にX線回折光が反射する方向を示す模式側面図である。
【図8】本発明の第1の形態に係る結晶面の検出方法を
示す模式斜視図である。
【図9】Hオフセットの場合のX線の受光パターンを示
す概念図である。
【図10】Jオフセットの場合のX線の受光パターンを
示す概念図である。
【図11】本発明の第2の形態に係る結晶面の検出方法
を示す模式側面図である。
【図12】本発明の第2の形態によるJオフセットのX
線受光パターンを示す概念図である。
【図13】本発明を利用した(011)面のマーキング
方法を示す斜視図である。
【図14】図13に示したX線受光手段18の受光領域
を設定する工程を示す概念図である。
【図15】(011)面の検出とマーキングの工程を示
す概念図である。
【符号の説明】
10…結晶軸、12…中心軸、14…シリコンインゴッ
ト、16…X線入射手段、18…X線受光手段、20…
X線入射ビーム、22…X線反射ビーム、24…入射光
路、26−1…第1の反射光路、26−2…第2の反射
光路、26−3…第3の反射光路、28…受光領域、3
0…インゴット中心断面、32…法線、34…回転装
置、36…コントローラ、38…マスク、40−1…第
1のしきい値、40−2…第2のしきい値、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶軸(10)が中心軸(12)に対し
    てオフセットを有するシリコンインゴット(14)の結
    晶方位を検出する方法であって、 前記結晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミ
    リー面を選定する工程と、 前記選定したファミリー面のうちの一の結晶面を選定す
    る工程と、 前記選定した結晶面に対してブラッグの条件が成立する
    位置にX線入射手段(16)およびX線受光手段(1
    8)を配置する工程と、 前記中心軸を回転中心として前記シリコンインゴットを
    回転させながら、前記X線入射手段を用いてX線入射ビ
    ーム(20)を該シリコンインゴットに入射し、その結
    果得られたX線反射ビーム(22)を前記X線受光手段
    で受光する工程と、 前記受光したX線反射ビームの強度と、該X線反射ビー
    ムを受光したときの前記シリコンインゴットの回転量と
    に基づいて、該シリコンインゴットの結晶方位を特定す
    る工程とを具備するシリコンインゴットの結晶方位検出
    方法。
  2. 【請求項2】 結晶軸(10)が中心軸(12)に対し
    てオフセットを有するシリコンインゴット(14)の結
    晶方位を検出する方法であって、 前記結晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミ
    リー面を選定する工程と、 前記結晶軸の一端側に視点を固定し、該視点から前記シ
    リコンインゴットを見た場合に、前記選定したファミリ
    ー面のうち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記
    中心軸側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工
    程と、 前記選定した側の結晶面が選定しなかった側の結晶面よ
    りもブラッグの条件がより多く成立する位置にX線入射
    手段(16)およびX線受光手段(18)を配置する工
    程と、 前記中心軸を回転中心として前記シリコンインゴットを
    回転させながら、前記X線入射手段を用いてX線入射ビ
    ーム(20)を該シリコンインゴットに入射し、その結
    果得られたX線反射ビーム(22)を前記X線受光手段
    で受光する工程と、 前記受光したX線反射ビームの強度と、該X線反射ビー
    ムを受光したときの前記シリコンインゴットの回転量と
    に基づいて、該シリコンインゴットの結晶方位を特定す
    る工程とを具備するシリコンインゴットの結晶方位検出
    方法。
  3. 【請求項3】 結晶軸(10)が中心軸(12)に対し
    てオフセットを有するシリコンインゴット(14)の結
    晶方位を検出する方法であって、 前記結晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミ
    リー面を選定する工程と、 前記結晶軸と中心軸とが一致すると仮定した場合に、前
    記選定したファミリー面に対してブラッグの条件が成立
    する位置にX線入射手段(16)およびX線受光手段
    (18)を配置する工程と、 前記結晶軸の一端側に視点を固定し、該視点から前記シ
    リコンインゴットを見た場合に、前記選定したファミリ
    ー面のうち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記
    中心軸側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工
    程と、 前記X線受光手段の受光領域(28)をずらして、前記
    選定した側の結晶面と選定しなかった側の結晶面とを差
    別化する工程と、 前記中心軸を回転中心として前記シリコンインゴットを
    回転させながら、前記X線入射手段を用いてX線入射ビ
    ーム(20)を該シリコンインゴットに入射し、その結
    果得られたX線反射ビーム(22)を前記X線受光手段
    で受光する工程と、 前記受光したX線反射ビームの強度と、該X線反射ビー
    ムを受光したときの前記シリコンインゴットの回転量と
    に基づいて、該シリコンインゴットの結晶方位を特定す
    る工程とを具備するシリコンインゴットの結晶方位検出
    方法。
  4. 【請求項4】 結晶軸(10)が中心軸(12)に対し
    てオフセットを有するシリコンインゴット(14)の結
    晶方位を検出する方法であって、 前記結晶軸を取り囲む複数の結晶面のうちの一のファミ
    リー面を選定する工程と、 前記結晶軸と中心軸とが一致すると仮定した場合に、前
    記選定したファミリー面に対してブラッグの条件が成立
    する位置にX線入射手段(16)およびX線受光手段
    (18)を配置する工程と、 前記結晶軸の一端側に視点を固定し、該視点から前記シ
    リコンインゴットを見た場合に、前記選定したファミリ
    ー面のうち、前記結晶軸側に位置する結晶面または前記
    中心軸側に位置する結晶面のいずれか一方を選定する工
    程と、 前記選定した側の結晶面が選定しなかった側の結晶面よ
    りもブラッグの条件がより多く成立する割合に前記X線
    受光手段の受光領域(28)を設定する工程と、 前記中心軸を回転中心として前記シリコンインゴットを
    360°回転させながら、前記X線入射手段を用いて前
    記ブラッグの条件を満たすX線を該シリコンインゴット
    に入射し、その結果、前記X線受光手段が受光したX線
    回折光の強度を第1のしきい値(40−1)と比較し
    て、前記結晶軸を照合する工程と、 前記結晶軸の照合が終了したシリコンインゴットをさら
    に360°回転させながら、前記ブラッグの条件を満た
    すX線を該シリコンインゴットに入射し、その結果、前
    記X線受光手段が受光したX線回折光の強度を第2のし
    きい値(40−2)と比較して、該シリコンインゴット
    のオフセット方向を照合する工程と、 前記オフセット方向の照合が終了したシリコンインゴッ
    トをさらに回転させながら、前記ブラッグの条件を満た
    すX線を該シリコンインゴットに入射し、その結果、前
    記X線受光手段が受光したX線回折光の強度を前記オフ
    セット方向に特有のX線回折光のピークパターンと比較
    して、該シリコンインゴットの結晶方位を特定する工程
    とを具備するシリコンインゴットの結晶方位検出方法。
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