JP4449088B2 - 半導体ウエハーおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は円形の半導体ウエハーに関し、特には、オリエンテーションフラット部を有する円形半導体ウエハー及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
円形半導体ウエハーは通常図1のような工程で製造される。
【0003】
ウエハーの外周部には、その結晶方位を示すためにオリエンテーションフラットと呼ばれる直線部分がもうけられる。このオリエンテーションフラットは図1の円筒研削(2)、面取り(4)工程において形成される。または他の方法として劈開により形成する方法もある。このオリエンテーションフラットは、ウエハー上にデバイスを作製する際、特定の結晶方位に対する角度合わせの基準として用いられるため、指定された結晶方位に対してできるだけ正確につけられることが望ましい。
デバイス作製時の角度合わせの方法として、機械的な突き当てによる方法と、光学的な方法があるが、後者についてはウエハーの表面からオリエンテーションフラット部を顕微鏡で観察し、オリエンテーションフラットに焦点を合わせこれを基準に角度合わせを行う方法である。また、そのほかに光学式センサーでオリエンテーションフラットの位置を検知し、角度をあわせる方法もある。
一般に、このような円形ウエハーにおいては、取扱い時の外周部のカケ、ワレを防止するため、オリエンテーションフラットを含む外周側面部に一様に面取り加工が施され、表裏面と滑らかな曲線で結ばれるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、特に光学的な方法で角度合わせをする場合、例えば顕微鏡による方法ではオリエンテーションフラット部の断面形状が図2のように曲線になっているため、図3に示す様に表面からみた状態においてオリエンテーションフラット部で顕微鏡観察像の焦点をあわせることが困難であり、角度合わせの精度を悪くしていた。
【0005】
また、光学式センサーを用いて角度合わせをする場合にも、オリエンテーションフラット部側面とウエハー表面がなす曲線部分で光が反射したり回り込んだりするため、角度合わせの精度に悪影響を与えることがあった。
これに対し、例えば(100)面の表面を有するIII−V族化合物半導体では、[011]方向を示すオリエンテーションフラットを劈開により形成すれば、オリエンテーションフラット部の側面と表面とを直角にし、光学的な角度合わせが容易なウエハーを作製することが可能である。しかし、この劈開による方法では、ウエハー1枚1枚を手作業で処理する必要があり、非常に手間がかかる。また、オリエンテーションフラットの長さを正確に制御することが難しく、さらに劈開のためにオリエンテーションフラットの一端につけたキズが残存するといった問題があった。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決し、光学的な角度合わせが正確にできるウエハー、及びそれを容易に製造する方法を提供することを課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明者は鋭意研究を行った結果、オリエンテーションフラット部には面取りを施さないことによって上記の課題を解決することが可能であることを見いだした。
【0008】
本発明は、この知見に基づき、
1.平坦な表裏面を有する円形ウエハーにおいて、オリエンテーションフラット部を除く外周側面部については面取り加工を施し表裏面と滑らかな曲線で連続させ、オリエンテーションフラット部には面取りを施さず側面のみを機械加工することにより表裏面と直交したオリエンテーションフラット部側面を有することを特徴とする半導体ウエハー
【0009】
2.平坦な表裏面を有する円形ウエハーにおいて、オリエンテーションフラット部を除く外周側面部については面取り加工を施し表裏面と滑らかな曲線で連続させ、オリエンテーションフラット部には面取りを施さず側面のみを機械加工することにより表裏面と直交させるようにしたことを特徴とする半導体ウエハーの製造方法
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明では、図1に示した半導体ウエハーの製造工程のうち面取り工程(4)において図4に示した様にオリエンテーションフラット部は側面のみ機械加工し、面取りを施さず、側面と表面が直交するようにする。
【0011】
また、オリエンテーションフラットを除く外周側面には面取りを施し、側面と表面が曲線で連続するようにする。
面取り部分の大きさは、チッピングを防ぐという目的から、ウエハー上部または下部から見た場合の長さとして75μm以上とすることが好ましい。
【0012】
なお、ここで言う機械加工とは、劈開以外の研削加工などの機械的な加工を意味するものである。また、機械加工を行った後に、さらに研磨あるいは化学エッチング等を施すことを妨げるものではない。
【0013】
その結果、オリエンテーションフラット部側面と表裏面とが直交するため、デバイス作製時顕微鏡でオリエンテーションフラットの角度合わせを行う際、オリエンテーションフラット側面と表面がなす稜線に容易に焦点が合わせられ、角度合わせの精度を向上させることができる。また、光学式センサーによる方法でも、不必要な光の反射、回り込みがなくなり、角度合わせの精度が向上する。さらに、劈開による方法に比べ手間がかからず、オリエンテーションフラット長さ精度が向上し、もちろん劈開によるキズも残らない。
【0014】
【実施例及び比較例】
以下に本発明の半導体ウエハー及びその製造方法を2“InPウエハーに適用した実施例を説明する。
はじめに、LEC(Liquid Encapsulated Czochralski)法によりn型InP単結晶を(100)方向に成長させた。この単結晶を2“より若干大きい直径の円柱状にし、さらに[011]方向にオリエンテーションフラットに当たる平坦面を形成した。これを表面が(100)面になるようにスライシングし、ウエハーを切り出した。
次に面取り加工において、まず直径が正確に50.8mmになるように外周側面を研削した後、オリエンテーションフラットを除く部分については、側面と表面の接する角の部分を曲線状になるよう研削した。図4はこの様な面取り加工により得られたウエハーの形状を示したものである。また、図5は面取り工程に投入する前のウエハーの形状を示したものである。
【0015】
なお、このような加工は倣い方式の面取り機では不可能であるため、数値制御機構を有する面取り加工機を使用した。また、この際面取り加工前のすなわち円筒研削工程でつけたオリエンテーションフラットの結晶方位をX線回折法などで測定しておき、その誤差分を補正するように面取り加工機でオリエンテーションフラット部側面の加工を行えば、より正確な結晶方位精度を持ったオリエンテーションフラットを形成することができる。
本実施例では、その後ラッピング、エッチング、ポリシングを施し鏡面仕上げウエハーとした。
完成したウエハーのオリエンテーションフラット部を表面から光学顕微鏡で観察したところ、オリエンテーションフラット部側面と表面がなす稜線が明瞭に認められ、容易に焦点を合わせることができた。さらに、このオリエンテーションフラットを用いて、顕微鏡によりマスクの角度合わせを行い、ウエハー表面にオリエンテーションフラットに直交する方向を狙ってストライプ状のパターンを形成した。その後、ウエハーをオリエンテーションフラットと直交する方向に劈開し、図6に示す劈開面とストライプ状パターンとの角度のズレθを測定した。
【0016】
また、比較のため図1のフローの面取り工程においてオリエンテーションフラット部にも面取りを施し、すなわち従来技術で述べたようにオリエンテーション部側面とウエハー表裏面が滑らかな曲線で連続するように加工し、面取り工程以外の工程については前述の実施例と同様の方法で加工したウエハーを用意した。これらのウエハーの劈開面とストライプ状パターンの角度のズレθを測定した結果、比較例においてはθ>0.05°となるウエハーが5%あった。一方、本発明の実施例ではθ>0.05°となるウエハーは1%以下であった。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、オリエンテーションフラット部に面取りを施さず、側面のみ機械加工し、オリエンテーションフラット部側面とウエハー表面を直交させることにより、デバイス作製工程における光学的な角度合わせ作業を容易、かつ正確に行うことができる。
さらに、このような形状を得るための従来の製造方法例えば劈開によるものに比較し、製造に手間がかかからず、さらにオリエンテーションフラット長さを正確に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半導体ウエハーの製造工程を説明するフロー図
【図2】 従来技術による半導体ウエハーのオリエンテーションフラット部の断面図
【図3】 従来技術による半導体ウエハーのオリエンテーションフラット部表面から光学顕微鏡により観察した際、焦点が合わないことを示す図
【図4】 本発明による面取り工程を施した後のウエハーの形状を示す図
【図5】 面取り工程に投入する前のウエハー形状を示す図
【図6】 オリエンテーションフラットを基準に形成したストライプ状パターンとオリエンテーションフラットに直交する劈開面とのズレ角度θを示す図
Claims (2)
- 平坦な表裏面を有する円形ウエハーにおいて、オリエンテーションフラット部を除く外周側面部については面取り加工を施し表裏面と滑らかな曲線で連続させ、オリエンテーションフラット部には面取りを施さず側面のみを劈開以外の機械加工をすることにより表裏面と直交したオリエンテーションフラット側面を有することを特徴とする半導体ウエハー。
- 平坦な表裏面を有する円形ウエハーにおいて、オリエンテーションフラット部を除く外周側面部については面取り加工を施し表裏面と滑らかな曲線で連続させ、オリエンテーションフラット部には面取りを施さず側面のみを劈開以外の機械加工をすることにより表裏面と直交させるようにしたことを特徴とする半導体ウエハーの製造方法。
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