JP2000265079A - 顔料分散剤及びそれを含有する顔料組成物 - Google Patents

顔料分散剤及びそれを含有する顔料組成物

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JP2000265079A
JP2000265079A JP11067663A JP6766399A JP2000265079A JP 2000265079 A JP2000265079 A JP 2000265079A JP 11067663 A JP11067663 A JP 11067663A JP 6766399 A JP6766399 A JP 6766399A JP 2000265079 A JP2000265079 A JP 2000265079A
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JP
Japan
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general formula
pigment
group
formula
pigment dispersant
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JP11067663A
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Inventor
Takashi Kamikubo
敬 上久保
Toru Omura
徹 大村
Yuji Hirasawa
裕次 平澤
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】顔料骨格を有さず、特に非集合性、非結晶性、
及び流動性に優れた顔料分散剤を提供する。 【解決手段】下記一般式(1)で示される顔料分散剤。 一般式(1) 【化1】 (式中、X1はメチレン結合を含む結合基を表し、X2
−NH−または−O−を表し、Y1は3級アミノ基を含
む基を表し、Y2は水酸基、アルコキシ基、またはY1
表し、R1、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使用適性、特に非集
合性、非結晶性、及び流動性に優れた顔料分散剤に関す
るものであり、更に詳しくは、インキや塗料等に有効な
顔料分散剤、及びそれを含有する顔料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に各種コーティングまたはインキ組
成物中において、鮮明な色調と高い着色力を発揮する実
用上有用な顔料は微細な粒子からなっている。顔料の微
細な粒子は、オフセットインキ、グラビアインキおよび
塗料のような非水性ビヒクルに分散する場合、安定な分
散体を得るのは難しく、その為顔料分散剤を使用し、顔
料とビヒクル間の親和性を良くし、分散体の安定化を図
ることが知られている。このような顔料分散剤はこれま
でも銅フタロシアニンおよびキナクリドン系顔料を中心
として数多くの提案がなされている。
【0003】例えば、特公昭41−2466及びUSP
2855403に代表されるように有機顔料を母体骨格
とし側鎖にスルホン酸、スルホンアミド基、アミノメチ
ル基、フタルイミドメチル基等の置換基を導入して得ら
れる化合物を混合する方法が知られているが、これらの
化合物は顔料の非集合性、結晶安定性等に関する効果が
大きいものの、添加する化合物が顔料と同一の化学構造
を有する化合物から誘導されるため固有の強い着色を有
し、異なる色相の顔料に使用する場合は著しい制約を受
ける。したがって個々の顔料につきそれぞれ対応する化
合物を準備する必要があり、顔料組成物の製造上著しく
不利である。また、これらの化合物は側鎖に置換基を導
入する際に、顔料を濃硫酸、発煙硫酸等に溶解させた
り、クロロスルホン酸等を作用させて顔料に反応性基を
導入させる必要があるが、濃硫酸や発煙硫酸等は危険で
取扱が非常に困難な化合物であるため、製造設備、製造
量等に制約を受け、製造上不利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記課題に鑑み鋭意研
究の結果、本発明者らは、顔料骨格を有さず、無色ある
いは僅かに着色した特定の化合物が、前記の種々の問題
点を改良し、良好に顔料を分散することができることを
発見し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)で示される顔料分散剤である。 一般式(1)
【0006】
【化10】
【0007】(式中、X1は下記一般式(2)または下
記一般式(3)で示される基を表し、X2は−NH−ま
たは−O−を表し、Y1は下記一般式(4)〜(7)で
示される何れかの基を表し、Y2は水酸基、アルコキシ
基、Y1または下記一般式(8)で示される基をを表
し、R1、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。) 一般式(2)
【0008】
【化11】
【0009】(式中、nは1〜6の整数を表す。) 一般式(3)
【0010】
【化12】
【0011】(式中、R4は水素原子またはメチル基を
表し、nは1〜6の整数を表す。) 一般式(4)
【0012】
【化13】
【0013】(式中、R5、R6はそれぞれ独立に置換も
しくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアル
ケニル基、または置換基同士が一体となって更なる窒素
原子、酸素原子または硫黄原子を含んでもよい5員環ま
たは6員環を表し、nは1〜6の整数を表す。) 一般式(5)
【0014】
【化14】
【0015】(式中、R5、R6、nは一般式(4)と同
じ意味を表す。) 一般式(6)
【0016】
【化15】
【0017】(式中、R7は置換もしくは無置換のアル
キル基または置換もしくは無置換のアルケニル基を表
す。) 一般式(7)
【0018】
【化16】
【0019】(式中、R8は一般式(6)または下記一
般式(9)で示される基 を表し、pは0〜6の整数を
表し、mは1〜2の整数を表す。) 一般式(8)
【0020】
【化17】
【0021】(式中、X1、X2、R1、R2、R3は一般
式(1)と同じ意味を表す。) 一般式(9)
【0022】
【化18】
【0023】(式中、X3は直接結合、−NH−または
−O−を表し、qは0〜6の整数を表し、R5、R6は一
般式(4)と同じ意味を表す。)更に本発明は、顔料お
よび上記顔料分散剤からなる顔料組成物である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の顔料分散剤はトリアジン環に一般式(1)のY
1で表されるアミノ基と一般式(8)で表される4級ア
ンモニウム基を有するものである。一般式(1)のY2
に含まれるアルコキシ基は、炭素数1〜20のものが好
ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、
イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、
ペントキシ基、ヘキソキシ基等が挙げられる。一般式
(1)のY1中のR4〜R6に含まれる置換もしくは無置
換のアルキル基または置換もしくは無置換のアルケニル
基は、炭素数1〜20のものが好ましい。無置換のアル
キル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。無置換のアルケ
ニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プ
ロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−
ブテニル基、2−ペンテニル基、2−メチルアリル基等
が挙げられる。置換されているアルキル基またはアルケ
ニル基とは、アルキル基またはアルケニル基の水素原子
がフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン基、水
酸基、メルカプト基等に置換されたものである。また、
4、R5はアルキル基同士が一体となって更なる窒素原
子、酸素原子または硫黄原子を含んでもよい5員環また
は6員環を形成していてもよく、このようなものとして
は以下の様なものが挙げられる。
【0025】
【化19】
【0026】これらの中でY1としては一般式(4)で
示される基が好ましく、更にR5、R 6は炭素数1〜6の
アルキル基が好ましい。一般式(1)のR1、R2、R3
は炭素数1〜4のアルキル基であるが、R1、R 2、R3
が何れもメチル基であるのが好ましい。以上、本発明の
顔料分散剤の構造について説明したが、本発明の顔料分
散剤としては以下のようなものが挙げられる。
【0027】
【化20】
【0028】
【化21】
【0029】
【化22】
【0030】
【化23】
【0031】
【化24】
【0032】本発明の顔料分散剤の製造方法は、一例と
して以下の様である。まず、p−アミノアセトアニライ
ドと塩化シアヌルとを等モルで、水、酢酸水溶液、アル
コール、水アルコール混合溶剤、キシロール等の一般の
有機溶剤中で反応させて、次式で表される化合物(1
0)を製造する。
【0033】
【化25】
【0034】ついで、Y1、Y2を導入するために、次の
一般式(11)〜(14)で表される化合物を、水ある
いは一般の有機溶媒中で反応させて一般式(15)〜
(18)で表される化合物を製造する。 一般式(11)
【0035】
【化26】
【0036】一般式(12)
【0037】
【化27】
【0038】一般式(13)
【0039】
【化28】
【0040】一般式(14)
【0041】
【化29】
【0042】一般式(15)
【0043】
【化30】
【0044】一般式(17)
【0045】
【化31】
【0046】一般式(18)
【0047】
【化32】
【0048】一般式(19)
【0049】
【化33】
【0050】(式中、R5、R6、R7、R8、m、n、p
は一般式(1)と同じ意味を表す。) 次いで一般式(15)〜(18)を塩酸水溶液などで加
水分解し、一般式(19)〜(22)のような反応性ア
ミノ基を有する化合物を得る。 一般式(19)
【0051】
【化34】
【0052】一般式(20)
【0053】
【化35】
【0054】一般式(21)
【0055】
【化36】
【0056】一般式(22)
【0057】
【化37】
【0058】そして、これらの化合物に3−クロロ−2
−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、2
−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニ
ウムクロライド等のようなアミノ基と反応する官能基を
有する4級アンモニウム塩を反応させることによって、
一般式(1)で表される本発明の顔料分散剤を製造する
ことができる。尚、化合物(10)の塩素原子1個が反
応中に加水分解を受けて、水酸基、アルコキシ基になっ
ても、本発明の顔料分散剤として使用することができ
る。本発明の一般式(11)で表される化合物として
は、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、
N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチ
ルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、
N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジメ
チルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノブチ
ルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、
N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチ
ルアミノヘキシルアミン、N−アミノメチルピペリジ
ン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピル
ピペリジン、N−アミノエチルピロリジン、N−アミノ
プロピルピロリジン、N−アミノメチル−2−ピペコリ
ン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノプ
ロピルル−2−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリ
ン、N−アミノプロピルモルホリン、N,N−メチル−
ラウリルアミノプロピルアミン、N,N−ジオレイルア
ミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチル
アミンなどである。
【0059】一般式(12)で表される化合物として
は、例えば、N,N−ジメチルアミノメタノール、N,
N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジエチルアミ
ノエタノール、N,N−ジブチルアミノメタノール、
N,N−ジブチルアミノエタノール、N,N−ジブチル
アミノプロパノール、N,N−ジエチルアミノブタノー
ル、N,N−ジオレイルブタノール、N−ヒドロキシエ
チルピペリジン、N−ヒドロキシプロピルピペリジン、
N−ヒドロキシエチルピペコリン、N−ヒドロキシプロ
ピルピペコリン、N−ヒドロキシメチルピロリジン、N
−ヒドロキシブチルピロリジン、N−ヒドロキシエチル
モルホリン、N−ヒドロキシブチルモルホリンなどであ
る。
【0060】一般式(13)で表される化合物として
は、N−メチルピペラジン、N−エチルピペラジン、N
−ブチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジンな
どである。一般式(14)で表される化合物としては、
1−アミノ−4−N,N−ジメチルアミノシクロヘキサ
ン、1−アミノ−4−N,N−ジエチルアミノシクロヘ
キサン、1−アミノ−4−N,N−ジブチルアミノシク
ロヘキサン、1−アミノメチル−4−N,N−ジメチル
アミノシクロヘキサン、1−アミノメチル−4−N,N
−ジエチルアミノシクロヘキサン、1−アミノメチル−
4−N,N−ジブチルアミノシクロヘキサン、1−アミ
ノエチル−4−N,N−ジメチルアミノシクロヘキサ
ン、1−アミノエチル−4−N,N−ジエチルアミノシ
クロヘキサン、1−アミノエチル−4−N,N−ジブチ
ルアミノシクロヘキサン、1−アミノ−4−N,N−ジ
メチルアミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−4−
N,N−ジエチルアミノメチルシクロヘキサン、1−ア
ミノ−4−N,N−ジブチルアミノメチルシクロヘキサ
ン、1−アミノ−4−N,N−ジメチルアミノエチルア
ミノシクロヘキサン、1−アミノ−4−N,N−ジメチ
ルアミノプロピルアミノシクロヘキサン、1−アミノ−
4−N,N−ジエチルアミノエチルアミノシクロヘキサ
ン、1−アミノ−3,5−N,N−ジメチルアミノシク
ロヘキサン、1−アミノ−3,5−N,N−ジエチルア
ミノシクロヘキサン、1−アミノ−3,5−N,N−ジ
ブチルアミノシクロヘキサン、1−アミノ−3,5−
N,N−ジメチルアミノメチルシクロヘキサン、1−ア
ミノ−3,5−N,N−ジエチルアミノメチルシクロヘ
キサン、1−アミノ−3,5−N,N−ジブチルアミノ
メチルシクロヘキサン、1−アミノ−4−N−メチルピ
ペラジンシクロヘキサン、1−アミノ−4−N−エチル
ピペラジンシクロヘキサン、1−アミノ−4−N−ブチ
ルピペラジンシクロヘキサンなどである。
【0061】本発明で得られる顔料分散剤は、一般に市
販されているすべての顔料に優れた効果を発揮する。例
えば、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、ペリレン・ペリノン系顔料、ジ
オキサジン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、アン
トラキノン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、アゾ系
顔料等の有機顔料およびカーボンブラック、酸化チタ
ン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、弁
柄、鉄黒、亜鉛華、紺青、群青等の無機顔料に用いるこ
とができる。本発明の顔料分散剤は、無色あるいは僅か
に着色した色相であるため、各種顔料に添加しても色相
の変化は少なく、汎用性に優れるという点で有利であ
る。
【0062】本発明の顔料組成物は、顔料に一般式
(1)で表される顔料分散剤を添加したものである。一
般式(1)で表される顔料分散剤の添加量は、顔料10
0重量部に対して0.1〜30重量部が好ましい。一般
式(1)で表される顔料分散剤の添加量が0.1重量部
より少ないと顔料分散効果が小さく好ましくない。ま
た、30重量部より多く用いても用いた分の効果が得ら
れない。本発明にかかわる顔料分散剤の使用方法として
は、例えば次のような方法がある。 1.顔料と顔料分散剤を予め混合して得られる顔料組成
物を非水系ビヒクル中に添加して分散する。 2.非水系ビヒクルに顔料と顔料分散剤を別々に添加し
て分散する。 3.非水系ビヒクルに顔料と顔料分散剤を予め別々に分
散し得られた分散体を混合する。この場合、顔料分散剤
を溶剤のみで分散しても良い。 4.非水系ビヒクルに顔料を分散した後、得られた顔料
分散体に顔料分散剤を添加する。 等の方法があり、これらのいずれによっても目的とする
効果が得られる。
【0063】顔料組成物の調製法としては、顔料粉末と
本発明の顔料分散剤を単に混合しても充分な分散効果が
得られるが、ニーダー、ロール、アトライター、スーパ
ーミル、各種粉砕機等により機械的に混合するか、顔料
の水または有機溶媒によるサスペンジョン系に本発明の
顔料分散剤を含む溶液を添加し、顔料表面に顔料分散剤
を沈着させるか、硫酸等の強い溶解力を持つ溶媒に有機
顔料と顔料分散剤を共溶解して水等の貧溶媒により共沈
させる等の賢密な混合法を行えば、更に良好な結果を得
ることができる。また、非水系ビヒクル、あるいは溶剤
中への顔料または顔料分散剤の分散、混合等に、分散機
械としてディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミ
キサー、ニーダー、ロールミル、サンドミル、アトライ
ター等を使用することにより顔料の良好な分散ができ
る。
【0064】したがって本発明によれば、ライムロジン
ワニス、ポリアミド樹脂ワニスまたは塩化ビニル樹脂ワ
ニス等のグラビアインキ、ニトロセルロースラッカー、
アミノアルキッド樹脂の常乾もしくは焼き付け塗料、ア
クリルラッカー、アミノアクリル樹脂焼き付け塗料、ウ
レタン系樹脂塗料等の非水系ビヒクルにおいて、顔料を
単独で使用した場合に比べ、分散体の粘度の低下および
構造粘性の減少等良好な流動性を示すと同時に色分か
れ、結晶の変化等の問題もなく印刷物あるいは塗膜の光
沢が良くしたがって美麗な製品を得ることができる。本
発明の顔料分散剤及び顔料組成物は、非水性ビヒクルだ
けに限定されず、その他の印刷インキや塗料、さらには
プラスチックの着色においても、分散効果に優れ、着色
力にある着色物が得られる。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ表わす。 製造例1 メタノール300部中にp−アミノアセトアニライド2
0部と塩化シアヌル25部を仕込み、20℃以下で2時
間反応させ、次いでN,N−ジブチルアミノエチルアミ
ン46部を仕込み、2時間加熱還流する。次いで、水3
00部、塩酸100部を加え加水分解させた後、メタノ
ールを留去し、水酸化ナトリウム40部、水1000部
を加え、濾過、水洗しケーキアウトする。このケーキを
ジメチルホルムアミド800部に溶解した後、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド23部を仕込み、2時間加熱還流し反応させ
た。次いで水3000部を仕込み、pHが11付近にな
るまで水酸化ナトリウムを添加し化合物を析出させ、濾
過、水洗、乾燥し、次の構造を有する顔料分散剤(a)
70部を得た。
【0066】顔料分散剤(a)
【0067】
【化38】
【0068】製造例2 製造例1のN,N−ジブチルアミノエチルアミン46部
の代わりに、N,N−ジブチルアミノプロパノール50
部を使用して、製造例1と同様に反応させ、次の構造を
有する顔料分散剤(b)79部を得た。 顔料分散剤(b)
【0069】
【化39】
【0070】製造例3 製造例1のN,N−ジブチルアミノエチルアミン46部
の代わりに、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン2
5部を使用して、製造例1と同様に反応させ、次の構造
を有する顔料分散剤(c)58部を得た。 顔料分散剤(c)
【0071】
【化40】
【0072】製造例4 メタノール300部中にp−アミノアセトアニライド4
0部と塩化シアヌル25部を仕込み、30℃で2時間反
応させ、次いでN,N−ジエチルアミノエチルアミン1
4部を仕込み、2時間加熱還流する。次いで、水300
部、塩酸100部を加え加水分解させた後、メタノール
を留去し、水酸化ナトリウム40部、水1000部を加
え、濾過、水洗しケーキアウトする。このケーキをジメ
チルホルムアミド800部に溶解した後、3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イド46部を仕込み、2時間加熱還流し反応させた。次
いで水3000部を仕込み、pHが11付近になるまで
水酸化ナトリウムを添加し化合物を析出させ、濾過、水
洗、乾燥し、次の構造を有する顔料分散剤(d)86部
を得た。
【0073】顔料分散剤(d)
【0074】
【化41】
【0075】以下同様な方法で表1に示す顔料分散剤
(e)〜(l)を合成した。
【0076】
【表1】
【0077】
【0078】実施例1〜28、比較例1〜7 グラビア用ニトロセルロースワニスに顔料分が15%と
なるように各種顔料単独及び、各種顔料に顔料分散剤
(a)〜(l)の何れかを添加した顔料組成物を分散
し、グラビアベースインキを調整した。各インキの流動
性をB型粘度計で測定したところ、表2に示したように
本発明の顔料分散剤を使用したものは、低粘度でチクソ
性(TI値)が小さく、優れた流動性を示した。また、
各インキをトリアセテートフィルムに展色し、光沢を測
定したところ、表2に示すように本発明の顔料分散剤を
使用したものは比較例よりも優れた光沢を示した。
【0079】
【表2】
【0080】流動性:B型回転粘度計を用いて25℃に
て測定 TI値:6rpmの時の粘度/60rpmの時の粘度 光沢:60°変角光沢値 さらに上記顔料分散剤(a)〜(l)を含む顔料組成物
は、アミノアルキッド焼き付け塗料、ニトロセルロース
ラッカーアクリル樹脂塗料等の塗料及び、ポリアミド、
塩化ゴム系等の出版、包装グラビアインキに使用しても
凝集を起こさず、良好な流動性を示した。
【0081】
【発明の効果】本発明の顔料分散剤を使用することによ
り、非集合性、非結晶性、流動性に優れるだけでなく、
塗膜の光沢、色相に優れたインキ及び塗料を得ることが
可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D077 AB03 AB05 AB06 AC05 BA07 BA14 BA20 CA02 CA17 DC02Y DC03Y DC04Y DC12Y DC12Z DC19Y DC32Y DC39Y DC39Z DC42Z DC44Y DC45Y DC73Z 4J037 AA02 AA08 AA11 AA12 AA13 AA15 AA16 AA17 AA22 AA30 CB19 DD24 EE28 FF15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される顔料分散
    剤。 一般式(1) 【化1】 (式中、X1は下記一般式(2)または下記一般式
    (3)で示される基を表し、X2は−NH−または−O
    −を表し、Y1は下記一般式(4)〜(7)で示される
    何れかの基を表し、Y2は水酸基、アルコキシ基、Y1
    たは下記一般式(8)で示される基を表し、R1、R2
    3は炭素数1〜4のアルキル基を表す。) 一般式(2) 【化2】 (式中、nは1〜6の整数を表す。) 一般式(3) 【化3】 (式中、R4は水素原子またはメチル基を表し、nは1
    〜6の整数を表す。) 一般式(4) 【化4】 (式中、R5、R6はそれぞれ独立に置換もしくは無置換
    のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、ま
    たは置換基同士が一体となって更なる窒素原子、酸素原
    子または硫黄原子を含んでもよい5員環または6員環を
    表し、nは1〜6の整数を表す。) 一般式(5) 【化5】 (式中、R5、R6、nは一般式(4)と同じ意味を表
    す。) 一般式(6) 【化6】 (式中、R7は置換もしくは無置換のアルキル基または
    置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。) 一般式(7) 【化7】 (式中、R8は一般式(6)または下記一般式(9)で
    示される基 を表し、pは0〜6の整数を表し、mは1
    〜2の整数を表す。) 一般式(8) 【化8】 (式中、X1、X2、R1、R2、R3は一般式(1)と同
    じ意味を表す。) 一般式(9) 【化9】 (式中、X3は直接結合、−NH−または−O−を表
    し、qは0〜6の整数を表し、R5、R6は一般式(4)
    と同じ意味を表す。)
  2. 【請求項2】 Y1が一般式(4)で示される基である
    請求項1記載の顔料分散剤。
  3. 【請求項3】 R5、R6が炭素数1〜6のアルキル基で
    ある請求項2記載の顔料分散剤。
  4. 【請求項4】 R1、R2、R3が何れもメチル基である
    請求項1ないし3いずれか記載の顔料分散剤。
  5. 【請求項5】 顔料および請求項1ないし4いずれか記
    載の顔料分散剤からなる顔料組成物。
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