JP2000263912A - 複写防止模様を有する印刷物 - Google Patents

複写防止模様を有する印刷物

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JP2000263912A
JP2000263912A JP7240399A JP7240399A JP2000263912A JP 2000263912 A JP2000263912 A JP 2000263912A JP 7240399 A JP7240399 A JP 7240399A JP 7240399 A JP7240399 A JP 7240399A JP 2000263912 A JP2000263912 A JP 2000263912A
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Noriko Takeda
紀子 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複写防止を必要とする各種証明書等の地
紋模様等に、複写機等により複写した場合に、モアレ模
様及び任意の図形の潜像が顕著に発現する。 【解決手段】 三角形1を、垂心と、上記垂心から各辺
への垂線と各辺との交点と、上記三角形の各頂点で構成
される複数の部分三角形に画成し、上記部分三角形の夫
々について、底辺をその両端に一定の長さ残してその長
さの2倍でもって等分割し、この底辺の分割された点に
斜辺から垂直に一定の画線幅を有する複数の画線から成
る画線群を描画して線画付き三角形2を形成し、線画付
き三角形2を複数集合して集合模様である複写防止模様
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偽造、変造防止を必要
とする印刷物において、デジタルカラー複写機及びデジ
タルモノクロ複写機(以下、複写機と称する)による複
写やプロセス印刷によって複製した場合に、モアレや潜
像による顕著な模様を発現させる複写防止模様を有する
印刷物及びその作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の複写機の著しい普及に伴い、銀行
券、株券、債券等の有価証券、各種証明書及び重要書類
等の印刷物において、複写機による偽造、変造に対する
防止策は重要な要素である。そうした複写機による複写
物に対して、真正物であるか否かを判定する場合の有効
な偽造防止策の一つにモアレによる模様がある。モアレ
による模様は、一定の画線幅を有する直線や曲線が一定
間隔で連続配列している印刷物上の模様と、複写時にお
いて複写機の走査入出力の走査線とが干渉し、干渉縞と
して発生するものである。
【0003】又、印刷物を複写機で複写すると目視では
認識できなかった潜像を現出するコピー防止画線等があ
る。しかし最近のカラー複写機の著しい普及に伴い、偽
造、変造による犯罪が増加する危険性を有しており、よ
り一層効果の高い偽造、変造防止策として技術の開発が
望まれていた。
【0004】前記偽造防止策としてのモアレによる模様
を発生させる画線構成として、まず万線パターンによる
ものがある。例えば、実公平2−43747号公報によ
ると、電子写真方式のカラー複写機コピーマシンによる
複写偽造を防止するために、シート基材上に1つの色で
万線パターンによる印刷層を形成し、更に該印刷層上に
他の色で上記パターンと角度を変えて、万線パターン又
は網点パターンによる印刷層を形成して、これをカラー
コピーマシンによりコピーすると、カラーコピーマシン
に用いられているレンズのレンズ収差により周辺部に歪
みが生じるとともに、パターンを各々異なる色で構成し
ているので、色収差のために各色間でずれが生じ、本物
の印刷物のモアレとは異なったモアレが発生するので、
目視のみでカラーコピーマシンによる複写偽造のチェッ
クができる複写偽造防止用印刷物が開示されており、
【0005】又、実開平1−36866号公報による
と、隣り合う放射状線相互の間隔が略一定になるように
して、被画線形成物上の基準点から放射する多数本の放
射状線を具備し、被画線形成物を複写した際にCCDセ
ンサーの走査方向と平行になる部分に確実にモアレを発
生させて複写物であることを特定できる画像形成体が開
示されている。しかし、前記いずれの考案も、万線パタ
ーンを利用しているので画線を構成する万線の角度に依
存せざるを得ず、従って万線パターンの角度をかえた画
線を多く組み合わせることが必要とされる。
【0006】そこで前述した角度に依存せずにモアレを
発生させるものとして、同心円パターンを用いた、例え
ば、実開平5−12173号公報によると、被複写紙上
に一定間隔を隔てた多数の同心円、あるいは多数の放射
線よりなる背景部を印刷形成し、デジタルコピー機によ
る複写時に上記背景部中のいずれかの部分がデジタルコ
ピー機の読取り方向に対してモアレを発生させる傾斜角
度のアミ点あるいは線群とさせることにより、複写紙上
にこの部分を被複写紙の背景部にはないモアレ発生部と
して現出させることによって、どのような読取り方向か
ら複写した場合でも被複写紙と同一の複写を行なわさせ
ず、複写紙上に差異部を現出させて被複写紙との違いを
明確とさせることが可能な、デジタルコピー機による複
写偽造防止用の被複写紙が開示されている。
【0007】又、特開平6−262893号公報による
と、基紙の表面に施された潜像と背景の一方が150線
10%程度の網点で形成されると他方が同心円パターン
で形成され、同心円パターンの円形を構成する細線が1
/10mmの太さを有し、且つ細線相互の間隔Sが1/
2mm程度であり、潜像と背景は同色であり、同心円パ
ターンを構成する細線は網点同様無数に存在し、且つ目
立たないため、通常は網点との識別がつかず、肉眼で潜
像と背景は一様平面に観察されるが、コピーをすると複
写機の形式を問わず、また光の走査方向や用紙の置き方
にも関係なく潜像が明瞭に現出するとともにモアレが発
生することによって、潜像の視認性とモアレの視認性に
よって偽造防止する複写機適応型コピー偽造防止用紙が
開示されている。
【0008】しかし、前記いずれの技術を用いても、モ
アレの発生は複写機の走査方向に応じて印刷物中の図柄
の一部分で発現するので、単純なモアレによる模様とな
らざるを得ず、モアレによる模様そのものを知らない一
般の人が、市場流通過程において真正な印刷物を複写し
た場合に発現するモアレによる模様によって、複写機に
よる複写物であると判別するには、十分な真偽判別要素
となり得ていないという問題点があった。
【0009】そこで本願出願人は前述の問題点を解決す
るため、特開平9−20061号公報では、一定の画線
幅の画線を有する複数の多角形に、前記多角形の辺をな
す線分の外向には、多角形の線分と同一の画線幅の定量
連続拡張した画線を施し、前記多角形の辺をなす線分の
内向には、多角形の線分と同一の画線幅の収縮配列した
画線を施し、前記多角形の辺をなす線分と、定量連続拡
張した線画と、収縮配列した線画とが等差数列をなす線
画の集合体で構成した複写防止模様の作成方法とその印
刷物を出願している。
【0010】又、印刷物を複写機で複写すると目視では
認識できなかった潜像を現出するような方法の代表的な
技術として、一般的にコピー防止画線と称する一連の技
術がある。即ち複写機によって複写することにより、印
刷物中に施してあった潜像が現出するものである。この
ような複写機による偽造防止に適する印刷物において
は、例えば、特開昭57−20395号公報によると、
基紙表面に例えば85線30%の網点である微細構成素
子よりなる文字を表示した潜像を銀インキを用いて印刷
し、次にこの潜像以外の余白部に前記潜像より粗または
密(例えば150線30%)の網点で印刷を施すと共
に、前記潜像の上面に彩紋や地紋等の印刷模様を施す、
複写による偽造防止に適する潜像入り印刷物がある。
【0011】又、特開昭60−79991号公報による
と、用紙の表面に網点で潜像を印刷し、万線で潜像と同
濃度の背景を同時印刷し、背景を含む潜像の上面に装飾
模様をコピーで再現されない程度の薄色の透明性インキ
で重ね刷りすることにより、印刷物表面を体裁よく仕上
げ、コピーにかけると模様は見えなくなり、背景は再現
されると共に潜像は再現されず、背景と潜像の濃度差が
歴然となって複写物であることが一見して分かる、複写
防止に適する印刷物がある。
【0012】更に、特開昭60−87380号公報によ
ると、150線10%の網点よりなる潜像をそなえ、且
つ潜像周囲の白地面に50〜60線10%程度の万線よ
りなる背景を備えた潜像版を用いて、用紙の表面に濃色
の印刷を施し、背景の万線と干渉した時にモアレ模様を
形成する平行線よりなる波形パターンを備えたオーバー
プリント版を用いて、用紙表面に複写機で再生されない
淡色の重ね刷りを施すことにより、印刷物の表面は肉眼
を幻惑するモアレ模様が形成されるので潜像の存在は識
別困難となり、複写機にかけると潜像と波形パターンは
再生されずに背景のみが再生されるので、潜像が背景と
区別して認められる、印刷物における複写防止用潜像カ
ムフラージ法等が開示されている。
【0013】前記公報等による印刷物は、いずれも網点
もしくは万線等の点及び線が一定周期で連続配置する画
線群(以下、スクリーンパターンと称する)の粗密によ
って潜像が施され、印刷面全体の模様が均一濃度を持っ
たスクリーンパターンとなっている。前記潜像が施され
た印刷物を複写機によって複写した際、再生されない密
構成のスクリーンパターンと、再生される粗構成のスク
リーンパターンに濃度差が生じて、再生される粗構成の
スクリーンパターンに対して、再生されない密構成のス
クリーンパターンの潜像部分が現出するようにして、複
写物であることが一目瞭然となるようにしたものである
が、印刷面全体が均一濃度を持ったスクリーンパターン
という特徴から、肉眼視においても同一印刷面上の異な
るスクリーンパターンによって、スクリーン形状の違い
による異別感及びスクリーンパターンゆえに生ずる潜像
の境界線との干渉部により、潜像の存在を識別できてし
まう欠点がある。
【0014】前記欠点を解決する方法として、前記公報
等はいずれも潜像をカムフラージするために別の模様や
薄色の透明インキ、淡色の重ね刷りを施しているが、前
記方法は潜像を識別しにくくする点では有効であるが、
工程数が増え経済的でないという欠点を有している。
【0015】そこで本願出願人は前述の問題点を解決す
るため、特開平8−300800号公報の、曲線状の集
合模様を、潜像を施さない部分の線画を連続線、潜像を
施した部分の線画を基本曲線方向に一定の間隔で配列さ
れた所定の形状の画線からなる定周期断絶線で構成し、
潜像を施した部分の定周期断絶線のうち、基本曲線方向
に連続した一つの画線部と非画線部からなる一周期に相
当する部分の画線面積が、潜像を施さない部分の連続線
のうち、基本曲線方向における前記一周期と同一の長さ
に相当する部分の画線面積と等しくなることを特徴とし
ている。
【0016】又、潜像を施さない部分の線画と潜像を施
した部分の線画の線画上の境界線が、基本曲線と潜像の
輪郭線との交点において前記基本曲線に接する直線に対
し、略直角に交わる直線となり、併せて、定周期断絶線
上の画線部と非画線部の境界線が、基本曲線と定周期断
絶線上の画線部と非画線部の境界線との交点において前
記基本曲線に接する直線に対し、略直角に交わる直線と
なることを特徴とする複写防止模様の作成方法と印刷物
を出願した。
【0017】しかし本願出願人が出願した特開平9−2
0061号公報及び特開平8−300800号公報の複
写防止模様は、前者が複写時におけるモアレの現出であ
り、後者は複写時における潜像の現出であるから、各々
の複写防止も模様が固有の効果を有するに過ぎない。そ
こで、本願出願人らは両者の特徴を一つの印刷物に集約
できるものとして、実用新案登録第3030938号を
既に登録している。しかし、前記登録出願においても元
となる複数の多角形の配置によって、前記多角形の辺を
なす線分の外向に、多角形の線分と同一の画線幅の定量
連続拡張した等差数列をなす画線において、等差数列で
割り切れない不都合な配列部分が生ずる場合がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みなされたもので、複写防止を必要とする各種証明書及
び重要書類等をはじめ、銀行券、株券、債券などの有価
証券等の印刷物において、複写機による複写や、通称プ
ロセス印刷といわれるもののうち、幾何学的に規則正し
く分布された点または線を用いた、例えばスクウェアド
ット、チェーンドット等の印刷スクリーン製版法により
複製(以下複写機等により複写という)されたものであ
るか否かを、印刷物上の模様と複写時における複写機の
走査入出力の走査線との干渉によって生じる模様(以下
モアレ模様という)そのものを知らない一般の人であっ
ても、真正物には存在しない図形状模様を、複写物には
明瞭に発現させることによって、容易に、且つ、確実に
複写物であると識別することができるだけでなく、通常
は肉眼で識別できない潜像を施すことによって、カムフ
ラージのための重ね刷りも必要とせず、デジタル複写機
だけでなくアナログ複写機を含めた様々な機種に対応し
た偽造、変造防止効果を有する複写防止模様を有する印
刷物の提供を目的としたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、複数の線画付き三角形の集合模様である
複写防止模様を有する印刷物であって、上記線画付き三
角形は、三角形の垂心P1と、上記垂心P1から各辺へ
の垂線と各辺との交点P2と、上記三角形の各頂点Pで
構成される複数の部分三角形から構成され、上記部分三
角形の底辺は、その両端に長さaを残して長さ2aづつ
に複数分割されており、上記底辺の分割された点に斜辺
から垂直に描画された一定の画線幅を有する複数の画線
から成る画線群で線画が構成されていることを特徴とす
る複写防止模様を有する印刷物を提供する。
【0020】本発明は、上記課題を解決するために、複
数の線画付き三角形の集合模様である複写防止模様を有
する印刷物であって、上記線画付き三角形は、垂心P1
と、上記垂心P1から各辺への垂線と各辺との交点P2
と、上記三角形の各頂点Pで構成される複数の部分三角
形とから構成され、上記部分三角形の底辺は、その両端
に長さaを残して長さ2aづつに複数分割されており、
上記底辺の分割された点に対辺から、斜辺に平行に描画
された一定の画線幅を有する複数の画線から成る画線群
で線画が構成されていることを特徴とする複写防止模様
を有する印刷物を提供する。
【0021】上記複数の線画付き三角形の集合模様は、
複数の線画付き三角形が横方向に互いに組み合わされて
構成される段部を縦方向に複数段組み合わせて構成され
るものであり、縦方向に隣接する段部は、互いに隣接辺
に対して対称の配置及び該対称から横方向にずれた配置
の組み合わせ、あるいはそのいずれか一つの配置であ
る。
【0022】上記集合模様は潜像を含むような構成とし
てもよく、この潜像を付与する構成としては、例えば、
該潜像は、潜像を施さない部分の画線に対して潜像を施
した部分の画線を描画することによりパターン状に構成
されており、上記潜像を施さない部分の画線を一本線、
上記潜像を施した部分の画線を二本線以上の画線で表現
し、上記潜像を施した部分の二本線以上の画線は、該二
本線以上の画線の画線幅の合計の画線幅が、上記潜像を
施さない部分の一本線の画線の画線幅と等しく、且つ、
上記潜像を施さない部分の一本線から分岐している構成
がある。
【0023】同じく潜像を付与する構成としては、潜像
を施さない部分の画線に対して潜像を施した部分の画線
を描画することによりパターン状に構成されており、上
記潜像を施さない部分の画線を連続線で、上記潜像を施
した部分の画線を一定の間隔で配列された所定の形状の
画線からなる定周期断絶線で構成し、上記潜像を施した
部分の定周期断絶線のうち、連続した一つの画線部と非
画線部からなる一周期の長さに相当する部分の画線面積
が、上記潜像を施さない部分の画線の画線幅と、上記一
周期と同一の長さに相当する部分の画線面積と等しいよ
うにする構成がある。
【0024】本発明は、上記課題を解決するために、三
角形を、垂心P1と、上記垂心P1から各辺への垂線と
各辺との交点P2と、上記三角形の各頂点Pで構成され
る複数の部分三角形に画成し、上記部分三角形の夫々に
ついて、底辺をその両端に長さaを残して長さ2aづつ
に複数分割し、上記底辺の分割された点に斜辺から垂直
に一定の画線幅を有する複数の画線から成る画線群を描
画して線画付き三角形を形成し、線画付き三角形を複数
集合して集合模様である複写防止模様を形成することを
特徴とする複写防止模様を有する印刷物の作成方法を提
供する。
【0025】本発明は、上記課題を解決するために、三
角形を、垂心P1と、上記垂心P1から各辺への垂線と
各辺との交点P2と、上記三角形の各頂点Pで構成され
る複数の部分三角形に画成し、上記部分三角形の夫々に
つて、底辺をその両端に長さaを残して長さ2aづつに
複数分割し、上記底辺の分割された点に対辺から、斜辺
に平行な一定の画線幅を有する複数の画線から成る画線
群を描画して線画付き三角形を形成し、線画付き三角形
を複数集合して集合模様である複写防止模様を形成する
ことを特徴とする複写防止模様を有する印刷物の作成方
法を提供する。
【0026】上記線画付き三角形を複数集合して集合模
様である複写防止模様を有する印刷物の作成方法とし
て、例えば、線画付き三角形を複数集合する場合は、線
画付き三角形を複数横方向に互いに組み合せて段部を構
成し、該段部を複数段縦方向に組み合わせて構成し、縦
方向に隣接する段部は、互いに隣接する辺に対して対称
の配置及び該対称から横方向にずれた配置に組み合わせ
る、あるいはそのいずれか一つの配置に組み合わせる方
法がある。
【0027】上記集合模様に潜像を含ませる構成として
もよく、この潜像を付与する方法として、潜像を施さな
い部分の画線に対して潜像を施した部分の画線を描画す
ることによりパターン状に形成し、上記潜像を施さない
部分の画線を一本線、上記潜像を施した部分の画線を二
本線以上の画線で表現し、上記潜像を施した部分の二本
線以上の画線を、該二本線以上の画線の画線幅の合計の
画線幅が、上記潜像を施さない部分の一本線の画線の画
線幅と等しく、且つ、上記潜像を施さない部分の一本線
から分岐させるような方法がある。
【0028】同じく、潜像を付与する方法として、潜像
を施さない部分の画線に対して潜像を施した部分の画線
を描画することによりによりパターン状に形成し、上記
潜像を施さない部分の画線を連続線で、上記潜像を施し
た部分の画線を一定の間隔で配列された所定の形状の画
線からなる定周期断絶線で構成し、上記潜像を施した部
分の定周期断絶線のうち、連続した一つの画線部と非画
線部からなる一周期の長さに相当する部分の画線面積
を、上記潜像を施さない部分の画線の画線幅と、上記一
周期と同一の長さに相当する部分の画線面積と等しくす
るような方法がある。
【0029】なお、上記集合模様は地紋模様としてもよ
い。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明に係る複写防止模様を有す
る印刷物の実施の形態を、実施例に基づいて図面を参照
して説明する。本発明に係る複写防止模様を有する印刷
物は、偽造が困難な地紋状の集合模様が印刷されで構成
され、この集合模様は、複写をすると、複写機の走査線
と集合模様との干渉により、複写物にモアレが生じて目
視で複写による偽造であることが判別できるようにした
ものである。
【0031】この複写防止模様は、基本となる三角形
(以下、基本三角形という。)の中に一定の画線幅を有
する画線により描画された線画を有する三角形(以下、
線画付き三角形という。)を基本要素として、この基本
要素である線画付き三角形が複数組み合わされて構成さ
れる線画の集合模様である。
【0032】(実施例1)図1〜5は、本発明に係る複
写防止模様を有する印刷物の実施例1を説明する図であ
る。まず、図1〜4により、基本三角形、及び集合模様
の基本要素である線画付き三角形について説明する。図
1において、一辺が長さDの基本三角形(正三角形)1
の各頂点Pから対辺の点P2へ垂線をひき、互いの垂線
の交点(垂心)をP1とする。
【0033】図2は、三角形1の一部である点P、P
1、P2で構成される三角形(以下、部分三角形とい
う。)の拡大図であり、この部分三角形P、P1、P2
により線画の構成を説明する。部分三角形の底辺P、P
2(長さA)及び斜辺P、P1(長さB)は、夫々の両
端にa1及びb1の幅をとり、その間をa2及びb2の
長さでもって等分割する。ここに、a2はa1の2倍の
長さであり、b2のb1の2倍の長さである。この底辺
及び斜辺の分割点を結んで複数の垂直な点線(下書き点
線)が引かれる。
【0034】図3は、図2のような部分三角形から構成
される、基本三角形1全体についての上記下書き線の描
かれた状態を示す図である。
【0035】そして、図3の下書き線上に一定の画線幅
を有する画線から成る画線群が描画されて線画から構成
され、図4に示されるような線画付き三角形2が形成さ
れる。
【0036】集合模様の基本要素となる線画付き三角形
が複数組み合わされて、図5に示すような集合模様3が
構成される。この集合模様3では、線画付き三角形(あ
るいは基本三角形1)が横方向に上下交互に並列して組
み合わされて段4〜7の各段が構成されている。
【0037】段4と段5は、互いに上下対象に配置され
ていおり、これにより、段4の三つの三角形及び段5の
三つの三角形、合計六つの三角形の夫々の一つの頂点P
が互いに一点Oで重なり、この点Oを中心に、各三角形
の線画の画線群が連成して複数の相似形の六角形の模様
Rが形成されている。
【0038】段5と段6とは、互いに上下対象の状態か
ら互いに横方向に若干ずれて配置されており、これによ
り、段5の三つの三角形の夫々の一つの頂点Pが互いに
重なる点G、及び段11の三角形の夫々の一つの頂点P
が互いに重なる点G’をそれぞれ中心とした二重の六角
形状の螺旋模様W、W’が複数形成されている。
【0039】図10に、上記集合模様3をA4枠13内
の全体に印刷した印刷物を示す。そして、図10の円形
枠内に、螺旋模様W、W’の要部拡大図を示す。この要
部拡大図でも明確なように、線画付き三角形の線画を構
成する画線群14は、互いに隣接する画線群が連成し六
角形状の螺旋模様W、W’を構成している。
【0040】同様に、段6と段7は、互いに上下対象の
状態から互いに横方向に若干ずれて配置されており、こ
れにより、段5の三つの三角形の夫々の一つの頂点Pが
互いに重なる点H、及び段11の三角形の夫々の一つの
頂点Pが互いに重なる点H’をそれぞれ中心とした二重
の螺旋模様Y、Y’が複数形成されている。
【0041】ところで、螺旋模様W、W’の中心となる
点G、G’のずれと、螺旋模様Y、Y’の中心となる点
H、H’のずれとは互いに異なり、これにより、螺旋模
様W、W’と螺旋模様Y、Y’のそれぞれの螺旋径は異
なる。このように上下隣接する段同士のずれを異ならせ
集合模様3を微妙に異ならせることにより、複製を困難
として偽造防止効果を高めている。
【0042】図5の集合模様3を、デジタル複写機で複
写した場合に、その複写物にモアレが発生する。このモ
アレのパターンは、集合模様の図柄等により左右される
から、このモアレのパターンをその真偽の判別の一要素
とすることもできる。ところで、このモアレをできやす
くするには、画線の間隔を400μm程度にし、画線の
画線幅を50μm程度に設定するのが望ましい。但し、
デジタル複写機の機種によって効果はことなるので、画
線の間隔及び画線幅は前記寸法に限るものではなく、画
線の間隔及び画線幅は適時設定する。
【0043】そして、集合模様3の色については、白地
に対し画線群が紺色、茶色等の高濃度色であることが望
ましいが、デジタル複写機における複写時にモアレ効果
を現出できるものであれば、特にこの限りではない。
【0044】(実施例2)図6〜9は、本発明に係る実
施例2を説明する図である。まず、図6〜8により基本
要素である線画付き三角形について説明する。図6は、
図7で示される基本三角形1の部分三角形の要部拡大図
である。この基本三角形1(一辺の長さがDの正三角
形)は、実施例1と同様に、基本要素となる線画付き三
角形を画成する三角形である。そして、三角形1の各頂
点Pから対辺の点P2へ垂線を描き、互いの垂線の交点
(垂心)をP1とする。上記部分三角形は、三角形1の
中の点P、P1、P2で構成される三角形である。
【0045】図6において、この部分三角形P、P1、
P2により線画の構成を説明する。部分三角形の底辺
P、P2(長さA)及び対辺P1、P2(長さC)は、
両端に長さa1’及びc1の幅をとって、その間を長さ
a2’及びc2により夫々等分割する。ここに、a2’
はa1’の2倍の長さであり、c2はc1の2倍の長さ
である。そして、夫々この底辺及び対辺の分割点を結ん
で複数の斜めの点線(下書き点線)が引かれる。この下
書き点線は、幾何学的に部分三角形の斜線P、P1(幅
B)に平行である。
【0046】三角形1全体について、上記下書き線の描
かれた状態を図7に示す。そして、図7の下書き線上に
一定の画線幅を有する画線の画線群が描画され線画が構
成され、図8に示すような線画付き三角形8が形成され
る。この線画付き三角形8が本発明に係る複写防止模様
の基本要素となる。
【0047】このような基本要素である線画付き三角形
8が複数組み合わされて、図9に示されるような集合模
様9が構成される。この集合模様9では、線画付き三角
形が横方向に上下交互に並列して組み合わされ、段10
〜13の各段が構成されている。
【0048】段10と段11とは、互いに上下対象に配
置されており、これにより、上下六つのの三角形8の夫
々の一つの頂点Pが重なり、各三角形の線画の画線群に
より菱形の相似模様が、上下段10、11の集合辺に沿
って、複数形成される。この状態の要部拡大図を図10
に示す。
【0049】段11と段12とは、互いに上下対象の状
態から互いに横方向に若干ずれて配置されており、これ
により、段11の三つの三角形の夫々の一つの頂点が重
なる点と段12の三つの三角形の夫々の一つの頂点が重
なる点は横方向のずれて、菱形状の螺旋模様が、上下段
11、12の共有する辺に沿って、複数形成されてい
る。
【0050】段12と段13は、同様に互いに上下対象
の状態から互いに横方向に若干ずれて配置されており、
これにより、段12の三つの三角形の夫々の一つの頂点
の重なる点と段13の三つの三角形の夫々の一つの頂点
の重なる点は互いの横方向にずれて、菱形状の螺旋模様
が、上下段12、13の共有する辺に沿って、複数形成
されている。
【0051】ところで、段11と段12のずれの度合い
と、段12と段13のずれの度合いとは互いに異なって
おり、これにより夫々が形成する菱形状の螺旋模様の大
きさが異なる。このように上下隣接する段同士のずれを
異なら集合模様を微妙に異ならせることにより、偽造防
止効果を高めている。
【0052】実施例2においても実施例1同様に、図9
の集合模様3を、デジタル複写機で複写した場合に、そ
の複写物にモアレが発生し、このモアレを真偽判別に利
用できる点、モアレが発生しやすい画線の寸法条件、色
の条件等は実施例1と同様であるから、その説明は省略
する。
【0053】(実施例3)次に、基本要素である三角形
の線画を構成する画線群に潜像を施した複写防止模様に
ついて説明する。この潜像を施すことにより、実施例1
や実施例2の複写防止模様を有する印刷物を複写機等に
より複写した場合、それが複写による偽造品であること
が一目瞭然で確認でき、より偽造防止効果をあげること
ができる。
【0054】複写防止のための線画の画線の潜像の付与
方法については、すでに特開平8−197828号公報
及び特開平9−20061号公報において紹介されてい
るところである。図11(イ)は、特開平8−1978
28号公報に記載された潜像の構成であり、潜像を施さ
ない部分の画線15を一本線、潜像を施した部分の画線
16を二本線以上の画線で表現し、潜像を施した部分の
二本線以上の画線16は、二本線以上の画線16の画線
幅Cの合計の画線幅が、潜像を施さない部分の一本線の
画線15の画線幅Aと等しく、且つ、潜像を施さない部
分の一本線から分岐している特徴を有している。複写防
止効果によって適当な画線16の間隔Dを設ける。
【0055】図11(ロ)は、特開平9−20061号
公報に記載された潜像の構成であり、潜像を施さない部
分の画線15を連続線で、潜像を施した部分の画線17
を一定の間隔で配列された所定の形状の画線からなる定
周期断絶線で構成し、潜像を施した部分の定周期断絶線
のうち、連続した一つの画線部と非画線部からなる一周
期の長さBに相当する部分の画線面積が、潜像を施さな
い部分の画線15の画線幅Aと、前記一周期と同一の長
さBに相当する部分の画線面積と等しくなるような、潜
像を施さない部分の画線15の画線幅Fを満たしている
特徴を有している。潜像を施した部分の画線17におけ
る一周期の長さBと長さEは、複写防止効果によって適
当な寸法にする。
【0056】即ち、前記一方及び他方の潜像の付与方法
は、図12(ロ)で説明した一周期の長さBで図12
(イ)に適用すると、図12(イ)ではA×B=(C+
C)×Bであり、図12(ロ)ではA×B=E×Fを満
たしている。
【0057】(実施例3)図12〜13は、本発明に係
る複写防止模様を有する印刷物の実施例3を示す図であ
り、これは、実施例1記載の印刷物に、上記図11
(イ)において説明した潜像を適用したものである。図
12において、印刷物18は、基本的には、図10に示
す実施例1同様の相似形の六角形や渦巻き等を含む集合
模様9がA4版サイズの用紙枠13全体に収るまで描画
されている。但し、この集合模様には、「VOID」と
いう文字からなる潜像パターン19が含まれている。
【0058】この潜像パターン19の構成は、図12の
円形枠内にに要部拡大図として示されている。即ち、基
本要素となる各線画付き三角形の線画を、一定幅かつ一
本である、潜像を施さない画線から成る画線群(潜像を
施さない画線群)20と、この画線群20に連成する二
本の潜像を施した画線群(潜像を施した画線群)21と
から構成する。そして、上記「VOID」という文字か
ら成る潜像パターン19に相当する部分は、潜像を施し
た画線群21で構成する。
【0059】図12において、印刷物18を目視で観察
した場合、観察者には、潜像を施した画線群21が二本
線であるにもかかわらず、潜像を施さない画線群20と
連成した一本の線画であるかのように肉眼では認識さ
れ。従って、観察者は印刷画線を拡大視を試みない限
り、潜像パターン19の存在に気づかず、一様な地紋模
様のように見える。
【0060】図13は、図12の印刷物18を、デジタ
ルカラー複写機(キャノン・カラーレーザーコピア47
0)によって複写した複製物22を示したものである。
図12の円形枠内にその要部拡大図を示している。印刷
物18中の潜像を施さない画線群20及び潜像を施した
画線群21は、複製物22では、夫々要部拡大図におい
て示されているように画線群23及び画線群24として
複写される。
【0061】この要部拡大図で明きらかなように、潜像
を施した画線群21は複写機では再生不能となり、画線
群21に対応する画線群24は認識できない(要部拡大
図では説明の都合上一応画線群24として記入し
た。)。そして、潜像を施さない画線群20の複写であ
る画線群23のみが再生でき、認識できる画線となる。
これにより、潜像パターン19は顕像の状態となり、複
写機を用いた複製物であることが一目瞭然となり、これ
により真偽判別が可能となる。
【0062】さらに、図12の潜像を施さない画線群2
0は、部分的に方向性の異なる直万線状態を有すること
から、図13のデジタルカラー複写機(キャノン・カラ
ーレーザーコピア470)の複写すると、部分的に直万
線状態部分の線配列とデジタルカラー複写機の走査線の
干渉によりモアレが顕著に発現することで複写機を用い
た複製物であることは一目瞭然となる。これらの各々の
モアレは線画を構成する各種の画線群により、又線画の
様々な形状の組み合わせによってモアレの発生個所や大
きさを変えることができ、この点を真偽判別の要素とし
て利用してもよい。
【0063】(実施例4)図14〜15は、本発明の複
写防止模様を有する印刷物の実施例4を説明する図であ
り、実施例1記載の印刷物に上記図11(ロ)において
説明した潜像を適用したものである。図14において、
印刷物18は、基本的には、図10に示す実施例1同様
の相似形の六角形、渦巻き等を含む集合模様がA4版サ
イズの用紙枠13全体に収るまで描画されている。但
し、「VOID」という文字からなる潜像パターン19
が含まれている。
【0064】この潜像パターンの構成を、図14の円形
枠内に要部拡大図として示す。基本要素となる線画付き
三角形の線画は、一定幅かつ一本である、潜像を施さな
い画線から成る画線群(潜像を施さない画線群)20
と、この画線群20に連成する定周期断絶線の潜像を施
した画線群(潜像を施した画線群)21とから構成す
る。潜像パターン19に相当する部分は、潜像を施した
画線群21により構成されている。
【0065】図14の印刷物18を目視で観察した場
合、観察者には、潜像を施した画線群21が定周期断絶
線であるにもかかわらず、潜像を施さない画線群20と
連続した一本の線画であるかのように肉眼では認識さ
れ、観察者は印刷画線を拡大して見ない限り、潜像パタ
ーン19の存在に気づかず、一様な地紋模様のように見
える。
【0066】図15は、図14の印刷物18を、デジタ
ルカラー複写機(キャノン・カラーレーザーコピア47
0)によって複写した複製物28を示したものである。
図15の円形枠内にその要部拡大図を示している。印刷
物18中の潜像を施さない画線群20及び潜像を施した
画線群21は、複製物28では、夫々上記要部拡大図に
おいて示されているように、画線群29及び画線群30
として複写される。
【0067】この要部拡大図で明きらかなように、潜像
を施した画線群21は複写機では再生不能となり、画線
群21に対応する画線群30は認識できない(この要部
拡大図では説明の都合上一応画線群30として記入し
た。)。潜像を施さない画線群20を複写した画線群2
3のみが再生でき認識できる画線となる。これにより、
潜像パターン19は顕像の状態となり、複写機を用いた
複製物であることが一目瞭然となり、これにより真偽判
別が可能となる。
【0068】さらに、図14の潜像を施さない画線群2
0は、部分的に方向性の異なる直万線状態を有すること
から、デジタルカラー複写機(キャノン・カラーレーザ
ーコピア470)で複写すると、部分的に直万線状態部
分の線配列とデジタルカラー複写機の走査線の線配列が
干渉し、図15の複製物28において示されているよう
に、モアレが顕著に発現する。これにより、複写機を用
いた複製物であることは一目瞭然となる。
【0069】これらの各々のモアレは、線画を構成する
各種の画線群の様々な組み合わせをすることにによって
モアレの発生個所や大きさを変えることができ、この点
に着目して、モアレにより真偽判別の要素として利用し
てもよい。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の方
法による複写防止模様を有する各種証明書及び重要書類
等をはじめ、銀行券、株券、債券などの有価証券等の印
刷物は、肉眼で視認した場合には単なる一様な地紋状模
様として認識され、複写機等により複写した場合には、
モアレ模様による図形化されたパターンが顕著に発現す
る。
【0071】従って、本発明の方法による複写防止模様
を施すことによって、前記有価証券等の印刷物が複写機
等により複写されたものであるか否かを、モアレ模様そ
のものを知らない一般の人が、真正物には存在しない円
形状等の模様を視認することによって、何等の器具、装
置を用いずに真正物であるか複写物であるかの識別をす
ることができるだけでなく、複写機により複写した場合
は潜像を施した部分が再生不能となり、潜像が顕像化さ
れるので、複写機による偽造、変造を防止できる。
【0072】又、本発明の地紋模様では、単色印刷にお
いても容易に肉眼では潜像を識別できないことから、あ
えてカムフラージ模様を重ね刷りする必要がなく、前記
地紋模様を単色の地紋模様として用いることもできる。
【0073】本発明は、モアレ模様の発生と潜像の現出
という一つの印刷物において二重の複写防止効果を有し
ており、一方の複写機にはモアレ模様の発生が効果を有
したり、もう一方の複写機には潜像の現出の効果を有し
たり、更にもう一方ではモアレ模様の発生と潜像の現出
が同時に生じたりすることによって、複写機おける複写
で両者の模様の複写機による偽造、変造を防止しなけれ
ばならない銀行券、株券、債券等の有価証券や、各種証
明書及び重要書類等の複写機において、容易に、且つ、
確実に複写物であると識別することができるだけでな
く、デジタル複写機だけでなくアナログ複写機の様々な
機種に対応した偽造、変造防止効果を有する技術として
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の線画付き三角形の基本三角
形を構成する基本線を示す図である。
【図2】基本三角形の一部の部分三角形を示す図であ
る。
【図3】基本三角形の下書き線を示す図である。
【図4】本発明の実施例1の複写防止模様の基本要素と
なる線画付き三角形を示す図である。
【図5】図4の線画付き三角形を集合して構成される本
発明の集合模様である。
【図6】本発明の実施例2の基本三角形の一部の部分三
角形を示す図である。
【図7】本発明の実施例2の基本三角形の下書き線を示
す図である。
【図8】本発明の実施例2の複写防止模様の基本要素と
なる線画付き三角形を示す図である。
【図9】図8の線画付き三角形を集合して構成される集
合模様である。
【図10】本発明の実施例の印刷物及びその要部拡大図
を示す図である。
【図11】潜像を施した部分と潜像を施さない部分の画
線構成を示した拡大図である。
【図12】本発明の実施例3を示す図であり、潜像を施
した部分と潜像を施さない部分の画線構成を示す要部拡
大図である。
【図13】図12の印刷物を複写機で複写した複写物を
示し、潜像パターンが顕像の状態を示す図である。
【図14】本発明の実施例4を示す図であり、潜像を施
した部分と潜像を施さない部分の画線構成を示した要部
拡大図である。
【図15】図14の印刷物を複写機で複写した複写物を
示し、潜像パターンが顕像の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 基本三角形 2、8 線画付き三角形 3、9 本発明の集合模様(複写防止模様) 4〜7、10〜13 集合模様の格段 13 A4枠 14 画線群 15 潜像を施さない画線 16 潜像を施す画線 17 定期周期断絶線 18、22 印刷物 19 潜像パターン 20 潜像を施さない画線 21 潜像を施す画線群 22、28 複写による複製物 23、29 潜像を施さない画線の複製物における対応
画線 24、30 潜像を施した画線の複製物における潜像を
施した画線の対応画線 A 部分三角形の底辺の長さ B 部分三角形の斜辺の長さ C 部分三角形の対辺の長さ D 基本三角形の一辺の長さ P 基本三角形の頂点 G、G’、H、H’ 異なる線画付き三角形の頂点Pが
重なる点 O 頂点Pが互いに重なる一点 R 相似形の六角形の模様 W、W’、Y、Y’ 螺旋模様

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の線画付き三角形を基本図形と
    した多角形から構成される複写防止模様を有する印刷物
    であって、 上記線画付き三角形は、三角形の垂心P1と、上記垂心
    P1から各辺への垂線と各辺との交点P2と、上記三角
    形の各頂点Pで構成される複数の部分三角形から構成さ
    れ、上記部分三角形の底辺は、その両端に長さaを残し
    て長さ2aづつに複数分割されており、上記底辺の分割
    された点に斜辺から垂直に描画された一定の画線幅を有
    する複数の画線から成る画線群で線画が構成されている
    ことを特徴とする複写防止模様を有する印刷物。
  2. 【請求項2】 複数の線画付き三角形を基本図形とした
    多角形から構成される複写防止模様を有する印刷物であ
    って、上記線画付き三角形は、垂心P1と、上記垂心P
    1から各辺への垂線と各辺との交点P2と、上記三角形
    の各頂点Pで構成される複数の部分三角形とから構成さ
    れ、上記部分三角形の底辺は、その両端に長さaを残し
    て長さ2aづつに複数分割されており、上記底辺の分割
    された点に対辺から、斜辺に平行に描画された一定の画
    線幅を有する複数の画線から成る画線群で線画が構成さ
    れていることを特徴とする複写防止模様を有する印刷
    物。
  3. 【請求項3】 複数の線画付き三角形の集合模様は、
    複数の線画付き三角形が横方向に互いに組み合わされて
    構成される段部を縦方向に複数段組み合わせて構成され
    るものであり、縦方向に隣接する段部は、互いに隣接辺
    に対して対称の配置及び該対称から横方向にずれた配置
    の組み合わせ、あるいはそのいずれか一つの配置である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の複写防止模様を
    有する印刷物。
  4. 【請求項4】 上記集合模様は潜像を含むものであ
    り、 該潜像は、潜像を施さない部分の画線に対して潜像を施
    した部分の画線を描画することによりパターン状に構成
    されており、上記潜像を施さない部分の画線を一本線、
    上記潜像を施した部分の画線を二本線以上の画線で表現
    し、上記潜像を施した部分の二本線以上の画線は、該二
    本線以上の画線の画線幅の合計の画線幅が、上記潜像を
    施さない部分の一本線の画線の画線幅と等しく、且つ、
    上記潜像を施さない部分の一本線から分岐していること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の複写防止模様を
    有する印刷物。
  5. 【請求項5】 上記集合模様は潜像を含むものであ
    り、 該潜像は、潜像を施さない部分の画線に対して潜像を施
    した部分の画線を描画することによりパターン状に構成
    されており、上記潜像を施さない部分の画線を連続線
    で、上記潜像を施した部分の画線を一定の間隔で配列さ
    れた所定の形状の画線からなる定周期断絶線で構成し、
    上記潜像を施した部分の定周期断絶線のうち、連続した
    一つの画線部と非画線部からなる一周期の長さに相当す
    る部分の画線面積が、上記潜像を施さない部分の画線の
    画線幅と、上記一周期と同一の長さに相当する部分の画
    線面積と等しいことを特徴とする請求項1、2、3又は
    4記載の複写防止模様を有する印刷物。
  6. 【請求項6】 上記集合模様が地紋模様であること
    を特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の複写防
    止模様を有する印刷物。
  7. 【請求項7】 三角形を、垂心P1と、上記垂心P1か
    ら各辺への垂線と各辺との交点P2と、上記三角形の各
    頂点Pで構成される複数の部分三角形に画成し、上記部
    分三角形の夫々について、底辺をその両端に長さaを残
    して長さ2aづつに複数分割し、上記底辺の分割された
    点に斜辺から垂直に一定の画線幅を有する複数の画線か
    ら成る画線群を描画して線画付き三角形を形成し、線画
    付き三角形を複数集合して集合模様である複写防止模様
    を形成することを特徴とする複写防止模様を有する印刷
    物の作成方法。
  8. 【請求項8】 三角形を、垂心P1と、上記垂心P1か
    ら各辺への垂線と各辺との交点P2と、上記三角形の各
    頂点Pで構成される複数の部分三角形に画成し、上記部
    分三角形の夫々につて、底辺をその両端に長さaを残し
    て長さ2aづつに複数分割し、上記底辺の分割された点
    に対辺から、斜辺に平行な一定の画線幅を有する複数の
    画線から成る画線群を描画して線画付き三角形を形成
    し、線画付き三角形を複数集合して集合模様である複写
    防止模様を形成することを特徴とする複写防止模様を有
    する印刷物の作成方法。
  9. 【請求項9】 線画付き三角形を複数集合して集合模様
    である複写防止模様を有する印刷物の作成方法におい
    て、線画付き三角形を複数集合する場合は、線画付き三
    角形を複数横方向に互いに組み合せて段部を構成し、該
    段部を複数段縦方向に組み合わせて構成し、縦方向に隣
    接する段部は、互いに隣接する辺に対して対称の配置及
    び該対称から横方向にずれた配置に組み合わせる、ある
    いはそのいずれか一つの配置に組み合わせることを特徴
    とする請求項7又は8記載の複写防止模様を有する印刷
    物の作成方法。
  10. 【請求項10】 上記集合模様は潜像を含むものであ
    り、該潜像は、潜像を施さない部分の画線に対して潜像
    を施した部分の画線を描画することによりパターン状に
    形成し、上記潜像を施さない部分の画線を一本線、上記
    潜像を施した部分の画線を二本線以上の画線で表現し、
    上記潜像を施した部分の二本線以上の画線を、該二本線
    以上の画線の画線幅の合計の画線幅が、上記潜像を施さ
    ない部分の一本線の画線の画線幅と等しく、且つ、上記
    潜像を施さない部分の一本線から分岐させることを特徴
    とする請求項7、8又は9記載の複写防止模様を有する
    印刷物の作成方法。
  11. 【請求項11】 上記集合模様は潜像を含むものであ
    り、該潜像は、潜像を施さない部分の画線に対して潜像
    を施した部分の画線を描画することによりによりパター
    ン状に形成し、上記潜像を施さない部分の画線を連続線
    で、上記潜像を施した部分の画線を一定の間隔で配列さ
    れた所定の形状の画線からなる定周期断絶線で構成し、
    上記潜像を施した部分の定周期断絶線のうち、連続した
    一つの画線部と非画線部からなる一周期の長さに相当す
    る部分の画線面積を、上記潜像を施さない部分の画線の
    画線幅と、上記一周期と同一の長さに相当する部分の画
    線面積と等しくすることを特徴とする請求項2記載の集
    合模様の作成方法。
  12. 【請求項12】 上記集合模様を地紋模様とすること
    を特徴とする請求項7、8、9、10又は11記載の集
    合模様の作成方法。
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