JP2000263580A - 発泡樹脂製品、発泡樹脂成形型及び発泡樹脂製品の成型方法 - Google Patents

発泡樹脂製品、発泡樹脂成形型及び発泡樹脂製品の成型方法

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JP2000263580A
JP2000263580A JP11072791A JP7279199A JP2000263580A JP 2000263580 A JP2000263580 A JP 2000263580A JP 11072791 A JP11072791 A JP 11072791A JP 7279199 A JP7279199 A JP 7279199A JP 2000263580 A JP2000263580 A JP 2000263580A
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JP
Japan
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foamed resin
cavity
skin material
mold
molding
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JP11072791A
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English (en)
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Sumio Nakamura
澄雄 中村
Seiji Ohashi
清二 大橋
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Kanayama Kasei Co Ltd
Hamani Kasei Co Ltd
Original Assignee
Kanayama Kasei Co Ltd
Hamani Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表皮材が被覆されておらず発泡樹脂材が露出す
る成型面の外観品位が優れ、商品性の高い発泡樹脂成型
品を提供すると共に、成型面の外観品位が優れ、商品性
の高い発泡樹脂成型品を成型可能な発泡樹脂成形型及び
成型方法を提供することにある。 【解決手段】一対の型のうち一方の型にキャビティが形
成され、一方の型に両型の合い面に挟持された表皮材を
真空吸引して、表皮材を予備成型するための通気口を備
え、他方の型に直接穿設されると共に、図柄を呈するよ
うに配列され、キャビティ内へ蒸気を供給するため蒸気
供給孔を備え、表皮材を予備成型すると共に、表皮材キ
ャビティに充填された発泡樹脂材を、表皮材キャビティ
に沿って成型し、同時に、他方の型の表皮材キャビテイ
に面するキャビティ面と蒸気供給孔とにより、表皮材の
非被覆面で発泡樹脂材が露出する成型面に図柄を成型す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面がシート状の
表皮材によって被覆された発泡樹脂製品、発泡樹脂成形
型及び発泡樹脂製品の成型方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば家具、自動車用内装品等に
は、表面が塩化ビニール樹脂材や不織布等の各種表皮材
で被覆された発泡樹脂製品が使用されている。この発泡
樹脂製品、発泡樹脂製品を成型するための発泡樹脂成形
型及び成型方法として、図15〜図17に示すようなも
のがある。
【0003】この発泡樹脂成形型による発泡樹脂製品の
成型方法は、先ず樹脂製でシート状の表皮材25を、ア
ルミ製で凹状のキャビティ31が形成された固定型30
の合い面30aと、アルミ製で板状の可動型33の合い
面33aとの間に挟持する。次に、挟持した表皮材25
をキャビティ31内で加熱し、固定型30に形成された
通気孔を通じて表皮材25を真空吸引して、表皮材25
を予備成型する。
【0004】そして、この予備成型された表皮材25と
可動型33とで形成された表皮材キャビティへ、可動型
33に形成された充填口37を介して粒状の発泡樹脂材
であるビーズを充填する。ビーズの充填が終了すると、
充填口37を充填口栓38により封止する。可動型33
には、円形に穿設された複数の蒸気通路34に、図16
に示すスチームベント35が挿嵌されている。スチーム
ベント35は円柱状で、蒸気が通過するスリット36が
数本並んで穿設されている。この蒸気通路34及びスチ
ームベント35のスリット36を介して、蒸気が表皮材
キャビティに供給される。
【0005】蒸気で加熱されることによりビーズが表皮
材キャビテイ内で発泡する。そして、型内の熱とビーズ
の発泡する圧力とにより、ビーズが発泡した発泡樹脂材
21と表皮材25とが接着する。また同時に、表皮材キ
ャビテイに沿って発泡樹脂材21が成型される。尚、ビ
ーズの発泡する圧力が大きいことから、発泡樹脂材21
の可動型33に当接する成型面22には、蒸気通路34
とスチームベント35との隙間により成型された円形の
跡や、スリット36によるスリット跡23や、充填口3
7と充填口栓38との隙間による充填口跡24が成型さ
れる。その後、冷却、乾燥を行った後に離型及び仕上げ
をすることにより、発泡樹脂製品20は完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この発
泡樹脂成形型による成型方法にあっては、複数の蒸気通
路及びスチームベントを、成型後の成型面の外観品位に
注意を払うことなく配置している。このため、成型され
たスリット跡が無意味で不必要な凹凸として認識され、
成型面の外観品位を低下させてしまう。また、蒸気通路
にスチームベントを挿嵌していることから、蒸気通路と
スチームベントとの隙間により成型された円形の跡が成
型され、外観を損ねるより多くの凹凸を成型してしまう
という問題点があった。
【0007】また、充填口と充填口栓との隙間による充
填口跡についても、無意味で不必要な凹凸として認識さ
れ、成型面の外観品位を低下させてしまう。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、表皮材が被覆されておらず発泡樹脂材が露出
する成型面の外観品位が優れ、商品性の高い発泡樹脂成
型品を提供すると共に、成型面の外観品位が優れ、商品
性の高い発泡樹脂成型品を成型可能な発泡樹脂成形型及
び成型方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発泡樹脂
製品の成型方法は、一対の型のうち、少なくとも一方の
型に形成されたキャビティ内へ面するように両型の合い
面に樹脂製でシート状の表皮材を挟持し、挟持した表皮
材を型内で加熱し、一方の型に形成され、キャビティ内
へ開口する通気孔を通じてキャビティ内を真空吸引し
て、表皮材をキャビティの表面に沿うように予備成型
し、この予備成型された表皮材と他方の型とで形成され
た表皮材キャビティ内へ、他方の型に形成された発泡樹
脂材充填口を介して粒状の発泡樹脂材を充填した後、発
泡樹脂材充填口を充填口栓により封止し、その後、他方
の型に形成され、表皮材キャビティ内へ開口すると共
に、図柄を呈するように配列された蒸気供給孔を介し
て、表皮材キャビティ内へ蒸気を供給し、蒸気で加熱さ
れることにより発泡樹脂材が表皮材キャビテイ内で発泡
して、型内の熱と発泡樹脂材の発泡する圧力とにより、
発泡した発泡樹脂材と表皮材とが接着すると同時に、表
皮材キャビテイに沿って発泡樹材を成型し、且つ、他方
の型の表皮材キャビテイに面するキャビティ面と蒸気供
給孔とにより、表皮材の非被覆面で発泡樹脂材が露出す
る成型面に、図柄を成型することを特徴とする。尚、図
柄とは、文字、模様、図形、記号などを含むものであ
る。
【0010】請求項2記載の発泡樹脂製品の成型方法
は、蒸気供給孔と、蒸気供給孔と一体で図柄を呈するよ
うにキャビティ面に形成された凹凸部とにより、成型面
に図柄を成型することを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発泡樹脂製品の成型方法
は、図柄を呈するように充填口栓の表皮材キャビテイに
面する先端面に形成された凹凸部により、成型面に図柄
を成型することを特徴とする。
【0012】請求項4記載の発泡樹脂成形型は、一対の
型のうち、少なくとも一方の型にキャビティが形成さ
れ、該一方の型に、両型の合い面に挟持された表皮材を
真空吸引して、表皮材をキャビティの表面に沿うように
予備成型するための通気口を備え、他方の型に直接穿設
されると共に、図柄を呈するように配列され、キャビテ
ィ内へ蒸気を供給するため蒸気供給孔を備え、表皮材を
キャビティに沿って予備成型すると共に、この予備成型
された表皮材と他方の型とで形成された表皮材キャビテ
ィに充填された発泡樹脂材を、表皮材キャビティに沿っ
て成型し、同時に、他方の型の表皮材キャビテイに面す
るキャビティ面と蒸気供給孔とにより、表皮材の非被覆
面で発泡樹脂材が露出する成型面に図柄を成型すること
を特徴とする。
【0013】請求項5記載の発泡樹脂成形型は、蒸気供
給孔と一体で図柄を呈するように、キャビティ面に形成
された凹凸部を備え、凹凸部と蒸気供給孔とにより、成
型面に図柄を成型することを特徴とする。
【0014】請求項6記載の発泡樹脂成形型は、表皮材
キャビティに粒状の発泡樹脂材を充填するための発泡樹
脂材充填口を他方の型に備えると共に、発泡樹脂材充填
口を封止するための充填口栓を備え、充填口栓は、表皮
材キャビテイに面する先端面に、図柄を呈するように形
成された凹凸部を有し、凹凸部により成型面に図柄を成
型することを特徴とする。
【0015】請求項7記載の発泡樹脂製品は、発泡樹脂
材を発泡させるたの蒸気を発泡樹脂成形型内に供給する
蒸気供給孔により凸状に成型された蒸気供給孔跡を、表
皮材の非被覆面で発泡樹脂材が露出する成型面に備え、
蒸気供給孔跡により成型面に図柄が成型されていること
を特徴とする。
【0016】請求項8記載の発泡樹脂製品は、発泡樹脂
成形型の成型面を成型する面に形成された凹凸部により
成型された凹凸を成型面に備え、凹凸と蒸気供給孔跡に
より、成型面に図柄が成型されていることを特徴とす
る。
【0017】請求項9記載の発泡樹脂製品は、発泡樹脂
成形型内に発泡樹脂材を充填する発泡樹脂材充填口を封
止する充填口栓の、発泡樹脂材に面する先端に形成され
た凹凸部によって成型された凹凸を成型面に備え、凹凸
により成型面に図柄が成型されていることを特徴とす
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の形態について図面
を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明に係わ
る発泡樹脂製品の成型方法の一実施例を示す工程図であ
る。図2は同その表皮材のセット状態を示す断面図、図
3は図2のIII線部拡大図、図4は図2のIV−IV線矢視
断面図、図5は同表皮材の加熱状態を示す断面図であ
る。図6は同表皮材の予備成型状態を示す断面図、図7
は同ビーズの充填状態を示す断面図である。図8は
(a)は同充填口栓の正面図、(b)は(a)のVIII−
VIII線矢視断面図である。図9は同ビーズの発泡状態を
示す要部断面図、図10は図9のX線部拡大図、図11
は図9のXI線部拡大図である。図12は同脱型状態を示
す断面図、図13は図12のXIII線部拡大図である。図
14は本発明に係わる発泡樹脂製品の一実施例を示す成
型面図である。
【0019】本発明に係わる成形方法に使用される型
は、図2に示すように、発泡樹脂製品1の外径形状に対
応し、側面が開口する固定型10と、この固定型10の
開口面を塞ぐ板状の可動型13とで構成されている。発
泡樹脂製品1の成型に際して、固定型10方向に(図2
における矢印a)、可動型13が移動する構造となって
いる。固定型10及び可動型13は、薄肉の真鍮材によ
り形成される。そして、固定型10には固定型10と可
動型13と形成されるキャビティ11内へ開口し、キャ
ビティ11内の空気を吸引したり、キャビティ11内へ
蒸気を供給するための蒸気供給路となる通気孔12が形
成さている。
【0020】図3に示すように、可動型13の外側面1
3cには、溝状の蒸気通路14が削成されている。蒸気
通路14の底面には、溝状のスリット15が複数穿設さ
れ、蒸気通路14とキャビティ11に面するキャビティ
面13aとが、スリット15を介して連通している。ス
リット15は、キャビティ11内へ蒸気を供給するため
の蒸気供給孔である。尚、スリット15の幅dは約0.
2mm〜0.3mmであり、スリット15相互の間隔は
約0.3mm〜0.5mmである。また、可動型13の
厚みbが約10mmであるのに対し、スリット15の深
さcは約3mmである。スリット15は真鍮製の可動型
13にレーザー加工を施すことにより形成したものであ
る。
【0021】また、図4に示すように、複数のスリット
15を、文字、模様、図形、記号などの図柄を呈するよ
うに配列して設けている。本実施例においては、文字と
して「DESKUN」が浮かび上がるようにスリット1
5を配列すると共に、発泡樹脂製品1の辺縁部にあたる
部分に、縁取り模様が浮かび上がるようにスリット15
を配列している。所望の図柄を呈するようにするため、
本実施例においてはスリット15を用いた。しかしなが
ら、スリット15に限られるものではなく、その形状
は、ホール状やホールとスリットを組み合わせたもので
あってもよい。
【0022】尚、本実施例における可動型13は真鍮製
であり、レーザー加工によりスリット15を穿設してい
る。しかしながら、真鍮製に限られるものではなく、ア
ルミ材などの成形型としての機能を有すると共に、図柄
を呈するスリット15を穿設可能な材質であればよい。
加工方法についても、レーザー加工に限られるものでは
なく、ルーターや旋盤などによる切削によってスリット
15を形成してもよく、成型する図柄の種類により適宜
選択すればよい。
【0023】また、可動型13には、キャビティ11内
に発泡樹脂材としてのビーズ7を充填するための充填口
17が形成されている。充填口17は、図8に示すよう
な充填口栓18によって封止される。この充填口栓18
は、キャビティ11に臨む面に、凹部18aが削設され
ている。この凹部18aは、図柄を呈するように削設さ
れており、本実施例においては、リサイクルマークが施
されている。尚、この図柄はリサイクルマークに限られ
るものではなく、商標などの標章、その他の文字、模
様、記号、図形などであってもよい。
【0024】そして、この固定型10及び可動型13を
使用して、発泡樹脂製品1を成形する場合は次のように
して行う。なお、以下の説明において、括弧内の符号は
図1の工程図の符号に対応している。先ず、図2に示す
ように、可動型13を矢印aの方向に移動させ、表皮材
6を固定型10及び可動型13の合い面10a,13b
の間に挟持する(K1)。表皮材6は、厚み約0.05
mm〜0.1mmのシート状のアクリル樹脂材6aと厚
み約0.5mm〜0.8mmのシート状の塩化ビニール
樹脂材6bをあらかじめ積層し、表皮材6としての厚み
を約0.55mm〜0.9mmに形成したものである。
表皮材6を固定型10及び可動型13の間に挟持すると
き、アクリル樹脂材6a側が可動型13に面するように
表皮材6を配置する。
【0025】次に、図5に示すように、固定型10の通
気孔12及び可動型13のスリット15から矢印f及び
矢印gの如く蒸気をキャビティ11内に供給して、表皮
材6全体を加熱(K2)する。この加熱には、例えば1
10°C〜120°Cの蒸気が使用される。
【0026】表皮材6が加熱されると、次に表皮材6の
予備成形(K3)を行う。この予備成形は、図6に示す
ように、固定型10の通気孔12から真空圧で矢印hの
如くキャビティ11内を吸引することにより行われる。
この真空圧により固定型10のキャビティ11に面する
部分の表皮材6が、左方向(吸引方向)に引っ張られて
固定型10の内面に張り付いた状態となり、表皮材6の
アクリル樹脂材6a側に固定型10の内面形状に略対応
した表皮材キャビティ6cが形成される。
【0027】この時、表皮材6は加熱されていることか
ら、より柔軟な状態となっており、真空圧により固定型
10の内面に密着した状態となる。尚、真空圧は例えば
−760mmHgに設定され、表皮材6の加熱工程(K
2)と予備成形工程(K3)の合計時間は、例えば1分
程度に設定される。
【0028】表皮材6が予備成形されると、表皮材キャ
ビティ10内にビーズ7を充填(K4)する。このビー
ズ7の充填は、図7に示すように、可動型13の充填口
17を封止している充填口栓18を取り外して充填口1
7を開け、可動型13の蒸気通路14及びスリット15
を矢印jの如く吸引する。これにより、充填口17を介
してビーズ7が、矢印iの如く表皮材キャビティ6c内
に、吸引供給される状態で所定量注入される。尚、表皮
材キャビティ6c内に注入されるビーズ7は、発泡倍率
が例えば10倍程度で、直径約2.5mmに発泡可能な
発泡材入りのペレットを8〜9倍に予備発泡させて使用
する。あらかじめ予備発泡したものを用いることで、ビ
ーズ7の発泡時間を抑えることが可能であるものの、必
ずしもあらかじめ予備発泡したビーズ7を用いる必要は
ない。
【0029】そして、表皮材キャビティ6c内に所定量
のビーズ7が注入されたら、図9に示すように、蒸気通
路14を介してスリット15から、矢印mの如く蒸気を
供給して加熱成形(K5)する。この加熱成形に使用さ
れる蒸気も、上記表皮材6の加熱工程K2と同様に、1
10°C〜120°Cの蒸気が使用され、この蒸気の供
給により表皮材キャビティ6c内に注入されているビー
ズ7が所定の倍率まで発泡して発泡樹脂体2が成形され
る。
【0030】ビーズ7が表皮材キャビティ10内で発泡
すると、その発泡時の圧力により表皮材6が固定型10
の内面に所定の圧力で押さえ付けられる。また、これと
同時に、固定型10及び可動型13内の熱とビーズ7の
発泡する圧力とにより、発泡したビーズ7と表皮材6の
アクリル樹脂材6a側とが密接し、アクリル樹脂材6a
に密着するビーズ7の表面が溶解し接着部を形成し、両
者が直接接着する。これは、表皮材6として、発泡樹脂
材であるビーズ7との親和性が高く、接着剤を用いるこ
となく加熱及び加圧することによりビーズ7と直接接着
可能なアクリル樹脂材6aを使用しているためである。
【0031】ビーズ7が所定量発泡したときに、蒸気の
供給を停止する。このときの可動型13の温度は依然高
く、表皮材キャビティ6c内の圧力も高いことから、図
10に示すように、ビーズ7が発泡しビーズ7同士が密
着連結した発泡樹脂体2が、スリット15からわずかに
押し出されることになる。この押し出された部分が凸状
のスリット跡4として、発泡樹脂体2の成型面3に残る
ことになる。また、図11に示すように、充填口栓18
の凹部18aにより、発泡樹脂体2が成型され充填口跡
5ができる。
【0032】この状態で、真空吸引と水をスプレーする
ことにより冷却(K6)し、その後脱型(K7)して、
図12に示すように、成形品8を固定型10及び可動型
13から取り出す。そして、表皮材6の余分な部分を矢
印nの如く切り取って仕上げるトリミング(K8)を行
い、養生(K9)することによって、表面が表皮材6で
被覆され、内部に発泡樹脂材が充填された状態の発泡樹
脂製品1が成形される。そして、表皮材6で被覆されて
おらす発泡樹脂体2が露出する成型面3には、図13に
示すように、スリット跡4や充填口跡5が成型される。
そして、成型面3を表面方向から見ると、図14に示す
ように、スリット跡4や充填口跡5による図柄が浮かび
上がって見え、文字や模様として認識することができ
る。
【0033】本実施例によれば、図柄を呈するように配
列されたスリット15を介して、表皮材キャビティ6c
内へ蒸気を供給し、ビーズ7を発泡させている。そし
て、キャビティ面13aとスリット15とによる凹凸
で、発泡樹脂体2の成型面3に図柄を成型している。ま
た、充填口栓18の跡には図柄が成型される。このた
め、スリット14や充填口栓18の跡が無意味で不要な
凹凸として認識されることがなく、成型面3が図柄を有
する意匠面となり、成型面3の外観品位に優れ、商品性
の高い発泡樹脂製品1を提供可能である。
【0034】また、可動型13自体に直接蒸気供給孔で
あるスリット15を穿設していることから、従来の型に
比べ構造が容易となると共に、従来スチームベントと蒸
気通路との隙間によって成型されていた凸状の跡も生じ
ない。
【0035】また、可動型13を加工するにあたって、
蒸気通路14をあらかじめ削成した後、スリット15を
穿設していること。このため、スリット15を穿設する
部位が薄くなっており、容易にスリット15を設けるこ
とが可能となる。尚、蒸気通路14をスリット15を穿
設する部位にのみ設けているので、可動型13全体の厚
みが薄くなるわけではなく、可動型13の強度を落とす
ことはない。
【0036】尚、本実施例ではキャビティ面13aに凹
凸を設けていない。しかしながら、キャビティ面13a
にスリット15と一体で図柄を呈するように凹凸部を形
成してもよい。凹凸部を設けることで、より複雑な図柄
を成型面3に成型可能であり、成型面3の外観品位より
一層優れたものとし、発泡樹脂製品1の商品性が一段と
向上する。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、図柄を呈する
ように配列された蒸気供給孔を介して、表皮材キャビテ
ィ内へ蒸気を供給し、発泡樹脂材を発泡する。そして、
キャビティ面と蒸気供給孔とによる凹凸で、発泡樹脂材
の成型面に図柄を成型する。このため、成型面が図柄を
有する意匠面となっており、成型面の外観品位に優れ、
商品性の高い発泡樹脂製品を提供可能である。
【0038】請求項3の発明によれば、図柄を呈するよ
うに充填口栓の表皮材キャビテイに面する先端面に凹凸
部が形成されており、発泡樹脂材を成型する。そして、
発泡樹脂材の充填口栓の跡には図柄が成型される。この
ため、充填口栓の跡が無意味で不要な凹凸として認識さ
れることがなく、成型面の外観品位に優れ、商品性の高
い発泡樹脂製品を提供可能である。
【0039】請求項4の発明によれば、図柄を呈するよ
うに配列され、キャビティ内へ蒸気を供給するため蒸気
供給孔を型に直接穿設している。そして、キャビティ面
と蒸気供給孔とによる凹凸で、発泡樹脂材の成型面に図
柄を成型することができる。このため、成型面が図柄を
有する意匠面となり、成型面の外観品位に優れ、商品性
の高い発泡樹脂製品を提供可能である。また、蒸気供給
孔が型に直接穿設されていることから、蒸気通路とスチ
ームベントとの隙間による跡が成型されることがなく、
より一層成型面の外観品位の向上が可能である。
【0040】請求項5の発明によれば、蒸気供給孔と一
体で図柄を呈するようにキャビティ面に凹凸部を形成し
ている。このため、より複雑な図柄を成型面に成型可能
であり、成型面の外観品位が特に優れ、商品性が一段と
高い発泡樹脂製品を提供可能である。
【0041】請求項6の発明によれば、図柄を呈するよ
うに充填口栓の表皮材キャビテイに面する先端面に凹凸
部を形成している。そして、発泡樹脂材の充填口栓の跡
には図柄が成型される。このため、充填口栓の跡が無意
味で不要な凹凸として認識されることがなく、成型面の
外観品位に優れ、商品性の高い発泡樹脂製品を提供可能
である。
【0042】請求項7の発明によれば、図柄を呈した蒸
気供給孔跡が成型面に成型されている。このため、成型
面が図柄を有する意匠面となっており、成型面の外観品
位に優れ、商品性が高い発泡樹脂製品を提供可能であ
る。
【0043】請求項9の発明によれば、図柄を呈した充
填口栓の跡が成型面に成型されている。このため、充填
口栓の跡が無意味で不要な凹凸として認識されることが
なく、成型面の外観品位に優れ、商品性の高い発泡樹脂
製品を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる発泡樹脂製品の成型方法の一実
施例を示す工程図である。
【図2】同その表皮材のセット状態を示す断面図であ
る。
【図3】図2のIII線部拡大図である。
【図4】図2のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】同表皮材の加熱状態を示す断面図である。
【図6】同表皮材の予備成型状態を示す断面図である。
【図7】同ビーズの充填状態を示す断面図である。
【図8】(a)は同充填口栓の正面図、(b)は(a)
のVIII−VIII線矢視断面図である。
【図9】同ビーズの発泡状態を示す要部断面図である。
【図10】図9のX線部拡大図である。
【図11】図9のXI線部拡大図である。
【図12】同脱型状態を示す断面図である。
【図13】図12のXIII線部拡大図である。
【図14】本発明に係わる発泡樹脂製品の一実施例を示
す成型面図である。
【図15】従来の発泡樹脂製品の成型方法を示す型の断
面図である。
【図16】従来のスチームベントの斜視図である。
【図17】従来の発泡樹脂製品の成型面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・発泡樹脂製品 2・・・・・・・発泡樹脂材 3・・・・・・・成型面 4・・・・・・・スリット跡 5・・・・・・・充填口跡 6・・・・・・・表皮材 10・・・・・・固定型 11・・・・・・キャビティ 12・・・・・・通気口 13・・・・・・可動型 14・・・・・・蒸気通路 15・・・・・・スリット 17・・・・・・充填口 18・・・・・・充填口栓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 清二 愛知県西尾市宮町260番地 金山化成株式 会社内 Fターム(参考) 4F202 AD05 AD08 AF01 AG03 AG05 AG20 AH26 AH51 CA24 CB01 CB13 CN22 CQ06 4F212 AD05 AD08 AF01 AG03 AG05 AG20 AH26 AH51 UA01 UB01 UB13 UF05 UF30 UF49 UG05 UL01 UP02 UP07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の型のうち、少なくとも一方の型に形
    成されたキャビティ内へ面するように両型の合い面に樹
    脂製でシート状の表皮材を挟持し、挟持した該表皮材を
    型内で加熱し、該一方の型に形成され、該キャビティ内
    へ開口する通気孔を通じて該キャビティ内を真空吸引し
    て、該表皮材を該キャビティの表面に沿うように予備成
    型し、この予備成型された該表皮材と他方の型とで形成
    された表皮材キャビティ内へ、該他方の型に形成された
    発泡樹脂材充填口を介して粒状の発泡樹脂材を充填した
    後、該発泡樹脂材充填口を充填口栓により封止し、その
    後、該他方の型に形成され、該表皮材キャビティ内へ開
    口すると共に、図柄を呈するように配列された蒸気供給
    孔を介して、該表皮材キャビティ内へ蒸気を供給し、該
    蒸気で加熱されることにより該発泡樹脂材が該表皮材キ
    ャビテイ内で発泡して、該型内の熱と該発泡樹脂材の発
    泡する圧力とにより、発泡した発泡樹脂材と該表皮材と
    が接着すると同時に、該表皮材キャビテイに沿って該発
    泡樹材を成型し、且つ、該他方の型の該表皮材キャビテ
    イに面するキャビティ面と該蒸気供給孔とにより、該表
    皮材の非被覆面で該発泡樹脂材が露出する成型面に、図
    柄を成型することを特徴とする発泡樹脂製品の成型方
    法。
  2. 【請求項2】前記蒸気供給孔と、該蒸気供給孔と一体で
    図柄を呈するように前記キャビティ面に形成された凹凸
    部とにより、前記成型面に図柄を成型することを特徴と
    する請求項1記載の発泡樹脂製品の成型方法。
  3. 【請求項3】図柄を呈するように前記充填口栓の前記表
    皮材キャビテイに面する先端面に形成された凹凸部によ
    り、前記成型面に図柄を成型することを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の発泡樹脂製品の成型方法。
  4. 【請求項4】表面が樹脂製のシート状の表皮材によって
    覆われた発泡樹脂製品を成型する発泡樹脂成形型におい
    て、一対の型のうち、少なくとも一方の型にキャビティ
    が形成され、該一方の型に、両型の合い面に挟持された
    該表皮材を真空吸引して、該表皮材を該キャビティの表
    面に沿うように予備成型するための通気口を備え、該他
    方の型に直接穿設されると共に、図柄を呈するように配
    列され、該キャビティ内へ蒸気を供給するため蒸気供給
    孔を備え、該表皮材を該キャビティに沿って予備成型す
    ると共に、この予備成型された該表皮材と該他方の型と
    で形成された表皮材キャビティに充填された発泡樹脂材
    を、該表皮材キャビティに沿って成型し、同時に、該他
    方の型の該表皮材キャビテイに面するキャビティ面と該
    蒸気供給孔とにより、該表皮材の非被覆面で該発泡樹脂
    材が露出する成型面に図柄を成型可能な発泡樹脂成形
    型。
  5. 【請求項5】前記蒸気供給孔と一体で図柄を呈するよう
    に、前記キャビティ面に形成された凹凸部を備え、該凹
    凸部と該蒸気供給孔とにより、前記成型面に図柄を成型
    可能な請求項4記載の発泡樹脂成形型。
  6. 【請求項6】前記表皮材キャビティに粒状の前記発泡樹
    脂材を充填するための発泡樹脂材充填口を前記他方の型
    に備えると共に、該発泡樹脂材充填口を封止するための
    充填口栓を備え、該充填口栓は、前記表皮材キャビテイ
    に面する先端面に、図柄を呈するように形成された凹凸
    部を有し、該凹凸部により、前記成型面に図柄を成型可
    能な請求項4又は請求項5記載の発泡樹脂成形型。
  7. 【請求項7】発泡樹脂材の表面が樹脂製でシート状の表
    皮材によって被覆された発泡樹脂製品において、発泡樹
    脂材を発泡させるたの蒸気を発泡樹脂成形型内に供給す
    る蒸気供給孔により凸状に成型された蒸気供給孔跡を、
    該表皮材の非被覆面で該発泡樹脂材が露出する成型面に
    備え、該蒸気供給孔跡により、該成型面に図柄が成型さ
    れていることを特徴とする発泡樹脂製品。
  8. 【請求項8】前記発泡樹脂成形型の前記成型面を成型す
    る面に形成された凹凸部により成型された凹凸を前記成
    型面に備え、該凹凸と該蒸気供給孔跡により、該成型面
    に図柄が成型されていることを特徴とする請求項7記載
    の発泡樹脂製品。
  9. 【請求項9】前記発泡樹脂成形型内に前記発泡樹脂材を
    充填する発泡樹脂材充填口を封止する充填口栓の、前記
    発泡樹脂材に面する先端に形成された凹凸部によって成
    型された凹凸を前記成型面に備え、該凹凸により、該成
    型面に図柄が成型されていることを特徴とする請求項7
    記載の発泡樹脂製品。
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