JP2000262948A - スライドビード塗布方法及びスライドビード塗布装置 - Google Patents

スライドビード塗布方法及びスライドビード塗布装置

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JP2000262948A
JP2000262948A JP11077808A JP7780899A JP2000262948A JP 2000262948 A JP2000262948 A JP 2000262948A JP 11077808 A JP11077808 A JP 11077808A JP 7780899 A JP7780899 A JP 7780899A JP 2000262948 A JP2000262948 A JP 2000262948A
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Atsushi Saito
篤志 斉藤
Koji Nakajima
孝治 中嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドビード塗布を行う塗布方法及び塗布
装置における、幅方向端部の厚膜及び2次厚膜を解消
し、均一な高品質で生産性の高い塗布ができるように
し、更に、溶存気体を飽和量以下にして、気泡の発生を
なくしたり、殺菌装置を取り付けることにより、配管内
に付着する被膜状の汚れを防止し、高品質で生産性の高
い塗布が特に長期間安定して得られるようにする。 【解決手段】 スライド型コーターダイスのスライド面
の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗布
するスライドビード塗布方法において、粘度が塗布液よ
り低い補助液の流量を片側0.3〜3cc/min、粘
度を10cP以下、表面張力を45mN/m以上とする
ことを特徴とするスライドビード塗布方法及び塗布装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は一般にスライドビ
ード塗布と呼ばれる塗布方法及び塗布装置に関するもの
であり、より詳しくは、写真感光材料を製造する際に用
いる塗布方法及び塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今まで、連続搬送されている支持体(以
後、ウェブということがある)に液状塗布組成物(以
後、塗布液ということがある)を塗布するための方法や
装置に関して、広く利用されている方法として例えば、
Russell等により米国特許第2761791号に
提案された多層スライドビード塗布装置を用いる方法が
あげられる。
【0003】この方法は、複数の塗布液を傾斜平板上に
流下させ、ウェブとの出会う点にビードを形成させるよ
うにし、このビードを介して塗布を行うものである。
【0004】従って、この種の装置は、ビードを安定に
維持することが安定塗布のために必須である。しかし、
近年の生産効率化を進めていく中で、塗布速度のアッ
プ、塗布液の濃縮による粘度のアップによってビードを
安定に保つことが困難となってきている。塗布速度のア
ップはそのまま生産効率のアップにつながるが、乾燥ゾ
ーン増設という設備投資なしにこれを実現するには、前
述のように、塗布液の濃縮が必須となる。特に、100
cPを超える高粘度の液はビード部でネックインと呼ば
れる縮流現象によって厚膜や2次厚膜を生じてしまう。
この端部の厚膜はウェブの巻き取り時に巻きずれ故障や
この巻きずれによる変形によって内側の製品部分での性
能異常を起こす。また、2次厚膜は幅手方向膜厚の不均
一による製品性能のばらつきの原因となり市場で問題を
起こしてしまう。
【0005】これを解決する手段として米国特許第3,
289,632号や特開昭59−203666号では幅
規制板の形状特に高さを塗布液の膜厚に合わせることが
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
は100cPを超える高粘度の塗布液では、スライド面
でネックインが阻止できてもビードでネックインを生じ
てしまい適用できない。この対策として、両サイドの流
量を上げることが考えられるが、この場合は、ネックイ
ンは防止されるが、そのまま厚膜となり、それが未乾と
なる危険性がある。また、厚膜部の吸引などの手段が考
えられるが、2次厚膜の防止には効果がない。
【0007】その他の方法では特開昭55−84577
号に塗布幅の両端部に本来の粘度よりも低い粘度の補助
液を本来の塗布液の流量以下の流量で塗布する方法や補
助液に関する技術が開示されている。しかしながら、厚
膜に対して効果があるものの、2次厚膜などの製品部分
の幅均一性については十分に解決できていないのが現状
である。特に補助液の流量が大きい場合、幅規制板付近
で塗布液との混合が生じ、逆に幅手方向の不均一が増大
するという問題である。また、50時間以上におよぶ連
続塗布においては、補助液の微小流量の供給に対して従
来の方法では十分ではなく、目詰まり等を発生し、安定
化した塗布は持続できなかった。ただ単に低粘度の液を
流しただけでは十分でなく、その粘度、表面張力、p
H、溶存酸素濃度などの液物性をコントロールしない場
合は補助液供給が持続せず、端部に不均一が起こり、塗
布状態は経時で劣化してしまう。同時に補助液の供給位
置、供給溝の形状によっては経時劣化することがあり、
均一な塗布には高精度の補助液コントロール技術が必要
と考えられる。
【0008】本発明はスライドビード塗布において、安
定した補助液を供給し、端部の厚膜や2次厚膜の起こら
ない幅手方向に均一な塗膜を得る手段を提供すると共
に、合わせて製造コストを下げ、生産性の高い塗布方法
を実現させることを課題目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
(1)〜(25)の何れか1項によって達成される。
【0010】(1) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに、塗布液よりも低い粘度の補
助液を片側流量0.3〜3cc/minで供給しながら
前記塗布液を塗布することを特徴とするスライドビード
塗布方法。
【0011】(2) 前記補助液の粘度を10cP以下
とすることを特徴とする(1)項に記載のスライドビー
ド塗布方法。
【0012】(3) (1)項又は(2)項に記載のス
ライドビード塗布方法において、補助液の表面張力を4
5mN/m以上とすることを特徴とするスライドビード
塗布方法。
【0013】(4) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、前記補助液の前記スライド
面への供給は最下層を構成する塗布液のスリット出口よ
り下流側になされることを特徴とするスライドビード塗
布装置。
【0014】(5) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、幅規制板先端とバックロー
ラとの間のスライド面に沿った距離を1mm以下とする
ことを特徴とするスライドビード塗布装置。
【0015】(6) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、幅規制板の塗布液流下方向
に直角な端面及びそれに平行な断面の、前記スライド面
に直角な接液部は、0.5mm以下の高さを持ち、且
つ、該接液部に続く上部の傾斜部は前記スライド面とな
す角度を45度以下とすることを特徴とするスライドビ
ード塗布装置。
【0016】(7) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、幅規制板の流下方向先端ま
で5〜15mm以内の流下長さに対して先端での塗布幅
が片側で1〜3mmの範囲で広がるように漸増させるべ
く前記幅規制板を形成したことを特徴とするスライドビ
ード塗布装置。
【0017】(8) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、幅規制板を塩化ビニールか
らなる板で構成したことを特徴とするスライドビード塗
布装置。
【0018】(9) スライド型コーターダイスのスラ
イド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を
有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライ
ドビード塗布装置において、前記コーターダイスのスリ
ット両端間の幅を規制するシム形状の先端寸法を、5m
mまでの範囲で該コーターダイスのポケット両端から末
広に形成したことを特徴とするスライドビード塗布装
置。
【0019】(10) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段
を有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスラ
イドビード塗布装置において、前記コーターダイスのス
リット両端間の幅を規制するシム形状の先端寸法を、−
5mmまでの範囲で該コーターダイスのポケット両端か
ら末狭に形成したことを特徴とするスライドビード塗布
装置。
【0020】(11) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段
を有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスラ
イドビード塗布装置において、前記補助液の供給路に、
少なくとも熱式質量流量計とフラットバルブを有する流
量制御手段を設けて補助液の流量制御を行うことを特徴
とするスライドビード塗布装置。
【0021】(12) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液のpH値を5〜7として該補助液を供給することを
特徴とするスライドビード塗布方法。
【0022】(13) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液の電導度を2.0μS/cm以下として該補助液を
供給することを特徴とするスライドビード塗布方法。
【0023】(14) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液の温度を前記塗布液の温度に対し、5℃以上低くな
らないようにして前記補助液を供給することを特徴とす
るスライドビード塗布方法。
【0024】(15) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液のGel%を2%以下にして該補助液を供給するこ
とを特徴とするスライドビード塗布方法。
【0025】(16) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液の注液口近傍の供給路の溝幅を0.3〜1.0mm
にして該補助液を供給することを特徴とするスライドビ
ード塗布方法。
【0026】(17) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記塗
布液の流下方向に直交する方向と前記補助液の供給溝の
方向とのなす角度を0度以上、流下方向に向かうように
したことを特徴とするスライドビード塗布方法。
【0027】(18) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液の溶存気体としての溶存酸素の濃度値をその時の温
度での飽和値より3ppm以上低い値とした不飽和値に
して該補助液を供給することを特徴とする塗布方法。
【0028】(19) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段
を有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスラ
イドビード塗布装置において、前記補助液の供給路に脱
気装置を設置することを特徴とするスライドビード塗布
装置。
【0029】(20) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液が殺菌処理されていることを特徴とするスライドビ
ード塗布方法。
【0030】(21) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段
を有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスラ
イドビード塗布装置において、前記補助液の供給路に殺
菌装置を設置することを特徴とするスライドビード塗布
装置。
【0031】(22) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布
液を塗布するスライドビード塗布方法において、前記補
助液を濾過して供給することを特徴とするスライドビー
ド塗布方法。
【0032】(23) スライド型コーターダイスのス
ライド面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段
を有し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスラ
イドビード塗布装置において、前記補助液の供給路に殺
菌装置とフィルターと熱式質量流量計及びフラットバル
ブを有する流量制御手段とを設けたことを特徴とするス
ライドビード塗布装置。
【0033】(24) 前記フィルターは前記殺菌装置
の直後におかれることを特徴とする(23)項に記載の
スライドビード塗布装置。
【0034】(25) 前記フィルターとは別のフィル
ターが前記熱式質量流量計の直前におかれることを特徴
とする(23)項又は(24)項に記載のスライドビー
ド塗布装置。
【0035】本発明者らは補助液の流量を大きくすると
端部の厚膜は解消されるが、端部より少し内側に2次厚
膜が起こり塗布膜自体の膜厚不均一性が増大してしまう
ことを考慮して以下のような知見を得た。即ち、端部の
厚膜をなくすための最低限必要な流量が存在し、またそ
の最低限の流量を増大させても一定の範囲では2次厚膜
の部分を含めて端部の膜厚の均一性は変化せず良好な状
態を保ち、その範囲を超えると均一性が崩れ不均一性が
増大してくることを掴んだ。そこで鋭意検討の結果、補
助液を用い、特に流量、粘度、表面張力などの液物性、
供給位置、供給溝形状等を工夫することにより、このよ
うな端部の不均一性を解消させることを見出した。
【0036】また、従来補助液を長時間使用すると泡の
発生や、バクテリアの発生等の問題が起り、前述の経時
安定性がないことを見出した。即ち、泡の成長により、
流量ハンチング、補助液供給の途切れが生じ、これが精
密な流量の制御を妨げる原因となることやバクテリアの
発生により、配管内、スリット出口に皮膜状の汚れを生
じ流量制御バルブを故障させる原因となることが分かっ
た。
【0037】いずれの場合も補助液の流量を不安定に
し、サイド部分の均一性が損なわれたり、最悪の場合、
補助液を使用しない条件に戻り、巻ずれ、2次厚膜が発
生してしまう可能性がある。
【0038】これを解決するためには泡、異物の発生を
抑制することが必要になり、そのためには補助液の供給
路に、脱気装置、殺菌装置、フィルターを設置すること
が有効であることがわかった。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されない。
また、以下の説明には用語等に対する断定的な表現があ
るが、本発明の好ましい例を示すもので、本発明の用語
の意義や技術的な範囲を限定するものではない。
【0040】先ず、本発明が対象とするスライドビード
塗布の具体例について説明する。以下の例は主に写真感
光材料用の乳剤をPETなどの透明支持体上に塗布する
ものについて説明するが、本発明はこの例に限るもので
はなく、例えば、磁気記録テープ等の磁気記録材料、感
圧紙(登録商標)・感熱紙・インクジェットペーパーな
どの情報記録紙などの製造に広く適用可能である。
【0041】図1は本発明に係わるスライドビード塗布
装置の側面図である。
【0042】搬送される支持体は紙、コート紙、プラス
ティックフィルム(樹脂性フィルム)、金属薄板等が用
いられ、目的に合わせて適時選択できる。
【0043】スライドビード塗布装置1は少なくともス
ライド面2と塗布液供給スリット3と幅規制板5,5′
を備えている。
【0044】塗布液供給装置から送液管8により前記塗
布装置1のコーターダイスのポケット7に供給される塗
布液は、スリット3から幅手方向に均一に供給され、ス
ライド面2を流れることにより、塗布液の薄膜が形成さ
れる。スライド面2上でその両端部に設けられた一対の
幅規制板5,5′によって塗布液が側方に流れ落ちない
ようにガイドされ、搬送される支持体Bに載せられて、
塗布層が形成される。
【0045】前記幅規制板5,5′には補助液の注液口
6が設けられており、スリット3に連なるスライド面2
に注液口6の1辺が接している。塗布時においては、ス
ライド面上を流れる各塗布液は各スリット部で重なり合
い、前記注液口6に供給された補助液とともに流下し、
支持体Bに塗布される。
【0046】次に図2の構成図を用いて、補助液の供給
システム30について説明する。但しこのシステムは一
例であり、各ユニットの順番はここに示す限りではな
い。補助液として例えば、1重量%のゼラチン水溶液に
増粘剤や界面活性剤の添加された水溶液の収容してある
釜31と塗布装置1の注液口6との間に、殺菌装置4
1、フィルター42、脱気装置51、流量計61及びフ
ラットバルブ62が送液管32等によって連結され、
0.3〜3cc/minの微少流量の補助液が一様に注
液口6に対して供給される。更に、フラッドバルブ62
の下流には溶存酸素測定装置71が設けられ、該測定装
置71はフィードバック装置72を介して脱気装置51
に信号伝達される回路が設けられ、前記測定装置71の
測定値のフィードバックによる、前記脱気装置51の作
動調節がなされるようにしてある。この系では送液ポン
プはないが釜31から注液口6までのヘッド差がドライ
ビングフォースとして供給される。勿論、釜に圧力をか
けたり、送液ポンプを用いて供給しても構わない。
【0047】殺菌装置41としてはフナコシ(株)製の
紫外線水式殺菌装置で商品名ミニステリレイア等の殺菌
灯が簡単でかなりの効果を示している。この場合は管3
2として透明配管を用いその外側から紫外線を照射する
ことができるので便利である。
【0048】脱気装置51としては、(株)ラボコーテ
ック製の超小型高性能溶媒脱気装置で商品名ガストール
又は(株)イーアールシー製の水系脱気装置で商品名デ
ガッサー等が用いられる。
【0049】溶存気体としては、液中に溶解している全
ての気体の濃度を意味するが、通常大気中では、気体の
組成が一定であるので、酸素濃度を代表して選択して測
定する。即ち、空気の溶存は溶存酸素の測定により完全
に特定でき、これを測定して空気の不飽和度を判別する
ことが可能になる。
【0050】溶存酸素測定装置71としては、東亜電波
工業(株)製のポータブル溶存酸素計等が用いられる。
【0051】流量計61としては、液体用熱式質量流量
計とそのコントローラが良く、具体的には(株)エステ
ック製の液体微少流量用のもので商品名マスフローコン
トローラLVシリーズや(株)オーバル製の商品名MA
SFLO−OVAL,LIQUI−FLOW(MODE
L F−900Lシリーズ)やフィッシャー・ローズマ
ウントジャパン(株)製の商品名ブルックスFLOME
GATM(フローメガ)や(株)リンテックの商品名LC
−1100M液体マスフローコントローラ等が適当であ
る。
【0052】この熱式質量流量計のような流量計61と
そのフラットバルブ62等のコントローラによる流量の
フィードバック制御により、かなりの時間の基本的流量
安定が得られたが、まだ満足の得られるものではなかっ
た。それは次のような理由によることが分かってきた。
【0053】ここで、補助液体に使用する液体は通常室
温と同じ液温であり、15〜25℃である。塗布液を塗
布する例えば感光材料の生産工程ではこの温度以上にな
る場合が多く、そのとき、溶存気体としての溶存空気が
飽和化してきて、溶存気体が溶けきれなくなり、気泡と
して成長してしまう。この泡の成長は微量な流量である
補助液の供給を途切れさせたり流量変動を起こさせたり
して幅方向両端部の厚膜現象を解消できぬばかりでな
く、それより内側の製品部分の膜厚までも乱してしま
う。これを避けるために補助液供給システムでは上述の
ような脱気装置で脱気を計り溶存気体を飽和量以下にす
ることにより、気泡の発生をなくすことができた。そし
て幅方向両端部の厚膜現象を解消して均一な塗布が長期
間安定して持続できるようになった。これは補助液の流
量が低い場合に特に有効である。
【0054】また、バクテリアの発生により配管内に被
膜状の汚れを生じ、これが精密な流量計の計測部分や、
流量制御用バルブであるフラットバルブ62の部分を故
障させる原因となっていることが分かった。これは、前
述の殺菌装置41を設けることにより、殆ど解消され
た。
【0055】また、殺菌装置41と流量計61との間に
フィルター42を設けることにより、殺菌装置41で殺
したバクテリアや水アカ等を捕捉することが可能にな
り、流量計61やフラットバルブ62もより安定して作
動するようになり、より長時間の幅方向の膜厚安定化が
達成される。フィルター42の設置場所は補助液体供給
方向で殺菌装置41の直後でも良く、流量計61の直前
であっても良い。また、両方の箇所に用いても良い。そ
して流量計61の直前のフィルターは前記フィルターと
は別の物でも良く同じ物でも良い。
【0056】更に、溶存酸素測定装置71の測定値をモ
ニターしながら気泡発生の危険のないことを確認でき
る。また、この値をもとにフィードバック装置72によ
り溶存酸素量が高まったときには、脱気装置51の出力
を強めることもできる。
【0057】尚、補助液供給システムは図2に示す補助
液供給システム30から殺菌装置41だけを除いたもの
でも良く、或いは脱気装置51だけを除いたものでも良
い。しかし両装置41,51を共に設けたほうが効果が
大きい。
【0058】補助液供給システム30は、供給する液組
成の液ができた釜31の箇所から、補助液出口である前
記注液口6までの間を構成している。
【0059】
【実施例】実施例1 以下の表1に示す各塗布液の物性条件と150m/mi
nの塗布速度によりPETフィルムの支持体上に対し
て、図1に示すスライドビード塗布装置を用い、スライ
ド面2上で前記2つの塗布液を重層させながらスライド
ビード塗布を行った。その際フロントバーの幅規制板
5,5′の上の左右1対の注液口6から補助液を供給
し、それがスライド面2を流下する塗布液の両端部に沿
って流れるようにした。補助液は1.0重量%のゼラチ
ン水溶液に増粘剤と界面活性剤とを添加したものであ
り、表面張力が50mN/mのものを用いた。
【0060】
【表1】
【0061】前記補助液流量と補助液粘度とをそれぞれ
変化させ、塗布の均一性特に両端部の厚膜状態及び2次
厚膜の状態を調べた結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】ここに◎は均一、○は製品としては合格、
×は製品として不合格、××は製品として非常に悪いこ
とを意味する。
【0064】上記の結果から明らかなように補助液を流
下させない場合及び流量が小さい場合は厚膜度が大き
く、全く好ましくないが、0.3cc/min以上の流
量で良好な条件となる。しかし3cc/minを超える
と内側の不均一幅が増大してしまう。一方粘度について
は塗布液より低い粘度が望ましく、さらに望ましくは1
0cP以下である。
【0065】即ち、幅手方向の位置に対して厚膜の度合
をプロットした図3のグラフに示すように50cpを超
える高粘度の液がスライド面を流れるとき、最端部は速
度が低下し流量が下がり、幅規制板5,5′を離れた後
に図3のAの曲線に示すようにネックインと呼ばれる縮
流現象を引き起こしてしまう。この塗布液の両端部に
0.3〜3.0cc/min以上の流量の低粘度の補助
液を流すことにより、速度が増し、安定化するため図3
のBの曲線に示すように厚膜部は低下し好ましい状態に
なる。しかし、さらに3cc/minを超える流量を流
した場合、最端部より内側の部分の流量が低下し、図3
のCの曲線に示すように、逆に製品部分の不均一性が増
してしまうのである。また補助液の粘度が低いほど効果
は大きいことが分かる。
【0066】実施例2 実施例1と同じ、塗布液の物性条件、補助液の組成及び
塗布速度で塗布を行い、そのとき、補助液の流量を1c
c/minに固定し、補助液の表面張力と粘度を変化さ
せて、塗布の均一性特に両端部の厚膜状態及び2次厚膜
の状態を調べた結果を表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】評価基準は実施例1と同様であり、結果か
らわかるように補助液の表面張力が45mN/m以上で
厚膜が良好な結果を得た。これは表面張力が高い場合、
活性剤の分布による表面弾性力により外側に液を引っ張
るためだと推測している。勿論、粘度も低いほど良いこ
とが分かる。
【0069】実施例3 実施例1と同条件でスライド面上の供給位置を図4のス
ライドビード塗布装置の側面図に示すように,,
,のように変化させて塗布を行った。
【0070】ここにはフロントバーとセカンドバーと
の間のスリット上に供給していることを示す。
【0071】補助液流量は1.0cc/min、粘度は
2cPに固定した。結果を表4に示す。
【0072】
【表4】
【0073】評価基準は実施例1と同様であり、結果か
らわかるようにフロントバー上で供給することが良好で
ある。、については供給位置より下層側の層につい
ての厚膜に対して効果が無かった。
【0074】実施例4 実施例1と同条件で図5の部分側面図に示すように幅規
制板5,5′の先端と支持体面Bとのギャップである距
離dを変化させて塗布を行った。
【0075】但し、補助液流量は1.0cc/min、
粘度は2cPに固定した。結果を表5に示す。
【0076】
【表5】
【0077】評価基準は実施例1と同様であり、結果か
らわかるように、ビード部でのネックインは幅規制板
5,5′とバックローラR上の支持体Bとの距離dが
1.0mm以下で押さえられると厚膜度は良好であるこ
とがわかる。
【0078】実施例5 実施例1と同条件で幅規制板の塗布液流下方向に直角な
端面形状及びそれに平行な断面形状を図6の(a)〜
(e)の各図に示すように変化させて塗布を行った。
【0079】補助液流量を1.0cc/min、粘度を
2cPに固定した。結果を表6に示す。
【0080】
【表6】
【0081】評価基準は実施例1と同様であり、結果か
らわかるように幅規制板の断面形状は厚膜に影響し、ス
ライド面に直角な接液部の高さが高すぎる場合や、それ
に続く上方の傾斜部のスライド面に対する角度が大きい
場合は厚膜部が増大する。これは重層塗布において上層
と下層の厚膜部が一致することに原因がある。また、ど
のような端部の厚膜でも幅規制板の該角度を30度近傍
に対応させて対処できることが確認できた。尚、接液部
の高さが低いか0になるときは、傾斜部が接液すること
になる。
【0082】実施例6 実施例1と同条件で幅規制板の広げ巾を変化させて塗布
を行った。
【0083】厚膜を回避するために塗布巾を広げること
が従来から用いられてきたが、厚膜だけではなく2次厚
膜を適性化するためには図7に示すように幅方向に広げ
る距離の量xを流下方向の距離yに比例的に増加させる
ようにコントロールすることが重要であることが分かっ
た。
【0084】補助液流量を1.0cc/min、粘度を
2cPに固定したがこれには限定されない。結果を表7
に示す。
【0085】
【表7】
【0086】評価基準は実施例1と同様であり、結果か
らわかるように、幅手方向の広げ幅xが狭いと厚膜が低
減せず、広げすぎると厚膜より内側が薄膜になってく
る。また広げる場合の流下方向の距離yは15mmより
大きい場合、厚膜より内側が薄膜になり、5mmより小
さくなると厚膜がひどくなる。
【0087】また、xを4.0mm以上広げる場合は塗
布液が支持体の幅方向端部よりはみ出る危険性があり、
1.0mm以下だと厚膜が残り実用的ではない。
【0088】実施例7 実施例1と同条件で幅規制プレートを表面エネルギーの
異なる材質に変化させて塗布を行った。補助液流量を
1.0cc/min、粘度を2cPに固定した。結果を
表8に示す。
【0089】
【表8】
【0090】形状安定性は3回取り替えを行った後、傷
や形状変化を比較した。変化なしは◎、若干傷が見られ
るが影響は小は○、2mm以上の傷は×とした。
【0091】実施例8 実施例1と同条件で図8(a),(b)のスライドビー
ド塗布装置の正面断面図に示すように一層目のダイス内
部のシム21の形状寸法Kを+側及び−側に変化させて
塗布を行った。
【0092】シム21はスリット間隔に相当する厚さを
もつ薄板でありPETやTAC等のプラスチックによっ
て形成さすことができる。またシム21の形状によっ
て、ポケット7の端部を図8(a)に示す7A又は図8
(c)に示す7Bのスペーサで埋めることが望ましい。
【0093】塗布に当たっては、補助液流量を1.0c
c/min、粘度を2cPに固定した。結果を表9及び
表10に示す。
【0094】
【表9】
【0095】
【表10】
【0096】表9は液温35℃、ダイス温度37℃の条
件aにし、表10は液温39℃、ダイス温度37℃の条
件bにした場合であり、シム21の形状寸法Kが図8
(c)に示すように0、即ち、ブランクの状態のときの
ときは表9では図3のグラフにおけるAの状態であり、
表10ではCの状態であり、前者のシム21の形状寸法
Kを+2mm,後者のシムの形状寸法Kを−3mmにし
たときには、それぞれ図3におけるBの状態になり、厚
膜、2次厚膜共に良好になることが分かる。
【0097】但し、補助液を使わないときは、シム21
の形状の効き目は全くないことが分かる。
【0098】このようにシムの形状寸法Kにより塗布面
端部の濃度をコントロール可能であることが分かる。
【0099】実施例9 上記実施の形態で述べた補助液供給システム30により
補助液として30℃の蒸留水を用いて補助液の供給口で
ある注液口6における溶存酸素量と流量を変化させ、各
流量における流量バラツキの発生状況を調べた。このと
きの補助液供給システムの長さは約5mであり、配管内
径は5mmであり、スライドビード塗布により感光材料
用のゼラチン含有物を補助液として供給した。比較とし
て質量流量計とフラットバルブを用いないでギヤポンプ
だけで送液する場合のテストを行った。結果を表11に
示す。
【0100】
【表11】
【0101】評価基準 流量バラツキ±1%以下が○で、±1%以上が×であ
る。
【0102】質量流量計とフラットバルブとコントロー
ラーは次のようなものを用いた。
【0103】(株)エステック製の商品名がマスフロー
コントローラー、(株)オーバル製のマスフローコント
ローラーLVシリーズ、(株)リンテック製のLC−1
100液体マスフローコントローラー、フィッシャーロ
ーズマウントジャパン(株)製のブルックスFLOME
GA また、ポンプは一般のマイクロギアポンプを用いた。
【0104】この熱式質量流量計のような流量計とフラ
ットバルブとコントローラによるフィードバック制御に
より流量のバラツキ変動の極めて少ない安定な流量が得
られた。
【0105】実施例10 同様にして上記実施の形態で述べた補助液供給システム
30により、pHを変化させたり、伝導度を変化させた
り、塗布液と補助液の温度差を変えてみたり、更には、
ゼラチン濃度を変化させて、供給出口即ち、注液口6に
おいて、塗布液の反応物の発生や水垢の発生について調
べた。パラメーターとして補助液流量を変化させた。そ
の結果を表12に示す。ここに補助液片側の流量をq
[cc/min]で表す。
【0106】
【表12】
【0107】評価基準 ○:3ヶ月の使用において反応物、水垢の発生がない △:2ヶ月の使用で反応物、水垢発生がある ×:1ヶ月の使用で反応物、水垢発生がある pHメーターは(株)東亜電気製のHM−20Eを用い
た。また、伝導度計は(株)東亜電気製のCM−8ET
を用いた。
【0108】このように補助液の物性が上記の範囲であ
れば塗布液と接する供給出口即ち、注液口6において塗
布液との反応物や水垢発生をなくすことができることが
分かった。
【0109】実施例11 同様にして上記実施の形態で述べた補助液供給システム
30により供給口即ち注液口6の形状寸法のうち、図7
の平面図に示す溝幅Wや溝9の方向Hの塗布幅方向に対
する角度θを変化させて、塗布液の反応物の発生や水垢
の発生について調べた。結果を表13に示す。ここに補
助液の片側の流量q[cc/min]をパラメーターと
して変化させた。
【0110】
【表13】
【0111】このように塗布液と接する供給出口の形状
寸法のうち溝幅寸法を0.3〜1.0mmにすることに
よって、また、溝9の方向Hの塗布幅方向に対する角度
θを0度以上とすることによって、塗布液との反応物や
水垢発生をなくせることが分かる。しかし、溝幅寸法が
0.3を超えて小さくなったり、1.0を超えて大きく
なったりすると、また、溝9の方向Hの塗布幅方向に対
する角度θが、塗布液流れ方向と逆方向、即ち負の角度
になると短時間で水垢の発生が始まることが分かった。
【0112】実施例12 同様にして上記実施の形態で述べた補助液供給システム
30に脱気装置及び溶存酸素測定器を設けるとにより溶
存酸素量差を付ける手段を施し、供給口即ち注液口6に
おいて、泡の発生について調べた。その結果を表14に
示す。ここに補助液の片側の流量q[cc/min]を
パラメーターとして変化させた。
【0113】
【表14】
【0114】 溶存酸素量差=飽和溶存酸素量−実際の溶存酸素量 脱気装置をつけない場合は平均で飽和値は−2ppmの
範囲であった。
【0115】評価基準 ○:100時間の連続供給使用において気泡の発生がな
い △:60時間の使用で気泡の発生 ×:12時間以内の使用で気泡発生 このように補助液の溶存酸素量が上記の範囲であれば塗
布液と接する供給出口において気泡の発生がなく安定し
た流量を供給できることが分かる。
【0116】実施例13 同様にして上記実施の形態で述べた補助液供給システム
30により供給出口において、濾過装置のある場合と無
い場合とについて塗布液の異物や水垢の発生について調
べた。ここにパラメーターとして補助液流量を変化させ
た。補助液の片側の流量はq[cc/min]で表す。
【0117】
【表15】
【0118】評価基準 ○:100時間の連続供給使用において気泡の発生がな
い △:60時間の使用で気泡の発生 ×:12時間以内の使用で気泡発生 このように補助液の物性が上記の範囲であれば塗布液と
接する供給出口においてバクテリアの発生や異物による
つまりがなく安定した流量を供給できることが分かる。
【0119】
【発明の効果】塗布液の幅方向端部に流す補助液の流
量、粘度、表面張力の範囲を規定したり、該補助液のス
ライド面への供給位置を決めたり、幅規制板の形状、そ
の材質、該幅規制板の先端位置とバックローラとのギャ
ップの範囲、コーターダイス内のポケット両端のシム形
状を規定して、それらをそれぞれ独立に又は幾つかを組
み合わせて構成した本発明の補助液を供給してスライド
ビード塗布を行う塗布方法及び塗布装置によって、幅方
向端部の厚膜塗布が解消され、乾燥性が効率化され、ま
た、巻き取りロールの巻きずれが改善され作業性が格段
に向上し、均一な高品質で生産性の高い塗布ができるよ
うになった。更に、溶存気体を飽和量以下にして、気泡
の発生をなくしたり、殺菌装置を取り付けることによ
り、配管内に付着する被膜状の汚れを防止できる本発明
のスライドビード塗布の塗布方法及び塗布装置を付加す
ることによって、幅方向端部の厚膜塗布が解消され、均
一な高品質で生産性の高いスライドビード塗布が特に長
期間安定して得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる塗布装置の側面図である。
【図2】本発明にかかわる補助液供給システムの構成図
である。
【図3】塗布膜の幅手方向の位置に対する厚膜の度合を
示すグラフである。
【図4】スライドビード塗布装置のスライド面上の補助
液供給位置を示す側面図である。
【図5】幅規制板先端とバックアップローラの間のギャ
ップを示す部分側面図である。
【図6】各種形状の幅規制板の形状寸法を示す部分断面
図である。
【図7】幅規制板の先端の広がり程度を示す片側部分平
面図である。
【図8】本発明にかかわる塗布装置のコーターダイス内
部のポケット両端部のシム形状を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 塗布装置 2 スライド面 3 塗布液供給スリット 5,5′ 幅規制板 6 注液口 30 補助液供給システム 31 釜 32 管 41 殺菌装置 42 フィルター 51 脱気装置 61 流量計 62 フラットバルブ 71 溶存酸素測定装置 72 フィードバック装置 B 支持体 R バックローラ d ギャップ距離

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに、塗布液よりも低い粘度の補助液を
    片側流量0.3〜3cc/minで供給しながら前記塗
    布液を塗布することを特徴とするスライドビード塗布方
    法。
  2. 【請求項2】 前記補助液の粘度を10cP以下とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のスライドビード塗布
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のスライド
    ビード塗布方法において、補助液の表面張力を45mN
    /m以上とすることを特徴とするスライドビード塗布方
    法。
  4. 【請求項4】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、前記補助液の前記スライド面への
    供給は最下層を構成する塗布液のスリット出口より下流
    側になされることを特徴とするスライドビード塗布装
    置。
  5. 【請求項5】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、幅規制板先端とバックローラとの
    間のスライド面に沿った距離を1mm以下とすることを
    特徴とするスライドビード塗布装置。
  6. 【請求項6】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、幅規制板の塗布液流下方向に直角
    な端面及びそれに平行な断面の、前記スライド面に直角
    な接液部は、0.5mm以下の高さを持ち、且つ、該接
    液部に続く上部の傾斜部は前記スライド面となす角度を
    45度以下とすることを特徴とするスライドビード塗布
    装置。
  7. 【請求項7】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、幅規制板の流下方向先端まで5〜
    15mm以内の流下長さに対して先端での塗布幅が片側
    で1〜3mmの範囲で広がるように漸増させるべく前記
    幅規制板を形成したことを特徴とするスライドビード塗
    布装置。
  8. 【請求項8】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、幅規制板を塩化ビニールからなる
    板で構成したことを特徴とするスライドビード塗布装
    置。
  9. 【請求項9】 スライド型コーターダイスのスライド面
    の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有し、
    該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライドビー
    ド塗布装置において、前記コーターダイスのスリット両
    端間の幅規制をするシム形状の先端寸法を、5mmまで
    の範囲で該コーターダイスのポケット両端から末広に形
    成したことを特徴とするスライドビード塗布装置。
  10. 【請求項10】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有
    し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライド
    ビード塗布装置において、前記コーターダイスのスリッ
    ト両端間の幅規制をするシム形状の先端寸法を、−5m
    mまでの範囲で該コーターダイスのポケット両端から末
    狭に形成したことを特徴とするスライドビード塗布装
    置。
  11. 【請求項11】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有
    し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライド
    ビード塗布装置において、前記補助液の供給路に、少な
    くとも熱式質量流量計とフラットバルブを有する流量制
    御手段を設けて補助液の流量制御を行うことを特徴とす
    るスライドビード塗布装置。
  12. 【請求項12】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    pH値を5〜7として該補助液を供給することを特徴と
    するスライドビード塗布方法。
  13. 【請求項13】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    電導度を2.0μS/cm以下として該補助液を供給す
    ることを特徴とするスライドビード塗布方法。
  14. 【請求項14】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    温度を前記塗布液の温度に対し、5℃以上低くならない
    ようにして前記補助液を供給することを特徴とするスラ
    イドビード塗布方法。
  15. 【請求項15】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    Gel%を2%以下にして該補助液を供給することを特
    徴とするスライドビード塗布方法。
  16. 【請求項16】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    注液口近傍の供給路の溝幅を0.3〜1.0mmにして
    該補助液を供給することを特徴とするスライドビード塗
    布方法。
  17. 【請求項17】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記塗布液の
    流下方向に直交する方向と前記補助液の供給溝の方向と
    のなす角度を0度以上、流下方向に向かうようにしたこ
    とを特徴とするスライドビード塗布方法。
  18. 【請求項18】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液の
    溶存気体としての溶存酸素の濃度値をその時の温度での
    飽和値より3ppm以上低い値とした不飽和値にして該
    補助液を供給することを特徴とする塗布方法。
  19. 【請求項19】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有
    し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライド
    ビード塗布装置において、前記補助液の供給路に脱気装
    置を設置することを特徴とするスライドビード塗布装
    置。
  20. 【請求項20】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液が
    殺菌処理されていることを特徴とするスライドビード塗
    布方法。
  21. 【請求項21】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有
    し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライド
    ビード塗布装置において、前記補助液の供給路に殺菌装
    置を設置することを特徴とするスライドビード塗布装
    置。
  22. 【請求項22】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給しながら塗布液を塗
    布するスライドビード塗布方法において、前記補助液を
    濾過して供給することを特徴とするスライドビード塗布
    方法。
  23. 【請求項23】 スライド型コーターダイスのスライド
    面の両端部それぞれに補助液を供給する供給手段を有
    し、該補助液を供給しながら塗布液を塗布するスライド
    ビード塗布装置において、前記補助液の供給路に殺菌装
    置とフィルターと熱式質量流量計及びフラットバルブを
    有する流量制御手段とを設けたことを特徴とするスライ
    ドビード塗布装置。
  24. 【請求項24】 前記フィルターは前記殺菌装置の直後
    におかれることを特徴とする請求項23に記載のスライ
    ドビード塗布装置。
  25. 【請求項25】 前記フィルターとは別のフィルターが
    前記熱式質量流量計の直前におかれることを特徴とする
    請求項23又は24に記載のスライドビード塗布装置。
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