JP2000262652A - ストリングスの振動吸収体及びこれを用いたラケット - Google Patents

ストリングスの振動吸収体及びこれを用いたラケット

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JP2000262652A
JP2000262652A JP11069060A JP6906099A JP2000262652A JP 2000262652 A JP2000262652 A JP 2000262652A JP 11069060 A JP11069060 A JP 11069060A JP 6906099 A JP6906099 A JP 6906099A JP 2000262652 A JP2000262652 A JP 2000262652A
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vibration absorber
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豊武 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラケットにおけるストリングの振動吸収性を
一層向上させるとともに振動吸収体の耐久性をも容易に
向上させることのできるラケットを提供する。 【解決手段】 ストリングの振動吸収体を備えたラケッ
トにおいて、フェース部の内周面側に配置された振動吸
収体が、ストリングとの接触によって振動を吸収するよ
うに穿たれた複数のストリング挿通孔を設けたものであ
り、2以上の硬さの異なる材料をストリング張設方向に
積層したものからなるラケット。 1‥テニスラケット、2‥フェース部、3‥振動吸収
体、3A‥硬質材料部分、3B‥軟質材料部分、3C‥
ストリング挿通孔、5‥ストリング

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種スポーツのラ
ケットに張設されるストリングの振動吸収体、及びこれ
を用いたラケットに関するものであり、特に言えば、テ
ニスラケットにおける振動吸収性及び振動吸収体の耐久
性向上の両立を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】テニスやスカッシュ、バドミントン等の
球技用ラケットは、そのフエース部にストリング(ガッ
ト)が張られているが、従来から、ストリングの振動を
吸収しフェース部およびグリップ部に伝播する振動を抑
制できるようにしたラケットが知られている。
【0003】例えば出願人は、特開昭61−73675
号公報において、フェース部に装着されるストリング保
護材を特定の合成樹脂またはゴムで形成することによっ
て、ストリング保護材自体に振動吸収機能を持たせた発
明を開示している。この発明は、ストリングからフェー
ス部に伝播する振動の吸収効果を奏するものであり、所
期の目的を達するに十分なものではある。しかしなが
ら、ストリング保護材に振動吸収機能を持たせても、ス
トリングの振動そのものを減衰させることまではできな
いため、振動吸収性の更なる向上には限界があった。
【0004】また、出願人は、特開平9−313651
号公報において、フェース部の内周面側に振動吸収体を
配置した発明を開示している。この発明は、振動吸収体
を別に設けることによってストリングの振動そのものを
減衰させるものであり、振動吸収性の向上を図ることが
できるものである。しかしながら、振動吸収体を配置し
てストリングの振動を吸収しようとすると、振動吸収体
の材料を十分に軟質なものとする必要がある一方、単に
軟質にすると、ストリングによって振動吸収体に傷がつ
き易くなってしまう。そのため、振動吸収性を向上させ
つつ、振動吸収体の耐久性を確保するためには、材料選
定等の製造面で幾多の困難があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、スト
リングスの振動吸収性能をより向上した振動吸収体と、
この振動吸収体を装着し、当該振動吸収体の耐久性をも
向上させたラケットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたものであり、本発明の第1の要旨
は、各種のラケットのフェース部に張設されるストリン
グスの振動吸収体であって、ラケットのフェース部の内
周面側に装着され、フェ−ス部に穿孔されたストリング
ス挿通孔に対応して、複数のストリングス挿通孔を有
し、かつ、2種以上の硬さの異なる材料にて形成された
ことを特徴とするものである。
【0007】フェース部の内周面側に装着される振動吸
収体は、ストリングとの接触によって振動を吸収するよ
うに複数のストリング挿通孔を設けたものであって、振
動吸収体を構成する硬さの異なる材料が例えばストリン
グスの張設方向に積層されるもので、少なくともフェー
ス面の中心部側の表面が最も硬質材料で構成されるのが
良い。そして、振動吸収体のストリングス挿通孔の最も
柔軟な材料の部分の内径が最小径としたものである。な
お、通常は振動吸収体がフェース面の中心部に向かって
アーチ状にて代表される凸形状をなす。
【0008】本発明の第2の要旨は、フェース部にスト
リングスを張設してなるラケットであって、フェース部
の内周面側に前記記載のストリングスの振動吸収体が当
該振動吸収体のストリングス挿通孔に前記ストリングス
を挿通して装着されたことを特徴とする。そして、更に
具体的には、前記ラケットがストリングが挿通される複
数の筒部と前記複数の筒部の端部同士をつなぐ帯部とか
らなるストリング保護材をフェース部の外周面側に沿設
されたものであって、振動吸収体が当該ストリング保護
材の一部の筒部によって支持されているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を第2
の発明におけるラケットを中心として更に詳細に説明す
る。本発明において、ラケットのフェース部の内周面側
には、張設したストリングの振動吸収体が配置されてい
る。そして、この振動吸収体には、ストリングとの接触
によって振動を吸収するように穿たれた複数のストリン
グ挿通孔が設けられている。したがって、ボール等の打
撃によってストリングに振動が発生すると、ストリング
が挿通孔の内面と接触するようになり、ストリングの振
動そのものを減衰させることができるのである。なお、
振動吸収体の配置はフェース部の上下のいずれか1個所
でも良いが、好ましくは、上下左右の4個所に配置す
る。
【0010】ここで、ストリング挿通孔の内径は、1.
5mm〜2.0mmとすることが好ましい。振動吸収体
の配置位置にもよるが、内径が1.5mmより小さいと
ストリングをラケットフェース面に張る時、ストリング
挿通孔に通しにくくなってしまう。内径が2.0mmよ
り大きいとストリングの振幅が大きくても挿通孔に接触
しにくくなり、振動吸収性が悪化するからである。ま
た、ストリング挿通孔の数は、4個〜14個とすること
が好ましく、特に6個〜8個とすることが好ましい。挿
通孔が4個より少ないと挿通孔に接触するストリングの
本数が少なくなって、振動吸収性が悪化するからであ
り、挿通孔が14個より多いと振動吸収体が大きくなる
割に振動吸収性が向上せず、ラケットとして重要なデザ
イン的な見地からも好ましくないからである。
【0011】また、本発明における振動吸収体は、2以
上の硬さの異なる材料をストリング張設方向に積層した
ものからなる。硬さの異なる材料を積層するのは、軟質
材料によってストリングの振動自体を十分に吸収する役
割を担わせるとともに、硬質材料によって振動吸収体、
特に、ストリング挿通孔の傷つきを防止できるようにす
るためである。すなわち、ストリングに発生した振動
は、まず、振動吸収性に優れた軟質材料で振動が減衰さ
せられる。硬質材料は打撃の繰り返しやストリングスを
張る時に振動吸収体を壊れにくくするためである。この
ように、振動の吸収を軟質材料と硬質材料とで分担する
結果、耐久性に劣る軟質材料の負担が減少し、振動吸収
性と耐久性の両立が図られることになる。
【0012】ここで、振動吸収体の構成材料としては、
同質のものであっても異質のものであっても、2以上の
硬さの異なるものでありさえすれば、何種類あっても良
い。ただし、生産性、経済性の面から、軟質材料と硬質
材料との2層構造とすることが好ましく、以下、2層構
造を含めて、最も軟らかい材料を軟質材料、最も硬い材
料を硬質材料と称して説明することとする。
【0013】軟質材料とはショアーA硬度計で30°〜
70°のものをいい、硬質材料とは80°〜100°の
ものをいう。特に、軟質材料としては弾性や粘性を持つ
いわゆるダンピング効果に優れたものが良く、ショアー
A硬度が30°〜50°であって、温度範囲が0℃〜4
0℃で周波数10Hz〜2000Hzのtanδが0.
01〜1.0の材料とすることが、振動吸収性に優れる
とともにある程度保形性にも優れ好ましい。すなわち、
軟質材料は振動吸収の主材料であるため、ボール等の衝
撃によりラケットに通常発生する100Hzオーダーの
振動から2000Hz程度までの高周波の振動を効果的
に吸収し得るようにする必要があるからである。なお、
軟質材料の材質としては、熱可塑性樹脂またはエラスト
マーが好ましく、具体的にはウレタン系、エステル系、
アミド系、スチレン系、オレフィン系、塩ビ系等の熱可
塑性樹脂、ハイスチレン系、SBR系、ポリノルボルネ
ン系エラストマー、ウレタンゴム、ブチルゴム等が好適
に使用できる。
【0014】このように構成した振動吸収体は、フェー
ス部に装着されたストリング保護材の一部の筒部によっ
て支持することが好ましい。すなわち、ラケットには一
般的にグロメットと通称されるストリング保護材が、フ
ェース部の外周面側から装着されている。このストリン
グ保護材は、ストリングが挿通される複数の筒部と、複
数の筒部の端部同士をつなぐ帯部とからなっており、ス
トリングはストリング保護材の装着後に張設される。し
たがって、振動吸収体の両端に支持部としての孔を設
け、ストリング保護材の筒部、特に両端の筒部を他の筒
部より長くして、この筒部を振動吸収体の支持部の孔に
嵌合させれば、簡単かつ確実に振動吸収体を支持するこ
とができるのである。
【0015】ここで、振動吸収体とストリング保護材の
支持関係について更に詳述すれば、振動吸収体のストリ
ング挿通孔とストリング保護材の筒部は同軸的に設けら
れているため、両者を嵌合させることは容易であり、ス
トリング保護材を介して間接的に振動吸収体をフェース
部に固定することができる。しかし、ストリング保護材
の全ての筒部で振動吸収体を支持すると、振動が筒部を
通ってフェース部まで伝播してしまうため、振動吸収体
を配置した意義が少なくなってしまう。そこで、一部の
筒部のみで支持することとするのが好ましい。このよう
な支持とするには、例えば前記したように両端の筒部を
他の筒部より長くしておけば良い。この場合、振動吸収
体が凸状であれば両端部のみが支持部となり、中間のス
トリング挿通孔はストリング保護材から孤立した状態と
なる。また、逆に振動吸収体から筒部を延ばし、ストリ
ング保護材の筒部と嵌合させるようにしても良い。な
お、ストリング保護材の支持用の筒部は隣り合わず、そ
の間に中間筒部を複数個挟んでいる方が支持強度等の点
で好ましい。
【0016】また、ストリング保護材の材質としては、
ストリングを保護するため静的曲げ弾性率が2000〜
15000kg/cm2の合成樹脂、例えば11ナイロ
ン、6,6ナイロン等のアミド系樹脂、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、ABS、AE
S等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレ
ンテレフタレート等のエステル系樹脂、ポリアセタール
等のエーテル系樹脂等が好適に使用できる。
【0017】なお、振動吸収体をストリング保護材の筒
部によって支持する場合、振動吸収体の材料としては、
少なくとも振動吸収体の支持部をストリング保護材の支
持用の筒部と同一の材料および硬さとすることが好まし
い。どちらかが硬いと、繰り返し使用している間に軟ら
かい方の材料が摩滅し易くなったり、壊れ易くなったり
する可能性があるからである。ただし、振動吸収体の硬
さの異なる材料のうち硬質材料の部分を支持部として
も、軟質材料の部分を支持部としても、特に問題はな
い。
【0018】さらに、本発明において好ましくは、振動
吸収体が、フェース部の内周面側に配置された際に、ラ
ケットフレーム中心部側に向けて凸状とされる。凸状の
態様としては、アーチ状や階段状等、種々の形状を採用
することができるが、いずれの形状でもラケットフレー
ムの中心部近くに振動吸収体が配置されることになるた
め、特にフェース部の中央付近を通るストリングの振動
弦長さを短くすることが可能となり、振動の抑制効果が
向上する。フェースのグリップに対抗して装着される振
動吸収体にあっては、両端部に対し45mm以下、好ま
しくは30mm以上の範囲で凸状(H)とされることが
好ましい。これより大きいと横方向のストリングスを張
る時に支障を来すおそれがある。
【0019】本発明において、振動吸収体の軟質材料と
硬質材料の積層数および積層順序は特に制限されない
が、振動吸収体が、フェース部の内周面側に配置された
際に、少なくともラケットのフェース面の中心部側の表
面が最も硬質な材料となるように積層されたものである
ことが好ましく、特に硬質材料の間に軟質材料を挟み込
む構造とすることが好ましい。これは、硬質材料を振動
吸収材の表面側とすることで、摩擦が生じ易いストリン
グ挿通孔のラケットフレーム中心部側の開口面における
耐久性を向上させることができるからである。振動吸収
体のストリング挿通孔は、最も軟質な材料部分で最小内
径となされていることが好ましい。このように挿通孔の
内径を設定するのは、振動したストリングを、まず最初
に軟質材料に接触させることによって、振動を効率よく
吸収できるようにするためである。
【0020】ここで、積層された振動吸収体の奥行き
(ラケットの背幅方向の幅)は5.0mm〜10.0m
mとすることが好ましい。5.0mm未満であると強度
的に弱く、見た目にもラケットとのバランスが悪いから
であり、10.0mmより大きいと強度的に強くなる
が、重量が重くなってしまうためである。また、振動吸
収体の厚み(ラケットの上下方向の幅)は6.0mm〜
12.0mmとすることが好ましい。6.0mm未満で
あるとストリングスに接触して振動を吸収する部分長さ
が十分でないからであり、12.0mmより大きいと重
量が重くなり、見た目にもバランスが悪いからである。
さらに、振動吸収体を、硬質材料の間に軟質材料を挟み
込む構造とした場合における軟質材料部分の厚みは4.
0mm〜10.0mmとすることが好ましい。4.0m
m未満であると最も振動が吸収しやすい部分である軟質
部のストリングスとの接触が十分でないからであり、1
0.0mmより大きいと重量が重くなり、見た目にもバ
ランスが悪いからである。
【0021】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に
より説明する。図1は本発明のストリングスの振動吸収
体の一例を示す側面図、図2はAーA線での拡大断面図
である。振動吸収体3は、2種類の硬さの異なる熱可塑
性エラストマーを射出成形により2色成形したもので、
全幅Wが75mm、全高Hが30mmである左右にくび
れ部3aを二つづつ形成した3段の階段状をなしてお
り、全体として軟質のポリアミド系エラストマーを用
い、硬質のポリアミド系エラストマーで挟み込むように
成形したものである。ここで、成形された硬質材料部分
3Aのシェアー硬度Aは80°であり、軟質材料部分3
Bのシェアー硬度Aは40°である。また、振動吸収体
3の奥行きDは6mmであり、全体の厚みT1は9mm
であって、その内、軟質材料部分3Bの厚みT2は6m
mとなっている。さらに、振動吸収体3にはストリング
挿通孔3Cが全部で6個設けられており、その内、最上
段には4個、2段目には1個づつ設けられている。ま
た、最下段にはストリング保護材4の筒部4Bと嵌合す
る支持用の孔3Dが1個づつ設けられている。なお、ス
トリング挿通孔の内径は約1.5mmである。
【0022】図3は本発明のテニスラケット1を示す正
面図である。テニスラケット1は、カーボン繊維強化樹
脂製であって、フエース部2には外周面側からナイロン
製のストリング保護材4が装着され、また、振動吸収体
3がフエース部2の上下左右の4個所で、ストリング保
護材4に嵌合して支持されている。このストリング保護
材4は、図4に示すように、複数個の筒部4Aと振動吸
収体を固定するために長くした2個の筒部4B、および
筒部4Aと4Bとをつなぐ帯部4Cとからなるものであ
る。
【0023】すなわち、振動吸収体3を、フェース部2
の内周面側からラケットフレームを挟む形でストリング
保護材4の筒部4Bと嵌合させ、筒部4Bの先端を広げ
て振動吸収体3を支持し、ストリングを張設して図3に
示す第一実施例のテニスラケット1(以下「発明ラケッ
ト」という)を得た。また、比較ラケットとして、振動
吸収体を省略した以外は発明ラケットと同様の構成とし
たラケット(以下「従来ラケット」という)、振動吸収
体を全て上記の硬質材料のみで成形した以外は発明ラケ
ットと同様の構成としたラケット(以下「比較ラケット
1」という)、振動吸収体を全て上記の軟質材料のみで
成形した以外は発明ラケットと同様の構成としたラケッ
ト(以下「比較ラケット2」という)を用意した。
【0024】用意した上記4種類のラケットについて、
振動吸収性および振動吸収体の耐久性の試験を行なっ
た。振動吸収性の試験は熟練したテニスプレーヤーの試
打による打感、すなわち、手に響く振動の程度を4段階
評価することにより行なった。また、耐久性の試験は、
同一のテニスプレーヤーが4種類のラケットを一ヶ月間
交代で試打し、ストリング挿通孔3Aの孔の毛羽立ち具
合を観察して、同じく4段階で評価した。その結果、図
5に表として示すように、比較ラケット1が耐久性では
優れるものの、振動吸収性は通常ラケットより向上する
程度であり、比較ラケット2が振動吸収性は非常に優れ
るものの、耐久性では比較ラケット1に劣る結果となっ
たのに対して、発明ラケットは、振動吸収性および耐久
性ともに非常に優れ、その両立が図られている。
【0025】図6〜図7は本発明のラケットに使用する
振動吸収体の他の例を示す側面図である。振動吸収体3
は下底のない台形状であり、軟質材料部分3Bを硬質材
料部分3Aで挟み込んだ3層構造となっている。図6は
両端部を軟質材料だけで成形したものであり、図7は両
端部を含めた全体を3層構造としたものであるが、性能
上の相違はない。なおストリング挿通孔は斜辺部分にも
設けることができる。図中では、ストリングス挿通孔は
記載していない。また、図8〜図9は振動吸収体のさら
に他の例を示す断面図である。振動吸収体3はアーチ状
であり、硬質材料部分3Aと軟質材料部分3Bの2層構
造となっている。また、図8は両端部を軟質材料だけで
成形したものであり、図9は両端部を含めた全体を2層
構造としたものであって、ストリング挿通孔3Cの内径
は、軟質材料部分3Bで最小となるように、硬質材料部
分3A側から徐々に小さくされている。
【0026】図10は振動吸収体の更に別の例を示す斜
視図であり、これはストリングス挿通孔部ラインをもっ
て表裏に2分割3b、3cされたものであり、これを一
対の用いて振動吸収体となるものである。この振動吸収
体はストリングスを張設した後にストリングスを表裏よ
り挟み込んで装着できる構造である。両面の接着剤は特
に限定されない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明はフェース
部の内周面側に配置される振動吸収体がストリングとの
接触によって振動を吸収するように穿たれた複数のスト
リング挿通孔を設けたものであって、2以上の硬さの異
なる材料をストリング張設方向に積層したものからなる
ので、振動吸収性が良く、しかも振動吸収体の耐久性に
優れたラケットを提供することができる。また、振動吸
収体をストリング保護材の一部の筒部によって支持する
とすれば、簡単かつ確実に振動吸収体を支持することが
できる。さらに、振動吸収体をラケットフレーム中心部
側に向けて凸状とすれば、フェース部の中央付近を通る
ストリングの振動弦長さを短くすることが可能となって
振動の抑制効果が向上し、振動吸収体をラケットフレー
ム中心部側の表面が最も硬質な材料となるように積層す
れば、ストリング挿通孔のラケットフレーム中心部側の
開口面における耐久性を向上させることができ、振動吸
収体におけるストリング挿通孔の内径を最も軟質な材料
の部分で最小とすれば、振動したストリングが最初に軟
質材料に接触して振動が効率よく吸収される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は振動吸収体の一例を示すを側面図であ
る。
【図2】図2は図1の振動吸収体のAーA線での断面図
である。
【図3】図3は本発明のテニスラケットを示す正面図で
ある。
【図4】図4はストリング保護材を示す斜視図である。
【図5】図5は振動吸収性および耐久性試験の結果の表
を示す図である。
【図6】図6は下底のない台形状の振動吸収体を示す側
面図である。
【図7】図7は下底のない台形状の他の振動吸収体を示
す側面図である。
【図8】図8はアーチ状の振動吸収体を示す側面図であ
る。
【図9】図9はアーチ状の他の振動吸収体を示す側面図
である。
【図10】図10は振動吸収体の更に別の例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1‥ラケットフレーム 2‥フェース部 3‥振動吸収体 3a‥振動吸収体のくびれ部 3b、3c‥分割振動吸収体 3A‥硬質材料部分 3B‥軟質材料部分 3C‥ストリング挿通孔 3D‥支持用の孔 4‥ストリング保護材 4A‥中間の筒部 4B‥両端の筒部 4C‥帯部 5‥ストリング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラケットのフェース部の内周面側に装着
    されるストリングの振動吸収材であって、フェ−ス部に
    穿孔されたストリングス挿通孔に対応して、複数のスト
    リングス挿通孔を有し、かつ、2種以上の硬さの異なる
    材料にて形成されたことを特徴とするストリングスの振
    動吸収体。
  2. 【請求項2】 振動吸収体が少なくともフェース面の中
    心部側の表面が最も硬質材料で構成された請求項1記載
    のストリングスの振動吸収体。
  3. 【請求項3】 振動吸収体がフェース面の中心部に向か
    って凸形状をなす請求項1乃至2記載のストリングスの
    振動吸収体。
  4. 【請求項4】 振動吸収体のストリングス挿通孔の最も
    柔軟な材料の部分の内径が最小径とした請求項1乃至3
    記載のストリングスの振動吸収体。
  5. 【請求項5】 フェース部にストリングスを張設してな
    るラケットであって、フェース部の内周面側に請求項1
    乃至4のいずれか1項記載のストリングスの振動吸収体
    が当該振動吸収体のストリングス挿通孔に前記ストリン
    グスを挿通して装着されたことを特徴とするラケット。
  6. 【請求項6】 ラケットが、ストリングが挿通される複
    数の筒部と前記複数の筒部の端部同士をつなぐ帯部とか
    らなるストリング保護材をフェース部の外周面側に沿設
    されたものであって、振動吸収体が当該ストリング保護
    材の一部の筒部によって支持されている請求項5記載の
    ラケット。
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