JP2000262510A - X線ct装置 - Google Patents
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Abstract
たデータを有効に活用して収集されたデータの特性に応
じて最適化されたデータ補間および画像再構成を行うX
線CT装置を提供することにある。 【解決手段】 X線CT装置でヘリカルスキャンにより
収集されたデータを、収集されたデータの特性に応じ
て、目的とするスライス位置のデータを生成するための
補間パラメータ150を変更制御する補間制御手段13
0と、収集データを補間制御手段130が決定した補間
パラメータに応じてヘリカル補間したデータに基づき、
画像再構成を行うデータ処理手段(10、11)とを具
備し、補間制御手段130はビュー角・レイ角などの収
集データの特性に応じて最適な補間パラメータを選択す
る。
Description
に螺旋状のスキャンを行って形成されたX線像を検出す
るX線CT装置に関する。特に、X線被曝量を低減し、
またX線曝射により収集したデータを有効利用し、収集
されたデータの特性に応じて最適化された再構成画像を
生成するための技術に関する。
るX線CT装置が提案されている。ヘリカルスキャン方
式は、図21(b)に示すように、X線焦点と検出器を
連続的に回転させながらこの回転と同期させて寝台を被
検体の体軸方向(以下、Z軸方向と称する)に移動させ
て被検体の断層像データを収集する。このヘリカルスキ
ャンは、X線焦点と検出器の中心点を回転中心として回
転させながら、寝台を被検体の体軸方向に移動させる。
従って、図21(b)より被検体を基準とすると、X線
焦点と検出器は螺旋軌道をとることが理解される。図2
1(a)は、1回転毎に寝台を移動させてデータ収集す
るコンベンショナルスキャン(スタティックスキャン)
方式を説明する図である。このヘリカルスキャン方式
は、コンベンショナルスキャン方式と比較して、広範囲
かつ高速なスキャンを実現する。
置は、さらに検出器の構成によりシングルスライスCT
装置とマルチスライスCT装置の2種類に大別される。
ン状のX線ビーム(以下、ファンビームと称する)を曝
射するX線ビーム発生源と、ファン状あるいは直線状に
Mチャンネル(例えば1000チャンネル)の検出素子
を1列に並べた検出器を有する。このシングルスライス
CT装置は、X線ビーム発生源と検出器を被検体の周囲
に回転させ、1回転でMデータ(例えば1000デー
タ)を収集する。尚、1回のデータ収集を1ビューと称
する。
のX線ビーム(以下、コーンビームと称する)を曝射す
るX線ビーム発生源と、Mチャンネルの検出器を円弧状
に配列した検出器列をZ軸(体軸)方向に複数列並べた
(Mチャンネル×N列)2次元検出器を有する。図22
(a)、(b)、(c)にそれぞれ検出器列が2列、4
列、8列である検出器を示す。このマルチスライスCT
装置は、X線ビーム発生源と検出器を被検体の周囲に回
転させ、1回転でM×Nデータを収集する。従って、第
1のシングルスライスCT装置と比較して、広範囲を高
精細かつ高速にスキャンすることができる。
系において、Z軸方向(体軸方向)は、スライスが進行
するスライス方向と一致する。
のスキャンをZ軸方向からみた図である。図中の円は有
効視野直径FOV(Field of View)を示す。FCD
は、X線焦点と回転中心の距離(Focus Rotation Cent
er Distance)を示す。図23(b)は、4列マルチス
ライスCTをZ軸に垂直な方向からZ軸を含めて見た図
である。X線焦点から検出器素子へ入射するX線が回転
中心を通過するときの(即ち、FCDの)Z軸方向のビ
ームの厚みを基本スライス厚Tとする。図23(b)の
例では、2列目と3列目の検出器の間に中心スライスが
存在する。1回転当たりの寝台送り量をヘリカルピッチ
と称する。
再構成処理の概要を説明する。尚、以下では図24
(a)に示すように、回転中心に矢印の信号だけが存在
する被検体を想定する。
キャンの各ビューで検出器により収集された投影データ
を収集する。この投影データは、検出器の感度、X線強
度など、種々の物理的要因を考慮して補正される。この
補正後のデータを生データと称する。
方向に補間処理して所望するスライス面上の補間データ
を生成する。これは、例えば図26(a)に示すよう
に、ヘリカルスキャンでは目的とするスライス面では1
ビューのデータしか収集されないために行われる処理で
ある。補間処理の詳細は後述する。
補間データと再構成関数(フィルタ関数)をコンボリュ
ーション演算する。図25に再構成用フィルタの形状の
例を示す。これらの再構成用のフィルタ形状は得られる
べき画像データの特徴に応じて選択される。演算後のコ
ンボリューションデータは実際に存在した信号の周囲が
窪んだ形状を示す。
に一旦逆投影する。さらにこのデータを、データ収集時
のX線の通過パス上の全画素(ピクセル)に加算する逆
投影演算を行う。図24(c)は、ある角度における逆
投影演算を示す。この逆投影演算をビーム形状に応じて
必要な角度分繰り返し行うと、元の信号だけが残り、所
望する画像データがファンビーム再構成される。
ルスキャンを行った場合の補間手法を説明する。これら
の補間手法には、例えば、目的とするスライス位置を挟
む2つの実データを補間して補間データを得る隣接補間
法がある。この隣接補間法は、特開平4−224736
号公報に開示されている。図27に4列のマルチスライ
スCTでヘリカルピッチが4の場合の隣接補間法の概念
図を示す。この隣接補間法は、シングルスライスCT装
置の場合の360度補間法を拡張した手法である。図2
6(a)に示すように、360度補間法は、目的とする
スライス面を挟んでおり、かつ最も近い同位相の2ビュ
ーの実データを、スライス面とサンプリング位置の距離
の逆比で線形補間する2点補間法である。この処理を必
要な全ての位相分繰り返し行う。
報では、多点重み付け加算を行うフィルタ補間法が開示
されている。このフィルタ補間法(重み付け加算法)
は、目的とするスライス位置で前述の隣接補間法等を用
いてX線ビームを補間するとともに、このスライス位置
を中心として前後にずらした少なくとも2つのスライス
位置で隣接補間法を用いてX線ビームを補間し、これら
のX線ビームを重み付け加算して目的とするスライスの
補間データを得る。
スライスCT装置でも用いられる対向ビーム補間法を用
いることもできる。この対向ビーム補間法は、図26
(c)の破線で示す対向ビームを各焦点位置から抜き出
した仮想的データである対向データを形成する。この対
向データと実データを、図26(b)に示すように線形
補間する2点補間法である。特開平9−234195号
公報では、この対向ビーム補間法を拡張した新対向ビー
ム補間法が開示されている。図28に新対向ビーム補間
法の概念図を示す。この新対向ビーム補間法は、対向デ
ータと実データを問わず、全ビームの中からスライス面
を挟んで最も近い2つのビームを内挿補間して目的とす
るスライスの補間データを得る。図27の斜線領域は、
マルチスライスCTにおける実データを用いた隣接補間
法のデータサンプリング範囲の一例を示す。図28の斜
線領域は、実データと対向データを用いた補間(新対向
ビーム補間法)のデータサンプリング範囲の一例を示
す。
合には、上述の各種ヘリカル補間手法を用いて、同一の
ビュー角・レイ角(チャンネル角)のデータ同士から補
間データが生成され、画像再構成が行われる。
マルチスライスCT装置には、以下の問題点があった。
直後および終了直前の収集データの特性に基づく被検体
への余計な被曝が生じていた点である。
ルスキャンの開始直後および終了直前の特性を示して、
この問題点の理由を説明する。
おけるスキャン図を示す。X線CT装置は、寝台の移動
速度が一定速度に安定してからX線を曝射してスキャン
を開始する。この寝台の移動開始から移動速度が安定す
るまでの期間を助走範囲と称する。
装置の場合は、スキャンにより収集されたすべてのデー
タは、画像データの再構成処理に用いられることが理解
される。一方、図29(b)に示すマルチスライスCT
装置の場合は、スキャンにより収集されたデータである
にも拘わらず、画像データの再構成処理に用いられない
データが存在する。図29(b)において画像再構成に
用いられるデータの領域は、補間データを生成するため
にオーバーサンプリングされる領域以降の領域である。
つまりそれ以前の、スキャン開始から1回転目のデータ
のうち一定の検出器列による収集データは、画像再構成
に用いられない不要なデータである。尚、この本来不要
なデータ領域はスキャン終了直前のm回転目の一定の検
出器列による収集データでも生ずる。
スキャンの開始直後および終了直前には、被検体に対す
る不要な被爆部分が生じていた。
焦点と被検体との間に、相互に反対方向に移動制御され
る1対のX線遮蔽片(プリコリメータ)を設ける手法が
あった。しかし、このプリコリメータのそれぞれは相互
に独立して反対方向に移動制御される。このためこのプ
リコリメータを精密に駆動制御するためには、大規模か
つ高価な機構を必要とするという問題点があった。
て、予め手動によって管電流(mA)を下げる手法があ
った。しかしこの手動による手法は、上記のスキャン開
始直後および終了直前の期間のX線曝射を制御すること
はできなかった。
および終了直前で収集されたデータは画像再構成に利用
されず、被検体への余計な被曝が生じていた。
たデータも、例えばスキャン領域などの収集データの特
性によって得られる再構成画像の画質が劣化するという
点である。
ンにより収集した全ビュー角・レイ角のデータに対し
て、一律の補間パラメータを適用していた。即ち、従来
のX線CT装置は、上述した各種の補間手法や、補間デ
ータのサンプリング手法の中から一律の補間ルールを選
択して全ケースのデータ(即ち、全ビュー角、レイ角の
データ)に適用して、体軸方向にヘリカル補間処理を行
っていた。
に、架台の2回転目の2列目の検出器によるスキャンを
目的のスライス位置(Z0)とした場合と、1回転目の
1列目や2列目の検出器によるスキャンを目的のスライ
ス位置とした場合とでは、データのサンプリング密度が
相違する。つまり、スキャンの開始直後および終了直前
の領域では体軸(Z軸)方向のデータサンプリング密度
がスキャン中央部領域と比較して少なくなる。このた
め、例えばスキャン開始直後および終了直前には画質が
劣化する。つまり、スキャン領域の相違などの収集デー
タの特性によって、得られる再構成画像の画質が異なっ
ていた。
においては、第1に、被検体に対する余計な被爆が生
じ、有効に利用されるべき収集データが利用されない場
合があるという問題点があった。
って得られる再構成画像の画質が劣化するという問題点
があった。
になされたものである。
射により収集したデータを有効に活用した画像再構成を
実現することを可能とするX線CT装置を提供すること
にある。
種特性に応じて最適な補間パラメータを選択して、所望
する画質特性の再構成画像を生成することにある。
直後および終了直前の被検体への被曝量を低減すること
にある。
めの、本発明の第1の特徴は、マルチスライスCT装置
で画像再構成に用いられることのない、スキャン開始直
後および/または終了直前のX線被曝量を低減する点に
ある。
明の第2の特徴は、スキャン開始直後及び終了直前に限
らず、ヘリカルスキャンの全時系列において、収集デー
タの特性に応じてヘリカル補間の補間パラメータを可変
とする点にある。
ビュー角、レイ角(チャンネル角)、スライス位置、ス
キャン開始からの相対距離などである。
プリング範囲、サンプリングの重み、補間データを生成
するためのデータ選択法、補間種別などである。
データを得るためのフィルタ幅等により与えられてよ
い。サンプリングの重みは、フィルタ形状等により与え
られてよい。補間種別としては、線形補間或いは非線形
補間、内挿補間或いは外挿補間などの種別がある。
発明は、寝台に載置された被検体に対してX線を曝射す
るX線発生手段と、このX線の曝射により形成されたX
線像を検出するX線検出手段とを架台に対向配置し、前
記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制
御すると共に、架台を回転させながらX線の曝射を行う
ことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装
置において、前記検出手段により収集されたデータの特
性に応じて、目的とするスライス位置のデータを生成す
るための補間パラメータを変更制御する補間制御手段
と、前記収集データを、前記補間制御手段が決定した補
間パラメータに応じてヘリカル補間したデータに基づ
き、画像再構成を行うデータ処理手段とを具備すること
を特徴とする。
されたデータのデータ特性に応じて最適な補間パラメー
タを選択する。データ処理手段は、この選択された補間
パラメータにより収集データをヘリカル補間する。この
ため、X線曝射により収集されたデータを画像再構成に
有効活用するとともに、所望する画像特性の再構成画像
を得ることが可能となる。
の特性は、ビュー角度であることにより、従来画像再構
成に用いられないスキャン領域のデータも有効活用する
ことが可能となる。とともに、スキャン中途の領域にお
いても所望する画像特性に即した補間データを得ること
が可能となる。
の特性は、レイ角度であることにより、検出器のチャン
ネルごとのビーム厚やエネルギー特性などのX線特性の
差異を均質化した補間データを得ることが可能となる。
の特性は、スライス位置であることにより、被検体のス
ライス位置ごとの断面特性やX線減弱特性の差異を均質
化した補間データを得ることが可能となる。
ータは、ヘリカル補間に用いる基データのサンプリング
範囲であることにより、また、請求項6の発明は、スラ
イス面方向のフィルタ幅および/またはフィルタ形状で
あることにより、さらに、請求項7の発明はヘリカル補
間の重み係数であることにより、それぞれ、スキャン開
始からのオフセット、ビュー角度、レイ角などの収集デ
ータの特性に応じて最適な補間のルールを適用すること
が可能となる。
ータは、線形補間または非線形補間のいずれかを示す第
1の補間種別であることにより、また、請求項9の発明
は、前記補間パラメータは、内挿補間または外挿補間の
いずれかを示す第2の補間種別であることにより、それ
ぞれ、スキャン開始からのオフセット、ビュー角度、レ
イ角などの収集データの特性に応じて最適な補間のルー
ルを適用することが可能となる。
装置は、さらに、前記補間パラメータを入力させる補間
パラメータ入力手段を具備し、前記データ処理手段は、
前記入力された補間パラメータに基づいて前記収集デー
タをヘリカル補間することにより、スライス位置などに
応じて補間パラメータを任意に選択することが可能とな
る。
手段は、データのサンプリング密度に対応して補間すべ
きデータをサンプリングするためのスライス面方向のフ
ィルタ幅および/またはフィルタ形状を変更することを
特徴とする。
プリング点数を可変とすることによって得られる補間デ
ータを均一とすることが可能となる。
手段は、前記サンプリング密度が低い箇所に対応するフ
ィルタ幅が薄い前記フィルタを選択することにより、分
解能の高い再構成画像を得ることが可能となる。
手段は、前記サンプリング密度が低い箇所に対応するフ
ィルタ幅が厚い前記フィルタを選択することにより、ノ
イズSDが均一な再構成画像を得ることが可能となる。
手段は、少なくともヘリカルピッチ、スライス位置、ス
キャン開始点とスライス位置との距離のいずれか1つ以
上に基づいて前記サンプリング密度を求めることによ
り、容易に再構成画像の所望する画質に対応したデータ
サンプリングを行うことが可能となる。
手段は、被検体のX線吸収係数および/またはX線パス
長の変位量が大きい領域で、前記フィルタを変更するこ
とにより、被検体のスキャンされる部位の特性に応じて
最適な補間パラメータを選択することが可能となる。
手段は、スキャン開始時および/またはスキャン終了時
に、前記補間パラメータを変更することにより、収集さ
れたデータを最大限再構成に利用して余計な被曝量を最
小化することが可能となる。
手段は、X線の曝射により形成されたX線像を複数の検
出器列で検出することを特徴とする。
ヘリカルスキャンを行うことにより生じる収集データの
粗密に対応して、最適な補間パラメータを選択する。こ
れにより、マルチスライスCT装置でヘリカルスキャン
した場合も収集データを有効利用し、かつ所望する画質
の再構成画像を得ることが可能となる。
れた被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、こ
のX線の曝射により形成されたX線像を複数の検出器列
で検出するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝
台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御す
ると共に、架台を回転させながらX線の曝射を行うこと
により被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置に
おいて、スキャン開始時および/またはスキャン終了時
に、X線照射条件を変更するX線制御手段を具備するこ
とを特徴とする。
び終了直前の画像再構成に用いられない余計な被曝量を
低減することが可能となる。
手段は、X線の曝射により形成されたX線像を複数の検
出器列で検出し、上記X線CT装置は、さらに、スキャ
ン開始時および/またはスキャン終了時に、X線照射条
件を変更するX線制御手段を具備することを特徴とす
る。
に加えて、さらに、余計な被曝量を低減することが可能
となる。
記載されるように、X線管電流であってもよい。或い
は、請求項21の発明に記載されるように、X線フィル
タの形状であってもよい。
被曝量を容易に低減することが可能となる。
施形態を詳細に説明する。
よりX線ビームを収集した場合に、収集されたデータの
特性に応じて補間パラメータを変更制御する機能を提供
するものである。具体的には、第1の実施形態に係るX
線CT装置は、ヘリカル補間処理を行う際に、各ビュー
角度に対応してデータサンプリング範囲等のヘリカル補
間のルールを変更して補間データを生成する。尚、ここ
でビュー角度とは、X線焦点の移動する角度、即ち投影
角度である。
台に載置された被検体の体軸方向に沿って、またはこの
体軸方向に対して所定の角度分傾斜しながら螺旋状にス
キャンを行い、これにより形成されたX線像を1または
複数の検出器列で検出するX線CT装置(即ち、シング
ルスライスCT装置またはマルチスライスCT装置)で
ある。
るX線CT装置は、被検体が載置される寝台1と、架台
2の内周に回転自在かつ相対向するように設けられたX
線管3およびX線検出器4と、X線管3から曝射される
X線の線量等を制御するX線制御部5および高電圧発生
部6と、寝台1をX線管3及びX線検出器4の回転軸方
向に移動制御する架台・寝台制御部7と、寝台移動部8
とを具備する。
は、さらに、X線検出器で検出された収集データの取り
込み・保管を行うデータ収集部9と、データ収集部9で
収集された収集データに対して所定の補間処理を施す補
間処理部10と、補間処理が施された収集データに基づ
いてX線像を再構成する画像再構成部11と、画像再構
成部11により再構成されたX線像を表示する表示部1
2と、当該マルチスライスCT装置全体のシステム制御
を行うシステム制御部13と、所望するスキャン条件・
補間パラメータ等を入力する操作部14とを具備する。
る。架台2は、図示しない架台回転機構により、X線管
3と検出器4との中間点を通る回転軸を中心にして回転
される。
た高電圧によってX線ビームを曝射する。
ャンネル)のX線検出素子を前記回転軸方向に対して直
交する方向(以下、スライス方向と称する)に沿って併
設してなる検出器列を、前記回転軸方向に沿って1列ま
たはN列(例えば4列)分併設して構成される。
り出力されたX線ビーム制御信号に基づいて、高電圧発
生部6による高電圧発生のタイミングを制御する。
ムを曝射させるための高電圧をX線制御部5からの制御
信号に基づいてX線管3に供給する。
3により出力された架台・寝台制御信号に基づいて架台
2を回転させるとともに、寝台移動信号を寝台移動部8
に対して出力する。
り出力された寝台移動信号に基づいて、架台2の1回転
当たりの寝台1の移動量を求め、この移動量で寝台1を
移動させる。
れたX線ビームを、システム制御部13により出力され
たデータ収集制御信号に対応させて収集する。
て収集されたX線ビームの投影データに基づいて、目的
のスライス位置のX線ビームを補間する。補間処理部1
0の詳細な構成は後述する。
り補間されたX線ビームに基づいて、スライス位置の画
像を再構成する。
構成された画像を図示しないモニター上に表示する。
力されたヘリカルスキャン条件のうち、回転速度・スラ
イス厚・ファン角等を架台・寝台制御信号として架台・
寝台制御部7に対して出力する。また、X線ビーム発生
制御信号をX線制御部5に対して出力する。また、X線
ビームの検出のタイミングを示す検出制御信号およびデ
ータ収集の各種パラメータを含むデータ収集制御信号を
データ収集部9に対して出力する。さらに、システム制
御部13は、補間に関する各種パラメータを含む補間制
御信号を補間処理部10に対して出力する。
ータ収集条件・補間パラメータなどを必要に応じてシス
テム制御部13に対して入力指示する。
構成の詳細を説明する。
ータ収集部9により収集されたデータを記憶する収集デ
ータ記憶手段110と、収集データを目的とするスライ
ス位置で体軸(Z軸)方向に補間する補間データ生成手
段120と、補間処理部10で行われる各種処理を制御
する補間処理制御手段130とを具備する。
ャン実行時の収集されたデータの特性(データ収集条件
データ140)に基づき、或いは操作部14からの入力
データに基づき、各種の補間ルールデータ(補間パラメ
ータデータ)データ150中から当該位相のビュー角の
データをヘリカル補間するために用いる補間パラメータ
を選択し、補間データ生成手段120に対して供給す
る。尚、ここでデータ収集特性とは、具体的には、ビュ
ー角・レイ角(チャンネル角)・スライス位置(スライ
ス部位)・スキャン開始からの相対距離などである。
作を図3乃至図16に基づき説明する。
間処理の特徴的概念を、図4を用いて説明する。
前とスキャン進行中(スキャン中途)とでヘリカルデー
タをサンプリングする範囲を可変とする例を示す。この
サンプリング範囲は、例えばヘリカル補間用のスライス
面方向のフィルタ幅を可変とすることで実現される。
はヘリカルデータのサンプリング範囲を示す。図4から
ビュー角の位相(0度から360度)に応じてサンプリ
ング範囲が変化していることが理解される。図4(a)
と図4(b)のサンプリング範囲は、目的とするスライ
ス位置が相違するため、サンプリング範囲はそれぞれ異
なる形状を示す。しかしながら、前述した不要な被曝部
分に対応する1回転目の所定の列のデータもサンプリン
グ対象とされて補間データ生成に用いられている。この
ためスキャン開始直後および終了直前に収集されたデー
タも画像再構成に有効利用されていることが理解され
る。
ン開始直後および終了直前に限定せずに任意のスキャン
時系列におけるビュー角ごとの補間パラメータの変更を
行う。
よび各概念の説明を行う。
上のジオメトリにおける、チャンネル角(レイ角)γと
ビュー角βの関係を示す。
の場合のヘリカルスキャンでの収集データを説明する図
である。図6(a)は、任意のビュー角βから観察した
全チャンネル角でのX線ビームのデータ(実データと対
向データ)を示す。チャンネル角γ=0の位置が中心チ
ャンネルを示す。図6(a)をビュー図と称する。図6
(b)は、各ビュー角(回転位相)で観察されるX線ビ
ームのデータ(実データと対向データ)のZ軸上でのサ
ンプリング位置を結んで示す。図6(b)をスキャン図
と称する。尚、図6(b)中、実データは実線で、対向
データは破線で示される。
ヘリカルスキャンでの収集データを説明する図である。
図7(a)はヘリカルピッチP=2.5の場合のスキャ
ン図図7(b)はヘリカルピッチP=3.5の場合のス
キャン図、図7(c)はヘリカルピッチP=4.5の場
合のスキャン図をそれぞれ示す。また、図8は、ヘリカ
ルピッチP=2.5の場合の図7(a)のスキャン図に
対応するビュー図を示す。
置の画像再構成の動作を順に説明する。
処理 第1に、入力ヘリカルスキャン条件に基づく被検体のヘ
リカルスキャンを行う。ヘリカルスキャン条件として、
検出器列数、検出器チャンネル数、検出器各列のZ軸方
向の回転中心における厚み、FCD(焦点−回転中心間
距離)、FDD(焦点−検出器間距離)、FOV(有効
視野直径)、有効視野角(ファン角)、チルト角等が入
力される。
テム制御部13は、このヘリカルスキャン条件のうち、
回転速度・スライス厚・ファン角等を架台・寝台制御信
号として架台・寝台制御部7に対して出力する。架台・
寝台制御部7は、この架台・寝台制御信号に基づいて寝
台移動信号を寝台移動部8に対して出力する。
記入力装置から入力されると、システム制御部3は、架
台・寝台制御部7に対して診断開始を指示するととも
に、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号
をX線制御部5に対して出力する。このX線ビーム発生
制御信号に対応して、X線制御部5は、高電圧発生部6
から高電圧を発生させる。この高電圧発生により、X線
管3からX線ビームが曝射されるとともに、寝台1が寝
台移動部8により移動され、ヘリカルスキャンによる診
断が開始される。
部13は、データ収集制御信号をデータ収集部9に対し
て出力する。データ収集部9は、このデータ収集制御信
号に対応して検出器4からX線ビームを収集し、この収
集したX線ビーム(実際には検出された投影データ)を
補間処理部10に供給する。
ビームのデータを必要に応じて収集データ記憶手段11
0に記憶保持する。
御手段130から入力される補間パラメータ(補間ルー
ルデータ)150に基づいて、収集データ記憶手段11
0中に保持された収集データから補間データを生成す
る。以下の例において、補間パラメータは各ビュー角に
応じたフィルタ幅として説明される。
実施形態が基礎とするヘリカル補間手法は、リサンプリ
ングデータに基づくフィルタ補間法である。このフィル
タ補間法は、上述した如く、多点データを重み付け加算
することにより補間データを生成する手法である。
に基づくフィルタ補間法は、第1の実施形態が用いるヘ
リカル補間手法の一例であり、第1の実施形態に他の任
意のヘリカル補間手法を適用可能であることは言うまで
もない。
タによるフィルタ補間処理の一般的手順を説明する。
尚、このリサンプリングデータによるフィルタ補間処理
は、前述した特開平9−234295に開示されてい
る。
段120が行うリサンプリングデータによるフィルタ補
間処理の手順を示す。図3に示すように、リサンプリン
グデータによるフィルタ補間処理は、2段階の補間処理
で構成される。まず第1にヘリカルデータ(生データ)
121をリサンプリング処理122して仮想的なデータ
であるリサンプリングデータ123を生成する。第2に
このリサンプリングデータ123を重み付け加算処理
(フィルタ処理)124して目的とする補間データ12
5を得る。尚、リサンプリング処理は、リサンプリング
データを得るための補間処理である。このリサンプリン
グ処理は任意の補間手法、例えば上述した隣接補間法
(2点補間法)・新対向ビーム補間法(多点補間法)な
どを用いることができる。また、内挿補間・外挿補間の
いずれが用いられてもよい。非線形補間法が用いられて
もよい。
スライス位置近傍に細かい等間隔で複数のスライス位置
を想定し、それぞれのスライス位置近傍のデータ同士を
任意の補間方法でヘリカル補間して複数の補間データ
(即ちリサンプリングデータ)を生成する。このフィル
タ処理では、この複数のリサンプリングデータを重み付
け加算あるいはフィルタ処理して目的とするスライス位
置の補間データを生成する。
体的に説明する。
のヘリカルピッチP=2.5のスキャン図である。図9
では、ある位相における目的とするスライス位置Z=Z
0近傍に想定したある範囲のデータd(1)、d
(2)、・・・が抜き出され、サンプリング位置に応じ
て示されている。リサンプリング点数npnt=10と
する。
て、リサンプリング位置を決めて、そのリサンプリング
位置を挟むデータでリサンプリングデータを生成する。
即ち、まず目的のスライス位置Z0近傍の一定の範囲に
npnt個のリサンプリング点を考える。そして下記の
式1に従い、各リサンプリング点におけるリサンプリン
グデータを、例えば上述の新対向ビーム補間法を用いて
各リサンプリング点を挟む2つのデータd(j)とd
(j+1)の線形内挿補間で得る。
て、下記の式2に従い、式1で得られたリサンプリング
データV−data(i)を正規化された重みWU
(i)で重み付け加算する。この重み付け加算により目
的のスライス位置Z0における位相のデータを求める。
補間法においては、各ビューの位相の変化に伴わず一定
のフィルタ幅(即ちリサンプリング点数)が用いられ
る。このため、上記の2段階の補間処理により得られる
補間データは、下記の一連の式で求めることができる。
り、nviewは1回転のビュー数である。chはチャ
ンネル番号を示し、nchはチャンネル数を示す。pn
tは各リサンプリング点の番号であり、npntはリサ
ンプリング点数を示す。Resp( )はリサンプリン
グデータを示す。LinearInterpolation( )は線形補
間を行う関数である。Plowはリサンプリング点の−
z側のヘリカルデータ(生データ)であり、Phigh
はリサンプリング点の+z側のヘリカルデータ(生デー
タ)である。Z0は目的とするスライス位置のz座標で
あり、dzはリサンプリングピッチ、即ちリサンプリン
グ点のz方向のピッチを示す。ncは中心スライスを示
す。Wt(pnt)は重み付加算における重み係数であ
る。
タ幅が用いられるため、式3に示すように、中心スライ
スnc、リサンプリング点数npnt、重みWt(pn
t)はそれぞれ一定である。
4で求められる。
められる。
ch)は、次の式7で求められる。尚、式7の右辺の分
母は重み付け加算の正規化を意味する。
補間(重み付け補間)処理の他の一例を説明する。この
フィルタ補間法は前述の特開平9−234195に開示
されている。フィルタ補間、即ち多点データに基づく重
み付け補間の手法には他にも種々の手法がある。例え
ば、図10乃至図12に示すように、各位相により、デ
ータ補間における各データ(ビーム)の重みの変化・切
り替えに伴うデータ特性が異なる。これらの重みの変化
によるデータ特性の差異を緩和すべく、図14に示すよ
うに、目的とするスライス位置からずれた複数のスライ
ス位置でそれぞれ中間的な補間データを得る。このそれ
ぞれのスライス位置で得られた補間データを、図13に
示すように、重み付け加算あるいはスライス方向にフィ
ルタ処理して最終的な補間データを得ることができる。
第1の実施形態は、この他任意のヘリカル補間手法を用
いることができる。
存してフィルタ幅(リサンプリング範囲・点数)を変更
する。従って、上記で説明されたリサンプリングデータ
に基づく補間データを、第1の実施形態では、以下の式
によって得る。つまり、上記で説明された式3乃至式7
は、以下のように変形される。尚、以下においてフィル
タとは、特に説明しない限り、多点データからヘリカル
補間データを得るためのスライス面方向のフィルタをい
う。ここで、スライス面方向とは回転軸方向に直交する
方向をいう。
ス(リサンプリング点数の中心)ncとリサンプリング
点数npntをビューに応じて変化させる。
のz座標はビューによって変化することが理解される。
られる。
は、以下の式7−2で求められる。
は固定としたが、第1の実施形態はこれに限定されな
い。リサンプリングピッチdzをビューの変数として、
中心チャンネルncを固定としても同様の補間データが
得られる。
すように、リサンプリング点数pntに対する重みWt
をビューvの変数としてもよい。
のz座標はビューによって変化することが理解される。
られる。
は、以下の式7−3で求められる。
(リサンプリング点数)をいかに変化させるかのフィル
タ幅変更の態様を以下に説明する。
(c)をあるビューの位相方向から観察すると明らかな
ように、ビューの位相に応じてデータのサンプリング密
度が変化する点に着目する。第1の実施形態は、このサ
ンプリング密度の粗密に対応させてフィルタ幅を変化さ
せる。
タのサンプリング密度が粗いビューの近傍では(位相θ
1)フィルタ幅を厚くし、データのサンプリング密度が
細かいビューの近傍では(位相θ2)フィルタ幅を薄く
する態様である。
ビューにおけるデータのサンプリング数が一律になる。
このため、各ビューごとのノイズSD(Standard Devia
tion)が均一となって、ノイズの影響の少ない高画質の
再構成画像が得られる。
の粗密は、スキャン開始からの距離・ヘリカルピッチP
・スライス位置に基づき判断することができる。
タのサンプリング密度が粗いビューの近傍では(位相θ
1)フィルタ幅を薄くし、データのサンプリング密度が
細かいビューの近傍では(位相θ2)フィルタ幅を厚く
する態様である。
的とするスライス位置から遠いデータは用いることなく
補間データを生成する。このため、各ビューごとにスラ
イス厚が均一となって、分解能の高い再構成画像が得ら
れる。
に応じて適宜選択されてよい。即ち、操作者は所望する
画質の再構成画像を選択することが可能となる。例え
ば、被検体の構造が複雑な部位をスキャンする場合に
は、第2の分解能重視のフィルタを用いることが望まし
い。
うヘリカル補間には、一般に知られる任意のヘリカル補
間手法が用いられてよい。例えば、前述した特開平9−
234195に開示された隣接補間法などの2点補間
法、スライス方向にフィルタ処理を行うフィルタ補間法
・新対向ビーム補間法などの多点補間法などが任意に用
いられてよい。
は、補間処理制御手段130から供給される補間ルール
データ150(例えば、フィルタ幅・フィルタ形状)に
基づいて各ビューごとに最適化されたヘリカル補間処理
を行い、得られた補間データを画像再構成部11に対し
て出力する。
手段120から出力された補間データを用いて、通常の
X線CT装置のヘリカルスキャンの場合と同様、例えば
前述したフィルタ補正逆投影法などをパラレルビームに
対応して行って画像の再構成を行う。具体的には、必要
な各ビューごとに得られた補間データと再構成関数(例
えば図25に示す)をコンボリューション処理して、一
旦センタリング軸に逆投影する。このセンタリングされ
たデータを画像の各ピクセル(画素)に対して逆投影処
理して、目的とする再構成画像データを得る。
は、このフィルタ補正逆投影法に限定されることなく、
例えば、一般に知られる逐次近似法、フーリエ変換法な
ど任意の演算アルゴリズムに基づき行われてよい。
果が得られる。
タ収集部9が収集したデータを、各ビュー角に対応した
可変的な補間ルールデータ150に基づき、ヘリカル補
間処理を行う。この補間ルールデータ150は、例えば
ヘリカル補間用フィルタ幅・フィルタ形状(重み)であ
る。また他にも、各補間データを生成する基データのサ
ンプリング方法(データ選択方法)を切り替えてもよ
く、線形補間/非線形補間、内挿補間/外挿補間などの
補間種別を切り替えてもよい。
適化された補間データに基づいて画像再構成を行う。ビ
ューによってフィルタなどの補間ルールを可変とするこ
とで、スライス方向の分解能を示すSSP(Section Se
nsitivity Profile)の偏りを排除して、空間分解能の
高い再構成画像を生成することができる。このため、用
途・目的に応じた、所望する画像特性の再構成画像を得
ることが可能となる。
ールデータ(補間パラメータ)150の切り替えは、操
作部14からユーザの手動入力に基づき行ってもよい。
或いは、補間処理制御手段130が自動的に補間ルール
データ150を切り替え制御してもよい。例えば、デー
タ収集部9が同一のビュー角度、同一のレイ角度で収集
したn回転目とn+1回転目のデータを比較して、所定
のしきい値を越えることで差が大きいと判断された場合
に、自動的にフィルタ幅を狭くすることなどが可能であ
る。
を説明したが、第1の実施形態は、シングルスライスC
T装置に適用することも可能である。図7(a)、
(b)、(c)にそれぞれ示すマルチスライスCT装置
のスキャン図では、ビューの位相が異なると、サンプリ
ングデータの粗密の分布が変化する。一方、シングルス
ライスCT装置のスキャンでは、上記のデータの粗密は
生じないが、図6(b)に示すように、各位相に応じて
スライス位置から観察したデータの偏りが変化する。こ
のため、第1の実施形態をシングルスライスCT装置に
適用した場合にも、上述の効果を得ることができる。
および終了直前でほぼ全てのデータをサンプリング範囲
に包含するようなフィルタ幅・フィルタ形状を用いれ
ば、収集されたデータの有効利用を図ることが可能とな
る。
明する。
更する例を説明した。しかし、第1の実施形態の補間ル
ールの変更手法はこれに限定されない。
ンネル角からZ軸方向にデータを観察すると、レイ角
(チャンネル角)の変化に応じてデータの分布に偏りが
あることが理解される。
(チャンネル角度)によって補間ルールデータ(補間パ
ラメータ)150を可変とするものである。但し、図6
(a)や図8に示すチャンネル方向のデータの偏りは、
実データ以外に対向データを用いる対向データビーム法
に基づくヘリカル補間の場合にのみ生じる。
角)に依存してフィルタ幅(リサンプリング点数)を変
更する。従って、上記で説明されたリサンプリングデー
タに基づく補間データを、第1の変形例では、以下の式
によって得る。つまり、上記で説明された式3乃至式7
は、以下のように変形される。
ス(リサンプリング点数の中心)ncとリサンプリング
点数npntをチャンネルおよびビューに応じて変化さ
せる。
はチャンネルおよびビューによって変化することが理解
される。
られる。
は、以下の式7−4で求められる。
角に応じて、上述の第1の実施形態と同様、フィルタ幅
(リサンプリング点数)・フィルタ形状・データ選択方
法・線形補間/非線形補間・内挿・外挿補間などの補間
ルールを変形してヘリカル補間を行う。その他の処理は
上述と同様であるため、説明は省略する。
く、また上述の第1の実施形態と組み合わせて実施され
てもよい。
てビームの厚みやエネルギー特性などのデータの特性
(質)が相違する場合にこのデータの相違を補正するこ
とができる。このため、第1の変形例によれば、上記の
第1の実施形態と同様の効果に加えて、チャンネルごと
のデータの質の偏りを考慮した、高画質の再構成画像を
得ることができる。
明する。
ビュー角・レイ角に応じて補間ルールデータ150を変
更した。
する位置により補間ルールデータ150を変更してヘリ
カル補間データを生成する。
た補間ルールの変更の態様を説明する。
補間ルールデータ150を変更する。この撮影される部
位のうちで、例えば肝臓の端部など、データの収集位置
によって被写体の変化が大きい部位では補間のためのデ
ータサンプリング範囲を広げるとアーチファクトが強ま
って画質が低下する。
数やX線パス長が大きく変化する部位を判断して、これ
らのアーチファクトが出やすい部位ではフィルタ幅・フ
ィルタ形状を変更させてヘリカル補間処理を行う。この
フィルタの変更は手動で行ってもよく、また各部位の差
分データに基づき自動的に変更制御してもよい。
することで、ノイズが低減され、ローコントラスト描出
能の高い再構成画像を得ることができる。
は、ヘリカルスキャンの開始直後と終了直前でほぼ全デ
ータをサンプリング範囲に包含するように(図4
(a),(b))フィルタ形状を変更させてヘリカル補
間処理を行う。
明は省略する。
く、また上述の第1の実施形態や第1の変形例と組み合
わせて実施されてもよい。
形態、第1の変形例と同様の効果に加えて、被検体の撮
影部位・スキャン箇所に応じて所望する画像特性の再構
成画像を得ることができる。
態と異なる点についてのみ、図面を参照しながら詳細に
説明する。
び/または終了直前の被検体のX線被曝量をハードウエ
ア的に低減させる機能を提供するものである。
台に載置された被検体の体軸方向に沿って螺旋状にスキ
ャンを行い、これにより形成されたX線像を複数の検出
器列で検出するX線CT装置(即ち、マルチスライスC
T装置)である。一方、シングルスライスCT装置は、
スキャンの時系列中の全てのデータを画像再構成に用い
るため、第2の実施形態の課題とする被検体の余計な被
曝は問題とならない。
置構成は第1の実施形態と同様である。同一箇所には同
一の符号を用いる。但し、第1の相違点は、検出器4が
複数の検出器列を設けたマルチスライス用の検出器4で
ある点である。第2の相違点は、スキャン開始直後及び
終了直前でのX線照射条件を制御する手段(図示せず)
をX線制御部5内或いはX線焦点と被検体との間に備え
る点である。
しながら説明する。第2の実施形態が備えるX線照射条
件制御手段は、ヘリカルスキャン開始直後および終了直
前に、X線照射条件のうちで被曝に影響する要因である
X線量を低減する。
をスキャン開始直後および終了直前で低減することで実
現される。尚、スキャンが開始直後あるいは終了直前で
あるか否かは、ヘリカルピッチPおよびスライス開始か
らの距離(オフセット)により判別することができる。
これらのデータはシステム制御部13からX線制御部5
に供給される。
ャン開始からのオフセット距離で管電流を変化させる。
従って、スキャン開始直後およびスキャン終了直前での
単位面積当たりのX線曝射量を変えることになる。
出器に対するX線照射条件を同時に変化させる。即ちX
線の被曝を減らしたい領域の内側の領域まで、X線フォ
トンが多少減少する。しかし、第2の実施形態では、第
1の実施形態と同様に、他のビュー角でのデータや架台
が1回転後に収集した近傍をデータをサンプリングして
ヘリカル補間を行うことができる。このため、第2の実
施形態で得られる補間データの精度には殆ど影響がな
い。尚、第2の実施形態は、第1の実施形態と組み合わ
されて構成されてもよく、あるいは単独で実施されても
よいことは言うまでもない。
の実施形態は、スキャン開始時あるいはスキャン終了時
からデータのサンプリング範囲までの期間のmAを制御
する。データのサンプリング範囲までのmAの立ち上が
り方は、図18(a)あるいは(b)のように任意でよ
く、この間のmAが低減されていれば第2の実施形態の
範囲内である。一方、スキャンによる収集データが画像
再構成に用いられる範囲では再構成画像のノイズを均一
にするため、管電流は一定量に維持される。X線ビーム
の収集後の他の処理は第1の実施形態と同様であるため
説明は省略する。
する。
キャン開始直後及び終了直前のX線管電流(mA)を制
御する。このため、マルチスライスCT装置において、
画像再構成に用いられないヘリカルスキャンの開始直後
および終了直前の被検体に対する余計な被曝を低減する
ことが可能となる。
る。
線量制御手段は、mAではなく、X線焦点と被検体との
間に配置されるX線フィルタ等により実現される。例え
ば、図19に示すようなフィルタを、ヘリカルスキャン
の開始から終了までの間、片方向に移動制御する。1つ
のX線フィルタを片方向に制御するのみなので、例えば
2片の遮蔽片(プリコリメータ)を独立に移動制御する
のと比較して、この変形例に係る遮蔽手段の移動制御の
方が容易である。このプリコリメータとは図20に示す
ようにX線管から曝射されたX線を所定分遮蔽する遮蔽
片である。この変形例に係るX線フィルタは、例えば、
図20のプリコリメータと被検体との間に配置され、移
動制御される。
様の効果が得られる。
例を示したに過ぎない。本発明は、上述の実施形態に限
定されることはない。
カル補間の各種パラメータを可変として最適な補間デー
タを得る、さらにはX線照射条件を制御して余計な被曝
を低減するという本発明に係る技術的思想を逸脱しない
範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である
ことはいうまでもない。
以下に記載されるような効果を奏する。
ンにより収集されたデータの特性に応じて最適な補間パ
ラメータを選択して、画像再構成を行う機能を提供す
る。従って、スキャン領域・ビュー角・レイ角・スライ
ス位置などの各種の収集データの特性に応じて、最適な
ヘリカル補間を行うことが可能となる。さらに、ノイズ
低減あるいは分解能向上などの再構成画像の目的・用途
に応じて最適な再構成画像を生成することが可能とな
る。
了直前のX線照射条件を可変的に制御する機能を提供す
るので、被検体への被曝量を低減することが可能とな
る。
スキャン方式のX線CT装置において、X線曝射により
収集したデータの有効活用が実現され、臨床で所望され
る高画質の再構成画像の生成が実現される。
施形態のX線CT装置を示すブロック図である。
処理部の機能構成を示すブロック図である。
の行うリサンプリングデータに基づくフィルタ補間処理
(重み付け補間処理)を説明する図である。
ヘリカル補間用のフィルタ形状の一例を示す図である。
Y軸上の幾何平面を説明する図である。
った場合の任意のビュー角βから観察したビュー図、お
よびスキャン図である。
た場合のスキャン図である。
カルスキャンを行った場合のビュー図である。
明する図である。
する図である。
法を説明する図である。
重みと、この位置からΔZずつずらしたスライス位置で
のヘリカル補間の重みと、これらを加算したヘリカル補
間の重みを示す図である。
ータの前後でシフトさせたn枚のスライス位置における
データの加算を説明する図である。
タと重み付け用のフィルタ関数との関係を説明する図で
ある。
せるフィルタ幅(データのサンプリング範囲)の一例を
説明する図である。
せるフィルタ幅(データのサンプリング範囲)の他の一
例を説明する図である。
実施形態のX線CT装置を示すブロック図である。
始直後および終了直前における管電流(mA)の制御の
一例を説明する図である。
ルタの一例を示す図である。
位置関係を説明する図である。
る図である。
スライスCT装置を説明する図である。
軸)方向およびZ軸の垂直方向から観察した図である。
である。
図である。
補間法および対向ビーム補間法を説明する図である。
=4でヘリカルスキャンして得たデータを隣接補間法に
より補間する場合を説明するスキャン図である。
ム補間法を説明するスキャン図である。
範囲とデータ再構成範囲との関係を説明する図である。
Claims (21)
- 【請求項1】 寝台に載置された被検体に対してX線を
曝射するX線発生手段と、このX線の曝射により形成さ
れたX線像を検出するX線検出手段とを架台に対向配置
し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に
移動制御すると共に、架台を回転させながらX線の曝射
を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線
CT装置において、 前記検出手段により収集されたデータの特性に応じて、
目的とするスライス位置のデータを生成するための補間
パラメータを変更制御する補間制御手段と、 前記収集データを、前記補間制御手段が決定した補間パ
ラメータに応じてヘリカル補間したデータに基づき、画
像再構成を行うデータ処理手段とを具備することを特徴
とするX線CT装置。 - 【請求項2】 前記収集データの特性は、ビュー角度で
あることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。 - 【請求項3】 前記収集データの特性は、レイ角度であ
ることを特徴とする請求項1または2に記載のX線CT
装置。 - 【請求項4】 前記収集データの特性は、スライス位置
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載
のX線CT装置。 - 【請求項5】 前記補間パラメータは、ヘリカル補間に
用いる基データのサンプリング範囲であることを特徴と
する請求項1乃至4のいずれか記載のX線CT装置。 - 【請求項6】 前記補間パラメータは、スライス面方向
のフィルタ幅および/またはフィルタ形状であることを
特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のX線CT装
置。 - 【請求項7】 前記補間パラメータは、ヘリカル補間の
重み係数であることを特徴とする請求項1乃至6のいず
れか記載のX線CT装置。 - 【請求項8】 前記補間パラメータは、線形補間または
非線形補間のいずれかを示す第1の補間種別であること
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載のX線CT
装置。 - 【請求項9】 前記補間パラメータは、内挿補間または
外挿補間のいずれかを示す第2の補間種別であることを
特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載のX線CT装
置。 - 【請求項10】 上記X線CT装置は、さらに、 前記補間パラメータを入力させる補間パラメータ入力手
段を具備し、 前記データ処理手段は、前記入力された補間パラメータ
に基づいて前記収集データをヘリカル補間することを特
徴とする請求項1に記載のX線CT装置。 - 【請求項11】 前記補間制御手段は、データのサンプ
リング密度に対応して補間すべきデータをサンプリング
するためのスライス面方向のフィルタ幅および/または
フィルタ形状を変更することを特徴とする請求項1乃至
5のいずれか記載のX線CT装置。 - 【請求項12】 前記補間制御手段は、前記サンプリン
グ密度が低い箇所に対応するフィルタ幅が薄い前記フィ
ルタを選択することを特徴とする請求項11に記載のX
線CT装置。 - 【請求項13】 前記補間制御手段は、前記サンプリン
グ密度が低い箇所に対応するフィルタ幅が厚い前記フィ
ルタを選択することを特徴とする請求項11に記載のX
線CT装置。 - 【請求項14】 前記補間制御手段は、少なくともヘリ
カルピッチ、スライス位置、スキャン開始点とスライス
位置との距離のいずれか1つ以上に基づいて前記サンプ
リング密度を求めることを特徴とする請求項11に記載
のX線CT装置。 - 【請求項15】 前記補間制御手段は、被検体のX線吸
収係数および/またはX線パス長の変位量が大きい領域
で、前記フィルタを変更することを特徴とする請求項4
に記載のX線CT装置。 - 【請求項16】 前記補間制御手段は、スキャン開始時
および/またはスキャン終了時に、前記補間パラメータ
を変更することを特徴とする請求項1に記載のX線CT
装置。 - 【請求項17】 前記X線検出手段は、X線の曝射によ
り形成されたX線像を複数の検出器列で検出することを
特徴とする請求項1乃至16のいずれか記載のX線CT
装置。 - 【請求項18】 寝台に載置された被検体に対してX線
を曝射するX線発生手段と、このX線の曝射により形成
されたX線像を複数の検出器列で検出するX線検出手段
とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の
体軸方向に相対的に移動制御すると共に、架台を回転さ
せながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部
位の撮影を行うX線CT装置において、 スキャン開始時および/またはスキャン終了時に、X線
照射条件を変更するX線制御手段を具備することを特徴
とするX線CT装置。 - 【請求項19】 前記X線検出手段は、X線の曝射によ
り形成されたX線像を複数の検出器列で検出し、 上記X線CT装置は、さらに、スキャン開始時および/
またはスキャン終了時に、X線照射条件を変更するX線
制御手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の
X線CT装置。 - 【請求項20】 前記X線照射条件は、X線管電流であ
ることを特徴とする請求項18または19に記載のX線
CT装置。 - 【請求項21】 前記X線照射条件は、X線フィルタの
形状であることを特徴とする請求項18および19に記
載のX線CT装置。
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