JP2000262214A - 菜種油およびその利用 - Google Patents

菜種油およびその利用

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JP2000262214A
JP2000262214A JP11070891A JP7089199A JP2000262214A JP 2000262214 A JP2000262214 A JP 2000262214A JP 11070891 A JP11070891 A JP 11070891A JP 7089199 A JP7089199 A JP 7089199A JP 2000262214 A JP2000262214 A JP 2000262214A
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Hiroshi Shirasago
尋士 白砂
Yoshitaka Tanioka
慶隆 谷岡
Kuniyoshi Matsumoto
邦義 松本
Hiroshi Nishimura
浩 西村
Kenichi Mizushima
健一 水島
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J Oil Mills Inc
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Yoshihara Oil Mill Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改善された酸化安定性を備え、かつ加熱臭の
少ない菜種油を提供する。 【解決手段】 キャノーラ(Canola)種に属する菜種種
子、特に、Canola 46A40(キャノーラ 46A40)の菜種種
子から得られた菜種油。 この菜種油は、少なくとも、
70重量%〜85重量%のオレイン酸と0.5重量%〜5重量
%のリノレン酸を含んだ全脂肪酸組成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、菜種油、特に、改
善された酸化安定性を備え、かつ加熱臭の少ない新規の
菜種油とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】菜種
とは、アブラナ科(Cruciferae)、アブラナ属(Brassica)
に属する植物であって、北欧、シベリア、カスピ海近辺
などが原産地とされており、主なものに、Brassica cam
pestris(在来種、和種)とBrassica napus(西洋種)
の二種がある。
【0003】菜種油の風味は淡白で軽く、酸化安定性が
高い上に、加熱安定性も大豆油よりも優れているなど、
健康に対する良好なイメージが消費者に定着しているこ
ともあって、わが国における菜種油の需要は着実な伸び
を見せている。
【0004】ところで、わが国で現在使用されている食
用菜種油の原料菜種種子は、そのほぼ全量を海外からの
輸入品、特に、総輸入量の約96%がカナダからの輸入品
で占められている。 これらカナダから輸入される菜種
種子の中でも、品種改良によって作り出された、エルカ
酸およびグルコシノレート双方の含量の低い、いわゆる
ダブル・ロー・タイプ(Doube Low Type)のキャノーラ(C
anola)種の菜種種子が、菜種油の原料種子の主流となっ
ている。 この「キャノーラ種」とは、油脂中のエルカ
酸含量が2%以下で、かつ乾燥粕中のグルコシノレート
含量が30μg/ml以下のBrassica campestris系またはBra
ssica napus系品種の菜種である、とする旨が定義され
ている(カナダ・キャノーラ協会)。
【0005】菜種油の一般的な脂肪酸組成は、オレイン
酸が最も多くて約60重量%、次いで、リノール酸が約20
重量%、そして、リノレン酸は9〜13重量%程度であ
る。そして、キャノーラ種子由来の菜種油(「キャノー
ラ油」とも称する)には、その脂肪酸組成が、これら一
般的な脂肪酸組成とほぼ同様であるか、あるいはオレイ
ン酸含量がさらに多いものや、リノレン酸含量がさらに
少ないものなど、様々な脂肪酸組成のものがある。 ま
た、菜種種子の脂肪酸組成の改変についても活発に研究
が行われており、これまでに、例えば、リノレン酸含量
を3%程度にまで低減させた菜種油(R. Scarth et al.,
Can. J. Plant Sci., 68. p.509 (1988))や、ラウリン
酸含量が高く、ヤシ油に匹敵する性状を備えた菜種油
(Inform.5. p.716 (1994))なども開発されている。
【0006】さらに、従来の菜種油にあっては、菜種油
を高温に加熱し、そこに揚げ種(食材)を投入して加熱
調理(フライ調理)する場合、熱や水分、揚げ種の構成
成分等の影響によって、菜種油に様々な劣化現象が引き
起こされる。 これにより、トリグリセリドから脂肪酸
が遊離する加水分解反応のみならず、酸化反応の二次生
成物である様々なケトンやアルデヒド等の化合物が、異
臭(加熱臭)の原因物質となって空気中に揮散し、喫食
者の食欲減退などを招くのである。
【0007】また、これまで当該業界にあっては、例え
ば、菜種油の安定性を高めるために水素添加を行った場
合に、LDLコレステロールの増加や、心臓疾患の発症
との関連が指摘されている飽和酸やトランス酸含量の増
大などの弊害が報告されるなど(食品と開発、Vol. 34.
No. 1, p.64 (1999))、菜種油(油脂)の安定性の改善
とヒトの健康増進は両立し得ないとする認識があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の菜
種油が抱えていた上掲の問題点に鑑みて鋭意研究を行っ
た結果、オレイン酸含量が高く、かつリノレン酸含量が
低いという理想的な脂肪酸組成を有する菜種油をもたら
す菜種種子に行き当たり、またこの種子によって、改善
された酸化安定性を備え、かつ加熱臭の発生が抑えられ
た新規の菜種油が得られることを知見し、本発明を完成
するに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明の要旨とするところは、
キャノーラ(Canola)種に属する菜種種子から得られた菜
種油であって、その全脂肪酸組成が、約70重量%以上、
好ましくは約70重量%〜約85重量%のオレイン酸と、約
5重量%以下、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、
さらに好ましくは約0.5重量%〜約3重量%のリノレン
酸を含む菜種油にある。 なお、この脂肪酸組成での重
量%表示は、該菜種油を構成する全脂肪酸の重量に基づ
いて得た数値である。 また、本発明の好ましい実施態
様の菜種油によれば、該全脂肪酸組成において、約5重
量%以下、好ましくは、約1重量%〜約5重量%のパル
ミチン酸をさらに含む。 さらに、本発明の別の態様に
よれば、キャノーラ(Canola)種に属する菜種種子の圧搾
または該菜種種子からの抽出によって得た粗油を精製し
て精製菜種油を得る工程を含んだ、前記した全脂肪酸組
成を有する菜種油の製造方法が提供される。
【0010】前述した本発明の構成によって、改善され
た酸化安定性を備え、かつ加熱臭の少ない菜種油が得ら
れるのである。
【0011】また、本発明の菜種油で食材をフライ処理
することで、良好な風味と食味を呈するフライ食品が得
られる。 さらに、本発明の菜種油でフライ調理した食
品は、電子レンジやオーブントースターでの加熱解凍
(加熱調理)時の加熱臭の発生が少ない冷凍食品(冷凍
フライ食品)の形態でも提供される。
【0012】さらに、本発明の菜種油と原料野菜および
/または香辛料とを混合および加熱し、そして、菜種油
から野菜滓および/または香辛料滓を濾過(濾別)する
ことで、所望の風味を呈する調味油(調合油、風味油)
も得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0014】本発明で使用する菜種種子とは、リノレン
酸含量が低く、かつオレイン酸含量が高い菜種種子、具
体的には、70重量%以上のオレイン酸と5重量%以下の
リノレン酸を含む脂肪酸組成を有する菜種油をもたらす
菜種種子であればいずれも使用可能であるが、好ましく
は、キャノーラ種に属し、かつ同脂肪酸組成を有する菜
種油をもたらす菜種種子が好適に利用できる。 これは
すなわち、オレイン酸含量が70重量%より小さくなる
と、加熱時の油脂の安定性の低下傾向が顕著になり、ま
た、リノレン酸含量が5重量%より大きくなると、加熱
臭の発生が強くなることによる。 また、前述の脂肪酸
組成を有する菜種油をもたらすキャノーラ種の菜種種子
である限りは、その産出国(産地)は、特に限定されな
い。
【0015】ところで、キャノーラ種の菜種種子は、カ
ナダで初めて品種改良された後に、カナダの他に、米
国、欧州、豪州などでも生産されている。 また、その
種子から得られる菜種油の飽和脂肪酸含量(約6%)が
他の植物油と比較しても非常に小さいものであり、ま
た、各種脂肪酸の配合バランスが理想的である等の理由
から、食用油市場での流通量を着実に拡大し続けてい
る。
【0016】また、キャノーラ種由来の菜種油の栄養価
や酸化安定性を改善すべく、構成脂肪酸の組成改変に着
眼した種子の品種改良も続けられている。 例えば、パ
イオニア・ハイブレッド社(Pioneer Hi-Bred Producti
ons Ltd、米国)では、交配、突然変異、遺伝子組み換
え等の技術を利用して、すでに様々な脂肪酸組成の油脂
をもたらすキャノーラ種の菜種種子を開発している。
特に、同社が保有している Canola 46A40(キャノーラ
46A40)の菜種種子は、本発明において特に有用であ
り、この種子は、カナダ食品検査庁植物衛生生産部品種
課品種登録局(VarietyRegistration Office, Variety S
ection, Plant Health and Production Division, Cana
dian Food Inspection Agency)に登録済の菜種種子であ
る。
【0017】これら菜種種子を出発原料として、本発明
の菜種油は、通常の菜種油と実質的に同様の圧搾および
精製の工程を含んだ製油工程を経て製造される。
【0018】菜種種子から菜種油の粗油を取得すべく、
菜種種子を圧搾工程または抽出工程に適用する。 好ま
しくは、本願発明にあっては、これら圧搾工程または抽
出工程は、菜種種子の精選、粗砕、水分調整、圧扁およ
び圧搾の一連の工程を含む。
【0019】まず、菜種種子の精選(選別)を行う。
つまり、製油所に運び込まれた菜種種子に混在する異種
植物の種子に茎や葉、傷の付いた種子、未熟種子などを
除去する。 この種子の精選は、フルイ(篩)分け、種
子の比重差を利用する風別、磁石による鉄片の除去など
を適宜組み合わせて実施する。 また、傾斜した振動篩
板上に均一な空気層を形成することで、種子のわずかな
比重差に基づいて正確に優良な菜種種子だけを選抜する
方法(キップケリー方式)や、グレンセパレーターなど
も利用できる。
【0020】次に、精選された菜種種子を粗砕する。
この粗砕工程とは、種子内部に包含された油脂部分を取
り出すために、油脂部分を取り囲む細胞膜を物理的に圧
壊または裂開するための工程であって、好ましくは、荒
割りロール(クラッキンロール:Cracking Roll)と呼
ばれるスジロール(一段式のペアロール)で、菜種種子
を4〜8分割程度に砕く。
【0021】粗砕したこれら菜種種子に関して、次に、
その水分の調整を行う。 粗油(圧搾油)の性状は、菜
種種子の水分含量と加熱温度に大きく影響されることか
ら、この水分調整は、粗油の収率・収量と品質を高める
作業工程でもある。 ところで、通常、菜種種子にはミ
ロシナーゼが多く含まれており、これは種子中の水分が
13%以上の場合、40〜70℃の温度条件下で酵素活性が最
も強く、また、水分が6〜10%になると、70〜80℃の温
度条件下で酵素活性が強くなる。 この酵素は、グルコ
シノレートを加水分解して、グルコース、硫酸塩、イソ
チオシアネートおよびl-5-ビニル-2-オキサゾリジンチ
オンを生成する作用を呈するものであって、その失活に
は、80℃以上の温度が必要であるため、クッカーなどの
加熱手段によって可及的速やかに種子片を80〜90℃に加
熱し、ミロシナーゼの失活を図ることも肝要である。
これら加熱手段としては、掃き寄せ・かき混ぜ式(Sweep
Type)の撹拌機を備えたスチームジャケット釜を数段に
積み上げてなるタイプ、あるいはロータリーキルンのよ
うなスチームチューブ式ドライヤーなどが使用できる。
【0022】水分調整を行って得られたこれら原料種子
片は、次に、圧扁ロール(フレーキングロール:Flakin
g Roll)と呼ばれる滑面ロール(一段式ペアロール)に
通されて、さらに粉砕される。 なお、菜種種子の種子
片の場合、水分量が高い時などは、菜種種子が本質的に
保有しているミロシナーゼが粉砕時に作用して、グルコ
シノレートの加水分解が始まってしまうので、粉砕前の
種子片の水分を9%以下に調整しておくことが望まし
い。
【0023】次に、圧扁した種子片を、圧搾工程(搾油
処理工程)に適用して粗油を得る。この工程で用いられ
る圧搾(採油)方法には、物理的な圧搾方法(バッチ式
または連続式圧搾方法)と、ヘキサン(ノルマルヘキサ
ン)等の有機溶剤を用いた化学抽出法とがあり、これら
いずれの方法も本発明にあっては利用できる。 これら
物理的圧搾方法の内でも、連続式圧搾方法が粗油の工業
的な大量取得に適しており、本発明にあっても、この方
式が好適に利用できる。 この連続式圧搾法とは、通
常、種子片を連続的にエキスペラーに供給し、スクリュ
ープレスの原理を利用して効率良く粗油を取得するもの
である。 この方法にあっては、プレスケーク(圧搾
粕)中の残油分が4〜7%程度になるように圧搾するこ
とが一応の目安とされている。 なお、連続式圧搾法に
引き続いて溶剤抽出を実施して採油する場合、残油分を
12〜20%程度にとどめる。 このように、連続式圧搾法
と溶剤抽出を組み合わせることで、比較的低圧の押圧負
荷による圧搾の場合でも、大容量の採油が可能となる。
圧搾粕の残油分が12〜14%以下の時は、圧搾粕は砕け
やすく、改めて圧扁を行わなくとも、直ちに溶剤抽出の
工程に導入することが可能となる。
【0024】前述の物理的圧搾法に加えて、溶剤による
粗油の化学的溶出を併用することができる。 溶剤抽出
の態様には、バッチ式抽出法と連続式抽出法とがあり、
これらいずれの方法も本発明にあっては利用できる。
これらの内でも、連続式抽出方法が工業的な大量製油ラ
インへの組み込みが容易で、粗油の大量処理に適してい
ることから、本発明にあっても、この方式が好適に利用
できる。 この連続式抽出方法には、溶剤と圧搾粕との
接触のさせ方の違いによって、貫流式(Percolation Sys
tem)と浸漬式(Immersion System)に大別される。 貫流
式の抽出装置では、種子片自体がミセラ中に浮遊する微
粉の濾過剤として機能しており、ミセラの清澄は保たれ
るが、浸漬式の抽出装置では、抽出装置上部にミセラ中
の微粉の沈降に配慮した構造となっている。 この溶剤
抽出に用いる溶剤としては、菜種粗油の溶剤抽出にて通
常用いられているものであれば、いずれも使用可能であ
るが、粗油収量、精製の容易さ、コスト面などの点から
して、本発明にあっては、ヘキサン、特に、ノルマルヘ
キサンが好ましい。
【0025】圧搾工程を経て得られた圧搾直後の粗油
は、圧搾時に混入した脱脂粕の微粉や水分、さらに水和
して析出しはじめた水和性ガム質など、非油溶性の夾雑
物が懸濁するのみならず、遊離脂肪酸や、モノグリセリ
ド、ジグリセリド、そして、各種の着色物質や有臭成分
に、脂質の酸化生成物など、菜種油の色調や風味、それ
に菜種油の保存性を損ねる油溶性の不純物質が混在して
いる。 また、原料種子に付着した農薬や、汚染物質が
粗油に溶解している場合もある。 これら菜種油の品質
に悪影響を与えうる物質を可能な限り除去するために、
圧搾工程を経て得られた粗油の精製を行う。
【0026】粗油の精製は、その方法および条件は特に
限定されるものではないが、JAS(日本農林規格)に
定める精製油あるいはサラダ油の規格に適合する程度の
食用油を得るに充分な精製条件であることが望ましい。
好ましくは、本願発明の菜種油の精製工程は、粗油の
脱ガム、脱酸、脱色および脱臭の一連の工程を含む。
【0027】まず、粗油に含まれるガム質を除去するた
めの脱ガム工程を行う。 この工程は、圧搾して得られ
た粗油に関しては必須工程ではなく、溶剤抽出して得た
粗油に対しては効果的に利用できる。 すなわち、溶剤
抽出して得た粗油からガム質が除去されていないと、清
澄な菜種油の取得を難しくなり、菜種油の品質を低下さ
せる原因となる。 この脱ガム工程は、ガム質やリン脂
質を水和するのに必要な量の水、本発明にあっては、約
0.5〜約5%、好ましくは、約1〜約3%の水分に調整
されるように粗油に対して水を加え、撹拌しながら、約
50〜約90℃にまで加熱し、ガム質を水和膨潤させる。
その後、温度を少し下げてガム質成分を集合(凝集)さ
せて後、ガム質と油脂分との比重差を利用して、遠心分
離機などを用いて両者を分離する。 なお、油溶性のガ
ム質は、金属塩の形態になりやすいので、リン酸、酢
酸、シュウ酸またはクエン酸などを、例えば、約0.01〜
約1.0%の濃度で添加することで、水和性ガム質に変化
せしめてから分離することも可能である。
【0028】脱ガム処理した粗油または圧搾油を、次
に、脱酸工程に適用する。 粗油中の遊離脂肪酸(Free
Fatty Acid)の量は、通常、酸価として表現され、この
酸価は、原料の良否、保存状態の適否、採油方法の適否
など、粗油の性状・由来を指し示す指標でもある。 色
調と風味が良好で、劣化の少ない菜種油を得る上で、こ
の脱酸工程(遊離脂肪酸の除去工程)は必須であり、油
脂の精製工程の中で最も重要な工程である。 菜種種子
を対象とする場合、脱ガム処理した粗油または圧搾油
を、まず、約40〜約110℃、好ましくは、約70〜約90℃
に加熱し、次いで、リン酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸
などを、例えば、約0.01〜約2.0%の濃度で添加して、
よく撹拌する。 そして、中和量〜100%過剰量のアル
カリをこれに添加し、水層(石けん水層)と油層の分離
ならびに水層(石けん水層)の除去を行う。この作業を
繰り返して油中の遊離脂肪酸の除去を進める。 本発明
で使用可能なアルカリとして、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウムなどが使用できる。 な
お、前述した脱酸方法の他にも、ゼニスプロセスによる
脱酸や、ミセラ脱酸法なども、本発明にて利用すること
ができる。
【0029】そして、脱酸した粗油(脱酸油)は、吸着
剤を用いた吸着脱色法で処理される。すなわち、この吸
着脱色法とは、粗油に固体微粒子の吸着剤などを添加
し、そして、真空下で加熱攪拌して、粗油中の色素類な
どの不純物を吸着分離するための方法である。
【0030】活性炭や活性白土などを吸着剤として利用
する場合には、約40〜約100℃、好ましくは、約70〜約9
0℃の温度下、大気圧下または減圧下で、約10〜約90分
間、好ましくは、約30〜約60分間、粗油と吸着剤を接触
せしめる。 この吸着処理に用いる吸着剤としては、濾
過助剤的な機能を備えたものであれば特に限定されるも
のではなく、酸性白土、活性白土、活性炭などが使用で
きるが、油の付着損失を最小ならしめる上で、活性白土
が好ましい。 また、吸着剤の添加量は、粗油中の不溶
性物質などの不純物を吸着・回収するに十分な量であっ
て、吸着剤の種類によっても所要量は変化するが、活性
白土の場合には、粗油重量の約0.5重量%以上、好まし
くは、約1〜約5重量%の量の活性白土が使用される。
吸着脱色処理を終えた後、粗油中に混在している吸着
剤、吸着物質、不溶性物質および夾雑物を除去すべく、
例えば、フィルタープレス、密閉形濾過機、完全自動型
濾過機、フンダフィルターなどの加圧濾過、あるいは減
圧濾過や吸引濾過をはじめとする真空濾過などの濾過手
段に粗油を通す。 この濾過処理工程によって、粗油は
脱色され、清澄な油になる。 なお、前述してきた吸着
脱色法に代えて、工業用原料としての動物脂やパーム脂
の脱色に利用されている酸化剤を用いて、着色物質を化
学的に酸化破壊して脱色する化学脱色法を利用すること
もできる。
【0031】なお、必要に応じて、脱色した粗油(脱色
油)の清澄度を高めるために、ウィンタリング処理(脱
ロウ処理)を適用することもできる。
【0032】次に、脱色された粗油(脱色油)を脱臭工
程に適用する。 本発明に好適な脱臭方法として、減圧
水蒸気蒸留法、すなわち、粗油中に含まれているグリセ
リドより揮発性が大きな有臭物質を、減圧下、高温条件
下で揮発性を高めて蒸留除去する方法がある。 この方
法によると、脱色済みの粗油に連続的に反応容器内に水
蒸気が吹き込まれ、そこから発生する水蒸気と共に遊離
脂肪酸をはじめとする臭気成分(臭気物質)が除去され
る。 この減圧水蒸気蒸留法の場合、良好な脱臭効果を
得る観点から、反応容器内の圧力は、約0.5〜約6mmH
g、好ましくは、約2〜約4mmHgとし、また、粗油の油
温を約180〜約280℃、好ましくは、約230〜約270℃に設
定して、約30〜約120分、好ましくは、約60〜約90分間
反応せしめる。粗油に対して吹き込まれる水蒸気の量
は、(真空度または吹き込み水蒸気量に比例する)粗油
と水蒸気との接触効率に依存している。 脱臭効率を上
げるために必要な吹き込み蒸気量は、粗油の流量、油中
揮発蒸留物の量および真空度に比例する反面、操作温度
における揮発蒸留物の蒸気圧と脱臭装置の蒸留効率に反
比例する。 このような粗油と水蒸気との接触効率を向
上させる上で、上記真空度(圧力条件)にあっては、粗
油の重量に対して約0.5〜約6重量%、好ましくは、約
1〜約3重量%の量の水蒸気を吹き込む。 なお、この
水蒸気吹き込みに代えて、主に成分分留の目的で使用さ
れている、高真空下で粗油を蒸留する分子蒸留法など、
当該技術分野で周知のその他の脱臭手段も利用できる。
そして、この脱臭処理を終えて得られた油が、本発明
の菜種油となる。
【0033】なお、この脱臭処理時に、最終製品である
菜種油の品質に嗜好性・多様性を付与すべく、風味安定
剤、消泡剤、酸化防止剤、固化防止剤、脂肪結晶調整
剤、金属キレート剤、色素、ビタミン、香辛料、香料な
ど、通常のサラダ油、天ぷら油、それにクッキングオイ
ルなどに利用されている加工助剤や添加物を適宜任意に
使用できる。
【0034】風味安定剤とは、油脂中に天然に含まれる
抗酸化物質であるトコフェロールの抗酸化作用の補助、
すなわち、金属の酸化促進物質と金属複塩を生成してそ
の酸化促進作用を抑制し、その相互作用によって抗酸化
性を高めるものであり、クエン酸やリンゴ酸などが本発
明において使用できる。 本発明にあっては、例えば、
クエン酸の場合、菜種油の0〜約50重量ppm、好ましく
は、約10〜約20重量ppmの量が用いられる。
【0035】消泡剤とは、油の劣化に伴う泡立ちに対し
て消泡効果を呈するものであり、例えば、シリコン樹脂
がこれに該当し、それによれば、油の熱重合を本質的に
改善して油の酸価・粘度の上昇を抑え、油の消費量を低
減ならしめる熱安定剤としての機能も果たす。 シリコ
ン樹脂を用いる場合、粗油の0〜約6重量ppm、好まし
くは、約2〜約3重量ppmの量で使用される。
【0036】酸化防止剤としては、食品衛生法で使用許
可されている抗酸化物質が使用でき、例えば、グアヤク
脂、ジエチルヒドロキシトリエン(BHT)、ノルジヒドロ
グアヤレチック酸(NDGA)、ブチルヒドロキシアニソール
(BHA)、没食子酸プロピル・クエン酸プロピル、L−ア
スコルビン酸、L−アスコルビン酸−ステアリン酸エス
テル、L−アスコルビン酸−パルミチン酸エステルや、
例えば、ローズマリー抽出物、茶抽出物、甘草抽出物な
どの天然物の抽出物などが使用できる。 また、他の酸
化防止剤として、トコフェロールなどが使用でき、この
場合、粗油の0〜約400重量ppm、好ましくは、約100〜
約200重量ppmの濃度で添加する。
【0037】ここまで説明してきた菜種粗油の化学精製
に代えて、本発明にあっては、物理精製を利用すること
も可能である。 すなわち、スーパーデガミング法やア
ルコンプロセスのように、精製処理の前段階や脱ガム工
程にて、油溶性のガム質(非水和性リン脂質)の量を減
らすことで、前出の脱酸工程を省くことが可能となり、
これによって、蒸留脱酸法による物理精製法(Physical
Refining)に適用することもできる。
【0038】これら一連の製油プロセス(圧搾工程と精
製工程)を経て得られる本発明の菜種油は、缶、ガラス
瓶、プラスチック、紙などの公知の収納容器に充填・収
容される。
【0039】また、本発明の菜種油で食材をフライ処理
することで、良好な風味と食味を呈するフライ食品が得
られる。 本発明の菜種油にてフライ調理可能な食材と
して、食肉類、野菜、魚介類、キノコ類などの惣菜種、
あるいはパン生地や菓子生地などがあり、これら食材を
フライ調理することで、コロッケ、天ぷら、唐揚げ、豚
カツ、ドーナツ、揚げ菓子などを、風味良好にフライ調
理できる。 さらに、本発明のフライ食品にあっては、
電子レンジやオーブントースターでの加熱解凍(加熱調
理)時の加熱臭の発生が少ない、冷凍フライドポテトな
どの冷凍食品(冷凍フライ食品)の形態でも提供するこ
とができる。
【0040】さらに、本発明の菜種油は、ネギ油やラー
油などの調味油(調合油、風味油)のベースオイルとし
ても好適に利用することができる。 すなわち、本発明
の菜種油と原料野菜および/または香辛料とを混合およ
び加熱し、そして、菜種油から野菜滓または/香辛料滓
を濾過(濾別)することで、所望の風味を呈する調味油
も得られる。 なお、この調味油の原料野菜としては、
細断、摩砕あるいは刻んだ野菜、例えば、ネギ、キャベ
ツ、レタス、生姜、ニンニク、ニンジン、タマネギなど
が好適に利用され、また、香辛料としては、ゴマや唐辛
子などが利用できる。 これによって、風味豊かなネギ
油やラー油などの調味油が得られる。
【0041】
【実施例】以下に、本願発明の実施例を具体的に説明す
るが、本願発明はこれら実施例の開示によって限定的に
解釈されるべきものではない。
【0042】実施例1:菜種油の製造 パイオニア・ハイブレッド社(米国)から入手したキャ
ノーラ種子、すなわち、Canola 46A40(キャノーラ 46A
40)を圧搾処理して、1kgの菜種粗油を得た。
【0043】次に、この菜種粗油(1kg)を80℃の温度
にまで加熱し、そして、20gの水を加えた。 加水した
菜種粗油を30分間撹拌して、粗油中のガム質を水和膨潤
させ、次いで、菜種粗油を、遠心分離機にかけて遠心分
離(4000rpm、20分間)を行って、ガム質を分離・除去
した。
【0044】脱ガム処理した菜種粗油を、次に、脱酸処
理した。 すなわち、脱ガム処理した菜種粗油を、70℃
の温度にまで加熱し、そして、加熱した菜種粗油に、菜
種粗油の0.1重量%の量の75%リン酸水溶液と、中和相
当量(または50%過剰量)の18度ボーメの水酸化ナトリウ
ムを加えた。 次に、この菜種粗油を30分間撹拌した後
に水洗を行った。 なお、菜種粗油の水洗作業は、水洗
液(水)が中性になるまで継続した。
【0045】脱酸した粗油(脱酸油)に、活性白土30g
(白土量3%)を添加し、真空下、80℃で、30分間加熱
攪拌して、脱酸油と吸着剤を接触せしめて、脱酸油中の
不純物を吸着分離して脱色した。
【0046】次に、250℃に加熱された脱色済の粗油を
収容した2l容の反応容器(反応容器内の圧力:2Tor
r)に、90分間、水蒸気を吹き込んだ。 そして、最後
に、脱酸油に対して20ppmのクエン酸と、2ppmのシリコ
ーンを添加した。
【0047】このようにして得られた本実施例での菜種
油(以下、単に「本発明油」と称する)の脂肪酸組成
を、基準油脂分析法 (2.4.2.1-脂肪酸組成(FID恒温ガス
クロマトグラフ法)、基準油脂分析試験法(I)、日本油化
学会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従っ
て、水素炎イオン化検出器(FID)を具備した恒温ガスク
ロマトグラフィー(GC-14A、株式会社島津製作所)を利
用して、メチルエステルの形態で脂肪酸を分離・定量す
ることで決定した。 その結果を、以下の表1に示し
た。 なお、比較の目的で、市販の菜種油(ゴールデン
菜種白絞油、吉原製油株式会社;以下、単に「市販菜種
油」と称する)と、市販の大豆油(ゴールデン大豆白絞
油、吉原製油株式会社;以下、単に「市販大豆油」と称
する)の脂肪酸組成も同様にして決定し、その結果を表
1に並記した。
【0048】
【表1】
【0049】実施例2:菜種油の性能の検討 本発明油について、光酸化安定性、低温域流動性、加熱
安定性、酸化安定性および加熱臭の各性状について検討
を行った。
【0050】(1) 光酸化安定性 本発明油、市販菜種油、そして市販大豆油の各100g
を、100ml容のビーカーに個別に注いだ。 次に、すべ
てのビーカーを蛍光灯下に置き、1000ルクスの光を照射
し続けた。 そして、各サンプル油について、それらの
過酸化物価(meq/kg)を、経日的に、基準油脂分析法 (2.
5.2-過酸化物価、基準油脂分析試験法(I)、日本油化学
会制定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って決
定した。 すなわち、サンプル油にヨウ化カリウムを加
えた際に遊離した、サンプル油1kg当たりのヨウ素のミ
リ当量数 (meq/kg)を求めた。 なお、本明細書の実施
例における過酸化物価の決定は、すべてこの方法によっ
たものである。 また、熟練したパネラー5名によって
菜種油の風味について官能評価を行った。 風味の評価
方法は、3段階(+:良好、−:風味低下、×:油臭発
生)で評価して、その平均的な意見をとりまとめた。
過酸化物価(meq/kg)の測定値と官能評価の結果を、以下
の表2に示した。
【0051】
【表2】
【0052】表2に記載の結果から明らかなように、本
発明油は、他の植物油と比較して、光酸化安定性に優
れ、また風味が長く維持されていることが認められた。
【0053】(2) 低温域流動性 本発明油、市販のパームスーパーオレイン油(オパレス
コSO、吉原製油株式会社;以下、単に「市販パーム油」
と称する)、市販菜種油、市販大豆油の各15gを、試験
管に個別に注いだ。 そして、これら試験管を、冷蔵庫
(庫内温度;4℃)内に10日間置き、10日後に、各油脂
の流動性を確認した。 その結果、市販菜種油と市販大
豆油は、清澄で、流動性は充分に残っていたが、市販パ
ーム油は完全に固化していた。 これに対して、本発明
油には、若干の白濁が認められたものの、流動性は充分
に残っていた。 すなわち、本発明油は、冬季戸外温度
や冷蔵庫内温度のような低温条件下にあっても、通常の
サラダ油と同様に液状で取り扱えるなどの利点が認めら
れた。
【0054】(3) 加熱安定性 本発明油、市販菜種油、そして市販大豆油の各1kgを別
個のフライヤーに入れて、180℃に加熱した。 そし
て、加熱した各サンプル油に、うどん玉(50g量目)を
揚げ種として入れて、フライ調理した。 フライ調理を
22時間行い、その間に、1時間毎に、うどんを各サンプ
ル油でフライ調理し、3種類のサンプル油で総量3.3kg
のうどんをフライ調理した。
【0055】フライ調理を終えた後の各サンプル油に関
して、着色度、酸価および粘度上昇率を測定・評価し
た。 着色度は、基準油脂分析法 (2.2.1.3-色(ガード
ナー法)、基準油脂分析試験法(I)、日本油化学会制
定、1996年版、社団法人日本油化学会)に従って、サン
プル油の色をガードナーの標準色ガラスと比較し、同等
の標準色の値を割り出して決定した。 また、酸価は、
基準油脂分析法 (2.3.1-酸価、基準油脂分析試験法
(I)、日本油化学会制定、1996年版、社団法人日本油化
学会)に従って決定した。 すなわち、サンプル油1g
中に含まれている遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸
化カリウムの量(mg)を求めた。 なお、本明細書の実施
例における酸価の決定は、すべてこの方法によったもの
である。 そして、粘度上昇率は、50℃で、10rpmで遠
心分離して得たサンプル油(1.2ml)について、E型粘
度計(VISCONIC ED形;株式会社トキメック社製)を用
いて、その使用説明書での指示に従って測定した。 こ
れらの結果を、以下の表3に示した。
【0056】
【表3】
【0057】表3に記載の結果から、3つのサンプル油
のいずれも、着色度と酸価については同様の変化が認め
られた。 しかしながら、粘度上昇率に関しては、本発
明油は、市販菜種油に対して約30%、また市販大豆油に
対しては実に約70%も粘度上昇率が抑制されており、本
発明油の加熱安定性の高さが確認された。
【0058】(4) 酸化安定性 一般に、油脂が酸化すると、過酸化物価が上昇して、風
味や栄養価の低下を招く。 このため、油を用いて調理
する食品にあっては、酸化しにくい油脂が要求されてい
る。 この点に鑑みて、本発明油の酸化安定性について
検討を行った。
【0059】すなわち、本発明油、市販菜種油、そして
市販大豆油の各100gを、300ml容のビーカーに個別に注
いだ。 次に、すべてのビーカーを、55℃に設定された
暗所に置いた。 そして、各サンプル油について、過酸
化物価(meq/kg)を測定すると共に、熟練したパネラー5
名によってそれらの風味について官能評価を行った。風
味の評価方法は、3段階(+:良好、−:風味低下、
×:変敗臭発生)で評価して、その平均的な意見をとり
まとめた。 さらに、各サンプル油について、CDM(C
onductometric Determination Method)値も測定した。
このCDM値は、基準油脂分析法 (2.5.1.2-CDM試
験、基準油脂分析試験法(I)、日本油化学会制定、1996
年版、社団法人日本油化学会)で指示されたCDM値測
定システム(その概略を図1に示した)によって測定し
た。 すなわち、サンプル油(3g)を反応容器3に仕
込み、そして、空気吹き込み管4を容器3に接続した。
測定容器5にイオン交換水50mlを入れ、電極を設定し
て、記録計7の記録紙のベースラインを合わせた。 そ
して、恒温槽2を100℃に調整した。 反応容器3を恒
温槽2に入れ、測定容器5に接続した。 10分間放置し
た後に、空気流量計1で流量制御された空気を20 L/hr
で吹き込み、導電率の測定を開始した。 そして、電導
度測定セル6で計測された導電率の測定値が300μS/cm
に至った時点で、測定を終了した。 測定データから、
測定開始から導電率が急激に変化する変曲点に至るまで
に要した時間を求め、これをCDM値(hr)とした。 こ
のCDM値は、数値が大きいほど、サンプル油の加熱安
定性が大きいことを示す。 過酸化物価(meq/kg)とCD
M値(hr)の測定値、それに官能評価の結果を、以下の表
4に示した。
【0060】
【表4】
【0061】表4に記載の結果から明らかなように、本
発明油は、他の植物油と比較して、酸化安定性に優れ、
また良好な風味が長期にわたって維持されることが認め
られた。 また、本発明油のCDM値は、他の2種類の
市販の植物油の2倍以上の数値を示しており、加熱安定
性の面でもその優位性が確認された。
【0062】(5) 加熱臭 通常、食用油は食品調理(フライ調理)を繰り返すこと
で、加熱臭が強くなってくる。 そこで、本発明油の加
熱臭についても検討を行うこととした。 本発明油、市
販菜種油、市販大豆油、それに市販のコーン油(ゴール
デンコーンサラダ油、吉原製油株式会社;以下、単に
「市販コーン油」と称する)の各16.5kgを、18l容のフ
ライヤーに注ぎ、6時間、180℃に加熱した。 そし
て、各サンプル油の加熱臭について、熟練したパネラー
10名(男性6名/女性4名)によって官能評価を行っ
た。 評価方法は、5段階(5:激烈な油臭、4:強い
油臭、3:わずかに油臭が認められる、2:ごくわずか
に油臭有り、1:油臭無し)で評価して、その平均点を
とりまとめた。 その結果、市販菜種油の3.9点を最高
に、市販大豆油の2.9点と、市販コーン油の2.1点がこれ
に続き、本発明油は1.6点と最低点であった。 このよ
うに、他の市販の植物油での加熱臭からして、本発明油
での加熱臭は穏やかなものであることが明らかとなっ
た。
【0063】この試験結果を受けて、実際に食材をフラ
イ処理した際に発生する加熱臭についても、検討を行っ
た。 すなわち、本発明油と市販菜種油の各150gを、5
00ml容のビーカーに個別に注いだ。 そして、各サンプ
ル油を約180℃に加熱し、それぞれに3個のジャガイモ
片(直径3cm、厚さ1cm)を投入し、その時に発生する
臭いを、熟練したパネラー6名に評価してもらい、より
油臭を感じるサンプル油を選択してもらった。 その結
果、全員のパネラーが、市販菜種油の方に油臭を感じる
との評価を出した。
【0064】これら結果から、本発明油による加熱臭は
穏やかで、台所や厨房で発生する加熱臭に起因する、い
わゆる油酔いの解消につながるなど、作業環境の改善に
貢献するものと期待される。
【0065】実施例3:菜種油のフライ適性の検討 本発明油に関して、食品のフライ調理における有用性に
ついて検討を行った。
【0066】(6) フライ菓子の保存安定性 本発明油と市販菜種油を、それぞれ260℃に加熱し、こ
れらにフライ米菓生地を投入して、フライ調理した。
そして、調理した米菓を、55℃に設定された暗所に置い
た。 そして、各サンプル油について、過酸化物価(meq
/kg)を測定すると共に、熟練したパネラー5名によって
各サンプル油の風味について官能評価を行った。 評価
方法は、3段階(+:良好、−:風味低下、×:変敗臭
発生)で評価して、その平均的な意見をとりまとめた。
過酸化物価(meq/kg)の測定値と官能評価の結果を、以
下の表5に示した。
【0067】
【表5】
【0068】表5に記載の結果にある通り、本発明油で
フライ調理して得た米菓は、市販菜種油と比較して、過
酸化物価に基づく保存可能日数が約2倍に伸長するな
ど、その保存安定性が極めて優れ、また良好な風味が長
く維持されることが認められ、フライ菓子調理用途での
本発明油の有用性が認められた。
【0069】この結果を踏まえて、実際のフライ菓子
(小麦粉あられ)の製造現場での本発明油の応用を試み
た。 すなわち、400l容のフライヤーを用いて、1日
当たり約600〜約800kgのフライ菓子を製造するプラント
において、本発明油を用いてフライ菓子の製造を行っ
た。 具体的には、まず、初日に、フライヤーに市販菜
種油のみを張り、これを180℃に加熱して、フライ菓子
の製造を開始した(1日目の8時)。 なお、フライヤ
ーは、製造期間中は毎日、午前8時から午後4時まで稼
働させた。 そして、製造を継続する間に損失する(フ
ライ菓子がフライヤーから持ち出す)油脂を補充するた
めに、差し油として市販菜種油を補充した。
【0070】そして、2日目以降から、差し油を本発明
油に切り替えて、油脂の補充を継続したところ、3日目
の16時には、フライヤー中の油脂はほぼ全量が本発明油
に置き換わっていた。 そして、この製造作業をさらに
継続した。 この製造期間(1週間)中に定期的にサン
プル、すなわち、フライ油とフライ菓子を採取し、フラ
イ油の酸価と揚げ菓子の保存性を測定した。 また、フ
ライ菓子の保存性は、55℃に設定された暗所にフライ菓
子を置くオーブンテストによって実施し、過酸化物価が
30meq/kgに達するのに要する日数(保存日数)で表し
た。 酸価と保存日数の変動状態を、図2のグラフに示
した。 図2に記載の結果から、フライ油の酸価には大
きな変化は認められなかったが、フライヤー中の油が本
発明油に置き換わるに従い、保存性の改善が進み、製造
期間末期には保存性(保存可能日数)は約2倍にまで伸
びていた。
【0071】(7) 油掛け米菓の光酸化安定性 焼き米菓用生地の15重量%の量の本発明油と市販菜種油
を、それぞれ別個の焼き米菓用生地に噴霧して、油掛け
米菓を得た。 次に、各油掛け米菓を蛍光灯下に置き、
1000ルクスの光を照射し続けた。 そして、各サンプル
油について、過酸化物価(meq/kg)を測定すると共に、熟
練したパネラー5名によって菜種油の風味について官能
評価を行った。 評価方法は、3段階(+:良好、−:
風味低下、×:変敗臭発生)で評価して、その平均的な
意見をとりまとめた。 過酸化物価(meq/kg)と官能評価
の結果を、以下の表6に示した。
【0072】
【表6】
【0073】表6に記載の結果からして、本発明油は、
市販菜種油と比較して、光酸化安定性が約1.5倍ほど改
善され、また良好な風味が長く維持されていたことが認
められた。
【0074】(8) 電子レンジ調理時の加熱臭 本発明油を利用して製造した食品を、電子レンジで加熱
調理した際に発生する加熱臭について検討を行った。
本発明油、市販菜種油、市販大豆油、市販の米油(米白
絞油、築野食品工業株式会社;以下、単に「市販米油」
と称する)、それに市販コーン油のいずれかでフライ調
理したフライドポテトを準備した。 フライ調理したフ
ライドポテトを100g単位で取り分け、−30℃で、1週
間冷凍することで、冷凍フライドポテトを得た。
【0075】このようにして得た冷凍フライドポテト(1
00g)を、電子レンジ内に置き、600Wの出力で、5分間
かけて電子レンジ加熱した。 各冷凍フライドポテトを
電子レンジ調理した際に発生する加熱臭について、熟練
したパネラー7名(男性4名/女性3名)によって官能
評価を行った。 評価方法は、5段階(5:激烈な油
臭、4:強い油臭、3:わずかに油臭が認められる、
2:ごくわずかに油臭有り、1:油臭無し)で評価し
て、その平均点をとりまとめた。 その結果、市販大豆
油の4.1点を最高に、市販菜種油の3.1点、市販コーン油
の1.8点、そして、市販米油の1.6点がこれに続き、本発
明油は1.5点と最低点であった。 このように、本発明
油でフライ調理して得た冷凍フライドポテトを電子レン
ジ調理した際に発生する加熱臭は、他の市販の植物油か
らして、官能的に穏やかなものであることが明らかとな
った。
【0076】本発明油の加熱臭の穏やかさをさらに実証
すべく、3日間使用(加熱)した植物油でフライ調理し
て得た冷凍フライドポテトを、電子レンジ加熱した際に
発生する加熱臭についても検討を行った。 すなわち、
本発明油、市販菜種油、そして市販大豆油の各々を、18
0℃に加熱し、これら加熱した各油に6gのジャガイモ
片(1cm角の断面、長さ6cm)を投入し、3分間フライ
調理してフライドポテトを得た。 次いで、これらフラ
イドポテトを、−30℃で冷凍して 冷凍フライドポテト
を得た。
【0077】このようにして得た冷凍フライドポテト(1
00g)を、電子レンジ内に置き、600Wの出力で、5分間
かけて電子レンジ加熱した。 その時に発生する臭い
を、熟練したパネラー9名に評価してもらい、本発明油
と市販菜種油、そして、本発明油と市販大豆油との組み
合わせにおいて、より油臭を感じるサンプル油を選択し
てもらった。 その結果、本発明油と市販菜種油の組み
合わせについては、1名のパネラーが本発明油を、そし
て、8名のパネラーが市販菜種油に油臭を感じるとの評
価を出した。 一方、本発明油と市販大豆油の組み合わ
せについては、3名のパネラーが本発明油を、そして、
6名のパネラーが市販大豆油に油臭を感じるとの評価を
出した。
【0078】これら結果から、本発明油によれば、市販
の植物油(菜種油、大豆油)のいずれよりも電子レンジ
加熱時の加熱臭の発生が有意に抑えられており、冷凍食
品やチルド惣菜の風味・食味を充分に賞味できることが
明らかとなった。
【0079】実施例4:菜種油の利用例 本発明の菜種油を用いて、ネギ油、コロッケおよび唐揚
げを製造した。
【0080】(9) ネギ油 500gの本発明油と500gの市販菜種油のそれぞれに、刻
んだネギ125gを加え、20分間、120℃で加熱し、これを
濾過して(ネギを濾別して)ネギ油を得た。
【0081】本発明油から得たネギ油と、市販菜種油か
ら得たネギ油に関して、熟練したパネラー7名によっ
て、2点嗜好法によって官能評価した。 評価結果は、
2点嗜好法検定表によって、5%の危険率で有意差を検
定した。 また、官能評価は、製造直後に一度、それに
密封ガラス容器にネギ油を収容し55℃で12日間保管した
後に改めて行った。 なお、各ネギ油の過酸化物価も同
時に測定した。
【0082】これら評価結果と測定結果を、以下の表7
に示した。
【0083】
【表7】
【0084】表7に記載の結果から明らかなように、本
発明油によれば、ネギの風味を損ねずにネギ油を得るこ
とができ、ネギ油のベースオイルに適していることが明
らかとなった。 また、本発明油は、保存中の油脂の劣
化速度が非常に小さく、本発明油を利用して得たネギ油
は保存性にも優れていることが認められた。
【0085】(10)コロッケ/から揚げ 市販菜種油と市販大豆油を1:1の重量比率で配合し
て、配合油を得た。 この配合油と本発明油を、個別に
20l容のサミーガスフライヤー(機種記号:DF-020、株
式会社サミー)に入れ、本発明油と配合油のそれぞれを
175℃まで加熱し、各サンプル油で、1個70gのコロッ
ケ種(味の素業務用野菜コロッケ)を、のべ420個フラ
イ調理した。 そして、加熱開始直後の新しい油でフラ
イ調理したコロッケと、加熱を開始して8時間後の油で
フライ調理したコロッケに関して、その都度、各1食分
(2個;本発明油で調理したコロッケ1個+配合油で調
理したコロッケ1個)ずつを取り分け、風味に関する官
能試験を、熟練したパネラー8名による2点識別法で行
った。 この評価では、油っこさが少ない方のコロッケ
を選択してもらい、評価試験自体は各2回実施した(各
回の評価での合計点(満点)は16点となる)。
【0086】コロッケ調理に用いた本発明油と配合油に
て、コロッケ調理と同時に、鳥のから揚げを調理し、コ
ロッケの場合と同様の官能試験を行った。 すなわち、
175℃まで加熱した各サンプル油にて、1個約25〜30g
のから揚げ種(株式会社中島薫商店の業務用鳥肉)を、
のべ6kgフライ調理した。 加熱開始直後の新しい油で
フライ調理したから揚げ、そして、加熱を開始して8時
間後および16時間後の油でフライ調理したから揚げに関
して、その都度、各1食分(2個;本発明油で調理した
から揚げ1個+配合油で調理したから揚げ1個)ずつを
取り分け、風味に関する官能試験を、熟練したパネラー
8名による2点識別法で行った。 この評価では、油っ
こさが少ない方のから揚げを選択してもらい、評価試験
自体は2回実施した(各回の評価での合計点(満点)は
16点となる)。 そして、これら2つのフライ食品の風
味に関する官能試験の結果を、以下の表8に示した。
【0087】
【表8】
【0088】表8に記載の結果から明らかなように、い
ずれのフライ食品にあっても、本発明油によってフライ
調理した食品の方が、良好な風味を呈していた。 この
傾向は、から揚げで特に顕著であった。 また、本発明
油は長時間加熱しても、その油切れは良好であり、カラ
ッとした調理感となっていた。
【0089】このように本発明油によると、従来の市販
の植物油によっては得られない優れた風味・食味を発現
し、かつ良好な風味・食味を長期間維持できることが認
められたのである。
【0090】
【発明の効果】このように本発明によると、所期の目的
であった、改善された酸化安定性を備え、かつ加熱臭の
少ない菜種油が実現される。 すなわち、本発明の菜種
油は、酸化安定性に優れ、また加熱臭の発生も少ないの
で、食品のフライ調理に適するのみならず、調理環境を
快適ならしめ、ひいては、油脂の酸化劣化が小さいの
で、良好な風味や食感が長持ちするフライ食品が提供で
きる。
【0091】これまで実証してきた通り、本発明の菜種
油は、栄養面、風味面および安定性において大きな改善
が認められているものであり、マーガリン、スプレッ
ド、ドレッシング、フライ油、スプレー油などの多様な
用途への応用が期待される。
【0092】また、油脂は三大栄養素の一つであり、栄
養源としても、また、エネルギー源としても重要な位置
を占めていることからして、本発明の菜種油が、人類の
豊かな食生活の構築に役立つものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CDM値測定システムの概略図である。
【図2】 フライ菓子製造プラントでのフライ油の酸価
とフライ菓子の保存性の変動状況を示すグラフである。
【符号の説明】
1 …… 空気流量計 2 …… 恒温槽 3 …… 反応容器 4 …… 空気吹き込み管 5 …… 測定容器 6 …… 電導度測定セル 7 …… 記録計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 邦義 東京都千代田区神田小川町3丁目7−1 ミツワ小川町ビル 7F 吉原製油株式会 社東京支社内 (72)発明者 西村 浩 兵庫県西宮市今津巽町8番8号 吉原製油 株式会社研究開発室内 (72)発明者 水島 健一 兵庫県西宮市今津巽町8番8号 吉原製油 株式会社研究開発室内 Fターム(参考) 4B026 DC01 DG04 DX01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャノーラ(Canola)種に属する菜種種子
    から得られた菜種油であって、該菜種油の全脂肪酸組成
    が、70重量%〜85重量%のオレイン酸および0.5重量%
    〜5重量%のリノレン酸を含む、ことを特徴とする菜種
    油。
  2. 【請求項2】 前記全脂肪酸組成が、1重量%〜5重量
    %のパルミチン酸をさらに含む請求項1に記載の菜種
    油。
  3. 【請求項3】 前記菜種種子が、Canola 46A40(キャノ
    ーラ 46A40)の菜種種子である請求項1または2に記載
    の菜種油。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の菜種
    油で食材をフライ処理して得られたことを特徴とするフ
    ライ食品。
  5. 【請求項5】 前記フライ食品が、冷凍食品の形態のフ
    ライ食品である請求項4に記載のフライ食品。
  6. 【請求項6】 前記冷凍食品が、電子レンジやオーブン
    トースターでの加熱解凍時の加熱臭の発生が少ない冷凍
    食品である請求項5に記載のフライ食品。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載の菜種
    油と原料野菜および/または香辛料とを混合および加熱
    し、そして、該菜種油から野菜滓および/または香辛料
    滓を濾過して得られた調味油。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至3のいずれかに記載の菜種
    油と原料ネギとを混合および加熱し、そして、該菜種油
    からネギ滓を濾過して得られたネギ油。
  9. 【請求項9】 菜種油の製造方法であって、以下の工
    程、すなわち;(a) キャノーラ(Canola)種に属する菜種
    種子の圧搾または該菜種種子からの抽出によって粗油を
    得、および(b) 該粗油を精製して精製油を得る、工程を
    含み、 かつ該菜種油の全脂肪酸組成が、70重量%〜85重量%の
    オレイン酸および0.5重量%〜5重量%のリノレン酸を
    含む、ことを特徴とする菜種油の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記全脂肪酸組成が、1重量%〜5重
    量%のパルミチン酸をさらに含み、かつ前記菜種種子
    が、Canola 46A40(キャノーラ 46A40)の菜種種子であ
    る請求項9に記載の菜種油の製造方法。
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JP2012139175A (ja) * 2010-12-29 2012-07-26 Riken Vitamin Co Ltd フライ用油脂組成物
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