JP2000260633A - 静止誘導電器巻線 - Google Patents
静止誘導電器巻線Info
- Publication number
- JP2000260633A JP2000260633A JP11062706A JP6270699A JP2000260633A JP 2000260633 A JP2000260633 A JP 2000260633A JP 11062706 A JP11062706 A JP 11062706A JP 6270699 A JP6270699 A JP 6270699A JP 2000260633 A JP2000260633 A JP 2000260633A
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- Japan
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- winding
- windings
- stationary induction
- manufacturing steps
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Abstract
(57)【要約】
【課題】断路器サージに対する絶縁強度を低下させるこ
となく冷却性能の向上や製作工数の低減を図る。 【解決手段】静止誘導電器巻線8の中央部の高圧端子9
から数ターンの巻線3について、両側に絶縁物10を配
置して一緒に巻回することにより、断路器サージに対す
る絶縁強度を低下させることなく、冷却性能の向上や製
作工数の低減が図れる。
となく冷却性能の向上や製作工数の低減を図る。 【解決手段】静止誘導電器巻線8の中央部の高圧端子9
から数ターンの巻線3について、両側に絶縁物10を配
置して一緒に巻回することにより、断路器サージに対す
る絶縁強度を低下させることなく、冷却性能の向上や製
作工数の低減が図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油入静止誘導電器
の巻線に係わり、特にガス絶縁開閉機器に接続された油
入静止誘導電器の巻線の絶縁に係わる。
の巻線に係わり、特にガス絶縁開閉機器に接続された油
入静止誘導電器の巻線の絶縁に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、変電所の開閉機器のガス絶縁化が
進み、それに伴って静止誘導電器とガス絶縁開閉機器が
直結される場合が多くなっている。そのような場合、ガ
ス絶縁開閉機器が開閉動作して生じたサージがほとんど
減衰せずに静止誘導電器に侵入することになる。そのよ
うなサージの一つにガス絶縁断路器が動作した場合に生
じる断路器サージがある。
進み、それに伴って静止誘導電器とガス絶縁開閉機器が
直結される場合が多くなっている。そのような場合、ガ
ス絶縁開閉機器が開閉動作して生じたサージがほとんど
減衰せずに静止誘導電器に侵入することになる。そのよ
うなサージの一つにガス絶縁断路器が動作した場合に生
じる断路器サージがある。
【0003】これは、周波数が1〜数MHzという非常
に高いサージであり、このように高周波なため、高圧端
子から静止誘導電器巻線内に侵入すると、静止誘導電器
巻線の持つインダクタンスにより急激に減衰する。その
結果、静止誘導電器巻線の高圧端子付近の数ターンの巻
線間に大きな電圧が加わる。
に高いサージであり、このように高周波なため、高圧端
子から静止誘導電器巻線内に侵入すると、静止誘導電器
巻線の持つインダクタンスにより急激に減衰する。その
結果、静止誘導電器巻線の高圧端子付近の数ターンの巻
線間に大きな電圧が加わる。
【0004】そのため、この部分で絶縁破壊する場合が
ある。それを防ぐため、例えば特開平7−111218 号公報
に記載のように絶縁的に一番厳しい高圧端子から1ター
ン分の巻線の絶縁被覆を他の巻線よりも厚くしたものが
ある。
ある。それを防ぐため、例えば特開平7−111218 号公報
に記載のように絶縁的に一番厳しい高圧端子から1ター
ン分の巻線の絶縁被覆を他の巻線よりも厚くしたものが
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の公知例のように
巻線の絶縁被覆を厚くすると、絶縁被覆は熱伝導率が小
さいのでその分冷却性能が低下し、巻線が過熱する恐れ
がある。また、巻線の絶縁被覆を厚くするには、巻線に
絶縁被覆を巻き足すか、予め厚く巻いた1ターン分の巻
線を継足す必要があり、いずれもその製作に工数が掛か
る。
巻線の絶縁被覆を厚くすると、絶縁被覆は熱伝導率が小
さいのでその分冷却性能が低下し、巻線が過熱する恐れ
がある。また、巻線の絶縁被覆を厚くするには、巻線に
絶縁被覆を巻き足すか、予め厚く巻いた1ターン分の巻
線を継足す必要があり、いずれもその製作に工数が掛か
る。
【0006】さらに、厚くしたことにより他の部分と比
べて巻線高さが不揃いになるので、その分、上下の巻線
間に配置されたスペーサの一部を削って高さを合わせる
必要がある。このようなスペーサが静止誘導電器巻線の
全周にわたって数十箇所配置されているので、ここでも
製作工数が掛かる。
べて巻線高さが不揃いになるので、その分、上下の巻線
間に配置されたスペーサの一部を削って高さを合わせる
必要がある。このようなスペーサが静止誘導電器巻線の
全周にわたって数十箇所配置されているので、ここでも
製作工数が掛かる。
【0007】本発明の目的は、断路器サージに対する絶
縁強度を低下させることなく冷却性能の向上や製作工数
の低減を図ることにある。
縁強度を低下させることなく冷却性能の向上や製作工数
の低減を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】巻線の絶縁被覆厚さは増
やさず、高圧端子から数ターンの巻線間に、帯状の絶縁
物を配置する。
やさず、高圧端子から数ターンの巻線間に、帯状の絶縁
物を配置する。
【0009】これによって巻線の側面では隣合う巻線と
の絶縁距離が広がり、絶縁被覆を厚くしたのと同じにな
る。その結果、巻線間の絶縁強度が公知例の場合と同様
に向上する。一方、巻線の冷却は、主として絶縁油に触
れる巻線の上下面で行われており、その巻線の上下面に
ついては、絶縁被覆厚さが増えないので公知例に比べて
冷却性能が向上する。
の絶縁距離が広がり、絶縁被覆を厚くしたのと同じにな
る。その結果、巻線間の絶縁強度が公知例の場合と同様
に向上する。一方、巻線の冷却は、主として絶縁油に触
れる巻線の上下面で行われており、その巻線の上下面に
ついては、絶縁被覆厚さが増えないので公知例に比べて
冷却性能が向上する。
【0010】また、ここで使用する絶縁物は、帯状とい
う簡単な構造なので製作工数がほとんど掛からない。か
つ、巻線間に配置する際も単に巻線と一緒に巻込むとい
う簡単な作業で済むので工数が掛からない。したがって
公知例に比べて製作工数が低減できる。
う簡単な構造なので製作工数がほとんど掛からない。か
つ、巻線間に配置する際も単に巻線と一緒に巻込むとい
う簡単な作業で済むので工数が掛からない。したがって
公知例に比べて製作工数が低減できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1に
より説明する。導体1に絶縁被覆2を施した巻線3を2
本一緒に円盤状に巻回したものを多段積重ね、渡り線
4,5,6,7でインターリーブ接続して静止誘導電器
巻線8を形成する。その際、静止誘導電器巻線8の中央
部の高圧端子9から数ターンの巻線3について、両側に
絶縁物10を配置して一緒に巻回する。なお、絶縁物1
0の厚さは、高圧端子9から遠ざかるにしたがって低減
する。このように形成したものを図示しないが鉱油中に
浸して本発明の静止誘導電器巻線が形成される。
より説明する。導体1に絶縁被覆2を施した巻線3を2
本一緒に円盤状に巻回したものを多段積重ね、渡り線
4,5,6,7でインターリーブ接続して静止誘導電器
巻線8を形成する。その際、静止誘導電器巻線8の中央
部の高圧端子9から数ターンの巻線3について、両側に
絶縁物10を配置して一緒に巻回する。なお、絶縁物1
0の厚さは、高圧端子9から遠ざかるにしたがって低減
する。このように形成したものを図示しないが鉱油中に
浸して本発明の静止誘導電器巻線が形成される。
【0012】絶縁物10は、図2に示すように、帯状の
薄い絶縁シート11を適当な長さに切って重ね合せ、厚
さを調整して形成する。その厚さは、断路器サージが侵
入した場合、高圧端子9に最も近い巻線3間で通常の雷
サージが侵入した場合の2〜3倍の過電圧が加わること
及び裕度を考慮すると、高圧端子9近傍で巻線3の絶縁
被覆2の厚さの2〜3倍に当たる4〜6mmくらいが適当
である。
薄い絶縁シート11を適当な長さに切って重ね合せ、厚
さを調整して形成する。その厚さは、断路器サージが侵
入した場合、高圧端子9に最も近い巻線3間で通常の雷
サージが侵入した場合の2〜3倍の過電圧が加わること
及び裕度を考慮すると、高圧端子9近傍で巻線3の絶縁
被覆2の厚さの2〜3倍に当たる4〜6mmくらいが適当
である。
【0013】絶縁シート11の素材としては、静止誘導
電器で従来より用いられているプレスボードやフッ素樹
脂,ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックのシ
ートを帯状に裁断したものを用いる。特に、フッ素樹脂
の多孔体が誘電率が小さく、巻線3の表面で電界集中を
引き起こさないので好適である。
電器で従来より用いられているプレスボードやフッ素樹
脂,ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックのシ
ートを帯状に裁断したものを用いる。特に、フッ素樹脂
の多孔体が誘電率が小さく、巻線3の表面で電界集中を
引き起こさないので好適である。
【0014】このように形成すると、断路器サージが静
止誘導電器巻線8の高圧端子9から侵入したときに、最
も大きな過電圧が加わる高圧端子9に近い巻線3間の絶
縁距離が最も大きくなる。絶縁距離が大きくなれば、そ
れに伴って巻線3間の絶縁強度が向上するので、断路器
サージに対して所望の絶縁強度が得られる。
止誘導電器巻線8の高圧端子9から侵入したときに、最
も大きな過電圧が加わる高圧端子9に近い巻線3間の絶
縁距離が最も大きくなる。絶縁距離が大きくなれば、そ
れに伴って巻線3間の絶縁強度が向上するので、断路器
サージに対して所望の絶縁強度が得られる。
【0015】一方、冷却上重要な巻線3の上下面では、
巻線3の絶縁被覆2の厚さは増えないので冷却性能が低
下しない。したがって巻線3の過熱が生じない。また、
絶縁物10は、単に帯状に裁断するだけ、かつ巻線3と
一緒に巻込むだけなので製作工数が掛からない。
巻線3の絶縁被覆2の厚さは増えないので冷却性能が低
下しない。したがって巻線3の過熱が生じない。また、
絶縁物10は、単に帯状に裁断するだけ、かつ巻線3と
一緒に巻込むだけなので製作工数が掛からない。
【0016】なお、本発明によれば巻線3の加工や、図
示しないが上下の巻線3間に配置されたスペーサの加工
がないので静止誘導電器巻線8中に塵埃が混入せず絶縁
の信頼性が低下しない。
示しないが上下の巻線3間に配置されたスペーサの加工
がないので静止誘導電器巻線8中に塵埃が混入せず絶縁
の信頼性が低下しない。
【0017】以下、本発明の他の実施例を図3に示す。
巻線3を円筒状に巻回したものを多層積層し、各層を渡
り線12で接続して静止誘導電器巻線13を形成する。
その際、高圧端子9から数ターンの巻線3については、
下面に絶縁物14を配置して一緒に巻回する。そのと
き、絶縁物13の厚さを高圧端子9から遠ざかるにした
がって低減する。このように構成したものの外側に静電
シールド15を配置し、高圧端子9に接続する。
巻線3を円筒状に巻回したものを多層積層し、各層を渡
り線12で接続して静止誘導電器巻線13を形成する。
その際、高圧端子9から数ターンの巻線3については、
下面に絶縁物14を配置して一緒に巻回する。そのと
き、絶縁物13の厚さを高圧端子9から遠ざかるにした
がって低減する。このように構成したものの外側に静電
シールド15を配置し、高圧端子9に接続する。
【0018】このように形成すると、静止誘導電器巻線
13の高圧端子9に近い部位では巻線3間の絶縁距離が
広がり、断路器サージに対して所望の絶縁強度が得られ
る。その際、巻線3の絶縁被覆厚さは増えないので冷却
性能が低下しない。また、絶縁物14は、単に帯状に裁
断するだけ、かつ、巻線3と一緒に巻込むだけなので製
作工数が掛からない。
13の高圧端子9に近い部位では巻線3間の絶縁距離が
広がり、断路器サージに対して所望の絶縁強度が得られ
る。その際、巻線3の絶縁被覆厚さは増えないので冷却
性能が低下しない。また、絶縁物14は、単に帯状に裁
断するだけ、かつ、巻線3と一緒に巻込むだけなので製
作工数が掛からない。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、静止誘導電器巻線8の
巻線間の断路器サージに対する絶縁強度を低下させるこ
となく冷却性能の向上や製作工数の低減を図ることがで
きる。
巻線間の断路器サージに対する絶縁強度を低下させるこ
となく冷却性能の向上や製作工数の低減を図ることがで
きる。
【図1】本発明の一実施例の静止誘導電器巻線の中央部
の断面図である。
の断面図である。
【図2】本発明の一実施例の絶縁シートの斜視図であ
る。
る。
【図3】本発明の一実施例の静止誘導電器巻線の中央部
の断面図である。
の断面図である。
3…巻線、9…高圧端子、10…絶縁物。
フロントページの続き (72)発明者 宮尾 博 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 伊賀 尚 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 Fターム(参考) 5E043 AA02 AB03 CA04 5E044 CA01 CA06 CB03 DA03
Claims (2)
- 【請求項1】巻線を多数回巻回してその両端を高圧線路
端子、および中性点端子とした静止誘導電器巻線におい
て、前記高圧線路端子から複数ターンの巻線間の絶縁距
離を広げたことを特徴とする静止誘導電器巻線。 - 【請求項2】請求項1項記載のものにおいて、前記巻線
間の絶縁距離を高圧線路端子から巻回数が増すにつれて
小さくしたことを特徴とする静止誘導電器巻線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11062706A JP2000260633A (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 静止誘導電器巻線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11062706A JP2000260633A (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 静止誘導電器巻線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000260633A true JP2000260633A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13208039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11062706A Pending JP2000260633A (ja) | 1999-03-10 | 1999-03-10 | 静止誘導電器巻線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000260633A (ja) |
-
1999
- 1999-03-10 JP JP11062706A patent/JP2000260633A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040727 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041130 |