JP2000260286A - 電磁リレー及びその組立て方法 - Google Patents

電磁リレー及びその組立て方法

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JP2000260286A
JP2000260286A JP11059506A JP5950699A JP2000260286A JP 2000260286 A JP2000260286 A JP 2000260286A JP 11059506 A JP11059506 A JP 11059506A JP 5950699 A JP5950699 A JP 5950699A JP 2000260286 A JP2000260286 A JP 2000260286A
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和久 松田
Muneo Nakada
宗生 仲田
Kenichi Matsuo
謙一 松尾
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/44Magnetic coils or windings
    • H01H2050/446Details of the insulating support of the coil, e.g. spool, bobbin, former

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプール52の一方のフランジ52bが、ケ
ース64の開口部内側に配置され、このケース開口側が
シール材70でシールされてなるシール型リレーにおい
て、可動接点バネ56と一体に形成されてケース開口か
ら突出状態に配置される可動接点端子の接続用端部71
の導出部の構成を改善し、高さ寸法の増加を伴うことな
く、可動接点バネ56の組立て性を向上する。 【解決手段】 フランジ52bの側面に、ヨーク54
(このヨーク54がはまり込む凹部52c及び開口部5
2d)を臨む切り欠き52eを形成し、この切り欠き5
2eがケース64とヨーク54とで囲まれてなるスリッ
ト状窓部65に接続用端部71を挿通した状態に配置
し、このスリット状窓部65内にもシール材70を充填
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スプールの一方の
フランジがケース開口部の内側に配置され、このケース
開口側がシール材でシールされてなる電磁リレーに係わ
り、可動接点バネと一体に形成されてケース開口から突
出状態に配置される可動接点端子の導出部の構成が改善
され、シール材の充填状態が良好に維持され、かつ全体
の高さ寸法の増加を伴うことなく、組立て性が向上され
た電磁リレーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車載用の回路基板などに搭載さ
れる小型電磁リレー(高さ寸法が例えば20mm以下の
小型なもの)にあっては、基板搭載後の洗浄などに耐え
得るように、また、所定の防水性や防塵性を確保するた
めに、密封されたタイプのリレー(即ち、シール型リレ
ー)が主流となっている。特に上記洗浄は、基板搭載の
ための半田付けの後で行われるため、リレーが加熱され
た状態から洗浄液によって急激に冷やされることにな
り、リレー内外に気圧差が生じるため、僅かな隙間であ
ってもそこから洗浄液が内部に吸込まれ易く、高度な気
密性能が要求される。また近年、この種の小型電磁リレ
ーにおいては、小型化と低コスト化が強く求められてお
り、そのためには、部品点数のいっそうの削減と各部品
の高密度な組付け構造が重要となる。そこで、特開平1
0−162712号公報にも開示されているように、従
来組立ての基本となっていたベースと呼ばれる部材を廃
止し、電磁石のコイルを巻回するためのスプールの一方
のフランジをケースの開口部内側に配置し、この一方の
フランジをベースとしても機能させたタイプのリレーが
登場している。
【0003】図4乃至6は、このようなタイプのリレー
の第1従来例を示す図であり、図4は主要部品の分解斜
視図、図5はリレー全体をケース開口側から見た平面
図、また図6は、図5における符号A−Aで示す部分の
断面図である。なお、図5ではシール材の図示を省略し
ている。また以下では、後述するケース14の開口側
(図4,6における上側)を場合によりケース開口側と
いい、後述するケース14の奥側(図4,6における下
側)を場合によりケース奥側という。
【0004】このリレー1は、図4に示すように、上下
両端にフランジ2a,2bを有し電磁石を構成するコイ
ルが巻回されるスプール2と、このスプール2内に形成
された縦方向(コイル軸方向)の貫通穴に挿通された電
磁石の鉄心3と、この鉄心3のケース開口側端部に連結
されて磁力線の通り道となるL字形のヨーク4と、この
ヨーク4に基端側が接合し、コイル通電時に鉄心3に引
き付けられて先端側が揺動する可動鉄片5と、ケース奥
側の横方向板状部6aが揺動可能な板バネであって、こ
の横方向板状部6aが可動鉄片5の外面側に取付けられ
るL字形の可動接点バネ6と、この可動接点バネ6の先
端に取付けられる可動接点7と、コイル非通電時におい
て可動接点7が圧接するNC接点である第1固定接点
(図示省略)と、この第1固定接点がケース奥側端部に
取付けられた第1固定端子(図示省略)と、コイル通電
時において可動接点7が圧接するNO接点である第2固
定接点(図示省略)と、この第2固定接点がケース奥側
端部に取付けられた第2固定端子(図示省略)と、コイ
ルの各口出し線にそれぞれ接続される第1コイル端子1
2及び第2コイル端子13(図5に示す)と、組付け側
(図6では上側)が開口したケース14(図5,6に示
す)とを備える。
【0005】ここで、ヨーク4は、横方向板状部4aと
縦方向板状部4bを有し、横方向板状部4aがスプール
2のケース開口側のフランジ2bの外面に形成された凹
部2cにはめ込まれて鉄心3の先端とカシメにより連結
され、縦方向板状部4bが前記フランジ2bに形成され
た長方形状の開口部2dからコイル軸方向に沿ってケー
ス奥側に伸びている。また、可動接点バネ6は、前述し
た横方向板状部6aと縦方向板状部6bを有し、縦方向
板状部6bに形成されたカシメ用穴6cにヨーク4(縦
方向板状部4b)に形成されたカシメ用突起4cがはめ
込まれ、このカシメ用突起4cの先端がカシメられるこ
とによって、ヨーク4(縦方向板状部4b)に回り止め
されて固着されている。また、スプール2のフランジ2
bにおける前記開口部2dの上側の位置には、図4に示
すように、凹部2cを部分的に覆うようなカバー部2e
が設けられ、このカバー部2eの側端面には、後述する
可動接点端子の接続用端部21はまり込む切り欠き2f
が形成されている。
【0006】また、可動鉄片5の可動接点バネ6への取
付けや、可動接点7の可動接点バネ6への取付けなど
も、いわゆるカシメにより行われている。なお、一般に
「カシメ」とは、二以上の部材を相互に固定するなどの
目的で、部材(主に金属製の部材)を例えば部分的に塑
性変形させることであるが、通常この種の電磁リレーで
は、一方の部材に設けた突起(凸部)を他方の部材に設
けた穴(切り欠きなどの開口含む)にはめ込んで貫通さ
せた後、その突起の先端部をプレス機械等でたたいて潰
し拡径することで、部材相互を固着する取付け方法のこ
とである。このような方法によって、部材相互を組付け
れば、例えばネジ部材などの別部品を使って締結する方
法に比較して、格段に部品点数や組付け工数が削減さ
れ、低コスト化や小型化の点で有利となる。
【0007】そして、可動接点バネ6、第1固定端子、
及び第2固定端子のケース開口端側(図4,6では上端
側)の帯板状部分は、第1コイル端子12や第2コイル
端子13と同様に、先端がケース14の開口端よりも外
側に突き出すように伸びており、各接点を基板の所定の
回路導体に接続するための接続用端部21,22,23
(図5,6に示す)をそれぞれ構成している。なお図6
では、接続用端部22,23或いは第1コイル端子12
や第2コイル端子13の図示を省略してる。またこのリ
レー1は、ケース14を除く各部品がフランジ2bを中
心にして組付けられ、こうして構成されたサブアセンブ
リに対して最後にケース14を被せ、さらにその後、ケ
ース1の開口側を熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹
脂)などのシール材20(図6に示す)でシールして組
み上げられている。
【0008】なお、スプール2への主要部品の組付け
は、以下のように行われる。即ち、図4に示す如く、ま
ずヨーク4を横方向に直線移動させて、その横方向板状
部をフランジ2bの凹部2c内にはめ込む。次いで、鉄
心3をケース奥側からフランジ2に挿通して、その先端
のカシメ用突起3aをヨーク4(横方向板状部4a)に
形成された穴4dに貫通させ、カシメ用突起3aの先端
をカシメることで、鉄心3とヨーク4をスプール2に固
着する。次に、可動鉄片5が取付けられた可動接点バネ
6を、図4に示す如くやはり横方向に直線移動させて、
その縦方向板状部6bの先端側(即ち、前記接続用端部
21の基端部)をスプール2の前述の切り欠き2fには
め込みつつ、前記カシメ用突起4cをカシメ用穴6cに
はめ込んだ後、このカシメ用突起4cをカシメて固着す
る。
【0009】また、ケース14の開口部内面には、スプ
ール2の前述の切り欠き2f内にはまり込み可動接点バ
ネ6の一端側(即ち、前述の接続用端部21の基端部)
に当接する(又は僅かな隙間で対向する)凸部14aが
形成されている。これにより、結局、前述の接続用端部
21は、前述の切り欠き2fとこの凸部14aで囲まれ
てなるスリット状窓部に僅かな隙間で挿通された状態に
配置されることになり、シール材20が適度にこの隙間
に侵入するようになっている。また、シール材20は、
通常次のようにして充填される。即ち、図6に示すよう
にリレー1のケース開口側を鉛直方向上側に向けた状態
で、このケース開口側に所定量のシール材20(未硬化
状態のもの)を滴下又は流下し、重力と毛細管現象によ
る自然流動によってシール材20をケース開口側の各隙
間に侵入させるとともに、ケース開口部内側に表面が平
坦なシール層を形成する。その後、例えばリレー1全体
をシール材20の硬化温度以上に加熱して所定時間保持
する硬化槽に入れて、シール材20を硬化させる。
【0010】またなお、可動接点バネ6は可動接点端子
(この場合コモン端子)としても機能しており、この可
動接点バネ6の縦方向板状部6bの先端がケース開口か
ら突出状態に設けられることによって形成された上記接
続用端部21は、この可動接点端子の接続用端部とな
る。そして、接続用端部21,22,23は、基板搭載
の容易性の確保や規格上の問題、或いは所定の強度確保
のために、一定の厚さを要求され、小型電磁リレーの場
合には、例えば、0.3mmの厚さとされている。この
場合、可動接点バネ6は、バネとしての可撓性を持たせ
るために、他の端子部材(第1固定端子や第2固定端
子)よりも格段に薄い板材とする必要があり、例えば板
厚が0.15mmの板材で構成されており、この板材の
一端側を折り曲げて2枚折りにして重ねた後にプレスで
圧着することによって、接続用端部21が所定の厚さ
(例えば、0.3mm)に形成されている。
【0011】次に図7乃至9は、この種のリレーの第2
従来例を示す図であり、図7は主要部品の分解斜視図、
図8はリレー全体をケース開口側から見た平面図、また
図9は、図8における符号B−Bで示す部分の断面図で
ある。なお、図8ではシール材の図示を省略している。
また以下では、第1従来例と同様の構成要素には、同符
号を使用して、重複する説明を省略する。
【0012】このリレー31は、図7に示すように、や
はり上下両端にフランジ32a,32bを有するスプー
ル32を中心として組立てられるものである。ここで、
ヨーク4の横方向板状部4aは、スプール32のケース
開口側のフランジ32bの外面に形成された凹部32c
にはめ込まれて鉄心3の先端とカシメにより連結され、
ヨーク4の縦方向板状部4bは、前記フランジ32bに
おける凹部32cの底面に形成された長方形状の開口部
32dからコイル軸方向に沿ってケース奥側に伸びてい
る。また、スプール32のフランジ32bの内側面(凹
部32c及び開口部32dの内側面)には、ヨーク4の
二つのカシメ用突起4cとの干渉を避けるための二つの
溝32eや、可動接点バネ6(可動接点端子)の接続用
端部21を挿通するための溝32fが形成されている。
そして、可動接点バネ6(可動接点端子)の接続用端部
21は、図8,9に示すように、このスプール32の溝
32fとヨーク4とで囲まれてなるスリット状窓部に僅
かな隙間で挿通された状態に配置され、シール材20が
適度にこの隙間に侵入するようになっている。
【0013】また、スプール32への主要部品の組付け
は、以下のように行われる。即ち、図7に示す如く、ま
ずヨーク4をケース開口側から縦方向に移動させて、そ
の縦方向板状部4bをフランジ32bの開口部32dに
挿通するとともに、その横方向板状部4aをフランジ3
2bの凹部32c内にはめ込む。次いで、鉄心3をケー
ス奥側からフランジ32に挿通して、その先端のカシメ
用突起3aをヨーク4(横方向板状部4a)の穴4dに
貫通させ、カシメ用突起3aの先端をカシメることで、
鉄心3とヨーク4をスプール32に固着する。次に、可
動鉄片5が取付けられた可動接点バネ6を、図7に示す
如くケース奥側からほぼ縦方向に移動させて、その縦方
向板状部6bの先端側(即ち、接続用端部21)をスプ
ール32の前述の溝32fで構成されるスリット状窓部
に挿入しつつ、前述のカシメ用突起4cをカシメ用穴6
cにはめ込んだ後、このカシメ用突起4cをカシメて固
着する。なお、シール材20の充填方法は、第1従来例
と同様である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のリレーは、
スプールのフランジがベースを兼ねていて、ベースとい
う独立の部材が削除されている点で優れている。しか
し、可動接点バネ6(可動接点端子)の接続用端部21
の導出部分の構成に起因して、リレー全体の高さ寸法が
大型化する、或いは、組立てが困難で自動組立てができ
ない(生産性が悪い)などの改善すべき問題点を有して
いた。
【0015】すなわち、まず第1従来例の場合、スプー
ル2のフランジ2bに形成されたカバー部2eの切り欠
き2fによって、前記接続用端部21を僅かな隙間で導
出するためのスリット状窓部が形成されており、カバー
部2eが必須の要素となる。なぜなら、カバー部2eが
仮に設けられていないと、第1従来例の構成では、ヨー
ク4の縦方向板状部4bとケース14の内面との間の比
較的大きな隙間(前記接続用端部21の両側の部分)が
ケース開口側に露出してしまい、この隙間からシール材
20が内部のより奥側まで過度に(必要以上多量に)流
入してしまう問題が避けられないからである。なお、こ
の隙間からシール材20が流入すると可動接点バネ6の
バネ部分(板材1枚よりなる部分の奥側)にシール材2
0が過度に付着するため、可動接点バネ6のバネとして
の仕様(バネ定数など)が設計範囲から外れたり、大き
くばらついたりするという重大な不具合が発生する恐れ
がある。また、シール材20の充填量(滴下又は流下す
る量)の管理が困難になる問題もある。
【0016】したがって、第1従来例の構成では、カバ
ー部2eが必須構成となっているが、このカバー部2e
があると、図6に示すように、このカバー部2eの厚さ
t4分だけ、リレー全体の高さ寸法が大きくなる(或い
は、コイル高さ寸法が小さくなる)という問題点があ
る。なお、カバー部2eの厚さt4は、樹脂成形の限界
から最低でも0.4mm程度必要であり、この種の小型
電磁リレーにとっては、相当な寸法増となる。これは、
コイル高さ寸法(スプール2の両フランジ間の距離)が
例えば8mmの場合、その5%に相当するため、この厚
さt4分だけ例えばコイル高さ寸法を少なくして、リレ
ー全体の高さ寸法を小型に維持しようとすれば、電磁石
の吸引力(可動鉄片5を吸引する力)も5%低下するこ
とになり、相当な工数増、ひいてはコスト増を招く。と
いうのは、吸引力が5%低下すると、可動接点バネ6の
仕様(バネ定数など)のばらつきに対する吸引力の余裕
が格段に少なくなり、可動接点バネ6の復元力の調整作
業が極めて困難となって、生産工数が大幅増加する可能
性があるのである。このため、第1従来例の構成である
と、僅かでもさらに小型化することが求められているタ
イプの電磁リレーでありながら、0.4mm以上もの余
分な寸法増が避けられないことになる。
【0017】一方、第2従来例の場合には、第1従来例
におけるカバー部2eに相当する構成は不要であり、そ
の分の高さ寸法の増加の問題はないが、組立てが困難で
自動組立てができず、生産性が悪いという問題がある。
というのは前述したように、可動接点バネ6を取付ける
際には、可動接点バネ6の先端側(即ち、接続用端部2
1)を、スプール32の溝32fで構成される接続用端
部21とほぼ同じ厚さ寸法の狭い空間(前述のスリット
状窓部)に挿入する必要がある。しかも、このような困
難な挿入作業と同時に、ヨーク4のカシメ用突起4cを
可動接点バネ6のカシメ用穴6cにはめ込む必要もあ
る。したがって、可動接点バネ6をケース奥側から上記
狭い空間めがけて単に直線的に平行移動させるだけで
は、可動接点バネ6の先端側の僅かな変形(湾曲)等に
よって上記狭い空間に挿通することが困難となり、しか
もカシメ用突起4cと可動接点バネ6との干渉が起こる
ため、最終的な取付け状態に可動接点バネ6を取付ける
ことはできない。このため、特に上記第2従来例のよう
なカシメ用突起4cが設けられている場合には、少なく
とも可動接点バネ6の自動組立ては非常に困難で実用的
には不可能となる。したがって、人手による組立て作業
を採用せざるを得ず、その分生産性が悪化し、生産国の
人件費によっては大幅なコスト増を招く。
【0018】そこで本発明は、スプールの一方のフラン
ジが、ケース開口部の内側に配置され、このケース開口
側がシール材でシールされてなる電磁リレーであって、
可動接点バネと一体に形成されてケース開口から突出状
態に配置される可動接点端子の導出部の構成が改善さ
れ、シール材の充填状態が良好に維持され、かつ全体の
高さ寸法の増加を伴うことなく、少なくとも可動接点バ
ネの組立て性が向上された電磁リレーを提供することを
目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の電磁リレーは、一端側が開口したケ
ースで覆われ、電磁石のコイルが巻回されるスプールの
一方のフランジが前記ケースの開口部内側に配置され、
この一方のフランジの端面に形成された凹部にL字形ヨ
ークの横方向板状部がはめ込まれ、このL字形ヨークの
縦方向板状部が前記一方のフランジの凹部底面に形成さ
れた開口部から前記スプールのコイル軸方向に沿って前
記スプールの他方のフランジの側に伸びるように配置さ
れ、可動接点バネが前記ヨークの縦方向板状部の外面に
固着され、この可動接点バネの一端側が前記ケースの開
口部から突出状態に伸びて可動接点端子の接続用端部が
形成され、前記ケースの開口側にシール材が充填される
ことによってシールされた電磁リレーにおいて、前記一
方のフランジにおける前記縦方向板状部が配置される側
の側面に、前記凹部及び開口部を臨む切り欠きを形成
し、この切り欠きが前記ケースとヨークとで囲まれてな
る窓部に前記可動接点バネの一端側を挿通した状態に配
置し、前記窓部内にも前記シール材を充填したことを特
徴とする。
【0020】また、請求項2記載の電磁リレーは、前記
窓部の内周面と前記可動接点バネの一端側外周面との隙
間を、前記シール材が適度に侵入する微小な隙間に設定
したことを特徴とする。
【0021】また、請求項3記載の電磁リレーは、前記
ケースの開口側内面に、前記切り欠き内にはまり込み前
記可動接点バネの一端側外面に当接又は対向する凸部を
形成したことを特徴とする。
【0022】また、請求項4記載の電磁リレーは、前記
ヨークの縦方向板状部の外面に、可動接点バネを固着す
るためのカシメ用突起、或いは可動接点バネの回動を阻
止する回り止め用突起のうちの少なくともいずれか一方
を形成し、この突起のコイル軸方向に直角な横方向位置
を、前記切り欠きの幅寸法内に設定したことを特徴とす
る。
【0023】また、請求項5記載の電磁リレーの組立て
方法は、前記ヨークが取付けられた状態の前記スプール
の側方から、コイル軸方向に直交する横方向であって前
記切り欠き及び前記縦方向板状部の外面に向う方向に前
記可動接点バネを直線的に平行移動させ、前記可動接点
バネの一端側を前記切り欠きにはめ込みつつ、前記可動
接点バネを前記縦方向板状部の外面に固着することによ
って、前記可動接点バネを取付けることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を小型電磁リレー
(シール型リレー)に適用した場合の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。まず、本例のリレーの全体
概略構成を説明する。図1乃至3は、本例のリレー51
を示す図であり、図1は主要部品の分解斜視図、図2は
リレー全体をケース開口側から見た平面図、また図3
は、図2における符号X−Xで示す部分の断面図であ
る。なお、図2ではシール材の図示を省略している。ま
た以下では、後述するケース64の開口側(図1,3に
おける上側)を場合によりケース開口側といい、後述す
るケース64の奥側(図1,3における下側)を場合に
よりケース奥側という。また、後述するスプール52の
軸方向、即ちコイル軸方向(図1,3における上下方
向)を場合により縦方向といい、このコイル軸方向に直
交する方向を場合により横方向という。
【0025】このリレー51は、図1に示すように、上
下両端にフランジ52a,52bを有し電磁石を構成す
るコイルが巻回されるスプール52と、このスプール5
2内に形成された縦方向の貫通穴に挿通された電磁石の
鉄心53と、この鉄心53のケース開口側端部に連結さ
れて磁力線の通り道となるL字形のヨーク54と、この
ヨーク54に基端側が接合し、コイル通電時に鉄心53
に引き付けられて先端側が揺動する可動鉄片55と、ケ
ース奥側の横方向板状部56aが揺動可能な板バネであ
って、この横方向板状部56aが可動鉄片55の外面側
に取付けられるL字形の可動接点バネ56と、この可動
接点バネ56の先端に取付けられる可動接点57と、コ
イル非通電時において可動接点57が圧接するNC接点
である第1固定接点(図示省略)と、この第1固定接点
がケース奥側端部に取付けられた第1固定端子(図示省
略)と、コイル通電時において可動接点57が圧接する
NO接点である第2固定接点(図示省略)と、この第2
固定接点がケース奥側端部に取付けられた第2固定端子
(図示省略)と、コイルの各口出し線にそれぞれ接続さ
れる第1コイル端子62及び第2コイル端子63(図2
に示す)と、組付け側(図3では上側)が開口したケー
ス64(図2,3に示す)とを備える。
【0026】ここで、ヨーク54は、横方向板状部54
aと縦方向板状部54bを有し、横方向板状部54aが
スプール52のケース開口側のフランジ52bの外面に
形成された凹部52cにはめ込まれて鉄心53の先端と
カシメにより連結され、縦方向板状部54bが前記フラ
ンジ52bの凹部52cの底面に形成された長方形状の
開口部52dからコイル軸方向に沿ってケース奥側に伸
びている。また、可動接点バネ56は、可動鉄片55に
復元力を作用させるためのバネであるとともに、可動接
点57を所定の回路導体に接続するための可動接点端子
としても機能しているものである。この可動接点バネ5
6は、前述した横方向板状部56aと縦方向板状部56
bを有し、縦方向板状部56bに形成されたカシメ用穴
56cと回り止め穴56dに、ヨーク54(縦方向板状
部54b)に形成されたカシメ用突起54cと回り止め
用突起54dがはめ込まれ、カシメ用突起54cの先端
がカシメられることによって、ヨーク54(縦方向板状
部54b)に回り止めされて固着されている。
【0027】また、スプール52のフランジ52bにお
ける前記縦方向板状部54bが配置された側の側面に
は、前記凹部52c及び開口部52dを臨む切り欠き5
2eが形成され、この切り欠き52eがケース64の内
面とヨーク54の外面とで囲まれることによって、この
場合スリット状の窓部65(図2,3に示す)が形成さ
れている。なお、この窓部65の幅寸法(即ち、切り欠
き52eの幅寸法W1)は、後述する如くここにはめ込
まれる可動接点バネ56の一端側(即ち、接続用端部7
1の基端側)の幅寸法W0よりも僅かに大きく設定さ
れ、また、この窓部65の両側に形成されるスプール5
2のL字形板状部52fの厚さT1(図2に示す)は、
後述するケース64の凸部54aの厚さと接続用端部7
1の厚さの合計値よりも僅かに大きく設定されており、
これによってこの窓部65内に流入した後述するシール
材70がこれら隙間に適度に侵入するようになってい
る。
【0028】そして、可動接点バネ56、第1固定端
子、及び第2固定端子のケース開口端側の帯板状部分
は、第1コイル端子62や第2コイル端子63と同様
に、先端がケース64の開口端よりも外側に突き出すよ
うに伸びており、各接点を基板の所定の回路導体に接続
するための接続用端部71,72,73(図2,3に示
す)をそれぞれ構成している。なお図3では、接続用端
部72,73或いは第1コイル端子62や第2コイル端
子63の図示を省略してる。またこのリレー51も、ケ
ース64を除く各部品がフランジ52bを中心にして組
付けられ、こうして構成されたサブアセンブリに対して
最後にケース64を被せ、さらにその後、ケース64の
開口側を熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)などの
シール材70(図3に示す)でシールして組み上げられ
ている。なお本例では、前記窓部65内にもシール材7
0が充填される。
【0029】なお、スプール52への主要部品の組付け
は、例えば以下のように容易に行える。即ち、図1に示
す如く、まずヨーク54をケース開口側から縦方向に直
線的に平行移動させて、その縦方向板状部54bの先端
を開口部52dに挿入し、次いで縦方向板状部54bを
開口部52dにさらに挿通し、横方向板状部54aを凹
部52cにはめ込むことで、ヨーク54をスプール52
に対して位置決める。次に、鉄心53をケース奥側から
フランジ52に挿通して、その先端のカシメ用突起53
aをヨーク4(横方向板状部4a)に形成された穴54
eに貫通させ、カシメ用突起53aの先端をカシメるこ
とで、鉄心53とヨーク54をスプール52に固着す
る。その後、ヨーク4及び鉄心53が取付けられた状態
のスプール52の側方から、切り欠き52e及び縦方向
板状部54bの外面に向う横方向に可動接点バネ56
(及び可動鉄片55)を直線的に平行移動させ、可動接
点バネ56の一端側(接続用端部71の基端側)を切り
欠き52d内にはめ込むとともに、可動接点バネ56に
形成されたカシメ用穴56cと回り止め用穴56dにカ
シメ用突起54cと回り止め用突起54dをそれぞれは
め込んだ状態で、カシメ用突起54cをカシメることに
よって、可動接点バネ56(及び可動鉄片55)を取付
ける。
【0030】またこの場合、ケース64の開口側内面に
は、スプール52の切り欠き52e内にはまり込み可動
接点バネ56の一端側(即ち、前述の接続用端部71の
基端側)に当接する(又は僅かな隙間で対向する)凸部
54aが形成されている。これにより、前述の接続用端
部71は、前述したように切り欠き52eとケース64
及びヨーク54で囲まれてなる窓部65に僅かな隙間で
挿通された状態に配置されることになり、シール材70
が適度にこの隙間に侵入するようになっている。またな
お、シール材70は、前述の従来例と同様の方法で充填
できる。
【0031】このように本例のリレー51では、スプー
ル52の一方のフランジ52bにおける側面に、ヨーク
54がはめ込まれる凹部52c及び開口部52dを臨む
切り欠き52eを形成し、この切り欠き52eがケース
64とヨーク54とで囲まれてなる窓部65に可動接点
バネ56の一端側(接続用端部71)を挿通した状態に
配置し、この窓部65内にもシール材70を充填した構
成とした。つまり本例では、前述した第1従来例におけ
るカバー部2eのような部分を設けないで、接続用端部
71の導出部を構成し、この導出部をシールするように
した。このため、図3に示すスプール総厚さTは、図9
に示した前述の第2従来例と同じにでき、リレー全体の
高さ方向の大きさを小型に維持できる。しかも、可動接
点バネ56の組付け時においては、前述した第2従来例
のように狭い隙間であるスリット状窓部にその一端側を
挿通する動作は不要であり、人手による作業の場合でも
組付けが格段に楽になる。また、ヨーク54や鉄心53
はもちろんのこと、可動接点バネ56の組付けも、前述
したように例えば横方向に直線的に平行移動させること
で容易に可能であるため、組立ての自動化が可能とな
り、人件費の高い生産国においても高い生産性(低い生
産コスト)が実現できる。
【0032】また本例では、前記切り欠き52eの幅寸
法W1をこの切り欠き52e内に位置する可動接点バネ
56の一端側(接続用端部71)の幅寸法W0よりも僅
かに大きな値に設定し、かつ、ケース64の開口部内面
に、前記切り欠き52e内にはまり込み可動接点バネ5
6の一端側(接続用端部71)外面に当接又は対向する
凸部54aを形成して、前記窓部65の内周面と前記可
動接点バネの一端側(接続用端部71)外周面との隙間
を、シール材70が適度に侵入する微小な隙間に設定し
た。このため、接続用端部71の導出部(即ち、窓部6
5)の隙間からシール材70が内部に過度に流入する不
具合がより確実に阻止される。
【0033】また、ケース64の凸部54aがあること
で、窓部65の両側に位置するスプール52のL字形板
状部52fの厚さT1を過度に小さくしなくてすむとい
う利点もある。というのは、スプール52は絶縁材料で
構成する必要があり、通常は合成樹脂の成形品として製
造されるが、一般に合成樹脂の成形品として実用的に成
形できる肉厚の最少寸法は、現状の技術レベルでは通常
0.4mm程度であり、それ以下は非常に困難で、製作
コストをより安価にするにはできるだけこの限界最低寸
法よりも大きくする必要がある。ところが前述したよう
に、この種のリレーにおける端子の接続用端部の厚さは
例えば0.3mmと薄い。つまり、窓部65に挿通状態
とされる接続用端部71の厚さは、現状では上記樹脂成
形の限界最低寸法以下であるため、凸部54aが仮に設
けられていない構成で窓部65の厚さ寸法が上記L字形
板状部52fの厚さT1と等しくなると、このT1を仮
に上記限界寸法に設定した場合でも例えば0.1mm程
度の比較的大きな隙間ができてしまい、シール材70の
適度な侵入状態の管理が困難になる恐れがある。そし
て、逆にこの隙間を最適値に向けて小さくしようとすれ
ば、上記L字形板状部52fの厚さT1を樹脂成形の限
界最低寸法近く或いはそれ以下にする必要が生じて、実
用的な生産が不可能になるなどの問題が生じる。しかし
本例では、上記凸部54aの厚さを相当量確保すること
で、上記L字形板状部52fの厚さT1を樹脂成形の限
界最低寸法以上(或いはそれより大きな値)に設定でき
るのである。
【0034】また本例では、図1に示すように、ヨーク
4の縦方向板状部54cの外面に形成されるカシメ用突
起54cや回り止め用突起54dを、この場合縦方向板
状部54cの中心線上に縦に並べて配置し、これら突起
の横方向位置を前記切り欠き52eの幅寸法W1内に設
定している。このため、前記切り欠き52eが、ヨーク
4を縦方向に直線移動させて前述の如く取付ける際に、
上記突起とスプール52との干渉を避ける空間(逃げ)
を形成する機能をも果すことになり、前述の第2従来例
の溝32e(図7に示す)のような構成を別途設ける必
要がなくなり、その分コスト低減できる効果もある。ま
た、このような溝32eを設けると、この溝32eから
シール材がリレー内に過度に侵入して作動不良などの不
具合の要因となる恐れがあり、場合によってはなんらか
の対策が必要となるが、本例の場合そのような不具合の
恐れもないという特長もある。
【0035】なお、本発明は上記形態例の態様に限られ
ない。例えば、ケース64の開口部内面の凸部54a
(切り欠き52e内にはめ込まれる凸部)は必ずしも必
要でない。というのは、端子の接続用端部の厚さ寸法が
前述した樹脂成形の限界最低寸法より大きい場合、或い
はこのような凸部がないことによって端子導出部の隙間
が多少増加しても、シール材の過度の侵入が起きない場
合(シール材の粘度が高い場合)などには、必要ないか
らである。また、上述した形態例におけるL字形板状部
52fは、必ずしも必要でない。例えば、切り欠き52
eにはまり込む可動接点バネ56の一端側(接続用端部
71の基端側)の幅寸法W0がヨーク54の幅寸法と同
じになった場合(即ち、切り欠き52eの幅寸法W1が
凹部52cの幅寸法と同じ場合)には、上記L字形板状
部52fは結果的になくなり、そしてこの場合、このL
字形板状部52fがなくてもシール材の過度の流入を阻
止できる。
【0036】また、可動接点バネ(可動接点端子)は、
必ずしも上述したように直線的平行移動によって取付け
られる必要はなく、また、自動機による自動組立てに限
られず、人手作業によって組付けられてもよい。本発明
のように、切り欠きに可動接点バネの接続用端部を挿通
状態に配置する構成であると、ケース組付け前にこの切
り欠きに前記接続用端部をはめ込むことで容易に可動接
点バネが取付けられるので、必ずしも直線的平行移動で
なくても取付けが可能である。また、この接続用端部を
スリット状窓部(狭い隙間)に挿通して取付けるといっ
た第2従来例のようなめんどうかつ困難な作業が不要で
あるため、人手作業によって組付ける場合でも組立て性
が良い。また、可動接点バネ以外の他の部品について
も、自動機による自動組立てに限られず、人手作業によ
って組付けてもよいことはいうまでもない。但し、本発
明のリレーであれば、自動組立ての障害となる問題がな
いので、例えば人件費の高い生産国においては自動組立
てを行うことで、生産コストを低く抑えることができて
有利である。また上記形態例は、いわゆるc接点型(a
接点とb接点を両方有するタイプ)の電磁リレーに本発
明を適用した例であるが、a接点のみを有するa接点型
やb接点のみを有するb接点型にも同様に適用できるこ
とはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】本発明の電磁リレーでは、スプールの一
方のフランジにおける側面に、ヨークがはめ込まれる凹
部及び開口部を臨む切り欠きを形成し、この切り欠きが
ケースとヨークとで囲まれてなる窓部に可動接点バネの
一端側(可動接点端子の接続用端部)を挿通した状態に
配置し、この窓部内にもシール材を充填した構成とし
た。つまり本発明では、前述した第1従来例におけるカ
バー部2e(図4に示す)のような部分を設けないで、
可動接点端子の接続用端部の導出部を構成し、この導出
部をシールするようにした。このため、リレー全体の高
さ方向の大きさを前述の第2従来例と同様に小型に維持
できる。しかも、可動接点バネの組付け時においては、
前述した第2従来例のように狭い隙間であるスリット状
窓部にその一端側を挿通する動作は不要であり、人手に
よる作業の場合でも組付けが格段に楽になる。また本発
明のリレーでは、請求項5記載の組立て方法のように、
ケース取付け前の可動接点バネの組付けが、横方向に直
線的に平行移動させることで容易に可能となるため、組
立ての自動化が可能となり、高い生産性(低い生産コス
ト)が実現できる。
【0038】また、請求項2記載のリレーでは、例え
ば、前記切り欠きの幅寸法W1をこの切り欠き内に位置
する可動接点バネの一端側の幅寸法W0よりも僅かに大
きな値に設定し、前記窓部の内周面と前記可動接点バネ
の一端側外周面との隙間を、シール材が適度に侵入する
微小な隙間に設定した。このため、可動接点端子の接続
用端部の導出部(即ち、前記窓部)の隙間からシール材
が内部に過度に流入する不具合がより確実に阻止され
る。
【0039】また、請求項3記載のリレーでは、ケース
の開口部内面に、前記切り欠き内にはまり込み可動接点
バネの一端側外面に当接又は対向する凸部を形成した。
これにより、窓部の両側にスプールの板状部(例えば、
前記形態例のL字形板状部52fのような部分)が形成
された場合、この板状部の厚さT1を過度に小さくしな
くてすむという利点がある。というのは、スプールは絶
縁材料で構成する必要があり、通常は合成樹脂の成形品
として製造されるが、一般に合成樹脂の成形品として実
用的に成形できる肉厚の最少寸法は、現状の技術レベル
では通常0.4mm程度であり、それ以下は非常に困難
で、製作コストをより安価にするにはできるだけこの限
界最低寸法よりも大きくする必要がある。ところが前述
したように、この種のリレーにおける端子の接続用端部
の厚さは例えば0.3mmと薄い。つまり、窓部に挿通
状態とされる前記接続用端部の厚さは、現状では上記樹
脂成形の限界最低寸法以下であるため、上記凸部が仮に
設けられていない構成で窓部の厚さ寸法が上記板状部の
厚さT1と等しくなると、このT1を仮に上記限界寸法
に設定した場合でも例えば0.1mm程度の比較的大き
な隙間ができてしまい、シール材の適度な侵入状態の管
理が困難になる恐れがある。そして、逆にこの隙間を最
適値に向けて小さくしようとすれば、上記板状部の厚さ
T1を樹脂成形の限界最低寸法近く或いはそれ以下にす
る必要が生じて、実用的な生産が不可能になるなどの問
題が生じる。しかし本発明では、上記凸部の厚さを相当
量確保することで、上記板状部の厚さT1を樹脂成形の
限界最低寸法以上(或いはそれより大きな値)に設定で
きるのである。
【0040】また、請求項4記載のリレーでは、ヨーク
の縦方向板状部の外面に、可動接点バネを固着するため
のカシメ用突起、或いは可動接点バネの回動を阻止する
回り止め用突起のうちの少なくともいずれか一方を形成
し、この突起のコイル軸方向に直角な横方向位置を、前
記切り欠きの幅寸法内に設定した。このため、可動接点
バネのヨークに対する固着(或いは回り止め)が容易に
可能となるとともに、このような突起の組付け時の干渉
の問題が容易に解消できる効果がある。すなわち、ヨー
クを縦方向に例えば直線移動させてスプールの一方のフ
ランジの凹部及び開口部にはめ込んで取付ける際に、前
記切り欠きが、上記突起とスプールとの干渉を避ける空
間(逃げ)としての機能をも果すことになり、前述の第
2従来例の溝32e(図7に示す)のような構成を別途
設ける必要がなくなり、その分コスト低減できる効果も
ある。また、上記溝32eのような空間(隙間)を設け
ると、この空間からシール材がリレー内に過度に侵入し
て作動不良などの不具合の要因となる恐れがあり、場合
によってはなんらかの対策が必要となるが、本発明では
そのような不具合の恐れもないという特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁リレーを示す分解斜視図である。
【図2】電磁リレーを示す裏面側平面図である。
【図3】図2におけるX−X断面図である。
【図4】電磁リレーの第1従来例を示す分解斜視図であ
る。
【図5】電磁リレーの第1従来例を示す裏面側平面図で
ある。
【図6】図5におけるA−A断面図である。
【図7】電磁リレーの第2従来例を示す分解斜視図であ
る。
【図8】電磁リレーの第2従来例を示す裏面側平面図で
ある。
【図9】図8におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
51 小型電磁リレー 52 スプール 52b 一方のフランジ 52a 他方のフランジ 52c 凹部 52d 開口部 52e 切り欠き 52f L字形板状部 53 鉄心 54 ヨーク 54a 横方向板状部 54b 縦方向板状部 54c カシメ用突起 54d 回り止め用突起 55 可動鉄片 56 可動接点バネ(可動接点端子) 57 可動接点 62 第1コイル端子 63 第2コイル端子 64 ケース 70 シール材 71 可動接点端子の接続用端部(可動接点バネの一端
側) 72 第1固定端子の接続用端部 73 第2固定端子の接続用端部 W1 切り欠きの幅寸法 W0 可動接点端子の接続用端部の基端側幅寸法

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側が開口したケースで覆われ、電磁
    石のコイルが巻回されるスプールの一方のフランジが前
    記ケースの開口部内側に配置され、この一方のフランジ
    の端面に形成された凹部にL字形ヨークの横方向板状部
    がはめ込まれ、このL字形ヨークの縦方向板状部が前記
    一方のフランジの凹部底面に形成された開口部から前記
    スプールのコイル軸方向に沿って前記スプールの他方の
    フランジの側に伸びるように配置され、可動接点バネが
    前記ヨークの縦方向板状部の外面に固着され、この可動
    接点バネの一端側が前記ケースの開口部から突出状態に
    伸びて可動接点端子の接続用端部が形成され、前記ケー
    スの開口側にシール材が充填されることによってシール
    された電磁リレーにおいて、 前記一方のフランジにおける前記縦方向板状部が配置さ
    れる側の側面に、前記凹部及び開口部を臨む切り欠きを
    形成し、この切り欠きが前記ケースとヨークとで囲まれ
    てなる窓部に前記可動接点バネの一端側を挿通した状態
    に配置し、 前記窓部内にも前記シール材を充填したことを特徴とす
    る電磁リレー。
  2. 【請求項2】 前記窓部の内周面と前記可動接点バネの
    一端側外周面との隙間を、前記シール材が適度に侵入す
    る微小な隙間に設定したことを特徴とする請求項1記載
    の電磁リレー。
  3. 【請求項3】 前記ケースの開口側内面に、前記切り欠
    き内にはまり込み前記可動接点バネの一端側外面に当接
    又は対向する凸部を形成したことを特徴とする請求項1
    又は2記載の電磁リレー。
  4. 【請求項4】 前記ヨークの縦方向板状部の外面に、可
    動接点バネを固着するためのカシメ用突起、或いは可動
    接点バネの回動を阻止する回り止め用突起の少なくとも
    いずれか一方を形成し、この突起のコイル軸方向に直角
    な横方向位置を、前記切り欠きの幅寸法内に設定したこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電磁リ
    レー。
  5. 【請求項5】 前記ヨークが取付けられた状態の前記ス
    プールの側方から、コイル軸方向に直交する横方向であ
    って前記切り欠き及び前記縦方向板状部の外面に向う方
    向に前記可動接点バネを直線的に平行移動させ、前記可
    動接点バネの一端側を前記切り欠きにはめ込みつつ、前
    記可動接点バネを前記縦方向板状部の外面に固着するこ
    とによって、前記可動接点バネを取付けることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れかに記載の電磁リレーの組立
    て方法。
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