JP2000258652A - 光伝送装置及び光パルス試験機 - Google Patents

光伝送装置及び光パルス試験機

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JP2000258652A
JP2000258652A JP11061158A JP6115899A JP2000258652A JP 2000258652 A JP2000258652 A JP 2000258652A JP 11061158 A JP11061158 A JP 11061158A JP 6115899 A JP6115899 A JP 6115899A JP 2000258652 A JP2000258652 A JP 2000258652A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイバからの受信光を効率良く光検出器に
導くことのできる双方向伝送用の光分岐結合器を提供す
る。 【解決手段】光ファイバ接合部44から検出器結合用光
導波路部40と分岐結合用光ファイバ80の二つに分岐
され、検出器結合用光導波路部40の断面積が、光ファ
イバ接合部44から光検出器12の方向に向けて減少す
るテーパ形状をなしており、分岐結合用光ファイバ80
は、光ファイバ接合部44の端面に対して概ね垂直に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光分岐結合器,光
伝送装置及び光パルス試験機に関し、特に光ファイバを
用いた双方向通信において光を合波・分離するための光
分岐結合器及びこの光分岐結合器を用いた光伝送装置・
光パルス試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平9−159863 号公報に、光を結合す
る方向に従って絞られるテーパ形状及びストレート形状
を有しており、且つ光を分岐する伝送路の光出射端面が
レンズ形状を有する合成樹脂光分岐結合器が開示されて
いる。
【0003】また、光分岐結合器を用いて光の入出力を
行い、1本の光ファイバを用いて双方向の通信を行う双
方向データリンクがある。この種の装置として関連する
ものには例えば、「プラスチック光ファイバの応用技
術」p.82〜87(電気書院、1988年)が挙げられ
る。
【0004】さらには、Proceeding of Plastic Optica
l Fibers Confernce ‘98,290〜295ページ
に、光結合分離素子に偏光ビームスプリッタ、光源に波
長532nmのQスイッチYAGレーザを用い、プラス
チック光ファイバ(以下POF)の伝送損失を測定する
光パルス試験機が発表されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の光分岐結合器は
テーパ形状の導波部端面を発光素子との結合部とし、発
光素子から光分岐結合器に入射した光が絞られるように
テーパを設けている。テーパ形状において絞られた側で
ストレート形状の導波部と接合している。しかし、従来
の光分岐結合器のようにテーパ形状を用いて光を絞った
場合、光がテーパ部で反射するごとにコアとクラッドと
の界面への入射角が大きくなるため、臨界角を超えた光
がコアから漏れ出して損失が生じる。また、受光側の光
導波路部の断面形状が光検出器の光検出部よりも大きい
場合、光検出部に入射する光量が少なくなってしまう。
従来の光分岐結合器では、光出射端面がレンズ形状を有
しており光を集めて光検出器に導くようになっている
が、光分岐結合器の形状が複雑となり光分岐結合器の作
製が難しくなるという問題点もあった。
【0006】また、従来の双方向データリンクにおいて
は、光分岐結合器における光損失が大きいために、伝送
距離が短くなるという問題点があった。例えば、光を
1:1に分岐する光ファイバを用いると、単純には光フ
ァイバの伝送してきた光の50%が検出側への分岐とは
異なる方向に分岐されてしまう。さらにカプラ自身によ
る損失を含めると、検出できる光量は、光ファイバを伝
送してきた光の50%以下となってしまう。またさら
に、従来の光分岐結合器を用いた場合、発光素子から光
導波部を通り光ファイバに入射した光線の一部は光ファ
イバの臨界角よりも大きくなりやはり損失が生じてしま
う。
【0007】以上のように、従来の光分岐結合を用いた
双方向データリンクにおいては、送信,受信ともに光損
失が生じるために、全体として非常に光損失が大きなも
のになってしまうという問題点があった。さらに、帯域
が低下してしまうため高速な通信には用いることが難し
かった。そのため、従来の双方向データリンクは、通信
出来る距離が非常に短く、短距離で低速な通信にしか用
いることが出来ないという問題点があった。
【0008】またさらに、従来の光分岐結合及び従来の
光分岐結合を用いた双方向データリンクにおいては、送
信光が光ファイバに斜めに入射していた。そのため、光
ファイバ内での損失が増加し、帯域が低下していた。
【0009】また従来の光パルス試験機は、光を分岐結
合するために、PBSを用いている。そのため、光ファ
イバからの検出光を光検出器に結合するためにレンズを
用いる必要があった。PBSを用いた場合、検出光のう
ち半分以上がPBSにおいて損失してしまう。さらに、
POFといったコア径及び開口数が大きい光ファイバか
らの出射光をレンズ用いて光検出器に結合するには、非
常に明るい大口径のレンズを必要とするが、このような
レンズは高価であり、光ファイバから光検出器までの距
離が長くなり装置が大きくなってしまう。また、このよ
うな明るいレンズを用いても十分に小さなスポットに集
光できず、検出効率が低下してしまう。したがって、P
OFのようにコア径及び開口数が大きい光ファイバを光
パルス試験機で測定する場合、検出効率が低く測定可能
な距離が非常に短くなってしまうという問題点があっ
た。従来の光パルス試験機においては、高出力なQスイ
ッチYAGレーザを用いることにより、測定可能な距離
を長くしているが、QスイッチYAGレーザは高価で装
置も大きいという問題点がある。
【0010】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の目的は、光ファイバからの
受信光を効率良く光検出器に導くことのできる双方向伝
送用の光分岐結合器を提供することである。
【0011】また、この双方向伝送用光分岐結合器を用
い、さらに光源からの送信光を効率良く光ファイバと結
合することで、伝送距離を長くできる高速な光伝送装置
を提供することである。
【0012】さらに、光ファイバからの受信光を効率良
く光検出器に導くことのできる双方向伝送用光分岐結合
器を用いて測定可能範囲を向上した小型な光パルス試験
機を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、接合部から少なくとも第一の光導波路
と第二の光導波路の二つに分岐された光導波路部を有す
る光分岐結合器において、前記第一の光導波路の断面積
が、前記接合部から分岐方向に向けて減少するテーパ形
状をなしており、前記第二の光導波路は、前記接合部の
端面に対して概ね垂直に設けられた光分岐結合器の構成
とする。
【0014】さらに本発明は、光ファイバからの光線を
検出する光検出器と、前記光ファイバと前記光源及び前
記光検出器をそれぞれ接合する少なくとも第一の光導波
路と第二の光導波路の二つに分岐された1つの光導波路
部を有する光分岐結合器を有し、前記第一の光導波路
は、前記光検出器と接合され、前記第一の光導波路の断
面積は、前記光ファイバから前記光検出器方向に向けて
減少するテーパ形状である光伝送装置の構成とする。
【0015】また、伝送する入力信号を送信するための
信号に変換する変調部と、光源と、光検出器と、前記変
調部にて変調された信号を送信するために前記光源を駆
動する駆動部と、前記光源から光信号を外部へ導き、外
部からの光信号を前記光検出器へ導く、少なくとも第一
の光導波路及び第二の光導波路の2つの光導波路を接合
させた光導波路部と、前記光検出器を駆動する検出駆動
部とを有する光伝送部と、前記光検出器で検出された信
号を電気信号に復調させる復調部とを有し、前記第一の
光導波路の断面積が、外部から送信される信号の入力側
から前記光検出器の方向に向けて減少するテーパ形状を
なしており、前記第二の光導波路は、前記第一の光導波
路との接合部端面に対して概ね垂直に設けられた光通信
装置の構成とする。
【0016】また、光源と、光検出器と、前記光源から
の光線を被測定体に導き、前記被測定体からの光線を前
記光検出器に導く光分岐結合部と、前記光検出部で検出
された検出信号を増幅する増幅部と、前記増幅部にて増
幅された信号を処理する情報処理部と、前記情報処理部
からの指示により前記光源を駆動する駆動部とを有し、
前記光分岐結合部は、少なくとも第一の光導波路と第二
光導波路が接合されて形成され、前記第一の光導波路の
断面積が、外部から送信される信号の入力側から前記光
検出器の方向に向けて減少するテーパ形状をなしてお
り、前記第二の光導波路は、前記第一の光導波路との接
合端面に対して概ね垂直に設けられた光パルス試験機の
構成とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図を用い
て説明する。
【0018】図1は、本発明の光分岐結合器及び光伝送
装置の構成図である。本実施例の光伝送装置は、光分岐
結合器20,光源である半導体レーザ10,光検出器1
2、図には示していない駆動回路,検出回路,入力端
子,出力端子より構成されている。光分岐結合器20の
光源接合部46に半導体レーザ10が、光検出器接合部
48に光検出器12が接続されており、光ファイバ接合
部44には光ファイバ22が突き合わされている。入力
端子から入力された信号をもとに駆動回路により駆動さ
れた半導体レーザ10からの光信号は、光分岐結合器2
0を通して光ファイバ22に出力される。相手の光伝送
装置から光ファイバ22を通して送られてきた光信号
は、光分岐結合器20を通して光検出器12により検出
され、検出回路で処理されて出力端子より出力される。
【0019】このように、1本の光ファイバを用いて双
方向の通信を行うことにより、送信と受信のそれぞれに
光ファイバを1本ずつ用いる場合に比べて光ファイバの
本数が少なくなるので低コストで光ファイバを敷設する
ことが出来る。また、光伝送装置及び光コネクタを小型
化できる。
【0020】本実施例の光分岐結合器20は、第一の光
導波路部の検出器結合用光導波路部40と第二の光導波
路部の分岐結合用光ファイバ80とからなっている。分
岐結合用光ファイバ80は、検出器結合用光導波路部4
0に形成された溝部82にはめ込まれており、この溝部
82において分岐結合用光ファイバ80と検出器結合用
光導波路部40とが接合されている。半導体レーザ10
からの信号光は、ボールレンズ60により集光され分岐
結合用光ファイバ80に入射する。分岐結合用光ファイ
バ80に入射した信号光は、光ファイバ接合部44を通
り光ファイバ22に入射する。検出器結合用光導波路部
40の光検出器接合部48には、光検出器12内の光検
出器素子13に直接接合されている。また、検出器結合
用光導波路部40には光検出器12に向かって径が小さ
くなるようにテーパが形成されており、光ファイバより
も径の小さな光検出器素子13に効率よく信号光を導く
ことができる。光検出器素子13は、大気に触れて劣化
しないように、検出器結合用光導波路部40を含めて封
入用樹脂14により封入されている。
【0021】本実施例では、光ファイバ22にコア径1
mmのPOF,分岐結合用光ファイバ80にコア径200
μm,ファイバ外径230μmのハードポリマクラッド
ファイバ(HPCF)を用いた。したがって、光ファイ
バ22を通して送られてきた光信号のうち、分岐結合用
光ファイバ80側に分岐して損失する光量は、約5%で
あり、残りの95%は検出器結合用光導波路部40側に
分岐される。そのため、光分岐結合器20による分岐損
失は少なく、受光光量を大きくとることが出来る。ま
た、分岐結合用光ファイバ80の中心線は、光ファイバ
接合部において光ファイバ22の中心線とほぼ平行にな
るように設置されている。つまり、分岐結合用光ファイ
バ80からの送信光は、光ファイバ接合部44の面に対
してほぼ垂直に出射される。そのため、中心線が傾いて
いる場合に比べて、光ファイバ接合部44及び光ファイ
バ22の端面で反射した信号光のうち検出器結合用光導
波路部40に入射する光量が少なくなり、送信時のクロ
ストークが少なくなる。さらに、光ファイバを用いてい
るため、取り回しが容易であり、半導体レーザ10の取
り付け位置を自由に定めることが出来る。
【0022】図2に本実施例の光分岐結合器20の作製
手順を示す。まず、図2(a)のように、分岐結合用光フ
ァイバ80の外形形状に合わせた溝部82を有する検出
器結合用光導波路部40を透明樹脂であるポリメタクリ
ルメタクリレート(PMMA)を用いて射出成形により形
成し、コア部とした。この検出器結合用光導波路部40
上に、フッ化バリウムを用い低屈折率の薄膜を蒸着し、
さらにその上に金を用いて金属膜を形成した。次に、図
2(b)のように、溝部82に分岐結合用光ファイバ8
0をはめ、端面を光ファイバ接合部44の面に合わせて
接着した。
【0023】分岐結合用光ファイバ80を用いているた
めに、途中で検出器結合用光導波路部40側に光が漏れ
ることがなく、クロストークが発生しない。検出器結合
用光導波路部40では、低屈折率膜がクラッド層とな
り、検出器結合用光導波路部40に入射した信号光はコ
ア部とクラッド層の界面で全反射し光検出器12の方に
導かれる。コア部とクラッド層の界面に凹凸があり、信
号光が漏れ出しても、その外側の金属層で反射し、再び
検出器結合用光導波路部40に戻るため、光ファイバ2
2から検出器結合用光導波路部40に入射した信号光の
ほとんどが光検出器12で検出される。
【0024】本実施例の分岐結合用光ファイバ80の代
わりに、光導波路部を検出器結合用光導波路部40と一
体で成形してもよい。
【0025】本発明の光通信装置の実施例を図3を用い
て説明する。図3は光通信装置の構成図である。光伝送
装置100と光伝送装置101間で双方向に通信を行
う。光伝送装置100,入力信号を変調する変調回路1
20,光伝送装置100で検出した信号を復調し出力す
る復調回路122を含めて光通信装置102とする。本
実施例では、光ファイバ22としてプラスチック光ファ
イバを用いており、光ファイバ22と光伝送装置100
とは光コネクタ24により結合されている。光伝送装置
101から光ファイバ22を通して光伝送装置100に
送られてきた光信号は、光分岐結合器20を通して光検
出器12で検出され、検出回路112に波形整形された
デジタル信号として出力される。検出回路112からの
信号は、復調回路122により電気信号の形式に合わせ
て復調されて出力される。光通信装置102に入力され
た電気信号は、変調回路120により光信号として送信
するのに適した符号に変換され、駆動回路110に送ら
れる。駆動回路110により半導体レーザ10を駆動
し、光分岐結合器20を通して光ファイバ22に光信号
を送信する。変調回路120と復調回路122間でやり
取りすることで光ファイバ22中での光信号の衝突を検
出することができる。つまり、送信時は光ファイバ22
の端面で反射し光検出器12で検出された信号を自分の
送信信号と比較し、違いがある場合には、光伝送装置1
01からも信号が送られていることが分かり、衝突を検
出できる。あるいは、通常の送信時に光検出器12で検
出される光量よりも大きな光量が検出された場合には、
衝突が起きていると判断することができる。衝突を検知
した場合には、ある時間待った後再送するなど、所定の
手続きで送信をやり直せばよい。
【0026】このように衝突を検出するためには、光分
岐結合器20のクロストークにより光検出器12で検出
される光量が、システムのパワーバジェット,マージン
を考慮した上で光伝送装置101から送られてくる最小
光量以下となるようにすればよい。クロストークが大き
く衝突が検出できない場合には、時分割通信を行うこと
で双方向通信を行うことができる。逆に、クロストーク
が少なく送信していても相手から送られてくる光データ
を再生できる場合には、全二重通信を行うことが出来
る。
【0027】図4は、本発明の光分岐結合器の別の実施
例の構成図である。光分岐結合器コア30は、光源結合
用光導波路部38及び検出器結合用光導波路部40から
なり、光分岐結合器クラッド32中に埋め込まれてい
る。光源結合用光導波路部38の光源接合部46には半
導体レーザ10,検出器結合用光導波路部40の光検出
器接合部48には光検出器12が結合され、光分岐結合
器クラッド32中に封入されている。本実施例において
は、光源結合用光導波路部38と検出器結合用光導波路
部40とを一体で射出成形した。検出器結合用光導波路
部40は円錐の一部を切り出した形をしており、光検出
器接合部48側から光ファイバ結合部44にかけて径が
大きくなっている。光源結合用光導波路部38は円筒形
をしており太さはほぼ一定である。この光結合分離素子
コア30の端面を研磨し、半導体レーザ素子11及び光
検出器素子13を接合し、光結合分離素子コア30,半
導体レーザ素子11及び光検出器素子13を覆うように
光結合分離素子クラッド32を形成した。半導体レーザ
素子11及び光検出器素子13には、図示していない端
子を通して電気信号の入出力を行う。
【0028】本実施例では、光源結合用光導波路部38
が真っ直ぐで中心軸が光ファイバ22の中心軸とほぼ平
行であることと、検出器結合用光導波路部40の一端が
光ファイバ22の中心軸とほぼ平行であることに特徴が
ある。そのため、半導体レーザ素子11からの出射光
は、光源結合用光導波路部38の中で広がらず光ファイ
バ22に入射する。光ファイバ22に斜めに入射した光
線は、損失が大きくなり、また光信号の帯域を減少させ
るが、本実施例のように真っ直ぐ信号光を入射すること
により、この損失の増加,帯域の低下を抑えることがで
きる。本実施例の光分岐結合器を用いて長さ50m,開
口数0.3 のステップインデックス型プラスチック光フ
ァイバに光を送信した場合、光ファイバの帯域は、27
5MHzであったが、角度7°で入射する光分岐結合器
を用いた場合には、200MHzに低下した。真っ直ぐ
信号光を入射することにより、端面での反射によるクロ
ストークの発生も低減できる。また、検出器結合用光導
波路部40の一端を光ファイバ22の中心軸とほぼ平行
とすることにより、検出器結合用光導波路部40で全反
射条件を外れたことによって生じる損失を抑えることが
できる。またさらに、光分離結合器と半導体レーザ素子
11,光検出器素子13を一体化することにより、光伝
送装置を小型化することができる。
【0029】図5は、本発明の光分岐結合器のさらに別
の実施例の構成図である。光源接合部46から光源結合
用光導波路部38に入射した信号光は、反射面42で反
射した後、光ファイバに入射する。この光分岐結合器2
0は、フォトリソグラフィを用いて作製した。まず、基
板上にクラッド層を形成し、その上にコア層を形成し
た。このコア層をフォトリソグラフィにより導波路の形
状を形成した。その上にまたクラッド層を形成し、再び
フォトリソグラフィにより反射面42を形成した。本実
施例においては、コア断面は、四角形をしている。光源
結合用光導波路部38と検出器結合用光導波路部40と
は高さは同じであるが、検出器結合用光導波路部40は
光源側に近づくと幅が狭まっており、光源結合用光導波
路部38はほぼ同じ幅を保っている。フォトリソグラフ
ィを用いているために同時に大量に製造できる。
【0030】本実施例では、光源と光検出器とを離して
設置できるので、光源と光検出器が大きい場合、又は光
分岐結合器20が小さい場合にも光源と光検出器とが互
いに干渉せず設置することができる。本実施例のよう
に、検出器結合用光導波路部40が光検出器側に向かっ
て径が減少するようにテーパが設けられているため、光
源結合用光導波路部38と検出器結合用光導波路部40
の両方とも中心軸を光ファイバの中心軸と平行にするこ
とができる。このように検出器結合用光導波路部40の
中心軸を光ファイバの中心軸と平行とすることにより、
検出器結合用光導波路部40内での反射による損失を最
低にすることができる。
【0031】上記実施例以外にも、光源,光検出器と光
分岐結合器の間を光ファイバを用いて結合することで、
光源または光検出器の間隔を広げることができ、実装を
容易にすることもできる。あるいは、光源結合用光導波
路部に曲率を持たせても良い。
【0032】ここで、図6を用いて、光検出器接合部4
8のテーパ形状の寸法と光学定数との関係について説明
する。上記本実施例では、テーパ形状の光導波路を用い
て光を絞ることにより、コア形の大きな光ファイバを用
いても面積の小さな光検出器に効率よく光を導くことの
できる構造になっている。ここでは簡単のために、光フ
ァイバ接合部44の径を光ファイバ22のコア径と同じ
とし、光検出器接合部48と光ファイバ22の光軸が一
致している場合について説明する。光ファイバ22を伝
搬してくる光線は、光ファイバ22のコア34とクラッ
ド36の界面で全反射を起こしながら伝搬してくるた
め、光ファイバ22に対してある範囲の角度をなす光線
のみ光ファイバ22を通ることができる。光ファイバ2
2の開口数をNAf ,光ファイバのコアの屈折率をncf
とすると、光ファイバ22を伝送できる光線の光ファイ
バ22に対する最大の角度をψとしたとき、ψは、
【0033】
【数1】
【0034】と表わされる。ここで、光ファイバ及び光
分岐結合器の開口数NAは、コアの屈折率をncore、ク
ラッドの屈折率をncladとすると、
【0035】
【数2】
【0036】で表わされるものである。この光ファイバ
22に対する最大の角度ψをなして伝搬してきた光が光
検出器に到るまでテーパ形状の光検出器接合部48内で
全反射して伝わる条件を示す。検出器結合用光導波路部
40のテーパ部の角度をαとすると、この光線の光導波
路界面への入射角度は、 π−(ψ+α) となる。したがって、光ファイバと光導波路の開口数が
等しい時には、この光線は全反射を起こさず、大部分の
光が光導波路界面を透過してしまう。本発明は、光ファ
イバの開口数よりも光導波路の開口数の方を大きくした
ことを特徴としている。光分岐結合器界面でn回目の反
射時の光導波路界面への入射角度は、 π−{ψ+(2n−1)α} となる。この光線が光導波路界面で全反射を起こすため
には、コアの屈折率をncw、開口数をNAw とすると、
【0037】
【数3】
【0038】を満たす必要ある。光ファイバ22に対し
て角度ψで伝搬してきた光の反射回数がn回以下となる
ためには、検出器結合用光導波路部40の長さlは、
【0039】
【数4】
【0040】を満たす必要ある。ただし、光ファイバ接
合部44の半径をRとすると、di は、
【0041】
【数5】
【0042】を用いて求められるものである。検出器結
合用光導波路部40の長さがlのときの光検出器接合部
48の半径rは、
【0043】
【数6】 r=R−ltanα …(6) となる。このrをなるべく小さくするように、α及びl
を設定することが望ましい。式(3)及び式(4)を満
たすように光導波路の形状及び光学定数を選ぶことによ
り、理想的には光ファイバ22から検出器結合用光導波
路部40に入射した光線はすべて検出器結合用光導波路
部40界面で全反射を起こして光検出器に到るので光利
用効率を大きくすることができる。このテーパ形状を用
いたビーム径縮小による光検出感度の向上の効果はコア
径が大きいほうが大きく、通常コア径0.5mm以上、特
に良く使われるもののコア径が約1mmであるプラスチッ
ク光ファイバと接合するときに用いるとその効果が大き
い。
【0044】図8に式(1)から式(6)を用いて計算
した光導波路部のテーパ角度αとテーパ光導波路の径の
縮小率を示した。同じ縮小率を得るためには、反射回数
nの大きい方がテーパ角度αを小さくできることが分か
る。テーパ角度αは小さいほうが光分岐結合器を作製し
やすく望ましい。図9に式(1)から式(6)を用いて
計算した光分岐結合器の開口数NAW とテーパ形状の検
出器結合用光導波路部の径の縮小率を示した。計算は、
NAf=0.3,NAw=0.5,ncf=ncw=1.5 、と
し、lが最大になる値を用いた。図より、光導波路の開
口数NAw の大きい方がビーム縮小の効果が大きいこと
が分かる。n=2,3についてはほぼ同じ特性を示す。
反射回数は少ない方が反射による損失が生じにくいため
望ましい。したがって、望ましい反射回数nは、1〜3
であり、n=2が特に望ましいと言える。NAf=0.
3,NAw=0.5,ncw=1.5,R=0.5mm,n=2
のときには、l=4.5mm、r=0.29mmとなり、ビー
ム径を58%に縮小することができ、そのため光のエネ
ルギー密度は3倍に向上する。図9より、光分岐結合器
の開口数を接合する光ファイバの開口数の1.5 倍以上
とすると、面積比で0.4 以下にすることができ望まし
い。さらに、光ファイバの開口数の2倍以上とすれば、
ビーム径の縮小比0.5 以下、面積比で0.25 以下と
することができさらに望ましい。プラスチック光ファイ
バにおいては、高速通信用に開口数0.3 のものが用い
られており、したがって、光導波路の開口数は、0.4
5 以上、できれば0.6 以上が望ましい。通常光通信
に用いられている波長は570nmから1550nm程
度であり、この範囲内の使用する波長においてこの開口
数以上であればよい。
【0045】以上のように、開口数、つまりコア部とク
ラッド部の屈折率差が大きい方が光閉じ込めの効果が大
きくなり望ましい。開口数を大きくするために、コア部
とクラッド部の界面に低屈折率の誘電体膜を形成しても
よい。さらに誘電体膜とクラッド部の界面にさらに金属
膜を形成すると、開口数を超え、誘電体膜を透過したビ
ームも金属膜で反射し戻るので、上記条件以上にビーム
径を縮小することが可能となる。
【0046】光分岐結合器の実施例として、コア材とし
てポリスチレン(屈折率1.59)、クラッド材としてポ
リメチルペンテン系(屈折率1.46)を用いた。このと
き、波長650nmにおいて開口数0.63 となる。し
たがって、図9より求められるようにn=2を用いて、
径縮小比0.4、面積比で0.16となった。
【0047】以上、光検出器接合部48と光ファイバ2
2の光軸が一致している場合について説明したが、光検
出器接合部48が光ファイバ22に対して傾けて設ける
ことも出来る。光検出器接合部48を傾けることにより
損失が発生するが、光検出器接合部48の1辺が光ファ
イバ22の光軸と平行になる角度以下では、光検出器接
合部48と光ファイバ22の光軸が一致している場合か
ら顕著な損失の増加は起こらないため、望ましい。ま
た、テーパ角度を緩くすることにより損失が発生しない
ようにすることもできる。
【0048】次に、図7を用いて光源結合用光導波路部
38の傾きについて、光源結合用光導波路部38から光
ファイバに入射した光線がすべて光ファイバの界面で全
反射する条件を示す。光源からの広がり角Θの光線が光
ファイバに入射したときの光線の広がり角θは、
【0049】
【数7】
【0050】となる。光源結合用光導波路部38の傾き
をβとすると、この光線が光ファイバの界面で全反射す
るためには、
【0051】
【数8】
【0052】を満たす必要がある。βを大きくすると光
源と光検出器の間隔を広く取ることができるので光源と
光検出器の実装が容易になる。その際には、式(8)よ
りθを小さくする必要がある。半導体レーザは、発光ダ
イオードに比べて広がり角θが小さい。特に本発明の光
伝送装置に用いる光源として好適な光源の一例は、面発
光型半導体レーザである。通常、面発光半導体レーザの
広がり角は、1/e2 半角で5°程度であり、NAs
しては0.09程度である。NAf=0.3,NAs=0.
1 ,ncf=1.5とすると、βを7.7°以下とすれば
よく、光源結合用光導波路部38の半径をsとすると、
NAw=0.5,ncw=1.5,R=0.5mm,r=0.2
9mm,s=0.125mm,l=4.3mm ,n=2のと
き、光源接合部46と光検出器接合部48との間隔は
0.5mmとなる。高速通信用の開口数0.3のプラスチッ
ク光ファイバに対しては、sinΘを0.1以下とすれば、
光源結合用光導波路部38と検出器結合用光導波路部4
0との間隔を広くでき望ましい。端面発光型の半導体レ
ーザや発光ダイオードを光源に用いた場合のように、光
源の広がり角が大きい場合には、光源と光源結合用光導
波路部38のあいだに広がり角を制限するためのピンホ
ールを設けてもよい。またあるいは、光源結合用光導波
路部38を光源接合部46から光ファイバ接合部44に
かけて断面積が増加するようにテーパ形状としてもよ
い。光源からの光線に強度分布がある場合には、強度分
布の1/e2 半角を式(10)のΘとして用いればよ
い。
【0053】このように、光源結合用光導波路38を光
ファイバに対して斜めに配しても、効率よく光ファイバ
に信号光を入射することができる。しかし、光ファイバ
に斜めに光を入射する場合、光ファイバ内での伝送損失
が増加し、伝送帯域も減少するため、光源結合用光導波
路部38と光ファイバとの傾きは小さいことが望まし
く、ほぼ平行となる配置がもっとも望ましい。
【0054】光源結合用光導波路部38の径を光ファイ
バ接合部44の径よりも小さくすることで、光ファイバ
22から光分岐結合器20に入射する光量のうち、検出
器結合用光導波路部40に分岐される光量の割合を大き
くすることができる。分岐比は各光導波路部の面積にほ
ぼ比例するため、例えば、光源結合用光導波路部38の
径を光ファイバ接合部44の径の1/4とすると、光源
結合用光導波路部38と検出器結合用光導波路部40に
分岐される光量の割合の割合は、ほぼ1:9となる。こ
のように、光源結合用光導波路部38の径を光ファイバ
接合部44の径の1/4以下とすることで光損失は、1
0%以下となり望ましい。光源結合用光導波路部38の
径を光ファイバ接合部44の径の1/10以下とするこ
とで光損失は、1%以下となりさらに望ましい。したが
って、コア半径0.5mm のプラスチック光ファイバを用
いた場合には、光ファイバ接合部44の半径0.5mm に
対し、光源結合用光導波路部38の半径を0.125mm
以下、出来れば0.05mm以下とすることが望ましい。
【0055】本発明の光分岐結合器のコア及びクラッド
の材料には、所望の開口数となるように、アクリル系,
メタクリル系,カルボネート系,非晶質オレフィン系,
スルホン系,シリコーン系,ビニル系,フッ素系化合物
等を適宜組み合わせて用いることができる。本発明の光
分岐結合器はその形状に特徴があるので、材料は有機材
料に限るものではなく、ガラス,酸化シリコン,窒化シ
リコン等の透明無機材料,薄膜材料を用いてもよい。ま
た、作製方法も、射出整形法,紫外線硬化法,ウェット
エッチング法,反応性イオンエッチング法,光重合法等
の光導波路を作製する方法、あるいは、光ファイバを接
合する方法等適宜選択して光分岐結合器を作製すればよ
い。
【0056】本発明の光分岐結合器の断面形状は、接合
する光ファイバと同じくする必要はなく、例えば四角形
の断面形状を用いてもよい。四角形の断面形状の場合に
は、光ファイバ接合部の一辺の長さを光ファイバ直径よ
りも大きくし、光源結合用光導波路部38を光源結合用
光導波路部38から出射される光線がすべて円形の光フ
ァイバに入射するように光源接合部からずらして接合す
るればよい。このようにずらすことにより四角形の断面
形状を用いても円形の断面形状をした光ファイバに効率
よく光を結合することができる。
【0057】これまで、2つに分岐した光分岐結合器に
ついて説明してきたが、本発明は分岐を2つに限るもの
ではなく、2つ以上に分岐する場合にも適用できる。
【0058】図10は、本発明の光パルス試験機の実施
例の構成図である。本実施例の光パルス試験機150
は、光時間領域反射測定法(Optical Time Domain Refl
ectivity:OTDR)を用いたものである。半導体レー
ザ10は、駆動回路130によりパルス駆動され、パル
ス光を出射する。このパルス光は、ボールレンズ60で
集光されて光ファイバ84を通り、光減衰器66で光量
を調整して光分岐結合器20に入射する。光分岐結合器
20から被測定用の光ファイバ22に入射する。光ファ
イバ22内で散乱,反射されて戻ってきた検出光は、光
分岐結合器20から光ファイバ86に導かれ、光検出器
12で検出される。光検出器12で検出された信号は、
増幅器132で増幅され、プロセッサ136に取り込ま
れる。プロセッサ136で処理された信号はディスプレ
イに表示される。プロセッサでは、図示していないパネ
ルからの入力をもとに、信号の積算,スムージング,ピ
ーク検出,損失測定,時間の距離変換,レイリー散乱・
フレネル反射測定の切り替え、等の処理を行う。駆動回
路130の光パルスの発生開始・終了、光パルス幅は、
プロセッサ136により制御されている。光パルスの発
生に同期して駆動回路130から出力されるトリガー信
号は、遅延回路134により一定時間遅延されて、プロ
セッサ136に入力される。プロセッサ136は、遅延
回路134からトリガー信号をもとに増幅器132から
の信号の取り込みを開始する。また、増幅器132から
の信号が所定の水準となるように、光減衰器66の透過
率と増幅器132のゲインを制御する。
【0059】本実施例では、半導体レーザ10に波長6
50nmのものを用い、光検出器12にシリコンアバラ
ンシェホトダイオードを用いた。アバランシェホトダイ
オードへの印加電圧を制御することにより信号のゲイン
を調整することもできる。図11に、本実施例に用いた
光分岐結合器及び光学系の実施例を示す。光分岐結合器
20には、既に図4で説明したものを用いた。半導体レ
ーザ10からのパルス光は、ボールレンズ60で集光さ
れてコア径100μmのハードポリマクラッドファイバ
(HPCF)を用いて光ファイバ84に入射する。光パ
ルスは、光ファイバ84の途中に設けられた光減衰器6
6で光量を調整され、光分岐結合器20の光源接合部4
6より光源結合用光導波路部38に入射し、光ファイバ
22に結合される。光ファイバ22は、所定の位置にく
るように、光コネクタ24を用いて光パルス試験機15
0に繋がれている。光ファイバ22内で散乱,反射され
て戻ってきた検出光は、光分岐結合器20の検出器結合
用光導波路部40で集光され、光ファイバ86に導かれ
る。光ファイバ86のもう一端には、光検出器素子13
が結合されており、光検出器素子13は、大気に触れて
劣化しないように、光ファイバ86を含めて封入用樹脂
により封入されている。光ファイバ84,86は、光分
岐結合器20に結合され固定されている。本実施例で
は、光ファイバ84にコア径0.5mm,開口数0.6のP
OFを用いた。また、光ファイバ接合端は、直径1.1m
mとした。そのため、コア径1.1mm以下の光ファイバに
ついて効率良くOTDR測定が出きる。本実施例におい
ては、径の小さな光ファイバにも効率よくパルス光を入
射できるように、光分岐結合器20の位置を移動できる
ようにした。検出光量が最大となるように光ファイバ2
2に対して光分岐結合器20を移動する。つまり、径の
細い光ファイバについては、光分岐結合器20を図の上
方に移動すればよい。このように移動することにより、
本実施例では、コア径150μmの光ファイバにおいて
も、光ファイバからの検出光のうち半分以上を光検出器
に結合することができる。つまり、光源結合用光導波路
部38の径に対し、コア径が1.5 倍以上の光ファイバ
について、効率良く測定できるようになる。
【0060】本実施例では、光分岐結合器20と半導体
レーザ10,光検出器12とを光ファイバ用いて繋いで
るため、取り回しが容易であり、取り付け位置を自由に
定めることが出来る。そのため、光源,光検出器を自由
に選ぶことができ、高出力な光源や感度の高い光検出器
12を用いることも出来る。また本実施例のように、光
分岐結合器20を移動することができる。本発明の光パ
ルス試験機に用いる光分岐結合器20は、本実施例に限
るものではなく、本発明のすべての光分岐結合器を用い
ることが出来る。
【0061】光源結合用光導波路部38に傾きを持た
せ、光源結合用光導波路部38からの出射光が光ファイ
バ接合部44の中心を通るように光源結合用光導波路部
38の取り付け位置をずらした光分岐結合器20を用い
る場合には、光分岐結合器20を固定しておいても、径
の細い光ファイバのOTDR測定が可能である。
【0062】以上、光分岐結合器の光ファイバ接合部と
光ファイバとを直接突き合わせている実施例を用いて本
発明の光分岐結合器を説明してきたが、光ファイバ接合
部に光ファイバを接合し、この光ファイバと通信用また
は被測定用のファイバを光コネクタを用いて接続しても
よい。
【0063】本発明の光パルス試験機は、検出光の分離
の難しいコア径の大きな光ファイバに適したものであ
り、したがって、コア径の大きなプラスチック光ファイ
バに用いると効果がある。通常用いられるプラスチック
光ファイバのコア径は、0.5mm以上,2mm以下程度で
あるので、光パルス試験機の光コネクタにおいて光パル
ス試験機側の接続部の径を特に0.5mm以上,2mm以下
とすることが望ましい。ここで、OTDRの位置分解能
と、被測定用光ファイバの帯域と長さの関係について示
す。光ファイバコアの屈折率nが既知であれば入射光が
散乱して戻ってくるまでの時間tからその散乱位置zを
【0064】
【数9】 z=ct/2n …(9) より求めることができる。このとき、位置分解能Δz
は、光ファイバ伝送前のパルス幅をW、単位長さにおけ
る伝送帯域をF、伝送距離をLとすると、
【0065】
【数10】
【0066】と表される。POFといった伝送損失が大
きく短距離で用いられる光ファイバのOTDR測定は、
高分解能であることが望まれる。図12にファイバ長と
分解能の関係を示す。ファイバの帯域については10,
20,100MHz・km、パルス幅について0,0.
1,0.5,1.0ns の場合を示している。帯域の狭
い場合には、短パルスを用いても光ファイバの帯域によ
り分解能が劣化し、10MHz・kmにおいては、50m以
上伝送するとパルス幅0.1nsと0.5nsでほとんど
差がなくなることが分かる。逆に100MHz・kmで分
解能を劣化させないためには、0.1ns 程度のパルス
幅が必要であることが分かる。図13にファイバの帯域
と分解能の関係について、パルス幅0.1から3.0ns
の場合について示した。たとえば、開口数0.3 のステ
ップインデックスプラスチック光ファイバに当たる10
MHz・kmの帯域において、長さ50mに相当するのは
200MHzであり、この帯域においては、入射パルス
幅0であっても分解能175mmとなる。図よりパルス幅
1nsであれば、分解能は余り劣化せず、202mmを得
られることが分かる。分解能を光ファイバによって必然
的に決まる分解能に対してα倍以下の劣化に抑えるにた
めは、入射するパルス幅Wは、
【0067】
【数11】
【0068】を満たす必要がある。したがって、光ファ
イバの帯域F、長さLが予め分かっている場合には、
【0069】を満たす最大のパルス幅Wを選択すれば、
分解能の劣化は50%以下に留めたままで、測定のダイ
ナミックレンジを最大にすることができる。フレネル反
射モードで、光ファイバの出射端から反射されて戻って
くるパルスの遅延時間及びパルス幅を測定することによ
り、光ファイバの帯域F,長さLを測定することができ
る。この光ファイバの帯域F,長さLを用いて、光パル
ス試験機が自動的に最適なパルス幅を選択することがで
きる。
【0070】図14は、本実施例の光パルス試験機を用
いてNA0.3 ,コア径1mm,長さ100mのステップ
インデックス(SI)型POFを測定した結果を示す。
用いた半導体レーザからは、パルス幅70ps,パワー
160mW,最大繰り返し周波数1MHzであり、波長
は、654nmであった。この条件において、POF長
25mでの分解能は、9.5cm以下の分解能が得られ
る。積算を10,000回行った結果、長さ50m以上
の測定が可能であった。
【0071】本実施例のように、本発明の光分離結合器
を用いることにより、PBSを用いた従来の光パルス試
験機よりも、光検出器に結合できる検出光量を大きくす
ることができ、測定のダイナミックレンジを広くするこ
とができる。したがって、半導体レーザを光源に用い、
ホトダイオードあるいはアバランシェホトダイオードを
光検出器に用いても、実用的な長さのプラスチック光フ
ァイバのOTDR測定を行うことができるようになっ
た。
【0072】光検出器にフォトンカウンタを用いれば、
さらにダイナミックレンジを広くすることが出来、さら
に長い距離の測定が可能となる。また、積算回数をさら
に多くとることによってもダイナミックレンジを広くす
ることができる。
【0073】図15に光ファイバに半径15mmのループ
を5個形成した場合のOTDR信号を示す。ループを作
った位置に対応して、OTDR信号のピークが観測され
た。図16に曲率半径の逆数とピークの高さ及びループ
による損失を示した。損失は、ループ1個当たりのもの
ある。ピーク強度,損失の対数とも1/Rに比例して変
化している。ステップインデックス光ファイバでは、こ
のようにOTDR信号のピークの高さを測定することに
より、光ファイバの曲がりの曲率に変換することができ
る。本実施例の光パルス試験機では、ピークの高さを測
定し、その大きさから曲がりの曲率に換算する機能を有
している。
【0074】図17は、本発明の光パルス試験機に用い
た光学系の実施例の構成図である。マウント72に据え
付けられた半導体レーザ素子11からのビームは、レン
ズ62によりその広がり角を小さくされ、偏光ビームス
プリッタ(PBS)に入射する。本実施例では、薄型の
PBSを用いており、PBSの接合面全体にPBS膜7
0を形成すればよいので、プリズムの一部にPBS膜を
形成するよりも作製が容易である。PBS膜70で反射
したパルス光はレンズ64の中心部で集光され光ファイ
バ22に入射する。PBS膜70で反射しなかったビー
ムは吸収部材76で吸収される。光ファイバ22からの
検出光は、入射パルス光の広がり角よも広いため、レン
ズ64の広い面積を通り、全反射ミラ78で反射して、
光検出器素子13で検出される。検出光のうちPBS膜
70を通ったものは、その内約半分の光量がPBS膜7
0で反射し損失となる。しかし、その面積は検出光の占
める面積に対して少ないため、PBS膜70での損失
は、全検出光量に対して少ない。図には示していない
が、光学系全体を気密封入した。
【0075】レンズ62を用いることにより、検出光の
中でPBS膜70で損失する面積を小さくすることがで
き、PBS膜70での損失を少なくすることが出来る。
また、それぞれのビームは光学部品の面に対して垂直に
入射するため、収差が増加することなく、光検出器に光
を結合するのが容易である。本実施例は、光ファイバの
開口数が大きいほうが、PBS膜70で損失する検出光
量が少なくなり、望ましい。
【0076】
【発明の効果】以上本発明によれば、光ファイバからの
受信光を効率良く光検出器に導くことのできる双方向伝
送用の光分岐結合器が提供できる。
【0077】また、この双方向伝送用光分岐結合器を用
い、さらに光源からの送信光を効率良く光ファイバと結
合することで、伝送距離を長くできる高速な光伝送装置
が提供できる。
【0078】さらに、光ファイバからの受信光を効率良
く光検出器に導くことのできる双方向伝送用光分岐結合
器を用いて測定可能範囲を向上した小型な光パルス試験
機が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の光分岐結合器の実施例を示す構
成図。
【図2】第一の光分岐結合器の作成手順の説明図。
【図3】本発明の光通信装置の実施例を示す構成図。
【図4】本発明の第二の光分岐結合器の実施例を示す構
成図。
【図5】受光側光導波路部の形状の説明図。
【図6】送信側光導波路部の形状の説明図。
【図7】本発明の第三の光分岐結合器の実施例を示す構
成図。
【図8】光導波路部のテーパ角度αとテーパ光導波路の
径の縮小率の関係。
【図9】光分岐結合器の開口数と検出器結合用光導波路
部の径の縮小率の関係。
【図10】本発明の光パルス試験機の実施例を示す構成
図。
【図11】光パルス試験機の第一の光学系の実施例の構
成図。
【図12】光ファイバ長と分解能の関係図。
【図13】光ファイバの伝送帯域と分解能の関係図。
【図14】光パルス試験機を用いた測定例。
【図15】光パルス試験機を用いてループ状欠陥を有す
る光ファイバを測定した測定例。
【図16】光ファイバの曲率と損失,ピーク強度の測定
例。
【図17】光パルス試験機の第二の光学系の実施例の構
成図。
【符号の説明】
10…半導体レーザ、11…半導体レーザ素子、12…
光検出器、13…光検出器素子、14…封入用樹脂、2
0…光分岐結合器、22…ファイバ、24…光コネク
タ、30…分岐結合器コア、32…分岐結合器クラッ
ド、34…光ファイバコア、36…光ファイバクラッ
ド、38…光源結合用光導波路部、40…検出器結合用
光導波路部、42…反射面、44…光ファイバ接合部、
46…光源接合部、48…検出器接合部、60…ボール
レンズ、62,64…レンズ、66…光減衰器、68…
プリズム、70…PBS膜、72…マウント、74…基
板、76…吸収部材、78…全反射ミラ、80…分岐結
合用光ファイバ、82…溝部、84,86…光ファイ
バ、100…光送装置、102…光通信装置、110…
駆動回路、112…検出回路、114…入力端子、11
6…出力端子、120…変調回路、122…復調回路、
130…駆動回路、132…増幅器、134…遅延回
路、136…プロセッサ、138…ディスプレイ、14
0…光減衰器、150…光パルス試験機。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合部から少なくとも第一の光導波路と第
    二の光導波路の二つに分岐された光導波路部を有する光
    分岐結合器において、 前記第一の光導波路の断面積が、前記接合部から分岐方
    向に向けて減少するテーパ形状をなしており、 前記第二の光導波路は、前記接合部の端面に対して概ね
    垂直に設けられた光分岐結合器。
  2. 【請求項2】請求項1の光分岐結合部において、 前記第二の光導波路が光ファイバであり、前記第一の光
    導波路に有した溝部に前記第二の光導波路が接合された
    光分岐結合器。
  3. 【請求項3】請求項1の光分岐結合器において、 前記接合部において、前記第二の光導波路の断面積が、
    前記第一の光導波路の断面積よりも小さい光分岐結合
    器。
  4. 【請求項4】光源と、 光ファイバからの光線を検出する光検出器と、 前記光ファイバと前記光源及び前記光検出器をそれぞれ
    接合する少なくとも第一の光導波路と第二の光導波路の
    二つに分岐された1つの光導波路部を有する光分岐結合
    器を有し、 前記第一の光導波路は、前記光検出器と接合され、前記
    第一の光導波路の断面積は、前記光ファイバから前記光
    検出器方向に向けて減少するテーパ形状である光伝送装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4の光伝送装置において、 前記第二の光導波路は、前記光源と接合され、前記第一
    の光導波路との接合部端面に対して概ね垂直に設けられ
    た光伝送装置。
  6. 【請求項6】請求項4,5の光伝送装置において、 前記光検出器は、前記第一の光導波路の端面部に接合さ
    れている光検出素子を有する光伝送装置。
  7. 【請求項7】伝送する入力信号を送信するための信号に
    変換する変調部と、 光源と、光検出器と、前記変調部にて変調された信号を
    送信するために前記光源を駆動する駆動部と、前記光源
    から光信号を外部へ導き、外部からの光信号を前記光検
    出器へ導く、少なくとも第一の光導波路及び第二の光導
    波路の2つの光導波路を接合させた光導波路部と、前記
    光検出器を駆動する検出駆動部とを有する光伝送部と、 前記光検出器で検出された信号を電気信号に復調させる
    復調部とを有し、 前記第一の光導波路の断面積が、外部から送信される信
    号の入力側から前記光検出器の方向に向けて減少するテ
    ーパ形状をなしており、前記第二の光導波路は、前記第
    一の光導波路との接合部端面に対して概ね垂直に設けら
    れた光通信装置。
  8. 【請求項8】光源と、 光検出器と、 前記光源からの光線を被測定体に導き、前記被測定体か
    らの光線を前記光検出器に導く光分岐結合部と、 前記光検出部で検出された検出信号を増幅する増幅部
    と、 前記増幅部にて増幅された信号を処理する情報処理部
    と、 前記情報処理部からの指示により前記光源を駆動する駆
    動部とを有し、 前記光分岐結合部は、少なくとも第一の光導波路と第二
    の光導波路が接合されて形成され、前記第一の光導波路
    の断面積が、外部から送信される信号の入力側から前記
    光検出器の方向に向けて減少するテーパ形状をなしてお
    り、前記第二の光導波路は、前記第一の光導波路との接
    合端面に対して概ね垂直に設けられた光パルス試験機。
  9. 【請求項9】請求項8の光パルス試験機において、 前記被測定体と前記光分岐結合部の接合部の径が0.5m
    m 以上2mm以下である光パルス試験機。
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