JP3836707B2 - フィルタ機能付クロス導波路 - Google Patents

フィルタ機能付クロス導波路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視対象の光線路に導入された試験光の戻り光を検出し、その検出結果に基づいて光線路を監視する光線路監視システムに用いられるクロス導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】
光伝送システムは、局と他局との間や局と加入者端末との間に、伝送媒体として主に光ファイバからなる光線路を設け、この光線路を介して信号光を伝送する。この光線路の長さは数km〜数百kmにも及ぶため、いずれかの局において光線路の監視が行われる。
【0003】
従来の光線路監視システムは、監視対象である光線路の第1の位置の側に光源と受光器とが設けられ、光線路の第2の位置には多層膜フィルタが設けられている。このような構成により、光源から出力された試験光は光線路の第1の位置に導入され、光線路の第2の位置に向けて伝送される。この試験光の一部は、第2の位置に設けられた多層膜フィルタにより反射され、その反射光が光線路を戻って第1の位置から出射される。そして、第1の位置から出射された反射光は受光器により検出され、その反射光の検出結果に基づいて光線路が監視される。一方、この光線路を伝送される信号光は多層膜フィルタを透過する。言い換えれば、光線路監視システムの多層膜フィルタは、試験光を反射させる一方で信号光を透過させる機能を有する。
【0004】
あるいは、特開2000−295185号公報に記載されている光線路監視システムでは、図に示すようにOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)装置1112から出力された信号光とは異なる波長の試験光が光カプラ1113を介して光線路1130を伝送する。その後、試験光は受信器1121の直前に設けてある光導波路型回折格子1123にて反射され、再び光線路1130を逆方向に伝送する。そして、光カプラ1113を経てOTDR装置1112に到達するものである。
【0005】
これらの従来の光線路監視システムでは、信号光が1.31μm帯の場合に使用される試験光は1.55μm帯であり、信号光が1.31μm帯及び1.55μm帯の場合に使用される試験光は1.65μm帯である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年のDWDM技術の進化及びトラフィックの増加に伴い、信号光の波長域もSバンド(1.48〜1.53μm),Cバンド(1.53〜1.57μm),Lバンド(1.57〜1.625μm)と幅広い波長が使用されるようになった。しかしながら、従来の光監視システムに用いられているような光カプラでは、信号光と試験光とを適切に分離できない場合がある。特に、Lバンドも信号光として用いる場合、従来の光カプラではLバンドの信号光(1.57〜1.625μm)と試験光(1.65μm)とを分離すると、試験光の漏れ光が通信システム系に入ってしまう。そして、この漏れ光がノイズとなったり、信号光を発生させるLDを不安定にするという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ノイズを軽減し、信号光を発生させるLDを安定にすることができるフィルタ機能付クロス導波路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るフィルタ機能付クロス導波路は、基板上に、第1のポート、および1.645〜1.655μmの光を送受信するOTDR装置が接続される第4のポートを有する光導波路と、1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μ m の帯域内の波長の光を送信する送信器が接続される第2のポート、および光線路が接続される第3のポートを有する光導波路とが交差して形成されており、前記光導波路が交差した箇所を横切って、前記光導波路を伝送される光を選択的に透過する多層膜フィルタが設けられ、前記光導波路の第2のポートに、該第2のポートを介して伝送される光を選択的に透過するファイバグレーティングが設けられ、前記多層膜フィルタに垂直な軸と、前記第1のポート第4のポートとの間の光導波路、および前記第2のポート第3のポートとの間の光導波路とがなす角度は、5°から8°の間にあり、前記多層膜フィルタおよびファイバグレーティングは1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μmの光を透過し、かつ1.645〜1.655μmの光を反射し、前記第4のポートから入力され前記多層膜フィルタにより反射され前記第3のポートから出力される光のうち、前記第3のポートから戻り前記多層膜フィルタを透過し前記第2のポートへ向かう戻り光は、前記光導波路の第2のポートのファイバグレーティングにより除去されて前記送信器に伝送されない。
【0013】
ここで、前記ファイバグレーティングは、ファイバブロック(111)上に作製されているものとすることができる
【0014】
本発明の別の態様によれば、本発明に係るフィルタ機能付クロス導波路は、基板上に、第1のポート、および1.645〜1.655μmの光を送受信するOTDR装置が接続される第4のポートを有する光導波路と、1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μ m の帯域内の波長の光を送信する送信器が接続される第2のポート、および光線路が接続される第3のポートを有する光導波路とが交差して形成されており、前記光導波路が交差した箇所を横切って、前記光導波路を伝送される光を選択的に透過する多層膜フィルタが設けられ、前記光導波路の第2のポートに、該第2のポートを介して伝送される光を選択的に透過する導波路グレーティングが設けられ、前記多層膜フィルタに垂直な軸と、前記第1のポート第4のポートとの間の光導波路、および前記第2のポート第3のポートとの間の光導波路とがなす角度は、5°から8°の間にあり、前記多層膜フィルタおよび導波路グレーティングは1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μmの光を透過し、かつ1.645〜1.655μmの光を反射し、前記第4のポートから入力され前記多層膜フィルタにより反射され前記第3のポートから出力される光のうち、前記第3のポートから戻り前記多層膜フィルタを透過し前記第2のポートへ向かう戻り光は、前記光導波路の第2のポートの導波路グレーティングにより除去されて前記送信器に伝送されない。
【0017】
本発明の別の態様によれば、本発明に係るフィルタ機能付クロス導波路は、上記フィルタ機能付クロス導波路が、1つの基板上に2個以上作製されている
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路を図1に示す。フィルタ機能付クロス導波路110には、信号光の送信器114と、試験光を発生しまたは受信して光線路を監視するOTDR装置115とが接続されている。
【0020】
また、フィルタ機能付クロス導波路110は、ポート1〜4を有している。これらのうち、ポート3は光線路120に、ポート4はOTDR装置115にそれぞれファイバブロック111で補強された光ファイバ113で接続されている。
【0021】
ポート2には信号光の送信器114が光ファイバ113によって接続されており、その接続部分はガラス製のファイバブロック111で補強接続されている。
【0022】
クロス導波路110の中央に設けられている多層膜フィルタ116は光フィルタの一例で、信号光(Sバンド,Cバンド及びLバンド)を選択的に透過し、試験光(1.65μm帯)を反射する光特性を有する。
【0023】
ポート1には何も接続されておらず、開放端となっている。本実施形態では、ポート1の導波路117bが設けられているが、この導波路117bは無くても良い。すなわち、クロス導波路110は、光導波路117c,117d,117eからなるものとしてもよい。
【0024】
ポート2に接続されている光ファイバ113には、ファイバブロック111付近にグレーティング112が設けられている。このファイバグレーティング112は、信号光(Sバンド,Cバンド,Lバンド)を選択的に透過し、試験光(1.65μm帯)を反射する特性を有する。
【0025】
上記のような構成をとることにより、OTDR装置115において発生した試験光はポート4から入射し、多層膜フィルタ116によって反射され、ポート3から光線路120へと伝送される。一方、信号光は送信器114から送信され、ファイバブロック111上あたりに設けられているグレーティング112を透過し、多層膜フィルタ116を透過し、試験光と同様にポート3から光線路120へと伝送されていく。なお、本実施形態で用いる光フィルタとしては、誘電体を積層した多層膜フィルタで、例えば、信号波長域1.48〜1.625μmに平坦な透過域を有し、試験波長1.645〜1.655μmに反射域を有する特性のものが良い。また、信号波長に応じて透過帯域を1.3μm帯まで拡大することもできる。これ以外にも積層材料に有機物、半導体を用いた多層膜など、信号波長帯に透過域を有し、かつ試験波長帯に反射域を有するものであれば当然に用いることができる。
【0026】
試験光は、不図示の受信器の手前にある光フィルタやグレーティング等により反射され、または光線路120の途中に存在する破断箇所(これを発見することを目的として試験光が用いられている)から反射され、ポート3から「戻り試験光」として戻ってくる。戻り試験光はポート3に入射後、多層膜フィルタ116によって反射されてポート4へ至り、OTDR装置115へと入射する。
【0027】
このとき、わずかながら多層膜フィルタ116を通過してしまう戻り試験光が存在する。この戻り試験光はポート2にも伝送されるが、その先にあるファイバグレーティング112によって反射される。このため、送信器114に戻り試験光が入射することはなく、ノイズが発生したり、LDが不安定になることもない。
【0028】
導波路117b,117c,117d,117eのクロス点に多層膜フィルタ116等の試験光を反射する光反射膜が配置されていることは、本発明の特徴の一つである。このような配置によって、多層膜フィルタ116を透過する信号光と、多層膜フィルタ116を反射する試験光を、光線路120に向けて同時に送出することができる。ここで、ポート4から入射された試験光が多層膜フィルタ116の反射面116aを介してポート3へと反射される際、クロス導波路が多層膜フィルタ116に垂直な軸となす角度117aが小さいほど試験光の反射効率はよい。一方、ポート2から入射した信号光は多層膜フィルタ116を透過しポート3に続く導波路117dへ至る。この場合は、上記角度117aが大きいほどポート4に至る導波路117eへ信号光が入射しなくなる。
【0029】
この導波路の角度117aについて実験したところ、5°以下では信号光の損失が増え、8°を超えると試験光の反射率が低下することが分かった。従って、多層膜フィルタ116に垂直な軸と導波路117eのなす角度117aは、5°〜8°の間であることが望ましい。本実施形態では角度117aとして、実験によって得られた最適値の6°を用いている。
【0030】
図2は、本発明を適用したフィルタ機能付クロス導波路110を用いた光監視システムを示している。本図において、光線路120は、通常は数km以上に及ぶ光ファイバである。受信器121は信号光を受信し、光導波路型グレーティング122は信号光を選択的に透過し、試験光を反射する光フィルタである。なお、本実施形態では光フィルタとして光導波路型グレーティングを用いているが、光ファイバ型グレーティングを用いても良い。
【0031】
このような構成をとることにより、送信器114から出された信号光は、フィルタ機能付クロス導波路110を通過し、このフィルタ機能付クロス導波路110に接続されている光線路120の第1の位置から入射し、光線路120を伝送し、光線路120に第2の位置を経て受信器121に至る。一方、試験光は、OTDR装置115から出されフィルタ機能付クロス導波路110内の多層膜フィルタ116によって反射されて光線路120の第1の位置から入る。その後、光線路120を伝送し第2の位置に設けてある光導波路型グレーティング122によって反射され、再び光線路120の中を戻り試験光となってフィルタ機能付クロス導波路110へ戻ってくる。
【0032】
図1の説明で述べた通り、大部分の戻り試験光はフィルタ機能付クロス導波路110内の多層膜フィルタ116によって反射されてOTDR装置115へ入って測定対象となるが、わずかな漏れ光は多層膜フィルタ116を透過してしまう。このわずかな漏れ光はポート2にも至るが、ファイバグレーティング112によって阻止されるため、漏れ光が送信器114に入射することはない。このため、ノイズが発生したり、発信器内のLDが不安定になることもない。また、光線路120を精度良く安定に監視するためには、戻り試験光としてOTDR装置115に到達する試験光の強度は大きい程良いが、反面、多層膜フィルタ116を透過する漏れ光の量は大きくなる。しかし、第2の光フィルタがこの漏れ光を抑圧しLDへの悪影響を排除することができるので、戻り試験光を必要な強度に設定できる。
【0033】
図1及び図2の構成を用いて、送信器114から1.31±0.02μm,Sバンド(1.48〜1.53μm),Cバンド(1.53〜1.57μm),Lバンド(1.57〜1.625μm)の信号光を、OTDR装置115からは1.65μmの試験光(1.645〜1.655μm)を入射して、監視対象の光線路120へ導入し、試験光、及び戻り試験光がどのくらいの光強度で送信器114へ混入したか(遮断特性)を測定した。その結果、1.31±0.02μm,Sバンド,Cバンドでは50dB以上,Lバンドでも40dB以上の遮断特性を得ることが出来た。
【0034】
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態による、テープファイバを用いた場合の複数のフィルタ機能付クロス導波路330の構成を示す。なお、図1と同じ箇所には同一の番号を付している。テープファイバ333a,333b,333cは4心のテープファイバであり、テープファイバ333aは送信器114に、テープファイバ333bは光線路120に、テープファイバ333cはOTDR装置115にそれぞれ接続されている。
【0035】
テープファイバ333bと333cから出ているファイバ113は、狭ピッチファイバブロック331に接続されており、その一部は相互に交差している。本実施形態では、狭ピッチファイバブロック331として127μmピッチのものを用いているが、本発明はこのピッチに限定されるものではない。
【0036】
送信器114に接続しているテープファイバ333aから出ているファイバ113には、試験光を反射し信号光を透過するグレーティング112がそれぞれ形成されており、250μmピッチのファイバブロック332上に保持されている。
【0037】
本実施形態では4心のテープファイバを用いているため、4個のフィルタ機能付クロス導波路330を作製している。ここで、テープファイバとして8心,12心,16心等のものを用いた場合には、それぞれ8個,12個,16個のフィルタ機能付クロス導波路を1枚の基板上に形成しても良い。あるいは、4個のフィルタ機能付クロス導波路330をそれぞれ2個,3個,4個並べて用いても良い。
【0038】
本実施形態によるフィル多機能付クロス導波路330の動作は、上述の実施形態で説明したのと同様である。即ち、OTDR装置115からテープファイバ333c,狭ピッチファイバブロック331を経由して入射した試験光は多層膜フィルタ116上の反射面116aで反射し、テープファイバ333bを経由して光線路120へと進む。そして、不図示の受信器手前の反射フィルタやグレーティングによって反射され、または光線路の破断箇所から反射された戻り試験光は、テープファイバ333bを経由して反射面116aで反射し、テープファイバ333cを経由してOTDR装置115へ至り、測定対象となる。
【0039】
ここで、ごくわずかではあるが多層膜フィルタ116を透過してしまった戻り試験光は、ファイバブロック332上に固定されているファイバグレーティング112によって反射され、送信器114への戻り試験光の入射は阻止される。従って、送信器114内にあるLDの波長が不安定になるようなことはない。
【0040】
図4は、本発明の第2実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路330を用いた光線路監視システムである。OTDR装置115から伸びるテープファイバ333は1本であるが、ファイバ切り替え器441を用いることによって、複数本の光線路を一つのシステムで監視することができるようになっている。
【0041】
図3の構成を用い、上述の実施形態と同様にして、遮断特性を測定した。その結果、送信器114に接続されている4心テープファイバの4本のファイバ心線全てにおいて、上述の実施形態と同様に、1.31±0.02μm,Sバンド,Cバンドでは50dB以上,Lバンドで40dB以上の遮断特性を得ることが出来た。
【0042】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路330の作製方法を以下に示す。なお、以下では第2実施形態のテープファイバを接続した例について説明するが、第1実施形態のフィルタ機能付クロス導波路110も同様の方法で作製できる。以下、詳細に説明する。
【0043】
まず、基板上に所定の角度からなるクロス導波路を通常のリソグラフィ技術により作製した。その後、ダイシングソーによりクロス導波路の中央部付近に溝を形成した。このとき、導波路がクロス(交差)する位置に溝の端面が来るようにクロス導波路の交差点より左右わずかにずらして溝を形成させた。図1及び図3に示す例では、交差点に接し左側に溝を形成している。
【0044】
多層膜フィルタ116は基板と多層膜面(反射面)とからなっているが、本実施形態では基板にポリイミドを用い、反射面116aである多層膜面は20〜30μm厚を用いている。
【0045】
多層膜フィルタ116の反射面116aは、クロス導波路330のクロス点に一致する側(図1及び図3では溝の右側)となるように挿入し、その後、屈折率整合剤を溝に添加するか、または屈折率の調整された接着剤で多層膜フィルタを溝内に固定した。
【0046】
一方、クロス導波路に接続する複数本のファイバを、V溝を形成したファイバブロック上に整列させて接着剤で固定し、ファイバ端面を研磨してファイバブロック331を作製した。
【0047】
このとき、図1のポート2に接続されるファイバブロック中のファイバには、グレーティング112を形成する工程が数工程だけ付加される。すなわち、V溝を形成したファイバブロック上にファイバを整列させ固定した後、2本のレーザ光を所定の角度で同時にファイバに照射し、レーザ光の干渉縞をファイバ中に形成することによってグレーティングを作製した。その後、端面を研磨しファイバグレーティング112を作製した。ファイバブロック部上にファイバグレーティングを作製するこの工程は、現状のファイバブロック作製工程に数工程を追加するだけでよいため、歩留まりよくファイバグレーティングを作製することができる。
【0048】
その後は、接着剤による通常の接続方法によってファイバブロックをクロス導波路に接続して作製した。
【0049】
本実施形態によれば、通常のファイバブロックを作製する手順にファイバグレーティング112を作製する工程を追加させるだけでよく、歩留まりよく作製することが出来た。
【0050】
(第4実施形態)
図5に示す例では、第1実施形態のファイバグレーティング112の代わりに、ポート2の導波路117c内に導波路グレーティング551を作製した。このように作製されたクロス導波路の動作や効果は、上記実施形態と同じである。
【0053】
図5のグレーティング551は、試験光を反射し、信号光を透過させる特性を有するものである。
【0054】
図2のクロス導波路110の代わりに、本実施形態による図5示したクロス導波路を用いて、第1実施形態と同様に遮断特性を測定した。その結果、送信器114に接続されているファイバにおいて、第1実施形態と同様に1.31±0.02μm,Sバンド,Cバンドでは50dB以上,Lバンドで40dB以上の遮断特性を得ることが出来た。
【0055】
(第5実施形態)
図1のフィルタ機能付クロス導波路110の開放端であったポート1に、さらに局間モニタ用の受光器を接続した光監視システムの構成例を図に示す。送信器114からの信号光は、光線路120へ送信されているが、実際に送信されているか随時モニタするために局間モニタ用受光器891が接続されている。フィルタ機能付クロス導波路110の多層膜フィルタ116は、信号光を透過させるように設定されているが、極わずかながら反射させてしまい、その反射光がポート1を介して局間モニタ用受光器891へと至る。
【0056】
従って、本構成を取ることにより、送信器114の近傍で、送信器114から信号光が送信されているかをモニタできる。
【0057】
には、複数のフィルタ機能付クロス導波路330の両端に狭ピッチファイバブロック331を接続し、4つの送信器からの信号光をモニタするための4心テープファイバ333dが設置された実施形態を示している。テープファイバ333a,333dのファイバ113は、図に示したように相互に交差して狭ピッチファイバブロック331に固定されている。また、テープファイバ333aのファイバ先端にはグレーティング112が形成されている。
【0058】
は、複数のフィルタ機能付クロス導波路330に、テープファイバ333a,333b,333c,333dを狭ピッチファイバブロック331を介して接続した例である。テープファイバにはそれぞれ送信器114、光線路120、ファイバ切替器1041が接続されており、ファイバ切替器1041にはOTDR装置115と局間モニタ用受光器891とが接続されている。本実施形態によるファイバ切替器1041は、(8×1)→(1×2)の切替となっており、戻り試験光をモニタする場合はOTDR装置115へ切り替え、信号光をモニタする場合は、局間モニタ用受光器891へ切り替えるようになっている。
【0059】
本構成を取ることにより、光線路120の監視をOTDR装置115で監視するとともに、ファイバ切替器1041で切り替えるだけで、送信器114の状態を局間モニタ用受光器891で簡単に、しかも効率よく送信器側ですべて把握することができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を用いれば、光線路を監視する試験光を導入し、戻り試験光を測定する系において、試験光や戻り試験光が送信器側に入射することは無く、40dB以上の遮断特性を得ることができる。
【0061】
また、クロス導波路の一つをモニタ用受光器を付加するポートとすれば、送信器の状態を監視できるより高機能な試験系が実現できる。
【0062】
更に、ファイバブロック部上にファイバグレーティングを作製する過程は、現状のファイバブロック作製工程に数工程を追加するだけでよいため、歩留まりよくファイバグレーティングを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路の構成図である。
【図2】 本発明の一実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路を用いた光監視システムの構成図である。
【図3】 複数のフィルタ機能付クロス導波路が1枚の基板上に形成された例を示す図である。
【図4】 本発明の一実施形態による複数のフィルタ機能付クロス導波路とファイバ切替器を用いた光監視システムの構成を示す図である。
【図5】 本発明の一実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路の構成を示す図である。
【図6】 本発明の一実施形態によるフィルタ機能付クロス導波路に局間モニタ用受光器を接続した例を示す図である。
【図7】 本発明の一実施形態による複数のフィルタ機能付クロス導波路に狭ピッチファイバブロックでテープファイバを両端に接続した例を示す図である。
【図8】 本発明の一実施形態による複数のフィルタ機能付クロス導波路を用いて信号光のモニタと光線路の監視とを行なう例を示す図である。
【図9】 従来の光監視システムとそれに用いられていた光カプラの構成を示す図である。
【符号の説明】
110 本発明のフィルタ機能付クロス導波路
111 ファイバブロック
112 グレーティング
113 光ファイバ
114 送信器
115 OTDR装置
116 多層膜フィルタ
116a 多層膜フィルタの反射面
117a 多層膜フィルタを挿入する溝と導波路とがなす角度
117b,117c,117d,117e クロス導波路を構成している光導波路
120 光線路(光ファイバ)
121 受信器
122 光導波路型グレーティング
330 複数のフィルタ機能付クロス導波路
331 狭ピッチファイバブロック(127μmピッチ)
332 250μmピッチファイバブロック
333a,333b,333c,333d テープファイバ
441、1041 ファイバ切替器
551 導波路グレーティング
891 局間モニタ用受光器

Claims (4)

  1. 基板上に、第1のポート、および1.645〜1.655μmの光を送受信するOTDR装置が接続される第4のポートを有する光導波路と、1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μ m の帯域内の波長の光を送信する送信器が接続される第2のポート、および光線路が接続される第3のポートを有する光導波路とが交差して形成されており、前記光導波路が交差した箇所を横切って、前記光導波路を伝送される光を選択的に透過する多層膜フィルタが設けられ、前記光導波路の第2のポートに、該第2のポートを介して伝送される光を選択的に透過するファイバグレーティングが設けられ、
    前記多層膜フィルタに垂直な軸と、前記第1のポート第4のポートとの間の光導波路、および前記第2のポート第3のポートとの間の光導波路とがなす角度は、5°から8°の間にあり、
    前記多層膜フィルタおよびファイバグレーティングは1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μmの光を透過し、かつ1.645〜1.655μmの光を反射し、
    前記第4のポートから入力され前記多層膜フィルタにより反射され前記第3のポートから出力される光のうち、前記第3のポートから戻り前記多層膜フィルタを透過し前記第2のポートへ向かう戻り光は、前記光導波路の第2のポートのファイバグレーティングにより除去されて前記送信器に伝送されないことを特徴とするフィルタ機能付クロス導波路。
  2. 請求項に記載のフィルタ機能付クロス導波路において、前記ファイバグレーティングは、ファイバブロック上に作製されていることを特徴とするフィルタ機能付クロス導波路。
  3. 基板上に、第1のポート、および1.645〜1.655μmの光を送受信するOTDR装置が接続される第4のポートを有する光導波路と、1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μ m の帯域内の波長の光を送信する送信器が接続される第2のポート、および光線路が接続される第3のポートを有する光導波路とが交差して形成されており、前記光導波路が交差した箇所を横切って、前記光導波路を伝送される光を選択的に透過する多層膜フィルタが設けられ、前記光導波路の第2のポートに、該第2のポートを介して伝送される光を選択的に透過する導波路グレーティングが設けられ、
    前記多層膜フィルタに垂直な軸と、前記第1のポート第4のポートとの間の光導波路、および前記第2のポート第3のポートとの間の光導波路とがなす角度は、5°から8°の間にあり、
    前記多層膜フィルタおよび導波路グレーティングは1.31±0.02μmおよび1.48〜1.625μmの光を透過し、かつ1.645〜1.655μmの光を反射し、
    前記第4のポートから入力され前記多層膜フィルタにより反射され前記第3のポートから出力される光のうち、前記第3のポートから戻り前記多層膜フィルタを透過し前記第2のポートへ向かう戻り光は、前記光導波路の第2のポートの導波路グレーティングにより除去されて前記送信器に伝送されないことを特徴とするフィルタ機能付クロス導波路。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のフィルタ機能付クロス導波路が、1つの基板上に2個以上作製されていることを特徴とするフィルタ機能付クロス導波路。
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