JP2000258442A - 近視野光学系用光源装置、その製造方法、その使用方法、及びそれを用いた装置 - Google Patents

近視野光学系用光源装置、その製造方法、その使用方法、及びそれを用いた装置

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JP2000258442A
JP2000258442A JP11059535A JP5953599A JP2000258442A JP 2000258442 A JP2000258442 A JP 2000258442A JP 11059535 A JP11059535 A JP 11059535A JP 5953599 A JP5953599 A JP 5953599A JP 2000258442 A JP2000258442 A JP 2000258442A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光導入デバイスおよび光検出デバイスが集積化
ないし一体化されて小型、軽量な構成にできる近視野光
学系用に適した光源装置である。 【解決手段】光源装置は、第1の基板1に支持された弾
性体8上に面型発光デバイス4を備え、弾性体8及び第
1の基板1上に形成された電気配線5、6、7を介して
面型発光デバイス4に電流注入或は電圧印加する。面型
発光デバイス4の出力光をモニタする光検出器24が面
型発光デバイス4近傍に備えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近視野光学顕微
鏡、近視野光学系を用いた記録装置、露光装置などとし
て用いられるエバネッセント光出射用等の光源装置、そ
の駆動方法、その製造方法、及び光情報記録装置、露光
装置等としてそれを用いる方法などに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、尖鋭なプローブ先端の微小開口か
ら染み出すエバネッセント光を用いた光技術、いわゆる
近視野(近接場またはニアフィールド)光学系を用いた
高分解能観察や次世代用の高密度記録、超微細露光技術
等の開発が盛んになってきている。高分解能観察に関し
ては、資料表面の様子を光プローブで検出して資料表面
を調べる走査型近接場光顕微鏡(以下SNOMと略す)
(During etal., J.Appl.Phy
s.,vol.59,3318(1986)等)が開発
されている。SNOM用の光導入装置については、例え
ば、特開平5−100168号公報に開示されている。
ここでは、図10のように、Si基板101上に設けら
れた円錐形状部材の先端に微小開口110が形成され、
Si基板101の裏面側には開口部102が形成され、
そこに光ファイバ103が挿入されて光ファイバ103
を通して光を出射している。尚、図10において、10
7は電極、108は光導波層、109は金属膜、111
は反射防止膜である。
【0003】或は、図11のように、面発光レーザの出
射端面に電極811による微小開口813を形成したも
のも提案されている。この例では、近接場光の導入装置
のみを提供するものであって、像観察あるいは光情報読
み出し用の光検出器については、別の光学系を設ける必
要がある。尚、図11において、801はレーザ基板、
802はバッファ層、803は半導体多層膜ミラー、8
04、808、809は電流狭窄用半導体層、805は
活性層、806はクラッド層、807はコンタクト層、
810は絶縁層、812はレーザ電極である。
【0004】更には、特開平8−306062号公報に
開示されている如く、図12のように、端面発光型半導
体レーザ201の片方の端面に楕円錐形状のプローブ2
03が形成され、これが白金電極210等で覆われて先
端に微小開口が形成されている構造も提案されている。
この例においては、半導体レーザ201のプローブが形
成されていない端面に光検出器202を取り付けて、該
半導体レーザ201の光出力を検出できるようになって
いる。すなわち、1つの光学系で、光導入装置と光信号
読み出し装置を備えており、光情報の読み出し用のコン
パクトな光ヘッドを提供している。尚、図12におい
て、204はエバネッセント光、206は浮上スライダ
ー、207は光記録媒体、209は光記録領域である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近接場光学系では微小
開口から僅かに染み出るエバネッセント波を用いるた
め、光源の効率が要求され、低しきい値で量子効率の高
い半導体レーザが必要となる。ところが、図10の如く
光ファイバ103などで導波するものは結合損が生じて
望ましくなく、また、図12のような端面発光レーザ2
01を用いたSNOMヘッドでは、動作電流が大きいた
め、消費電力が高く、特にマルチ化には適さない。
【0006】更に、近接場光学系では、プローブを媒体
表面に殆ど接触するような形で走査するため、媒体表面
の凹凸の存在を考えると、適当な弾性体によってプロー
ブが支持されている必要がある。また、高速で走査する
にはSNOMヘッドをアレイ化してマルチプローブで同
時走査する必要も出て来るが、この際、各々のSNOM
ヘッドを別々の弾性体で支持して表面を倣うように走査
を行わないと、媒体表面或はプローブ先端を破壊してし
まう恐れがある。
【0007】図10や図11のようなSNOMヘッドの
場合、アレイ化するためには同一基板上に形成すること
になるが、これでは各々の微小開口部が同一平面上に存
在することになるため、媒体表面に対して倣うように走
査ができなくなる。また、光検出用の別の光学系を必要
とするため、装置が大型化し、特にアレイ化した場合に
は、互い光の干渉や、観察点から検出系までの距離が離
れることなどにより、検出信号の良好なS/Nを確保す
ることが困難になっている。
【0008】一方、図12のような端面発光型レーザの
タイプでは、光検出系が一体化されているために小型化
できるが、端面発光型レーザ1つ1つをアレイ化する場
合には、各々を支持する弾性体が多数必要になってSN
OMヘッド全体が大型化して重くなってしまい、やはり
高速走査が難しくなる。
【0009】本発明の目的は、このような課題に鑑み、
近接場光学系用の光導入装置および光検出装置が集積化
ないし一体化されて小型の弾性体上或は支持基板上に形
成され、2次元等にアレイ化した場合にも小型、軽量で
高速走査などが可能な近視野光学系用に適した光源装
置、その製造方法、及び光情報記録装置、露光装置等と
してそれを用いる方法などを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する光源装置は、第1の基板に支持された弾性体の一部
に面型発光デバイスを備え、該弾性体上及び該第1の基
板上に形成された電気配線を介して該面型発光デバイス
に電流注入或は電圧印加する手段を有し、該面型発光デ
バイスの出力光をモニタする光検出器が該面型発光デバ
イス近傍に備えられていることを特徴とする。任意の基
板に支持された弾性体に面型発光装置を備え、面型発光
装置の光出力をモニタする光検出器を近傍に集積化させ
ることで、簡単に同一基板上にアレイ化した小型のSN
OMヘッドなどを実現でき、媒体表面を破壊することな
く高速に走査ができる。こうして、光デバイスが弾性体
に支持されて媒体表面に対して倣うように走査できる発
光源と光検出器を備えた近視野光学系用に適した小型の
光源装置を提供できる。
【0011】上記の基本構成に基づいて、以下のような
構成も可能である。前記面型発光デバイスには微小開口
が備えられ、弾性体上及び第1の基板上に形成された電
気配線を介して該面型発光デバイスに電流注入或は電圧
印加し、微小開口からエバネッセント光を発生させる様
にできる。面型発光装置に微小開口を設けることでエバ
ネッセント波の制御を行なって、高分解能の走査を行な
える。こうして、弾性体に支持された光デバイスから発
生するエバネッセント光を制御して分解能を上げること
ができる視野光学系用に適した光源装置を提供できる。
【0012】前記面型発光デバイスは半導体で構成され
た面発光レーザである。SNOMヘッドなどの光源を、
例えば、微小開口を光出射面に持つ面発光レーザとする
ことで、エバネッセント波の強度を強くすることができ
る。こうして、SNOMヘッドなどから発生するエバネ
ッセント光の強度を強くしかもエネルギ変換効率を高く
できる。
【0013】前記面型発光デバイスは半導体薄膜で構成
され、前記第1の基板とは異なる該半導体薄膜を形成し
た第2の基板が前記第1の基板に支持された弾性体上に
配置されている様にもできる。
【0014】また、前記面型発光デバイスは半導体薄膜
で構成され、前記第1の基板とは異なる該半導体薄膜を
形成するときに用いた第2の基板が除去されて、該面型
光デバイスの機能層のみが前記第1の基板に支持された
弾性体上に配置されている様にもできる。面型発光装置
を弾性体に貼り付けた後で、該面型発光装置の作製のた
めの基板を除去することで、SNOMヘッドなどを小
型、軽量化できる。こうして、SNOMヘッドなどを高
密度アレイ化するときに、エバネッセント光発生部を小
型、軽量化できる。
【0015】前記弾性体は、前記第1の基板であるSi
基板上に形成された窒化シリコン薄膜であって、一部の
領域で該Si基板を除去してSi基板に支持される構造
を持つ薄膜弾性体である様にできる。Si基板上に形成
したSiN薄膜にSNOMヘッドなどを形成して、S
i基板の一部を除去することで、簡易的なカンチレバー
型等の薄膜弾性体が作製できる。こうして、SNOMヘ
ッドなどを支持する小型で作製が容易な弾性体を実現で
きる。
【0016】前記弾性体は第1の基板上に形成された金
属膜であって、一部の領域で該第1の基板を除去して該
第1の基板に支持される構造を持つ薄膜弾性体である様
にもできる。基板上に形成した金属膜にSNOMヘッド
などを形成して、該基板の一部を除去することで、強度
の高いカンチレバー型等の弾性体が作製できる。こうし
て、SNOMヘッドなどを支持する小型で作製が容易な
弾性体を実現できる。
【0017】前記弾性体は、前記第1の基板であるSi
基板上にSiO薄膜とSi薄膜が順に形成されたSO
I(Semiconductor on−Insula
torないしSilicon on−Insulato
r)基板のSi薄膜であって、一部の領域で該Si基板
及びSiO薄膜を除去してSi基板に支持される構造
を持つ薄膜弾性体である様にもできる。Si基板上にS
iO薄膜を介して形成されたSi薄膜にSNOMヘッ
ドなどを形成して、Si基板の一部を除去することで、
強度の高いカンチレバー型等の薄膜弾性体が作製でき
る。こうして、SNOMヘッドなどを支持する小型で作
製が容易な弾性体を実現できる。
【0018】前記光検出器は、前記薄膜弾性体であるS
i薄膜上の該面型発光デバイスからの光出力を検出でき
る位置に、ドーピング制御によりホトダイオードあるい
はFET(電界効果トランジスタ)として集積化された
ものであり、該弾性体上および該第1の基板上に形成さ
れた電気配線を介して該光検出器が駆動される様にでき
る。このようなSi薄膜で形成されたカンチレバーなど
の場合は、該Si薄膜に光検出器を作り込んで該光検出
器の上に面型発光装置を接合することで、小型で発光素
子、受光素子が一体化されたSNOMヘッドなどを実現
できる。こうして、SNOMヘッドなどを小型集積化す
るための光検出器を提供できる。
【0019】前記光検出器は、前記薄膜弾性体であるS
i薄膜上の該面型発光デバイスからの光出力が検出でき
る領域に集積化した金属/半導体接触のショットキーバ
リア型光検出器であり、該弾性体上および該第1の基板
上に形成された電気配線を介して該光検出器が駆動され
る様にもできる。これによっても、SNOMヘッドなど
を小型集積化するための光検出器を提供できる。
【0020】前記光検出器は、該面型発光デバイスと積
層するように接合されて一体化されており、該一体化さ
れた光検出器および面型発光デバイスが該弾性体上に備
えられ、該弾性体上および該第1の基板上に形成された
電気配線を介して該光検出器および該面型発光デバイス
が駆動される様にもできる。光検出器と面型発光装置を
接合したものをカンチレバーなどに貼り付けることで、
小型で発光素子、受光素子が一体化されたSNOMヘッ
ドなどを実現できる。これによっても、SNOMヘッド
などを小型集積化するための光検出器を提供できる。
【0021】前記光検出器は、該弾性体を支持する第1
の基板とは異なる第3の基板に形成されており、該面型
発光デバイスの光出力のうち、近視野光学系用に適した
光源となる面とは反対の面から出力されるものをモニタ
できるようにアライメントされており、該弾性体を支持
する第1の基板と該第3の基板が貼り合わされている様
にもできる。光検出器を別の基板に作製して、これが面
型発光装置の光出力をモニタできる位置に設置されて基
板同志を貼り合わせることで、小型で発光素子、受光素
子が一体化されたSNOMヘッドなどを実現できる。こ
うして、SNOMヘッドなどを小型集積化するための光
検出器を提供できる。
【0022】前記面型発光デバイスおよび光検出器の電
極配線は、該面型発光デバイスの一方の電極と該光検出
器の一方の電極が電気的に接続されて1つの共通電極と
なり、該面型発光デバイスの他方の電極と該光検出器の
他方の電極がそれぞれ独立の配線となって、該弾性体上
に3本の配線が形成されている様にできる。面型発光素
子と光検出器の一方の電極は直接接合して共通電極と
し、もう一方の電極はそれぞれ独立にして3端子とする
ことで、効率的なSNOMヘッドなどの駆動が可能とな
る。こうして、SNOMヘッドなどの発光素子、受光素
子に電流注入ないし電圧印加するための手段を提供でき
る。
【0023】前記面型発光デバイスへの電気配線は、一
方が該面型発光デバイスの基板側電極と導電性接合さ
れ、他方が、該面型発光デバイスの端面に形成された段
差を緩和するための絶縁材料上を這って上面電極と導電
性接合されている様にもできる。
【0024】前記面型発光デバイスへの電気配線は、該
面型発光デバイスの同じ側に形成された2つの電極と夫
々導電性接合されている様にもできる。
【0025】前記微小開口は、該面型発光デバイスの光
出力部のうち該光検出器が備えられていない側に、微小
開口を有する微小突起部材を備えて形成されたものであ
る。先端に微小開口を有する四角錐状の金属薄膜などを
面型発光装置の光出射面に圧着することで、SNOMヘ
ッド等を構成できる。こうして、エバネッセント波発生
のための好適な微小開口部を提供できる。
【0026】前記面型光デバイスおよび光検出器は、共
通の第1の基板で支持される複数の前記弾性体上に複数
アレイ化されている。光検出器は前記第3の基板上にア
レイ化されていてもよい。同一支持基板上に複数のSN
OMヘッドなどをアレイ化しておき、格子状等に該基板
を除去すれば簡単に高密度にアレイ化された近視野光学
系用に適した光源装置が実現できる。この構成は、面型
光デバイスと光検出器の各組が各弾性体上に設置された
図4の構成にもできるし、面型光デバイスのみが各弾性
体上に設置されて各光検出器は各面型光デバイスに対応
して第3の基板上にアレイ化された図4の構成と図5の
構成を組み合わせた構成にもできる。こうして、高速走
査のためのマルチSNOMヘッド等を提供できる。
【0027】前記面型発光デバイスと光検出器或は面型
発光デバイスは、1つの前記弾性体上に複数配置されて
いる。この構成は、面型光デバイスと光検出器の複数組
が1つの弾性体上に設置された図3の構成にもできる
し、複数の面型光デバイスのみが1つの弾性体上に設置
されて複数の光検出器は面型光デバイスに対応して第3
の基板上に配置された図3の構成と図5の構成を組み合
わせた構成にもできる。1つの弾性体に複数の微小開口
を有する面型発光装置を備えることで、高密度の配列を
実現でき、トラッキングや光検出用のヘッドを同時に備
えることができる。
【0028】前記弾性体は、例えば、中央がくり貫かれ
た台形形状の片持ち梁構造を有する様にもできる。
【0029】前記弾性体は、その上面と下面には圧電材
料層が形成されてバイモルフ構造にされ、両圧電材料層
への電界印加によって該弾性体を微動調整できる構造或
は該弾性体の微動を両圧電材料層に誘起される電荷で検
出できる構造となっている様にもできる。
【0030】また、本発明の上記目的を達成する近視野
光学系用光源装置の製造方法は、面型発光デバイスの機
能層を第2の基板である半導体基板上に成膜して電流注
入領域、電極構造を加工する工程と、弾性体上に光検出
器と電極配線を作製する工程と、該面型発光デバイスの
電極構造と該弾性体上に形成された該光検出器の電極お
よび電極配線とを電気的接触を得ながら接合する工程
と、前記第1の基板を該面型光デバイスが形成された面
とは反対側の面からエッチングする工程とを少なくとも
含むことを特徴とする。例えば、面型発光装置を加工し
てできた電極と、弾性体上に形成した配線用の電極およ
び光検出器の電極とを電気的接触を得ながら接合して、
微小開口部を形成し、弾性体の支持基板をエッチングす
ることでSNOMヘッド等が作製できる。
【0031】また、本発明の上記目的を達成する近視野
光学系用光源装置の作製方法は、面型発光デバイスの機
能層を第2の基板である半導導体基板上に成膜して電流
注入領域、電極構造を加工する工程と、弾性体上に電極
配線を作製する工程と、該面型発光デバイスの電極構造
と該弾性体上に形成された電極配線とを電気的接触を得
ながら接合する工程と、第1の基板を該面型発光デバイ
スが形成された面とは反対側の面からエッチングする工
程と、該面型発光デバイスが形成された面とは反対側の
面において、該第1の基板と光検出器を表面に形成した
第3の基板とを、該面型発光デバイスの出力光を該光検
出器で検出できる位置にアライメントして、接合する工
程とを少なくとも含むことを特徴とする。例えば、面型
発光装置を加工してできた電極と、弾性体上に形成した
配線用の電極とを電気的接触を得ながら接合して、微小
開口部を形成して弾性体の支持基板をエッチングし、エ
ッチングした側に光検出器を備えた別の基板をアライメ
ントして該支持基板と接合することで、SNOMヘッド
等が作製できる。
【0032】本発明の光源装置は、以下の如き使用方法
で或は装置として使用できる。面型発光デバイスからエ
バネッセント光を媒体表面に照射して、媒体表面からの
散乱光の強さによって変動する該面型光デバイスの光出
力を、該媒体表面とは反対側に備えてある光検出器によ
って電気信号に変換し、光情報の検出器として用いる。
例えば、面型発光装置に電流注入して媒体表面にエバネ
ッセント光を照射したときの媒体からの戻り光によって
発光デバイスの光出力が変動する信号を、光検出器で読
み出すことで、SNOMヘッド等として駆動できる。こ
うして、光源と光検出器が一体化されたSNOMヘッド
等の駆動方法を提供できる。
【0033】微小突起部材から導電性の媒体表面を通し
て該面型発光デバイスに電流或はトンネル電流を注入す
ることで、該媒体表面の状態によって変化する電流量で
該面型発光デバイスの光出力が変化することを光検出器
で検出し、走査型トンネル顕微鏡(STM)として用い
る。例えば、面型発光装置上の微小突起を介して媒体表
面にトンネル電流を流し、この電流の大きさによって面
型発光装置の光出力の変化する信号を光検出器で読み出
すことで、STMとして駆動できる。こうして、SNO
Mヘッド等を他の観察方法と併用して使用するときの駆
動方法を提供できる。
【0034】微小突起部材が媒体表面と原子間力相互作
用することによって薄膜弾性体が変位するのを、第3の
基板に形成された光検出器によって、該薄膜弾性体の変
位により該面型発光デバイスから放射される光出力の位
置が変動することで検出し、原子間力顕微鏡(AFM)
として用いる。例えば、微小突起と媒体表面との原子間
力相互作用でカンチレバーなどが変位するのを、近傍に
一体化された光検出器により、面型発光装置のビームの
偏向で読み出すことで、AFMとして駆動できる(この
変位は、薄膜弾性体を上記のバイモルフ構造やピエゾ抵
抗体などにすることによっても検出できる)。こうし
て、SNOMヘッド等を他の観察方法と併用して使用す
るときの駆動方法を提供できる。
【0035】面型発光デバイスから発生するエバネッセ
ント光によって光情報記録媒体への高密度情報記録を行
い、該光源装置を光情報記録装置として用いる。情報再
生は、媒体表面からの散乱光の強さを検出すること(こ
れは、発光デバイスの出力のモニタで検出できるのは勿
論であるが、或は発光デバイスの両端電圧または電流を
モニタしても行なえる)で行える。こうして、SNOM
ヘッド等で光情報の記録、再生を行なうことで、高密
度、大容量で高速走査が可能な光情報記録装置を実現で
きる。
【0036】面型発光デバイスから発生するエバネッセ
ント光によって光感光媒体への高精細パターン形成を行
い、該光源装置を露光装置として用いる。SNOMヘッ
ド等で感光媒体を露光させることで、高速に超微細なパ
ターンを焼き付けられる露光装置を実現できる。
【0037】本発明の作用原理の典型例を具体例に沿っ
て説明する。本発明のSNOMヘッドは、例えば図1の
ように、微小なカンチレバーと呼ばれる薄膜弾性体8の
先端に、ホトダイオードなどの光検出器24を集積化し
て微小開口18を設けた面発光レーザ4などの光源を貼
り付けた構造のものである。面発光レーザ4は貼り付け
た後に、必要な領域のみ残す、すなわち50μm□程度
にエッチングにより小さくする。カンチレバー8は、例
えば図2のプロセスのように、Si基板1上にSiO
膜25およびSi薄膜2を形成したSOI基板上でSi
薄膜2をカンチレバー形状にパターニングし、基板裏面
からバックエッチしてSi薄膜2の一部領域を基板1か
らフリーな状態にすることで、形成できる。微小開口付
き面発光レーザ4は、例えば、GaAs基板30上に形
成した図1(b)の断面図のような構造であり、カンチ
レバー8上に形成した電極5、6とのコンタクトを取る
形で接合してある。接合方法は幾つかあり、Au同士の
圧着によるもの、Agペースト等の導電性の接着剤によ
るもの、ハンダで接合する方法などがある。この面発光
レーザ4の接合は、カンチレバー8作製前すなわちSi
基板1のエッチング前に行なう。ホトダイオード24
は、Si薄膜2で形成されたカンチレバー上のドーピン
グ制御で図1(c)のように作り込むことができ、面発
光レーザ4の光出力を検出することができる様になって
いる。電極の構成は、ホトダイオード24のカソードと
面発光レーザ4のアノードが共通化されて電極配線6と
なり、その他の電極はそれぞれ配線5、7となって3極
構造になっている。
【0038】この方法によれば、各々のプローブが独立
に薄膜弾性体8に支持されて図4のように高密度にアレ
イ化することができ、しかも光源と光検出系が一体化さ
れた小型、軽量のSNOMヘッドを提供することができ
る。また、微小突起部材3を介して媒体との間にトンネ
ル電流を流してSTMとして駆動したり、トンネル電流
の大小によって面発光レーザの光出力の強弱を検出する
新しい媒体観察/情報記録再生方法を提供できる。
【0039】一方、カンチレバー8をSiNなどの絶縁
体で構成して、光検出器52は離れた位置に設置した図
5のような構造でもよい。この場合は、レバー8の変位
を光検出器52で検出する原子間力顕微鏡(AFM)と
しても動作させることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0041】(第1実施例)本発明による第1の実施例
は、図1(a)、(b)、(c)に示すように、面発光
レーザのエピタキシャル層表面に微小開口を有する突起
部材を形成したものをカンチレバーの先端に取り付け、
更にカンチレバー上に面発光レーザからの光出力をモニ
タできるホトダイオードを集積化させた構造のSNOM
ヘッド、及びその製造方法に関する。
【0042】本実施例で適用した面発光レーザ4は、斜
視図である図1(a)のA−A’断面図である図1
(b)の断面図に示すように、AlGaAs/GaAs
多重量子井戸活性層とAlGaAsスペーサ層からなる
1波長共振器11をAlAs/AlGaAsの1/4波
長厚の多層膜(20〜30組程度)から成るDBR(分
布反射)ミラー12(n型)および10(p型)で挟む
構造を有する。これらは、MOVPE(有機金属気相成
長)法などによってn−GaAs基板(不図示)上にエ
ピタキシャル成長される。DBRミラー10の最上層は
電極コンタクトを取り易いようにハイドープのp−Ga
As層となっている。発光領域(本実施例では15μm
φ)に電流狭窄を行なうため、円環状に活性層近傍まで
エッチングした後、ポリイミド16で凹部を埋め込んで
平坦化している。そして、SiN等の絶縁膜13を形
成して、光を取り出す窓構造を持つp電極(例えばCr
/Auから成る)14を形成している。
【0043】本実施例では、p電極14は、Si薄膜2
で作製されたカンチレバー8に形成した電極配線6の先
端部に圧着等で貼り付けられる。一方、GaAs基板は
除去してDBRミラー層12を露出させ、ここに、光が
取り出せるように窓構造を設けてTi/Au薄膜15が
成膜してある。ここで、特に図示していないが、使用時
に媒体表面と面発光レーザ4の間で絶縁を取る必要があ
る場合には、DBRミラー層12と金属膜15の間に絶
縁膜を挟めばよい。
【0044】この面発光レーザ4の光出射面には、例え
ば、Au箔で形成した四角錐の先端に微小開口18を形
成した突起部材3が金属同士の圧着により取り付けられ
る。該微小開口18からエバネッセント波が漏れ出るよ
うになっている。本実施例では突起状の微小開口付き突
起部材3を用いたが、突起を圧着せずに光出射面全体を
電極で覆って中央に微小開口を作製してもよい。
【0045】面発光レーザ4のn電極は次の様になって
いる。面発光レーザの外周部に活性層より深く溝23を
形成し、n電極19(例えばTi/Pt/Au)を図1
(b)のようにL字状に成膜し、これをカンチレバー8
上に形成した電極配線5と圧着等により接続している。
【0046】従って、面発光レーザ4に注入する電流
は、中央をくり貫いた台形状のカンチレバー8上に形成
された1対の電極パターン5、6を経由させればよい。
この電極パターン5、6と面発光レーザ4の電極14、
19との導電性接合の方法は、圧着以外にも、導電性接
着剤、ハンダバンプを用いる方法などがある。
【0047】一方、カンチレバー8は、Si1上にSi
を介してSi薄膜2が形成されたSOI基板のSi
薄膜2で構成され、これが弾性体となってSNOMヘッ
ドを支持している。このSiレバー8上の面発光レーザ
4の光出力にあたる領域には上述のようにホトダイオー
ド24が集積化されている。ホトダイオード24は、不
純物濃度の十分に低いSi薄膜2にn拡散領域21お
よびp拡散領域22を形成し、SiNなどの絶縁膜2
0上にn側電極兼配線パターン6およびp側電極7を形
成した構造となっている。電極7もレバー8上の配線を
兼ねている。
【0048】面発光レーザ4のレバー8側の光出力は、
領域21に入射して光キャリアを生成し、電極7と
電極6の間に逆電圧を印加してホトカレントを検出す
る。この場合、光出力が大きすぎてホトダイオード24
が飽和してしまうので、レバー8側の光出力面上にAu
薄膜(200Å程度)などの光減衰層17を形成する必
要がある。
【0049】本実施例では、ホトダイオードとしてpi
n−PD構造としたが、APD(アバランシェホトダイ
オード)やMSM−PD(金属−半導体−金属ショット
キー型ホトダイオード)あるいはFET(電界効果トラ
ンジスタ)型としてもよい。
【0050】本実施例においては、面発光レーザチップ
サイズは50μm□、微小開口用の突起部材3の底面の
一辺の長さは20μm、微小開口18は数10nmφと
した。また、カンチレバー8のサイズは、先端部で80
μm、根元の部分で125μm、長さ250μmの台形
形状であり、中央部を図1(a)のように3角形状にく
り貫いた構造を有する。このSNOMヘッドをアレイ化
した様子を図4に示す。横方向のピッチWは125μ
m、縦方向のピッチLは、カンチレバーの長さ及び支え
ているSi基板1の領域があるため、500μmとし
た。また、各SNOMヘッドの面発光レーザヘの電流注
入およびホトダイオードの電流検出配線は、図4のよう
にマトリックス配線としたが、独立配線にしてもよい。
また、Siレバー1上にSiN膜20および金属膜5、
6を形成しているため膨張係数の違いなどにより反りが
出るが、これが問題になる場合にはSiレバー2にドー
ピングして配線構造を作製し、SiN膜、金属膜をなく
すこともできる。
【0051】次に、本実施例によるSNOMヘッドの作
製プロセスを図2を元に説明する。この図では図1
(a)で示したA−A’断面での図を表している。カン
チレバープロセスに用いたSOI基板は、厚さ1μmの
Si層2、厚さ0.5μmのSiO層25、厚さ50
0μmのSi基板1から成るものである。
【0052】図2(a)において、Si層2のレバー8
になる部分には上記に述べたようにnドープ層21お
よびpドープ層(不図示、図1(c)の22)をイオ
ン注入などで形成し、絶縁膜としてSiN膜20を
0.1μm成膜する。そして、コンタクト領域に窓を開
けた後に、電極兼配線パターンとして、レーザn電極用
配線5、ホトダイオードn電極6、ホトダイオードp電
極7(不図示、図1(c)に記載)をホトリソグラフィ
ーとリフトオフ法などによって形成する。その後、絶縁
膜20およびシリコン層2を、フォトリソグラフィとS
を用いたドライエッチングによってカンチレバー
(片持ち梁)の形状にパターニングする。一方、SOI
基板の裏面にもSiN26を成膜して(Si薄膜2上
に絶縁膜20を成膜するときに同時にできる)おき、S
i基板1のエッチング用のマスク形状にパターニングし
ておく。
【0053】次に、n−GaAs基板30上に、n−A
Ga(1−x)As(x=0.3)(厚さ0.1μ
m(不図示))、n−AlAs/AlGaAs−DBR
ミラー12、AlGaAs/GaAs多重量子井戸活性
層とAlGaAsスペーサ層からなる1波長共振器1
1、p−AlAs/AlGaAs−DBRミラーおよび
p−GaAsコンタクト層10を成長したものを用意す
る。発光領域を、ホトリソグラフィーとCl系の反応
性イオンビームエッチング(RIBE)で環状溝部をエ
ッチングすることで、形成して、該溝部をポリイミド1
6で埋め込む。そして、SiNなどの絶縁膜13を窓
構造を有するように形成してから、電極14をやはり窓
領域を有するように形成する。その後、光減衰用のAu
薄膜17を成膜する。また、n電極を取り出すためにや
はりRIBEにてエッチングを行い、溝部23を形成し
て、絶縁膜13をエッチング側面に形成してからL字状
のn電極19を形成する。
【0054】次に、電極14と電極6および電極19と
電極5が電気的導通が得られるようにアライメントして
圧着する。
【0055】図2(b)において、まず、アンモニア+
過酸化水素水の混合液でGaAs基板30をエッチング
して、n−AlGa(1−x)As(x=0.3)層
が現れるまで完全に基板を除去する。必要であれば、こ
の面に絶縁膜を形成してから、圧着用で光取り出し用の
窓のある金属膜15(例えばTi/Au)を形成する。
次に、カンチレバー先端部の面発光レーザ部4のみ残し
てその他のAlGaAs/GaAs成長層をホトリソグ
ラフィと硫酸+過酸化水素水+水の混合液でエッチング
して除去し、素子分離を行なう。さらに、微小開口付き
突起部材3をアライメントして圧着する。微小突起部材
3は、基板27上に形成されており、圧力印加後に該基
板27を引き離すことで剥離層28との界面から剥が
れ、微小突起部材3のみを面発光レーザ4上に残すこと
ができる。
【0056】ここで、微小突起部材3の作製方法を簡単
に述べる。基板27としてSi(100)基板を用い、
熱酸化膜からなる1辺が20μmの正方形のエッチング
用窓を、ホトリソグラフィ及びフッ酸とフッ化アンモニ
ウム混合液によるエッチングで形成する。そして、90
℃に加熱した30%水酸化カリウム水溶液を用いた結晶
軸異方性エッチングにより、(111)面と等価な4つ
の面で囲まれた深さ約14μmの逆ピラミッド状の凹部
29を形成する。次に、該マスク用の熱酸化膜を除去し
てから基板27を1000℃で再び熱酸化して、剥離層
28として二酸化シリコンを400nm堆積する。その
後、遮光層としてAuを蒸着することによりピラミッド
形状のAu箔からなる微小突起部材3が形成できるが、
蒸着源を基板27に対して斜めにすることで、凹部29
の先端部分にAuの堆積しない部分が形成され、微小開
口18が得られる。このとき、遮光層としてAuを用い
たが、Pt、W、Ti、Crなどの金属、或は半導体や
誘電体を用いてもよい。
【0057】図2(c)において、基板表面に、ポリイ
ミド層をスピンコートにより塗布して保護層を形成し
て、基板裏面の窒化シリコン26をエッチングマスクに
して、90℃に加熱した30%水酸化カリウム水溶液に
より裏面からのシリコン基板1のエッチングを行なう。
その後に、フッ酸系のウエットエッチングにより二酸化
シリコン25を除去する。最後に酸素プラズマRIEに
よるエッチングで上記表面保護層を除去して、カンチレ
バー型SNOMヘッドが完成する。
【0058】ここで、本発明によるSNOMヘッドの駆
動方法について図8を参照して簡単に述べる。面発光レ
ーザ4のアノード14と光検出器24のカソード21
が、共通電極6となってポイントAから電源Vccに接
続される。面発光レーザ側の電極5はポイントBからレ
ーザ駆動用のトランジスタ(図8でバイポーラ型を示し
たが、FETでもよい)に接続されている。そこで、L
D電流制御回路で、入力信号に対してレーザ4に電流注
入できるようになっており、エバネッセント光の出力制
御ができる。一方、光検出器24のアノード電極7はポ
イントCから抵抗を介してグランドに接続され、ポイン
トCの電圧変化分を基準電圧86との比較で差動アンプ
の出力として信号を取り出す。
【0059】媒体からの情報を取り出す場合には、レー
ザ4の電流をしきい値近傍にしておき、媒体からの戻り
光で発振状態が変化したことを光検出器24からの電圧
信号で取り出すようにすればよい。これは、DC信号も
読み取れる系であるが、コンデンサ結合にしてAC成分
のみ取り出す系でもよい。また、S/N向上のために、
レーザ4を或る周波数で変調しておいて、同期検波によ
る光検出を行なってもよい。このような駆動方法の場合
は、媒体が接地されていて導電性を持つ場合には、レー
ザ4のカソード(ポイントB)と媒体の間で電気的にア
イソレートする必要があるので、上記で述べたように図
1(b)の金属膜15とDBRミラー12の間には絶縁
膜を入れることが望ましい。
【0060】しかし、この絶縁膜を入れないで別の駆動
方法を行なうこともできる。すなわち、微小開口18を
有する微小突起部材3をカソード(n側)電極と接続し
た場合、これを観察あるいは記録などを行なうための媒
体表面に接触させることで媒体に電流を流すことがで
き、トラッキングなどに適用できる。あるいは、完全に
接触させなくてもトンネル電流を流すことができ、ST
M(走査型トンネル顕微鏡)として併用することもでき
る。
【0061】また、媒体表面とレーザ4のp側電極6と
の間に電源を接続して、n側電極としては配線5は接続
せずに、微小突起部材3を通してレーザに電流注入する
ようにレーザを駆動すると、トンネル電流の強弱に応じ
て面発光レーザ4の光出力が変化するという新しい媒体
観察方法を行なうことができる。この場合、図8のポイ
ントBが媒体と微小突起部材3の間のトンネルコンタク
トで接続して駆動していることになる。
【0062】本実施例によれば、簡単に光源、光検出器
の両方が備わった小型で高効率のSNOMヘッドを作製
することができる。このヘッドを用いて超分解能の像観
察、光記録、露光などを行なうことができる。
【0063】本実施例では、AlGaAs/GaAs系
すなわち780〜850nm帯の面発光レーザに適用し
たが、400nm前後のInGaN/GaN系、980
nm帯のInGaAs/GaAs系、1.3〜1.55
μm帯のInGaAsP/InPやInGaNAs/G
aAs系など、あらゆる波長帯のものを用いることがで
きる。さらには、効率は低下するが、低コスト化するた
めに用途によっては、面型発光ダイオード(前記レーザ
構造で多層膜ミラーを除いたようなもの)、半導体以外
の材料も含めたEL(エレクトロルミネッセンス)素子
等でもよい。
【0064】また、カンチレバーとして台形形状の片持
ち梁構造を用いたが、長方形形状等のものでもよいし、
さらには弾性体を構成するものであれば、両持ち梁やク
ロス形状(クロス形状弾性体の交点の部分に面発光レー
ザが貼り付けられる)のもの、更にはヒンジ付きのもの
(弾性体の根元部が1軸の周りで枢動可能であるもの)
等でもよい。
【0065】さらに本実施例においては、面発光レーザ
用の基板に発光領域や電極などの加工を行なってから、
電極同士で電気的接合を得ていたが、レーザ基板を加工
をせずに先にカンチレバー基板に直接接合し、レーザ基
板であるGaAsをすべて除去してから面発光レーザと
しての加工を行なう方法もある。この場合、ポリイミド
埋め込み層が図1(b)においてn−DBR層12に形
成されることになる。このような接合の例として、電極
なしでSOI基板のSi薄膜とGaAsの原子レベルの
直接固相接合を行なう方法があり、接着強度や耐久性の
面で優れているとともに、金属配線が一部省略できるの
で軽量化などの面でも優れている。
【0066】(第2実施例)本発明による第2の実施例
は、図3に示すように、1つのカンチレバー8上に複数
の面発光レーザ4、微小開口付き突起部材3および光検
出器24を設けたものである。
【0067】ここでは、面発光レーザ4を50μmピッ
チで2×2の2次元アレイ状に作製し、微小開口18を
持つ突起部材3も同様にそれぞれの出射端に取り付け、
4つのSNOMヘッドを1つのカンチレバー8上に取り
付けている。面発光レーザ4ヘの配線は、第1実施例の
ように、アノード14側をレバー8の両側に共通電極配
線31として形成し、カソード19側の電極配線32〜
35を各レーザ4ヘの独立制御ができるように形成して
いる。また、ホトダイオード24のホトカレントを検出
する電極はSiレバー8内にpドープ層を形成して配線
構造を4本形成しており(不図示)、独立に読み出すこ
とができる。
【0068】その他の構造、プロセス等は第1実施例と
同様である。このような構造にすることにより、微小ピ
ッチヘの対応、高速動作などが可能となる。また、すべ
てをSNOM光源とせず、一部は、ホトダイオードのみ
にして読み出し専用として用いたり、トラッキング用光
源などの別機能を持たせることもできる。
【0069】(第3実施例)本発明による第3の実施例
は、図5のようにカンチレバー8上ではなく、光軸方向
に若干離れた位置に光検出器52を形成したものであ
る。この場合、カンチレバー8はSi薄膜などの半導体
ではなく、SiN薄膜50などの誘電体を用いることが
できるため、SOI基板を用いる場合に比べて低コスト
化できる。
【0070】本実施例では、SiN薄膜50で形成され
たレバー8に面発光レーザ駆動用の配線5、6を形成し
て、レバー先端に、第1実施例と同様に、微小開口付き
突起部材3付きの面発光レーザ4の機能層が貼り付けら
れている。面発光レーザ4の光出力は微小開口18を通
してエバネッセント波を発生すると同時に、反対側のS
iNレバー8を通して光が空気中を伝播して、他のSi
基板51に形成されたホトダイオード52によって受光
される。このとき、レバー8を支持している基板1の厚
さは、研磨により150μm程度まで薄くしている。そ
のため、面発光レーザ4の出射角が立体角で約10度、
出力端の窓径が10μmとした場合に、受光面でのビー
ム径は約40μm程度である。そこで、ホトダイオード
52の受光面の窓領域は、十分検出できる程度の100
μmとしている。
【0071】ホトダイオード52は、例えば第1実施例
のように、n型領域が受光層になっており、n型電極5
3とp型電極54でホトカレントを検出するようになっ
ている。基板1と基板51はレバー8作成後にアライメ
ントして貼り合わせたものである。本実施例では、ホト
ダイオードとしてpin−PD構造としたが、APD
(アバランシェホトダイオード)やMSM−PD(金属
−半導体−金属ショットキー型ホトダイオード)あるい
はFET型としてもよい。
【0072】本実施例による光検出器付きSNOMヘッ
ドの作製方法を図6に沿って説明する。この図は、第1
実施例の図2の場合から90度回転した図5におけるB
−B’断面図である(B−B’断面は斜めに伸びている
のでホトダイオード52のn型電極53とp型電極54
の部分を含む)。
【0073】図6(a)において、Si(100)基板
(厚さ150μm)1の両面に熱酸化により二酸化シリ
コン61を0.3μm、化学気相成長(CVD)法によ
り窒化シリコン50を0.5μm成膜する。次に、表面
の窒化シリコン50上に配線用の電極パターン6をリフ
トオフ法により形成した後、フォトリソグラフィとCF
4プラズマによる反応性イオンエッチング(RIE)に
よりカンチレバー(図5のような片持ち梁8)の形状に
パターニングする。また、基板1の裏面の窒化シリコン
50および二酸化シリコン61を基板1のバックエッチ
ングのマスク形状にパターニングする。
【0074】図6(b)において、第1実施例で説明し
た方法で面発光レーザ4を電極6上に貼り付ける。貼り
付けた後に、さらにホトリソグラフィと硫酸系のウエッ
トエッチングにより、50μm□の大きさに素子分離を
行なう。このとき、カンチレバー8の貼り付ける位置に
合わせたピッチに面発光レーザ4もGaAs基板上にア
レイ化してあるので、Si基板1とレーザ用GaAs基
板同志をハンドリングすればよい。さらに、第1実施例
と同様の方法で、別の基板27に形成した微小開口18
を有するAu箔等から成る微小突起部材3をカンチレバ
ー上の面発光レーザ4の光出射面に圧着する。
【0075】図6(c)において、基板表面に、ポリイ
ミド層をスピンコートにより塗布して保護層66を形成
し、裏面の窒化シリコン50をエッチングマスクにし
て、90℃に加熱した30%水酸化カリウム水溶液によ
り裏面からシリコン基板1のエッチングを行なう。その
後、フッ酸系のウエットエッチングにより二酸化シリコ
ン61を除去する。
【0076】図6(d)おいて、Si基板51上にn拡
散層63、p拡散層64を形成して、絶縁膜62を形成
後、電極パターン53、54を形成する。受光部となる
面には絶縁膜兼反射防止膜65を形成する。これを、カ
ンチレバー8を形成した基板1とアライメントして、固
相接合あるいは接着剤を用いた接合で貼り合わせる。最
後に、酸素プラズマRIEによるエッチングで表面保護
層66を除去することで、図5のようなカンチレバー型
SNOMヘッドが完成する。
【0077】本実施例のSNOMヘッドの駆動は、第1
実施例のように行なってもよいが、カンチレバー8上の
面発光レーザ4のビームがレバー8の変形によって偏向
されることを利用して、AFM(原子間力顕微鏡)のよ
うな形で像観察してもよい。この場合、光検出器52の
受光面を40μm程度に小さくしておいて、レバー8の
撓みによってビーム位置が受光面からずれて光検出強度
が減少することを利用する。この信号は、第1実施例の
ようなニアフィールド光の相互作用による面発光レーザ
4の光出力変動で媒体表面の情報を検知する信号とは、
周波数分離でアイソレートすることができる。すなわ
ち、ビーム偏向による光信号の変動はレバー8のメカニ
カルな振動に相当しているため、面発光レーザ4の出力
変動に比べると低周波の信号となっている。また、ビー
ム偏向を検知する方法として、受光面が10μmφ程度
と小さいものをライン状に並べて、ビーム位置検出する
方法でもよい。このような方法で駆動すれば、近接場観
察とAFM観察を同時に行なって、媒体を異なる相にお
いて多面的に観察することができる。
【0078】(第4実施例)本発明による第4の実施例
は、基板を除去しない面発光レーザと光検出器を一体化
して、厚膜のカンチレバー上に貼り付けたものであり、
図7にその断面図を示す。図7において、第1実施例の
ものと同一の機能部には同一の符号で示した。
【0079】本実施例では面発光レーザとして0.98
μm帯の材料を用いており、GaAs基板84を透過し
て光を取り出すことができる。従って、レーザ基板を除
去する工程を省略することができる。しかし、レバー先
端に重量の重い素子が乗ることになるので、レバーの強
度を上げるために厚さ20μm程度の金属厚膜70をレ
バー材としている。これは、SiN膜79の上にCr/
Au電極(メッキ用電極)をカンチレバーの形状にリフ
トオフ法などで成膜したのちに、厚膜のNiウエットメ
ッキを行なうことで形成している。メッキ材は他にCu
やAuなどでもよい。ここで、面発光レーザ部の基板3
0は80μm厚、ホトダイオードの基板84は40μm
厚とした。
【0080】この金属厚膜レバー70上には、Si基板
84上に形成したホトダイオード及び上で説明した面発
光レーザが、それぞれ電極74、76の金属を介して圧
着されてスタックされている。ホトダイオードはSi基
板84上にp型拡散領域75、n型拡散領域85を持
つ。そして、p側には絶縁膜77を介して窓構造を有す
る電極76が、n側には全面電極78がそれぞれ形成さ
れている。面発光レーザは、活性層72が半導体多層膜
ミラー71、73に挟まれたInGaAs/AlGaA
s2重量子井戸構造になっている(こうしてGaAs基
板84を透過する光を出す様にしている)以外は、第1
実施例などと同じである。p側電極として電極14が、
配線80を介して、レバーを支持する基板の配線に接続
されている。この場合、レーザ端面に段差があるため緩
和層83としてポリイミドが形成されている。また、n
側電極74はホトダイオードの電極76と接続され、絶
縁膜82を介してレバー上に形成された配線81に接続
されている。ここで、第1実施例と同様に光減衰層17
が設けられている。ホトダイオードのn側電極78はレ
バー70と接触しているため、レバーそのものを電極配
線として用いている。
【0081】第1実施例と異なりレーザのn側電極74
が光検出器のp側電極76と接触して共通電極81とな
っているが、駆動方法は基本的には同様である。
【0082】ところで、今までの実施例では、カンチレ
バーを単なる弾性体として用いていたが、ピエゾ抵抗を
形成してカンチレバーの撓み量を検出できるようにし、
バイモルフ構造にすることで電界によってレバー本体を
上下に駆動できる構造にしてもよい。こうすれば、例え
ば、使用時に、媒体表面に対する微小開口突起部材3の
位置決めが好適に調整できる。
【0083】(第5実施例)本発明による第5の実施例
は、図10に示すように第1乃至第4実施例のSNOM
ヘッドを光情報記録装置に適用したものである。
【0084】図9において、上記実施例で説明した微小
開口突起部材3と面発光レーザ4が一体化されたSNO
Mヘッド90が、Si基板1で支持されたカンチレバー
8の先端に取り付けられ、このSNOMヘッド90から
発生したエバネッセント光は、ディスク93上に形成さ
れた相変化記録媒体と相互作用し、光記録ドメイン92
を形成する。
【0085】一方、情報再生時には、面発光レーザ4へ
の注入電流をしきい値電流付近まで落とすと、媒体の反
射率によってレーザ4の発振状態が変化するので、この
ことを利用して情報を再生する。すなわち、光記録ドメ
イン92があるとエバネッセント光と記録媒体の相互作
用が変化し、レーザ4ヘの戻り光量が変化するために、
発振状態が大きく変化する。しきい値近傍で戻り光量が
増大するとレーザ4の状態が不安定になり、戻り光の遅
延時間に応じた振動が引き起こされる。この出力変動を
一体化された光検出器で読み取ることで記録情報を読み
出せる。
【0086】このようなSNOMヘッド90で光記録を
行なえば、微小開口径が数10nmの場合に100Gb
/in以上の記録密度が可能となる。従来のSNOM
ヘッド記録装置では、小型化、アレイ化が難しく高速駆
動ができなかったが、本発明により小型軽量、2次元ア
レイ化等が簡単になり、高速アクセスが可能となった。
図9においては1つのSNOMヘッド90のみ示してい
るが、図4のようなマルチプローブを用いてもよい。
【0087】また、本実施例ではディスク型の回転系を
示しているが、それ以外の2次元平行移動型などでもよ
い。
【0088】同様に、本発明によるSNOMヘッドを用
いて近接場光学系を用いた超微細露光装置を構成するこ
とができる。任意の基板表面にホトレジストを塗布し
て、本発明によるSNONヘッドアレイを2次元走査し
ながら、露光パターンを該レジスト上に焼き付けること
ができる。微細パターン用のレジストが紫外光で主に感
光するように作られているので、光源としてGaN系な
どの紫外材料を用いることが望ましい。しかし、現在、
最も効率がよくハイパワーの面発光レーザはGaAs系
の赤外光のため、赤外光で感光する媒体を用いて露光を
行なってもよい。従来のSNOMヘッドでは高密度アレ
イ化が困難なため、露光パターンを形成するのに非常に
時間がかかっていたが、本発明の装置により飛躍的な時
間短縮が期待できる。
【0089】なお、上記実施例では、近視野光学系用の
光源装置として微小開口突起部材を設けた構造で、作
用、効果を説明してきたが、微小開口を設けずに通常の
光の放射モードを使って、記録再生装置、露光装置など
に適用することもできる。面発光レーザの場合は放射角
が数度程度と非常に小さいので、そのまま放射光を用い
てもよいが、出射面にマイクロレンズ等を貼り付けて媒
体表面でビームを絞る形にしてもよい。この場合、光パ
ワーを強くできるため、上記の応用例以外に、原子や分
子などの小さい粒子をエバネッセント光でトラップして
所望の位置に移動、成長させるための光ピンセットとし
て利用することも可能である。
【0090】また、上記実施例の説明では弾性体の上に
面型光デバイスが載った構造となっているが、用途によ
っては弾性体を用いずに面発光レーザに微小開口突起部
材が設けられたのみの構造でも、勿論、使うことができ
る。
【0091】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、近接
場光学系用に適した光導入装置および光検出装置が一体
化されて小型の弾性体上に形成されているため、アレイ
化した場合にも小型、軽量で高速走査が可能な近視野光
学系用に適した光源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の近接場光学系用光源
装置の斜視図(a)、A−A’断面図(b)、及びB−
B’断面図(c)である。
【図2】本発明による第1実施例の近接場光学系用光源
装置の作製プロセスを説明する図である。
【図3】本発明による第2実施例の近接場光学系用光源
装置の斜視図である。
【図4】本発明による近接場光学系用光源装置を2次元
アレイ状に配置したときの斜視図である。
【図5】本発明による第3実施例の近接場光学系用光源
装置の斜視図である。
【図6】本発明による第3実施例の近接場光学系用光源
装置の作製プロセスを説明する図である。
【図7】本発明による第4実施例の近接場光学系用光源
装置の断面図である。
【図8】本発明による近接場光学系用光源装置の駆動方
法を説明する図である。
【図9】本発明による近接場光学系用光源装置を用いた
光情報記録装置の概略斜視図である。
【図10】従来の近接場光学系用光源の例を示す図であ
る。
【図11】従来の近接場光学系用光源の例を示す図であ
る。
【図12】従来の近接場光学系用光源の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 Si薄膜弾性体 3 微小開口付き微小突起部材 4 面発光レーザ 5、6、7、31、32、33、34、35、53、5
4、80、81電極配線 8 カンチレバー 11、72 活性層 10、12、71、73 半導体多層膜ミラー 13、20、62、77、82 絶縁膜 14、19、74 レーザ電極 15 金属膜 16 埋め込み領域 17 光減衰層 18 微小開口 21、22、63、64、75、85 ドーピング領
域 23 電極分離溝 24、52 ホトダイオード 25、61 シリコン酸化膜 26、50、79 窒化シリコン膜 27、51、84 シリコン基板 28 剥離層 29 逆ピラミッド型凹部 30 レーザ基板 65 反射防止膜 66 保護膜 70 金属厚膜 76、78 光検出器電極 83 ポリイミド層 86 基準電圧 90 SNOMヘッド 91 SNOMヘッド支持用アーム 92、209 光記録領域 93、207 光記録媒体 102 開口部 103 光ファイバ 108 光導波層 109 金属膜 111 反射防止膜 201 半導体レーザ 202 光検出器 203 プローブ 204 エバネッセント光 206 浮上スライダー 210 白金膜 802 バッファ層 804、808、809 電流狭窄用半導体層 806 クラッド層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/187 H01S 3/18 654 Fターム(参考) 5D119 AA11 AA22 AA43 BA01 CA06 CA10 DA01 DA05 FA05 FA21 FA30 HA68 JA34 JC04 KA02 KA43 LB07 MA05 MA06 5F073 AA74 AB17 AB21 BA04 CA04 CB02 DA25 FA30

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基板に支持された弾性体の一部に面
    型発光デバイスを備え、該弾性体上及び該第1の基板上
    に形成された電気配線を介して該面型発光デバイスに電
    流注入或は電圧印加する手段を有し、該面型発光デバイ
    スの出力光をモニタする光検出器が該面型発光デバイス
    近傍に備えられていることを特徴とする近視野光学系用
    光源装置。
  2. 【請求項2】前記面型発光デバイスには微小開口が備え
    られ、該弾性体上及び該第1の基板上に形成された電気
    配線を介して該面型発光デバイスに電流注入或は電圧印
    加し、該微小開口からエバネッセント光を発生させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の近視野光学系用光源装
    置。
  3. 【請求項3】前記面型発光デバイスは半導体で構成され
    た面発光レーザであることを特徴とする請求項1または
    2記載の近視野光学系用光源装置。
  4. 【請求項4】前記面型発光デバイスは半導体薄膜で構成
    され、前記第1の基板とは異なる該半導体薄膜を形成し
    た第2の基板が前記第1の基板に支持された弾性体上に
    配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載の近視野光学系用光源装置。
  5. 【請求項5】前記面型発光デバイスは半導体薄膜で構成
    され、前記第1の基板とは異なる該半導体薄膜を形成す
    るときに用いた第2の基板が除去されて、該面型光デバ
    イスの機能層のみが前記第1の基板に支持された弾性体
    上に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の
    何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  6. 【請求項6】前記弾性体は、前記第1の基板であるSi
    基板上に形成された窒化シリコン薄膜であって、一部の
    領域で該Si基板を除去してSi基板に支持される構造
    を持つ薄膜弾性体であることを特徴とする請求項1乃至
    5の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  7. 【請求項7】前記弾性体は第1の基板上に形成された金
    属膜であって、一部の領域で該第1の基板を除去して該
    第1の基板に支持される構造を持つ薄膜弾性体であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の近視野
    光学系用光源装置。
  8. 【請求項8】前記弾性体は、前記第1の基板であるSi
    基板上にSiO薄膜とSi薄膜が順に形成されたSO
    I基板のSi薄膜であって、一部の領域で該Si基板及
    びSiO薄膜を除去してSi基板に支持される構造を
    持つ薄膜弾性体であることを特徴とする請求項1乃至5
    の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  9. 【請求項9】前記光検出器は、前記薄膜弾性体であるS
    i薄膜上の該面型発光デバイスからの光出力を検出でき
    る位置に、ドーピング制御によりホトダイオードあるい
    はFETとして集積化されたものであり、該弾性体上お
    よび該第1の基板上に形成された電気配線を介して該光
    検出器が駆動されることを特徴とする請求項8記載の近
    視野光学系用光源装置。
  10. 【請求項10】前記光検出器は、前記薄膜弾性体である
    Si薄膜上の該面型発光デバイスからの光出力が検出で
    きる領域に集積化した金属/半導体接触のショットキー
    バリア型光検出器であり、該弾性体上および該第1の基
    板上に形成された電気配線を介して該光検出器が駆動さ
    れることを特徴とする請求項8記載の近視野光学系用光
    源装置。
  11. 【請求項11】前記光検出器は、該面型発光デバイスと
    積層するように接合されて一体化しており、該一体化さ
    れた光検出器および面型発光デバイスが該弾性体上に備
    えられ、該弾性体上および該第1の基板上に形成された
    電気配線を介して該光検出器および該面型発光デバイス
    が駆動されることを特徴とする請求項請求項1乃至7の
    何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  12. 【請求項12】前記光検出器は、該弾性体を支持する第
    1の基板とは異なる第3の基板に形成されており、該面
    型発光デバイスの光出力のうち、近視野光学系用に適し
    た光源となる該面型発光デバイスの面とは反対の面から
    出力されるものをモニタできるようにアライメントされ
    ており、該弾性体を支持する第1の基板と該第3の基板
    が貼り合わされていることを特徴とする請求項請求項1
    乃至7の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  13. 【請求項13】前記面型発光デバイスおよび光検出器の
    電極配線は、該面型発光デバイスの一方の電極と該光検
    出器の一方の電極が電気的に接続されて1つの共通電極
    となり、該面型発光デバイスの他方の電極と該光検出器
    の他方の電極がそれぞれ独立の配線となって、該弾性体
    上に3本の配線が形成されていることを特徴とする請求
    項請求項9乃至11の何れかに記載の近視野光学系用光
    源装置。
  14. 【請求項14】前記面型発光デバイスへの電気配線は、
    一方が該面型発光デバイスの基板側電極と導電性接合さ
    れ、他方が、該面型発光デバイスの端面に形成された段
    差を緩和するための絶縁材料上を這って上面電極と導電
    性接合されていることを特徴とする請求項1乃至13の
    何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  15. 【請求項15】前記面型発光デバイスへの電気配線は、
    該面型発光デバイスの同じ側に形成された2つの電極と
    夫々導電性接合されていることを特徴とする請求項1乃
    至13の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  16. 【請求項16】前記微小開口は、該面型発光デバイスの
    光出力部のうち該光検出器が備えられていない側に、微
    小開口を有する微小突起部材を備えて形成されたもので
    あることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載
    の近視野光学系用光源装置。
  17. 【請求項17】 前記面型発光デバイスおよび光検出器
    は、共通の前記第1の基板で支持される複数の前記弾性
    体上或は前記第3の基板上に複数アレイ化されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の近視
    野光学系用光源装置。
  18. 【請求項18】前記面型発光デバイスと光検出器或は面
    型発光デバイスは、1つの前記弾性体上に複数配置され
    ていることを特徴とする請求項1乃至16の何れかに記
    載の近視野光学系用光源装置。
  19. 【請求項19】前記弾性体は、中央がくり貫かれた台形
    形状の片持ち梁構造を有することを特徴とする請求項1
    乃至18の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  20. 【請求項20】前記弾性体は、その上面と下面には圧電
    材料層が形成されてバイモルフ構造にされ、両圧電材料
    層への電界印加によって該弾性体を微動調整できる構造
    或は該弾性体の微動を両圧電材料層に誘起される電荷で
    検出できる構造となっていることを特徴とする請求項1
    乃至19の何れかに記載の近視野光学系用光源装置。
  21. 【請求項21】請求項1乃至11及び請求項13乃至2
    0の何れかに記載の近視野光学系用光源装置の製造方法
    であって、面型発光デバイスの機能層を第2の基板であ
    る半導体基板上に成膜して電流注入領域、電極構造を加
    工する工程と、弾性体上に光検出器と電極配線を作製す
    る工程と、該面型発光デバイスの電極構造と該弾性体上
    に形成された該光検出器の電極および電極配線とを電気
    的接触を得ながら接合する工程と、前記第1の基板を該
    面型光デバイスが形成された面とは反対側の面からエッ
    チングする工程とを少なくとも含むことを特徴とする製
    造方法。
  22. 【請求項22】請求項12記載の近視野光学系用光源装
    置の作製方法であって、面型発光デバイスの機能層を第
    2の基板である半導導体基板上に成膜して電流注入領
    域、電極構造を加工する工程と、弾性体上に電極配線を
    作製する工程と、該面型発光デバイスの電極構造と該弾
    性体上に形成された電極配線とを電気的接触を得ながら
    接合する工程と、第1の基板を該面型発光デバイスが形
    成された面とは反対側の面からエッチングする工程と、
    該面型発光デバイスが形成された面とは反対側の面にお
    いて、該第1の基板と光検出器を表面に形成した第3の
    基板とを、該面型発光デバイスの出力光を該光検出器で
    検出できる位置にアライメントして、接合する工程とを
    少なくとも含むことを特徴とする製造方法。
  23. 【請求項23】前記面型発光デバイスの光出射面に微小
    開口を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項
    21または22記載の製造方法。
  24. 【請求項24】請求項1乃至20の何れかに記載の近視
    野光学系光源装置の使用方法において、面型発光デバイ
    スからエバネッセント光を媒体表面に照射して、媒体表
    面からの散乱光の強さによって変動する該面型光デバイ
    スの光出力を、該媒体表面とは反対側に備えてある光検
    出器によって電気信号に変換し、光情報の検出器として
    用いることを特徴とする使用方法。
  25. 【請求項25】請求項16乃至20の何れかに記載の近
    視野光学系光源装置の使用方法において、微小突起部材
    から導電性の媒体表面を通して該面型発光デバイスに電
    流注入することで、該媒体表面の状態によって変化する
    電流量で該面型発光デバイスの光出力が変化することを
    光検出器で検出し、走査型トンネル顕微鏡として用いる
    ことを特徴とする使用方法。
  26. 【請求項26】請求項16乃至20の何れかに記載の近
    視野光学系光源装置の使用方法において、微小突起部材
    が媒体表面と原子間力相互作用することによって薄膜弾
    性体が変位するのを、第3の基板に形成された光検出器
    によって、該薄膜弾性体の変位により該面型発光デバイ
    スから放射される光出力の位置が変動することで検出
    し、原子間力顕微鏡として用いることを特徴とする使用
    方法。
  27. 【請求項27】請求項1乃至20の何れかに記載の近視
    野光学系用光源装置の使用方法において、面型発光デバ
    イスから発生するエバネッセント光によって光情報記録
    媒体への高密度情報記録を行い、該光源装置を光情報記
    録装置として用いることを特徴とする使用方法。
  28. 【請求項28】媒体表面からの散乱光の強さを検出する
    ことで情報再生を行うことを特徴とする請求項27記載
    の使用方法。
  29. 【請求項29】請求項1乃至20の何れかに記載の近視
    野光学系用光源装置の使用方法において、面型発光デバ
    イスから発生するエバネッセント光によって光感光媒体
    への高精細パターン形成を行い、該光源装置を露光装置
    として用いることを特徴とする使用方法。
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