JP2000257895A - 暖房器 - Google Patents

暖房器

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JP2000257895A
JP2000257895A JP11065631A JP6563199A JP2000257895A JP 2000257895 A JP2000257895 A JP 2000257895A JP 11065631 A JP11065631 A JP 11065631A JP 6563199 A JP6563199 A JP 6563199A JP 2000257895 A JP2000257895 A JP 2000257895A
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adsorbing
heating
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heater
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JP11065631A
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Shuichiro Motoyama
修一郎 本山
Yukio Mizuno
幸夫 水野
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NGK Insulators Ltd
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B30/12Hot water central heating systems using heat pumps

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱源として二酸化炭素の発生を必然的に伴う
化石燃料を使用することなく、かつ、暖房装置の系全体
を減圧下に保持する必要がなく、作動媒体を敢えて蒸気
に変換する必要がなく、比較的構造が簡単で、かつ除湿
器としても使用可能な蓄熱型の暖房器、特に、一般家庭
用として使用可能なコンパクトな、除湿器としても使用
可能な蓄熱型の暖房器の提供。 【解決手段】 作動媒体吸着装置(1)、作動媒体吸着
装置(1)に設けられた加熱手段(2)、蒸気に変換さ
れた作動媒体の凝縮手段(3)、均一に分散した無数の
微細孔を有し、この微細孔を通して重力により作動媒体
を、下部に設けられた作動媒体吸着装置(1)に供給で
きる機能を有する作動媒体供給手段(4)とからなり、
系全体は実質的に常圧下に保持された、吸着式蓄熱型の
暖房器において、除湿手段(10)を設けることにより
上記課題を達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、吸着材を使用し
た蓄熱型の暖房器であって、室内の湿度が梅雨時等の様
に不快指数を超す湿度となった場合に、室内空気の除湿
できる機能を備えた暖房器に関する。さらに詳しくは、
吸着材としてゼオライトを使用した除湿器を兼ねた蓄熱
型の暖房器に関する。
【0002】
【従来の技術】 現在、暖房用機器としては、化石燃料
利用による暖房用各種装置が使用されている。しかし、
この場合には化石燃料の燃焼に伴い発生する各種ガスの
環境への影響はもはや無視できない水準にまで達し、そ
の中でも、地球温暖化の元凶とされる二酸化炭素の発生
を削減することが世界人類に課せられた緊急課題であ
る。ところで、二酸化炭素の発生を必然的に伴う化石燃
料を使用しない冷暖房用装置として、従来から吸着材を
利用した各種装置が知られている。そのような装置とし
ては、例えば、特開昭62−5060号公報に開示の乾
燥吸着クーラーや、特開平5−196318号公報に記
載の吸着装置がある。
【0003】 現在開発中のゼオライトを利用した冷暖
房用装置としては、独国のゼオテック社製の装置が、ま
た市販されているシリカゲルを利用した装置としては、
前川製作所製の吸着冷凍機等が知られている。しかしな
がら、両者は構造も複雑で、家庭用や小規模事業所など
の比較的小暖房面積用の暖房装置としては適して居ら
ず、このような用途に使用できる蓄熱暖房装置は市販さ
れていないのが現状である。特に後者の場合には、シリ
カゲルを使用しているために冷暖房共用機として使用す
ることはできない。
【0004】 また、前者は作動媒体の吸着材であるゼ
オライトから作動媒体の吸着・脱着を効率よく行うため
に、系内を著しく減圧にする必要がある。そのために、
使用する吸着槽や作動媒体貯蔵槽として耐圧性のものを
使用する必要があるだけでなく、系内を高気密に保つた
めに系全体の封止に特別な工夫を必要とし、結果とし
て、装置自体が割高となるという問題がある。また、系
全体を高減圧下に保つことが必要なために、装置をかな
りの頻度で保守点検することが不可欠であるといういわ
ゆるランニングコスト面での問題もある。勿論、同装置
は冷房用としても使用できるので、周年を通しての利用
ができるとはいえ、吸着槽から蒸発させた高熱の作動媒
体蒸気を冷却することが必要となり、このために使用さ
れるエネルギーも無視できない。さらに、作動媒体であ
る水を加熱して蒸気に変換した後に、吸着槽に送り込む
必要があり、そのために使用される加熱用のエネルギー
消費量も無視できないのが現状である。従って、石油ス
トーブや石油ファンヒーターの様に、一般家庭や小規模
事業所が手軽に使用できる状態にはないのが現状であ
る。
【0005】 一方、作動媒体である水を蒸気に変換す
ることなく、吸着材に供給する暖房器としては、特開昭
61−263824号公報に開示されているエンジン始
動時における車両内の暖房を行うことを目的として使用
される車両用蓄熱ヒーターがある。同公報によれば、エ
ンジン始動時の暖房用に、吸着材であるゼオライトに直
接水を加えて、その吸着熱を利用する方法が開示されて
いる。これは、車両内を瞬時に暖房することを目的とす
るもので、ゼオライトへの水の供給は、供給管を通して
行う構成となっている。この暖房器は、一時的に、急速
暖房を必要とする条件での使用には適しているが、長時
間の運転が要求される一般住宅や小規模事業所等の建造
物での暖房用としては、充分な熱量を確保するためには
装置全体を大型化しなければならない。従って、装置そ
のものが大型化するために、実使用には供しえないとい
う問題がある。
【0006】 そこで本願発明者等は、熱源として二酸
化炭素の発生を必然的に伴う化石燃料を使用することな
く、かつ、暖房装置の系全体を減圧下に保持する必要も
なく、また、敢えて作動媒体を加熱して蒸気に変換させ
る必要もない、比較的構造が簡単な、建造物用の蓄熱暖
房器、特に、一般家庭用として使用可能なコンパクトな
蓄熱暖房器について、特願平11−32676号として
提案している。しかし、このものは、暖房用としての使
用に限られ、さらに、より多目的に使用できる暖房機器
の提供が資源の有効利用という観点からは、望まれてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 熱源として二酸化炭
素の発生を必然的に伴う化石燃料を使用することなく、
かつ、暖房装置の系全体を減圧下に保持する必要もな
く、また、敢えて作動媒体を加熱して蒸気に変換させる
必要もない、比較的構造が簡単な、建造物用の蓄熱型の
暖房器であって、室内に湿度が不快指数を超す様な湿度
に達しときに、除湿器としても使用可能な暖房器を提供
することを目的とするものである。特に、一般家庭用と
して使用可能なコンパクトで、除湿器としても使用可能
な蓄熱型の暖房器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明者等は、上記の
様な現状に鑑みて種々検討した結果、作動媒体吸着装置
(1)、作動媒体吸着装置(1)に設けられた加熱手段
(2)、蒸気に変換された作動媒体の凝縮手段(3)、
均一に分散した無数の微細孔を有し、この微細孔を通し
て重力により作動媒体を、下部に設けられた作動媒体吸
着装置(1)に供給できる機能を有する作動媒体供給手
段(4)とからなり、系全体は実質的に常圧下に保持さ
れた、吸着式蓄熱型の暖房器に於いて、除湿手段(1
0:図示せず)を設けることにより、上記の目的を達成
することができることを見出し本発明を完成させたもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】 本発明に係る蓄熱型の暖房器
は、上述のように系全体を実質的に常圧下に保持した、
作動媒体吸着装置(1)、作動媒体吸着装置(1)に設
けられた加熱手段(2)、蒸気に変換された作動媒体の
凝縮手段(3)、作動媒体を重力により作動媒体吸着装
置(1)に供給できる機能を有する均一に分散した無数
の微細孔を有する部材から構成された作動媒体供給手段
(4)とからなる吸着式蓄熱型の暖房器において、除湿
手段(10)、好ましくは、同手段の主要構成要素とし
て作動媒体吸着装置(1)に開閉可能な通気口(11)
を設けることにより、この通気口(11)を介して室内
と水蒸気のやり取りをすることにより、不快指数を超え
た室内の湿度を調整する蓄熱型の暖房器に係る。
【0010】 本発明に係る蓄熱型の暖房器の基本構成
は、除湿手段(10)を除き、特願平11−32676
号に開示の装置と同一であってもよい。念のため、本発
明に係る暖房器の構成を、添付の図1を参照しながら、
説明することとする。作動媒体吸着器(1)には、作動
媒体を吸着、放出できる吸着材と、飽和状態または所定
の量まで吸着された作動媒体を放出するために吸着材を
加熱するための加熱手段(2)が配置されている。勿
論、後述するように、加熱手段と吸着材とが一体的に構
成された構造体を使用してもよい。作動媒体吸着器
(1)には、作動媒体を吸着材が吸着する際に発生する
熱を暖房用に放熱させるための放熱機構が設けられてい
る。放熱機構としては、図1に示した様に作動媒体吸着
装置(1)の外周部に設けられた放熱用フィン(7)
や、発生した熱で周囲雰囲気を加温できる熱交換器(図
示せず)等が挙げられる。
【0011】 さらに、本発明に係る暖房器において
は、作動媒体吸着装置(1)の外部ケージングの一部分
に除湿手段(10)(図示せず)が設けられている。除
湿手段(10)は、室内空気を作動媒体吸着装置(1)
内に取り込む手段(図示せず)、図2に示したような室
内空気を取り込むための通気口(11)、取り入れた室
内空気から除湿するために使用する作動媒体の吸着材か
ら構成される。除湿に際しては、通気口(11)を開け
て、室内空気を作動媒体吸着装置(1)内に取り入れ
る。勿論、装置の最外部に送風機を設け、この送風機を
作動させて、室内空気を作動媒体吸着装置(1)内に送
り込む構成としてもよい。かくして、取り入れた湿気を
帯びた室内空気を作動媒体吸着装置(1)内の吸着材に
吸着させて除湿する。即ち、作動媒体吸着装置(1)を
除湿にも利用するので、装置全体のコンパクト化が図れ
ることとなる。
【0012】 作動媒体吸着装置(1)の外部ケージン
グの一部分に設けられる通気口(11)は、放熱用のフ
ィン(7)と一体的に構成されていてもよく、勿論、図
2に示したように、フィン(7)とは独立して設けられ
ていてもよい。通気口(11)の開閉は、湿度センサー
(図示せず)と連動して、開閉できるようにすることが
好ましい。除湿器として使用するときには、後述する作
動媒体タンク(6)と作動媒体吸着装置(1)との間に
設けられているバルブを閉じた状態で、室内の空気を作
動媒体吸着装置(1)内に導入し、室内が適度な湿度を
保てるように、空気中に含まれる水蒸気を所定量吸着材
に吸着させる。湿度調整は、通常、作動媒体吸着装置
(1)に取り込む室内の空気量で調節すればよい。一
方、室内の湿度が、低くなれば、吸着材側から、吸着さ
れていた作動媒体である水が、蒸気となって蒸発し、室
内の空気を加湿する。即ち、本発明に係る暖房器は、湿
度自動調節器としても使用可能である。吸着材におけ
る、作動媒体の吸着能力の回復には、通気口を閉め、加
熱手段(2)を加熱し、好ましくは、深夜電力を利用し
て加熱し、吸着材に吸着された水分を取り除くことによ
り行えばよい。
【0013】 本発明に係る蓄熱型の暖房器において
は、系全体は常圧下〜若干の加圧下に保持される。ここ
で、本明細書においては、常圧下〜若干の加圧下の状態
を実質的に常圧下という。従って、系全体を減圧に保持
する必要が全くないので、装置に使用する各種部材用の
材質や、装置そのものの構造等に特別な配慮をする必要
はない。通常は、強度補強材を含むウレタン樹脂製等の
断熱性材料、または、一般家庭用電気製品のハウジング
ケースに使用されている、断熱性樹脂材料で被覆された
ステンレス、アルミニウム、銅、鋼等の金属製のものが
好適に使用される。特に耐圧性が要求されないこれら材
料の使用により、コスト低減、装置重量の軽量化、熱利
用効率の向上が図れることとなる。
【0014】 吸着材としては、A型ゼオライト、X型
ゼオライト等のゼオライトや酸化カルシウムが好適に使
用される。中でも、不快指数が、湿度の変化によりやや
熱いと感じる75以上に達する温度である25℃におけ
る、水分の吸着量が大きいX型ゼオライトが好ましい。
装置全体のコンパクト化のためには、加熱手段(2)と
しても使用できる編み目の細かな銅製網に吸着材である
ゼオライトを塗布して製造された、熱伝導性も導電性も
よい吸着材の一例である特表平7−504360号公報
に開示の構造体を使用してもよい。このような構造体を
ハウジングケースにコンパクトに収納して作動媒体吸着
装置(1)を作製することにより、本発明に係る蓄熱暖
房器を建造物内の壁や天井に直接配設可能なコンパクト
な蓄熱型の暖房器を提供することができる。
【0015】 図1に示したように、作動媒体吸着装置
(1)の外周部には、吸着熱を自然放熱させるための一
連の放熱用フィン(7)が設けられていてもよい。作動
媒体吸着装置(1)としては、粉体の吸着材をスラリー
状として、特定の構造を有する支持体、好ましくは、加
熱手段(2)としても使用可能な支持体に塗布または吸
着させることにより、特定の構造体として加工したもの
を特定形状のハウジングケース内に収納して作製したも
のが好ましい。
【0016】 本発明に係る暖房器においては、作動媒
体供給手段(4)は、均一に分散した無数の微細孔を有
し、この微細孔を通して重力により作動媒体を作動媒体
供給手段(4)の下部に設けられた作動媒体吸着装置
(1)に供給できる機能を有する部材であれば、有機物
製のものでも、無機物製のものでも差し支えない。一定
面積当たりの微細孔の数、微細孔の孔径は、単位時間当
たりの発熱量を使用状況に応じて、適度な状態で暖房装
置を作動することができるように選定すればよい。微細
孔の数や、微細孔の孔径の選定に当たっては、本発明に
係る暖房器の設計出力に応じて、小規模実験を行い、そ
の結果に基づき選定すればよい。作動媒体供給手段
(4)としては、有機物製のものとしては、ウレタンホ
ーム等が、また無機物製のものとしては、多孔性のセラ
ミック構造体が挙げられる。なお、作動媒体供給手段
(4)の両表面の内、作動媒体吸着装置(1)側に面す
る面には、作動媒体供給手段(4)と同一材料から一体
成形されたか、あるいは、同一または異質の材料から独
立して作製され、適当な手段により取り付けられた微細
な突起部が設けられていてもよい。
【0017】 作動媒体吸着装置(1)からの作動媒体
の放出には、加熱手段(2)により作動媒体吸着装置
(1)を加熱し、作動媒体を蒸気に変換して行えばよ
い。蒸気に変換された作動媒体は、作動媒体吸着装置
(1)の下部に設けられた蒸気に変換された作動媒体の
凝縮手段(3)、例えば、図1に示した作動媒体凝縮用
フィン(3)により冷却され、液体に変換される。そし
て、さらに、作動媒体の凝縮手段(3)の下部に設けら
れている作動媒体受け(5)に一時的に貯蔵される。作
動媒体凝縮用フィン(3)には、熱交換用の流体を送り
込む手段が設けられていてもよい。作動媒体受け(5)
を使用する場合には、作動媒体受け(5)にも図1に示
すように放熱用にフィン(8)を設けてもよい。これに
より凝縮された作動媒体が有している熱を自然に放熱さ
せて、その熱を暖房用に使用することも可能となる。
【0018】 暖房用の場合における脱水過程において
は、作動媒体凝縮用フィン(3)に代え、放出された作
動媒体蒸気の有する熱を有効に利用するために、本発明
に係る暖房器のシステムの一部として、あるいは、暖房
器のシステムとは独立して設けられている温水器の加熱
用の熱源として使用してもよい。この場合の態様につい
ては、図3および図4に模式的に示す。この二つの態様
においては、温水器に蓄えられた温水を作動媒体として
使用するようにしてもよい。図3に示した態様において
は、加熱により放出されてくる気化した作動媒体が有す
る熱を利用して、温水器の温水を保温し、および/また
は、暖める。温水器と暖房器とは、蒸気に変換された作
動媒体の凝縮手段(3)で直結されている。
【0019】 また、図4に示した態様においては、凝
縮させた作動媒体を直接温水器側に送りくむように構成
されている。凝縮させた作動媒体は温水器の加熱用の熱
源として使用してもよく、また運転状況に応じて室内の
加温用に作動媒体受け(5)に一時的に貯蔵されてい
る、比較的高温の液化された作動媒体が有する熱を利用
してもよい。
【0020】 なお、加熱手段(2)により作動媒体吸
着装置(1)に吸着されている作動媒体を放出させるた
めの加熱には、深夜電力を利用できるようにプログラミ
ングされているマイコンチップを組み込むことがエネル
ギー消費のバランスの点からは好ましい。
【0021】 作動媒体としては、通常は水が使用され
る。作動媒体供給手段(4)への作動媒体の供給は、外
部から特定のエネルギーを使用することなく、水を重
力、毛管現象、拡散作用など物理的作用を利用して供給
することが好ましい。作動媒体を供給の際に、一時的に
蓄える装置である作動媒体タンク(6)は、例えば、図
1に示したように、重力を利用する場合には、作動媒体
供給手段(4)の上部に設けるのが効率的である。毛管
現象を利用する場合には、必ずしも、作動媒体供給手段
(4)の上部に設けなくとも、毛管現象を利用できる位
置に配設すればよい。
【0022】 本発明に係る蓄熱型の暖房器のシステム
の一部として使用されるかあるいは同システムとは独立
して設けられている温水器を作動媒体蒸気の凝縮手段と
して利用する場合には、温水器に貯蔵された作動媒体
を、水蒸気の状態で供給してもよい。あるいは、凝縮さ
れた作動媒体を断熱効果の高い貯蔵槽に蓄えておき、供
給時に若干加熱することにより、作動媒体を蒸気に変換
した後、作動媒体供給手段(4)に蒸気の状態にして供
給してもよい。また、作動媒体を温水器内の冷水域にあ
る水を用いて凝縮させるとともに、冷水域にあった水を
温めてもよい。いずれの場合でも、作動媒体を吸着材か
ら脱着させる際に発生する熱を最大限利用することがで
きるので好ましい。作動媒体タンクへの作動媒体の供給
には、深夜電力を使用して、ポンピングしてもよい。そ
の場合には、作動媒体のポンピングのために深夜電力使
用手段を設けてもよい。
【0023】 なお、本発明に係る蓄熱型の暖房器の暖
房運転サイクルを図1に示した装置により説明する。作
動媒体タンクから作動媒体供給手段(4)に作動媒体を
重力、毛管現象、拡散作用などの物理的作用により供給
する。次いで、作動媒体供給手段(4)からは重力、ま
たは拡散作用により作動媒体吸着装置(1)に作動媒体
を供給し、作動媒体を吸着材に吸着させる。この時発生
する吸着熱を、暖房用に利用する。図1に示した装置に
於いては、作動媒体吸着装置(1)の外周部に設けられ
た放熱用のフィン(7)から放熱させる。作動媒体吸着
装置(1)が所定の作動媒体を吸着したところで、吸着
過程は終了する。
【0024】 この段階で、加熱手段(2)を、例え
ば、深夜電力を使用して作動させて、吸着された作動媒
体を加熱し、蒸気に変換して、作動媒体吸着装置(1)
から作動媒体蒸気として放出させ、この蒸気に変換され
た作動媒体の凝縮手段(3)である作動媒体凝縮用フィ
ンにより凝縮させ、液体の作動媒体に変換し、作動媒体
受け(5)に貯蔵する。この時、作動媒体受け(5)の
外周部に設けられた放熱用のフィンで熱を放熱させ、そ
の熱を暖房に利用する。この過程が作動媒体放出過程で
ある。この段階で、本発明に係る蓄熱型の暖房器の一運
転サイクルは終了する。なお、作動媒体放出過程終了後
に、深夜電力を利用して、作動媒体を作動媒体タンク
(6)にポンピングしてもよい。
【0025】 除湿器として使用するときには、例え
ば、開閉自在な通気口(11)を開け、この通気口(1
1)から、例えば、室内空気を取り入れ、作動媒体吸着
装置(1)内の吸着材に室内空気に含まれる湿度を吸着
させて、所定の湿度、例えば、室内温度が、25℃のと
きには、通常不快感を感じない40%程度となるよう
に、室内空気を除湿すればよい。なお、この場合には、
吸着材による蒸気の吸着量が室内の温度により変化する
作用、即ち、湿度が低いときには、吸着量が少なく、湿
度が高いと吸着量が増加するという作用を利用して、自
動調整が可能となる。
【0026】
【発明の効果】 本発明に係る蓄熱型の暖房器によれ
ば、構造が比較的簡単で、他の吸着材利用の暖房用装置
のように装置の系全体を減圧とする必要もなく、化石燃
料を使用する暖房装置に比較して、環境に対するインパ
クトが著しく軽減される。また、全体的に必要とされる
部品の数も少ないことから薄型化が可能なために、装置
全体を室内に組み込むことも可能となり、また、暖房の
ために運転するに際しても、ことさら、作動媒体を蒸気
に変換する必要がないので、従来の吸着材を使用した蓄
熱暖房器と比較して、より省エネ化が達成できるという
効果を奏するものである。さらに、作動媒体吸着装置
(1)に設けられた開閉自在な通気口を開き、室内の空
気をここから作動媒体吸着装置(1)に取り入れ、室内
空気中に含まれる湿気を吸着材に吸着させることによ
り、室内の除湿にも利用可能となるという効果も併せ発
揮できる。従って、より資源の効率的な利用が図れるこ
ととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る蓄熱型の暖房器の一態様の構成
図である。
【図2】 本発明に係る蓄熱型の暖房器の作動媒体吸着
装置に通気口を設けた態様における、作動媒体吸着装置
の正面から見た通気口の配置状況を示す模式図である。
【図3】 本発明に係る蓄熱型の暖房器の別の態様の構
成図である。
【図4】 本発明に係る蓄熱型の暖房器のさらに別の態
様の構成図である。
【符号の説明】
1…作動媒体吸着装置、2…加熱手段、3…蒸気に変換
された作動媒体の凝縮手段、4…作動媒体供給手段、5
…作動媒体受け、6…作動媒体タンク、7…放熱用フィ
ン、8…放熱用フィン、11…通気口、12…除湿され
た空気の放出孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 17/08 F25B 17/08 A Fターム(参考) 3L072 AA06 AC02 AE10 AG03 3L093 NN04 PP04 PP16 PP19 QQ01 4D052 AA08 BA02 BB02 CE00 DA06 FA01 FA02 FA04 FA05 GA03 GA04 GB02 GB03 GB04 GB11 HA03 HB06 4G066 AA17B AA61B BA36 CA43 DA03 FA40 GA01 GA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動媒体吸着装置(1)、作動媒体吸着
    装置(1)に設けられた加熱手段(2)、蒸気に変換さ
    れた作動媒体の凝縮手段(3)、均一に分散した無数の
    微細孔を有し、この微細孔を通して重力により作動媒体
    を、下部に設けられた作動媒体吸着装置(1)に供給で
    きる機能を有する作動媒体供給手段(4)とからなり、
    系全体は実質的に常圧下に保持された、吸着式蓄熱型の
    暖房器において、除湿手段(10)を設けたことを特徴
    とする蓄熱型の暖房器。
  2. 【請求項2】 上記除湿手段(10)が開閉可能な通気
    口と、作動媒体吸着装置(1)に設けられた吸着材より
    なることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱型の暖房
    器。
  3. 【請求項3】 通気口の開放度により除湿量の調整を行
    うことができる機能を有することを特徴とする請求項2
    に記載の蓄熱型の暖房器。
  4. 【請求項4】 吸着材が25℃以上において、室内の湿
    度により水蒸気の吸着量が大きく変動するものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄
    熱型の暖房器。
  5. 【請求項5】 吸着材がX型ゼオライトであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄熱型の
    暖房器。
JP11065631A 1999-03-11 1999-03-11 暖房器 Withdrawn JP2000257895A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010078182A (ja) * 2008-09-24 2010-04-08 Fujitsu Ltd 吸着式ヒートポンプ
JP2010207710A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Shin Nippon Air Technol Co Ltd 除湿装置及びこれを用いた除湿システム
WO2019069598A1 (ja) * 2017-10-06 2019-04-11 株式会社デンソー 吸着器および吸着式冷凍機
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CN113141934A (zh) * 2021-04-06 2021-07-23 上海交通大学 温室储热除湿设备及工作方法

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