JP2011094904A - デシカント式換気扇 - Google Patents

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幸雄 石井
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Abstract


【課題】
従来のデシカント式換気扇においては、除湿性能および加湿性能の回復に温水供給装置や電気ヒーター等を使用することで火災等の危険性があるという問題があった。
【解決手段】
デシカント式換気扇1には、回転型デシカント式除湿器12の上流側の近傍にある第一の冷媒用熱交換器14と、屋外空気が通過する風路側で回転型デシカント式加湿器13の上流側の近傍にある第二の冷媒用熱交換器15と、除湿をする場合は第一の冷媒用熱交換器14が凝縮器で第二の冷媒用熱交換器15が蒸発器となり、加湿をする場合は第一の冷媒用熱交換器14が蒸発器で第二の冷媒用熱交換器15が凝縮器となる冷凍サイクルが備えられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕熱交換器、デシカント式除湿器およびデシカント式加湿器を一つの筐体内に備え、該デシカント式除湿器の除湿機能の再生およびデシカント式加湿器の加湿機能の再生に冷媒用熱交換器を備えたデシカント式換気扇に関する。
従来例としては、特許文献1および特許文献2に記載されたものがある。特許文献1はその名称が「開放型吸着式空調機」であり、特許文献2はその名称が「デシカント型空調機」であるが、いずれも、送風機を用いて屋外空気を強制的に屋内に流入させ同時に送風機を用いて屋内空気を強制的に排出させ、屋内空気と屋外空気の間で熱交換器を用いて熱移動をおこなう、換気時に温度変化が少ない換気を行えるものである。また、特許文献1においては、この換気と同時に除湿をデシカント(吸着剤・吸湿材)で行い得るものであり、特許文献2においては、この換気と同時に除湿及び加湿をデシカントで行い得るものが開示されている。
なお、従来例において、特許文献3に記載された、その名称が「空気調和装置および空気調和装置の制御方法」においても、デシカントを利用した除湿機能を有する空気調和装置が開示されているが、この空気調和装置は排気機能および除湿機能を有する冷房装置であり、特許文献1および特許文献2に記載された換気時に屋内空気と屋外空気の熱交換を行う熱交換式の換気装置のように季節に係わらず常時使用するものと異なり、夏季等の冷房機能を主体とした例であり、本発明の技術分野とは異なると考えられる。
特開平5−301014号公報 特開平8−14600号公報 特開2008−224074号公報
従来例の特許文献1及び特許文献2におけるデシカントは水分の吸着及び脱着を行いそれにより除湿及び加湿を行うものであるが、除湿能力を発揮させるためにはデシカントの水分が十分に脱着されている必要があり、加湿能力を発揮させるためにはデシカントに水分が十分に吸着されている必要がある。そして、この除湿能力を発揮させるための除湿機能の再生、または、加湿能力を発揮させるための加湿機能の再生については、送風機を用いて乾燥した屋内空気を除湿器に強制的に通過させる、または、送風機を用いて湿った屋内空気を加湿器に強制的に通過させるだけでは不十分なので、この再生を行う装置として、特許文献1については温水による加熱器が用いられており、特許文献2については温水、ガスバーナーの直火、電熱ヒーターによる加熱器が用いられている。
加熱器が温水によって加熱される場合は、温水を供給させる装置が必要であり、特許文献2においては、それをどのようにするかは示されてないが、特許文献1においてはコージェネレーションや給湯付吸収式冷温水発生器で発生させた温水を利用することが開示されている。すると、コージェネレーションや給湯付吸収式冷温水発生器が別に必要であり、温水を供給できる装置がない場合には使用できないという問題があり、コージェネレーションや給湯付吸収式冷温水発生器を同時に設置するとすればシステムとして大規模になるという問題があった。
また、特許文献1の「開放型吸着式空調機」や、特許文献2の「デシカント型空調機」に温水供給装置を内蔵させる方法も考えられる。そして、これら装置は防水や防塵対策の不要な屋内に設置することが一般的であり、屋内に設置することを考慮して温水供給装置を内蔵させる方法も考えると、屋内における設置場所に制限が少ないようにするためにこの装置自体をコンパクトにする必要性や、屋内の居住者に対して火災や、燃焼による排気ガスの発生による危険性を避け安全性を高める必要性がある。すると、温水供給装置を内蔵させることは装置自体が大きくなる問題があり、温水供給装置の温水加熱熱源が内蔵されたことにより、加熱源の温度が高温になった場合の火災の危険性や、ガスバーナー等による燃焼時の排気ガスの発生、および排気ガス漏れの防止対策が必要等の問題が発生することになる。また、特許文献2に開示されているガスバーナーの直火により加熱する方法については、前述のように火災や排気ガスの問題があり、電気ヒーターにより直接加熱することは電気ヒーターを温水の加熱熱源とすることよりも増して、過加熱による火災が発生する危険性が増すという問題があった。
なお、特許文献3については、前述のとおり技術分野が異なり、その従来例の使用目的および効果が異なるので、解決しようとする課題も異なると考えられる。なぜならば、特許文献3の従来例は冷房装置としての冷房機能を主体として、冷媒サイクルによる熱移動で外部に放出する熱の一部を第1の凝縮器より放熱して除湿器であるデシカントからの水分の脱着が行われ、除湿機能を再生させるものであり、冷房機能に対応させるため第二の凝縮器が必要となっている。また、冷房装置が駆動しない時には除湿機能の再生が行えないので、除湿機能単独での使用はできないものと考えられ、当然に冷房時以外での特許文献3の装置の使用はできないものと考えられる。さらに、冷房時であるから加湿機能については考慮されることはない。よって、通年に亘って使用することを前提として、冷房が主目的ではなく、主目的が換気としての除湿機能および加湿機能の再生に用いられる加熱器の解決しようとする課題とは同一とはならないからである。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
第1発明のデシカント式換気扇は、回転型顕熱交換器と、回転型デシカント式除湿器と、回転型デシカント式加湿器と、該回転型デシカント式除湿器、該回転型顕熱交換器および該回転型デシカント式加湿器を直交して屋外空気が通過する第一の風路と、該回転型デシカント式加湿器、該回転型顕熱交換器および該回転型デシカント式除湿器を直交して屋内空気が通過する第二の風路と、該屋外空気が通過する該第一の風路に空気を通過させる第一の送風機と、該屋内空気が通過する該第二の風路に空気を通過させる第二の送風機と、該第二の風路側で該回転型デシカント式除湿器の上流側の近傍にある第一の冷媒用熱交換器と、該第一の風路側で該回転型デシカント式加湿器の上流側の近傍にある第二の冷媒用熱交換器とを有し、除湿をする場合は該第一の冷媒用熱交換器が凝縮器で該第二の冷媒用熱交換器が蒸発器となり、加湿をする場合は該第一の冷媒用熱交換器が蒸発器で該第二の冷媒用熱交換器が凝縮器となる冷凍サイクルが備えられる技術手段を講じている。
第2発明のデシカント式換気扇は、請求項1記載の発明において、前記第二の風路側で前記回転型デシカント式加湿器の上流側の近傍には第三の冷媒用熱交換器も備え、デシカント式換気扇の加湿運転開始時の所定期間、該第三の冷媒用熱交換器が凝縮器とされる技術手段を講じている。
第3発明のデシカント式換気扇は、請求項2記載の発明において、前記第三の冷媒用熱交換器に冷媒が通過する場合に、前記第三の冷媒用熱交換器が凝縮器にも蒸発器にもならない手段が備えられている技術手段を講じている。
以上のような、技術的手段を有することにより、以下の効果を有する。
第1発明によれば、デシカント式換気扇に第一の冷媒用熱交換器と第二の冷媒用熱交換器が備えられていることで、除湿時においては第一の冷媒用熱交換器が凝縮器となることで回転型デシカント式除湿器の除湿機能を再生する加熱器となり、同時に第二の冷媒用熱交換器が蒸発器になることで、除湿により上昇した屋外空気の温度を下げて屋内に供給することができ、除湿が必要とされる高温多湿時においても屋内温度に影響を及ぼさない状態で屋内側に給気することができる。一方、加湿時においては第二の冷媒用熱交換器が凝縮器となることで回転型デシカント式加湿器の加湿機能を再生する加熱器となり、同時に第一の冷媒用熱交換器が蒸発器になることで加湿が必要とされる低温乾燥時においても屋内温度に影響を及ぼさない状態で屋外側に排気することができる。
そしてデシカント式換気扇の内部に冷媒圧縮機及びこれに付随する冷媒配管や四方弁等を備えているので、外部からの熱や燃料等の供給が不要であり、冷媒圧縮機及びこれに付随する冷媒配管や四方弁等はそれほど大きなものでないのでデシカント式換気扇自体の大きさも大きなものとならず、かつデシカント式換気扇を屋内に設置した場合でも冷媒圧縮機を用いた冷媒循環回路は火災を引き起こすほど高温にならず、燃焼排気ガスを出さないので安全性が高いものとなる。
第2発明によれば、第1発明を利用し、第三の冷媒用熱交換器を備えることにより加湿運転の開始時期の所定時間、第三の冷媒用熱交換器を凝縮器として回転型デシカント式加湿器を加熱することで、回転型デシカント式加湿器に吸着している水分を乾燥させることで、水分含まれる可能性のある臭気を排気側に排出させ、給気側において臭気を含んだ屋外空気を供給することがない。同時に同時に第一の冷媒用熱交換器が蒸発器になることで加湿が必要とされる低温乾燥時においても屋内温度に影響を及ぼさない状態で屋外側に排気することができる。
第3発明によれば、第2発明を利用し、第三の冷媒用熱交換器が凝縮器にも蒸発器にもならない手段を備えることで、加湿運転の開始時期の所定時間を除く加湿時および除湿時において、第三の冷媒用熱交換器では加熱や冷却が行われないので、除湿時においては第一の冷媒熱交換器、加湿時においては第二の冷媒用熱交換器が集中的に凝縮器となり冷媒による加熱を集中させことができ、回転型デシカント式除湿器の除湿機能または回転型デシカント式加湿器の加湿機能の再生を図ることができる。
本発明の実施例1に係るデシカント式換気扇の全体構成の概要図である。 本発明の実施例1に係るデシカント式換気扇の除湿運転時についての説明図である。 本発明の実施例1に係るデシカント式換気扇の加湿運転時についての説明図である。 本発明の実施例2に係るデシカント式換気扇の全体構成の概要図である。 本発明の実施例2に係るデシカント式換気扇の除湿運転時についての説明図である。 本発明の実施例2に係るデシカント式換気扇の加湿運転時についての説明図である。 本発明の実施例2に係るデシカント式換気扇の加湿運転開始時の所定時間についての説明図である。
発明を実施する形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
(全体的な構成)
本発明のデシカント式換気扇1の全体的な構成について図1を用いて説明する。デシカント式換気扇1は、屋外から屋内に向かって屋外空気が第一の送風機(給気送風機)26により流される第一の風路(給気風路)25と、屋内から屋外に向かって屋内空気が第二の送風機(排気送風機)36によって流される第二の風路(排気風路)35よりなる。第一の風路25および第二の風路35のそれぞれに直交して、屋外側から、回転型デシカント式除湿器12、回転型顕熱交換器11、回転型デシカント式加湿器13の順に設けられており、回転型デシカント式除湿器12を通過する際に屋外空気の除湿が行われ、回転型顕熱交換器11を通過する際に屋外空気と屋内空気の熱移動が行われ、回転型デシカント式加湿器13を通過する際に屋外空気の加湿が行われる。第一の風路25および第二の風路35はその途中において屋外空気と屋内空気とが混ざらないように気密性を保つ構造となっている。回転型デシカント式除湿器12および回転型デシカント式加湿器13はその機能上、一方の機能が働く場合は他方の機能は働かない。
第二の風路35の回転型デシカント式除湿器12近傍の上流側には第一の冷媒用熱交換器14が設けられ、第一の風路25の回転型デシカント式加湿器13近傍の上流側には第二の冷媒用熱交換器15が設けられている。第一の冷媒用熱交換器14および第二の冷媒用熱交換器15は冷媒圧縮機41を冷媒循環手段として冷媒配管51〜55により直列に結ばれて冷媒循環回路が形成される。また、冷媒配管55の途中には膨張弁(絞り装置)43が設けられ、冷媒配管51、冷媒配管52、冷媒配管53および冷媒配管54の流路の切換手段として四方弁42が設けられている。冷媒圧縮機41、四方弁42、第一の冷媒用熱交換器14、膨張弁43、第二の冷媒用熱交換器15およびこれらをつなぐ冷媒配管51〜55で冷凍サイクルが構成されている。またこれら、冷媒圧縮機41、冷媒配管51〜55およびこれに付随する膨張弁43および四方弁42は冷媒圧縮機41を除いて大きな部品ではなく、デシカント式換気扇1の筐体に内蔵することも容易である。
第一の送風機26、第二の送風機36、回転型デシカント式除湿器12、回転型顕熱交換器11、回転型デシカント式加湿器13、冷媒圧縮機41、膨張弁43および四方弁42の駆動部は電気が供給されることにより駆動し、この駆動の制御は制御基板10および操作装置(図示せず)によって行われる。
(回転型顕熱交換器)
本発明のデシカント式換気扇1の主要機能部品について説明する。回転型顕熱交換器11は、対向する二つの面が第一の風路25および第二の風路35のそれぞれに直交して、空気を通過させる部分となる。空気を通過させる部分は形状が扁平な円柱状でモーターにより回転させられる構造であり、モーターの駆動により空気を通過させる部分は、1分間当たり約4回転させられるよう制御されている。空気を通過させられる部分の材質は、空気を通過させる際に空気中の顕熱を蓄熱する又は放熱する吸熱部材となっている。空気を通過させる二つの面は中央部分により二つに仕切られ、仕切られた部分の一方が第一の風路25となり、もう一方が第二の風路35となる。屋内が暖房されている場合において、第一の風路25を流れる屋外空気が回転型顕熱交換器11を通過することにより第二の風路35を流れる暖められた屋内空気の顕熱は空気を通過させる部分の吸熱部材が蓄熱し、蓄熱した空気を通過させる部分が回転して第一の風路25で冷たい屋外空気に放熱することで、屋外空気に顕熱を移動させることができる。これにより、暖房時においては、屋内の暖房効果を損なうことなく屋内を換気することができる。冷房時においては逆に、第一の風路25を流れる屋外空気が回転型顕熱交換器11を通過することにより第二の風路35を流れる冷却された屋内空気により、空気を通過させる部分の吸熱部材が放熱し冷やされ、冷やされた空気を通過させる部分が回転して第一の風路25で暖かい屋外空気の顕熱を吸熱することで、屋外空気から顕熱を奪うことができる。これにより、冷房時においては、冷房効率を損なうことなく屋内を換気することができる。
(回転型デシカント式除湿器)
回転型デシカント式除湿器12は対向する二つの面が第一の風路25および第二の風路35のそれぞれに直交して、空気を通過させる部分となる。空気を通過させる部分は形状が扁平な円柱状で内部にデシカントが備えられ、モーターにより回転させる構造となっており、空気を通過させる部分は、モーターの駆動により1分間当たりおおよそ半回転させられるよう制御されている。デシカントは空気中の水分を吸着又は脱着する性質を有している。空気を通過させる二つの面は中央部分で二つに仕切られ、仕切られた部分の一方が第一の風路25となり、もう一方が第二の風路35となる。第一の風路25を通過する屋外空気が回転型デシカント式除湿器12を通過するとデシカントにより屋外空気中の水分が吸着され除湿機能を発揮する。空気を通過させる扁平な円柱状の部分をモーターにより回転させることで、水分を吸着したデシカントは、後述の第一の冷媒用熱交換器14で加熱され第二の風路35を通過する屋内の空気に水分を脱着し、吸着機能が再生される。
(回転型デシカント式加湿器)
回転型デシカント式加湿器13は対向する二つの面が第一の風路25および第二の風路35のそれぞれに直交して、空気を通過させる部分となる。空気を通過させる部分は扁平な円柱状で内部にデシカントが備えられ、モーターにより回転させる構造となっており、空気を通過させる部分は、モーターの駆動により1分間当たりおおよそ半回転させられるよう制御されている。デシカントは空気中の水分を吸着又は脱着する性質を有している。空気を通過させる二つの面は中央部分で二つに仕切られ、仕切られた部分の一方が第一の風路25となり、もう一方が第二の風路35となる。第一の風路25を通過する屋外空気が後述の第二の冷媒用熱交換器15で加熱され回転型デシカント式加湿器13を通過するとデシカントに含まれる水分が屋外空気によって脱着され加湿機能を発揮する。空気を通過させる扁平な円柱状の部分をモーターにより回転させることで水分を脱着したデシカントは第二の風路35を通過する屋内の空気に含まれる水分を吸着する。
(第一の冷媒用熱交換器)
第一の冷媒用熱交換器14は、第二の風路35の屋内空気が通過する断面のほぼ全面に亘って設けられ、冷媒が循環する熱伝導性の良い銅等の金属管と、金属管の熱伝導面積を広げるためのアルミニウム等の金属製のフィンより構成される。第一の冷媒用熱交換器14が凝縮器となる場合には、金属管および金属製フィンの外表面を流れる屋内空気に対して高温高圧の気体状の冷媒より熱が移動して冷媒は液化し、この際の凝縮熱で屋内空気は暖められる。暖められた屋内空気により、回転型デシカント式除湿器12に吸着された水分の脱着が、効果的に行われ除湿機能の再生が行われる。蒸発器となる場合には、低温低圧の冷媒が蒸発する際の気化熱で屋内空気より熱を奪う。第一の冷媒用熱交換器14は冷媒配管53および冷媒配管55と接続されている。
(第二の冷媒用熱交換器)
第二の冷媒用熱交換器15は、第一の風路25の屋外空気が通過する断面のほぼ全面に亘って設けられ、冷媒が循環する熱伝導性の良い銅等の金属管と、金属管の熱伝導面積を広げるためのアルミニウム等の金属製のフィンより構成される。第二の冷媒用熱交換器15が凝縮器となる場合には、金属管および金属製フィンの外表面を流れる空気に対して高温高圧の気体状の冷媒より熱が移動し、冷媒は熱を奪われ液化し、この際の凝縮熱で屋外空気は暖められる。暖められた屋外空気により、回転型デシカント式加湿器13に吸着された水分の脱着が、効果的に行われ加湿機能が発揮される。
蒸発器となる場合には、低温低圧の冷媒が蒸発する場合の気化熱が屋内空気より熱を奪う。第二の冷媒用熱交換器15は冷媒配管54および冷媒配管55と接続されている。
(冷媒圧縮機)
冷媒圧縮機41はコンプレッサーとも呼ばれるもので、電気的に駆動して、回転式(ローターリー式)や往復式(レシプロ式)等の方式により気体になった冷媒を圧縮し、高温高圧の気体状にして冷媒を液化しやすくしている。冷媒圧縮機41は吐出側に冷媒配管51が、吸入側に冷媒配管52が接続されている。
(四方弁)
四方弁42は冷媒循環回路の流路を切り換える装置であり、接続口42a、接続口42b、接続口42c、接続口42dの四つの接続口を有している。電気的に駆動させることにより接続口42aと接続口42cが四方弁42の内部で連通し、接続口42bと接続口42dが四方弁42の内部で連通する組合せ、又は接続口42aと接続口42dが四方弁42の内部で連通し、接続口42bと接続口42cが四方弁42の内部で連通する組合せが選択できる。接続口42aには冷媒配管51が、接続口42bには冷媒配管52が、接続口42cには冷媒配管53が、接続口42dには冷媒配管54が接続されている。
(膨張弁)
膨張弁43は、液化した冷媒を減圧させて気化し易くさせるもので、電気的に駆動させることで通過する冷媒流量の調整が可能となっている。膨張弁43は冷媒配管55の途中に設けられている。
(除湿運転時の構成)
除湿運転時について図2を用いて説明する。除湿運転時には、第一の送風機26および第二の送風機36は駆動しており、図2上側になる第一の風路25中を白抜きの矢印で示す方向に屋外空気が流れ、図2下側になる第二の風路35中を斜線の矢印の方向に屋内空気が流れる。回転型顕熱交換器11および回転型デシカント式除湿器12も同時に駆動し、回転型顕熱交換器11においては、空気を通過させる際に空気中の顕熱を蓄熱する又は放熱する吸熱部材を介して屋外空気と屋内空気が保有する熱の移動が行われる。回転型デシカント式除湿器12において第一の風路25側では、空気を通過させる際に空気中の水分を吸着または脱着するデシカントにより屋外空気の水分が吸着され、第二の風路35側に回転型デシカント式除湿器12が回転して移動すると、デシカントの水分は第一の冷媒用熱交換器14により加熱された屋内空気によって脱着が行われる。
除湿運転時の冷媒循環回路の構成及び動作について説明する。四方弁42は内部において接続口42aと接続口42cが連通し、接続口42bと接続口42dが連通された状態となっており。これにより、冷媒圧縮機41を起点として、冷媒配管51、四方弁42(接続口42aと接続口42c)、冷媒配管53、第一の冷媒用熱交換器14、冷媒配管55および途中の膨張弁43、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒配管54、四方弁42(接続口42dと接続口42b)、冷媒配管52から冷媒圧縮機41に戻る冷凍サイクルが形成されている。
この冷媒循環回路により、冷媒圧縮機41が駆動されること及び膨張弁43の絞り開度を所定の開度とすることで、第一の冷媒用熱交換器14は凝縮器となり、第二の冷媒用熱交換器15は蒸発器となる。これにより、第一の冷媒用熱交換器14においては、冷媒圧縮機41により圧縮された高温高圧の気化した冷媒が屋内空気により熱を奪われ液化し、屋内空気には熱が移動することで屋内空気が暖められる。この暖められた屋内空気により、回転型デシカント式除湿器12に吸着された水分はより脱着され易くなるので、回転型デシカント式除湿器12の除湿機能はより完全に再生される。第二の冷媒用熱交換器15は蒸発器となっているので、液化した冷媒が気化することで屋外空気の熱を奪い屋外空気は冷却され屋内に送られる。
以上の除湿運転時の構成により、高温多湿(例えば30℃・絶対湿度19g/kg−DA)の屋外空気が第一の風路25に第一の送風機26によって吸い込まれると、高温多湿の屋外空気は回転型デシカント式除湿器12を通過することで除湿されると同時に潜熱が発生することで昇温し、高温少湿(50℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となり、高温少湿の屋外空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され中温少湿(35℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となり、中温少湿の屋外空気は第二の冷媒用熱交換器15により冷却されて低温少湿(27℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となって屋内に供給される。
低温少湿の屋内空気が第二の風路35に第二の送風機36によって吸い込まれると、低温少湿(例えば28℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され高温少湿(45℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気となり、高温少湿の屋内空気は第一の冷媒用熱交換器14により加熱されてさらに高温少湿(60℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気となり、回転型デシカント式除湿器12を通過することにより、吸着された水分を脱着して同時に潜熱が奪われ高温多湿(42℃・絶対湿度20g/kg−DA)の屋内空気となって屋外に排出される。
(加湿運転時の構成)
加湿運転時について図3を用いて説明する。加湿運転時には、第一の送風機26および第二の送風機36は駆動しており、図3上側になる第一の風路25中を白抜きの矢印で示す方向に屋外空気が流れ、図3下側になる第二の風路35中を斜線の矢印の方向に屋内空気が流れる。回転型顕熱交換器11および回転型デシカント式加湿器13も同時に駆動し、回転型顕熱交換器11においては、空気を通過させる際に空気中の顕熱を蓄熱する又は放熱する吸熱部材を介して屋外空気と屋内空気が保有する熱の移動が行われる。回転型デシカント式加湿器13において第二の風路35側では、空気を通過させる際に空気中の水分を吸着または脱着するデシカントにより屋内空気の水分が吸着され、第一の風路25側に回転型デシカント式加湿器13が回転して移動すると、デシカントの水分は第二の冷媒用熱交換器15により加熱された屋外空気によって脱着が行われる。
加湿運転時の冷媒循環回路の構成及び動作について説明する。四方弁42は内部において接続口42aと接続口42dが連通し、接続口42bと接続口42cが連通された状態となっており。これにより、冷媒圧縮機41を起点として、冷媒配管51、四方弁42(接続口42aと接続口42d)、冷媒配管54、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒配管55および途中の膨張弁43、第一の冷媒用熱交換器14、冷媒配管53、四方弁42(接続口42cと接続口42b)、冷媒配管52から冷媒圧縮機41に戻る冷凍サイクルが形成されている。
この冷媒循環回路により、冷媒圧縮機41が駆動されること及び膨張弁43の絞り開度を所定の開度とすることで、第二の冷媒用熱交換器15は凝縮器となり、第一の冷媒用熱交換器14は蒸発器となる。これにより、第二の冷媒用熱交換器15においては、冷媒圧縮機41により圧縮された高温高圧の気体状の冷媒が屋外空気により熱を奪われ液化し、この際の凝縮熱で屋外空気に熱が移動することで屋外空気が暖められる。この暖められた屋外空気により、回転型デシカント式加湿器13に吸着された水分はより脱着され易くなるので、回転型デシカント式除湿器13の加湿機能はより完全に再生される。第一の冷媒用熱交換器15は蒸発器となっているので、液化した冷媒が気化することで屋内空気の熱を奪い屋内空気は冷却される。
以上の加湿運転時の構成により、低温少湿(例えば10℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の屋外空気が第一の風路25に第一の送風機26によって吸い込まれると、低温少湿の屋外空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され中温少湿(20℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の屋外空気となり、中温少湿の屋外空気は第二の冷媒用熱交換器15により加熱されてさらに高温少湿(45℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の高温少湿の屋外空気となり、回転型デシカント式加湿器13を通過することで加湿され同時に潜熱が奪われて中温多湿(20℃・絶対湿度9g/kg−DA)の屋外空気となって屋内に供給される。
中温多湿の屋内空気が第二の風路35に第二の送風機36によって吸い込まれると、中温多湿(例えば20℃・絶対湿度8g/kg−DA)の屋内空気は回転型デシカント式加湿器13を通過することにより水分が吸着され同時に潜熱が発生することで昇温して高温少湿(35℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となり、高温少湿の屋内空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され低温少湿(15℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となり、低温少湿の屋内空気は第一の冷媒用熱交換器14により冷却されてさらに低温少湿(8℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となって屋外に排出される。
(全体的な構成)
本発明のデシカント式換気扇2の全体的な構成について図4を用いて説明する。デシカント式換気扇2は、屋外から屋内に向かって屋外空気が第一の送風機26により流される第一の風路25と、屋内から屋外に向かって屋内空気が第二の送風機36によって流される第二の風路35よりなる。第一の風路25および第二の風路35のそれぞれに直交して、屋外側から、回転型デシカント式除湿器12、回転型顕熱交換器11、回転型デシカント式加湿器13の順に設けられており、回転型デシカント式除湿器12を通過する際に屋外空気の除湿が行われ、回転型顕熱交換器11を通過する際に屋外空気と屋内空気の熱移動が行われ、回転型デシカント式加湿器13を通過する際に屋外空気の加湿が行われる。第一の風路25および第二の風路35はその途中において屋外空気と屋内空気とが混ざらないように気密性を保つ構造となっている。回転型デシカント式除湿器12および回転型デシカント式加湿器13はその機能上、一方の機能が働く場合は他方の機能は働かない。
第二の風路35の回転型デシカント式除湿器12近傍の上流側には第一の冷媒用熱交換器14が設けられ、第一の風路25の回転型デシカント式加湿器13近傍の上流側には第二の冷媒用熱交換器15が設けられ、第二の風路35の回転型デシカント式加湿器13近傍の上流側には第三の冷媒用熱交換器16が設けられている。第一の冷媒用熱交換器14、第二の冷媒用熱交換器15および第三の冷媒用熱交換器16は冷媒圧縮機41を冷媒循環手段として冷媒配管51〜54、冷媒配管56、冷媒配管57により直列に結ばれて循環回路が形成される。また、冷媒配管56の途中には第一の膨張弁44が、冷媒配管57の途中には第二の膨張弁45が設けられ、冷媒配管51、冷媒配管52、冷媒配管53および冷媒配管54の流路の切換手段として四方弁42が設けられている。冷媒圧縮機41、四方弁42、第一の冷媒用熱交換器14、第一の膨張弁44、第二の冷媒用熱交換器15、第二の膨張弁45、第三の冷媒用熱交換器16およびこれらをつなぐ冷媒配管51〜54、冷媒配管56、冷媒配管57で冷凍サイクルが構成されている。またこれら、冷媒圧縮機41、冷媒配管51〜冷媒配管54、冷媒配管56、冷媒配管57およびこれに付随する第一の膨張弁44若しくは第二の膨張弁45および四方弁42は冷媒圧縮機41を除いて大きな部品ではなく、デシカント式換気扇2に内蔵することも容易である。
第一の送風機26、第二の送風機36、回転型デシカント式除湿器12、回転型顕熱交換器11、回転型デシカント式加湿器13、冷媒圧縮機41、第一の膨張弁44、第二の膨張弁45および四方弁42についての駆動部は電気が供給されることにより駆動し、この駆動の制御は制御基板10および操作装置(図示せず)によって行われる。
(主要機能部品)
本発明のデシカント式換気扇2の主要機能部品の回転型顕熱交換器11、回転型デシカント式除湿器12、回転型デシカント式加湿器13、第一の冷媒用熱交換器14、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒圧縮機41および四方弁42については、実施例1と同様であるので、同じ符号をつけて説明を省略する。
(第三の冷媒用熱交換器)
第三の冷媒用熱交換器16は、第二の風路35に設けられ、冷媒が循環する熱伝導性の良い銅等の金属管と、金属管の熱伝導面積を広げるためのアルミニウム等の金属製のフィンより構成される。第三の冷媒用熱交換器16は第一の冷媒用熱交換器14と異なり、第二の風路35の屋外空気の通過断面のほぼ全面に亘るようには設けられておらず、第二の風路の通過断面の一部のみを覆い、除湿運転時や加湿運転時においては通過する屋内空気に対し圧力損失を与えないので、通過する屋内空気との熱交換もほとんど行われない。第三の冷媒用熱交換器16が凝縮器となる場合には、金属管および金属製フィンの外表面を流れる屋内空気に対して高温高圧の気体状の冷媒より熱が移動し、冷媒は熱を奪われ液化する。この際の凝縮熱で屋内空気は暖められる。第三の冷媒用熱交換器16は冷媒配管56および冷媒配管57と接続されている。
(第一の膨張弁)
第一の膨張弁44は、液化した冷媒を減圧させて気化し易くさせるもので、電気的に駆動させることで通過する冷媒流量の調整が可能となっている。第一の膨張弁44は冷媒配管56の途中に設けられている。
(第二の膨張弁)
第二の膨張弁45は、液化した冷媒を減圧させて気化し易くさせるもので、電気的に駆動させることで通過する冷媒流量の調整が可能となっている。第二の膨張弁45は冷媒配管57の途中に設けられている。
(除湿運転時の構成)
除湿運転時について図5を用いて説明する。除湿運転時には、第一の送風機26および第二の送風機36は駆動しており、図5上側になる第一の風路25中を白抜きの矢印で示す方向に屋外空気が流れ、図5下側になる第二の風路35中を斜線の矢印の方向に屋内空気が流れる。回転型顕熱交換器11および回転型デシカント式除湿器12も同時に駆動し、回転型顕熱交換器11においては、空気を通過させる際に空気中の顕熱を蓄熱する又は放熱する吸熱部材を介して屋外空気と屋内空気が保有する熱の移動が行われる。回転型デシカント式除湿器12において第一の風路25側では、空気を通過させる際に空気中の水分を吸着または脱着するデシカントにより屋外空気の水分が吸着され、第二の風路35側に回転型デシカント式除湿器12が回転して移動すると、デシカントの水分は第一の冷媒用熱交換器14により加熱された屋内空気によって脱着が行われる。
除湿運転時の冷媒循環回路の構成及び動作について説明する。四方弁42は内部において接続口42aと接続口42cが連通し、接続口42bと接続口42dが連通された状態となっている。これにより、冷媒圧縮機41を起点として、冷媒配管51、四方弁42(接続口42aと接続口42c)、冷媒配管53、第一の冷媒用熱交換器14、冷媒配管56および途中の第一の膨張弁44、第三の冷媒用熱交換器16、冷媒配管57および途中の第二の膨張弁45、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒配管54、四方弁42(接続口42dと接続口42b)、冷媒配管52から冷媒圧縮機41に戻る冷凍サイクルが形成されている。
この冷媒循環回路により、冷媒圧縮機41が駆動されること及び第一の膨張弁44若しくは第二の膨張弁45の絞り開度を所定の開度とすることで、第一の冷媒用熱交換器14は凝縮器となり、第二の冷媒用熱交換器15は蒸発器となる。これにより、第一の冷媒用熱交換器14においては、冷媒圧縮機41により圧縮された高温高圧の気体状の冷媒が屋内空気により熱を奪われ液化し、屋内空気には熱が移動することで屋内空気が暖められる。この暖められた屋内空気により、回転型デシカント式除湿器12に吸着された水分はより脱着され易くなるので、回転型デシカント式除湿器12の除湿機能はより完全に再生される。第二の冷媒用熱交換器15は蒸発器となっているので、液化した冷媒が気化することで屋外空気の熱を奪い屋外空気は冷却され屋内に送られる。除湿は通常高温多湿の時期に使用されるものであるから、屋外空気は高温であり、回転型顕熱交換器11により低温の屋内空気に熱が奪われるとしても、熱交換率は100パーセントとするとはできないので、屋内空気の温度よりやや高温の屋外空気をさらに冷却して屋内に戻しても屋内空気の温度変化に対しては影響を及ぼさない。
なお、除湿運転時において第三の冷媒用熱交換器16は第一の膨張弁44および第二の膨張弁45の開度を調整することで凝縮器にも蒸発器にもならず、除湿機能に悪影響を及ぼすことはない。
以上の除湿運転時の構成により、高温多湿(例えば30℃・絶対湿度19g/kg−DA)の屋外空気が第一の風路25に第一の送風機26によって吸い込まれると、高温多湿の屋外空気は回転型デシカント式除湿器12を通過することで除湿されると同時に潜熱が発生することで昇温し、高温少湿(50℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となり、高温少湿の屋外空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され中温少湿(35℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となり、中温少湿の屋外空気は第二の冷媒用熱交換器15により冷却されて低温少湿(27℃・絶対湿度11g/kg−DA)の屋外空気となって屋内に供給される。
低温少湿の屋内空気が第二の風路35に第二の送風機36によって吸い込まれると、低温少湿(例えば28℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気は第三の冷媒用熱交換器16をほとんど通過せず、同時に第三の冷媒用熱交換器16が蒸発器にも凝縮器にもならないように制御されているので、熱交換されず低温少湿(28℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気のままであり、この屋内空気が回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され高温少湿(45℃・絶対湿度12g/kg−DA)の屋内空気となり、高温少湿の屋内空気は第一の冷媒用熱交換器14により加熱されてさらに高温少湿(60℃・絶対湿度12g/kg)の屋内空気となり、回転型デシカント式除湿器12を通過することにより、吸着された水分を脱着して同時に潜熱が奪われ高温多湿(42℃・絶対湿度20g/kg−DA)の屋内空気となって屋外に排出される。
(加湿運転時の構成)
加湿運転時について図6を用いて説明する。加湿運転時には、第一の送風機26および第二の送風機36は駆動しており、図6上側になる第一の風路25中を白抜きの矢印で示す方向に屋外空気が流れ、図6下側になる第二の風路35中を斜線の矢印の方向に屋内空気が流れる。回転型顕熱交換器11および回転型デシカント式加湿器13も同時に駆動し、回転型顕熱交換器11においては、空気を通過させる際に空気中の顕熱を蓄熱する又は放熱する吸熱部材を介して屋外空気と屋内空気が保有する熱の移動が行われる。回転型デシカント式加湿器13において第二の風路35側では、空気を通過させる際に空気中の水分を吸着または脱着するデシカントにより屋内空気の水分が吸着され、第一の風路25側に回転型デシカント式加湿器13が回転して移動すると、デシカントの水分は第二の冷媒用熱交換器15により加熱された屋外空気によって脱着が行われる。
加湿運転時の冷媒循環回路の構成及び動作について説明する。四方弁42は内部において接続口42aと接続口42dが連通し、接続口42bと接続口42cが連通された状態となっており。これにより、冷媒圧縮機41を起点として、冷媒配管51、四方弁42(接続口42aと接続口42d)、冷媒配管54、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒配管57および途中の第二の膨張弁45、第三の冷媒用熱交換器16、冷媒配管56および途中の第一の膨張弁44、第一の冷媒用熱交換器14、冷媒配管53、四方弁42(接続口42cと接続口42b)、冷媒配管52から冷媒圧縮機41に戻る冷凍サイクルが形成されている。
この冷媒循環回路により、冷媒圧縮機41が駆動されること及び第一の膨張弁44若しくは第二の膨張弁45の絞り開度を所定の開度とすることで、第二の冷媒用熱交換器15は凝縮器となり、第一の冷媒用熱交換器14は蒸発器となる。これにより、第二の冷媒用熱交換器15においては、冷媒圧縮機41により圧縮された高温高圧の気体状の冷媒が屋外空気により熱を奪われ液化し、この際の凝縮熱で屋外空気に熱が移動することで屋外空気が暖められる。この暖められた屋外空気により、回転型デシカント式加湿器13に吸着された水分はより脱着され易くなるので、回転型デシカント式除湿器13の加湿機能はより完全に再生される。第一の冷媒用熱交換器15は蒸発器となっているので、液化した冷媒が気化することで屋内空気の熱を奪い屋内空気は冷却される。加湿は通常低温乾燥の時期に使用されるものであるから、屋外空気は低温であり、回転型顕熱交換器11により高温の屋内空気から熱が移動するとしても、熱交換率は100パーセントとするとはできないので、屋内空気の温度よりやや低温の屋外空気をさらに加温して屋内に戻しても屋内空気の温度変化に対しては影響を及ぼさない。
なお、第三の冷媒用熱交換器16は、加湿運転開始時の所定時間を除く加湿運転時において第一の膨張弁44および第二の膨張弁45の開度を調整することで凝縮器にも蒸発器にもならず、加湿機能に悪影響を及ぼすことはない。
以上の加湿運転時の構成により、低温少湿(例えば10℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の屋外空気が第一の風路25に第一の送風機26によって吸い込まれると、低温少湿の屋外空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され中温少湿(20℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の屋外空気となり、中温少湿の屋外空気は第二の冷媒用熱交換器15により加熱されて高温少湿(45℃・絶対湿度4.5g/kg−DA)の屋外空気は回転型デシカント式加湿器13を通過することで加湿され同時に潜熱が奪われて中温多湿(20℃・絶対湿度9g/kg−DA)の屋外空気となって屋内に供給される。
中温多湿の屋内空気が第二の風路35に第二の送風機36によって吸い込まれると、中温多湿(例えば20℃・絶対湿度8g/kg−DA)の屋内空気は第三の冷媒用熱交換器16をほとんど通過せず、同時に第三の冷媒用熱交換器16が蒸発器にも凝縮器にもならないように制御されているので、熱交換されず中温多湿(20℃・絶対湿度8g/kg−DA)の屋内空気のままであり、この屋内空気が回転型デシカント式加湿器13を通過すると水分が吸着され同時に潜熱が発生することで昇温し高温少湿(35℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となり、高温少湿の屋内空気は回転型顕熱交換器11を通過することで顕熱のみ熱交換され低温少湿(15℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となり、低温少湿の屋内空気は第一の冷媒用熱交換器14により冷却されてさらに低温少湿(8℃・絶対湿度3.5g/kg−DA)の屋内空気となり、となって屋外に排出される。
(加湿運転開始時の所定時間の構成)
加湿運転開始時の所定時間の動作について図7を用いて説明する。この動作は回転型デシカント式加湿器13の第二の風路側については停止時において水分を吸着しており、これが臭いを発生させる場合があるのでこれを防止するための動作である。加湿運転開始時の所定時間、冷媒圧縮機41のみを駆動させ、第三の冷媒用熱交換器16が所定の温度(実施例では50〜60℃)になるまで待つ。所定の温度になったことを第三の冷媒用熱交換器16の温度センサー(図示せず)が検出すると、第二の送風機36を低速回転で駆動させ、図7下側になる第二の風路35中を斜線の矢印の方向に通常の加湿運転よりも少ない流量の屋内空気を流し、第三の冷媒用熱交換器16が所定の温度より余裕値を引いた温度まで低下すると、第二の送風機36を停止させる。その後、回転型デシカント式加湿器13を約1/5回転させる。そして、再度第三の冷媒用熱交換器16が所定の温度になり第二の送風機の駆動若しくは停止、および回転型デシカント式加湿器13を約1/5回転する動作を繰り返し、回転型デシカント式加湿器13が合計で約1回転した後に通常の加湿運転に移行する。回転型デシカント式加湿器13が断続的に約1回転する間(所定時間)については加湿を行わず第三の冷媒用熱交換器16で高温にした屋内空気を通過させ第三の冷媒用熱交換器16により回転型デシカント式加湿器13の第二の風路35側を乾燥させることにより、回転型デシカント式加湿器13に吸着している臭いを屋外に排出することが可能となる。
加湿運転開始時の所定時間の冷媒循環回路の構成及び動作について説明する。四方弁42は内部において接続口42aと接続口42dが連通し、接続口42bと接続口42cが連通された状態となっており。これにより、冷媒圧縮機41を起点として、冷媒配管51、四方弁42(接続口42aと接続口42d)、冷媒配管54、第二の冷媒用熱交換器15、冷媒配管57および途中の第二の膨張弁45、第三の冷媒用熱交換器16、冷媒配管56および途中の第一の膨張弁44、第一の冷媒用熱交換器14、冷媒配管53、四方弁42(接続口42cと接続口42b)、冷媒配管52から冷媒圧縮機41に戻る冷凍サイクルが形成されている。
加湿運転開始時の所定時間の冷媒循環回路による動作については、冷媒圧縮機41が駆動されること及び第一の膨張弁44若しくは第二の膨張弁45の絞り開度を所定の開度とすることで、第三の冷媒用熱交換器16は凝縮器となり、第一の冷媒用熱交換器14は蒸発器となる。これにより、第三の冷媒用熱交換器16においては、冷媒圧縮機41により圧縮された高温高圧の気体状の冷媒が屋内空気により熱を奪われ液化し、この際の凝縮熱で屋内空気に熱が移動することで屋内空気が暖められる。この暖められた屋内空気により、回転型デシカント式加湿器13の第二の風路側に吸着された後、時間を経て臭いも吸着したおそれのある水分を脱着させる。加湿運転開始時の所定時間が経過後は前述の加湿が行えるように、第一の送風機26及び回転型顕熱交換器11を駆動させ、第一の膨張弁44若しくは第二の膨張弁45の絞り開度を所定の開度に変更することで第三の冷媒用熱交換器16は凝縮を停止し、第二の冷媒用熱交換器15が凝縮器となる。
以上の加湿運転開始時の所定時間、屋内空気が第二の風路35に第二の送風機36によって低速回転で断続的に吸い込まれると、屋内空気(例えば20℃・絶対湿度8g/kg−DA)は第三の冷媒用熱交換器16により局所的に加熱された高温の屋内空気(60℃・絶対湿度8g/kg−DA)により回転型デシカント式加湿器13の約1/5ずつを加熱して水分および水分に含まれる臭いの成分が脱着されて屋外に排出される。
1、2:デシカント式換気扇
10:制御基板
11:回転型顕熱交換器
12:回転型デシカント式除湿器
13:回転型デシカント式加湿器
14:第一の冷媒用熱交換器
15:第二の冷媒用熱交換器
16:第三の冷媒用熱交換器
25:第一の風路
26:第一の送風機
35:第二の風路
36:第二の送風機
41:冷媒圧縮機
42:四方弁
42a、42b、42c、42d:接続口
43:膨張弁
44:第一の膨張弁
45:第二の膨張弁
51、52、53、54、55、56、57:冷媒配管

Claims (3)

  1. 回転型顕熱交換器と、回転型デシカント式除湿器と、回転型デシカント式加湿器と、該回転型デシカント式除湿器、該回転型顕熱交換器および該回転型デシカント式加湿器を直交して屋外空気が通過する第一の風路と、該回転型デシカント式加湿器、該回転型顕熱交換器および該回転型デシカント式除湿器を直交して屋内空気が通過する第二の風路と、該屋外空気が通過する該第一の風路に空気を通過させる第一の送風機と、該屋内空気が通過する該第二の風路に空気を通過させる第二の送風機と、該第二の風路側で該回転型デシカント式除湿器の上流側の近傍にある第一の冷媒用熱交換器と、該第一の風路側で該回転型デシカント式加湿器の上流側の近傍にある第二の冷媒用熱交換器とを有し、除湿をする場合は該第一の冷媒用熱交換器が凝縮器で該第二の冷媒用熱交換器が蒸発器となり、加湿をする場合は該第一の冷媒用熱交換器が蒸発器で該第二の冷媒用熱交換器が凝縮器となる冷凍サイクルを備えたデシカント式換気扇。
  2. 前記第二の風路側で前記回転型デシカント式加湿器の上流側の近傍には第三の冷媒用熱交換器も備え、デシカント式換気扇の加湿運転開始時の所定期間、該第三の冷媒用熱交換器が凝縮器となる請求項1記載のデシカント式換気扇。
  3. 前記第三の冷媒用熱交換器に冷媒が通過する場合に、前記第三の冷媒用熱交換器が凝縮器にも蒸発器にもならない手段を備えた請求項2記載のデシカント式換気扇。
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