JP2000257238A - 化粧材の取付方法および取付構造並びに化粧材 - Google Patents

化粧材の取付方法および取付構造並びに化粧材

Info

Publication number
JP2000257238A
JP2000257238A JP11058656A JP5865699A JP2000257238A JP 2000257238 A JP2000257238 A JP 2000257238A JP 11058656 A JP11058656 A JP 11058656A JP 5865699 A JP5865699 A JP 5865699A JP 2000257238 A JP2000257238 A JP 2000257238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
decorative material
adhesive
plywood
concave portion
baseboard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11058656A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4282812B2 (ja
Inventor
Masami Katou
まさみ 加藤
Aiko Watanabe
愛子 渡辺
Kenji Ogawa
健治 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP05865699A priority Critical patent/JP4282812B2/ja
Publication of JP2000257238A publication Critical patent/JP2000257238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4282812B2 publication Critical patent/JP4282812B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤による接着固定を確実に行うことがで
き、かつ、無駄な接着剤の使用を回避することができる
化粧材の取付方法および取付構造並びに化粧材を提供す
ること。 【解決手段】 化粧材10を建物躯体面1に取り付ける
にあたって、化粧材10の裏面に凹部14を形成し、こ
の凹部14に接着剤13を充填させて化粧材10を建物
躯体面1に取り付けるようにした。また、化粧材10の
裏面の端縁には、接着剤13のはみ出し防止のため突出
部17を設けておくことが好ましく、さらに、軽量化に
よる接着強度の向上を図るため中空部11,12を設け
ておくことが好ましい。そして、凹部14は、蟻形の断
面形状としておくことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧材を建物躯体
面に取り付ける化粧材の取付方法および取付構造並びに
化粧材に係り、壁面や床面や天井面等の建物躯体面に、
巾木や天井廻り縁や長押等の各種の化粧材を取り付ける
際に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、壁面と床面との入り隅交差部に
は、巾木が取り付けられ、また、壁面と天井面との入り
隅交差部には、天井廻り縁が取り付けられる等、建物内
部の各所には、各種の化粧材が取り付けられている。ま
た、柱を挟んで配置される長押や窓枠等も化粧材として
機能することがある。
【0003】これらの化粧材としては、従来から木製の
ものが用いられている他、最近では、樹脂製品等も多く
用いられるようになってきており、特に、樹脂に木粉を
混入して木質感を出した樹脂製品も開発され、材料の多
様化が進んでいる。また、これに伴って、木製品の製造
の場合に比べて押出成形等の各種の製造技術を採ること
が可能であるため、化粧材の断面形状についても多種多
様なものが考案され、存在している。従って、これらの
化粧材を建物内部の各所に取り付けるに際しては、その
取付方法にも様々な方法が採用されている。
【0004】例えば、従来の木製の化粧材の取り付けに
多く見られるように、釘等により化粧材を直接に建物躯
体面に取り付ける方法がある。一方、近年、需要が増大
している樹脂製の化粧材の取り付けの場合には、釘等を
用いると、釘等が化粧材の表面に現れてしまうため、通
常は接着剤を用いた取り付けが行われる。
【0005】このような接着剤を用いた取付方法として
は、下地受材を釘やビス等により建物躯体面に固定して
おき、この下地受材を覆うようにして接着剤により化粧
材を下地受材に取り付ける方法がある(特開平9−11
2016号公報等参照)。また、接着剤により化粧材を
直接に建物躯体面に取り付ける方法もある。例えば、図
8に示す化粧材90の如く、裏面に脚部91を形成し、
この脚部91の先端の幅広部92に形成された当接面9
3に接着剤94を塗布して建物躯体面95に取り付ける
方法である(特開平10−54125号公報参照)。
【0006】このうち、前者の方法は、建築現場におい
て、先ず下地受材を固定し、それから化粧材を取り付け
るという手順を採るので、現場施工に手間がかかるとい
う問題がある。そこで、そのような現場施工の手間を軽
減するという観点からは、後者の如く、下地受材を用い
ることなく化粧材を直接に建物躯体面に取り付けるよう
にすることが好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た接着剤により化粧材を直接に建物躯体面に取り付ける
方法を採用する場合には、次のような問題が生じる。す
なわち、化粧材の裏面に建物躯体面への当接面を形成す
るにあたって、その当接面を化粧材の裏面全体に拡がる
平坦な面とした場合には、接着剤を塗布すべき当接面が
滑面であることから接着剤が広がりにくいため、塗布し
ずらく、また、剥がれ易いという問題が生じる。
【0008】また、前述した図8の化粧材90では、形
成に必要とされる材料の量の削減や接着固定の確実化を
図ることはできるものの、脚部91の先端の幅広部92
から接着剤94がはみ出すので、無駄になる接着剤が多
いという問題が生じる。
【0009】そして、このような問題は、樹脂製の化粧
材を接着剤により建物躯体面に取り付ける場合のみなら
ず、金属製やセラミック製等の化粧材を接着剤により建
物躯体面に取り付ける場合についても同様に生じる問題
であり、さらには、木製の化粧材についても、接着剤の
塗布の困難性や剥がれ易いという問題については樹脂等
の他の材料の場合に比べれば幾分解消されるものの、接
着剤がはみ出して無駄になるという問題については同様
に生じることである。
【0010】本発明の目的は、接着剤による接着固定を
確実に行うことができ、かつ、無駄な接着剤の使用を回
避することができる化粧材の取付方法および取付構造並
びに化粧材を提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、化粧材を建物
躯体面に取り付ける化粧材の取付方法において、化粧材
の裏面に凹部を形成しておき、この凹部に接着剤を充填
させて化粧材を建物躯体面に取り付けることを特徴とす
るものである。
【0012】また、本発明は、化粧材を建物躯体面に取
り付ける化粧材の取付構造において、化粧材の裏面には
凹部が形成され、この凹部に接着剤が充填されることに
より化粧材が建物躯体面に取り付けられていることを特
徴とするものである。
【0013】ここで、化粧材とは、壁面と床面との入り
隅交差部に取り付けられる巾木、壁面と天井面との入り
隅交差部に取り付けられる天井廻り縁、柱を挟んで配置
される長押、あるいは窓枠等である。そして、建物躯体
面とは、壁面、床面、天井面等であり、平面に限定され
るものではなく、曲面や凹凸面をも含むものである。
【0014】また、「充填」とは、接着剤を凹部の全体
に渡って塗布するという意味であり、前述した図8の化
粧材90の如く、接着剤94が脚部91の先端の幅広部
92からはみ出して結果的に凹部の一部に塗布されるこ
とになるような場合を除く趣旨である。なお、凹部の深
さ寸法は、0.3〜1mm程度とすることが好ましい。
【0015】さらに、化粧材の形成材料としては、樹
脂、金属、セラミック、木材等、任意であるが、押出成
形等により長尺で各部同一断面形状を有する化粧材を容
易に製造でき、しかも多様な断面形状の化粧材を形成で
きる等の観点から、樹脂とすることが好ましく、特に、
木質感を出せることから、木粉を混入した樹脂が好適で
ある。
【0016】このような本発明においては、化粧材を建
物躯体面に取り付けるにあたって、化粧材の裏面に形成
された凹部に接着剤を充填させる。従って、化粧材の裏
面には、凹部が形成されているので、凹部を形成せずに
接着剤を塗布する場合に比べ、接着剤が広がり易くな
る。このため、塗布が容易になるうえ、剥がれにくくな
り、接着剤による接着固定が確実なものとなる。そし
て、凹部に充填させた接着剤は、ある程度の塊になるた
め、このことからも接着剤による接着強度を増すことが
できるようになる。
【0017】また、凹部に接着剤を充填させて化粧材の
接着固定を行うので、その接着固定に必要な容積の凹部
を形成しておけばよく、必要以上に大容積の凹部を形成
する必要はないことから、前述した図8の化粧材90の
ような無駄な接着剤の使用を回避することが可能とな
り、これらにより前記目的が達成される。
【0018】さらに、以上に述べた本発明の取付方法や
取付構造において用いられる化粧材として、次のような
本発明の化粧材を挙げることができる。すなわち、本発
明は、建物躯体面に取り付ける化粧材において、裏面に
接着剤を充填させるための凹部が形成されたことを特徴
とするものである。
【0019】また、本発明では、凹部は、化粧材長手方
向に沿って形成された一つまたは複数の溝部、化粧材長
手方向に直交する方向に沿って形成された一つまたは複
数の溝部、これらを組み合わせた格子状の溝部等として
もよく、あるいは溝部に限らず、単なる穴等としてもよ
く、さらには、裏面を波形や鋸形の断面形状として形成
された凹部としてもよいが、特に、次のような構成のも
のとすることが好ましい。
【0020】すなわち、前述した化粧材において、凹部
は、少なくとも化粧材長手方向に沿って互いに略平行に
形成された複数の溝部を含むものであることが好まし
い。ここで、略平行とは、完全な平行のみならず、それ
に近い状態も含む趣旨である。また、「少なくとも…複
数の溝部を含む」とは、複数の溝部の他に、単なる穴等
が形成されていてもよい趣旨である。このような複数の
溝部を有する構成とした場合には、接着剤が溝部に沿っ
て広がり易くなるので、接着剤による接着固定のより一
層の確実化が図られる。
【0021】さらに、前述した化粧材において、裏面の
端縁には、少なくともこの端縁の近傍部分よりも建物躯
体面側に突出する突出部が形成されていることが望まし
い。このような突出部を形成した場合には、化粧材の裏
面の端縁から化粧材の外部に接着剤がはみ出すことがな
くなるため、無駄な接着剤の使用をより一層確実に回避
することができるようになる。
【0022】そして、前述した化粧材において、中空部
を有する構成とすることが望ましい。このような中空部
を有する構成とした場合には、化粧材の軽量化が図られ
るので、接着効果の向上が図られるとともに、化粧材の
形成に必要とされる材料の量が削減されることから、材
料費の低減も図られる。なお、中空部を形成するにあた
っては、化粧材が長尺で各部同一断面形状のものである
場合が多いことや製造コスト等の観点から、押出成形が
好適であるが、ブロー成形等により形成してもよい。
【0023】また、本発明の化粧材の凹部の断面形状
は、U形、V形、レ形、縦長の長方形、横長の長方形、
正方形等、任意であるが、特に、次のような形状とする
ことが好ましい。すなわち、前述した化粧材において、
凹部は、蟻形の断面形状を有することが好ましい。ここ
で、蟻形とは、元の方(建物躯体面に当接される当接面
の位置)が狭く先の方(当接面の位置よりも内側)が広
い台形のほぞを称していうものである。このような蟻形
の断面形状を有する凹部とした場合には、固化した後の
接着剤と化粧材との結合強度が大きくなり、互いに抜け
にくくなるので、化粧材の取り付けがより一層確実なも
のとなる。
【0024】さらに、前述した化粧材において、裏面
に、建物躯体面に当接される当接面の位置よりも内側に
窪む窪み部が化粧材長手方向に沿って形成され、この窪
み部の中に、複数の板材を重ね合わせてなる合板が化粧
材長手方向に沿って少なくとも一つ挿入設置され、当接
面の一部が、合板の最も外側に配置されかつ化粧材長手
方向と交差する方向の繊維方向を有する合板表面材によ
り形成され、接着剤を充填させるための凹部が、窪み部
のうち合板による占有部分の残りの部分により形成され
た構成としてもよい。
【0025】ここで、「化粧材長手方向と交差する方
向」とは、主として化粧材長手方向と直交若しくは略直
交する方向を意味するが、これに限定されるものではな
く、化粧材長手方向と直角以外の角度をなす方向も含ま
れるものである。なお、「建物躯体面に当接される当接
面」とは、必ずしも建物躯体面に直接に接触する面であ
ることのみを意味するものではなく、建物躯体面との隙
間に接着剤が入り込んで接着剤を介して接触する場合も
含まれるものである。
【0026】このような合板を用いた構成とした場合に
は、当接面の一部を形成する合板表面材の繊維方向(木
目のすじの方向)が、化粧材長手方向と交差する方向に
形成されているので、合板表面材の繊維方向を化粧材長
手方向に形成する場合に比べ、合板表面材の繊維長さが
短くなるため、合板表面材が部分的に剥がれやすくな
る。このため、合板に細かな凹凸が形成され、合板にも
溝部が形成されるようになるので、これにより接着強度
の向上が図られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0028】[第一実施形態]図1には、本発明の第一
実施形態の化粧材である巾木10を、建物躯体面である
壁面1に取り付けた状態の縦断面図が示されている。ま
た、図2には、巾木10の斜視図が示されている。
【0029】図1および図2において、巾木10は、建
物躯体面である壁面1と床面2との入り隅交差部に沿っ
て配置される化粧材であり、図1の紙面直交方向に延び
る長尺で各部同一断面形状を有する部材である。巾木1
0は、木粉を混入した樹脂を材料とした押出成形品であ
り、これにより木質感が出され、室内装飾上の調和が図
られている。
【0030】巾木10の中央部分には、二つの中空部1
1,12が形成されている。これらの中空部11,12
は、巾木10の長手方向(図1の紙面直交方向)の全長
に渡って形成されているものである。
【0031】巾木10の裏面(図1中の右側の面)に
は、接着剤13を充填させるための凹部である溝部14
が複数(ここでは、四つ)形成されている。これらの溝
部14は、巾木10の長手方向に沿って互いに平行に形
成されている。また、これらの溝部13どうしの間は、
薄く塗られた接着剤13を介して壁面1に当接される平
坦な当接面15となっている。そして、各溝部14の入
口部分(当接面15の延長位置)の上下幅寸法Sは、例
えば、3mm程度等であり、各当接面15の上下幅寸法
Tは、例えば、4mm程度等である。
【0032】また、各溝部14は、蟻形の断面形状を有
しており、蟻溝と称される台形のほぞを形成している。
従って、溝底部分の上下幅寸法Wは、入口部分の上下幅
寸法Sよりも大きくなっている。なお、各溝部14の深
さ寸法Dは、0.3〜1mm程度とすることが好まし
い。
【0033】巾木10の裏面の上下の端縁の近傍部分に
は、それぞれテーパ面16が形成されている。これらの
テーパ面16は、外側から内側に向かって下る緩やかな
傾斜を備えている。従って、巾木10の裏面の上下の端
縁は、これらの端縁の近傍部分(内側部分)よりも壁面
1側に突出する突出部17となっている。なお、テーパ
面16にも突出部17を除き接着剤13が塗布される。
【0034】このような第一実施形態においては、以下
のようにして巾木10を壁面1に取り付ける。
【0035】先ず、巾木10の裏面(突出部17を除
く。)、すなわち各溝部14、当接面15、およびテー
パ面16のうち突出部17の近傍を除く部分に、接着剤
13を塗布する。この際、各溝部14には接着剤13を
充填させる。次に、裏面に接着剤13を塗布した状態の
巾木10を、壁面1と床面2との入り隅交差部に配置
し、接着剤13が乾くのを待って、巾木10の取り付け
を完了する。なお、取り付けにあたっては、両面テープ
を併用するようにしてもよい。
【0036】このような第一実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。すなわち、巾木10の裏面には、複数
の溝部14が形成されているので、このような溝部14
がない場合に比べ、接着剤13が広がり易くなる。この
ため、接着剤13の塗布を容易に行うことができるう
え、剥がれにくくなり、接着剤13による接着固定を確
実に行うことができる。そして、各溝部14に充填させ
た接着剤13は、ある程度の塊になるため、このことか
らも接着剤13による接着強度を増すことができる。
【0037】また、各溝部14に接着剤13を充填させ
て巾木10の接着固定を行うので、その接着固定に必要
な容積の溝部14を形成しておけばよく、必要以上に大
容積の溝部を形成する必要はないことから、前述した図
8の化粧材90のような無駄な接着剤の使用を回避する
ことができる。
【0038】さらに、巾木10の裏面の上下の端縁に
は、突出部17が形成されているので、巾木10を壁面
1に取り付ける際に、巾木10の裏面に塗布した接着剤
13が、巾木10の上下の端縁から巾木10の外部(上
方または下方)にはみ出すことを防止することができ
る。このため、無駄な接着剤の使用をより一層確実に回
避することができる。
【0039】そして、巾木10は、中空部11,12を
有しているので、巾木10の軽量化を図ることができ
る。このため、接着効果の向上を図ることができるとと
もに、巾木10の形成に必要とされる材料の量を削減で
きることから、材料費の低減も図ることができる。
【0040】また、各溝部14は、蟻形の断面形状を有
しているので、固化した後の接着剤13と巾木10との
結合強度が大きくなり、互いに抜けにくくなるため、巾
木10の取り付けをより一層確実なものとすることがで
きる。
【0041】[第二実施形態]図3には、本発明の第二
実施形態の化粧材である巾木20の斜視図が示されてい
る。巾木20は、前記第一実施形態の巾木10と同様
に、建物躯体面である壁面1と床面2との入り隅交差部
に沿って配置され、接着剤13により壁面1に取り付け
られる化粧材である。
【0042】図3において、巾木20は、木質感を出す
ために木粉を混入した樹脂を材料とした押出成形品であ
る本体21と、複数の板材を重ね合わせてなる合板30
とを備えて構成されている。
【0043】本体21は、押出成形品であるから、その
長手方向(図中X方向)について各部同一断面形状を有
している。この本体21の裏面には、複数(ここでは、
5つ)の窪み部22が形成されている。各窪み部22
は、本体21の長手方向に沿って互いに平行に形成され
ている。
【0044】これらの窪み部22の中には、それぞれ一
つの合板30が本体21の長手方向に沿って、すなわち
各窪み部22の形成方向に沿って挿入設置されている。
これらの複数(ここでは、5つ)の合板30の各々と本
体21とは、接着剤等により固定されている。なお、各
合板30の下側の端面は、各窪み部22の上向きの側面
に当接され、これにより各合板30の位置決めが行われ
ている。
【0045】各合板30の上下幅寸法Mは、各窪み部2
2の上下幅寸法Lよりも小さくなっており、従って、各
合板30の面積は、各窪み部22の面積よりも小さくな
っている。そして、各窪み部22のうち、合板30によ
る占有部分の残りの部分(上下幅寸法Nの部分)によ
り、接着剤13を充填させるための凹部である溝部23
が形成されている。
【0046】また、各合板30を構成する複数の板材
は、その繊維方向が互いに略直交する状態で順次重ね合
わされている。そして、各合板30の最も外側に配置さ
れた合板表面材31の繊維方向は、巾木20の長手方向
(図中X方向)と略直交する方向(図中Y方向)となっ
ている。このため、繊維の長さが短いことから、合板表
面材31は部分的に剥がれ、これにより各合板30の表
面32に細かな凹凸が形成されている。
【0047】各合板30の厚みは、各窪み部22の深さ
寸法Kと一致している。従って、本体21の裏面の窪み
部22どうしの間に形成された平坦面24と、各合板3
0の表面32のうち合板表面材31が剥がれていない部
分とにより、壁面1に当接される当接面25が形成され
ている。
【0048】巾木20の裏面の上下の端縁の近傍部分に
は、前記第一実施形態の巾木10のテーパ面16と同様
に、それぞれテーパ面26が形成されている。これらの
テーパ面26は、外側から内側に向かって下る緩やかな
傾斜を備えている。従って、巾木20の裏面の上下の端
縁は、これらの端縁の近傍部分(内側部分)よりも壁面
1側に突出する突出部27となっている。なお、テーパ
面26にも突出部27を除き接着剤13が塗布される。
【0049】このような第二実施形態においては、以下
のようにして巾木20を壁面1に取り付ける。
【0050】先ず、工場において、予め各合板30と本
体21とを接着剤等により固定して一体化しておく。次
に、巾木20の裏面(突出部27を除く。)、すなわち
各溝部23、平坦面24、各合板30の表面32、およ
びテーパ面26のうち突出部27の近傍を除く部分に、
接着剤13を塗布する。この際、各溝部23には接着剤
13を充填させる。また、合板表面材31が部分的に剥
がれることにより、各合板30の表面32に形成された
細かな凹凸の凹状部分にも接着剤13を充填させる。
【0051】その後、裏面に接着剤13を塗布した状態
の巾木20を、壁面1と床面2との入り隅交差部に配置
し、接着剤13が乾くのを待って、巾木20の取り付け
を完了する。なお、取り付けにあたっては、両面テープ
を併用するようにしてもよい。
【0052】このような第二実施形態によれば、前記第
一実施形態と同様に、巾木20の裏面への複数の溝部2
3の形成による接着剤13の塗布の容易化、接着剤13
による接着固定の確実化、各溝部23への接着剤13の
充填による塊作用に基づく接着強度の向上、無駄な接着
剤の使用の回避、突出部27による接着剤13のはみ出
し防止等の効果を得ることができる。
【0053】また、前記第一実施形態の場合に比べ、各
合板30と本体21とを固定するという手間はかかるも
のの、合板表面材31の繊維方向を巾木20の長手方向
と略直交する方向(図中Y方向)としたので、繊維の長
さが短いことから、合板表面材31は部分的に剥がれ、
これにより各合板30の表面32に細かな凹凸を形成す
ることができる。このため、前記第一実施形態に比べ、
接着強度をより一層向上させることができる。
【0054】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での
変形等は本発明に含まれるものである。
【0055】すなわち、前記第一実施形態の巾木10に
は、二つの中空部11,12が設けられていたが、本発
明の化粧材に設けられる中空部は、二つに限られるもの
ではなく、一つとしてもよく、あるいは三つ以上として
もよく、その大きさも部材の強度を保てる範囲内であれ
ば任意である。また、中空部11,12の設置を省略し
てもよい。但し、軽量化により接着強度の向上を図るこ
とができるという点で、中空部11,12を設けておく
ことが望ましい。なお、前記第二実施形態の巾木20
に、中空部を設けてもよい。
【0056】また、前記各実施形態の巾木10,20に
は、比較的大きな凹部である溝部14,23が形成され
ていたが、図4の巾木40のように、細かい多数の凹部
41を形成してもよい。
【0057】さらに、前記各実施形態の巾木10,20
には、テーパ面16,26により突出部17,27が形
成されていたが、図5の巾木50のように、テーパ面に
よらずに、巾木50の裏面の端縁に突出部51を形成し
てもよく、要するに、近傍部分よりも壁面1側に突出さ
せておけば、塗布した接着剤13のはみ出し防止効果を
得ることができる。
【0058】そして、前記第二実施形態の巾木20は、
一つの窪み部22の中に一つの合板30が挿入設置され
ていたが、図6の巾木60のように、一つの窪み部61
の中に、複数の合板62を挿入設置するようにしてもよ
い。また、窪み部61の中に合板62を挿入設置するこ
とにより、接着剤13を充填させるための凹部である溝
部63を形成するにあたっては、図6のように、必ずし
も合板62の端面を窪み部61の側面64に当接させる
必要はない。但し、側面64に当接させるようにすれ
ば、合板62の固定の際の位置決めを行うことができ、
化粧材の製造の手間を軽減することができる。
【0059】また、図7の巾木70のように、合板71
を挿入設置するための窪み部72は、完全な凹状である
必要はなく、要するに、当接面73の位置よりも内側に
窪んで形成され、合板71を挿入設置できればよい。
【0060】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、化
粧材の裏面に凹部を形成し、この凹部に接着剤を充填さ
せて化粧材を建物躯体面に取り付けるので、接着剤によ
る接着固定を確実に行うことができ、かつ、無駄な接着
剤の使用を回避することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の化粧材である巾木を建
物躯体面である壁面に取り付けた状態の縦断面図。
【図2】第一実施形態の巾木の斜視図。
【図3】本発明の第二実施形態の化粧材である巾木の斜
視図。
【図4】本発明の第一の変形の形態を示す縦断面図。
【図5】本発明の第二の変形の形態を示す縦断面図。
【図6】本発明の第三の変形の形態を示す縦断面図。
【図7】本発明の第四の変形の形態を示す縦断面図。
【図8】従来の化粧材の取付構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 建物躯体面である壁面 10,20,40,50,60,70 化粧材である巾
木 11,12 中空部 13 接着剤 14,23,63 凹部である溝部 15,25,73 当接面 17,27 突出部 22,61,72 窪み部 30,62,71 合板 31 合板表面材 41 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 健治 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミ サワホーム株式会社内 Fターム(参考) 2E110 AA57 AB12 AB23 AB34 AB35 AB36 BA12 BC09 BC12 DC21 GA23W GA33W GA33Z GA36W GA43W GB42W GB62W GB62Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧材を建物躯体面に取り付ける化粧材
    の取付方法において、前記化粧材の裏面に凹部を形成し
    ておき、この凹部に接着剤を充填させて前記化粧材を前
    記建物躯体面に取り付けることを特徴とする化粧材の取
    付方法。
  2. 【請求項2】 化粧材を建物躯体面に取り付ける化粧材
    の取付構造において、前記化粧材の裏面には凹部が形成
    され、この凹部に接着剤が充填されることにより前記化
    粧材が前記建物躯体面に取り付けられていることを特徴
    とする化粧材の取付構造。
  3. 【請求項3】 建物躯体面に取り付ける化粧材におい
    て、裏面に接着剤を充填させるための凹部が形成された
    ことを特徴とする化粧材。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の化粧材において、前記
    凹部は、少なくとも化粧材長手方向に沿って互いに略平
    行に形成された複数の溝部を含むことを特徴とする化粧
    材。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の化粧材におい
    て、前記裏面の端縁には、少なくともこの端縁の近傍部
    分よりも前記建物躯体面側に突出する突出部が形成され
    ていることを特徴とする化粧材。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の化粧材
    において、中空部を有することを特徴とする化粧材。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の化粧材
    において、前記凹部は、蟻形の断面形状を有することを
    特徴とする化粧材。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7のいずれかに記載の化粧材
    において、前記裏面には、前記建物躯体面に当接される
    当接面の位置よりも内側に窪む窪み部が化粧材長手方向
    に沿って形成され、この窪み部の中には、複数の板材を
    重ね合わせてなる合板が化粧材長手方向に沿って少なく
    とも一つ挿入設置され、前記当接面の一部は、前記合板
    の最も外側に配置されかつ化粧材長手方向と交差する方
    向の繊維方向を有する合板表面材により形成され、前記
    凹部は、前記窪み部のうち前記合板による占有部分の残
    りの部分により形成されていることを特徴とする化粧
    材。
JP05865699A 1999-03-05 1999-03-05 化粧材 Expired - Fee Related JP4282812B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05865699A JP4282812B2 (ja) 1999-03-05 1999-03-05 化粧材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05865699A JP4282812B2 (ja) 1999-03-05 1999-03-05 化粧材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000257238A true JP2000257238A (ja) 2000-09-19
JP4282812B2 JP4282812B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=13090646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05865699A Expired - Fee Related JP4282812B2 (ja) 1999-03-05 1999-03-05 化粧材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4282812B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100972102B1 (ko) * 2009-12-16 2010-07-23 장훈 건축물 벽체의 장식물
JP2014150705A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Marui Sangyo Co Ltd 電気工事用長尺材支持具

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100972102B1 (ko) * 2009-12-16 2010-07-23 장훈 건축물 벽체의 장식물
CN102102431A (zh) * 2009-12-16 2011-06-22 张勋 用于建筑物墙的装饰品
WO2011074801A3 (ko) * 2009-12-16 2011-10-20 Jang Hun 건축물 벽체의 장식물
CN102102431B (zh) * 2009-12-16 2014-02-19 张勋 用于建筑物墙的装饰品
JP2014150705A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Marui Sangyo Co Ltd 電気工事用長尺材支持具

Also Published As

Publication number Publication date
JP4282812B2 (ja) 2009-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5444953A (en) Interior corner joint simulating grout line for wall boards simulating tiles embedded in grout
US11365548B1 (en) Lower edge finish for drywall with installation aids
US6308485B1 (en) Panel and method for mounting the same
JP2000257238A (ja) 化粧材の取付方法および取付構造並びに化粧材
JP2001012051A (ja) 縦張り外装材のコーナ部材の取付用金具とその取付構造
JP2003176612A (ja) クロス下地用コーナー材およびクロス貼り施工法
JP4466251B2 (ja) 出隅部の改修方法
JPH0610035Y2 (ja) 遮音性木質系床材
JPH1193393A (ja) 巾 木
JP2000154639A (ja) 床見切り材
JP2000282658A (ja) 出隅柱
JPH0727295Y2 (ja) 巾木の構造
JP2001098754A (ja) 幅木の構造及び幅木の取付け構造
JPH10325227A (ja) 表装用化粧板材
JPH10102735A (ja) タイル及び壁面タイルの施工方法
JP2000213086A (ja) 間仕切等におけるパネル構造及びパネルの製造方法
JP2577533B2 (ja) 曲面出隅付き板
JP2004036168A (ja) 階段用幅木
JP3986915B2 (ja) アール状をなす入隅又は出隅における壁面と水平面との見切り材
JPH0247133Y2 (ja)
JP3150630B2 (ja) 造作材
JP2001207583A (ja) 建築用板およびその施工構造
JPH05148975A (ja) 平面調整部材及び該部材を用いる内装方法
JP2000248654A (ja) 建築用パネル
JP2879559B1 (ja) 床見切り材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060228

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080722

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130327

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140327

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees