JP2000257059A - アンカー台座及びアンカー頭部の施工方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 法面アンカー台座の傾き等を修正し、アンカ
ーケーブルの緊張作業の精度を高める。 【解決手段】 受圧コンクリート版２の表面からその背
面地盤に向けて削孔されたアンカー孔の孔口を覆うとと
もにアンカーケーブルの一端を挿通可能な角度調整台座
１０と、角度調整台座１０の下部支圧プレートに重ねら
れ板厚が一様変化した調整プレート２０と、調整プレー
ト２０に重ねられ調整プレート２０と一対をなすような
板厚が変化した上部支圧プレート３０とを備え、調整プ
レート２０と上部支圧プレート３０とを所定回転角だけ
回転させて下部支圧プレートに取り付けることでアンカ
ーケーブルの設置方向と上部支圧プレート３０のプレー
ト面とがほぼ直交するように回転角を設定できるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はアンカー台座及びア
ンカー頭部の施工方法に係り、特に切土法面や山留め支
保における地盤支保のために用いられるグラウンドアン
カーの頭部定着のために設置されるアンカー台座及びア
ンカー頭部の施工方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、法面防護等のために使用されるグ
ラウンドアンカー（以下、アンカーと記す。）の施工に
おいては、アンカー頭部に導入される緊張力が大きいの
で、十分な大きさ及び支圧強度を有する受圧構造体がア
ンカー施工位置の法面上に設けられている。受圧構造体
としてはプレキャストコンクリート製受圧版、現場打ち
法枠工、特殊パネル擁壁等が採用されている。いずれの
場合にも法面の傾斜や起伏、岩盤の目等の法面状況を考
慮して施工されるようになっている。そして受圧構造体
の施工後、アンカー孔の削孔、アンカーケーブルの挿
入、グラウト材の充填、アンカー頭部の施工、アンカー
緊張の順に各施工段階が実施される。

【０００３】ところで、各アンカーは法面、地盤の状況
に応じてその設置角度、長さ、間隔などが設計されてい
る。また、一般にアンカー緊張を行う場合には受圧構造
体上に鋼製台座等を設置し、さらに鋼製台座の支圧プレ
ート上にケーブル緊張ジャッキ等をセットして緊張作業
を行う。この緊張作業はアンカー孔から延出したアンカ
ーケーブルの方向とアンカー緊張方向とが一致するよう
に、言い換えるとアンカー方向とケーブル緊張ジャッキ
を据え付ける支圧プレート面とがなす角度が直交するよ
うにすることが重要である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、法面には不
陸、起伏等があるうえ、アンカー計画位置が法面の曲線
部あるいは勾配変化点と一致してしまうことがあり、受
圧構造体の据付方向を一様に揃えることは難しい。この
ため、受圧構造体の支圧プレート面と削孔されたアンカ
ー孔の延長方向とが直交しない場合も発生する。図８は
このような状態を模式的に示した説明図である。アンカ
ー台座５０の支圧プレート面５１には緊張ジャッキ５２
が据え付けられている。しかし、この緊張ジャッキ５２
の緊張方向（たとえばシリンダ伸縮方向）とアンカー孔
６０とが所定角度をなしている。このような状態でアン
カー孔６０内に定着されたアンカーケーブル（図示せ
ず）の緊張を行うと、アンカー孔６０内の定着グラウト
の破壊、緊張力の低下等によるアンカー品質の低下が生
じるおそれがあった。すなわちアンカー孔６０を基準と
した場合、緊張ジャッキ５２は２点鎖方向線で示した位
置に配置されることが必要である。そこで、このような
問題を解決するために、鋼製台座に所定の傾斜角を設け
た角度調整台座も用いられているが、製作上の制約によ
り数種類の代表的な設定角度タイプの台座を適用するし
かなく、正確な角度修正を行うことはできなかった。

【０００５】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、アンカーケーブルを正しい
方向に緊張できるようにするために、角度微調整を行え
るようにしたアンカー台座及びこのアンカー台座を利用
したアンカー頭部の施工方法を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は受圧構造体表面からその背面地盤に向けて
削孔されたアンカー孔の孔口を覆うとともにアンカーケ
ーブルの一端を挿通可能な角度調整台座と、該角度調整
台座の下部支圧プレートに重ねられ板厚が一様変化した
調整プレートと、該調整プレートと一対をなすような板
厚が変化した上部支圧プレートとを備え、前記調整プレ
ートと前記上部支圧プレートとを所定回転角だけ回転さ
せて前記下部支圧プレートに取り付けることで前記アン
カーケーブルの設置方向と前記上部支圧プレートのプレ
ート面とがほぼ直交するように前記回転角を設定するよ
うにしたことを特徴とする。

【０００７】このとき、前記下部支圧プレートと前記調
整プレートとの間と、前記調整プレートと前記上部支圧
プレートとの間にそれぞれセレーション部を設け、対向
したプレート同士が所定回転角度を保持してはめ合わさ
れ、一体化させることが好ましい。

【０００８】前記アンカー台座を用いてアンカー頭部を
施工する際の発明の特徴として受圧構造体表面からその
背面地盤に向けて削孔されたアンカー孔内に挿入されア
ンカーの頭部を、前記受圧構造体上に据え付けられた角
度調整台座の一部から延出させるとともに、前記角度調
整台座の下部支圧プレートに重ねられ板厚が一様変化し
た調整プレートと、該調整プレートと重ねられ該調整プ
レートと一対をなすような板厚が変化した上部支圧プレ
ートとを所定回転角だけ回転させて前記下部支圧プレー
トに取り付け、前記アンカーケーブルの設置方向と前記
上部支圧プレートのプレート面とがほぼ直交するように
し、この状態で前記アンカー頭部に所定緊張力を導入す
るようにした。

【０００９】この施工において、前記角度調整台座を所
定回転角度だけ回転して角度補正を行った後に前記受圧
構造体上に据え付け、次いで前記調整プレートと上部支
圧プレートとを所定回転角だけ回転させて前記下部支圧
プレートに取り付け、前記アンカーケーブルの設置方向
と前記上部支圧プレートのプレート面とがほぼ直交させ
ることが好ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明のアンカー台座及び
アンカー頭部の施工方法の一実施の形態について、添付
図面を参照して説明する。図１は、本発明のアンカー台
座１がコンクリート受圧版２上に設置された状態を示し
ている。このアンカー台座１は受圧版２上の角度調整台
座１０と、この角度調整台座１０の下部支圧プレート１
５と、この下部支圧プレート１５と第１セレーション部
Ｓ１を介してはめ合いにより一体化する中間調整プレー
ト２０と、この中間調整プレート２０と第２セレーショ
ン部Ｓ２を介してはめ合いにより噛合する上部支圧プレ
ート３０とから構成されている。図２は図１に示したア
ンカー台座１の断面図である。両図を参照して本実施の
形態で示したアンカー台座１を構成する各部材について
説明する。なお、受圧版２としては前述したようにプレ
キャストコンクリート版以外に現場打ちコンクリートに
よる法枠工等の受圧構造体が適用できることは言うまで
もない。

【００１１】角度調整台座１０の構成について説明す
る。ベースプレート１１は中央に円孔１２が形成された
鋼製円板で、台座１０をコンクリート製の受圧版２上に
密着させるための支圧部材である。ベースプレート１１
の円孔１２には案内管１３が固着されている。この案内
管１３の外径は円孔１２内径にほぼ等しく、図２に示し
たように、その一部が円孔１２に嵌合している。この案
内管１３は図示したように、受圧版２に削孔されたアン
カー孔３内に挿入されている。角度調整台座１０は後述
する角度調整が完了した状態でボルト（図示せず）止め
されるまでの間、この案内管１３により一時的に受圧版
２に支持される。ベースプレート１１を挟んで案内管１
３と反対面には台座管１４が固着されている。この台座
管１４は図１に示したように、ベースプレート１１と下
部支圧プレート１５とが所定の傾角αをなすようにベー
スプレート１１側が斜めに切り取られた円管である。角
度調整台座１０には種々の傾角αのものが用意されてい
る。本実施の形態ではα＝０，５，１０，１５，２０，
２５°の５タイプが用意されている。この傾角αはジャ
ッキ（図示せず）によるアンカー緊張方向とアンカーケ
ーブルとをほぼ同一方向にするための第１段階補正に適
合する角度とすることが好ましい。

【００１２】下部支圧プレート１５の中央にはケーブル
（図示せず）が貫通する円孔１７が形成され、さらに端
面には図３（ａ）に示したように、円孔１７と同心配置
された薄板鋼板製の内歯リングプレート１６が固着され
ている。この内歯リングプレート１６は本実施の形態で
は３０個の同形の三角歯から構成されている。

【００１３】中間調整プレート２０は下部支圧プレート
１５と同一外径であり、下部支圧プレート１５の円孔１
７と同一内径の円孔２１が同心的に形成されている。板
厚は図５（ｂ）に示したように、側方視して台形形状と
なるテーパ角５°で一様変化している。さらにプレート
の両面には図３（ｂ）に示した外歯リングプレート２２
が円孔２１と同心配置されるように固着されている。な
お、本実施の形態では内歯リングプレート１６と同様に
プレート２０に溶接接合されており、溶接長を確保する
ために８箇所の切欠２３が形成されている。この外歯リ
ングプレート２２は内歯リングプレート１６と同形状同
歯数からなり、内歯リングプレート１６のリング内周部
分にはめ合いでき、中間調整プレート２０と下部支圧プ
レート１５との間に第１セレーション部Ｓ１が形成され
ている。

【００１４】上部支圧プレート３０は、中間調整プレー
ト２０と同様に側方視して台形形状となるテーパ角５°
で板厚が一様変化する円板形状をなし、中心には上述の
円孔２１と同径の円孔３１が形成されている。この上部
支圧プレート３０の中間調整プレート２０との対向面に
は図３（ａ）に示した内歯リングプレート３２が固着さ
れている。これにより、図２に示したように、上部支圧
プレート３０と中間調整プレート２０との間に第２セレ
ーション部Ｓ２が形成されている。本実施の形態では内
歯リングプレート１６と外歯リングプレート２２とは溶
接によりプレート本体に固着されているが、プレート端
面に一体的に内歯、外歯を構成する部位を設けてもよい
ことはいうまでもない。また、本実施の形態で用いた三
角歯の形状、また１周の歯数に関しては調整精度等によ
り種々設定することができる。

【００１５】ここで、第１セレーション部Ｓ１、第２セ
レーション部Ｓ２の機能及びその調整方法について図４
各図を参照して説明する。第１セレーション部Ｓ１は下
部支圧プレート１５に、第２セレーション部Ｓ２で設定
された上部支圧プレート３０と中間調整プレート２０と
による所定調整角が下部支圧プレート１５面上で保持さ
れるように設けられているもので、角度調整の機能はな
い。これに対して第２セレーション部Ｓ２を介してはめ
合いされる上部支圧プレート３０と中間調整プレート２
０は初期位置では図４（ｂ）に示したように、上部支圧
プレート３０上面と中間調整プレート２０下面とが平行
をなす。このとき、上部支圧プレート３０の上面と中間
調整プレート２０の下面のなす角をスラスト角と呼び、
角度調整台座１０による角度補正（第１段階補正）をさ
らに微調整する際の補正（第２段階補正）の補正角とし
ている。ちなみに図４（ｂ）ではスラスト角は０°の状
態を示している。図４（ａ）は上部支圧プレート３０を
上面から示した模式図、図４（ｃ）は中間調整プレート
２０を上面から示した模式図である。図４（ａ）では上
部支圧プレート３０のプレート回転角を、最小厚位置を
０°として時計回りにθ_Uとして設定している。図４
（ｃ）では中間調整プレート２０のプレート回転角を、
最大厚位置を０°として反時計回りにθ_Lと設定してい
る。そしてプレート回転によるスラスト角調整は両プレ
ートの０−１８０°線に対して０°位置から反対方向に
θ_U＝θ_Lとなるようにそれぞれ両方のプレートの回転を
行う。このときのスラスト角は９０−２７０°方向に得
られる。したがって、スラスト角Ｓを調整を行うにはあ
らかじめ第２セレーション部Ｓ２において所定スラスト
角Ｓが９０−２７０°方向に得られるようにプレートの
回転を行い、その回転角を確認しておき、スラスト角Ｓ
の調整の必要な方向に９０−２７０°のラインを一致さ
せるように、第１セレーション部Ｓ１でのはめ合いを行
う。以下の表−１，表−２は第２セレーション部Ｓ２に
おけるプレート回転角（｜θ_U｜＋｜θ_L｜）に対応して
得られるスラスト角Ｓの対応表である。この種の表を用
意しておくことで所要スラスト角に対応するプレート回
転角を即座に求めることができる。このスラスト角Ｓの
補正（第２段階補正）では±３°（±は角度の傾斜が反
対方向であることを意味する。）程度にとどめることが
好ましいが、本実施の形態で使用している中間調整プレ
ート２０、上部支圧プレート３０ではテーパ角５°であ
るので、±１０°までの補正が可能である。したがっ
て、テーパ角も施工実績等をもとにした調整可能範囲を
設定して調整用のプレートの設計を行うことができる。

【００１６】

【表１】

【００１７】図５は傾角αの角度調整台座１０に対して
スラスト角Ｓとなるように中間調整プレート２０と上部
支圧プレート３０とを所定角度だけ回転し、上部支圧プ
レート３０の上面とアンカー緊張方向とが直交するよう
に調整する際の作業状況を示している。台座の傾角αの
角度調整台座１０で第１段階補正を行った後、第２段階
補正としてスラスト角Ｓとなるように所定のプレート回
転角（｜θ_U｜＋｜θ_L｜）の設定を行い、その角度を保
持するように角度調整台座１０の第１セレーション部Ｓ
１に中間調整プレート２０と上部支圧プレート３０とを
順にはめ合わせればよい。

【００１８】上述したアンカー台座１を用いてアンカー
頭部の定着を行う施工方法について図６、図７を参照し
て説明する。図６（ａ）は受圧版２に角度調整台座１０
を設置した状態を示している。ここで、同図に示した角
度調整台座１０による角度補正の手順について簡単に説
明する。法面は通常、斜面傾斜方向（垂直方向）と水平
方向とに様々な角度だけ傾いている。その法面に倣って
各受圧版を設置すると、それぞれの受圧版の支圧プレー
ト面にも法面の種々の角度のずれが現れてしまう。そこ
で、その角度の大部分を補正するように、角度調整台座
１０を所定角度だけ回転して受圧版２に取り付ける。そ
のとき、法面の傾きを鉛直補正角（θ_V）と水平補正角
（θ_H）とで表し、それを合成した合成角（γ）分だけ
角度調整台座１０を回転することにより第１段階補正を
行う。具体的には、次式によって合成角（γ）を算出す
ることができる。 角度調整台座の傾角α×cosγ°＝鉛直補正角（θ_V）…（式１） 角度調整台座の傾角α×sinγ°＝水平補正角（θ_H）…（式２） このとき、上式に設定角度を逐次入力して近似値を得て
もよいし、連立方程式として解を求めてもよい。たとえ
ば、鉛直補正角（θ_V＝２０°）、水平補正角（θ_H＝１
５°）の補正が必要なとき、α＝２５°の角度調整台座
１０を使用して合成角γ＝約３７°の回転により角度調
整を行うことができる。

【００１９】角度調整台座１０を所定回転させて固定し
た後に残る補正角を微調整するための第２段階補正とし
ての中間調整プレート２０と上部支圧プレート３０との
間の第２セレーション部Ｓ２による角度調整を行う。そ
してその角度を保持してその角度に相当する設置角度に
対応した位置に中間調整プレート２０と上部支圧プレー
ト３０を設置する（図６（ｂ）、（ｃ）参照）。

【００２０】次いで、図７（ｄ）に示したように、公知
の手順によって緊張ジャッキ（図示せず）によるアンカ
ーケーブル６の緊張を行う。同図はくさび６による緊張
後のアンカーケーブル５の状態を示したものである。さ
らに、アンカーケーブル５の端部処理を行い、オイルキ
ャップ７で端部を覆い、さらにキャップ７内に防錆油を
注入する（図７（ｅ）参照）。

【００２１】

【発明の効果】以上に述べたように、本発明では法面の
様々な状況によって受圧構造体の方向が異なるような場
合にも、アンカー緊張方向とアンカーの設置方向とを合
わせることができ、これによりアンカーを精度よく緊張
することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるアンカー台座の一実施の形態を示
した側面図。

【図２】図１に示したアンカー台座の部材構成を示した
断面図。

【図３】セレーション面を構成するプレート端面を示し
た平面図。

【図４】第２セレーション部を介して行われる角度調整
の例を説明した説明図。

【図５】アンカー台座による角度調整の状況を説明した
説明図。

【図６】本発明のアンカー台座を用いて行われたアンカ
ー頭部の施工手順を示した施工順序図（その１）。

【図７】本発明のアンカー台座を用いて行われたアンカ
ー頭部の施工手順を示した施工順序図（その２）。

【図８】従来のアンカー台座を用いたアンカー緊張作業
の状態を示した説明図。

【符号の説明】

１ アンカー台座 ２ 受圧版 １０ 角度調整台座 １５ 下部支圧プレート ２０ 中間調整プレート ３０ 上部支圧プレート Ｓ スラスト角 Ｓ１ 第１セレーション部 Ｓ２ 第２セレーション部 α 角度調整台座傾角 θ_U，θ_L プレート回転角

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加瀬 俊久 東京都港区芝浦一丁目２番３号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 大藪 幹夫 東京都港区芝浦一丁目２番３号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 高力 雅人 東京都港区芝浦一丁目２番３号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 荒木 進 東京都千代田区九段北４丁目２番35号 ラ イト工業株式会社内 (72)発明者 野口 英樹 東京都青梅市今井３丁目３番12号 弘和産 業株式会社内 Ｆターム(参考） 2D041 GA01 GB01 GC02 GC13 GD02

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】受圧構造体表面からその背面地盤に向けて
   削孔されたアンカー孔の孔口を覆うとともにアンカーケ
   ーブルの一端を挿通可能な角度調整台座と、該角度調整
   台座の下部支圧プレートに重ねられ板厚が一様変化した
   調整プレートと、該調整プレートに重ねられ該調整プレ
   ートと一対をなすような板厚が変化した上部支圧プレー
   トとを備え、前記調整プレートと前記上部支圧プレート
   とを所定回転角だけ回転させて前記下部支圧プレートに
   取り付けることで前記アンカーケーブルの設置方向と前
   記上部支圧プレートのプレート面とがほぼ直交するよう
   に前記回転角を設定するようにしたことを特徴とするア
   ンカー台座。
2. 【請求項２】前記下部支圧プレートと前記調整プレート
   との間と、前記調整プレートと前記上部支圧プレートと
   の間にそれぞれセレーション部を設け、対向したプレー
   ト同士が所定回転角度を保持してはめ合わされ、一体化
   されるようにしたことを特徴とする請求項１記載のアン
   カー台座。
3. 【請求項３】受圧構造体表面からその背面地盤に向けて
   削孔されたアンカー孔内に挿入されアンカーの頭部を、
   前記受圧構造体上に据え付けられた角度調整台座の一部
   から延出させるとともに、前記角度調整台座の下部支圧
   プレートに重ねられ板厚が一様変化した調整プレート
   と、該調整プレートと一対をなすような板厚が変化した
   上部支圧プレートとを所定回転角だけ回転させて前記下
   部支圧プレートに取り付け、前記アンカーケーブルの設
   置方向と前記上部支圧プレートのプレート面とがほぼ直
   交するようにし、この状態で前記アンカー頭部に所定緊
   張力を導入するようにしたことを特徴とするアンカー頭
   部の施工方法。
4. 【請求項４】前記角度調整台座を所定回転角度だけ回転
   して角度補正を行った後に前記受圧構造体上に据え付
   け、次いで前記調整プレートと上部支圧プレートとを所
   定回転角だけ回転させて前記下部支圧プレートに取り付
   け、前記アンカーケーブルの設置方向と前記上部支圧プ
   レートのプレート面とがほぼ直交するようにしたことを
   特徴とする請求項３記載のアンカー頭部の施工方法。