JP2000256684A - 中間留出油用流動性向上剤 - Google Patents
中間留出油用流動性向上剤Info
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Abstract
また、界面活性剤型添加剤と組み合わせた場合において
もCFPPを下げる効果を損なうことなく、CFPP及
びPPをバランスよく低下させることのできる中間留出
油用流動性向上剤を提供する。 【解決手段】 (A)芳香族ビニル化合物単位からなる
ブロックと、(B)ジエン化合物単位からなるブロック
とから構成される共重合体の水素化物であり、結晶化開
始温度が−10℃〜80℃であるブロック共重合体を含有す
る中間留出油用流動性向上剤。
Description
の中間留出油用の流動性向上剤に関する。さらに詳しく
は、特定の結晶化開始温度を有し、中間留出油の低温流
動性を向上させることのできるブロック共重合体を含有
する中間留出油用流動性向上剤に関するものである。
エネルギー源である中間留分の増産を目的として、例え
ば製品としての軽油の規格を満足させるのに行われる灯
油のカットバックの量を通常よりも減少させることで灯
油の増産を行ったり、通常A重油として用いるような蒸
留範囲の成分のものを軽油として使用することで軽油の
増産を行うといった方法がとられている。このようなこ
とから、近年、軽油の蒸留性状が狭くなったり、重質留
分を多く含むなどの性状変更が余儀なくされている。そ
れに加えて近年の原油の重質化により燃料油中に含まれ
る長鎖n−パラフィンが多くなり、低温性状は大きく変
化している。そのため軽油に関しては、従来のものより
高い温度で軽油への溶解性が低い長鎖n−パラフィンが
析出することにより曇り点(以下、CPという)が高く
なる。その結果、厳冬期に外気温が極度に低下した際、
油温の低下に伴って析出したn−パラフィンが自動車な
どの燃料油移送ラインに設置されているフィルター、あ
るいはラインそのものを閉塞させる等のトラブルを生じ
る恐れが高まってきている。このような問題を解決する
ため、これまで多くの添加剤が提案されている。例え
ば、アルケニルコハク酸アミド(特開昭56−4339
1号公報)や、ポリオキシアルキレンエステル(特開昭
57−177092号公報)といった比較的低分子型で
ある添加剤(以下、界面活性剤型添加剤という)、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体とアルケニルコハク酸アルキ
ルエステルとの組み合わせといった併用タイプの添加剤
(英国特許第2129012号)等が提案されている
が、これらは流動点(以下、PPという)を下げる効果
は有するものの、目詰まり点(以下、CFPPという)
については、特に重質で蒸留範囲の狭い軽油においては
十分な効果が得られていない。
開昭60−137997号公報)や、エチレン/酢酸ビ
ニル共重合体(特開昭55−137193号公報)の使
用も提案されているが、これらについても、軽油に対し
てはPPを下げる効果は有するものの、CFPPについ
ての効果が十分とはいえない。さらに、エチレン/カル
ボン酸ビニル(特開平5−186782号公報)につい
ても、最終沸点が365℃以上である軽油については低
添加量にて効果を有するが、沸点が350〜365℃の
範囲の軽油については500ppm以上の添加が必要で
あり、経済的に好ましくない。また、これらのポリマー
を単独にて用いる添加剤(以下、ポリマー系添加剤とい
う)は、油種によっては界面活性剤型添加剤と混合した
場合にCFPPを損なうことが指摘されている(内田紘
一郎、他、石油学会製品部会製品討論会予稿集、P.14
3.1998)。
況下で、燃料油のPPを低下させることができ、また、
界面活性剤型添加剤と組み合わせた場合においてもCF
PPを下げる効果を損なうことなく、CFPP及びPP
をバランスよく低下させることのできる中間留出油用流
動性向上剤を提供することを目的とするものである。
解決するために鋭意検討を行った結果、燃料油、特に軽
油、重油において、特定の結晶化開始温度を有する特定
のブロック共重合体、あるいは所定の割合の上記ブロッ
ク共重合体とポリオキシアルキレングリコール部を有す
る特定の化合物とからなる流動性向上剤が、低温特性の
改善、すなわちCFPP及びPPをバランスよく低下さ
せることができることを見いだし本発明を完成するに至
った。
化合物単位からなるブロックと、(B)ジエン化合物単
位からなるブロックとから構成される共重合体の水素化
物であり、結晶化開始温度が−10℃〜80℃であるブ
ロック共重合体を含有する中間留出油用流動性向上剤に
関するものである。
する。本発明に係るブロック共重合体を構成する(A)
芳香族ビニル化合物単位としては、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、3−メチルス
チレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルス
チレン、4−ドデシルスチレン、2−エチルー4−ベン
ジルスチレン、アセトナフタレン、ビニルオクチルベン
ゼン等が挙げられるが、好ましくはスチレンである。こ
のような芳香族ビニル化合物単位は、(A)ブロック中
に好ましくは80〜100%含有させる。 また、
(B)ブロック中のジエン化合物単位としては、例え
ば、ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イ
ソプレン)、1,3−ペンタジエン、2−メチルー1,
3−ペンタジエン等が挙げられ、好ましくはブタジエン
及びイソプレンの混合物であり、これらは(B)ブロッ
ク中に好ましくは50〜100%含有させる。
チレン/ブタジエンブロック共重合体、スチレン/イソ
プレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/ブタ
ジエンブロック共重合体、スチレン/ペンタジエンブロ
ック共重合体、スチレン/イソブチレンブロック共重合
体、ビニルナフタレン/ブタジエンブロック共重合体、
アセナフチレン/ブタジエンブロック共重合体、ビニル
オクチルベンゼン/ブタジエンブロック共重合体および
それらの水素化物が挙げられ、好ましくはスチレン/ブ
タジエン/イソプレンブロック共重合体の水素化物であ
る。上記のブロック共重合体としては、芳香族ビニル化
合物単位からなる(A)ブロックとジエン化合物単位か
らなる(B)ブロックが、A−(B−A)n 型、(A−
B)n 型等のブロック共重合(nは1以上の整数であ
り、好ましくは10以下である)を形成している共重合
体が挙げられ、特にA−B型、A−B−A型のものが好
ましい。
分子量として1,000〜100,000であることが好ま
しく、さらに3,000〜60,000であることが好まし
い。本発明においては、ブロック共重合体の結晶化開始
温度は−10〜80℃であることが必要である。結晶化
開始温度が80℃を超えると軽油に対する溶解性が低下
し、またポリオキシアルキレングリコール誘導体を用い
る場合の効果を阻害する。また−10℃未満では低温で
の析出のタイミングが遅く、PPを下げる効果が現れな
い。上記の観点から、結晶化開始温度は−5〜40℃で
あることが好ましい。結晶化開始温度は示差走査熱測定
法(differential scanning calorimetry、以下、DSC
という)にて測定することができる。測定は10℃/m
inにて室温から200℃まで一旦昇温し、そのまま3
0分保持した後、10℃/minにて−50℃まで下げて
行う。その結果得られたチャートにおいて、べースライ
ンとピークの立ち上がりはじめの接線の交点を結晶化開
始温度とする。
重合体は特開平3−1288114号公報にあるよう
に、(B)ジエン化合物単位からなるブロックのミクロ
構造をコントロールすることにより製造が可能である。
すなわち結晶化開始温度を高くしようとする場合はミク
ロ構造内に連続したエチレン鎖を導入し、該温度を下げ
ようとする場合は,ミクロ構造内に分岐鎖を導入すれば
良い。本発明のブロック共重合体の場合、連続したエチ
レン鎖とは1,4−結合により得られるブタジエン重合
体を指し、また分岐鎖とは、1,2−結合により得られ
るブタジエン重合体および1,4−結合により得られる
イソプレン重合体を指す。
エン重合体を完全水添した場合には分岐を持たないポリ
エチレンと同一な構造をとるため結晶性は高くなる。ま
た、1,2−結合により得られるブタジエン重合体ある
いは1,4−結合により得られるイソプレン重合体を完
全水添した場合には構造中に分岐鎖が残存し、非晶性と
なり、結晶化開始温度は低くなる。従って、ブロック共
重合体の結晶化開始温度は上記のように分子構造を調整
することによりコントロールすることができる。
ブロックの占める割合は重量比で1〜60%であり、好
ましくは5〜40%である。この範囲以外のものでは結
晶化開始温度を本発明の範囲にコントロールするうえで
好ましくない。また(B)ブロックは、前記したように
単量体としてブタジエンとイソプレンとの混合物を用い
るのが好ましく、またこの場合、ブタジエン単位とイソ
プレン単位の結合様式はランダム、ブロックいずれでも
よい。またブタジエン単位とイソプレン単位の割合とし
ては、重量比で1:9〜9:1、好ましくは4:1〜
1:4が結晶化開始温度を本発明の範囲にコントロール
するうえで好ましい。
をバランス良く低下させ得るという点から、本発明の中
間留出油用流動性向上剤中、好ましくは10〜100重
量%含有され、特に、30〜70重量%含有されること
が好ましい。本発明の流動性向上剤は、(A)芳香族ビ
ニル化合物単位からなるブロックと、(B)ジエン化合
物単位からなるブロックとから構成される共重合体を水
添処理してなる水素化物を含有するものであるが、この
ような水添処理としては、例えば、水添反応及び水添触
媒に対して不活性な溶媒に該共重合体を溶解した状態で
分子状水素を反応させる方法等、公知の方法が用いられ
る。
記ブロック共重合体と、ポリオキシアルキレングリコー
ル部及び鎖状飽和アルキル部を有するポリオキシアルキ
レングリコール誘導体とを含有することが好ましい。該
ポリオキシアルキレングリコール誘導体としては、
(a)ポリオキシアルキレングリコール部を含有する含
窒素化合物と、飽和あるいは不飽和および/または分岐
脂肪酸とから合成されるエステルまたは部分エステル化
物もしくはその塩、(b)ポリオキシアルキレングリコ
ール部を含有する含窒素化合物と、飽和あるいは不飽和
および/または分岐脂肪酸と、二塩基酸とから合成され
る架橋エステルまたは部分架橋エステル化物、(c)ポ
リオキシアルキレングリコールと、飽和あるいは不飽和
および/または分岐脂肪酸とから合成されるエステル化
物、(d)ポリオキシアルキレングリコール部を含有す
る多価アルコールと、飽和あるいは不飽和および/また
は分岐脂肪酸とから合成されるエステル化物、(e)ポ
リオキシアルキレングリコール部を含有する多価アルコ
ールと、飽和あるいは不飽和および/または分岐脂肪酸
と、二塩基酸とから合成される架橋エステルまたは部分
架橋エステル化物、(f)ポリアルキレンポリアミンと
飽和あるいは不飽和および/または分岐脂肪酸のアミド
化物のアルキレンオキシド付加物、(g)ポリアルキレ
ンポリアミンと飽和あるいは不飽和および/または分岐
脂肪酸のアミド化物のアルキレンオキシド付加物と、二
塩基酸とから合成される架橋エステルまたは部分架橋エ
ステル化物、(h)ポリオキシアルキレングリコール部
を含有する含硫黄化合物と、飽和あるいは不飽和および
/または分岐脂肪酸とから合成されるエステルまたは部
分エステル化物、(i)燐酸または亜燐酸のアルキレン
オキシド付加物と、飽和あるいは不飽和および/または
分岐脂肪酸とから合成されるエステル化物、などが挙げ
られる。本発明においては、特に、上記鎖状飽和アルキ
ル部として、直鎖状のものが好ましく用いられる。
レングリコール誘導体は、前記のブロック共重合体とと
もにー種単独で、または二種以上を組み合わせて使用す
ることができる。上記(a)〜(i)の化合物の中で、
(a)、(b)、(f)又は(g)におけるような含窒
素化合物を使用した場合、ブロック共重合体との併用に
より低温特性、特にCFPPの改善効果がより大きく、
一層好ましい。本発明の中間留出油用流動性向上剤とし
ては、上記ブロック共重合体と上記ポリオキシアルキレ
ングリコール誘導体とを、重量比で99:1〜1:9
9、好ましくは10:1〜1:5の範囲の割合で含有す
ることが、低温特性改善効果をより大きくしうる点で好
ましい。
導体と組み合わせるブロック共重合体については、燃料
油の性状に従って、本発明の範囲内で結晶化開始温度を
有するものを選定することにより、燃料油の性状にあっ
た添加剤の設計が可能である。また、異なる結晶化開始
温度を持つ2種以上のブロック共重合体を組み合わせて
用いることにより、所望の性状を得ることも可能であ
る。本発明の中間留出油用流動性向上剤を、例えば軽油
に添加する際の添加量は1〜10000ppm、好まし
くは10〜500ppmである。添加剤の添加量が10
000ppmを超える場合は、添加効果が飽和状態に達
し、添加量に見合うだけの効果が得られないことがある
ばかりか、経済的に不利である。また添加量が1ppm
より少ない場合、十分な低温特性改善効果が得られな
い。
に効果を発揮する燃料油としては、好ましくは、軽油、
A重油が挙げられる。ここで軽油とは、石油精製におけ
る沸点範囲が130〜450℃の範囲、好ましくは15
0〜380℃の範囲の燃料油である。このような軽油
は、通常,直留軽油、水素化直接脱硫軽油、水素化間接
脱硫軽油、水素化分解軽油、水素化脱硫重質軽油、脱硫
灯油などを適宜混合して調製することができる。また硫
黄分規制に対応するために極度の水素化により精製され
た低硫黄燃料油、例えば硫黄分0.05重量%以下の軽油
においても同様に効果を発揮する。
減圧によって蒸留した中〜重質留出燃料油、水素化脱硫
や接触改質処理を行った中〜重質留出燃料油、熱分解、
接触分解、水素化分解などの分解処理を行った中〜重質
留出燃料油、オイルシェール、オイルサンド、石炭など
の分解油の中〜重質留出燃料油などの燃料油の1種また
は2種以上の混合物であり、あるいは更に油脂、脂肪
酸、アルコール、エ一テル、ケトンなどの酸素を含有す
る炭化水素化合物を上記中質〜重質留出燃料油に混合し
たものと、残留炭素分が生じる残油、例えば石油を常圧
または減圧によって蒸留する際の蒸留残油、水素化脱硫
や接触改質処理を行った処理油の蒸留残油、水素化脱硫
や接触改質処理を行った処理油の蒸留残油、熱分解、接
触分解、水素化分解などによる分解処理油の蒸留残油;
潤滑油製造工程から発生する重質エクストラクト;各種
石油精製工程から発生するアスファルト質〜樹脂質の副
生物、不飽和性が高いオレフィン、ポリオレフィン、オ
イルシェール、オイルサンドなど、またはこれらの分解
油の蒸留残油、その他の高分子量および/または重合性
の炭化水素系物質などの重質留出燃料油などの燃料油1
種または2種以上の混合物である。
油、A重油などの中間留出油にそのまま添加して使用す
ることができるが、これらの燃料油と相溶性のある有機
溶媒で20〜80重量%に希釈して用いることが好まし
い。希釈することにより取り扱いが容易になり、また添
加時の溶解性が向上する。このような有機溶媒として
は、ナフサ、灯油、軽油などの石油留分、芳香族炭化水
素、パラフィン系炭化水素などが挙げられる。
は、本発明の効果を損なわない範囲で通常燃料油に使用
される曇点降下剤、流動性向上剤、防錆剤、酸化防止
剤、セタン価向上剤、金属不活性化剤、清浄分散剤、燃
焼性向上剤、黒煙減少剤、色相安定剤、スラッジ分散
剤、マ−カ−などの添加剤と併用してもよい。
説明する。なお、以下の実施例において、各性状は以下
の方法により測定した。 (a)結晶化開始温度 DSCによりブロック共重合体の結晶化開始温度を測定
した。測定はセイコーインスツルメント社製DSCを用
い、温度条件は10℃/minにて室温から200℃ま
で一旦昇温し、そのまま30分保持した後、10℃/m
inにて−50℃まで下げた。その結果得られたチャー
トにおいて、べ−スラインとピ−クの立ち上がりはじめ
の接線の交点を結晶化開始温度とした。
C)にて、ポリスチレン換算にて数平均分子量を測定し
た。 (c)目詰まり点(CFPP) JIS K−2288に準拠して測定した。 (d)流動点(PP) JIS K−2269に準じて、1℃間隔で流動点を測
定した。 (e)簡易シミュレーター試験での目詰まり点の測定
(修正CFPP) JIS K−2288に準じ、金網を149μm、冷却
速度を1℃/時間、吸引時間を30秒に変更して、低温
庫内にて測定した。
下における析出割合を以下のように評価した。試料油4
0gをメスフラスコに入れ活栓をし、グラスフィルター
(3G−1)を備えつけた吸引瓶を設置したコントロー
ラー付き冷却バスに浸す。室温から冷却速度1℃/hで
所定温度まで徐冷した後、冷却バス内で同温度に冷却し
た窒素ガスでシールする。10mmHgの減圧度でグラ
スフィルター内に敷いた濾紙により吸引濾過を行い、析
出n−パラフィンを濾別する。同温度に冷却したアセト
ンで十分に洗浄した後、減圧乾燥してn−パラフィン析
出量を秤量し、試料油に対する重量百分率を最小二乗法
により直線近似して算出しn−パラフィン析出率(重量
%/℃)とする。
3,5)の製造〕 攪拌装置,滴下漏斗の付属した耐圧反応容器にシクロヘ
キサン500重量部およびS−ブチルリチウム11重量
部を仕込み、30℃に昇温して、滴下ロートよりスチレ
ン60重量部を連続的に仕込み、次いでイソプレン/ブ
タジエンの混合モノマーを3/2の割合で280重量部
を連続的に仕込み、再びスチレン6重量部を仕込んで8
時間重合を行った。その後反応系を水素で置換し、ケイ
ソウ土担持ニッケル触媒を25重量部加えて15kg/
cm2 の水素圧を保ちながら、150℃で10時間反応
させた。反応生成物をシクロヘキサンで希釈し、触媒を
濾過し、次いで濾液を減圧下で濃縮乾燥してブロック共
重合体水素化物(AB−1)を得た。この共重合体は、
核磁気共鳴(以下NMRという)分析によりスチレン/
イソプレン/スチレン3元ブロック共重合体であり、ス
チレンの含有量は30%であることを確認した。またG
PC分析から数平均分子量(以下Mnという)は59,3
00であり、DSC分析から結晶化開始温度は2.6℃で
あった。共重合体水素化物AB−3,AB−5について
も同様にして第1表に示すイソプレン/ブタジエンの混
合比にて合成を行った。
4)の製造〕 スチレンを第1表に示す割合にて仕込んだ後、同様にイ
ソプレン/ブタジエンを仕込み、製造例1と同様に合成
を行った。その結果、結晶化開始温度はAB−2が12.
1、AB−4が17.6である共重合体が得られた。製造
例3〔共重合体水素化物(AB−6)の製造〕反応温度
を60℃、反応時間を3時間とした以外は製造例1と同
様に合成を行った。その結果、結晶化開始温度が36.0
℃である共重合体が得られた。
の製造〕 反応温度を30℃、反応時間を2時間とした以外は製造
例1と同様に合成を行った。その結果、結晶化開始温度
が−13.1℃である共重合体が得られた。製造例5〔共
重合体水素化物(AB−8)の製造〕反応時間を5時間
にした以外は製造例1と同様にして合成を行った。その
結果、結晶化開始温度が−15.9℃の共重合体が得られ
た。 製造例6〔共重合体水素化物(AB−9)の製造〕 反応容器を60℃に昇温し、第1表に示す割合にてスチ
レン/スタジエンを連続的に仕込み、製造例1と同様の
方法にて4時間反応を行った。その結果、結晶化開始温
度が82.2℃の共重合体が得られた。
シアルキレングリコール部と脂肪酸を必須成分とするポ
リオキシアルキレングリコール誘導体とを、対象油とし
て用いた第4表に示す軽油A,BおよびA重油Cの各々
に第5〜7表に示されるように所定の割合にて添加し、
CFPPおよびPPを測定した。これらの評価結果を第
5〜7表に示す。
体および/または市販の流動性向上剤を用いて実施例1
と同様の評価を行なった。結果を第5〜7表に示す。
囲が狭く、重質留分を比較的多く含む軽油Aには結晶化
開始温度が本願発明の範囲内、特に−10〜20℃の範
囲であるブロック共重合体水添物を選ぶことにより、ポ
リオキシアルキレングリコ−ル成分のCFPP低下効果
を阻害することなく、CFPP,PPともバランスよく
低下させることができることがわかる。また蒸留範囲の
広い軽油Bでは結晶化開始温度が本願発明の範囲をもつ
ブロック共重合体水添物とポリオキシアルキレングリコ
−ル成分との組み合わせにより良好なCFPP,PP低
下効果を示す。一方、A重油Cについてもブロック共重
合体水添物とポリオキシアルキレングリコ−ル成分との
組み合わせにより、修正CFPPが改善されていること
がわかる。
て、(A)芳香族ビニル化合物単位からなるブロック
と、(B)ジエン化合物単位からなるブロックからなる
共重合体の水素化物であり、特定範囲の結晶化開始温度
を有するブロック共重合体を含有するものを使用するこ
とにより、特に、これと特定のポリオキシアルキレング
リコ−ル誘導体と組み合わせ使用することにより、中間
留分の低温特性、すなわちCFPP及びPPをバランス
よく低下させることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)芳香族ビニル化合物単位からなる
ブロックと、(B)ジエン化合物単位からなるブロック
とから構成される共重合体の水素化物であり、結晶化開
始温度が−10℃〜80℃であるブロック共重合体を含
有する中間留出油用流動性向上剤。 - 【請求項2】 (A)芳香族ビニル化合物単位からなる
ブロックと、(B)ジエン化合物単位からなるブロック
とから構成される共重合体が、A−(B−A)n 型又は
(A−B)n 型(nは1以上の整数を示す)の共重合体
である請求項1記載の中間留出油用流動性向上剤。 - 【請求項3】 (A)芳香族ビニル化合物単位からなる
ブロックがスチレンを80〜100重量%含有し、
(B)ジエン化合物単位からなるブロックがブタジエン
とイソプレンの重量比1:9〜9:1の混合物を50〜
100重量%含有する請求項1または2に記載の中間留
出油用流動性向上剤。 - 【請求項4】 請求項1、2または3に記載のブロック
共重合体と、ポリオキシアルキレングリコール部及び鎖
状飽和アルキル部を有するポリオキシアルキレングリコ
ール誘導体とを重量比1〜99:99〜1で含有するこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の中間留
出油用流動性向上剤。
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JP05707299A JP3815105B2 (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 中間留出油用流動性向上剤 |
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1999
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